JP4667592B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は電力変換装置に関し、たとえば太陽電池や燃料電池などの直流電力供給源から電力を受け、交流電力に変換する電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池発電システムにおいては、太陽電池より発生する直流電力が50Hzまたは60Hzの交流電力に変換され、この交流電力が商用の交流電力で運転される電気機器に供給される。
【0003】
たとえば、個人の住宅などでは、その建物の屋根の上に複数個の太陽電池が配列され、これらの太陽電池が太陽光を受けて発電する直流電力が商用周波数と同じ周波数の交流電力に変換され、この交流電力が商用配電線系統を介して電気機器に供給される。また、太陽電池からの発電電力が少ないときには、商用配電線系統から不足分の商用電力が補われて電気機器が安定に運転できるようにされている。
【0004】
ところで、住宅の屋根の上に太陽電池を設置する場合、複数枚の太陽電池モジュールを直列に接続してストリングとし、さらに複数のストリングを並列に接続して全体が太陽電池アレイとして使用される。ところが、太陽電池を置く屋根の面の形が必ずしも太陽電池モジュールの長方形の標準寸法の組合せで得られる形になるとは限らず、ストリングの太陽電池モジュールの直列数を揃えることができない場合がある。
【0005】
図6は太陽電池モジュールの直列数が異なるストリングAとストリングBの電力−電圧特性を示す図である。図6から明らかなように、ストリングAとストリングBの最大出力電圧値V(Pmax−str)は異なった電圧値となっている。
【0006】
通常、系統連係インバータは、その時々の日射量に応じて太陽電池アレイが最大電力を出力する最大出力電圧値V(Pmax−arr)になるように制御される。各ストリングの最大出力電圧値V(Pmax−str)が同一である場合は、ΣPmax−str=Pmax−arr(Pmax−str:ストリングの最大電力,Pmax−arr:太陽電池アレイの最大電力)となるが、図6に示すように、各ストリングの最大出力電圧値V(Pmax−str)が異なる場合は、ΣPmax−str>Pmax−arrとなり、従来の系統連係インバータでは、本来の各ストリングの発電能力を十分に引き出すことができない。
【0007】
そこで、従来、特開昭59−144327号公報,特開平8−46231号公報および特開平8−70533号公報などでは、図7に示すように、それぞれのストリング1に電圧調整器8を設け、インバータ7に出力される電圧が等しくなるようにしている。この電圧調整器8としては、太陽電池モジュールの出力電圧を可変する電圧可変回路と、太陽電池モジュール側から入力される電圧および電流信号をもとにして太陽電池モジュールを最大電力で運転し得る出力電圧を求める回路と、この回路から求められた運転電圧と予め設定されたインバータ7の入力電圧をもとに電圧可変回路を制御する制御回路とを備えている。
【0008】
図8はそのような電圧調整器の構成を示す回路図である。図8において、太陽電池モジュールの直流出力はリアクトル16を介してスイッチング回路17に入力される。スイッチング回路17はオン時に太陽電池モジュールのエネルギーをリアクトル16に一旦蓄え、オフ時に蓄えられたエネルギーをダイオード18を介してコンデンサ19に蓄え、直流電圧としてインバータ側に出力される。このスイッチング回路のオン時間のデューティを制御することによって電圧調整が行なわれる。
【0009】
スイッチング回路17の入力側に設けられた電圧検出器9および電流検出器10によりそれぞれ検出された太陽電池モジュールの直流電圧および直流電流は最大電力追従回路11に入力される。この最大電力追従回路11は太陽電池モジュールを最大電力で運転し得る出力電圧Vcを求めるものであり、その出力電圧を制御回路12に与える。
【0010】
制御回路12には電圧検出器20により検出されたコンデンサ19の端子間電圧が入力され、最大電力追従回路11で求めた出力電圧Vcと予めインバータ入力電圧値として設定された一定電圧値VIとの比(VI/Vc)が図6の電圧調整器8の昇圧比となるように、スイッチング回路17が制御される。
【0011】
このようにして電圧調整器8は太陽電池の出力を太陽電池ストリング1の最大電力を出力する直流電圧V(Pmax−str)に制御し、かつインバータ7の入力側の電圧を予め定められた一定電圧値VIになるように制御している。さらに、インバータ7側では、インバータ出力を大きくし過ぎると、電圧調整器8からの供給電力が不足して、上述の一定電圧値VIを維持できずに低下するが、このような一定電圧値VIの低下を防ぐために、インバータ7は一定電圧値VIを下回らないようにインバータ出力が適時調整されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごとく、従来は、太陽電池モジュールを直列に接続した太陽電池ストリング1を並列に接続して太陽電池アレイとし、その直流出力電力をインバータ7で交流電力に変換する太陽電池発電システムにおいては、太陽電池ストリング1のモジュールの直列数が異なる場合など、各々の太陽電池ストリング1の出力電圧が一様でない場合にはすべての太陽電池ストリング1の最大電力を得るために、すべての太陽電池ストリング1に電圧調整器8を設ける必要がある。電圧調整器8では、最大電力追従回路11で求めた出力電圧Vcと予めインバータ入力電圧値として設定された一定電圧値VIとの比(VI/Vc)が電圧調整器8の昇圧比となるようにスイッチング回路17を制御している。
【0013】
しかしながら、このようなシステムでは、予めインバータ7側の入力電圧値として一定電圧値VIを電圧調整器8に設定しておく必要があるとともに、電圧調整器8に設定されているインバータ7側の入力電圧値VIとインバータ側の出力制御によって維持すべき入力動作電圧の目標値とのマッチングを図る必要がある。このため、電圧調整器8とインバータ7との組合せはマッチングによって制限されていた。また、インバータ7は常に予め設定された入力電圧値VIで動作させる必要があった。
【0014】
それゆえに、この発明の主たる目的は、インバータの前段に接続される電圧調整器の出力制御とインバータ側の出力制御とが一定電圧値VIを設定することなく独立して動作することができ、さらにインバータの入力動作電圧も可変できる制御構成を備えた電力変換装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明係る電力変換装置は、直流電力供給源の電力を交流電力に変換する電力変換装置において、直流電力供給源の電圧調整を行なう電圧調整手段と、この電圧調整手段の出力を入力して交流電力に変換するインバータ手段とを備え、電圧調整手段は直流電力供給源の最大電力を追従するように入出力電圧比の調整を行なう最大電力変換制御部と、最大電力変換制御部に優先して出力電圧が所定の最大リンク電圧を越えないように出力電圧を制御する出力電圧制御部を備え、インバータ手段は入力電圧を最大リンク電圧より低い値に設定される所定の入力動作電圧に制御する出力制御部を含み、所定の入力動作電圧は変更可能になっていることを特徴とする。
【0016】
このように、直流電力供給源の電圧調整を行なう電圧調整手段は、直流電力供給源の最大電力を追従するように入出力電圧比の調整を行なう最大電力追従制御部により、直流電力供給源から電圧調整手段に入力される電力が最大になるように電圧調整手段が制御される。
【0017】
また、電圧調整手段は複数設けられ、複数の電圧調整手段の出力が並列結合されてインバータ手段に入力される。
【0018】
これらの出力端で並列結合された電圧調整手段は、制御動作を独立にして行ない、各々の電圧調整手段に入力される直流電力供給源の最大電力を追従する。
【0019】
また、この発明に係る他の電力変換装置は、直流電力供給源の電力を交流電力に変換する電力変換装置において、直流電力供給源の電圧調整を行なう電圧調整手段と、該電圧調整手段の出力を入力して交流電力に変換するインバータ手段とを備え、電圧調整手段は、直流電力供給源から所定の電力を取出すように入出力電圧比を調整する電力制御部と、電力制御部に優先して出力電圧が所定の最大リンク電圧を超えないように出力電圧を制御する出力電圧制御部を含み、インバータ手段は、入力電圧を最大リンク電圧より低い値に設定される所定の入力動作電圧に制御する出力制御部を備え、所定の入力動作電圧は変更可能になっていることを特徴とする。
【0020】
さらに、複数の電圧調整手段のうちの少なくとも1つは電力制御部と出力電圧制御部を含む。
【0021】
これにより、出力特性の異なる複数の直流電力供給源の電力を入力可能な系統連係インバータ装置として構成できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の一実施形態の電力変換装置を用いた太陽電池発電システムの構成を示すブロック図である。図1において、電力変換装置の一形態である系統連係インバータ装置13は2つの電圧調整手段2a,2bとインバータ手段7とから構成されている。太陽電池ストリング1a,1bの直流電力は各々対応する電圧調整手段2a,2bに入力される。電圧調整手段2a,2bは太陽電池ストリング1a,1bからの直流電圧を調整し、出力された直流出力は並列接続されてインバータ手段7に入力される。インバータ手段7では直流電力を商用周波数の交流電力に変換し、商用系統と連係運転を行なう。
【0023】
電圧調整手段2a,2bの主回路は電圧調整回路21とコンデンサ19とから構成され、インバータ手段7の直流電力源となる。電圧調整回路21に入力される入力電流Ibは電流検出器10で検出され、最大電力追従制御回路5に入力される。また、電圧調整回路21の入力電圧Vbも電圧検出器9で検出され、最大電力追従制御回路5に入力される。最大電力追従制御回路5は入力電流Ibと入力電圧Vbから電圧調整回路21への入力電力を算出し、この入力電力が最大になるように目標入力電圧設定値Vb_refを変化させる。そして、ゲートパルス発生回路4に入力電圧設定値Vb_refが出力される。
【0024】
次に、電圧調整回路21の出力であるリンク電圧Vaは、出力電圧制御部6に入力される。出力電圧制御部6は、予め定められた最大リンク電圧VLと実際のリンク電圧Vaとを比較して、その差分Va−VLが正であれば信号E=0をゲートパルス発生部4へ出力する。また、差分Va−VLが負の場合、信号E=1をゲートパルス発生部4へ出力する。
【0025】
ゲートパルス発生回路4では、入力電圧Vbと入力電圧設定値Vb_refをそれぞれ入力して、入力電圧Vbが入力電圧設定値Vb_refに一致するように、電圧調整回路21内のスイッチング素子を駆動するためのゲート駆動信号Sを作成する。さらに、ゲートパルス発生回路4は出力電圧制御回路6から信号Eを入力して、信号Eとゲート駆動信号Sとの積をとり、これをPWM変調することによりゲートパルスGを作成し、電圧調整回路21内のスイッチング素子を駆動する。
【0026】
したがって、差分Va−VLが負である場合は、リンク電圧Vaは最大リンク電圧VLを越えていないので、ゲート駆動信号SがPWM変調されることになる。また、リンク電圧Vaが最大リンク電圧VLより大きくなって、差分Va−VLが正になる場合は、PWMされるべき信号が0になり、ゲートパルスGがオフ状態となる。このようにして、リンク電圧Vaが予め定められた最大リンク電圧VLを越えることを防止している。
【0027】
一方、電圧調整手段2a,2bの出力が並列接続されてインバータ手段7に入力される。インバータ手段7は電圧調整手段2a,2bから直流電力を入力して商用周波数の交流電力に変換し、商用系統と連係するインバータ回路15と、インバータ回路15の出力を調整する出力電力制御回路14とで構成される。インバータ回路15には図示しないが出力電流を商用周波数の正弦波に制御するための出力電流波形制御部も含まれる。インバータ回路15に入力される直流電圧Vaは電圧検出器16で検出され、出力電力制御回路14に入力される。出力電力制御回路14は直流電圧Vaが予め定められた入力動作基準電圧Va_refになるようにインバータ回路15の出力電力を調整する。
【0028】
すなわち、出力電力制御回路14は、直流電圧Vaが入力動作基準電圧Va_refより大きい場合は、インバータ回路15の出力を増加させるように調整し、直流電圧Vaが入力動作基準電圧Va_refより小さい場合は、インバータ回路15の出力を低下させるように調整する。ここで、入力動作基準電圧Va_refは最大リンク電圧VLより小さな値がとられる。たとえば、最大リンク電圧VL=350Vとし、入力動作基準電圧Va_ref=330Vと設定される。
【0029】
さらに、出力電力制御回路14に設定される入力動作基準電圧Va_refの値は、常に一定値である必要はなく、インバータ回路15の出力電力に応じて変化するように設定してもよい。これは、インバータ回路15に使用されるスイッチング素子の導通損やスイッチング損失の兼ね合いで、入力動作電圧を変化させた方が損失を少なくできるような場合に利用できる。
【0030】
図2は図1に示した電圧調整回路の具体例を示す回路図である。図2において、電圧調整回路21aに入力された直流電力はリアクトル16を介してスイッチング素子17に入力される。このスイッチング素子17はスイッチオン時に直流入力のエネルギーをリアクトル16に一旦蓄え、スイッチオフ時にリアクトル16に蓄えられたエネルギーをダイオード18を介してコンデンサ19に蓄える。
【0031】
図2の電圧調整回路21aが使用される場合は、スイッチング素子17のオン時間のデューティαは次のようにして算出することができる。すなわち、逐次検出するリンク電圧Vaと入力電圧設定値Vb_refから電圧調整回路21aの昇圧比がVa/Vb_refと決定される。このとき、デューティαは1−Vb_ref/Vaと算出される。この場合、図1のゲートパルス発生回路4へはリンク電圧Vaが入力され、入力電圧Vbの入力の必要はない。
【0032】
図3は電圧調整回路の他の例を示す回路図である。図3において、電圧調整回路21bは、高周波PWMインバータ22と、高周波絶縁トランス23と、ダイオードブリッジ24と、2個のリアクトル16,16とから構成されている。電圧調整回路21bに入力された直流電圧は、高周波PWMインバータ22で一旦高周波の交流電圧に変換されて高周波絶縁トランス23で昇圧が行なわれ、高周波絶縁トランス23の2次側のダイオードブリッジ24で直流電圧に全波整流される。これがリアクトル16で平滑化され、コンデンサ19に蓄えられる。この場合、図1のゲートパルス発生回路4では高周波PWMインバータ22を構成する各スイッチング素子を駆動するゲートパルスが作成される。図3の回路はインバータ7の入出力を絶縁する必要がある場合に利用される。
【0033】
図4は電圧調整回路のさらに他の例を示す回路図である。図4において、電圧調整回路21cはスイッチング素子17とリーケージトランス25と共振コンデンサ26と倍電圧整流用ダイオード27,28およびコンデンサ29とから構成される。入力された直流電圧は、スイッチング素子17と共振コンデンサ26とリーケージトランス25とからなる一石共振回路に入力され、リーケージトランス25の2次側では、ダイオード27,28とコンデンサ29とによって半波の倍電圧整流がなされ、直流電圧がコンデンサ19に蓄えられる。この回路構成を利用する場合、図1に示したゲートパルス発生回路4ではPWM変調ではなく、PFM変調(パルス周波数変調)を用いてスイッチング素子17のソフトスイッチング化が図られる。
【0034】
図5はこの発明の第2の実施形態を示す系統連係インバータ装置のブロック図である。この図5に示した実施形態は、図1の最大電力追従制御回路5に代えて電力制御回路30が設けられ、それ以外の構成は図1と同じである。この実施形態では、直流電力供給源として燃料電池1c,1dなどの定電力で動作する電力源を入力とする場合に対応している。電力制御回路30は燃料電池1cから所定の電力を取出すように入出力電圧比を調整する。そして、電力制御回路30は電圧調整回路21に入力される入力電流Ibと入力電圧Vbを入力し、電圧調整回路21への入力電力Pbを算出する。
【0035】
この入力電力と予め定められた基準入力電圧Prefとが一致するように電圧調整回路21の入出力電圧比を調節するためのゲート駆動信号Sが作成され、ゲートパルス発生回路4へ与えられる。ゲートパルス発生回路4は出力電圧制御回路6から信号Eを入力し、この信号Eとゲート駆動信号Sとの積をとり、これをPWM変調することにより、ゲートパルスGを作成して電圧調整回路21内のスイッチング素子を駆動する。
【0036】
ここでは、予め定められた基準入力電力と実際に検出される入力電力とを一致させるようにゲート駆動信号Sを作成したが、直流電力供給源の特性上、動作電圧と電力が比例関係にある場合は、入力電圧設定値Vb_refを定め、実際の入力電圧Vbがこれに一致するようにしてもよい。
【0037】
さらに、図1に示した電圧調整手段2aと図5に示した電圧調整手段2cとを混在させ、各出力を並列接続した構成とし、これをインバータ手段7に入力すれば、出力特性の異なる複数の直流電力供給源の電力を入力可能な系統連係インバータ装置として簡単に構成できる。
【0038】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る電力変換装置では、直流電力供給源の電圧調整を行なう電圧調整手段と、この電圧調整手段の出力を入力して交流電力に変換するインバータ手段とから電力変換装置を構成し、電圧調整手段は電力供給源の最大電力を追従するように入出力電圧比の調整を行なう最大電力追従制御部と、この最大電力追従制御部に優先して出力電圧が所定の最大リンク電圧VLを越えないように出力電圧を制御する出力電圧制御部を含み、インバータ手段は入力電圧を最大リンク電圧VLより低い値に設定される入力動作電圧に制御する出力制御部を備え、所定の入力動作電圧は変更可能になっている。したがって、インバータ手段に入力可能な上限電圧の整合だけをとっておけば、インバータ手段の前段に接続される電圧調整手段の出力制御とインバータ手段の出力制御とを独立して行なうことができる。その結果、電圧調整手段やインバータ手段をそれぞれ独立した汎用機能ユニットとして取扱うことができる。また、インバータ手段は電圧調整手段側の制約をあまり受けないので、入力動作電圧も可変できるようになり、制御性が向上する。
【0040】
さらに、異なる出力特性を持つ複数の直流電力供給源の電力を入力できる電力変換装置を各ユニットの組合せにより簡単に構成できる。これにより、たとえば出力電圧が異なる太陽電池ストリングが複数存在するようなシステムに対応することができる。
【0041】
また、この発明に係る他の電力変換装置では、直流電力供給源の電圧調整を行なう電圧調整手段と、この電圧調整手段の出力を入力して交流電力に変換するインバータ手段とを備え、電圧調整手段は、直流電力供給源から所定の電力を取出すように入出力電圧比を調整する電力制御部と、電力制御部に優先して出力電圧が所定の最大リンク電圧VLを越えないように出力電圧を制御する出力電圧制御部を含み、インバータ手段は、入力電圧を最大リンク電圧VLより低い値に設定される所定の入力動作電圧に制御する出力制御部を備え、所定の入力動作電圧は変更可能になっている。したがって、電圧調整手段の出力電圧が最大リンク電圧設定値VLを越えると、出力電圧制御部の制御が効きはじめ、出力電圧を最大リンク電圧VLを越えないように維持できる。
【0042】
さらに、複数の電圧調整手段のうちの少なくとも1つは電力制御部と出力電圧制御部を含む。これにより、太陽電池のように最大電力追従の必要な直流電力供給源の電力と、燃料電池のような定出力の直流電力供給源の電力がそれぞれ対応する制御仕様の電圧調整手段を介して並列接続することができる。このとき、各々の制御は独立であるため、追加接続による増設が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態の系統連係インバータ装置のブロック図である。
【図2】 図1に示した電圧調整手段の一例を示す回路図である。
【図3】 図1に示した電圧調整手段の他の例を示す回路図である。
【図4】 図1に示した電圧調整手段のさらに他の例を示す回路図である。
【図5】 この発明の第2の実施形態の系統連携インバータ装置のブロック図である。
【図6】 太陽電池アレイの電力−電圧特性図である。
【図7】 従来の太陽電池発電システムの構成を示すブロック図である。
【図8】 図7に示した太陽電池発電システムにおける電圧調整手段の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b 太陽電池ストリング、1c,1d 燃料電池、2a〜2d 電圧調整手段、4 ゲート信号発生回路、5 最大電力追従制御回路、6 出力電圧制御回路、7 インバータ手段、9,16,20 電圧検出器、10 電流検出器、11 最大電力追従制御回路、14 出力電力制御回路、15 インバータ回路、30 電力制御回路、16 リアクトル、17 スイッチング素子、18,27,28 ダイオード、19,29 コンデンサ、22 高周波PWMインバータ、23 高周波絶縁トランス、24 ダイオードブリッジ、25 リーケージトランス。
Claims (4)
- 直流電力供給源の電力を交流電力に変換する電力変換装置において、
前記直流電力供給源の電圧調整を行なう電圧調整手段と、該電圧調整手段の出力を入力して交流電力に変換するインバータ手段とを備え、
前記電圧調整手段は、
前記直流電力供給源の最大電力を追従するように入出力電圧比の調整を行なう最大電力追従制御部と、
前記最大電力追従制御部に優先して出力電圧が所定の最大リンク電圧を越えないように出力電圧を制御する出力電圧制御部とを含み、
前記インバータ手段は、入力電圧を前記最大リンク電圧より低い値に設定される所定の入力動作電圧に制御する出力制御部を備え、
前記所定の入力動作電圧は変更可能になっていることを特徴とする、電力変換装置。 - 前記電圧調整手段は複数設けられ、複数の前記電圧調整手段の出力が並列結合されて前記インバータ手段に入力されることを特徴とする、請求項1に記載の電力変換装置。
- 直流電力供給源の電力を交流電力に変換する電力変換装置において、
前記直流電力供給源の電圧調整を行なう電圧調整手段と、該電圧調整手段の出力を入力して交流電力に変換するインバータ手段とを備え、
前記電圧調整手段は、
前記直流電力供給源から所定の電力を取出すように入出力電圧比を調整する電力制御部と、
前記電力制御部に優先して出力電圧が所定の最大リンク電圧を超えないように出力電圧を制御する出力電圧制御部を含み、
前記インバータ手段は、入力電圧を前記最大リンク電圧より低い値に設定される所定の入力動作電圧に制御する出力制御部を備え、
前記所定の入力動作電圧は変更可能になっていることを特徴とする、電力変換装置。 - 前記電圧調整手段は複数設けられ、そのうちの少なくとも1つは前記電力制御部と前記出力電圧制御部を含むことを特徴とする、請求項3に記載の電力変換装置。
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