JP4667251B2 - 撮像装置及びホワイトバランス制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、撮影レンズを介して取り込まれた被写体の光学像を撮像素子で光電変換して得られた画像信号からデジタル画像データを生成する撮像装置及びホワイトバランス制御方法に関する。
従来のデジタルカメラのホワイトバランス制御(以下WBと記す場合もある)では、被写体から反射する反射光を分析し、得られたスペクトル分布から光源の種類を特定することで、光源色に依らない色再現を得るようにホワイトバランス制御値を変化させる。CCDなどのイメージセンサーデバイスは、駆動方法によって出力される信号レベルのバランスが異なるため、反射光の分析に際しては分光感度に応じた補正が行われる。
イメージセンサーデバイスの駆動方法としては、動画の撮影には1フィールド読み出し、静止画の撮影には複数フィールドから成るフレーム読み出しが一般的に用いられている。静止画の撮影におけるホワイトバランスは、静止画像に対して被写体の光源色を完全に補正するのに対して、動画の撮影におけるホワイトバランスは色変化の連続性を保つために時間軸に対してゆるやかに光源色の補正を行うように制御するのが一般的である。
一般的に、動画及び静止画の両方を記録可能なデジタルカメラは、カメラ側で記録対象を動画/静止画に切り替えて撮影を行う。しかしながら、高画素で動画記録可能な撮像素子を用いることによって、動画の特定のフレームを取り出して静止画として記録する方法も行われている。
特許文献1は、静止画として使用可能であるフレームに情報を付帯させ、静止画として取り出す際に付帯情報を利用する方法について説明している。
特許文献2は、動画の各フレームに属性情報を付帯させ、画像編集時の検索に利用する方法について説明している。
特開2003−125344号公報 特開平6−176149号公報
しかしながら、従来のデジタルカメラは、以下のような問題があった。動画の特定のフレームを静止画として取り出す場合では、ホワイトバランス制御により被写体光源へ追従を行っている途中の映像を静止画として取り出すと、取り出した静止画像に光源色の補正が十分に成されていないという問題があった。また、動画の撮影時のホワイトバランス制御を被写体の光源へ直ちに追従するように制御すると、動画から取り出した静止画は光源色が補正されている一方で、動画の色連続性が崩れてしまうために動画の品位を損なうという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、動画像から静止画像を取得する際に、動画像と静止画像とに適切な画像処理を施すことを可能にすることを目的とする。
本発明の第1の側面は、撮像装置に係り、動画像を撮像可能な撮像手段と、前記動画像の各フレームに対応する動画用のホワイトバランス制御値及び静止画用のホワイトバランス制御値を算出するホワイトバランス制御値算出手段と、前記動画用のホワイトバランス制御値から前記静止画用のホワイトバランス制御値を求めるための補正係数を算出する補正係数算出手段と、前記補正係数及び前記静止画用のホワイトバランス制御値のいずれか一方並びに前記動画用のホワイトバランス制御値を、対応する前記フレームと関連付けてメモリに記憶させるメモリ制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、動画像から静止画像を取得する際に、動画像と静止画像とに適切な画像処理を施すことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明の好適な実施の形態の構成を示す図である。100は画像処理装置である。10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器である。18は、撮像素子14、A/D変換器16及びD/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理回路20は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42を制御するための処理を行う。このような処理としては、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理がある。さらに、画像処理回路20は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行う。
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30及び圧縮・伸長回路32を制御する。A/D変換器16のデータが画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16のデータが直接メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、28はTFT LCD等を含む画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合には画像処理装置100の電力消費を大幅に低減することが出来る。
30は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、メモリ30はシステム制御回路50の作業領域として使用することも可能である。
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長回路であり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。40は絞り機能を備えるシャッター12を制御する露光制御手段であり、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有する。42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御手段、44は撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御手段、46はバリアである保護手段102の動作を制御するバリア制御手段である。48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。露光制御手段40、測距制御手段42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42に対して制御を行う。
50は画像処理装置100全体を制御するシステム制御回路、52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。52はまた、AEで用いるプログラム線図も格納している。プログラム線図は、露出値に対する絞り開口径とシャッター速度の制御値との関係を規定したテーブルである。54はシステム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部である。表示部54は、画像処理装置100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばLCDやLED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示がある。その他にも、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200及び210の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付け・時刻表示等がある。また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダー104内に表示するものとしては、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示等がある。
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。60、61、62、64、70は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。60はモードダイアルスイッチで、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定することが出来る。 61は動画ボタンで、動画撮影の開始と終了を指示することが出来る。動画撮影されていないときに押下されると動画撮影開始となり、動画撮影中に押下されると動画撮影終了となる。62はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。
64はシャッタースイッチSW2であり、不図示のシャッターボタンの操作完了でONとなる。シャッタースイッチSW2(64)は、撮像素子12から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御回路22を介してメモリ30に画像データを書き込む露光処理や画像処理回路20やメモリ制御回路22での演算を用いた現像処理の動作開始を指示する。また、シャッタースイッチSW2(64)は、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長回路32で圧縮を行い、記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作開始を指示する。
70は各種ボタンやタッチパネル等を含む操作部である。操作部70としては、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタンがある。その他にも、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン等がある。
80は電源制御手段であり、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されている。電源制御手段80は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
82、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やBNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等を含む電源手段である。
90及び94はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェースである。92及び96はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。98はコネクタ92及びコネクタ96の少なくとも一方に記録媒体200及び210の少なくとも一方が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知手段である。
なお、本実施形態では、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。
インターフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成しても構わない。
さらに、インタフェース90及び94、そしてコネクタ92及び96をPCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合について述べる。この場合、各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことが出来る。このような通信カードとしては、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード等がある。
102は、画像処理装置100のレンズ10を含む撮像部を覆うことにより、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである保護手段である。
104は光学ファインダであり、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104内には、表示部54の少なくとも一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが配置されている。
110は通信手段で、RS232CやUSB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信等の各種通信機能を有する。
112は通信手段110により画像処理装置100を他の機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、画像処理装置100とのインタフェース204、画像処理装置100と接続を行うコネクタ206を備えている。
210はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部212、画像処理装置100とのインタフェース214、画像処理装置100と接続を行うコネクタ216を備えている。
図2〜図6は本実施形態に係る撮像装置100の主ルーチンのフローチャートを示す図である。図2〜図6を用いて、撮像装置100の主動作を説明する。
ステップS201では、システム制御回路50は、電池交換等の電源投入により、フラグや制御変数等を初期化する。
ステップS202では、システム制御回路50は、画像表示部28での画像表示をOFF状態に初期設定する。
ステップS203では、システム制御回路50は、モードダイアル60の設定位置を判断する。システム制御回路50は、モードダイアル60が電源OFFに設定されていたならば(ステップS203で「電源OFF」)、ステップS205に進む。システム制御回路50は、モードダイアル60が撮影モードに設定されていたならば(ステップS203で「撮影モード」)、ステップS206に進む。システム制御回路50は、モードダイアル60がその他のモードに設定されていたならば(ステップS203で「その他のモード」)、ステップS204に進む。
ステップS204では、システム制御回路50は、選択されたモードに応じた処理を実行し、処理を終えたならばステップS203に戻る。なお、静止画を撮影するモードが選択された場合には、静止画撮影画像にヘッダ情報として静止画用ホワイトバランス制御値を付帯させてもよい。或いは、静止画撮影画像にヘッダ情報として付帯させずに、静止画撮影画像と関連付けてメモリ内に記憶させてもよい。

ステップS205では、システム制御回路50は、各表示部の表示を終了状態に変更し、保護手段102のバリアを閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する。そして、システム制御回路50は、電源制御手段80により画像表示部28を含む画像処理装置100各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理を行う。システム制御回路50は、これらの処理を行った後、ステップS203に戻る。
ステップS206では、システム制御回路50は、電源制御手段80により電池等により構成される電源86の残容量や動作状態が画像処理装置100の動作に問題があるか否かを判断する。システム制御回路50は、画像処理装置100の動作に問題があるならば(ステップS206で「N」)、ステップS208に進む。システム制御回路50は、電源86に問題が無いならば(ステップS206で「Y」)、ステップS207に進む。
ステップS207では、システム制御回路50は、記録媒体200或いは210の動作状態が画像処理装置100の動作、特に、記録媒体に対する画像データの記録再生動作に問題がないか否かを判断する。システム制御回路50は、画像データの記録再生動作に問題があるならば(ステップS207で「N」)、ステップS208に進む。システム制御回路50は、記録媒体200或いは210の動作状態に問題が無いならば(ステップS207で「Y」)、ステップS209に進む。
ステップS208では、システム制御回路50は、表示部54を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後に、ステップS203に戻る。
ステップS209では、システム制御回路50は、スルー画像(静止画を撮影する前後にファインダー機能として表示させるための撮像素子14によって撮像された動画像)を画像表示部28に表示するための撮影準備の初期化を行う。
ステップS210では、システム制御回路50は、撮影準備が完了するとスルー画像を画像表示部28に表示開始する。スルー表示状態においては、撮像素子12、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24に逐次書き込まれたデータを、メモリ制御回路22、D/A変換器26を介して画像表示部28により逐次表示する。これにより、電子ファインダー機能を実現している。
次に、スルー画像表示状態における動画撮影時のカメラ動作について図3〜図5を参照しながら説明する。
ステップS301では、システム制御回路50は、モードダイアル60が変更されているか否かを判断する。システム制御回路50は、モードダイアル60が変更されていれば(ステップS301で「変更あり」)、ステップS203に戻りダイアル状態をチェックする。システム制御回路50は、モードダイアル60が変更されていなければ(ステップS301で「変更なし」)、ステップS302に進む。
ステップS302では、システム制御回路50は、動画ボタン61が押されたか否かを判断する。動画ボタン61が押されていないならば(ステップS303で「OFF」)、ステップS303に進む。動画ボタン61が押されていれば(ステップS302で「ON」)、ステップS305に進む。
ステップS303では、スルー画表示を継続して行うための処理を行う。具体的には、画像処理回路20が撮像素子14から得られた信号に対して所定の測光演算を行い、メモリ制御回路22がその演算結果をメモリ30に格納する。
ステップS304では、システム制御回路50は、ステップS303の演算結果に基づいて露光制御手段40を用いてスルー画像に対するAE処理を行う。その後、ステップS301に戻る。
ステップS305では、画像処理回路20が撮像素子14から得られた信号に対して所定の測距演算を行い、メモリ制御回路22がその演算結果をメモリ30に格納する。システム制御回路50は、この測距演算結果に基づいて測距制御手段44を用いてAF処理を行い、撮影レンズ10の焦点を被写体に合わせる。
ステップS306では、画像処理回路20が撮像素子14から得られた信号に対して測光演算を行い、メモリ制御回路22がその測光結果をメモリ30に格納する。
ステップS307では、画像処理回路20が一連の撮影動作を行う動画撮影処理を実行する。撮影処理後には、メモリ制御回路22が撮像素子14からA/D変換機16を通して読み出された信号処理前の未処理画像データをメモリ30に保存する。画像処理回路20は、JPEGなどの所定の現像及び圧縮処理を行い、メモリ制御回路22が処理後の画像データをメモリ30内に保存する。画像処理回路20は、メモリ30に保存された圧縮画像データを動画ファイルとして記録媒体200へ書き込み、ステップS308に進む。
ステップS308では、システム制御回路50は、ステップS307で撮像された画像をスルー画像として画像表示部28に表示して、動画撮影撮影の開始処理を完了する。
図4は、動画撮影処理中の処理を示すフローチャートである。
ステップS401では、システム制御回路50は、モードダイアル60が変更されているか否かを判断する。システム制御回路50は、モードダイアル60が変更されていれば(ステップS401で「変更あり」)、動画撮影処理を終了してS203に戻り、ダイアル状態をチェックする。システム制御回路50は、モードダイアル60が変更されていなければ(ステップS401で「変更なし」)、ステップS402に進む。
ステップS402では、システム制御回路50は、動画ボタンが押されているか否かを判断する。システム制御回路50は、動画ボタンが押されていたならば(ステップS402で「ON」)、動画撮影処理を終了してステップS203に戻り、ダイアル状態をチェックする。システム制御回路50は、動画ボタンが押されていなければ(ステップS402で「OFF」)、ステップS403に進み、動画撮影処理を継続する。
ステップS403では、システム制御回路50は、一連の撮影動作を行う動画撮影処理を実行する。メモリ制御回路22は、撮影処理後、メモリ30に撮像素子14からA/D変換機16を通して読み出された信号処理前の未処理画像データを保存する。
ステップS404では、画像処理回路20が撮像素子14から得られた信号に対して所定の測光演算を行い、メモリ制御回路22がその演算結果をメモリ30に格納する。システム制御回路50は、この演算結果を元に露光制御手段40を用いてAE処理を行う。
ステップS405では、画像処理回路20が色補正(ホワイトバランス処理)を行う。動画撮影中のホワイトバランス処理S405の詳細は、図5を用いて後述する。
ステップS406では、システム制御回路50は、ステップS403で撮像された画像をスルー画像として画像表示部28に表示する。
ステップS407では、画像処理回路20がメモリ30に保存された画像データをJPEGなどの所定の現像及び圧縮処理を行い、メモリ制御回路22が処理後の画像データをメモリ30内に保存する。また、画像処理回路20は、メモリ30に保存された圧縮画像データを動画ファイルとして記録媒体200へ書き込む。このとき、後述するステップS503とステップS504で求められる動画用ホワイトバランス制御値及び静止画用ホワイトバランス制御値生成用補正係数を、ヘッダ情報として映像と共に記録する。最後に、ステップS401に戻り動画撮影処理を継続する。なお、ホワイトバランス制御値とは、赤青緑の3色から成る各信号に対するゲイン値、若しくは、輝度信号と色信号とが分離された色信号に対するゲイン値であるか、又は、その双方を意味する。
図5は、ステップS405における動画撮影中のホワイトバランス処理を示すフローチャートである。
ステップS501では、画像処理回路20がシステム制御回路50からの指示に従い、画像データをメモリ30から読み出し、得られた画像データに対するホワイトバランス制御値を算出する。メモリ制御回路22は、このとき得られたホワイトバランス制御値を静止画用のホワイトバランス制御値としてメモリ30に格納する。
ステップS502では、システム制御回路50は、メモリ30に格納されている、現在適用されているホワイトバランス制御値(例えば、前フレームの動画用のホワイトバランス制御値)を読み出す。
ステップS503では、画像処理回路20がステップS502でのホワイトバランス制御値及びステップS501での静止画用のホワイトバランス制御値に基づいて、動画用のホワイトバランス制御値を算出する。今回適用する動画用のホワイトバランスは、以下の数式1によって求められる。例えば、現在設定されているホワイトバランス制御値と静止画用ホワイトバランス制御値とを8対2の割合で混合する(この場合、N=0.8となる)。
今回適用する動画用ホワイトバランス制御値=現在適用されているホワイトバランス制御値×N(ただし、Nは0より大きく、1以下である。)+静止画用ホワイトバランス制御値×(1−N) … (数式1)
Nの値が0に近いほど動画用のホワイトバランス制御値は、時間軸に対して大きく変化する。また、Nの値が1に近いほど動画用のホワイトバランス制御値は、時間軸に対してゆるやかに変化する。
画像処理回路20は、数式1に基づいて算出した、今回適用する動画用のホワイトバランス制御値をS501で読み出した画像データ(フレーム)のヘッダ情報として保存し、この画像データをメモリ30に格納する。
ステップS504では、画像処理回路20が今回適用する動画用ホワイトバランス制御値から静止画用ホワイトバランス制御値を求めるための補正係数(以下「静止画用ホワイトバランス制御値算出用補正係数」ともいう。)を算出する。画像処理回路20は、ステップS501で求めた静止画用のホワイトバランス制御値及びステップS503で求めた動画用のホワイトバランス制御値に基づいて、この補正係数を算出する。この補正係数は、以下に示す数式2によって求められる。
静止画用ホワイトバランス制御値算出用補正係数=静止画用ホワイトバランス制御値/今回適用する動画用ホワイトバランス制御値 … (数式2)
画像処理回路20は、数式2による算出結果をS501で読み出した画像データ(フレーム)のヘッダ情報として保存し、この画像データをメモリ30に格納する。なお、動画用ホワイトバランス制御値と静止画用ホワイトバランス制御値とが近い値である場合には、静止画用ホワイトバランス制御値算出用補正係数を1(すなわち、等倍)としてもよい。
ステップS505では、画像処理回路20がステップS503で求めた動画用のホワイトバランス制御値を設定し、さらにメモリ30に現在適用されているホワイトバランス制御値として保存する。これによって、現在適用されているホワイトバランス制御値は、ステップS502で読み出された値からステップS503で求めた値に変更される。
以上で、動画撮影中のホワイトバランス処理の説明を終了する。
図6は、図2〜図5で説明した動画撮影された動画ファイルから、特定のフレームを静止画像として取り出す際の動作を示したフローチャートである。
ステップS601では、システム制御回路50は、動画ファイルの特定フレームを指定する。
ステップS602では、画像処理回路20が特定フレームのヘッダ情報と映像の解析を行い、ヘッダ情報から動画用ホワイトバランス制御値及び静止画用ホワイトバランス制御値生成用補正係数を取り出す。また、画像処理回路20が映像データをメモリ30に保存する。
ステップS603では、画像処理回路20がメモリ30に保存された動画像中のフレームに関連付けて記憶された動画用のホワイトバランス制御値並びに補正係数及び静止画用のホワイトバランス制御値のいずれか一方に基づいてホワイトバランス処理を行う。具体的には、画像処理回路20は、メモリ30に保存された映像データの各画素に対し、静止画用ホワイトバランス制御値生成用補正係数を乗算しながら、新たな映像データとしてメモリ30内の別領域に保存する。
ステップS604では、画像処理回路20がステップS603で生成した映像データを静止画像ファイルとして記録媒体200へ書き込む。
以上で、動画ファイルから静止画像を取り出す際の色補正処理の説明を終了する。
図7は、動画ファイルにヘッダ情報と映像データが格納されている形式を示した図である。
映像のフレーム毎にヘッダ情報が付帯し、ヘッダ情報には映像データに対応した動画用ホワイトバランス制御値と静止画用ホワイトバランス制御値生成用補正係数が保存されている。
以上、動画撮影において動画ファイルから静止画像を取り出す際に、取り出す静止画像の色を補正するための好適な実施形態について説明した。
このように、本発明の好適な実施の形態によれば、動画像の特定のフレームを静止画像として取り出した際の静止画像のホワイトバランスは、被写体光源色を正しく補正した状態で保存することができる。すなわち、動画撮影時のホワイトバランス制御において、動画のフレーム毎に動画用のホワイトバランス制御値を求めると共に、そのフレームにおける静止画像として最適な静止画用のホワイトバランス制御値を求めるための補正係数が求められる。
また、動画のフレーム毎に、動画用ホワイトバランス制御値と静止画ホワイトバランス制御値生成用の係数を付帯させることによって、動画のフレームから静止画像を取り出した際にホワイトバランス補正を行うことができる。
さらに、動画の任意のフレーム間に静止画像を挿入するような場合であっても、前述のように動画のフレーム毎に付帯された、挿入前後のフレームの動画用ホワイトバランス制御値を用いて、挿入画像用のホワイトバランス制御値を求めることができる。これによって、動画の色連続性を保つことが可能となる。
なお、本実施形態は、動画の撮影後に静止画像を取り出す方法に限定されない。例えば、動画の撮影中にシャッタースイッチが押された場合に動画として記録されるフレームを、本実施形態で説明したものと同様の方法を用いて静止画像として保存してもよい。
また、本実施形態では、動画用のホワイトバランス制御値と静止画用ホワイトバランス制御値生成用補正係数とを、動画のフレーム毎にヘッダ情報として付帯させた。その他、動画用のホワイトバランス制御値と静止画用ホワイトバランス制御値とを、動画のフレーム毎にヘッダ情報として付帯させてもよい。この場合、静止画像を生成する際には、(静止画用ホワイトバランス制御値)/(動画用のホワイトバランス制御値)を演算することにより、静止画用ホワイトバランス制御値生成用補正係数を算出し、その係数を動画のフレームに乗算すればよい。
また、動画用のホワイトバランス制御値と静止画用ホワイトバランス制御値生成用補正係数とを、動画ファイルにヘッダ情報として付帯させずに、これらを動画ファイルと関連付けてメモリ内に記憶させてもよい。すなわち、動画ファイルの外部にこれらを格納してもよい。同様に、動画用のホワイトバランス制御値と静止画用ホワイトバランス制御値とを、動画ファイルに関連付けてメモリ内に記憶させてもよい。
また、動画用のホワイトバランス制御値及び静止画用ホワイトバランス制御値生成用補正係数の一方を動画ファイルにヘッダ情報として付帯させ、他方を動画ファイルと関連付けてメモリ内に記憶してもよい。同様に、動画用のホワイトバランス制御値及び静止画用ホワイトバランス制御値の一方を動画ファイルにヘッダ情報として付帯させ、他方を動画ファイルと関連付けてメモリ内に記憶させてもよい。
また、動画像の撮影中に静止画撮影を実行して静止画像を取得し、動画像の任意のフレームに静止画像を挿入することも可能である。この場合、静止画撮影が実行されて静止画像が挿入される動画フレームの前後の動画フレームに付帯する動画用ホワイトバランス制御値と、挿入する静止画像に関連付けてメモリ内に記憶された静止画用のホワイトバランス制御値とを用いる。これによって、挿入画像用のホワイトバランス制御値を算出し、動画の色の連続性を損なうことなく、静止画撮影により取得した静止画像を動画像中に挿入することが可能となる。
本発明の好適な実施の形態に係る画像処理装置のブロック図である。 本発明の好適な実施の形態に係る撮像装置の主ルーチンの動作処理フローチャートを示す図である。 本発明の好適な実施の形態に係る撮像装置の動画記録開始の動作処理フローチャートを示す図である。 本発明の好適な実施の形態に係る撮像装置の動画撮影の動作処理フローチャートを示す図である。 本発明の好適な実施の形態に係る撮像装置の動画撮影中のホワイトバランス動作処理フローチャートを示す図である。 本発明の好適な実施の形態に係る撮像装置の動画撮影後に静止画像を取り出す際の色補正処理フローチャートを示す図である。 本発明の好適な実施の形態に係る撮像装置の動画ファイルの形式を示す図である。
符号の説明
14 撮像素子
20 各種演算処理を実行可能な画像処理回路
22 メモリ制御手段
30 メモリ
100 画像処理装置

Claims (5)

  1. 動画像を撮像可能な撮像手段と、
    前記動画像の各フレームに対応する、動画用のホワイトバランス制御値及び静止画用のホワイトバランス制御値を算出するホワイトバランス制御値算出手段と、
    前記動画用のホワイトバランス制御値から前記静止画用のホワイトバランス制御値を求めるための補正係数を算出する補正係数算出手段と、
    前記補正係数及び前記静止画用のホワイトバランス制御値のいずれか一方並びに前記動画用のホワイトバランス制御値を、対応する前記フレームと関連付けてメモリに記憶させるメモリ制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. ホワイトバランス処理を行うホワイトバランス処理手段を備え、
    前記ホワイトバランス処理手段は、前記動画像中のフレームを静止画像として取り出す場合には、そのフレームに関連付けて記憶された前記補正係数及び前記静止画用のホワイトバランス制御値のいずれか一方並びに前記動画用のホワイトバランス制御値に基づいて、前記ホワイトバランス処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記フレームに関連付けて記憶された前記補正係数及び前記静止画用のホワイトバランス制御値のいずれか一方並びに前記動画用のホワイトバランス制御値は、対応する前記フレームのヘッダ情報に付帯して記憶されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記ホワイトバランス制御値算出手段は、前記動画像の撮影中に静止画撮影を実行して静止画像を取得した場合に、前記静止画撮影が実行された前後の前記動画像のフレームに関連付けて記憶された前記補正係数及び前記静止画用のホワイトバランス制御値のいずれか一方並びに前記動画用のホワイトバランス制御値に基づいて、前記静止画像用のホワイトバランス制御値を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 撮像手段により撮像された動画像の各フレームに対応する、動画用のホワイトバランス制御値及び静止画用のホワイトバランス制御値を算出するホワイトバランス制御値算出工程と、
    前記動画用のホワイトバランス制御値から前記静止画用のホワイトバランス制御値を求めるための補正係数を算出する補正係数算出工程と、
    前記補正係数及び前記静止画用のホワイトバランス制御値のいずれか一方並びに前記動画用のホワイトバランス制御値を、対応する前記フレームと関連付けてメモリに記憶させるメモリ制御工程と、
    を備えることを特徴とするホワイトバランス制御方法。
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