JP4667605B2 - 制汗剤組成物 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、自体の形状を維持するだけの剛性を有する制汗剤組成物に関する。そのような組成物の通常の形状はスティックである。
【0002】
(背景技術)
局所投与性汗剤組成物は、ユーザーが特に腋窩部における皮膚への湿った貼付剤を回避または低減できるようにすることを目的として、世界の多くの地域で広く使用されている。制汗剤製剤は、消費者個人の嗜好に応じて非常に多様な投与手段を用いて投与されており、それにはエアロゾル、回転塗布式容器、ポンプ式噴霧器、スティックおよびクリーム製剤の塗布に使用されるいわゆるキノコ型アプリケーター(mushroom applicator)などがある。世界の一部地域では、スティックが特に人気がある。スティックという用語は従来、通常は分配容器中に収納されていて、使用時にその構造上の完全性および形状を保持している固体の外観を有する棒状材料を指す。スティックの一部を皮膚表面で動かすと、スティック組成物の薄膜が皮膚表面に移動する。スティックはある期間にわたってそれ自体の形状を保持することができる固体品の外観を有するが、材料は通常は構造化液相を有することから、接触時に組成物の薄膜がスティックから別の表面に容易に移動する。さらに最近では「スティック」という用語は、保管時は固体形状を有するが、軽い圧力または剪断力下で流動することで、使用時には取り出し表面上の開口から押し出されることができる軟固体に対して曖昧に使用されるようになっている。
【0003】
制汗剤スティックは、各種多様な種類の組成物で製造されている。懸濁液スティックには、恐らく無水である構造化担体材料中に懸濁された粒子状制汗剤活性成分を含む。溶液スティックは、極性であって、水系であるかエタノールなどの非水系極性溶媒に基づいたものであることができる構造化担体に溶解した制汗剤活性成分を有するものである。第3の形のスティックは、連続層が形成されていることで、組成物がそれ自体の形状を維持することができ、存在する2相のうちの極性の高い方に制汗剤活性成分が溶解している2相乳濁液である。一部の乳濁液スティックでは、制汗剤活性成分は水系分散相に溶解していることから、その組成物は油中水形乳濁液と分類される。懸濁液、乳濁液および液剤という種類への分類は、硬固体および軟固体の両方の組成物に適用することができる。
【0004】
非常に多くの場合、組成物の一部として何らかの形の増粘剤を用いて行われる制汗剤組成物の構造化または増粘についてはかなり文献がある。
【0005】
脂肪族アルコールおよび/ロウを組成物中に組み込むことでスティックを構造化するという手法が一般に行われてきた。脂肪族アルコールまたはロウで構造化されたスティックは、ヒト皮膚に用いると肉眼で見える白色堆積物を残す。この堆積物は、衣類がその皮膚と接触するとその衣類に移る場合があり、その服の着用者が例えば、ノースリーブの服の袖ぐりに白い点を見つけるということが起こり得る。
【0006】
脂肪族アルコールやロウを用いずに形状維持スティックへの構造化を行っている制汗剤スティックについてはいくつか開示がある。その開示の中には、白色堆積物が回避されることを認めているものもある。
【0007】
増粘性ポリマーを組み込むことによるスティックの構造化は、US5500209、US5783657およびWO99/06473などの多くの文書で開示されている。
【0008】
このようにして使用されてきたポリマーの一種がポリアミド類である。このように得られる組成物は、ユーザーが経験する感触が悪い傾向があり、特には使用すると粘着感やゴム状感がある。
【0009】
場合によっては、高温から冷却すると液体のゲル化を起こす構造剤(ゲル化剤とも称される)を組み込むことで構造化が行われている。ゲル形成は、ゲル化点と称される温度範囲内で発熱事象として起こる。再加熱すると、ゲルの融解がある温度範囲内で吸熱事象として起こる。そのようなゲルは剪断力によって破壊される場合があり、完全に再溶融しない限り長期間にわたって構造を回復しない。ただし、わずかな一部回復が認められる場合がある。
【0010】
先行技術の開示の中には、懸濁液としての固形の中に制汗剤活性成分を含む制汗剤スティックに関するものもある。そこでUS−A−5480637には、シリコーンオイル中に分散された固体のカプセル化アルミニウム・クロロハイドレートの懸濁液を、少量のアルキルメチルシロキサンポリマーとともに使用される12−ヒドロキシステアリン酸でゲル化する制汗剤スティックの製造が開示されている。US−A−5492691、US−A−5455026およびEP−A−616842が若干類似しているが、シロキサンポリマーは必要としない。
【0011】
US−A−5429816には、n−アシル−アミノ酸アミドと共に使用される12−ヒドロキシステアリン酸でゲル化されるシリコーンおよび他のオイルの担体混合物中に固体制汗剤活性成分を分散させた制汗剤スティックが開示されている。皮膚上の堆積物は、不透明白色堆積物ではなく、肉眼では見えにくい残留物であると述べられている。多くの他の文書で、これら材料によって構造化される懸濁液スティックについての同様の開示が行われている。
【0012】
US−A−4948578には、水相がかなりの割合のノニオン系界面活性剤ならびに水および溶解した制汗剤活性成分を含む乳濁液として形成された透明制汗剤スティックが開示されている。
【0013】
粘度が高いがゲル化剤や構造化剤を含まない組成物も、US4673570およびUS5587153に開示されている。これらの組成物は、ユーザーが好適な容器から押し出すクリームまたは軟ゲルの形を取るものと考えられている。
【0014】
一部の先行技術文書では、2相が乳濁液として存在する組成物が開示されていたり、あるいは2相を別個に調製してから後に混合する方法が記載されている。そこでUS4722835には、1相が非常に極性の高い溶媒であるプロピレンカーボネートならびにDBMSAゲル化剤を含み、他方の相が制汗剤活性成分が溶解している大部分の無水エタノールを含む2相を混合することで製造されるスティック中へのジベンジルモノソルビトールアセタールの組み込みが開示されている。
【0015】
US4265878、US4725431、US4719103およびUS4704271には、制汗剤活性成分の水系溶液を炭化水素もしくはシリコーンオイルの疎水性連続相に分散させた制汗剤スティック組成物が開示されている。この疎水性連続相を構造化することで、ステアリルアルコールまたは鯨ロウなどのかなりの量のロウ状物質を組み込むことにより剛性スティックが提供される。
【0016】
US4822602には、ステアリン酸化合物と接触した時に不溶性塩として沈殿しないが効力が低い普通とは異なる活性成分に制汗剤活性成分の選択を制限するステアリン酸ナトリウムで構造化される組成物が例示されている。ステアリン酸ナトリウムは、水混和性成分の相間移動を起こす。この実施例に従って製造されたスティックは、取り扱い時に粘着性で滑らかさに欠けた感触を有することが認められている。
【0017】
US471902、US4725430、US5200174およびUS5346694はいずれも、いずれの相もかなりの量の極性溶媒を含む2相を混和することで形成されるスティックを開示している。一方の相は構造化剤としてDBMSAまたは類似の化合物を含み、他方の相は水をほとんど含まないアルコール溶液に溶かした制汗剤活性成分を含む。そのアルコール相は通常、エタノールまたはエタノールとプロピレングリコールの混合液を含むものである。
【0018】
US−A−5455026(Bahr)には、粒子状制汗剤活性成分とともに12−ヒドロキシステアリン酸(非常に多くの場合かなり少量で)を含むシリコーンオイルのゲルが開示および例示されている。言及されているが例示は全くされていないさらなる可能性として、制汗剤活性成分を有機溶媒溶液中に存在させるというものがある。可能性として、エタノールおよびプロピレングリコールが言及されている。この文書には、制汗剤の屈折率をシリコーンオイルの屈折率に一致させることで、透明ゲルを得ることができることが記載されている。
【0019】
かなりの量の極性有機溶媒を含有させるようにスティックを製剤すると、それに関連して欠点が生じる。エタノールのように極性溶媒が揮発性である場合、スティックは使用すると冷却感を与える。冷却が望ましい場合もあるが、ほとんどの場合消費者には受け入れられない可能性がある。水非混和性ジオール類などの極性であるが揮発性の低い溶媒は、触れた時にスティックに粘着性の感触を与える傾向があることから、皮膚に用いた場合に粘着感やひきずり感を与える。
【0020】
上記の文書の中には乳濁液スティックを開示しているものもあるが、市場ではそれは受け入れられていない。現在市場に出回っている制汗剤スティック製品は、制汗剤活性成分が粒子状物の形で分散している懸濁液スティックであるか、あるいは透明であるが皮膚に使用すると粘着感やひきずり感を生じる傾向があり得る構造化単一相に制汗剤活性成分を溶かした溶液スティックのいずれかである。
【0021】
脂肪族アシルアミノ酸アミド類、12−ヒドロキシステアリン酸およびジベンジリデンソルビトールはいずれも、ゲル化可能であることから少なくとも一部の疎水性で水非混和性の有機液体を構造化する化合物の例である。ただしジベンジリデンソルビトールは、酸性水相が存在する場合には、急速に加水分解されることから有機液体を構造化しない。本発明者らは現在、それら化合物が、分岐したり相互に結合するように思われ、液体全体に広がることで剛性を与える網目状繊維を形成することで機能すると考えている。ゲルが融解すると、その繊維は液体に溶ける。
【0022】
(発明の開示)
本発明は、連続相が疎水性であり、分散相が相対的に極性であって制汗剤活性成分の水系溶媒溶液である構造化乳濁液である制汗剤組成物に関するものである。
【0023】
本発明者らは、疎水性連続相で網目状繊維を形成する1以上の材料でそのような組成物を構造化できることを見出した。
【0024】
そのような組成物は、いくつかの公知の組成物からの非常に目立つ不透明堆積物とは対照的に、皮膚または衣類への堆積物(材料が偶発的に塗られた場合)が目立たないという利点を有する。
【0025】
材料および割合の好適な選択を行うと、他の利点を得ることが可能であり、特には、
・組成物の満足できる硬度、
・ユーザーが皮膚に用いた場合の満足できる感触
がある。
【0026】
第1の態様において本発明は、
i)水非混和性液体担体およびそれに含まれる1以上のゲル形成性構造化剤を含有する15〜75重量%の連続相、
ii)水溶性溶媒を含有していても良い制汗剤活性成分の水溶液である25〜85重量%の分散相
を含む構造化乳濁液である制汗剤組成物であって、
前記1以上の構造化剤が10000未満の分子量を有し、液体担体中に網目状繊維を提供し、制汗剤組成物中の1重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜15重量%の量で存在する制汗剤組成物を提供する。
【0027】
構造化剤は、連続相をゲル化させて、それに高い粘度または剛性を与える役割を果たす。組成物全体の15%を超えない十分な量で使用すると、少なくともある限られた時間にわたり、自体の形状を維持するだけの剛性を有する組成物を構成することができる。
【0028】
構造化剤の繊維またはストランドは、水非混和性連続相全体に広がった網目として存在すると考えられる。この繊維またはストランドは、分岐したり相互に結合しているように思われる。ゲルをゲル融解温度まで加熱すると、構造剤ストランドが液相中で溶ける。
【0029】
本発明の範囲内で好ましいものは、強固な固体と見なすことができる十分な剛性を有する組成物である。そのような組成物の硬度は、以下に詳細に記述するような方法で硬度計を用いて測定することができる。
【0030】
使用時に良好な感触を促進するため、水非混和性担体液体にシリコーンオイルを含有させることが好ましい。シリコーンオイルの量は、組成物の少なくとも10重量%および/または水非混和性担体液体の少なくとも40重量%であることができる。
【0031】
エタノールは非常に揮発性が高いことから、皮膚に塗布すると冷却効果を有する。エタノールまたは蒸気圧が1.3kPa(10mmHg)より高い1価アルコールの含有量は、組成物の15重量%、より好ましくは8重量%を超えないことが好ましい。
【0032】
ステアリルアルコールのような室温で固体である脂肪族アルコールは、外観が不透明白色の堆積物を生じるものであり、好ましくは低濃度に維持するか含有させない。
【0033】
本発明の重要な進歩においては、スティックを透明外観または半透明外観を与えるように製剤することができ、これらは2つの利点を有する。それは皮膚上への肉眼で見える堆積物を回避することで役立ち、さらにユーザーはスティック自体から、この場合にそれが当てはまることを知ることができる。
【0034】
本発明者らは、新規な透明または半透明乳濁液である本発明の範囲の組成物が、2つの基準を満足するよう組成物を製剤することで得られることを見出した。第1の基準は、分散相と連続相(水非混和性担体液体とその液体に含まれる構造化剤からなる)を、それらの屈折率が一致するように製剤しなければならないというものである。連続相の屈折率は、その中の水非混和性担体液体の屈折率に近いものである。組成物を通る良好な光透過を得るには、水非混和性連続相の屈折率と分散相の屈折率が0.003単位、好ましくは0.002単位内で一致しなければならない。
【0035】
第2の基準は、これら2相の一致する屈折率が、構造化剤の屈折率とほぼ一致しなければならないというものである。必要とされる一致の近さは、使用される構造化剤によって決まる。構造化剤の屈折率は、以下に詳細に説明する試験組成物を作ることで測定することができる。そのような研究からさらに、液体の屈折率をどの程度構造化剤に近づけなければならないかも明らかになる。
【0036】
本発明の組成物は概して、使用時に塗布することができる容器に入れて市販されることになろう。その容器は従来型のものであることができる。
【0037】
従って本発明の第2の態様は、容器内容物吐出のための1以上の開口を有する取り出し容器;前記容器内内容物を前記1以上の開口に送る手段;ならびに前記容器に入った本発明の第1の態様の組成物を含む制汗剤製品を提供するものである。好ましくは本発明の組成物は、組成物スティックの端部が使用時に露出する開放端を有する取り出し容器にスティック製品として収納されるだけの剛性を有する。
【0038】
本発明の組成物は、乳濁液を高温で製造し、それを冷却して連続相でゲル形成を可能とすることで製造することができる。
【0039】
そこで本発明の第3の態様によると、本発明の第1の態様による制汗剤組成物の製造方法であって、必ずしも順序を問わず、
・構造化剤を水非混和性液体担体に組み込む段階;
・水溶性溶媒と混和されていても良い制汗剤活性成分の水溶液である分散性液相と前記液体担体とを混和する段階;
・前記液体担体またはそれを含む混合物を、前記構造化剤が水非混和性液体担体中で可溶となる高温まで加熱する段階
を有し、その後に、
・好ましくは取り出し容器である鋳型中に前記混合物を入れる段階;次に、
・前記混合物を冷却または放冷して、それが増粘または固化する温度とする段階
を有してなる方法が提供される。
【0040】
本発明の第4の態様によれば、ヒト皮膚の発汗を防止または低減する方法であって、制汗剤活性成分、水非混和性液体担体およびそのための構造化剤を含有する本発明の第1の態様による組成物を皮膚に局所投与する段階を有する方法が提供される。
【0041】
(発明を実施するための最良の形態)
上記で示したように、当該組成物は、構造化剤を含む担体オイルに乳濁させた制汗剤活性成分の水溶液を含むものである。
【0042】
組成物のこれら異なる部分を形成するのに用いることができる材料について、可能性および好ましいものとともに以下で説明する。
【0043】
構造化剤
多くの有機化合物が、液体全体に広がることでその液体をゲル化する網目状の繊維またはストランドを形成することによって、水非混和性の炭化水素および/またはシリコーンオイル類などの疎水性有機液体をゲル化する能力を有することが知られている。そのような材料は一般に、8を超える反復単位または10000を超える分子量を有するポリマーではなく、非ポリマー性であって、分子量10000以下のモノマーまたはダイマーである。
【0044】
その性質を有する材料については、テレクおよびワイツ(Terech and Weiss, ”Low Molecular Mass Gelators of Organic Liquids and the Properties of their Gels”, Chem. Rev., 97, 3133-3159 (1997))およびテレク(I. D. Robb, Blackie Academic Professional, 1997編集による著作「Specialist surfactants」の第8章「Low-Molecular weight Organogelators」)が総覧を行っている。
【0045】
本発明で有用なそのような構造化剤の特徴としては以下のものがある。
【0046】
・その構造化剤は、分散相の非存在下に有機液体をゲル化することができる。
・構造化液体は、構造化剤が液体中の溶液状態である高温から冷却することで得ることができ、その液体は可動性かつ注ぎ出し可能である。
・構造化液体は剪断力や応力を受けると可動性が高くなる。
・剪断力を受けた液体が研究室室温で静置された場合、たとえごく部分的に回復が認められることがあったとしても、その構造は24時間以内には自然には回復しない。
・構造化剤が液体中の溶液となる温度まで再加熱し、それを研究室室温まで再冷却することで、その構造を回復することができる。
【0047】
そのような構造化剤は、剪断力や加熱によって破壊されない限り永久的である相互作用によって働くように思われる。そのような構造化剤は、ゲル化液体全体に広がる網目状のストランドまたは繊維を形成することで働く。場合によってはその繊維は電子顕微鏡で観察することができる。ただしそれ以外の場合には、好適な検体の調製が実際には困難であるために、存在すると考えられる繊維の観察ができない。観察される場合、ゲル中の繊維は一般に薄く(直径0.5μ未満、多くの場合0.2μ未満)、多くの分岐や相互結合を有するように思われる。
【0048】
結晶性である場合にはこの繊維は、溶媒からの従来の結晶化によって得られる肉眼で見える結晶と同じ多形体である場合があるか、そうではない場合がある。
【0049】
そのようなゲルを形成することが知られている一つの材料は、テレクらの報告(Terech et al., ”Organogels and Aerogels of Racemic and Chiral 12-hydroxy octadecanoic Acid”, Langmuir Vol 10, 3406-3418, 1994)に記載の12−ヒドロキシステアリン酸である。この材料は味の素から、そしてカスケム(Caschem)からも市販されている。
【0050】
US−A−5750096は、12−ヒドロキシステアリン酸のエステル類またはアミド類を用いてゲル化を起こすことができることを記載しているいくつかの文書の一つである。そのようなエステルを形成するのに使用されるアルコールまたはそのようなアミドを形成するのに使用されるアミンは、炭素数22以下の脂肪族、脂環式または芳香族基を含むことができる。その基が脂肪族である場合、それは好ましくは3以上の炭素原子を有する。脂環式基は好ましくは5以上の炭素原子を含み、アダマンチルなどの固定環系であることができる。
【0051】
N−アシルアミノ酸のアミド類およびエステル類も液体を構造化することが知られている。本発明者らは、それらが繊維性の網目を形成することでそのような働きをすることを確認している。それについては米国特許3969087号に記載されている。N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−n−ブチルアミドが、GP−1という名称で味の素から市販されている。
【0052】
ゲル化剤として開示されているさらに別の材料は、WO98/27954に記載の二塩基および三塩基カルボン酸のアミド誘導体、特にはアルキルN,N’ジアルキルコハク酸イミド類である。
【0053】
構造化剤が、溶液中の一般的な制汗剤酸塩と反応し、不溶性のアルミニウム塩もしくはジルコニウム塩の沈殿を形成し得るカルボン酸基を含まないことが望ましい。
【0054】
構造化剤が、酸性水系条件下で加水分解を受けやすい官能基を持たないことも好ましい。
【0055】
これらの理由から、N−アシルアミノ酸アミド類、12−ヒドロキシステアリン酸のアミド類および上記のコハク酸アミド類が興味深い。
【0056】
同時係属出願の主題である新規構造化剤は、ステロールとステロールエステルの組合せである。
【0057】
好ましい形態においてそのステロールは、以下の2式のいずれかを満足するものである。
【0058】
【化1】
式中、Rは脂肪族、脂環式または芳香族基を表し、好ましくは直鎖もしくは分岐の脂肪族飽和もしくは不飽和炭化水素基を表す。Rは望ましくは、1〜20個の炭素、好ましくは4〜14個の炭素を含む。
【0059】
βシトステロールまたはカンペステロールもしくはコレステロール、またはジヒドロコレステロールなどのそれの水素化誘導体、あるいはそれらの2以上の混合物を用いることが特に好適である。特に好ましいステロールはβ−シトステロールである。
【0060】
好ましいステロールエステルは、下記式を満足する材料を含むγ−オリザノールと称される場合があるオリザノールである。
【0061】
【化2】
【0062】
このステロールおよびステロールエステルは、通常は10:1〜1:10、特には6:1〜1:4の範囲で、好ましくは3:1〜1:2の範囲で選択されるモル比で使用される。そのようなモル比範囲内、特には前記の好ましい範囲内で2系構成成分を用いることで、それら成分の相互の重なりが促進され、結果的に製剤を容易に構造化することができる網目の形成が促進される。
【0063】
同時係属出願の主題であって、本発明で使用可能である別の新規な構造化剤は、セロビオースおよび好ましくは炭素原子数6〜16、特には炭素原子数8〜10もしくは11の脂肪酸のエステルである。好ましくはセロビオースは完全にエステル化されているか、ほとんどエステル化されており、α−アノマー型である。
α−アノマー型でのそのような化合物の構造は下記式の通りである。
【0064】
【化3】
式中、Rは炭素原子数5〜12のアルキルもしくはアルケニル鎖であることから、アシル基が有する炭素原子数は6〜13である。特に好ましいアシル基は、炭素原子数7〜10の直鎖アルキル鎖を有するものであり、従ってオクタノイル、ノナノイル、デカノイルまたはウンデカノイルである。
【0065】
このアシル基は鎖長が複数組み合わされたものであることができるが、それらが大きさおよび構造において類似していることが好ましい。そこで、全てのアシル基が脂肪族であって、アシル基の少なくとも90%が、範囲内での短い鎖長と長い鎖長の差が炭素原子2個以下であるような範囲内の鎖長、すなわち平均アシル鎖長mが7〜10または11の範囲の値を取る場合に炭素原子数m−1〜m+1の範囲の長さを有することが好ましい。これらアシル基の市販の供給原料には、大部分のものとは異なり直鎖ではなく分岐を有する場合のあるアシル基が低いパーセントで含まれる可能性が高い。そこで、アシル基の90%超で100%未満が炭素原子数m−1〜m+1の範囲の鎖長という望ましい基準を満足する可能性が高い。
【0066】
直鎖脂肪族アシル基は天然資源から得ることができ、その場合にはアシル基における炭素原子数は偶数である可能性が高いか、あるいは原料として石油から合成的に誘導することができ、その場合には奇数および偶数の両方の鎖長を得ることができる。
【0067】
糖類のエステル化合成法は公知である。セロビオースのエステル化については、タカダらの報告がある(Takada et al., Liquid Crystals, (1995) Volume 19, pp.441-448)。その論文には、無水トリフルオロ酢酸とともにアルカン酸を用いるβ−セロビオースのエステル化によるオクタアルカン酸セロビオースのα−アノマーの製造方法が記載されている。
【0068】
構造化剤として有用な(そして同時係属出願の主題でもある)さらに別の材料は以下の一般構造式(T1)を有する。
【0069】
【化4】
式中、YおよびY1は独立に−CH2−または>COであり;QおよびQ1はそれぞれ炭素原子数6以上のヒドロカルビル基であり;mは2〜4、好ましくは2である。
【0070】
mが2であることで、その構造化剤化合物が以下の一般式(2)のものとなることが好ましい。
【0071】
【化5】
基YおよびY1は通常同一である。すなわち両方がメチレンであるか、両方がカルボニルである。基QおよびQ1は同一でなくても良いが、多くの場合互いに同一である。
【0072】
上記の式T2では、YおよびY1がメチレン基である場合、化合物はトレイトールの誘導体1,2,3,4−テトラヒドロキシブタンであり、mが2であってYおよびY1がカルボニル基である場合、化合物は酒石酸のジエステルである2,3−ジヒドロキシブタン−1,4−ジオン酸である。
【0073】
各基QおよびQ1が芳香核を有することが好ましく、その芳香核はフェニルまたはそれより好ましくないが何らかの他の芳香族であることができる。従ってQおよびQ1は下記の基であることができる。
【0074】
【化6】
式中、Arは芳香核、特にはフェニルまたは置換フェニルを表し、nは0〜10である。
【0075】
芳香核(Ar)は好ましくは、未置換であるかあるいはアルキル、アルキルオキシ、水酸基、ハロゲンまたはニトロから選択される1以上の基で置換されている。
【0076】
ある置換基は、長いアルキル鎖を有するアルキル基またはアルキルオキシ基であることができる。そこで、これらの構造化剤の好ましい形態における式は下記式として与えることができる。
【0077】
【化7】
式中、
n=0〜10、好ましくは0〜3、より好ましくは1、2もしくは3であり;
Y=−CH2−または>C=Oであり;
X1=H、Cl、Br、F、OH、NO2、O−RまたはRであり;Rは炭素原子数1〜18の脂肪族炭化水素鎖であり;
X2〜X5はそれぞれ独立に、H、Cl、Br、F、OH、NO2、OCH3またはCH3である。
【0078】
上記のこれら式では、水酸基を有する中心の酸素はキラル中心である。そこで、m=2であり、YおよびY1が同一であり、QおよびQ1が同一である場合、その化合物は、R,RおよびS,S光学活性型ならびに光学的に不活性なR,S型として存在する。光学活性のR,RもしくはS,S型あるいはこれら2種類の混合物(ラセミ混合物であることができる)を用いることが好ましいと考えられる。
【0079】
一般式T1およびT2に含まれる化合物は市販されている。さらに、これら化合物の合成は科学文献に記載されており、その文献においてその化合物は本発明とは関係のない目的用の中間体として使用されている。そのように、トレイトール誘導体の合成については、
Kataky et al., J. Chem. Soc. Perkin Trans. vol.2, p.321 (1990);
Tamoto et al., Tetrahedron Vol.40, p.4617 (1984)および
Curtis et al., J. C. S. Perkin I Vol.15, p.1756 (1977)
に記載がある。
【0080】
酒石酸エステルの製造は、
Hu et al., J. Am. Chem. Soc., Vol.118, 4550(1996)および
Bishop et al., J. Org. Chem. Vol.56, 5079 (1991)
に記載されている。
【0081】
本発明の乳濁液組成物中の構造化剤の量は、連続相の25重量%または30重量%以下になると考えられ、その相の1%もしくは2%〜16%もしくは20%となる可能性がさらに高い。以下の実施例では、4.8%以上16%以下の量が共通して用いられる。組成物全体のパーセントとしての量は、1%から20%以下、恐らくは1〜12%または15%である。
【0082】
構造化剤が2種類の材料の組合せである場合、あるいは2種類の構造化剤を併用する場合、上記のパーセントは構造化剤総量に適用される。
【0083】
担体液体
連続相における水非混和性担体液体は、相対的に疎水性であることから水に非混和性である1種類の材料または材料混合物を含むものである。担体液体混合物全体が水と非混和性である場合、何らかの親水性液を担体に含有させることができる。一般にその担体は15℃以上で液体(構造化剤非存在下で)であることが望ましい。担体は若干の揮発性を有することができるが、それの蒸気圧が25℃で4kPa(30mmHg)未満であることにより、その材料をオイルまたはオイル混合物を呼べるものとする。より具体的には、疎水性担体液体の80重量%以上が、25℃で4kPaというその値を超えない蒸気圧を有する材料からなることが望ましい。
【0084】
疎水性担体材料が揮発性液体シリコーン、すなわち液体ポリ有機シロキサンを含むことが好ましい。「揮発性」として分類するためには、そのような材料は、20℃または25℃で測定可能な蒸気圧を持たなければならない。代表的には揮発性シリコーンの蒸気圧は、25℃で1または10Pa〜2kPaの範囲にある。
【0085】
揮発性シリコーンは、組成物を皮膚に投与した後に施された薄膜に「乾燥剤」感触を与えることから、揮発性シリコーンを含有させることが望ましい。
【0086】
揮発性ポリ有機シロキサン類は、直鎖または環状あるいはそれらの混合物であることができる。好ましい環状シロキサン類には、ポリジメチルシロキサン類などがあり、特にはケイ素原子数3〜9個、好ましくはケイ素原子数7個以下、最も好ましくはケイ素原子数4〜6個(別名でシクロメチコン類と称される場合が多い)のものなどがある。好ましい直鎖シロキサン類には、ケイ素原子数3〜9個のポリジメチルシロキサン類などがある。揮発性シロキサン類自体は通常、10−5m2/秒(10センチストーク)以下、特には10−7m2/秒(0.1センチストーク)超の粘度を示し、直鎖シロキサンは通常、5×10−6m2/秒(5センチストーク)以下の粘度を示す。揮発性シリコーンはさらに、1以上の懸垂基−O−Si(CH3)3基によって置換された上記の直鎖または環状シロキサン類などの分岐、直鎖または環状シロキサン類を含むこともできる。市販のシリコーンオイルの例としては、ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)からの等級名344、345、244、245および246を有するオイル類;ユニオン・カーバイド社(Union Carbide Corporation)からのシリコーン7207およびシリコーン7158;ジェネラル・エレクトリック社(General Electric)からのSF1202などがある。
【0087】
本発明における組成物で用いられる疎水性担体は、別途にまたは追加で非揮発性シリコーンオイルを含むことができ、それにはポリアルキルシロキサン類、ポリアルキルアリールシロキサン類およびポリエーテルシロキサン共重合体などがある。それらは好適には、ジメチコンおよびジメチコン・コポリオール類から選択される。市販の非揮発性シリコーンオイルには、ダウ・コーニング556およびダウ・コーニング200シリーズなどがある。
【0088】
水非混和性液体担体は、0〜100重量%の1以上の液体シリコーン類を含むことができる。好ましくは組成物全体の10重量%以上、より好ましくは15重量%以上を与えるだけの液体シリコーンを存在させる。シリコーンオイルを用いる場合、揮発性シリコーンは好ましくは、水非混和性担体液体の30重量%もしくは40重量%から100重量%以下の範囲で存在させる。多くの場合、非揮発性シリコーンオイルが存在する場合、それの揮発性シリコーンオイルに対する重量比は1:3〜1:40の範囲で選択される。
【0089】
液体シリコーンに代えて、あるいはより好ましくはそれに加えて、ケイ素を含まない疎水性液体を用いることができる。組み込むことができるケイ素を含まない疎水性有機液体には、多くの場合低粘度を得るために選択される鉱油または水素化ポイリイソブテンなどの液体脂肪族炭化水素類などがある。液体炭化水素のさらに別の例としては、ポリデセンならびに炭素原子数10以上のパラフィン類およびイソパラフィン類がある。
【0090】
他の疎水性担体は、液体脂肪族または芳香族エステル類である。好適な脂肪族エステル類は1以上の長鎖アルキル基を有し、例えばC8〜C22アルカン酸またはC6〜C10アルカン二酸でエステル化されたC1〜C20アルカノール類から誘導されるエステル類などがある。アルカノール部分および酸部分またはそれらの混合物は好ましくは、それらがそれぞれ20℃以下の融点を有するように選択する。それらのエステルには、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ラウリル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピルおよびアジピン酸ジイソプロピルなどがある。
【0091】
好ましくは20℃以下の融点を有する好適な液体芳香族エステル類には、安息香酸脂肪族アルキル類などがある。そのようなエステルの例としては、好適な安息香酸C8〜C18アルキル類またはそれらの混合物などがある。
【0092】
好適な疎水性担体のさらに別の例としては、例えばPPG−3ミリスチルエーテル類のようなミリスチルエーテル誘導体などの1以上の脂肪族アルコールから誘導される液体脂肪族エーテル類またはPPG−14ブチルエーテルなどのポリグリコール類の低級アルキルエーテル類などがある。
【0093】
ステアリルアルコールなどの20℃で固体である脂肪族アルコール類は組成物を用いる際に肉眼で見える白色堆積物を生じることから、好ましくは存在しないか、あるいは組成物全体の5重量%未満などの低濃度で存在する。
【0094】
しかしながら、20℃で液体である脂肪族アルコールを用いることができる。それには、イソステアリルアルコールおよびオクチルドデカノールなどの炭素原子数10以上の分岐アルコール類などがある。
【0095】
好ましくは、非常に極性の高い材料は除外するか、あるいは水非混和性担体液体中でごく少量存在させる。従って好ましくは、その液体または液体混合物は、水混和性化合物である構成要素をそれ自体の重量の10%以下、さらに良好には5%以下で含有する。
【0096】
ケイ素を含まない液体は水非混和性液体担体の0〜100%を構成するが、シリコーンオイルが存在することが好ましく、ケイ素を含まない構成要素の量は、担体液体の好ましくは50または60%以下、多くの場合10重量%または15重量%から50重量%または60重量%以下を構成することが好ましい。
【0097】
酸素を含有しケイ素を含まない有機液体を疎水性担体液体に含有させ、その量は担体液体の70重量%を超えないようにすることが適切である。20重量%、20重量%または35重量%以下の範囲の比較的少量が適切である。
【0098】
担体液体は構造化剤と適合性でなければならない。構造剤は担体液体に非常に可溶性であるか逆に非常に不溶性である場合、ゲルを形成しない場合があり、担体液体を改質してその極性を変えなければならない。
【0099】
分散相溶媒
分散相は、分散相の担体液体より極性の高い溶媒中の制汗剤有効成分の溶液である。その分散相は溶媒としての水を含み、水以外に1以上の水溶性または水混和性液体を含むことができる。
【0100】
ある種類の水溶性または水混和性液体は、製剤に脱臭能力を与えることができるC1〜C4などの短鎖1価アルコール類、特にはエタノールまたはイソプロパノールを含む。さらに別の種類の親水性液体には、好ましくは融点40℃以下の、あるいは水混和性のジオール類または高アルコール類などがある。1以上の遊離水酸基を有する水溶性または水混和性液体の例としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルおよびソルビトールなどがある。特に好ましいものとしてはプロピレングリコールおよびグリセリンである。
【0101】
分散相は、組成物の25重量%〜85重量%、好ましくは25〜80%、より好ましくは25もしくは35%〜50%もしくは65%を構成し、構造化剤を含む連続相は組成物の15重量%もしくは35重量%〜75重量%という残部を構成する。分散相の割合が高いと硬度への寄与があり得ることから、分散相の割合が高い、すなわち分散相が65〜85%である組成物が有利である場合がある。本発明による乳濁液中の水の割合は多くの場合、製剤全体の60%以下、特には10%〜40%もしくは50%の範囲で選択される。
【0102】
本発明の組成物は1以上の乳化性界面活性剤を含有し、それはアニオン系、カチオン系、両性イオン系および/またはノニオン系界面活性剤であることができる。組成物中の乳化剤の割合は組成物の10重量%以下であることが多く、多くの場合で0.1もしくは0.25〜5重量%である。最も好ましくは、0.1もしくは0.25〜3重量%である。ノニオン系乳化剤は非常に多くの場合、HLB値によって分類される。総HLB値が2〜10、好ましくは3〜8の範囲にある乳化剤または乳化剤混合物を用いることが望ましい。
【0103】
所望の値より高いおよび低い異なるHLB値を有する2以上の乳化剤の組合せを用いることが簡便な場合がある。適切な比率で2種類の乳化剤を併用することで、乳濁液形成を促進する加重平均HLBを得ることが容易となる。
【0104】
高HLBの多くの好適な乳化剤は、ポリオキシアルキレン部分、特には多くの場合オキシエチレン単位2〜80個、特には5〜60個を含む場合ことが多いポリオキシエチレン部分を有するノニオン系のエステルまたはエーテル系乳化剤であるか、及び/又は親水性部分としてグリセリンもしくはソルビトールその他のアルジトールなどのポリヒドロキシ化合物を含む。親水性部分はポリオキシプロピレンを含むことができる。乳化剤はさらに、通常は炭素数約8〜50、特には炭素数10〜30の疎水性アルキル、アルケニルまたはアラルキル部分を含む。疎水性部分は直鎖または分岐であることができ、多くの場合飽和であって(ただし、不飽和であることができる)、フッ素化されていても良い。疎水性部分は、例えば獣脂、ラード、パーム油、ひまわり種子油または大豆油から誘導されるものなどの鎖長の混在するものであることができる。そのようなノニオン系界面活性剤はまた、グリセリンもしくはソルビトールその他のアルジトール類などのポリヒドロキシ化合物から誘導されるものであることができる。乳化剤の例としては、セテアレス(ceteareth)−10〜−25、セテス(ceteth)−10−25、ステアレス(steareth)−10−25(すなわちエチレンオキサイド残基10〜25個でエトキシ化されたC16〜C18アルコール類)およびPEG−15−25ステアリン酸化合物またはジステアリン酸化合物などがある。他の好適な例には、C10〜C20脂肪酸モノ、ジまたはトリグリセリド類などがある。さらに別の例としては、ポリエチレンオキサイド(EO 8〜12個)のC18〜C22脂肪族アルコールエーテル類などがある。
【0105】
代表的には低HLB値(多くの場合2〜6の値)を有する乳化剤の例としては、グリセリン、ソルビトール、エリスリトールまたはトリメチロールプロパンなどの多価アルコールの脂肪酸モノもしくは可能であればジエステルがある。脂肪族アシル部分は多くの場合C14〜C22であり、多くの場合飽和であって、セチル、ステアリル、アラキジルおよびベヘニルなどがある。例としては、パルミチン酸またはステアリン酸のモノグリセリド類;ミリスチン酸、パルミチン酸またはステアリン酸のソルビトールモノもしくはジエステル類;ならびにステアリン酸のトリメチロールプロパンモノエステル類が挙げられる。
【0106】
特に望ましい種類の乳化剤には、ジメチコン共重合体、すなわちポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサン類などがある。ポリオキシアルキレン基は多くの場合、ポリオキシエチレン(POE)もしくはポリオキシプロピレン(POP)またはPOEとPOPの共重合体である。これら共重合体は多くの場合、C1〜C12アルキル基を末端とする。
【0107】
好適な乳化剤および共乳化剤が、アビル(Abil;登録商標)、アルラセル(Arlacel;登録商標)、ブリジ(Brij;登録商標)、クレモホル(Cremophor;登録商標)、デヒドロール(Dehydrol;登録商標)、デヒムルス(Dehymuls;登録商標)、エメレスト(Emerest;登録商標)、ラメフォーム(Lameform;登録商標)、プルロニク(Pluronic;登録商標)、プリソリン(Prisorine;登録商標)、クエストPGPR(Quest PGPR;登録商標)、スパン(Span;登録商標)、ツイーン(Tween;登録商標)、SF1228、DC3225CおよびQ2−5200などの多くの商品名で広く市販されている。
【0108】
制汗剤活性成分
制汗剤活性成分は好ましくは、組成物全体の0.5〜60重量%、詳細には5〜30重量%もしくは40重量%、特には5もしくは10重量%〜30もしくは35重量%の量で組み込む。
【0109】
本発明で使用される制汗剤活性成分は多くの場合、収斂剤活性成分塩から選択され、それには特にはアルミニウム塩、ジルコニウム塩およびアルミニウム/ジルコニウム混合塩などがあり、その塩には無機塩、有機アニオンとの塩および錯体などがある。好ましい収斂剤塩類には、ハロゲン化アルミニウム、ジルコニウムおよびアルミニウム/ジルコニウムならびにクロロハイドレート類などのハロハイドレート塩類などがある。
【0110】
アルミニウムハロハイドレート類は通常、一般式Al2(OH)xQy・wH2Oによって定義され、式中Qは塩素、臭素またはヨウ素を表し、xは2〜5の範囲で可変であり、x+y=6であり、wH2Oは可変の水和量を表す。活性化アルミニウムクロロハイドレート類と称される特に有効なアルミニウムハロハイドレート塩類がEP−A−6739(Unilever NV et al.)に記載されており、その明細書の内容は引用によって本明細書に含まれる。活性化塩の中には、水存在下ではその高い活性を持たないが、実質的に無水の製剤、すなわち明瞭な水相を含まない製剤では有用なものがある。
【0111】
ジルコニウム系活性成分は通常、経験一般式ZrO(OH)2n−nzBz・wH2Oによって表すことができ、式中zは0.9〜2.0の範囲で可変であって2n−nzがゼロまたは正となるようにするものであり、nはBの価数であり、Bは塩素、他のハライド、スルファメート、サルフェートおよびそれらの混合物からなる群から選択される。可変の程度までの可能な水和は、wH2Oによって表される。好ましくは、Bは塩素を表し、可変のzは1.5〜1.87の範囲にある。実際にはそのようなジルコニウム塩は通常、それ自体では使用されず、組み合わせたアルミニウムおよびジルコニウムに基づく制汗剤の成分として用いられる。
【0112】
上記のアルミニウム塩およびジルコニウム塩は、各種量で配位水および/または結合水を有することができ、及び/又はポリマー性の化学種、混合物または錯体として存在することができる。詳細にはジルコニウムヒドロキシ塩は多くの場合、各種量の水酸基を有する広範囲の塩を表す。
【0113】
ジルコニウム・アルミニウムクロロハイドレートが特に好ましいものと考えられる。
【0114】
上記収斂剤アルミニウムおよび/またはジルコニウム塩に基づく制汗剤錯体を用いることができる。その錯体は多くの場合、カルボキシレート基を有する化合物を用いており、有利にはそれはアミノ酸である。好適なアミノ酸の例には、dl−トリプトファン、dl−β−フェニルアラニン、dl−バリン、dl−メチオニンおよびβ−アラニンなどがあり、好ましくは式CH2(NH2)COOHを有するグリシンである。
【0115】
US−A−3792068(Luedders et al)に開示のアルミニウムハロハイドレート類およびジルコニウムクロロハイドレート類の組合せとグリシンなどのアミノ酸類との錯体を用いることが非常に好ましい。これらAl/Zr錯体のある種のものは一般に、文献でZAGと呼ばれている。ZAG活性成分はアルミニウム、ジルコニウムおよび塩素を含み、Al/Zr比は2〜10、特には2〜6の範囲であり、Al/Cl比は2.1〜0.9であり、グリシン量は可変である。この好ましい種類の活性成分は、ウェストウッド(Westwood)、サミット(Summit)およびリーハイス(Reheis)から入手可能である。
【0116】
利用可能な他の活性成分には、例えばGB2299506Aに記載のものなどの収斂剤チタン塩類などがある。
【0117】
組成物中の固体制汗剤塩の割合には通常、固体活性成分中に存在し得る水和の水および錯化剤の重量が含まれる。しかしながら、活性塩が溶液である場合、それの重量は存在する水を除外したものである。
【0118】
制汗剤活性成分は多くの場合、水系分散相の3〜60重量%、特にはその相の10%もしくは20%から55%もしくは60%以下を占める。
【0119】
適宜成分
本発明の組成物中の適宜成分には、例えば約10重量%以下の濃度での脱臭剤などがある。好適な脱臭剤活性成分は、脱臭上有効な濃度の制汗剤金属塩、脱臭芳香剤(deoperfume)および/または殺細菌剤を含む殺菌剤を含むことができ、それにはビグアニド誘導体などの塩素化芳香族化合物があり、その中でもイルガサン(Irgasan)DP300(登録商標)(トリクロサン(Triclosan))、トリクロバン(Tricloban;登録商標)およびクロルヘキシジン(Chlorhexidine)と称されるものが特に言及すべきものである。さらに別の種類には、コスモジル(Cosmosil;登録商標)の商品名で入手可能なものなどのビグアニド塩類などがある。
【0120】
他の適宜成分には、多くの場合10重量%以下の量で存在させて皮膚や衣類から製剤を除去する上で役立つウォッシュオフ(wash-off)剤などがある。そのようなウォッシュオフ剤は代表的には、C8〜C22アルキル部分及び、ポリオキシアルキレン基(POEもしくはPOP)および/または多価アルコールを含むことができる親水性部分を有するエステルまたはエーテル類などのノニオン系界面活性剤である。
【0121】
製剤の別の適宜構成要素は、ポリマー性二次構造化剤である。使用可能なそのような構造化剤の例には、ポリマー性ロウならびにビニル末端ポリシロキサンおよび架橋剤の反応生成物などの有機ポリシロキサンエラストマー類あるいはアルキルもしくはアルキルポリオキシアルキレン末端ポリ(メチル置換)またはポリ(フェニル置換)シロキサン類などがある。二次構造化剤として使用が可能であると考えられるシロキサン基および水素結合基の両方を有するポリマーがWO97/36572およびWO99/06473に開示されている。多くのポリアミド類も、疎水性液体用構造化剤として開示されている。ポリアクリルアミド類、ポリアクリレート類またはポリアルキレンオキサイド類を用いて、分散相が水系である場合には、その相を構造化または増粘することができる。
【0122】
本発明における組成物は、制汗剤固体または軟固体用に従来想到可能な1以上の化粧品補助剤を含有することができる。そのような化粧品補助剤には、例えば約10%以下の量でのタルクもしくは微粉砕ポリエチレンなどの皮膚感触改良剤;例えば約5%以下の量でのアラントインまたは脂質などの皮膚補助剤(skin benefit agent);着色剤;多くの場合2%以下の量でのメントールおよびメントール誘導体などの上記のアルコール類とは異なる皮膚冷却剤などがある(これらのパーセントは組成物の重量基準である)。一般に使用される補助剤は香料であり、それは通常0〜4%の濃度で存在させ、多くの製剤では組成物の0.25〜2重量%で存在させる。
【0123】
半透明/透明組成物
本発明の組成物は、乳濁液が半透明または透明となるように製剤することができる。それを行うために、水非混和性連続相および極性もしくは水系分散相の屈折率を互いに一致させ、それらが一致する屈折率値も構造化剤の屈折率とほぼ一致していなければならない。
【0124】
構造化剤の繊維性網目構造の屈折率は、その構造化剤を用いて各種屈折率の多くのオイルまたはオイル混合物をゲル化することで決定される。得られるゲルが透明である場合、オイルまたはオイル混合物の屈折率(従来の測定によって求めることができる)は、構造化剤の屈折率にかなり近い。オイルまたはオイル混合物は、構造化剤によって良好にゲル化して妨害効果を回避するものから選択しなければならない。ゲルが透明でなく半透明である場合、それは構造化剤の屈折率に正確に一致しない屈折率を意味していることから、半透明性を失わずに耐容可能な程度の不一致を示している。液相の一致した屈折率は、構造化剤の屈折率の下0.07単位以内かつ上0.04単位以内となると考えられる。
【0125】
各種屈折率を持つ混合物を製造する上で用いることができるオイルの例をいくつか挙げると以下のものがある。
【0126】
・揮発性シリコーン(屈折率約1.40)、
・フィンソルブ(Finsolv)として入手可能な安息香酸C12−15アルキル(屈折率約1.48)および/または
・パーソル(Parsol)MCXとして入手可能なメトキシケイ皮酸オクチル(屈折率約1.54)、
・ポリフェニルシロキサン(DC70)(屈折率約1.53)。
【0127】
この方法を用いて本発明者らは、一部の構造化剤の屈折率を測定している。
【0128】
N−ラウロイルL−グルタミン酸ジ−n−ブチルアミド;約1.48;
12−ヒドロキシステアリン酸;約1.52;
C8〜C12脂肪酸とのα−セロビオースオクタエステル類;約1;48。
【0129】
連続相の場合、ケイ素を含まない水非混和性液体オイルは22℃で1.43〜1.49の範囲の屈折率を有し、単独でまたは混合で用いて、その範囲の屈折率を有するケイ素を含まない担体液体を得ることができる。揮発性シリコーンオイルは22℃で1.40より若干低い屈折率を有するが、揮発性シリコーンと他のオイルを混合することで、1.41〜1.46の範囲の屈折率を有する担体液体混合物を得ることができる。非揮発性シリコーンオイルは22℃で1.45〜1.48の範囲の屈折率を有することから、所望に応じて含有させることができる。
【0130】
連続相の屈折率は、それの主成分である担体液体(通常は担体液体混合物)の屈折率に非常に近い。
【0131】
分散相に関しては、水単独中の制汗剤活性成分塩の溶液は1.425以下の屈折率を示す。その屈折率は、水溶液にジオールまたは多価アルコールを組み込むことで上昇させることができる。極性分散相の屈折率を連続相内の構造化剤網目の屈折率と一致させることは新規であると考えられる。さらに、組成物を過度に粘稠性とするほどジオールや多価アルコールを用いることなくそれを得ることができる。
【0132】
至適な透明性を有する組成物を定常的に製造するには、原料の屈折率をモニタリングして、バッチ間変動を検出することが望ましいと考えられる。必要に応じて、液相の組成は構成成分材料の量を変動させることで調節することができる。
【0133】
機械的特性および製品包装
本発明の組成物は構造化液体であり、外観は強固であるか柔軟であることができる。軟固体であってもそれ自体の形状を保持する能力を有しており、例えばそれを剪断力を加えずに鋳型から取り出せば、それは約20℃で少なくとも30秒間、通常はそれより長い間にわたってそれの形状を維持する。
【0134】
本発明の組成物は通常、ある量の組成物の入った容器を含む製品として市販され、その容器は組成物取り出しのための1以上の開口と、取り出し開口の方向に容器中の組成物を押し出す手段を有する。従来の容器は断面が卵形の樽形状を有し、取り出し開口が樽形状の一端に設けられている。
【0135】
本発明の組成物は好ましくは、表面層が薄膜として皮膚に移動する場合であったとしても手の圧力によって変形しないように思われる程度の剛性を有し、スティックの形でのある量の組成物が、組成物のスティックの先端部分が露出して使用できるようになっている開放端を有する樽型容器内に収納されたスティック状製品としての使用に好適である。樽の他方の端部は閉じている。
【0136】
一般にその容器には開放端用のキャップならびに樽内に適合したエレベーターもしくはピストンと称されることがあり、樽に沿って相対的に軸方向の運動を行うことができる構成部品を有する。組成物スティックは、ピストンと樽の開放端の間の樽部分に収納されている。ピストンを用いて、樽方向に組成物スティックを押し出す。ピストンおよび組成物スティックは、指や樽内に挿入されたロッドを用いてピストン下部に手動で圧力を加えることで、樽方向で軸方向に移動させることができる。別の可能性としては、ピストンに取り付けられたロッドを樽内の1個または複数個の溝を通って突出させ、それを用いてピストンおよびスティックを動かすというものである。好ましくは容器には、ピストンを動かす移動機構であって、軸方向に延びてピストンの相応にネジ切りされた開口を通ってスティック中に入っているネジロッドおよび樽に取り付けられたロッド回転手段も有する。簡便にはロッドは、樽の閉鎖端、すなわち取り出し開口とは反対の端部で樽に取り付けられたハンドルによって回転される。
【0137】
本発明の組成物が、比較的柔らかいがなおも自体の形状を維持できるものである場合には、開放端ではなく閉鎖部を有し、その閉鎖部が樽から組成物を押し出すことができる1以上の開口を有する樽から取り出すのにさらに適している。そのような開口の数および設計は、包装設計者の裁量に委ねられる。
【0138】
そのような容器の構成部品は多くの場合、例えポリプロピレンまたはポリエチレンなどの熱可塑性材料製である。好適な容器(そのうちの一部にはさらなる特徴がある)についての説明は、米国特許4865231号、5000356号および5573341号にある。
【0139】
特性の測定
i)硬度計
硬い固体である組成物の硬度および剛性は、硬度計によって測定することができる。組成物が比較的柔らかい固体である場合、それは硬度計プローブに対する抵抗を実質的に持たないものとして観察される。
【0140】
好適な手順は、針の先端における円錐角が9°10’±15’であるとされているセータ(Seta)ロウ針(重量2.5g)を取り付けたラブプラント(lab plant)PNT硬度計を利用するというものである。上面が平坦な組成物サンプルを用いる。針を下げて組成物表面上に当ててから、ホルダー付きの針を、貫入深さが記録されてから5秒間にわたって50gの総重量(すなわち針とホルダーの合計重量)下で下降させることで、貫入硬度測定を実施する。
【0141】
望ましくはその試験を各サンプル上の多くの点で行って、結果を平均する。そのような性質の試験を利用すると、開放端取り出し容器で使用する場合の適切な硬度は、この試験で30mm未満、例えば2〜30mmの範囲の貫入である。好ましくは貫入は、5mmから20mmの範囲である。
【0142】
この試験の具体的なプロトコールでは、スティック上の測定はスティック樽で行った。スティックは巻き取って、樽の開放端から突出するようにし、それから切り取ることで平坦で均一な表面を得た。針を注意深くスティック表面まで下降させてから、貫入硬度測定を実施した。この工程を、スティック表面上の6個の異なる点で実施した。引用の硬度読み取り値は、6回測定の平均値である。
【0143】
ii)テクスチャー分析装置
比較的柔らかい固体の硬度は、テクスチャー分析装置を用いて測定することができる。その試験装置は、制御された速度で尖っていないプローブをサンプルから出し入れし、同時に加わった力を測定することができる。硬度として測定されるパラメーターは、ピーク力および押し込み部の投影面積の関数である。
【0144】
具体的な試験プロトコールでは、ステーブルマイクロシステムズ(Stable Micro systems)TA.XT2iテクスチャー分析装置(Texture Analyser)を用いた。直径9.5mmの金属半球をテクスチャー分析装置の5kg負荷セルの下部に取り付けて、装置の底板上でセル下に配置されたサンプルを押し込むのに用いることができるようにした。サンプルの位置決めを行った後、半球がサンプル表面の直上に来るまで半球の位置を調節した。テクスチャーエキスパートエクシード(Texture Expert Exceed)ソフトウェアを用いて、試験法で用いるその後の運動プロファイルを得た。このプロファイルは最初に、サンプル中への貫入距離が半球の半径未満となるように選択された指定の力に達するまで、押し込み速度0.05mm/sでサンプルに半球を押し込んだ。その負荷で、半球の運動方向を真反対に逆転させて、同じ0.05mm/sでサンプルから半球を引き抜いた。その試験の途中で、取得したデータは時間(秒)、距離(mm)および力(N)であり、データ獲得速度は25Hzであった。
【0145】
測定に好適なサンプルは、ネジ機構を有するスティック樽中に入れたか、あるいは15mLのガラスジャーに入れた。樽サンプルの場合、樽の縁から上に突出するまでスティックを巻き取ってから、ナイフを用いて、平坦な均一表面が得られるような形で樽の上部を切り取った。次に、スティックをできるだけ樽中に押し戻して、包装中でのネジ機構のコンプライアンスによって生じる機械的妨害を低減するようにした。ネジの両側で2回の押し込みを行った。15mLジャー中のサンプルでは、表面貫入は必要なく、1回の押し込み試験を行えるだけの表面積だけがあった。
【0146】
各試験に関連するデータを標準的なスプレッドシートソフトウェアを用いて処理し、それを用いて、以下の式により硬度Hを計算した。
【0147】
【数1】
式中、Fmaxはピーク負荷であり、Apは未負荷時に残る押し込み部の投影面積である。この面積は、プラスチック押し込み深さから幾何学的に計算することができる。それは、サンプルの弾性変形のために、負荷下に測定される総貫入深さよりわずかに小さい。プラスチック押し込み深さは、未負荷力と総貫入深さのグラフから計算される。この未負荷データの初期勾配は、サンプルの初期弾性回復によって決まる。プラスチック押し込み深さは、ゼロ力軸と未負荷曲線の初期部分に対して接線で引いた直線との間の切片から推算される。
【0148】
同様の硬度測定を、10N負荷セルに適合させた卓上インストロン大学試験装置(Instron Universal Testing Machine)(5566型)を用いても行い、データ解析を同様に行った。
【0149】
iii)堆積と堆積物の白色度
組成物の特性についての別の試験は、表面を横断するように組成物を引いた場合に(スティック製品をヒト皮膚に用いた状態を代表)、その表面上に送り出される組成物の量である。その堆積試験を実施するために、標準化した形状および大きさを有する組成物のサンプルを装置に適合させ、その装置が標準化条件下に試験表面を横断するようにサンプルを引く。
表面に移動した量を、使用した基質の重量増として求める。所望に応じてその後、堆積物の色、不透明度または透明度を求めることができる。
【0150】
そのような試験の具体的な手順では、装置を用いて、標準化条件下での基質上にスティックから堆積物を塗布し、画像解析を用いて白色堆積物の平均レベルを測定した。
【0151】
使用した基質は以下の通りであった。
a.12×28cmの灰色紙ヤスリ片(3M(登録商標)P800ウェットオアドライ(WetorDry;登録商標)カーボランダム紙)、
b:12×28cmの黒色ワーステッド(Worsted)ウールファブリック片。
【0152】
基質を秤量してから使用に供した。スティックはそれ以前で未使用であり、ドーム型上部表面に変わりがないものとした。
【0153】
装置は、各端で平坦な基質をクリップ止めする平坦な底部を有していた。標準サイズのスティック樽を受けるための台を有するピラーがアームに取り付けられており、そのアームは空気圧式ピストンによって基質を横断して水平方向に移動可能である。
【0154】
各スティックを終夜研究室温度に維持してから、測定に供した。スティックを進めて、樽から所定量を突き出させた。樽を装置に入れ、標準化された力で基質に対してスティックが偏るようにバネを配置した。装置を動作させて、スティックを横方向に基質を8回横切らせた。基質を注意深く固定具から外し、再度秤量した。
【0155】
堆積物の白色度
前記試験からの堆積物について、約24時間の間隔後に白色度を評価した。
【0156】
それは、蛍光管を用いて高角度から照射して影を除去した黒色テーブル上に垂直に配置されたコスミカー(Cosmicar)16mm焦点距離レンズを搭載したソニー(Sony)XC77白黒ビデオカメラを用いて行った。最初に、安定した光出力が得られるだけの時間長さにわたって蛍光管を点灯させておいた後、基準灰色カードを用いて装置の較正を行った。前記試験から堆積物を設けた布またはカーボランダム紙をテーブル上に乗せ、カメラを用いて画像を撮影した。堆積物画像の面積を、コントロン(Kontron)IBAS画像解析装置を用いて選択・解析した。これによって画像を概念的に(notionally)大きい画素列に分割し、0(黒)〜255(白)のスケールで各画素のグレーレベルを測定した。グレー強度の平均を計算した。それは堆積物の白色度の尺度であり、値が大きいほど堆積物は白いというものであった。低い値は透明な堆積物を示し、それによって基質の色を見ることができると仮定した。上記のような方法で標準的なスティック組成物の堆積を行い、対照として堆積物の白色度を測定することが望ましいことが認められている。
【0157】
iv)光透過
組成物の不透明性は、分光光度計の光路に標準化した厚さのサンプルを置き、ゲル不在下で透過する光のパーセントとして透過率を測定することで測定することができる。
【0158】
本発明者らはこの試験を、二重ビーム分光光度計を用いて行っている。組成物サンプルを高温で4.5mLのポリメタクリル酸メチル(PMMA)製キュベット中に注ぎ込み、放冷して20〜25℃の室温とした。そのようなキュベットは厚さ1cmの組成物を与える。測定は、キュベット中のサンプルを24時間保持した後、分光光度計の参照ビームに同一であるが空のキュベットを用いて580nmで行った。本発明者らは、この試験で1%という低い透過率を与える組成物が肉眼で「半透明」と知覚されることを認めた。スティックを透過率3%の組成物から作ると、サンプル表面の下に穴を開けることで作った中空部を見ることができる。対照のためステアリルアルコールを用いた従来のスティック構造物は不透明度が高いために、その表面下を見ることはできない。20〜25℃のいずれかの温度で測定される透過率は十分に正確であるのが普通であるが、さらなる精度が要求される場合には22℃で測定を行う。多くの好ましい実施例で本発明者らは、20%以上の透過率を得ている。
【0159】
製造
本発明の組成物は、構造化剤が連続相で溶液状態である温度で組成物の加熱混合物を形成する段階、その混合物を取り出し容器の形を持っていても良い鋳型に注ぐ段階、そして次に混合物を冷却して構造化剤を水非混和性液相中で固化させることでその相と従って組成物全体をゲル化させる段階を行う方法によって製造することができる。
【0160】
従来の工程手順には、最初に水非混和性液体中の構造化剤溶液を形成する段階を行う。それは通常、例えば50〜120℃の範囲の温度のように構造化剤全てが溶けるだけの高温(溶解温度)で混合物を撹拌することで行われる。
【0161】
乳化剤を用いる場合、それは簡便にはこの液相中に混合する。別個に、その相の液体部分に制汗剤活性成分を導入することで、水系または親水性分散相を調製する(時に必要な場合には、そのままで使用可能な水溶液で制汗剤活性成分を供給することができる)。分散相となるこの制汗剤活性成分溶液は好ましくは、構造化剤を含む連続相の温度と同様の温度まで、ただし溶液の沸点を超えないように加熱し、次に連続相と混合する。別法として、混合物の温度を維持する速度で溶液を導入する。必要に応じて、圧力装置を用いて比較的高温が得られるようにすることが可能であると考えられる。2相を混合した後、得られた混合物をスティック樽などの取り出し容器中に導入する。それは通常、組成物の硬化温度より5〜30°高い温度で行う。次に、容器および内容物を室温まで冷却する。冷却は、容器および内容物を放冷するだけで行うことができる。容器およびその内容物に周囲空気または冷風を吹きつけることで冷却を促進することができる。
【0162】
実施例
以下の実施例品を、下記リストに登録名で示した多くの材料を用いて製造した。温度はいずれも摂氏である。屈折率は22℃で測定した。
【0163】
1)および2)揮発性環状シリコーン類(シクロメチコン類)DC245およびDC345(ダウ・コーニング);
3)および4)非揮発性シリコーン液DC556およびDC710(ダウ・コーニング);
5)ポリデセン(アルベマーレ(Albemarle)からのシルクフロ(Silkflo)364NF);
6)イソステアリルアルコール(ユニケマ(Unichema)からの略称ISA−プリソリン(Prisorine)3515);
7)安息香酸C12−15アルキル(フィンテックス(Fintex)からのフィンソルブ(Finsolv)TN);
8)鉱油(ダルトン(Dalton)からのシリウス(Sirius)M70);
9)ポリプロピレングリコール14ブチルエーテル(アマコール(Amercol)からのフルイド(Fluid)AP);
10)ミリスチン酸イソプロピル(ユニケマからの略称IPM);
11)イソヘキサデカン(プレスパース(Presperse)社からのペルメチル(Permethyl)101A);
12)イソエイコサン(プレスパース社からのペルメチル102A);
13)セチル・ジメチコン・コポリオール(ティー・エッチ・ゴールドシュミット(Th. Goldschmidt)からのエービル(Abil)EM90乳化剤);
14)C20〜C40アルコール類(ペトロライト(Petrolite)からのユニリン(Unilin)425);
15)Al/Zrのペンタクロロハイドレートの50%水溶液(ギウリニ(Giulini)からのジルコナール(Zirkonal)50);
16)プロピレングリコール中のAl/Zrテトラクロロハイドレックス(Tetrachlorohydrex)グリシン錯体30%(ウェストウッド(Westwood)からのWA2Z 8106);
17)Al/Zrテトラクロロハイドレックスグリシン錯体(サミットからのAZG375);
18)グリセリン(アルドリッチ(Aldrich)から);
19)プロピレングリコール(ファイソンス(Fisons)から);
20)N−ラウリル−L−グルタミン酸ジ−n−ブチルアミド(味の素からのGP1);
21)β−シトステロール(カウカス(Kaukas)からウルトラシトステロール(ultrasitosterol)として販売);
22)β−シトステロール(アクロス・オーガニクス(Acros Organics)から);
23)γ−オリザノール(ジャン・デッカー(Jan Dekker;英国)社から);
24)ジヒドロコレステロール(アクロス・オーガニクスから);
25)(R,R)−1,4−ジ−O−ベンジル−D−トレイトール(シグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich));
26)(R,R)−1,4−クロロベンジル−D−トレイトール(シグマ・アルドリッチ);
27)ビス−フェニルプロピルジメチコン、非揮発性シリコーン液(GEシリコーンズ(GE Silicones)からのSF1555);
28)ポリリシノール酸ポリグリセリル(クエスト(Quest)PGPR);
29)1−オクチルドデカノール(ヘンケル/コグニス(Henkel/Cognis)からのオイタノール(Eutanol)G);
30)水素化ポリイソブテン(アモコ(Amoco)からのパナレン(Panalene)−L−14E);
31)水素化ポリイソブテン(ファニング社(Fanning Corporation)からのファンコール(Fancol)800);
32)ポリグリセリル−3−ジイソステアレート(ヘンケル/コグニスからのラメフォルム(Lameform)TGI);
33)ポリグリセリル−2−ジポリヒドロキシステアレート(ヘンケル/コグニスからのデヒムルス(Dehymuls)PGPH);
34)ポリα−オレフィン類(モービル・ケミカル(Mobil Chemical)からのピュアシン(Puresyn)4);
35)セテアレス(Ceteareth)20(ヘンケルからのオイムルギン(Eumulgin)B2)。
【0164】
実施例1
以下の表に示した製剤で乳濁液スティックを製造した。
【0165】
これらのスティックを製造するため、シクロメチコンを、乳化剤(シリコーン系界面活性剤)として機能するセチル・ジメチコン・コポリオールを含む他の有機液体およびGP1構造化剤と混合した。混合物を緩やかに撹拌しながら120℃の温度まで加熱して、構造化剤を溶解させた。それを次に放冷して100℃とした。
【0166】
分散相(内部相とも称する)は、多価アルコールおよび水に溶かしたアルミニウム・ジルコニウム活性成分とした。この分散相を予備加熱して92℃とし、シルバーソン(Silverson)混合機を用いて混合しながら、1分間かけて有機液体にゆっくり加えた。添加終了後、製剤を比較的高速で5分間混合した。次に、撹拌速度を低下させて1分間経過させ、その後混合物をスティック樽に注入し、外乱なく放冷して研究室の室温とした。スティックについて、硬度計による試験、ある場合にはテクスチャ分析装置による試験、ならびに堆積物の白色度に関して前述の試験手順による試験を行った。
スティックが半透明であることが認められた。
【0167】
【表1】
【0168】
実施例2
以下の表にまとめた製剤でスティックを製造した。第1段階では、化粧品用オイルと溶媒を組み合わせることで疎水相を調製し、乳化剤を導入し、シルバーソン混合機で溶かした。オリザノール(ステロールエステル)を導入し、加熱および500rpmでの撹拌によって溶解させた。オリザノールが完全に溶解したら、ステロールを加え、混合物を再度加熱し、透明溶液が得られるまで撹拌した。次に溶液を緩やかな撹拌下に、予備試験で求めたそれのゲル化点より約5〜10°高い温度に達するまで放冷した。
【0169】
第2段階では、制汗剤溶液と他の水相成分とを組み合わせることで水相を調製した。それを、連続相溶液と同じ温度まで加熱した。
【0170】
第3段階では、シルバーソン混合機で混合し、一定の温度および一定の剪断条件に維持しながら、水相を疎水相にゆっくり導入した。水相が均等に分散するまで、混合物を10分間以内で剪断した。得られた乳濁液を静置し、脱気した。次にそれをスティック樽に注ぎ込み、放冷して研究室の室温とし、固化させた。得られた多くのスティックについて、スティックを研究室室温で24時間以上維持した後に、上記で記載の方法によって、貫入、堆積および白色度を評価した。
【0171】
【表2】
【0172】
本実施例の組成物はいずれも、半透明もしくは不透明の中等度に硬いないしは硬い白色スティックを与えた。定性的評価では、いずれも上記表の最後の欄として示した15%ステアリルアルコールおよび3%カストルロウで構造化した従来の白色固体スティック(cws)より皮膚上での白色堆積物の程度が低いことが明らかになった。
【0173】
実施例3
タカダらの報告(Takada et al., Liquid Crystals, Volume 9, p.441 (1995))に記載の手順に従って、セロビオースをノナン酸でエステル化して、完全にエステル化された生成物をそれのα−アノマーの形で得た。
以下の材料を使用した。
【0174】
β−D−セロビオース、20g、0.058モル;
ノナン酸、591.6g、3.74モル;
無水トリフルオロ酢酸、297.6g、1.42モル。
【0175】
これらの材料は、アクロス・オーガニクス−フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)から入手した。
【0176】
オーバーヘッド撹拌機、水冷却器および添加導入管を取り付けた2リットルフランジポットに、無水トリフルオロ酢酸とともにノナン酸を入れた。得られた透明混合物を撹拌しながら、シリコーンオイルおよび温度プローブを用いて100℃まで加熱した。加熱時に、反応混合物の色が暗くなり、暗褐色の薄い色が生じるのが認められた。混合物を100℃で1時間撹拌後、固体粉末漏斗を用いてセロビオースを暗活性化溶液に加えたところ、暗褐色懸濁液が形成されたが、それは10〜20分以内に再度溶解して、透明黒色溶液が生じた。
【0177】
反応フラスコを計6時間100℃に維持してから、冷却して研究室室温とした。次に、フラスコの内容物を、氷冷5リットルビーカーに入った10%脱イオン水を含有するメタノール2リットルに移し入れた。直ちにオフホワイト固体沈殿が溶液から析出し、それを濾過し、回収した。その粗固体をテトラヒドロフラン/メタノール溶液から計4回再結晶して、白色固体生成物を得た。
【0178】
エステル化セロビオース−C9とも称される生成物のオクタ−ノナン酸セロビオースを、31.5g(収率37%)の量で得た。それの融点は110℃であった。赤外線スペクトラムは、1739cm−1にエステルカルボニル基の吸収ピークを示した。遊離酸の量を、1705cm−1でのそれの吸収ピークから求めることができた。
【0179】
NMRスペクトラムは、完全にエステル化されたセロビオースの量が93.5%であることを示しており、α−およびβ−アノマーである生成物の割合が93.5%α−アノマーであることを示した。
【0180】
この手順を用いて、セロビオースとデカン酸の相当するエステルも製造した。
【0181】
下記の表に示した製剤で、これらのセロビオースエステル類を構造化剤として、不透明乳濁液スティックを製造した。
【0182】
これらのスティックを製造するため、シクロメチコンを、乳化剤(シリコーン系界面活性剤)として機能するセチル・ジメチコン・コポリオールを含む他の有機液体(存在する場合)と混合し、混合物を緩やかに撹拌しながら構造化剤の溶解が認められた温度より5〜10℃高い温度まで加熱した。次に、エステル化セロビオースを加え、溶解させた。
【0183】
分散相(内部相とも称する)は、水又は多価アルコールおよび水に溶かしたアルミニウム・ジルコニウム活性成分とした。この分散相を予備加熱してエステル化セロビオースを含む有機オイルと同じ温度とし、シルバーソン混合機を用いて混合しながら、1分間かけて有機オイルにゆっくり加えた。添加終了後、製剤を比較的高速で5分間混合した。次に、撹拌速度を低下させて1分間経過させ、その後混合物をスティック樽に注入し、外乱なく放冷して研究室の室温とした。スティックについて、硬度計による試験、テクスチャ分析装置による試験、ならびに堆積物の白色度に関して各場合について前述の試験手順による試験を行った。いずれのスティックも不透明であった。ただし、ステアリルアルコールおよびカストルロウで構造化された市販の白色スティックにおけるチョーク状白色外観はなかった。
【0184】
【表3】
【0185】
実施例4
実施例3で用いた手順を繰り返して、下記の表に示した製剤で多くの乳濁液スティックを製造した。連続相および分散相の製剤は、表に示した値に非常に近い一致を示す屈折率を持つように行った。これらのスティックについて前述の方法に従って試験を行い、特性も以下の表に示してある。
【0186】
【表4】
【0187】
実施例5
下記の表に示した製剤で不透明乳濁液スティックを製造した。
【0188】
これらのスティックを製造するため、構造化剤化合物を、乳化剤(シリコーン系界面活性剤)として機能するセチル・ジメチコン・コポリオールを含む担体液体と混合し、混合物を緩やかに撹拌しながら構造化剤が溶解するまで加熱した。次に、温度を約90℃に調節した。
【0189】
分散相(内部相とも称する)は水に溶かしたアルミニウム・ジルコニウム活性成分とし、追加の水で若干希釈した。この分散相を予備加熱して約90℃、すなわち構造化剤を含む有機液体混合物と同じ温度とし、シルバーソン混合機を用いて混合しながら、1分間かけてそれにゆっくり加えた。添加終了後、製剤を比較的高速で5分間混合した。その後、混合物をスティック樽に注入し、外乱なく放冷して研究室室温とした。スティックについて、硬度計による試験、テクスチャ分析装置による試験、ならびに堆積物の白色度に関して各場合について前述の試験手順による試験を行った。いずれのスティックも不透明であった。
【0190】
【表5】
【0191】
これらのスティックは、皮膚に用いた場合に、優しくシルキーな感触を有することが認められた。
【0192】
実施例6
12−ヒドロキシステアリン酸を、1,1’−カルボニルジイミダゾールと反応させることで相当するアミドに変換した。手順は以下の通りであった。
【0193】
水冷却管、オーバーヘッド撹拌機および均圧漏斗を取り付けた1リットル三頸丸底フラスコに12−ヒドロキシステアリン酸(15.0g、4.75×10−2モル)を入れ、次にテトラヒドロフラン300mLを入れた。次にそれに、1,1’−カルボニルジイミダゾール(8.9g、5.50×10−2モル)を加え、反応液を40℃で1時間撹拌し、その後温度を40℃に維持しながら2時間にわたってアンモニアガスを吹き込んだ。その後、反応液を冷却して室温とし、テトラヒドロフランを減圧下に除去した。白色固体を水200mLで4回順次洗浄し、濾過した。白色化合物を真空乾燥機で乾燥し、エタノールから再結晶して白色固体を得た。
【0194】
生成物である12−ヒドロキシステアリルアミドを収率60%で得た。それは融点98〜99℃であり、その構造はプロトンNMRおよび赤外線スペクトル測定によって確認した。1654cm−1と3209cm−1にピークが認められた。
【0195】
この材料を、下記の表に示した製剤の半透明スティックにおける構造化剤として用いた。その表には、前述の試験手順によって測定したスティックの特性も示してある。スティックの製造は実施例5で用いたものと同じ方法によって行った。ゲル化温度は約85℃であることが認められた。
【0196】
【表6】
【0197】
実施例7
実施例3に示した手順を用いてスティックを製造した。スティックについて、テクスチャ分析装置および/または硬度計によって硬度を調べた。それらのスティックは、白色度の低い堆積物を与えることが認められたが、数値データは記録しなかった。
【0198】
本実施例の一部のスティックにおいて、水非混和性連続相および極性制汗剤活性成分溶液の屈折率は、半透明スティックを与える程度に一致していた。一部の透過率値を示してある。
【0199】
【表7】
【0200】
実施例8
実施例3で用いた手順を繰り返して、下記の表に示した製剤で多くの乳濁液スティックを製造した。実施例4と同様に連続相および分散相の製剤は、表に示した値に非常に近い一致を示す屈折率を持つように行った。これらのスティックについて、テクスチャ分析装置および/または硬度計によって硬度を調べた。これらのスティックは、その良好な透明性に一致する低白色度の堆積物を与えることが認められたが、数値データは記録しなかった。
【0201】
スティック製造に先だって、水非混和性液体混合物および制汗剤活性成分溶液のサンプル量についての屈折率を調べた。必要に応じて製剤にごくわずかな変更を加えて、屈折率の一致を至適化した。
【0202】
【表8】
【0203】
実施例9
実施例3で用いたスティック製造手順を用いて、構造化剤がオクタウンデカン酸α−セロビオース(「CB11」)である下記の製剤で半透明乳濁液スティックを製造した。実施例4と同様に、連続相および分散相の製剤は、示した値に非常に近い一致を示す屈折率を持つように行った。これらのスティックについて、テクスチャ分析装置および/または硬度計によって硬度を調べた。これらのスティックは、低白色度の堆積物を与えることが認められた。
【0204】
【表9】
【0205】
実施例10
実施例3で用いた手順を用いて、ウォッシュオフを補助する薬剤を含む下記の製剤の不透明乳濁液スティックを製造した。
【0206】
【表10】
Claims (24)
- i)水非混和性液体担体およびそれに含まれる1以上のゲル形成性構造化剤を含有する15〜75重量%の連続相、
ii)水溶性溶媒を含有していても良い制汗剤活性成分の水溶液である25〜85重量%の分散相
を含む構造化乳濁液である制汗剤組成物であって、
前記1以上の構造化剤が10000未満の分子量を有し、液体担体中に網目状繊維を提供し、制汗剤組成物中の1重量%〜20重量%の量で存在する制汗剤組成物。 - 前記構造化剤が、制汗剤組成物中の1重量%〜15重量%の量で存在する請求項1に記載の組成物。
- 構造化剤を含む前記連続相が、加熱すると融解して移動性となることができるゲルである請求項1または2に記載の組成物。
- 前記連続相が、組成物全体の少なくとも10重量%の量で液体シリコーンを含む請求項1ないし3のいずれかに記載の組成物。
- 前記連続相が、前記液体担体の少なくとも10重量%の量で炭化水素オイルを含む請求項1ないし4のいずれかに記載の組成物。
- 前記連続相が、水混和性化合物である成分をそれ自体の重量の10%以下で含む請求項1ないし5のいずれかに記載の組成物。
- 前記連続相が組成物重量の35〜75%であり、前記分散相が組成物重量の25〜65%である請求項1ないし6のいずれかに記載の組成物。
- 前記連続相が組成物重量の15〜60%であり、前記分散相が組成物重量の40〜85%である請求項1ないし7のいずれかに記載の組成物。
- 構造化剤の合計量が前記連続相の0.5〜25重量%である請求項1ないし8のいずれかに記載の組成物。
- 構造化剤の合計量が組成物全体の1〜12重量%である請求項1ないし9のいずれかに記載の組成物。
- 前記分散相が、22℃で少なくとも10重量%の水での溶解度を有するジオールまたは多価アルコールを含む請求項1ないし10のいずれかに記載の組成物。
- 前記組成物が、該組成物の5〜35重量%の量で、アルミニウム、ジルコニウムおよびそれらの混合物の制汗剤化合物の群から選択される制汗剤活性成分を含む請求項1ないし11のいずれかに記載の組成物。
- 前記制汗剤活性成分が、アルミニウムおよび/またはジルコニウム・ハロハイドレート、活性化アルミニウムおよび/またはジルコニウム・ハロハイドレート、あるいはアルミニウムおよび/またはジルコニウム錯体または活性化アルミニウムおよび/またはジルコニウム錯体を含むことを特徴とする請求項12に記載の組成物。
- アルミニウムとジルコニウムの両方が存在する錯体のハロハイドレートである請求項13に記載の組成物。
- ノニオン系乳化剤を0.1〜10重量%含むことを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の組成物。
- 円錐角9度10分を有する硬度計針を総重量50g下に5秒間にわたって降下させた場合に、その針のゲル中への降下が30mm以内であるような硬いゲルである請求項1ないし15のいずれかに記載の組成物。
- 半透明または透明である請求項1ないし16のいずれかに記載の組成物。
- 22℃で厚さ1cmの組成物を通した580nmでの光透過率が少なくとも1%である請求項17に記載の組成物。
- 22℃で厚さ1cmの組成物を通した580nmでの光透過率が少なくとも20%である請求項17に記載の組成物。
- 取り出し容器に収納された請求項1ないし19のいずれかに記載の組成物。
- 請求項1ないし19のいずれかに記載の組成物および該組成物を入れる取り出し容器を有する制汗剤製品であって、前記容器が該容器の内容物を取り出すための1以上の開口および前記開口に前記容器の内容物を送る手段を有する制汗剤製品。
- 前記組成物がスティック形状であり、該組成物スティックの末端部分が使用時に露出できるようになっている開放端を前記容器が有する請求項21に記載の製品。
- 請求項1に記載の制汗剤組成物の製造方法において、同時または順序を問わず、
・ゲル形成性構造化剤を水非混和性液体担体に組み込む段階;
・水溶性溶媒を含んでいても良い制汗剤活性成分の水溶液である分散性液相と前記液体担体とを混和する段階;
・前記構造化剤が水非混和性液体担体中で可溶となる高温まで加熱する段階
を有し、その後に、
・鋳型中に前記混合物を入れる段階;次に、
・前記混合物を冷却または放冷して、それが増粘または固化する温度とする段階
を有してなる方法。 - ヒト皮膚の発汗を防止または低減する方法であって、請求項1ないし19のいずれかに記載の組成物を皮膚に局所投与する段階を有する方法。
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