JP4668864B2 - 低電流を有する磁気抵抗ランダムアクセスにおける磁気モーメントの切換え方法 - Google Patents

低電流を有する磁気抵抗ランダムアクセスにおける磁気モーメントの切換え方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置に対する書込み方法に関する。
本出願は、その全体がここで参考文献として含まれている米国暫定特許出願第60/704,885号明細書(発明の名称“Method for Writing a Toggle Memory Cell with Low Writing Current”、2005年8月3日)に関し、その優先権の特典を請求する。
磁気抵抗ランダムアクセス(MRAM)は、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、およびフラッシュメモリのような通常のメモリ装置の代りとして提案されている。MRAMは磁気抵抗効果を使用してデータを記憶し、これは材料の電気抵抗が、材料が受ける磁界によって変化する現象を言うものである。これらの通常のメモリと比較して、MRAMはそれらの高速度、高い集積密度、低い電力消費、放射線に対する強度、耐久性のために、有効である。
Savtchenko 等による米国特許第6,545,906号明細書には通常のMRAMと、その書込み方法が開示されている。この米国特許第6,545,906号明細書の図1−4、7−8、5−6はここではそれぞれ図1−8として再度使用されている。
図1はMRAMアレイ3のメモリセル10を示している。メモリセル10はワードライン20とディジットライン30との間に挟まれている。ワードライン20とディジットライン30は、相互に垂直であり、電流がそこを通過できるように導電材料を含んでいる。
メモリセル10は、第1の磁気領域15と、トンネルバリア16と、第2の磁気領域17とを含んでおり、トンネルバリア16は第1の磁気領域15と第2の磁気領域17の間に挟まれている。第1の磁気領域15は、合成の反強磁性(SAF)構造を有し、3層構造18を含んでおり、2つの強磁性層45と55の間には反強磁性結合スペーサ層65が挟まれている。反強磁性結合スペーサ層65は厚さ86を有し、強磁性層45と55はそれぞれ厚さ41と51を有している。第2の磁気領域17は3層構造19を有し、反強磁性結合スペーサ層66は2つの強磁性層46と56の間に挟まれている。反強磁性結合スペーサ層66は厚さ87を有し、強磁性層46と56はそれぞれ厚さ42と52を有している。反強磁性結合スペーサ層66の厚さ86によって、強磁性層45と55は反強磁的に結合されており、即ち強磁性層45の磁気モーメントベクトル57と、強磁性層55の磁気モーメントベクトル53は逆並列である。同様に、反強磁性結合スペーサ層66の厚さ87によって、強磁性層46と56は反強磁的に結合されており、即ち強磁性層46の磁気モーメントベクトル58と、強磁性層56の磁気モーメントベクトル59は相互に逆並列である。図1はまた磁気領域15の結果的なモーメントベクトル40、即ち、強磁性層45のモーメントベクトル57と、強磁性層55のモーメントベクトル53の組合せと、磁気領域17の結果的なモーメントベクトル50、即ち、強磁性層46のモーメントベクトル58と、強磁性層56のモーメントベクトル59の組合せを示している。
図2は、ワードライン20とディジットライン30の方向に関するメモリセル10の磁気モーメントを示している。図2では、ワードライン20はx軸に沿って水平に走り、ディジットライン30はy軸に沿って垂直に走っている。3層構造18は2つの磁化容易軸、即ち正のx軸方向と正のy軸方向の両者に関して45゜の角度の正の磁化容易軸と、負のx軸方向と負のy軸方向の両者に関して45゜の角度の負の磁化容易軸とを有している。磁化容易軸は外部磁界またはバイアス磁界のない異方性材料の磁気ダイポールモーメントの固有の方位として規定されている。したがって、強磁性層45のモーメントベクトル57は正の磁化容易軸方向にあり、強磁性層55の磁気モーメントベクトル53は負の磁化容易軸方向にある。磁気領域15の結果的な磁気モーメントベクトル40はしたがって、正の磁化容易軸方向または負の磁化容易軸方向のいずれかである。図2は磁気領域15の結果的な磁気モーメントベクトル40が負の磁化容易軸方向にあることを示している。図2には示されていないが、強磁性層46のモーメントベクトル58は負の磁化容易軸方向にあり、強磁性層56のモーメントベクトル59は正の磁化容易軸方向にあり、磁気領域17の結果的な磁気モーメントベクトル50は負の磁化容易軸方向にあると仮定する。
通常、磁気領域15はフリーの強磁性域であり、磁気領域17はピンを付けられた強磁性域である。即ち磁気領域15の磁気モーメントは、外部磁界が与えられるときに自由に回転し、一方、磁気領域17の磁気モーメントは、適度の外部磁界が与えられたときには回転しない。
トンネルバリア16の電子トンネルバリアと、それ故、メモリセル10の電気抵抗は磁界と共に変化する。例えば強磁性層55のモーメントベクトル53と、強磁性層46のモーメントベクトル58は相互に平行であるとき、トンネルバリア16は低い電子トンネルバリアを有し、メモリセル10は低い抵抗を有する。強磁性層55のモーメントベクトル53と、強磁性層46のモーメントベクトル58が相互に逆方向で平行であるとき、トンネルバリア16は高い電子トンネルバリアを有し、メモリセル10は高い抵抗を有する。したがって磁気領域15の磁気モーメントベクトルを変更することにより、データの1ビットがメモリセル10に記憶されることができ、その高いおよび低い電気抵抗はそれぞれ“1”または“0”のビットまたはその逆を規定する。
メモリセル10を読取るために、電圧がメモリセル10を横切って与えられて、そこを通る電流が感知されることができる。メモリアレイ3はメモリセル10と同じ構造を有する少なくとも1つのダミーメモリセルを含むことができる。このダミーメモリセルは、ある方法で構成された磁気モーメントを有することができ、メモリアレイ3の動作中に変更されない。メモリセル10を横切って与えられる同じ電圧がダミーメモリセルに与えられることができ、電流はそのダミーメモリセルを通って感知され、基準電流として使用される。その後、メモリセル10を通る電流は基準電流と比較され、その差はメモリセル10がそこに記憶されている“0”または“1”を示す。
ワードライン20およびディジットライン30で与えられる電流は磁界を誘起する。例えば、図1及び2を参照すると、ワードライン20を通るワード電流60(I)20は環状ワード磁界80(H)を誘起し、ディジットライン30を通るディジット電流70(I)20は環状ディジット磁界90(H)を誘起する。磁界HとHの強度はそれぞれワード電流Iとディジット電流Iに比例する。ワードライン20はメモリセル10よりも上であり、ディジットライン30はメモリセル10よりも下であると仮定する。したがって、ワード電流Iが正であるとき、Hはメモリセル10の平面で正のy軸方向にあり、ディジット電流Iが正であるとき、Hはメモリセル10の平面で正のx軸方向にある。
磁界HとH下では、電子は強磁性層45でスピンし、55でフロップし(いわゆる“スピンフロップ”)、モーメントベクトル57と53は回転できる。したがって、結果的な磁気モーメントベクトル40もまた回転する。結果的な磁気モーメントベクトル40が180゜だけ回転するとき、強磁性層55のモーメントベクトル53と、強磁性層46のモーメントベクトル58は相互に逆方向に平行であり、メモリセル10は“0”と“1”がどのように規定されるかにしたがって、“0”から“1へ”または“1”から“0へ”切換えられたと呼ばれる。
図3は異なる磁界HとH下の3層構造18のシミュレートされた切換え特性を示し、ここでHとHは、図4で示されているシーケンス100に与えられているワード電流Iのパルスと、ディジット電流Iのパルスにより発生される。特に、図4に示されているように、時間tにおいて、IとIの両者は0であり、時間tにおいて、Iが与えられ、時間tにおいて、Iもまた与えられ、時間tにおいて、Iはオフに切換えられ、時間tにおいて、Iもオフに切換えられる。図3では、x軸はエルステッドのワード磁界Hの振幅であり、y軸はエルステッドのディジット磁界Hの振幅である。
図3は、メモリセル10の3つの動作域を示している。第1に、“非切換え”域92では、IとIの一方または両者は小さく、対応するHとHの一方または両者は弱い。メモリセル10は状態を切換えない。
メモリセル10の第2の動作領域は“直接書込み域”と呼ばれ、ここではIとIの両者は大きく、HとHは強い。IとIは、シーケンス100において与えられるとき、直接的にメモリセル10に書込む。例えば、IとIの両者が正であるならば、IとIがシーケンス100で与えられた後、メモリセルの初期状態が“0”か“1”にかかわりなく、“1”のビットがメモリセル10に書き込まれる。同様に、IとIの両者が負であるならば、IとIがシーケンス100で与えられた後、“0”のビットがメモリセル10に書き込まれる。直接の書込み下では、モーメントベクトル53と57との不均衡、即ち結果的なモーメントベクトル40が重要である。
図5の(a)−(e)および図6の(a)−(e)はメモリセル10への直接書込みの例を示している。
図5の(a)−(e)はメモリセル10へ直接的に“1”を書込む1例を示しており、これは正のワード電流Iと正のディジット電流Iを供給することにより“0”の初期状態を有する。強磁性層55のモーメントベクトル53は負の磁化容易軸方向にあり、強磁性層45のモーメントベクトル57は負の磁化容易軸方向にあり、モーメントベクトル53はモーメントベクトル57よりも強いことが仮定される。また、強磁性層46のモーメントベクトル58は負の磁化容易軸方向にあり、強磁性層56のモーメントベクトル59は正の磁化容易軸方向にあり、モーメントベクトル58はモーメントベクトル59よりも強いことも仮定される。さらに、メモリセル10は、強磁性層55のモーメントベクトル53と、強磁性層46のモーメントベクトル58が相互に平行であるときに、そこに“0”のビットが記憶され、強磁性層55のモーメントベクトル53と、強磁性層46のモーメントベクトル58が逆方向で平行であるときに、そこに“1”のビットが記憶されていることもさらに仮定される。
図5の(a)に示されているように、時間tにおいて、強磁性層45のモーメントベクトル57は正の磁化容易軸方向にある。強磁性層55のモーメントベクトル53は負の磁化容易軸方向にある。モーメントベクトル53はモーメントベクトル57よりも強力であることが想定され、結果的な磁気モーメントベクトル40もまた負の磁化容易軸方向にある。メモリセル10には“0”のビットが記憶されている。
図5の(b)を参照すると、時間tにおいて、正のワード電流Iが与えられ、正のy軸方向にワード磁界Hを発生する。磁気モーメントはシステムのエネルギを下げるために外部磁界と整列する傾向があるので、モーメントベクトル53と57の両者はHの方向、即ち正のy軸方向へ回転する傾向がある。しかしながら、強磁性層45と55の間の反強磁性結合のために、およびモーメントベクトル53がモーメントベクトル57よりも強いことにより、モーメントベクトル53と57の両者は時計回りの方向に回転し、結果的な磁気モーメントベクトル40は外部磁界の磁気モーメントベクトルの方向、即ち正のy軸方向に回転する。
図5の(c)を参照すると、時間tにおいて、正のディジット電流Iが与えられ、正のx軸方向にディジット磁界Hを発生する。HとHは同じ大きさを有すると仮定すると、外部磁界全体の磁界ベクトルは正の磁化容易軸方向にある。先に説明したのと同じ理由で、両方のモーメントベクトル53と57はさらに時計回りの方向に回転し、結果的な磁気モーメントベクトル40は外部磁界の磁気モーメントベクトルの方向に回転する。
図5の(d)を参照すると、時間tにおいて、ワード電流Iがオフに切換えられる。外部磁界はただ1つの成分、即ち正のx軸方向のHを有する。モーメントベクトル53と57、および結果的な磁気モーメントベクトル40はさらに時計回りの方向で回転する。モーメントベクトル53は正の磁化容易軸に近づき、モーメントベクトル57は負の磁化容易軸に近づく。結果的な磁気モーメントベクトル40は正のx軸に近接している。
最後に、図5の(e)を参照すると、時間tにおいて、ディジット電流Iもまたオフに切換えられる。外部磁界はゼロである。モーメントベクトル53と57は磁化容易軸と整列する。モーメントベクトル53は正の磁化容易軸に近づき、モーメントベクトル57は時間tより前に、負の磁化容易軸に近づいているため、モーメントベクトル53は正の磁化容易軸と整列し、モーメントベクトル57は負の磁化容易軸と整列する。換言すると、モーメントベクトル53、57の両者は図5の(a)の初期状態から180゜回転している。結果として、モーメントベクトル53は強磁性層46のモーメントベクトル58と逆方向に平行であり、“1”のビットがメモリセル10に書込まれる。
図6の(a)−(e)はメモリセル10へ直接的に“1”を書込む1例を示しており、これは“1”の初期状態を有する。図6の(a)は、時間tにおいて、モーメントベクトル53が正の磁化容易軸方向にあることを示している。モーメントベクトル57は負の磁化容易軸方向にある。結果的な磁気モーメントベクトル40は正の磁化容易軸方向にある。メモリセル10には“1”のビットが記憶されている。
図6の(b)に示されているように、時間tにおいて、正のワード電流Iが与えられ、正のy軸方向にワード磁界Hを発生する。モーメントベクトル53のほうが強いので、モーメントベクトル53と57の最小の時計回りの方向の回転だけが存在している。結果的な磁気モーメントベクトル40はH方向に反時計回りに回転する。
図6の(c)に示されているように、時間tにおいて、正のディジット電流Iが与えられ、正のx軸方向にディジット磁界Hを発生する。モーメントベクトル53と57は時計回りの方向に回転し、結果的な磁気モーメントベクトル40は外部磁界の磁界ベクトルの方向に回転し、これは正の磁化容易軸方向に存在する。
図6の(d)に示されているように、時間tにおいて、ワード電流Iがオフに切換えられる。外部磁界はただ1つの成分、即ち正のx軸方向のHを有する。結果的なモーメントベクトル40はさらにH方向に時計回りに回転する。モーメントベクトル53は時間tよりも前に、正の磁化容易軸に近づき、モーメントベクトル57は負の磁化容易軸に近づくので、モーメントベクトル53は正の磁化容易軸方向に反時計回りに回転し、モーメントベクトル57は負の磁化容易軸方向に反時計回りに回転する。
図6の(e)に示されているように、時間tにおいて、ディジット電流Iもまたオフに切換えられると、モーメントベクトル53と57はそれらのオリジナル状態に戻り、磁化容易軸に沿って整列する。結果として、“1”のビットがメモリセル10に書込まれる。
負の電流IとIが“0”のビットをメモリセル10に書き込むために与えられることができる。“0”のビットの直接的な書込み期間中のメモリセル10の態様は、磁気モーメントの極性が反対である点を除いて、図5の(a)−(e)および図6の(a)−(e)を参照して説明した態様と類似しているので、ここでは説明しない。
とIがさらに大きく、HとHがさらに強いとき、メモリセル10は図3に示されているように、“トグル”域97と呼ばれる第3の領域で動作する。大きい正電流IとIがシーケンス100に与えられるとき、メモリセル10の状態は切換わり、即ち“0”の初期状態は“1”に切換わり、“1”の初期状態は“0”に切換わる。この書込み方法は“トグル書込み”と呼ばれる。トグル書込み下では、強力なHとHが与えられるので、モーメントベクトル53と57との間の不均衡、即ち結果的なモーメントベクトル40が顕著ではなくなり、即ち弱くなる。
図7の(a)−(e)は、“1”の初期状態を有するメモリセル10へのトグル書き込みの1例を示している。
図7の(a)は、時間tにおいて、強磁性層55のモーメントベクトル53が正の磁化容易軸方向にあることを示している。強磁性層45のモーメントベクトル57は負の磁化容易軸方向にある。弱い結果的な磁気モーメントベクトル40は正の磁化容易軸方向にある。メモリセル10には“1”のビットが記憶されている。
図7の(b)に示されているように、時間tにおいて、正のワード電流Iが与えられ、正のy軸方向に強いワード磁界Hを発生する。Hが非常に強いので、モーメントベクトル53と57の両者は時計回りの方向に回転し、結果的な磁気モーメントベクトル40は実質的に、H方向と整列する。特に、モーメントベクトル53と57の両者はx軸の上方を指向している。
図7の(c)に示されているように、時間tにおいて、正のディジット電流Iが与えられ、正のx軸方向に強いディジット磁界Hを発生する。モーメントベクトル53と57はさらに時計回りの方向で回転し、結果的な磁気モーメントベクトル40は実質的に、外部磁界の磁界ベクトルの方向と整列し、これは正の磁化容易軸方向に存在する。モーメントベクトル53は正のx軸と、正のx軸と負のy軸との間の角度の二等分線との間にある。
図7の(d)に示されているように、時間tにおいて、ワード電流Iがオフに切換えられる。外部磁界はただ1つの成分、即ち正のx軸方向にHを有する。結果的なモーメントベクトル40は実質的に、Hと整列する。モーメントベクトル53と57はさらに時計回りの方向に回転する。モーメントベクトル53は負の磁化容易軸に近づく。モーメントベクトル57は正の磁化容易軸に近づく。
図7の(e)は、時間tにおいて、ディジット電流Iもまたオフに切換えられることを示している。時間tになる前に、モーメントベクトル53は負の磁化容易軸に近づき、モーメントベクトル57は正の磁化容易軸に近づき、モーメントベクトル53は負の磁化容易軸と整列し、モーメントベクトル57は正の磁化容易軸と整列する。結果として、“0”のビットがメモリセル10に書込まれる。
メモリセル10が“0”の初期状態を有するとき、大きい正の電流IとIを有するトグル書込みが“1”のビットをメモリセル10に書き込む。図8の(a)−(e)は、IとIが図4に示されているように、シーケンス100で与えられるときの、モーメントベクトル40、53、57の時間による変化を示している。“1”のビットのトグル書込み期間中のメモリセル10の態様は、磁気モーメントの極性が反対である点を除いて、図7の(a)−(e)を参照して前述した態様と類似であるので、ここでは説明しない。
トグル書込み期間中において、メモリセル10の状態は常に変化するので、メモリセル10の初期状態は読取られ、トグル書込みの実行前に書込まれた状態と比較されなければならない。初期状態が書込まれるべきデータと同じであるならば、トグル書込みは必要ではない。初期状態が”書込まれているデータと同じではないならば、トグル書込みが行われる。したがって、直接書込みと比較して、トグル書込みは付加的な論理回路を必要とする。しかしながら、トグル書込みはメモリセルの状態が変更される必要のあるときのみ、メモリセルを書込むので、トグル書込みの消費する電力は少ない。
トグル書込みは強力な外部磁界HとHを必要とするので、大きい書込み電流が必要とされる。この問題を緩和するために、Engel等は米国特許第6,633,498号明細書において、3層構造18でバイアス磁界HBIASとして、フリンジ(または漂遊)磁界を発生するために磁界領域17の磁気モーメントベクトル50の大きさを調節することを提案しており、それによれば弱い磁界HとHしかメモリセル10をトグル書込みするために必要とされない。米国特許第6,633,498号明細書の図4および5は本明細書ではそれぞれ図9および10として使用されている。図9及び10に示されているように、正のHとHがメモリセル10の書込みに使用されるならば、正のx軸方向と正のy軸方向との間の方向のバイアス磁界HBIASは、HとHの必要な値を低下させる。同様に、負のHとHがメモリセル10の書込みに使用されるならば、負のx軸方向と負のy軸方向との間の方向のバイアス磁界HBIASは、HとHの必要な値を下げる。結果として、さらに低い電流IとIが必要とされる。バイアス電界HBIASが強い程、電流IおよびIは低くなることができる。
しかしながら、強力なHBIASは書込みの失敗を生じる可能性がある。特に、HBIASが強いとき、強磁性層45と55の端部ドメインは不規則であり、メモリセル10は書込み電流IとIに応答して切換えるのに失敗する可能性がある。図11の(a)−(e)はトグル書込み方法が、HBIASが強力であるとき“0”の初期状態を有するメモリセル10への“1”のビットを書込みに失敗するときの1例を示している。
図11の(a)は、時間tにおけるメモリセル10の状態を示している。強いHBIASが正の磁化容易軸方向で発生されている。HBIASが強力であるために、強磁性層45と55の端部ドメインの磁化は不規則であるので、図11の(a)に示しているように、その磁気モーメントベクトル57と53は反時計回りに回転する可能性があり、y軸に接近するかそれを通過する。その後、図11の(b)に示されているように、時間tにおいて、正のワード電流Iが与えられ、正のy軸方向にワード磁界Hを発生する。モーメントベクトル53は正のx軸に近く、モーメントベクトル57は負のx軸に近く、HとHBIASとの組合せは正のy軸と正のx軸との間の方向にあるので、モーメントベクトル53と57はさらに反時計回りに回転する。図11の(c)に示されているように、時間tにおいて、正のディジット電流Iが与えられ、正のx軸方向にディジット磁界Hを発生する。それに応答して、モーメントベクトル53と57は時計回りの方向の回転を開始する。図11の(d)に示されているように、時間tにおいて、ワード電流Iがオフに切換えられ、モーメントベクトル53と57はさらに時計回りの方向に回転する。モーメントベクトル53は負の磁化容易軸に近づき、モーメントベクトル57は正の磁化容易軸に近づく。図11の(e)に示されているように、時間tにおいて、ディジット電流Iもまたオフに切換えられるとき、モーメントベクトル53と57は図11の(a)に示されているような、そのオリジナル位置に戻る。したがって、モーメントベクトル53と57は、HBIASが強力であるために、H下で誤った方向に回転し、メモリセル10は、IとIが図4のシーケンス100で与えられた後に切換えることができない。
メモリセル10が縮小され、磁界領域15と17が非常に小さいとき、強磁性域15と17の磁界の不規則性が増加するので、前述の問題はさらに悪くなる。その結果として、書込み電流IとIを適切なレベルまで減少させることは困難である。
本発明の実施形態に調和して、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置のメモリセルの書込み方法は、第1の方向に第1の磁界を提供し、第1の方向に対して実質的に垂直である第2の方向に第2の磁界を提供し、第1の磁界をオフに切換え、第1の方向に対して反対である第3の方向に第3の磁界を提供し、第2の磁界をオフに切換え、第3の磁界をオフに切換えるステップを含んでいる。
本発明の実施形態に調和して、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置のメモリセルの書込み方法は、第1の方向に第1の磁界を提供し、第1の方向に対して実質的に垂直である第2の方向に第2の磁界を提供し、第1の磁界をオフに切換え、第1の方向に対して反対である第3の方向に第3の磁界を提供し、第2の磁界をオフに切換え、第2の方向に対して反対である第4の方向に第4の磁界を提供し、第3の磁界をオフに切換え、第4の磁界をオフに切換えるステップを含んでいる。
本発明の実施形態に調和して、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置の書込み方法が提供される。そのMRAM装置は、それぞれ複数のワードラインのうちの1つと、複数のディジットラインのうちの1つに対応する複数のメモリセルを含んでいる。このMRAM装置の書込み方法は、第1の方向に第1の磁界を提供し、第1の方向に対して実質的に垂直である第2の方向に第2の磁界を提供し、第1の磁界をオフに切換え、第1の方向に対して反対である第3の方向に第3の磁界を提供し、第2の磁界をオフに切換え、第3の磁界をオフに切換えることによって、メモリセルの1つを書込むステップを含んでいる。
本発明の実施形態に調和して、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置の書込み方法が提供される。そのMRAM装置は、それぞれ複数のワードラインのうちの1つと、複数のディジットラインのうちの1つに対応する複数のメモリセルを含んでいる。このMRAM装置の書込み方法は、第1の方向に第1の磁界を提供し、第1の方向に対して実質的に垂直である第2の方向に第2の磁界を提供し、第1の磁界をオフに切換え、第1の方向に対して反対である第3の方向に第3の磁界を提供し、第2の磁界をオフに切換え、第2の方向に対して反対である第4の方向に第4の磁界を提供し、第3の磁界をオフに切換え、第4の磁界をオフに切換えることによって、メモリセルの1つを書込むステップを含んでいる。
本発明の実施形態に調和して、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置のメモリセルの磁気モーメントを切換える方法は、第1の方向に第1の磁界を提供するステップを含んでおり、第1の方向は、メモリセルが受けるバイアス磁界の方向と鈍角を形成している。
本発明の実施形態に調和して、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置の読取方法は、基準電流を発生するために基準メモリセル中の磁気モーメントを部分的に切換え、読取られるメモリセルを通る読取電流を測定し、読取電流を基準電流と比較して、読取られるメモリセルの状態を決定するステップを含んでいる。
本発明の付加的な特徴及び利点を以下の記述で部分的に説明し、その説明から部分的に明白になり、あるいは本発明の実施により学習されるであろう。本発明の特徴及び利点は、特許請求の範囲で特に指摘されている素子及び組合せによって、理解され実現されるであろう。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両者は例示及び説明であり、請求されている本発明をさらに説明することが意図されていることが理解されよう。
この明細書の一部に組込まれ、それを構成している添付図面は、本発明の実施形態を示し、明細書の記述と共に、本発明の特徴、利点、原理を説明する。
本発明の好ましい実施形態を詳細に参照し、その例は添付図面に示されている。可能なときはいつでも、同じ参照符号は同一または類似の部分を示すために図面を通して使用される。
本発明の実施形態と調和して、低電流を有する磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置のメモリセルにおいて磁気モーメントを切換える方法が提供される。さらに、本発明の実施形態と調和して、磁気モーメントを切換える方法を使用して、低い書込みまたは読取電流を有するMRAM装置の書込みまたは読取り方法も提供される。
図12は、メモリセルのアレイを含む例示的なMRAM装置200を示している。メモリセルのうちの1つ、即ちメモリセル202だけが示されている。MRAM装置200は、複数の書込みビットライン204と、複数の書込みワードライン206とを含んでいる。書込みビットライン204と、書込みワードライン206とは、実質的に相互に垂直である。各メモリセルは1つの書込みビットライン204と、1つの書込みワードライン206とに対応している。
メモリ202は、ピンを付けられた(pinned)磁気領域208と、フリー磁気領域210と、ピンを付けられた磁気領域208とフリー磁気領域210との間のトンネルバリア212とを含んでいる。
ピンを付けられた磁気領域208は、ピンを付けられた強磁石または合成の反強磁性(SAF)構造を具備することができる。図12は、ピンを付けられた磁石域208が2つの強磁性層214および216と、その間に挟まれている反強磁性結合スペーサ層218とを含んでいる3層のSAF構造を有していることを示している。強磁性層214と216は例えば、コバルト−鉄(CoFe)、ニッケル−鉄(NiFe)またはコバルト−鉄−硼素(CoFeB)を含むことができる。反強磁性結合スペーサ層218は例えば、ルテニウム(Ru)または銅(Cu)で構成されることができる。反強磁性結合スペーサ層218の厚さは、強磁性層214と216が相互に反強磁的に結合されるようにされている。
フリーの磁気領域210は、2つの強磁性層220と222と、その間に挟まれている反強磁性結合スペーサ層224とを含んでいるSAFで構成されることができる。強磁性層220と222は例えば、コバルト−鉄(CoFe)、コバルト−鉄−硼素(CoFeB)またはニッケル−鉄(NiFe)で構成されることができる。反強磁性結合スペーサ層224は例えば、ルテニウム(Ru)または銅(Cu)で構成されることができる。反強磁性結合スペーサ層224の厚さは、強磁性層220と222が相互に反強磁的に結合されるようにされている。図12はフリーの磁気領域210が3つの層だけを含むように示しているが、4以上の層を有する多層のSAF構造も使用されることができることが理解されよう。例えば、フリーの磁気領域210は結合スペーサ層によって分離されている3以上の強磁性層を具備することができる。
トンネルバリア212は、例えば酸化アルミニウム(AlO)または酸化マグネシウム(MgO)により構成されることができる。
付加的に、反強磁性ピン付け層226、バッファ層228、下部電極230、誘電体層232が、ピンを付けられた磁気領域208と書込みワードライン206との間に設けられている。反強磁性ピン付け層226は例えば、プラチナマンガン(PtMn)またはマンガンイリジウム(Mnlr)で構成されることができる。バッファ層228は例えば、ニッケル−鉄(NiFe)、ニッケル−鉄−クロム(NiFeCr)またはニッケル−鉄−コバルト(NiFeCo)で構成されることができる。上部電極234はフリーの磁気領域210に設けられ、誘電体層236は上部電極234と書込みビットライン204との間に設けられている。
反強磁性ピン付け層226は、ピンを付けられた磁気領域208の磁気モーメントをピン付けし、それによって、ピンを付けられた磁気領域208の磁気モーメントは、中程度の磁界が与えられるとき回転しない。対照的に、フリーの磁気領域210の磁気モーメントは外部磁界下で自由に回転する。
トンネルバリア212の電子トンネルバリアと、したがってメモリセル202の抵抗は、磁界により変化する。例えば、強磁性層216と220のそれぞれの磁気モーメントベクトルが互いに平行であるとき、トンネルバリア212は低い電子トンネルバリアを有し、メモリセル202は低い抵抗を有する。強磁性層216と220のそれぞれの磁気モーメントベクトルが互いに逆向きで平行であるとき、トンネルバリア212は高い電子トンネルバリアを有し、メモリセル202は高い抵抗を有する。したがって、メモリセル202は、その抵抗値により規定される“1”または“0”の1つのビットを記憶できる。例えば、メモリセル202の高い抵抗が“1”のビットを表し、メモリセル202の低い抵抗が“0”のビットを表すことができ、その逆も可能である。
MRAM装置200は、またメモリセルのそれぞれ1つに結合される複数のトランジスタを含んでいる。特に、図12はメモリセル202の下部電極230に結合された1つのトランジスタ238を示している。MRAM装置200は、またメモリセルに結合されている複数の感知増幅器を含んでいる。特に、図12は、メモリセル202を通って流れる電流を感知するためにメモリセル202の上部電極234に結合され、さらにメモリセル202の状態を決定するために基準セル(図示せず)を通る基準電流を感知するために結合されている1つの感知増幅器240を示している。アドレスライン(図示せず)、即ちワードラインまたはビットラインは、メモリセルの1つを選択するためにトランジスタおよび感知増幅器のゲートに結合されている。したがって、メモリセル202に記憶されているデータを読取るため、対応するワードラインおよびビットラインはメモリセル202を選択するために付勢され、トランジスタ238はしたがってオンに切換えられ、電圧が上部電極234と下部電極230との間に与えられ、メモリセル202を通る電流は感知増幅器240により感知される。図12は直接的に上部電極234に結合されている感知増幅器240を示しているが、誘電体層236に設けられ、書込みビットライン204を上部電極234に接続する導電プラグによって、感知増幅器240もまた書込みビットライン204を通して上部電極234に結合されることができることが理解されるであろう。
図13は、メモリセル202を上から観察したときの、書込みビットライン204と書込みワードライン206の方向に関して、メモリセル202の磁気モーメントを示す平面図である。図13では、x軸は書込みビットライン204の方向に沿い、y軸は書込みワードライン206の方向に沿っている。特に、図13の正のx軸は、左から右へ図12に示されている書込みビットライン204に沿った方向にあり、図13の正のy軸は、紙面の外から紙面へ図12に示されている書込みワードライン206に沿った方向にある。ピンを付けられた磁気領域208とフリーの磁気領域210の磁化容易軸は、MRAM装置200の製造中に設定されることができる。ピンを付けられた磁気領域208は、負のx軸と負のy軸との両者と角度45゜の磁化容易軸Eを有し、フリーの磁気領域210は、正のx軸方向と正のy軸方向との両者と約45゜の角度の正の磁化容易軸Eと、負のx軸方向と負のy軸方向との両者と約45゜の角度の負の磁化容易軸Eとを有することを仮定する。外部磁界がないとき、強磁性層214、216、220、222の磁気モーメントベクトルは磁化容易軸のうちの1つと整列する。特に、図13では、強磁性層216の磁気モーメントベクトルAは磁化容易軸Eと整列され、強磁性層214の磁気モーメントベクトルBはモーメントベクトルAと反対方向で平行している。モーメントベクトルAはモーメントベクトルBよりも大きさが大きいと仮定する。それ故、ピンを付けられた磁気領域208の結果的な磁気モーメントベクトルCはE方向にある。また、図13では、強磁性層220の磁気モーメントベクトルDは磁化容易軸Eと整列され、強磁性層222のモーメントベクトルEは磁化容易軸Eと整列される。モーメントベクトルDはモーメントベクトルEよりも大きさが大きいと仮定する。したがって、フリーの磁気領域210の結果的な磁気モーメントベクトルFはE方向にある。モーメントベクトルA−Fはまた図12の対応する部分にラベル付けされている。図12と13及び以下の図面で各モーメントベクトルA−Fを表す矢印線はモーメントベクトルの方向だけを示し、その相対的な強度を示していないことが理解されるであろう。
書込みビットライン204と書込みワードライン206に与えられる電流は外部磁界を誘起し、それらの間の関係が図12と図13に示されている。書込みビットライン204を通るディジット電流Iは環状のディジット磁界Hを誘導し、書込みワードライン206を通るワード電流Iは環状のワード磁界Hを誘導する。磁界HとHの強度はそれぞれワード電流Iとディジット電流Iに比例する。書込みビットライン204はメモリセル202の上方であり、書込みワードライン206はメモリセル202の下方であると仮定する。したがって、図13に示されているように、ワード電流Iは正、即ち正のy軸方向であるとき、Hは実質的にメモリセル202の平面において正のx軸方向にあり、ディジット電流Iが正、即ち正のx軸方向にあるとき、Hは実質的にメモリセル202の平面において正のy軸方向にある。説明の便宜性の目的で、以下の説明及び添付図面では、誘導される外部磁界は正または負のx軸またはy軸方向であるとして説明または示される。このような誘導される外部磁界は正または負のx軸またはy軸方向であっても、そうではなくてもよいことが理解されるであろう。
図4に示されているように、シーケンス100においてワード電流Iのパルスとディジット電流Iのパルスを提供することにより、強磁性層220および222のモーメントベクトルDおよびEは回転でき、メモリセル202は図7の(a)−(e)および図8の(a)−(e)を参照して前述したように、トグル書込みされることができる。さらに、Engel等により提案されたように、バイアス磁界HBIASは、ピンを付けられた磁気領域208のモーメントベクトルCを調節することにより発生されることができ、それによって低い書込み電流IとIを可能にする。しかしながら、前述したように、トグル書込みは強力なバイアス磁界下では失敗する可能性があり、比較的弱いバイアス磁界でしか使用されることができないで、大きい書込み電流は依然として必要とされる。特に、正のx軸方向と正のy軸方向との間の方向のバイアス磁界HBIASであれば、強磁性層220と222のモーメントベクトルDおよびEは、正のワード電流Iが与えられたとき誤った方向で回転する可能性がある。
本発明の第1の実施形態と調和するMRAMメモリセルの磁気モーメントの切換える方法は、強力なHBIASによる前述の問題を、HBIASを部分的にオフセットする外部磁界を一時的に誘起することによって回避する。即ち外部磁界の方向とHBIASの方向は鈍角を形成する。図14の(a)−(d)は、本発明の1実施形態と調和して、磁気モーメントを切換える方法を説明するために参照される。
図14の(a)は、強力なバイアス磁界HBIASが存在するときのモーメントベクトルDおよびEを示している。HBIASは実質的にE方向であると仮定する。結果として、モーメントベクトルDおよびEは反時計回りに回転でき、それぞれy軸に接近するか、それを通過する。
図14の(b)に示されているように、本発明の第1の実施形態と調和して、負のワード電流が書込みワードライン206に与えられ、負のx軸方向にワード磁界Hを誘起する。HとHBIASとの間の方向の組合わせられた磁気モーメントHにより、Hwは部分的にHBIASをオフセットする。1観点では、Hは正のx軸方向で完全にHBIASの成分をオフセットでき、それによってHは正のy軸方向にある。Hの結果として、モーメントベクトルDおよびEは両者とも時計回りに回転し、磁化容易軸EおよびEに接近する。
モーメントベクトルDおよびEの通常の回転ステップを以下説明する。例えば、モーメントベクトルが時計回りに回転される必要があるならば、図14の(c)に示されているように、正のディジット電流は正のy軸方向に、即ちHBIASと約45゜の角度でディジット磁界Hを誘導するように与えられることができる。
通常のステップの開始後、負のワード電流が中断されることができる。例えば図14の(d)では、負のワード電流が中断された後、モーメントベクトルDおよびEはさらに時計回りに回転し、これは正のワード電流を与える所望の結果である。
したがって、一時的にバイアス磁界HBIASをオフセットすることによって、強力なHBIASに関連された前述の問題は回避される。
図14の(b)では、負のx軸方向、それ故HBIASと約135゜の角度にHがあると仮定される。しかしながら、Hの方向は、例えば書込みビットライン204と書込みワードライン206との両者の電流の組合せを提供することによって、HBIASと任意の鈍角であることができることが理解されるであろう。
本発明の第1の実施形態と調和する磁気モーメントを切換える方法は、メモリセルの磁気モーメントベクトルが回転されることを必要とするときに、強力なバイアス磁界HBIASが存在する場合に、MRAM装置のメモリセルをアクセスするために適用されることができる。例えば、本発明の第2の実施形態と調和して、本発明の第1の実施形態と調和する方法がMRAM装置をトグル書き込みするために適用されることができ、それによって強力なバイアス磁界がさらに書込み電流を低下させ、電力消費を減少することを可能にする。
本発明の第2の実施形態と調和して、3つの逐次的な電流パルスがMRAMのメモリセルに書込むために与えられ、一方、メモリセルは強力なバイアス磁界下にある。例えば、MRAM装置200のメモリセル202が正の磁化容易軸Eの方向の強力なバイアス磁界HBIAS下にあると仮定すると、ディジット電流の2つのパルスおよびワード電流の1つのパルスを含んでいる3つの電流パルスがメモリセル202をトグル書込みするために与えられることができる。図15は、3つの電流パルスのタイミング関係を示している。特に時間tで、書込み電流は与えられない。時間tで、負のワード電流Iw1が与えられる。時間tで、正のディジット電流Iが与えられる。時間tで、Iw1がオフに切換えられ、正のワード電流Iw2が与えられる。時間tで、Iがオフに切換えられる。時間tで、Iw2がオフに切換えられる。1特徴では、Iw1とIw2は実質的に同じ大きさを有している、別の特徴では、Iw1はIw2と独立して適当な大きさを有している。
図16の(a)−(e)は、本発明の第2の実施形態と調和した方法を使用して、メモリセル202のトグル書込みの1例を示している。図16の(a)−(e)は、それぞれ強磁性層220と222のモーメントベクトルDおよびEだけの位置を示している。図16の(a)−(e)で磁界を表す矢印の線は磁界の方向だけを示し、その関連する強度を示していないことが理解すべきである。
図16の(a)は時間tにおけるメモリセル202の状態を示している。HBIASが強力であるために、強磁性層220と222の端部ドメインの磁化は不規則であり、その磁気モーメントベクトルDおよびFは反時計回りに回転されて、それぞれy軸に接近するかそれを通過する。
図16の(b)に示されているように、時間tで、負のワード電流Iw1が与えられ、負のx軸方向、即ちHBIASと135゜の角度でワード磁界Hw1を発生する。換言すると、Hw1は部分的にHBIASとオフセットする。その結果、モーメントベクトルDおよびEは時計回りに回転し、それぞれ磁化容易軸EおよびEに接近する。
図16の(c)に示されているように、時間tで、正のディジット電流Iが与えられ、正のy軸方向にディジット磁界Hを発生する。モーメントベクトルDおよびEはさらに時計回りの方向で回転する。
図16の(d)に示されているように、時間tで、負のワード電流Iがオフに切換えられ、正のワード電流Iw2が与えられ、正のx軸方向にワード磁界Hw2を発生する。モーメントベクトルDおよびEはさらに時計回りに回転する。
図16の(e)に示されているように、時間tで、ディジット電流Iはオフに切換えられ、モーメントベクトルDおよびEはさらに時計回りに回転する。モーメントベクトルDは正の磁化容易軸Eに近接し、モーメントベクトルEは負の磁化容易軸E方向に近付く。
図16の(f)に示されているように、時間tで、正のワード電流Iw2もオフに切換えられる。モーメントベクトルDおよびEは磁化容易軸に近い位置に設定される。時間tに先立って、モーメントベクトルDは正の磁化容易軸Eの方向に近付き、モーメントベクトルEは負の磁化容易軸E方向に近付いているので、モーメントベクトルDは正の磁化容易軸Eの方向に近い位置に設定され、モーメントベクトルEは負の磁化容易軸E方向に近い位置に設定される。換言すると、モーメントベクトルDおよびEは図16の(a)で示されているような時間tと比較して切換えられた位置を有しており、メモリセル202の状態は適切に切換えられている。
MRAM装置200の他のメモリセルは、前述した説明と同じ方法を使用して、書込まれることができる。
本発明の第2の実施形態と調和して、最初に、部分的にHBIASをオフセットするために負のワード磁界Hw1を与え、それによってモーメントベクトルDおよびEを時計回りに回転させ、モーメントベクトルDおよびEはIw1、I、Iw2下で、時計回りの回転を継続する。したがって、強力なバイアス磁界HBIASによって生じる誤った方向で磁気モーメントベクトルが回転する問題は、小さい書込み電流Iw1、I、Iw2が与えられるときでも回避される。
本発明の第3の実施形態と調和して、4つの逐次的な電流パルスがMRAMのメモリセルに書込むために与えられ、このメモリセルは強力なバイアス磁界下にある。例えば、MRAM装置200のメモリセル202が正の磁化容易軸Eの方向の強力なバイアス磁界HBIAS下にあるならば、ディジット電流の2パルスおよびワード電流の2パルスを含んでいる4つの電流パルスがメモリセル202を書込むために与えられることができる。図17は、4つの電流パルスのタイミング関係を示している。特に、時間tにおいては、書込み電流は与えられない。時間tにおいて、負のワード電流Iw1が与えられる。時間tにおいて、正のディジット電流Iが与えられる。時間tにおいて、Iw1がオフに切換えられ、正のワード電流Iw2が与えられる。時間tにおいて、ID1がオフに切換えられ、負のディジット電流ID2が与えられる。時間tにおいて、Iw2がオフに切換えられる。時間tにおいて、ID2がオフに切換えられる。1特徴では、ID1とID2は実質的に同じ大きさを有している、別の特徴では、ID1はID2と独立して適当な大きさを有している。1特徴では、Iw1とIw2は実質的に同じ大きさを有している、別の特徴では、Iw1はIw2と独立して適当な大きさを有している。
図18の(a)−(g)は、本発明の第3の実施形態と調和した方法を使用している。メモリセル202のトグル書込みの1例を示している。図18の(a)−(g)は、それぞれ強磁性層220と222のモーメントベクトルDおよびEだけの位置を示している。図18の(a)−(g)で磁界を表す矢印の線は磁界の方向だけを示し、その相対的な強度を示していないことが理解されるであろう。
図18の(a)は時間tにおけるメモリセル202の状態を示している。HBIASが強力であるために、強磁性層220と222の終部ドメインの磁化は不規則であり、その磁気モーメントベクトルDおよびFは反時計回りに回転でき、それぞれy軸に接近するかそれを通過する。
図18の(b)に示されているように、時間tにおいて、負のワード電流Iw1が与えられ、負のx軸方向にワード磁界Hw1を発生する。その結果、モーメントベクトルDおよびEは時計回りに回転する。
図18の(c)に示されているように、時間tにおいて、正のディジット電流Iが与えられ、正のy軸方向にディジット磁界HD1を発生する。モーメントベクトルDおよびEはさらに時計回りの方向で回転する。
図18の(d)に示されているように、時間tにおいて、負のワード電流Iがオフに切換えられ、正のワード電流Iw2が与えられ、正のx軸方向にワード磁界Hw2を発生する。モーメントベクトルDおよびEはさらに時計回りに回転する。
図18の(e)に示されているように、時間tにおいて、ディジット電流ID1はオフに切換えられ、負のディジット電流ID2が与えられ、負のy軸方向にディジット磁界HD2を発生する。その結果、モーメントベクトルDおよびEはさらに時計回りに回転する。モーメントベクトルDは正の磁化容易軸Eに接近し、モーメントベクトルEは負の磁化容易軸E方向に接近している。
図18の(f)に示されているように、時間tにおいて、正のワード電流Iw2がオフに切換えられる。正のx軸方向の磁界は弱いので、モーメントベクトルDおよびEはそれぞれy軸方向に回転する。モーメントベクトルDは依然として正の磁化容易軸E方向に接近し、モーメントベクトルEは負の磁化容易軸E方向に接近する。
図18の(g)に示されているように、時間tにおいて、負のディジット電流ID2もまたオフに切換えられる。モーメントベクトルDおよびEはそれぞれ僅かに反時計回りに回転するが、時間tの前には、モーメントベクトルDは正の磁化容易軸E方向に接近しており、モーメントベクトルDは負の磁化容易軸E方向に接近しているので、モーメントベクトルDは正の磁化容易軸Eの方向に近い位置に設定され、モーメントベクトルEは負の磁化容易軸E方向に近い位置に設定される。換言すると、モーメントベクトルDおよびEは図18の(a)で示されているような時間tと比較して切換えられた位置を有しており、メモリセル202の状態は適切に切換えられている。
MRAM装置200の他のメモリセルは、前述したのと同じ方法を使用して、書込まれることができる。
本発明の第2の実施形態と比較して、本発明の第3の実施形態は、モーメントベクトルDおよびEをさらに時計回りに回転させるために、負のディジット電流ID2を提供する。結果として、モーメントベクトルDおよびEはそれぞれの磁化容易軸へ近づき、それによってさらに書込みが失敗する確率を減少させる。それ故、本発明の第3の実施形態と調和して、書込み電流Iw1、ID1、Iw2、ID2は本発明の第2の実施形態により必要とされるような書込み電流Iw1、I、Iw2よりもさらに低くすることができる。
本発明の実施形態と調和して、MRAM装置のメモリセルを読取るために磁気モーメントを切換える方法もまた提供される。特に、基準電流は最初に、選択された基準メモリセルの磁気モーメントを部分的に切換え、基準メモリセルを通る電流を感知することにより得られる。例えば図12及び13を参照すると、モーメントベクトルDおよびEが部分的に切換えられ、それによってモーメントベクトルDは磁化容易軸E、Eと約90゜の角度であり、それ故モーメントベクトルAとも約90゜の角度であるならば、メモリセル202の抵抗は中間値、即ちモーメントベクトルDがモーメントベクトルAと平行であるときメモリセル202の抵抗よりも大きい値であるが、モーメントベクトルAと反対方向で平行であるときにはメモリセル202の抵抗よりも低い値である。したがって、電圧がメモリセル202の両端に与えられるとき、そこを通過する電流もまた中間値を有し、基準電流として使用されることができる。メモリセルを通る読取電流を基準電流と比較することによって、メモリセルの状態が決定されることができる。
本発明の第4の実施形態と調和して、MRAMメモリセルを読取る1例を図19及び図20の(a)−(f)を参照にして以下説明し、これらの図面は、基準メモリセルとして選択されたメモリセル202による基準電流の発生を示している。
図19は、本発明の第4の実施形態と調和して、基準電流を発生するためにメモリセル202に与えられる3つの電流パルスのタイミング関係を示している。特に時間tにおいて、電流は与えられない。時間tにおいて、負のワード電流Iw1が与えられる。時間tにおいて、正のディジット電流Iが与えられる。時間tにおいて、Iw1がオフに切換えられ、正のワード電流Iw2が与えられる。図19の時間tは、以下説明するように、基準電流が感知される時点を示している。時間tにおいて、Iw2がオフに切換えられる。時間tにおいて、Iがオフに切換えられる。Iw1とIw2は実質的に同じ大きさであってもよく、そうでなくてもよい。
図20の(a)−(e)は、図19の3つの電流パルスが与えられたときの、強磁性層220と222のモーメントベクトルDおよびEの位置をそれぞれを示している。図20の(a)は時間tにおけるメモリセル202の状態を示している。バイアス磁界HBIASは、ピンを付けられた磁気領域208のモーメントベクトルCを調節することにより発生されると仮定する。HBIASの結果として、モーメントベクトルDおよびEは反時計回りに回転でき、それぞれy軸に接近するかそれを通過する。
図20の(b)に示されているように、時間tにおいて、負のワード電流Iw1が与えられ、負のx軸方向にワード磁界Hw1を発生する。結果として、モーメントベクトルDおよびEは時計回りに回転し、それぞれ磁化容易軸EおよびEに接近する。
図20の(c)に示されているように、時間tにおいて、正のディジット電流Iが与えられ、正のy軸方向にディジット磁界Hを発生する。モーメントベクトルDおよびEはさらに時計回りの方向で回転する。
図20の(d)に示されているように、時間tにおいて、負のワード電流Iがオフに切換えられ、正のワード電流Iw2が与えられ、正のx軸方向にワード磁界Hw2を発生する。モーメントベクトルDおよびEはさらに時計回りに回転し、両者は磁化容易軸EとEと約90゜の角度である。
その後、時間tにおいて、図面には示していないが、メモリセル202を通る電流が基準電流として感知される。
図20の(e)に示されているように、時間tにおいて、正のワード電流Iw2がオフに切換えられる。その結果、モーメントベクトルDおよびEは反時計回りに回転する。モーメントベクトルDは負の磁化容易軸Eに近付き、モーメントベクトルEは正の磁化容易軸E方向に近付いている。
図20の(f)に示されているように、時間tにおいて、ディジット電流Iもまたオフに切換えられる。モーメントベクトルDおよびEは磁化容易軸に近い位置に設定される。時間tの前には、モーメントベクトルDは負の磁化容易軸E方向に近く、モーメントベクトルEは正の磁化容易軸E方向に近いので、モーメントベクトルDおよびEは、図20の(a)で示されているような時間tのそれぞれの位置に戻る。
時間tにおいて得られた基準電流はその後、読取られるメモリセルを通過する電流と比較するために使用されることができる。読取られるメモリセルを通過する電流が基準電流よりも小さいならば、読取られるメモリセルはそこに“1”ビットが記憶されていることが決定され、メモリセル202の高い抵抗は“1”のビットを表している。読取られるメモリセルを通過する電流が基準電流よりも大きいならば、読取られるメモリセルはそこに“0”ビットが記憶されていることが決定される。メモリセル202はまた、時間t後に通過する電流を感知し、感知された電流を基準電流と比較することによっても読取られることができる。
本発明の第4の実施形態と調和する例の前述の説明では、バイアス磁界HBIASが存在していると仮定した。本発明の第4の実施形態と調和する方法はそれに限定されないことが理解されるであろう。例えば、HBIASが存在しないならば、負のワード電流Iw1は必要なく、正のディジット電流Iと正のワード電流Iw2だけが必要とされる。モーメントベクトルDおよびEは基準電流を測定するために、磁化容易軸EおよびEと約90゜の角度である必要はないことも理解されるであろう。むしろ、メモリセルがそこに“0”または“1”のビットを記憶しているとき、基準電流が、メモリセルを通る読取電流とは十分に異なるならば、モーメントベクトルDおよびEは基準電流を測定するために、磁化容易軸と随意選択的な角度であってもよい。さらに、モーメントベクトルDおよびEが基準電流を測定するために所望の位置へ回転される限り、図19および図20の(a)−(f)に示されている方法に加えて、電流が任意の方法で書込みビットライン204と書込みワードライン206に与えられることができることが理解されるであろう。
本発明の実施形態の前述の説明では、便宜上、磁気層220と222のモーメントベクトルDおよびEがメモリセル202を上から観察するときに時計回りに回転するように、電流が与えられると仮定された。しかしながら、モーメントベクトルDおよびEは両方向に回転できることが理解されよう。例えば、さらに本発明の第1の実施形態と調和して、モーメントベクトルDおよびEは反時計回りに適切に回転するとき、負のディジット電流が与えられてもよく、それに正のワード電流が後続する。さらに本発明の第2の実施形態に調和して、書込みメモリセル202の3つの電流パルスは、逐次的に与えられる負のディジット電流、正のワード電流、正のディジット電流を含むことができる。また、本発明の第3の実施形態に調和して、書込みメモリセル202の4つの電流パルスは、逐次的に与えられる負のディジット電流、正のワード電流、正のディジット電流、負のワード電流を含むことができる。さらに本発明の第4の実施形態に調和して、3つのパルスは、負のディジット電流、正のワード電流、正のディジット電流を含むことができ、正のワード電流は正のディジット電流の後にオフに切換えられる。
前述の説明では、磁化容易軸EとEはx軸およびy軸と約45゜の角度にあると仮定した。しかしながら、磁化容易軸はx軸及びy軸と特定の角度である必要はなく、むしろx軸及びy軸と任意の角度でもよいことを理解すべきである。当業者は、本発明の実施形態と調和する方法が従って変更されることができることを認識すべきである。例えば、本発明の第2の実施形態と調和して、フリーの磁気領域の磁化容易軸がワードラインおよびディジットラインとランダムな角度にあるとき、3つの逐次的な電流パルスがメモリセルに書込むために与えられることができ、その場合に、各3つの順次のパルスはワード電流またはディジット電流単独ではなく、ワード電流とディジット電流の両者の組合せである。別の例では、本発明の第3の実施形態と調和して、フリーの磁気領域の磁化容易軸がワードラインおよびディジットラインとランダムな角度にあるとき、4つの逐次的な電流パルスがメモリセルに書込むために与えられることができ、その場合には4つの各パルスはワード電流とディジット電流の両者の組合せである。
本発明の実施形態と調和した方法が、メモリセル202またはMRAM装置200と同一構造を有するメモリセルまたはメモリ装置だけではなく、フリー磁気層の単一層または前述したように4以上の層を具備するフリーの磁気領域をメモリセルが有しているMRAM装置を書込むためにも応用可能であることがさらに理解されるであろう。
種々の変形及び変更が本発明の技術的範囲を逸脱せずに、開示したプロセスで行われることができることは当業者には明白であろう。本発明の他の実施形態はここで開示した本発明の仕様および実施を考慮することにより、当業者に明白であろう。この仕様及び例は単なる例示として考えられることが意図され、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載によって示される。
一般的な磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置のメモリセルの説明図。 図1のメモリセルの磁気モーメントを示す説明図。 図1のメモリセルのシミュレートされた切換え態様を示す説明図。 図1のメモリセルへ書込む書込み電流のパルスシーケンスを示す図。 図1のメモリセルへ直接書込む1例を示す図。 図1のメモリセルへ直接書込む別の例を示す図。 図1のメモリセルへトグル書込みする1例を示す図。 図1のメモリセルへトグル書込みする別の例を示す図。 図1のメモリセルのトグル書込みにおけるバイアス磁界の影響を示す説明図。 図1のメモリセルのトグル書込みにおけるバイアス磁界の影響を示す説明図。 図1のメモリセルのトグル書込みにおける通常方法の問題を示す説明図。 本発明の実施形態と調和する方法によりアクセスされるMRAMのメモリセルを示す概略図。 図12のメモリセルの磁気モーメントを示す説明図。 本発明の第1の実施形態と調和して、図12のメモリセルの磁気モーメントを切換える1例を示す図。 本発明の第2の実施形態と調和して、図12のメモリセルを書込むための電流パルスのシーケンス図。 本発明の第2の実施形態と調和して、図12のメモリセルのトグル書込みの1例を示す図。 本発明の第3の実施形態と調和して、図12のメモリセルを書込むための電流パルスのシーケンス図。 本発明の第3の実施形態と調和して、図12のメモリセルのトグル書込みの1例を示す図。 本発明の第4の実施形態と調和して、MRAM装置のメモリセルの読取に使用される基準電流を発生するための電流パルスのシーケンス図。 本発明の第4の実施形態と調和して、図12のメモリセルを使用して、基準電流を発生する1例を示す図。

Claims (28)

  1. 磁気抵抗ランダムアクセスメモリ装置のメモリセルの書込み方法において、
    トグル書込みにおける書込み電流を減少させるために前記メモリセルにバイアス磁界を与え、
    バイアス磁界の方向に対して90゜よりも大きい角度である第1の方向に第1の磁界を提供し、
    第1の方向に対して実質的に垂直であり、バイアス磁界の方向に対して90゜よりも小さい角度である第2の方向に第2の磁界を提供し、
    第1の磁界をオフに切換え、
    第1の方向と反対である第3の方向に第3の磁界を提供し、
    第2の磁界をオフに切換え、
    第3の磁界をオフに切換えるステップを含んでいる方法。
  2. さらに、メモリセルにバイアス磁界を与えるステップを含み、ここで、
    第1の磁界の提供は、バイアス磁界の方向に対して約135゜の角度で第1の磁界を与え、
    第2の磁界の提供では、バイアス磁界の方向に対して約45゜の角度で第2の磁界を与える請求項1記載の方法。
  3. メモリセルはフリーの磁気領域と、ピンを付けられた磁気領域と、フリーの磁気領域とピンを付けられた磁気領域との間にトンネルバリアとを含んでおり、ピンを付けられた磁気領域はフリーの磁気領域中でバイアス磁界を発生し、そのバイアス磁界はフリーの磁気領域の磁化容易軸と実質的に同じ方向であり、第1の磁界の提供は、バイアス磁界の方向と約135゜の角度である第1の磁界を提供するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
  4. メモリセルは第1の書込みラインと第2の書込みラインに対応し、第1の書込みラインと第2の書込みラインは実質的に相互に垂直であり、第1の磁界の提供と、第2の磁界の提供と、第3の磁界の提供は、第1及び第2の書込みラインに電流を提供することにより行われる請求項1記載の方法。
  5. メモリセルは第1の書込みラインと第2の書込みラインに対応し、第1の書込みラインと第2の書込みラインは実質的に相互に垂直であり、
    第1の磁界の提供では、第1の書込みラインに第1の電流を供給し、
    第2の磁界の提供では、第2の書込みラインに第2の電流を供給し、
    第3の磁界の提供では、第1の書込みラインに第3の電流を供給する請求項1記載の方法。
  6. 第3の磁界の提供は、第1の磁界と実質的に同じ大きさを有する第3の磁界を提供する請求項1記載の方法。
  7. 磁気抵抗ランダムアクセスメモリ装置のメモリセルの書込み方法において、
    トグル書込みにおける書込み電流を減少させるために前記メモリセルにバイアス磁界を与え、
    バイアス磁界の方向に対して90゜よりも大きい角度である第1の方向に第1の磁界を提供し、
    第1の方向に対して実質的に垂直であり、バイアス磁界の方向に対して90゜よりも小さい角度である第2の方向に第2の磁界を提供し、
    第1の磁界をオフに切換え、
    第1の方向と反対である第3の方向に第3の磁界を提供し、
    第2の磁界をオフに切換え、
    第2の方向と反対である第4の方向に第4の磁界を提供し、
    第3の磁界をオフに切換え、
    第4の磁界をオフに切換えるステップを含んでいる方法。
  8. さらに、メモリセルにバイアス磁界を与えるステップを含み、ここで、
    第1の磁界の提供では、バイアス磁界の方向に対して約135゜の角度で第1の磁界を与え、
    第2の磁界の提供では、バイアス磁界の方向に対して約45゜の角度で第2の磁界を与える請求項7記載の方法。
  9. メモリセルはフリーの磁気領域と、ピンを付けられた磁気領域と、フリーの磁気領域とピンを付けられた磁気領域との間にトンネルバリアとを含んでおり、ピンを付けられた磁気領域はフリーの磁気領域中でバイアス磁界を発生し、そのバイアス磁界はフリーの磁気領域の磁化容易軸と実質的に同じ方向にあり、第1の磁界の提供は、バイアス磁界の方向と約135゜の角度である第1の磁界を提供する請求項7記載の方法。
  10. メモリセルは第1の書込みラインと第2の書込みラインに対応し、第1の書込みラインと第2の書込みラインは実質的に相互に垂直であり、第1の磁界の提供と、第2の磁界の提供と、第3の磁界の提供と、第4の磁界の提供とにおいて、第1及び第2の書込みラインに電流を供給する請求項記載の方法。
  11. メモリセルは第1の書込みラインと第2の書込みラインに対応し、第1の書込みラインと第2の書込みラインは実質的に相互に垂直であり、
    第1の磁界の提供では、第1の書込みラインに第1の電流を供給し、
    第2の磁界の提供では、第2の書込みラインに第2の電流を供給し、
    第3の磁界の提供では、第1の書込みラインに第3の電流を供給し、
    第4の磁界の提供では、第2の書込みラインに第4の電流を供給する請求項記載の方法。
  12. 第3の磁界の提供では、第1の磁界と実質的に同じ大きさを有する第3の磁界を提供する請求項記載の方法。
  13. 第4の磁界の提供では、第2の磁界と実質的に同じ大きさを有する第4の磁界を提供する請求項記載の方法。
  14. 磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置の書込み方法において、MRAM装置は、複数のワードラインの1つと、複数のディジットラインの1つにそれぞれ対応する複数のメモリセルを含んでおり、前記方法は、
    トグル書込みにおける書込み電流を減少させるために前記メモリセルにバイアス磁界を与え、
    第1の方向に第1の磁界を提供し、
    第1の方向に対して実質的に垂直である第2の方向に第2の磁界を提供し、
    バイアス磁界の方向に対して90゜よりも大きい角度である第1の方向に第1の磁界を提供し、
    第1の方向に対して実質的に垂直であり、バイアス磁界の方向に対して90゜よりも小さい角度である第2の方向に第2の磁界を提供し、
    第1の磁界をオフに切換え、
    第1の方向と反対である第3の方向に第3の磁界を提供し、
    第2の磁界をオフに切換え、
    第3の磁界をオフに切換えることによって、メモリセルの1つを書込む各ステップを含んでいる方法。
  15. さらに、メモリセルにバイアス磁界を与えるステップを含み、ここで、
    第1の磁界の提供では、バイアス磁界の方向に対して約135゜の角度で第1の磁界を与え、
    第2の磁界の提供では、バイアス磁界の方向に対して約45゜の角度で第2の磁界を与える請求項1記載の方法。
  16. メモリセルはフリーの磁気領域と、ピンを付けられた磁気領域と、フリーの磁気領域とピンを付けられた磁気領域との間にトンネルバリアとを含んでおり、ピンを付けられた磁気領域はフリーの磁気領域中でバイアス磁界を発生し、そのバイアス磁界はフリーの磁気領域の磁化容易軸と実質的に同じ方向にあり、第1の磁界の提供では、バイアス磁界方向に対して約135゜の角度で第1の磁界を提供する請求項1記載の方法。
  17. 第1の磁界の提供と、第2の磁界の提供と、第3の磁界の提供とは、対応するワードライン及びディジットラインに電流を供給して行われる請求項1記載の方法。
  18. 第1の磁界の提供では、対応するワードライン及びディジットラインのうちの1つに第1の電流を供給し、
    第2の磁界の提供では、対応するワードライン及びディジットラインのうちの他の1つに第2の電流を供給し、
    第3の磁界の提供では、対応するワードライン及びディジットラインのうちの1つに第3の電流を供給する請求項1記載の方法。
  19. 第3の磁界の提供では、第1の磁界と実質的に同じ大きさを有する第3の磁界を提供する請求項1記載の方法。
  20. さらに、MRAM装置の他のメモリセルに書き込むステップを含んでいる請求項1記載の方法。
  21. 磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)装置の書込み方法において、MRAM装置は、それぞれ複数のワードラインの1つと、複数のディジットラインの1つとに対応する複数のメモリセルを含んでおり、前記方法は、
    トグル書込みにおける書込み電流を減少させるために前記メモリセルにバイアス磁界を与え、
    バイアス磁界の方向に対して90゜よりも大きい角度である第1の方向に第1の磁界を提供し、
    第1の方向に対して実質的に垂直であり、バイアス磁界の方向に対して90゜よりも小さい角度である第2の方向に第2の磁界を提供し、
    第1の磁界をオフに切換え、
    第1の方向と反対である第3の方向に第3の磁界を提供し、
    第2の磁界をオフに切換え、
    第2の方向と反対である第4の方向に第4の磁界を提供し、
    第3の磁界をオフに切換え、
    第4の磁界をオフに切換えることによって、メモリセルの1つを書込むステップを含んでいる方法。
  22. さらに、メモリセルにバイアス磁界を与えるステップを含み、ここで、
    第1の磁界の提供では、バイアス磁界の方向に対して約135゜の角度で第1の磁界を与え、
    第2の磁界の提供では、バイアス磁界の方向に対して約45゜の角度で第2の磁界を与える請求項2記載の方法。
  23. 1つのメモリセルはフリーの磁気領域と、ピンを付けられた磁気領域と、フリーの磁気領域とピンを付けられた磁気領域との間にトンネルバリアとを含んでおり、ピンを付けられた磁気領域はフリーの磁気領域中でバイアス磁界を発生し、バイアス磁界はフリーの磁気領域の磁化容易軸と実質的に同じ方向にあり、第1の磁界の提供では、バイアス磁界の方向と約135゜の角度で第1の磁界を提供する請求項2記載の方法。
  24. 第1の磁界の提供と、第2の磁界の提供と、第3の磁界の提供と、第4の磁界の提供とは、対応するワードライン及びディジットラインに電流を提供するステップを含んでいる請求項2記載の方法。
  25. 第1の磁界の提供では、対応するワードライン及びディジットラインのうちの1つに第1の電流を供給し、
    第2の磁界の提供では、対応するワードライン及びディジットラインのうちの他の1つに第2の電流を供給し、
    第3の磁界の提供では、対応するワードライン及びディジットラインのうちの他の1つに第3の電流を供給し、
    第4の磁界の提供では、対応するワードライン及びディジットラインのうちの他の1つに第4の電流を供給する請求項2記載の方法。
  26. 第3の磁界の提供では、第1の磁界と実質的に同じ大きさを有する第3の磁界を提供する請求項2記載の方法。
  27. 第3の磁界の提供では、第2の磁界と実質的に同じ大きさを有する第3の磁界を提供する請求項2記載の方法。
  28. さらに、MRAM装置の他のメモリセルに書き込むステップを含んでいる請求項2記載の方法。
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