JP4668449B2 - 検査情報デ−タセンター及び検査情報データ変換方法 - Google Patents

検査情報デ−タセンター及び検査情報データ変換方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な検査情報データセンター及び検査情報データの変換方法に関し、特に詳細には、病院等での検査依頼情報と検査センターでの検査結果情報とを正確に関連づける検査情報データセンター及び検査情報データ変換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、病院で検体の検査を行う際、検体に、分析項目名、患者ID、検査室名、検査を実施させる検査センター名等の項目情報を付して、検査センターに送り、検査を行わせ、検査結果を、検査を実施した検査センターより受け取り、患者の診断、治療に当たっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、病院の検査室で使用する分析項目名が、必ずしも検査を依頼する検査センターで使用している分析項目名とは一致しておらず、また分析項目が同じであっても、検査センターごとに固有の分析項目名を使用していることもあり、検査センター間の分析項目名に共通性がない場合が多かった。そこでこれらの項目名間の関係を間違わずに把握し、また、病院から検査センターへの依頼情報を伝達するためには、病院の検査室からさまざまな検査センタ−へ依頼する場合、病院の検査室側で分析対象により分類したり、さらに検査を依頼する検査センターで使用されている項目名にデ−タ変換し、更にそのようなデータ変換表を検査センタ−毎に複数用意する必要があった。
【0004】
したがって、データ変換のトラブル、分類作業の煩雑さのため、病院の検査室からの検体の検査作業に支障が生じる可能性があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、斯かる実情に鑑み、各病院の検査室、各検査センター間の分析項目コードの変換作業を統一的に行う検査情報データセンター、検査情報データ変換方法を提供しようとするものである。
【0006】
本発明は、第1の端末と第2の端末とが、伝送線路を介して接続される検査情報データセンターであって、検査依頼機関に関する第1基本情報を記憶している第1基本情報記憶手段と、検査実施機関に関する第2基本情報を記憶している第2基本情報記憶手段と、第1及び第2基本情報の各情報項目の少なくとも一つであって、互いに対応する項目それぞれにデータセンター特有の識別可能な情報番号を付して記憶している第1マスタ記憶手段と、情報番号間の関係を記憶している第2マスタ記憶手段と、第1の端末から検査依頼情報を受け取り、第1基本情報記憶手段を用いて、この検査依頼情報に対応する前記第1基本情報を抽出し、前記第1マスタ記憶手段を用いて、この抽出された第1記憶情報に対応する情報番号を検索し、更に、第2マスタ記憶手段を用いて、検索された情報番号に対応する情報番号を検索抽出し、第2基本情報記憶手段を用いて、検索抽出された情報番号に対応する第2基本情報を抽出し、抽出された第2基本情報に基づいて、前記第2の端末に、検査要求情報を出力する入出力演算手段を備えている検査情報データセンターを提供することを目的とする。
【0007】
更に、本発明では、第1の端末と第2の端末とが、伝送線路を介して接続される検査情報データセンター内でのデータ変換方法であって、検査依頼機関に関する第1基本情報を記憶する第1基本情報記憶工程と、検査実施機関に関する第2基本情報を記憶する第2基本情報記憶手段と、前記第1及び第2基本情報の各情報項目の少なくとも一つであって、互いに対応する項目それぞれにデータセンター特有の識別可能な情報番号を付して記憶する第1マスタ記憶工程と、これらの情報番号間の関係を記憶する第2マスタ記憶工程と、第1の端末から検査依頼情報を受け取り、第1基本情報記憶工程で記憶された情報を用いて、前記検査依頼情報に対応する第1基本情報を抽出し、第1マスタ記憶工程で記憶された情報を用いて、この抽出された第1記憶情報に対応する情報番号を検索し、更に、第2マスタ記憶工程で記憶された情報を用いて、検索された情報番号に対応する情報番号を検索抽出し、第2基本情報記憶工程に記憶された情報を用いて、検索抽出された情報番号に対応する第2基本情報を抽出し、抽出された第2基本情報に基づいて、第2の端末に、検査要求情報を出力する入出力演算工程とを備えているデータ変換方法を提供することを目的とする。
【0008】
更に上記発明において、入出力演算工程で第2の端末へ出力された情報に応じて、第2の端末より入力された検査結果情報を記憶しておき、検査依頼情報の入力元である第1の端末からの要求に応じて、その要求に対応する記憶された検査結果情報を出力するように構成しておくことも好ましい。
【0009】
また、更に、上記発明において、検査依頼情報内の検査実施機関項目に第1の端末の識別名が示されているかどうか判別し、入力元の第1の端末の識別名が示されていると判断されたときは、情報を第2の端末に出力することなく、入力元の第1の端末へ、その旨の出力するように構成しておくことも好ましい。
【0010】
又、更に、上記発明において、検査依頼情報内の検査センター特定項目内の、指定される検査実施機関に関する情報に対応する第2基本情報内の指定項目が、検査依頼情報内で指定された機関名と異なっている場合には、更に、この第2基本情報の指定項目で指定された第2基本情報を検索し、その第2基本情報に基づいて、データ変換・演算を行うように構成しておいてもよい。
また更に、上記発明において、検査依頼情報内の検査センター特定項目で特定される検査実施機関に対応する第2基本情報内の指定項目に、指定がないときは、記憶されている第2基本情報を検索し、特定の項目に関して優先順位を付し、最も優先順位の高い第2基本情報に対応する検査実施機関を選択して、これに基づいてデータ変換を行い、検査要求情報を出力するようにしておいてもよい。このように構成しておくことにより、検査依頼機関が、検査を希望する検査実施機関が、何らかの事情で、別の検査実施機関に検査を依頼するようになっていたり、既に指定された項目に関して検査を実施しなくなっていたりした場合でも、自動的に適切な検査実施機関が選定され、選定された検査実施機関に、検査指示情報を出力できる。
【0011】
更に、本発明は、上記方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムおよびこれを記憶した記録媒体を提供する。
【0012】
すなわち、更に具体的には、本発明の検査情報データセンターおよびデータ変換方法では、各病院の検査室と各検査センタ−あるいは検査センタ−間の分析項目コ−ドの変換を、共通のデ−タセンターで、統一の情報番号をキーとして用いて行い、各病院の検査室と各検査センターとの間で、検査依頼情報と検査結果情報とを情報番号を用いて関連付け、検査室、検査センターからの要求に応じて出力している。
【0013】
上記構成によれば、さまざまな病院検査室や検査センタ−から出力される分析物コ−ドに対して、固有でかつ重複しない情報番号を付加する。そして、デ−タセンタ−ではこの情報番号で関連づけを行い、名称などが異なった場合でも種々の病院検査室、検査センタの分析物コード間の同一性を保ち、これらを簡便にかつ正確に対応づけて扱うことを可能にできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0015】
添付の図は、発明を実施する形態の一例であって、図中、図と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0016】
図1は、本発明に従う一実施例である検査情報データセンターが使用されるシステムの概略構成を示す。
【0017】
図1に示すように、本システムでは、検査情報データセンターDSを設け、検査依頼機関である病院の検査室HPa、HPbがインターネット等の通信回線により接続されており、また、検査実施機関である検査センターS1、S2も、インターネット等の通信回線により検査情報データセンターDSに接続されている。そして、検査室HPa、HPbからの検査依頼情報は、検査情報データセンターDSへ伝達され、これに基づいて、検査情報データセンターDSは、伝達された検査依頼情報を、検査センターにとって最適な状態にデータ変換し、検査センターS1、S2への検査要求情報として伝達する。そして、この検査要求情報に応じて、検査センターS1、S2は、検査結果情報を、検査情報データーセンターDSに送信し、更に検査情報データセンターDSは、検査センターから受け取った検査結果情報をデータ変換して、検査室HPa、HPbへ伝達する。すなわち、検査情報データーセンターDSは、検査依頼機関と検査実施機関との間の情報伝達を、それぞれの機関に最適な状態にデータ変換することによりスムーズな情報伝達を実現している。
【0018】
一方、検査すべき検体は、検査室HPa、HPbから、人手又は郵送等(ラインL等)により検査センターS1、S2へ運ばれる。
【0019】
そして、検査情報データセンターDSでは、それぞれの端末から入力されるデーターを、そこに記憶されている各機関の基本情報と、この検査情報データセンターDS固有の情報番号を用いて、相互に変換し、それぞれの検査依頼機関、検査実施機関の所望の状態で、それぞれに設けた各端末へ伝送している。
【0020】
図2は、図1に示すシステムで使用される本発明に従う一実施例である検査情報データセンターDSの機能概略構成を示す。
【0021】
図2に示すように、データセンタDSには、検査室HPa、HPbの基本情報を記憶する基本情報記憶部Mha、Mhb及び検査センターS1、S2の基本情報を記憶している基本情報記憶部MS1、MS2が設けられている。更に、このデータセンターDSには、これらの基本情報記憶部Mha 、Mhb、 MS1、 MS2に記憶された各情報の特定の項目に、データセンターDS固有でかつ識別可能な情報番号を付与し記憶しているデータマスタ1と、それぞれの情報番号に対応する項目間の関係を記憶しているデータマスタ2とを備えている。
【0022】
更に、データマスタ1、2を用いて変換を行い、検査室HPa、HPb、検査センターS1、S2へ出力する入出力演算部3を備えている。
【0023】
以下、上記システムの検査情報データセンターDS内の各記憶部に記憶されるデータの構造および検査情報データーセンターの動作について説明する。
まず、本システムのデ−タセンタ−DS内の基本情報記憶部Mha、Mhbそれぞれには、図3(1)及び図4(1)に示すような、自分の検査室名と、検査項目名(図3(1)では、IgG抗体。図4(1)では、IgE抗体)と、検査室でのこの検査項目に割り当てられたコード(図3(1)のHPaコード:0428、図4(1)のHPbコード:0628)、と検査材料の種類(図3(1)、図4(1)では、材料;血清)と、検査を希望する検査室名(図3(1)では、検査センター:S1、図4(1)では、検査センター:S2)が、検査項目毎に記憶されている。さらにこの基本情報には、結果報告の書式情報など依頼および結果のすべての情報を含ませておいてもよい。
【0024】
一方、検査依頼を受ける各検査センタ−S1、S2の登録された基本情報には、図3(2)及び図4(2)に示すように、検査センター名(図3(1)では、検査センター名:S1、図4(2)では、検査センター名:S2)と、検査センターでの分析項目名(図3(2)では、分析項目名:IgG抗体、図4(2)では、分析項目名:IgE抗体)と、この分析項目に対して検査センターが割り当てているコード(図3(2)では、S1コード:0528、図4(2)では、S2コード:0728)と、検査材料(図3(2)及び図4(2)では、材料:血清)と、検査場所(図3(2)では、検査センターS1が自センターで行うので、検査場所:S1、図4(2)でも、検査センターS2が自センターで行うので、検査場所:S2)と、検査所要日数(図3(2)及び図4(2)では、所要日数:2−4日)と検査費用に相当する検査実施料(図3(2)及び図4(2)では、検査実施料:60点)が、検査センターの分析項目ごとに記憶されている。
【0025】
また、この検査場所に関しては、自センター以外で検査を実施させる場合には、実施させる検査センター名が記憶されている。また事情のよっては、一時的に、検査を実施できない場合には、検査場所を特定しない場合がある。
【0026】
また、検査情報データセンターDSには、先に説明したように、データセンター・マスター1及びデータセンター・マスター2が設けられており、このデータセンター・マスタ1には、図5(1)に示すように、検査室名/検査センター名、これらに分析する項目コードの組み合わせに対して、検査情報データセンターDS固有の情報番号(図5(1)の情報番号:3、4、5、6)を付して、それぞれレコード1、レコード2、レコード3、レコード4として記憶されている。
【0027】
また、データセンター・マスター2には、図5(2)に示すように、このデータセンター・マスター1で記憶された情報番号間の関係を記憶しており、具体的には、情報番号3と情報番号5は、互いに対応しており、これらの関係は、検査を依頼する関係にあることを示している。
【0028】
そして、これらの基本情報は、検査室や検査センタ−が、基本情報を新規に登録するとき、検査を導入あるいは導入を予定したときに入力されて更新され、この新規登録時、更新時には、データセンター・マスター1およびデーターセンター・マスター2は、更新され、常に、最新のものが記憶されるようになっている。
【0029】
このようなさまざまな基本情報、データーセンター・マスター情報を検査情報デ−タセンタ−へ登録し、また関連づけを行うことで、医師から検査の依頼が発生した場合、病院内の検査室は本デ−タセンタ−へ情報を入力することで、検査室ある病院で検査をするか、あるいは外部の依頼する検査センタ−で検査を行うか判断でき、更に、検査センターへ依頼する場合にでも、検査室の固有のコードで、依頼を出しても、所望の形式で、検査結果を得ることができる。
【0030】
なお、上記基本情報、データーセンター・マスタ情報は、説明を簡単にするため、検査室から入力される検査依頼情報と検査センターへ出力される検査要求情報とを関連付けるもののみを示しており、これ以外にも、図7(1)及び図7(2)に示されるような情報、更に、図10(1)及び図10(2)に示されるような報告書書式情報が記憶されている。
【0031】
以下、本システムの検査情報データセンターDSの動作について、図3乃至図11を参照しつつ説明する。
【0032】
まず、図11に示すように、検査室及び検査センターの基本情報(図3、図4参照)が登録される。次に、検査室HPa、HPbは、各検査室に設けられた端末より、図6(1)及び図6(2)に示すような検査依頼情報を送信する。
【0033】
この検査依頼情報を受け取った検査情報データセンターDSは、検査依頼情報に含まれる、検査室ID、項目コード(図6(1)では、HPa項目コード:0428、図6(2)では、HPb項目コード:0628)に基づいて、図5(1)に示すデーターセンター・マスター1からレコード1を選択し、このレコード1に付された情報番号3を抽出し、次に、図5(2)に示すデータセンター・マスタ2で、情報番号3に対応する情報番号5を検索し、その間の依頼関係を認識する。次に、データセンター・マスター1から、検索された情報番号5に対応するレコード2を抽出し、ここで抽出されたレコード2の項目コード:0528を見て、これに対応する検査センターS1の基本情報(図3(2)参照)を選び出し、検査依頼情報にHPa項目コードに代えて測定項目コード:0528を含ませて、図8(1)に示すような検査要求情報として、検査センターS1に送信する。
【0034】
これにより、検査要求情報を受け取った検査センターS1は、この検査要求情報に付された測定項目コード:0528が自センター特有の測定項目コードであるため、この測定項目コード:0528に基づいて検査を実行できる。そして、検査が終了すると、図9(1)に示すような、測定項目コード:0528が付された状態で、検査結果情報が検査情報データセンターDSに送信される。
【0035】
そして、検査情報データセンターDSは、検査センターS1より受け取った検査結果情報から、測定項目コード:0528を抽出し、これに対応する検査センターS1の基本情報を選び出し、図5(1)に示すデータセンター・マスタ1から、項目コード:0528に対応するレコード2を選択し、その情報番号5を抽出する。そして、次に図5(2)に示すデータセンター・マスター2を参照し、抽出した情報番号5に対応する情報番号3を選択し、再度データセンター・マスター1を参照してレコード1を抽出して、このレコード2の項目コード:0428を選びだし、患者IDと依頼日からデータを特定し、図3(1)に示す検査室HPaの基本情報のHPaコード:0428に対応させて、検査結果情報に、HPaコード:0428を付して検査結果報告情報として、検査室HPaに送信する。そして、この検査結果報告情報を受け取った検査室HPaでは、この検査結果報告情報に含まれるHPaコード:0428より、自検査室固有のコードに基づいて検査結果報告情報を処理できる。
【0036】
なお、上記説明では、検査室HPaと検査センターS1の例を挙げて説明しているが、検査室HPb、検査センターS2の場合も、図3(2)、図4(2)、図5(1)及び図5(2)、図6(2)、図8(2)、図9(2)、図10(2)を参照すれば同様に検査室、検査センター間の情報のデータ変換が可能であることが理解できる。
【0037】
上記説明では、検査室からの検査依頼情報で特定された検査センターが自分で検査する場合について説明しているが、自分で検査できず、他の検査センターに依頼するようになっている場合には、図3(2)、図4(2)の検査室の基本情報において、検査場所が自検査センター名ではなく別の検査センター名が記録されている。この場合には、図11に示すように、検査場所に示される検査センターの基本情報に基づいて、先に説明したような手順と同様に、検査室と検査センター間でのデータ変換を行う。
【0038】
検査結果情報は、検査情報デ−タセンタ−へ登録され、検査結果報告情報として検査室に報告される際には、病院検査室が登録した書式(form A、form B)に基づいて結果が報告される。さらに、検査室が登録した請求情報に基づいて検査実施料が検査室へ請求される。
【0039】
また、更に、検査室からの検査依頼情報内に特定されている検査センターが、ある事情により一時的に検査実施不能であり、また、別の検査センターを特定していないときは、検査情報データーセンターDSは、検査センターの基本情報がアクセスされた際、検査情報データセンターDS内に記憶されている検査センターの基本情報を検索し、同じ分析項目を有する基本情報を抽出し、これに対応する検査センターを代替えとして、検査要求情報を出力する。
【0040】
また、このような場合に、抽出された検査センターが複数あった場合には、抽出された検査センターの基本情報の特定項目、例えば所要日数、検査実施料に基づいて、自動的に優先順を決めて、優先順位の高い検査センターに検査要求情報を出力するように構成してもよい。具体的には、所要日数の短いものが、また検査実施料が最も低いものを選択する。
【0041】
ここで代替えることができる検査センタ−とは、検査に用いる診断薬が同一または同一の手法を用いるものを検査情報デ−タセンタ−へあらかじめ登録しておく。これを実現することにより、災害時に検体の輸送が不能になった場合や検査センタ−の事故発生時などに柔軟に対応できるように構成することもできる。
【0042】
また、先に説明では、検査室と検査センター間でのデータ変換、代替え方法について説明しているが、検査室より、検査依頼に際して、その検査内容を問い合わせることも出来る。たとえば、図6(1)、図6(2)に示すデータが入力されたときには、検査情報データセンターDS内に記憶されている情報に基づいて、図7(1)、図7(2)に示すような情報を問い合わせのあった検査室に対して提供することが出来る。また、医師等が検査情報を参照したい場合、病院の端末から検査情報デ−タセンタ−へアクセスし、検査室が登録した検査依頼先情報(検査センターの基本情報)により検査情報が参照でき、またその内容を端末に備えられたディスプレーに表示されることができる。また、検査依頼先が、検査センターの病院内の検査室であれば病院内で登録した情報が参照され、その中の体外診断薬情報を参照することにより、検査情報デ−タセンタ−に登録されている診断薬の情報を得ることができる。また、同一項目でも異なった体外診断薬を検索することができ、特別に診断薬をして測定を依頼することができる。さらに、体外診断薬デ−タベ−スおよび検査情報デ−タベ−スには参考文献などが登録されており、これを参照することができる。
【0043】
また、同一試薬の検索は、体外診断薬の承認番号、検査実施料や診断薬の名称などから検索することができる。
【0044】
更に、同一項目の検索は、文献、日本臨床病理学会統一項目コ−ド、検査実施料、使用する体外診断薬承認番号や項目名などから特定することができる。
【0045】
また更に、病院検査室からの受注は、指定の検査センタ−での項目測定が可能・不能にかかわらず、あらかじめ登録された情報で発注ができるように構成しておくことも可能である。ここでこの検査センタ−の受託可能・不能情報をデ−タセンタ−へ登録しておくことにより、該検査センタ−は他の検査センタ−へ外注することができる。この方法を用いることにより、病院検査室が登録している検査センタ−以外での検査実施は可能となり、結果の報告および請求は該検査センタ−経由で通常通りに行うことができる。
【0046】
また、医師からの指示により検査が発生した場合には、病院検査室の端末からデ−タセンタ−へアクセスし、測定項目を入力する。まず、デ−タセンタ−では、測定する項目が病院内の検査室で行うことができる測定項目であるか外部の検査センタ−へ依頼する測定項目であるか判断する。院内での測定項目だった場合には、院内端末へ測定依頼を表示する。この指示により院内では検査が始まり、測定結果はデ−タセンタ−へ転送され、端末からデ−タが表示できるようになる。また、結果をデ−タセンタ−へ登録した書式に基づいて印刷することもできる。
【0047】
検査情報データセンタ−は、測定可能な項目に対し、検査項目情報として、採取容器、保存温度、所要日数、検査実施料、使用する体外診断薬、使用機器、参考文献、QCデ−タ、作業標準書などを登録することができる。
【0048】
体外診断薬製造メ−カ−は、デ−タセンタ−へ体外診断薬に関する情報を登録することができる。登録情報としては、能書、試薬パッケ−ジの写真、承認番号、使用機器、最新情報などである。
【0049】
検査情報デ−タセンタ−では、登録された情報に関して常にメンテナンス作業を行う。メンテナンスとは、各登録情報に関して固有のIDを付番して関連づけを行う。これを変換テ−ブルと呼ぶ。病院検査室登録情報、検査センタ−登録情報、体外診断薬メ−カ−登録情報、などはお互いに異なった固有のIDで管理されている。これの関連づけを行う。たとえば、項目名は同一でも診断薬が異なっていて、検査実施料は異なるものもある。項目の同一性、診断薬の同一性はきわめて重要な一致であり、検査可能・不能情報などに関連づけが必要となる。また、同一の測定項目をどの検査センタ−で行っているかという情報、受注を受け付けている検査センタ−とこれを測定実施している検査センタ−の情報は整理しておく必要がある。
【0050】
また、上記検査情報データセンターDSの機能は、図12に示すような、検査室情報記憶部、検査センター基本情報記憶部、データセンター・マスタ1記憶部、データセンター・マスタ2記憶部を備えた記憶部、記憶部に記憶されたデータを処理してデータ変換を行う中央演算処理部、データ入力を行うキーボード等のデー入力部、検査室、検査センターとのデータの送受信機能を有するデータ入出力部、更に、データの処理状態、記憶部の記憶状態を表示できる表示部を備えたコンピュータで実現することができることは、当業者のとっては自明である。そして、そのようなコンピュータには、データセンターDSの機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムを記憶する記憶部が備えられており、このコンピュータプログラムは、外部から、フロッピーディスクFD、コンパクトディスクCD等を用いて導入することが可能である。
【0051】
本発明を用いることにより、デ−タベ−スの変換テ−ブルを作製することなく、デ−タを共通に変換することができ、分析物を共通して扱うことができるようになる。また、病院の検査室は、医師から依頼された分析項目を自検査室で分析するか、検査センタ−に依頼するか、また、その依頼先はどの検査センタ−か、分析する項目によりあらかじめ基本情報を登録しておくことにより自動的に選択できるようになる。また、情報番号を付け、これに関連づけされる情報によりその検査内容などを参照することができる。さらに、複数の病院の検査室からの情報を複数の検査センタ−から選択することができ、検査センタ−間の外注を管理することができる。
【0052】
尚、本発明の検査情報データセンター及び検査情報データ変換方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0053】
【発明の効果】
本発明の検査情報データセンター及びデータ変換方法では、病院の検査室や検査センタ−などが基本情報を本デ−タセンタ−に登録しておくことにより、各検査室と各検査センタ−に置かれていたデ−タの変換システムを一元的に管理することができ、検査依頼の処理を簡便に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う一実施例である検査情報データセンターが使用されるシステムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示すシステムで使用される本発明に従う一実施例である検査情報データセンターDSの機能概略構成を示す図である。
【図3】図2に示すシステムでの基本情報のデータ構成の一例を示す。
【図4】図2に示すシステムでの基本情報のデータ構成の別の例を示す。
【図5】図2に示す検査情報データセンター内のデータセンターマスタのデーター構成の一例を示す。
【図6】図2に示す検査情報データセンターへ入力される検査依頼情報のデーター構成の一例を示す。
【図7】図2に示す検査情報データセンターから提供される検査情報の一例を示す。
【図8】図2に示す検査情報データセンターから検査センターへ出力される検査要求情報のデーター構成の一例を示す。
【図9】図1に示す検査センターから検査情報デデータセンターへ入力される検査結果情報のデーター構成の一例を示す。
【図10】図2に示す検査情報データセンターから、検査室へ出力される検査結果報告情報のデーター構成の一例を示す。
【図11】図2に示す検査情報データセンターの動作を説明するフローチャート図である。
【図12】図2に示す検査情報データセンターの機能を実現するコンピュータ構成の一例を示す。

Claims (16)

  1. 第1の端末と第2の端末とが、伝送線路を介して接続される検査情報データセンターであって、
    検査依頼機関に関する第1基本情報として、少なくとも、前記第1の端末に対応する検査依頼機関名と、当該検査依頼機関において検査の依頼を行う検査項目に割り当てられた項目コードとを対応付けて記憶している第1基本情報記憶手段と;
    検査実施機関に関する第2基本情報として、少なくとも、前記第2の端末に対応する検査実施機関名と、当該検査実施機関において検査を実施する検査項目に割り当てられた項目コードとを対応付けて記憶している第2基本情報記憶手段と;
    前記第1及び第2基本情報のそれぞれとデータセンター特有の識別可能な情報番号とを対応付けて記憶している第1マスタ記憶手段と;
    前記情報番号間の関係を記憶している第2マスタ記憶手段と;
    前記第1の端末から前記第1の基本情報が含まれた検査依頼情報を受け取り、前記受け取った検査依頼情報に含まれる前記第1の基本情報に対応する前記情報番号を前記第1マスタ記憶手段から抽出し、当該第1マスタ記憶手段から抽出された情報番号に対応する情報番号を前記第2マスタ記憶手段から抽出し、当該第2マスタ記憶手段から抽出された情報番号に対応する項目コードを前記第1マスタ記憶手段から抽出し、当該抽出された項目コードに対応する第2基本情報を前記第2基本情報記憶手段から抽出し、抽出された第2基本情報に基づいて、前記第2の端末に、検査要求情報を出力する入出力演算手段を備えている検査情報データセンター。
  2. 請求項1記載の検査情報データセンターにおいて、前記第1基本情報が、前記第1の端末の識別名と、前記第1の端末特有の検査項目名と、前記第1の端末の識別名又は前記第2の端末の識別名記憶されている検査実施機関項目とを更に含む検査情報データセンター。
  3. 請求項2記載の検査情報データセンターにおいて、前記第2基本情報が、前記第2の端末の識別名と、前記第2の端末特有の検査項目名と、前記第2の端末の識別名、別の第2端末の識別名及び無記名の少なくともいずれか一つが記憶されている検査実施機関項目とを更に含む検査情報データセンター。
  4. 請求項3記載の検査情報データセンターにおいて、前記入出力演算手段が、前記検査実施機関項目を検索し、無記名である場合に、前記第2基本情報を検索して、前記検査依頼情報内の検査項目に対応する検査項目を含む第2基本情報を抽出し、前記検査要求情報を、抽出した第2基本情報の検査実施機関に対応する第2端末に出力する検査情報データセンター。
  5. 請求項4記載の検査情報データセンターにおいて、前記入出力演算手段が、前記検査依頼情報内の検査項目に対応する検査項目を含む第2基本情報を複数抽出した時は、抽出された複数の第2基本情報内の特定の項目を検索し、検索された特定の項目に基づいて優先順位の最も高い第2基本情報を抽出し、抽出された優先順位の最も高い第2基本情報に基づいて、入出力演算処理を行う検査情報データセンター。
  6. 請求項1又は2に記載の検査情報データセンターにおいて、前記入出力演算手段から前記第2の端末へ出力された前記検査要求情報に応じて、前記第2の端末より入力された検査結果情報を記憶する検査結果情報記憶手段を更に有し、外部からの要求に応じて、前記検査結果情報記憶手段に記憶された前記要求に対応する検査結果情報を出力する検査情報データセンター。
  7. 請求項2に記載の検査情報データセンターにおいて、前記検査実施機関項目に前記第1の端末の識別名が示されているかどうか判別する判別手段を更に有しており、前記判別手段が、前記第1の端末の識別名が示されていると判断したとき、前記入出力演算手段は、前記検査要求情報を前記第2の端末に出力することなく、前記第1の端末へ、その旨を出力する検査情報データセンター。
  8. 第1の端末と第2の端末とが、伝送線路を介して接続される検査情報データセンターで実行されるデータ変換方法であって、
    前記検査情報データセンターの第1基本情報記憶手段が、検査依頼機関に関する第1基本情報として、少なくとも、前記第1の端末に対応する検査依頼機関名と、当該検査依頼機関において検査の依頼を行う検査項目に割り当てられた項目コードとを対応付けて記憶する第1基本情報記憶工程と;
    前記検査情報データセンターの第2基本情報記憶手段が、検査実施機関に関する第2基本情報として、少なくとも、前記第2の端末に対応する検査実施機関名と、当該検査実施機関において検査を実施する検査項目に割り当てられた項目コードとを対応付けて記憶する第2基本情報記憶工程と;
    前記検査情報データセンターの第1マスタ記憶手段が、前記第1及び第2基本情報のそれぞれとデータセンター特有の識別可能な情報番号とを対応付けて記憶する第1マスタ記憶工程と;
    前記検査情報データセンターの第2マスタ記憶手段が、前記情報番号間の関係を記憶する第2マスタ記憶工程と;
    前記検査情報データセンターの入出力演算手段が、前記第1の端末から前記第1の基本情報が含まれた検査依頼情報を受け取り、前記受け取った検査依頼情報に含まれる前記第1の基本情報に対応する前記情報番号を前記第1マスタ記憶手段から抽出し、当該第1マスタ記憶手段から抽出された情報番号に対応する情報番号を前記第2マスタ記憶手段から抽出し、当該第2マスタ記憶手段から抽出された情報番号に対応する項目コードを前記第1マスタ記憶手段から抽出し、当該抽出された項目コードに対応する第2基本情報を前記第2基本情報記憶手段から抽出し、抽出された第2基本情報に基づいて、前記第2の端末に、検査要求情報を出力する入出力演算工程とを備えているデータ変換方法。
  9. 請求項8記載の検査情報データ変換方法において、前記第1基本情報が、前記第1の端末の識別名と、前記第1の端末特有の検査項目名と、前記第1の端末の識別名又は前記第2の端末の識別名記憶されている検査実施機関項目とを更に含む検査情報データ変換方法。
  10. 請求項9記載の検査情報データ変換方法において、前記第2基本情報が、前記第2の端末の識別名と、前記第2の端末特有の検査項目名と、前記第2の端末の識別名、別の第2端末の識別名及び無記名の少なくともいずれか一つが記憶されている検査実施機関項目とを更に含む検査情報データ変換方法。
  11. 請求項10記載の検査情報データ変換方法において、前記入出力演算工程で、前記検査実施機関項目を検索し、無記名である場合に、前記第2基本情報を検索して、前記検査依頼情報内の検査項目に対応する検査項目を含む第2基本情報を抽出し、前記検査要求情報を、抽出した第2基本情報の検査実施機関に対応する第2端末に出力する検査情報データ変換方法。
  12. 請求項11記載の検査情報データ変換方法において、前記入出力演算工程で、前記検査依頼情報内の分析依頼項目に対応する分析項目を含む第2基本情報を複数抽出した時は、抽出された複数の第2基本情報内の特定の項目を検索し、検索された特定の項目に基づいて優先順位の最も高い第2基本情報を抽出し、抽出された優先順位の最も高い第2基本情報に基づいて、入出力演算処理を行う検査情報データ変換方法。
  13. 請求項8又は9に記載の検査情報データ変換方法において、前記検査情報データセンターの検査結果情報記憶手段が、前記入出力演算工程で前記第2の端末へ出力された前記検査要求情報に応じて、前記第2の端末より入力された検査結果情報を記憶する検査結果情報記憶工程を更に有し、外部からの要求に応じて、前記検査結果情報記憶工程で記憶された前記要求に対応する検査結果情報を出力する検査情報データ変換方法。
  14. 請求項9に記載の検査情報データ変換方法において、前記検査情報データセンターの判別手段が、前記選択項目に前記第1の端末の識別名が示されているかどうか判別する判別工程を更に有しており、前記判別工程において、前記第1の端末の識別名が示されていると判断したとき、前記入出力演算工程では、前記検査要求情報を前記第2の端末に出力することなく、前記第1の端末へ、その旨の出力する検査情報データ変換方法。
  15. コンピュータに請求項812のいずれか一つに記載の前記第1基本情報記憶工程、前記第2基本情報記憶工程、前記第1マスタ記憶工程、前記第2マスタ記憶工程、及び前記入出力演算工程を実行させるためのプログラムを記憶した記憶媒体。
  16. コンピュータに請求項812のいずれか一つに記載の前記第1基本情報記憶工程、前記第2基本情報記憶工程、前記第1マスタ記憶工程、前記第2マスタ記憶工程、及び前記入出力演算工程を実行させるためのコンピュータプログラム。
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