JP4666890B2 - 通信システム及び通信方法、並びに通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の通信局間でデータ通信を行う通信システム及び通信方法、並びに、これら通信システム及び通信方法にて用いられる通信装置に関し、特に、いわゆる無線LAN(Local Area Network)に適用して好適な通信システム及び通信方法、並びに通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば、パーソナルコンピュータや携帯情報端末機といった各種情報処理端末装置やその周辺機器を相互にワイヤレス接続するための近距離無線通信技術が開発されており、代表的なものとしては、いわゆるIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11方式に準拠した無線LANが普及しつつある。
【0003】
このIEEE802.11方式の無線LANにおいては、データリンク層の分散制御又は集中制御等のプロトコルに関するメディアアクセス制御(Media Access Control;MAC)方式の技術として、ポーリングによってメディアアクセス制御を行うコンテンションフリー区間と、キャリアセンスによってメディアアクセス制御を行うコンテンション区間とが規格化されており、このうち、キャリアセンスを行うコンテンション区間が広く利用されている。
【0004】
具体的には、このコンテンション区間としては、いわゆるイーサネット(登録商標)で用いられている自律分散制御方式を踏襲したCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式が規格化されている。このCSMA/CA方式は、概略的には、データの送信を試みようとする通信局が、他の通信局が送信しているデータと衝突しないように、事前にキャリアセンスを行うことによって無線チャネルの使用状況を確認し、その帯域が未使用であればデータを送信する一方で、その帯域が使用中であればアイドル状態となるまでデータの送信を延期する技術である。IEEE802.11方式の無線LANにおいては、制御局として搭載されるアクセスポイント(Access Point;AP)も、このアクセスポイントの電波到達範囲内に存在する複数の端末(Station;STA)も、このCSMA/CA方式に準拠した手順を踏むことによって通信を行うことになる。
【0005】
このようなCSMA/CA方式に関する技術としては、例えば特許文献1に記載された技術がある。この特許文献1には、CSMA/CA方式の無線LANに用いられるアンテナ装置の指向性利得を向上させ、通信品質を向上させることを目的とした技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−217914号公報
【0007】
ところで、このCSMA/CA方式に基づくメディアアクセス制御方式においては、複数の通信局が互いに無線信号を検知できることを前提とした方式であることに起因する本質的に回避できない問題として、いわゆる隠れ端末問題が存在する。そこで、IEEE802.11方式の無線LANにおいては、この隠れ端末問題を解決するために、いわゆるRTS(Request To Send)信号及びCTS(Clear To Send)信号を用いた制御が存在する。
【0008】
ここで、このRTS信号及びCTS信号を用いた制御を説明するために、アクセスポイントAPがソースとなり、ある端末STAに対してデータを送信しようとする場合を考える。この場合、IEEE802.11方式の無線LANにおいては、図14に示すように、事前にキャリアセンスを行ったアクセスポイントAPがRTS信号を送信し、所定の時間SIFS(Short Inter Frame Space)後に、このRTS信号を受信したディスティネーションとしての端末STAがCTS信号を返信する。そして、CTS信号を受信したアクセスポイントAPは、所定の時間SIFS後に、データ(Fragment)を送信し始め、このデータの送信が完了してから所定の時間SIFS後に、データを受信した端末STAは、いわゆるACK(Acknowledgement)信号を返信する。
【0009】
このとき、通信を行わない他の端末STAは、RTS信号、CTS信号、データ、ACK信号の授受が行われるのに応じて、所定の時間だけチャネルが占有される旨を把握し、その時間をNAV(Network Allocation Vector)と称されるカウンタ値(NAV(RTS),NAV(CTS),NAV(Fragment),NAV(ACK))に待ち時間として設定し、送信等の動作を控える。IEEE802.11方式の無線LANにおいては、この待ち時間が経過すると、ディスティネーションとしての端末STAからアクセスポイントAPに対するACK信号の返信が終了した時間となる。そして、IEEE802.11方式の無線LANにおいては、ACK信号の返信が終了した時間から所定の時間DIFS(Distributed Inter Frame Space)だけ経過した後に、データの衝突回避のために設けられるバックオフのための0からCW(Contention Window)以下の一様乱数で決定されるカウンタをデクリメントし始め、このカウンタ値が最初に0となった端末STA若しくはアクセスポイントAPが、次回チャネルを占有するためにRTS信号を送信することになる。
【0010】
このように、IEEE802.11方式の無線LANにおいては、RTS/CTS制御を利用することにより、他の通信局に対してチャネルの使用を予告してデータの衝突を回避し、隠れ端末問題の解決を図っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、IEEE802.11方式に規定されるMACレイヤで動作する物理レイヤの1つの規格として、IEEE802.11aがある。無線LANにおいては、この物理レイヤを用いると、伝送速度が最大約50Mbps程度の無線通信を行うことが可能となる。無線LANにおいては、実際には、伝搬環境等に応じて伝送速度が遅くなるが、半分程度の伝送速度を得ることができるものと考えられる。
【0012】
しかしながら、例えば、この無線LANを家庭内に構築し、所定のサーバから複数の部屋に載置されたテレビジョンに対して複数のストリームを送信する場合といったように、大容量のデータを送信する場合を想定すると、上述した伝送能力では不足する可能性がある。そこで、従来より、いわゆるアダプティブアレイアンテナを搭載したアクセスポイントを設置し、通信容量を増大させたいという要求があった。
【0013】
アダプティブアレイアンテナは、同一の特性を有するアンテナ素子を複数備え、各アンテナ素子における励振の振幅と位相とを独立に制御することができるものであり、同時刻に同周波数を用いて複数の端末との通信を可能とするものである。このようなアダプティブアレイアンテナは、複数の電波が干渉する可能性を低減することができ、周波数の利用効率を向上させる技術として注目されているものである。
【0014】
このようなアダプティブアレイアンテナに関する技術としては、例えば特許文献2及び特許文献3に記載された技術がある。特許文献2には、アダプティブアレイアンテナを用いて、効果的に下り高速パケット伝送を可能とする技術が開示されており、特許文献3には、アダプティブアレイアンテナを用いて最適な指向性のもとでの通信を可能とする技術が開示されている。
【0015】
【特許文献2】
特開2002−51375号公報
【特許文献3】
特開2001−339331号公報
【0016】
しかしながら、無線LANにおいては、IEEE802.11方式によるキャリアセンスとアダプティブアレイアンテナによる空間分割多重という2つの技術を組み合わせることはできなかった。
【0017】
また、無線LANにおいては、既存のプロトコルにしたがって動作している端末が存在する環境で、アダプティブアレイアンテナを搭載したアクセスポイントと共存できるプロトコルが存在しておらず、このようなシステムを構築することは実現不可能であった。
【0018】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、従来の無線LANにおけるフレームフォーマットに代わる新たなフレームフォーマットを提案し、従来のプロトコルにしたがって動作する端末との共存を実現しつつ、空間分割多重による通信を行うことができる通信システム及び通信方法、並びに通信装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明にかかる通信システムは、複数の通信局間でデータ通信を行う通信システムであって、データを送信しようとする際に他の通信局に対して送信要求を行うための送信要求信号を送信する第1の通信局と、この第1の通信局から送信された送信要求信号を受信し、他の通信局に対して受信準備が完了した旨を周知させるための受信準備完了信号を送信する複数の第2の通信局とを備え、第1の通信局は、データを受信させたい通信局として複数の第2の通信局のそれぞれのアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を送信するとともに、複数の第2の通信局のそれぞれから送信された複数の受信準備完了信号を受信することを特徴としている。
【0020】
このような本発明にかかる通信システムは、第1の通信局が、データを受信させたい通信局として複数の第2の通信局のそれぞれのアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を送信するとともに、複数の第2の通信局から送信された複数の受信準備完了信号を受信することにより、従来のプロトコルにしたがって動作する通信局との共存を実現しつつ、複数の通信局に対して同時にデータを送信することができ、ネットワークの通信容量を極めて増大させることができる。
【0021】
ここで、第1の通信局は、アダプティブアレイアンテナ対応の複数のアンテナ素子を有するものとし、複数の第2の通信局は、それぞれ、第1の通信局にとって既知である参照情報が少なくとも記述された受信準備完了信号を送信し、第1の通信局は、複数の第2の通信局のそれぞれから送信された複数の受信準備完了信号における参照情報に基づいて、アダプティブアレイアンテナの重みを学習する。
【0022】
より具体的には、第1の通信局は、複数の第2の通信局のそれぞれから送信された複数の受信準備完了信号における参照情報に基づいて、複数の第2の通信局が有するアンテナ素子のそれぞれと、自己が有する複数のアンテナ素子との間の伝達関数を取得し、伝達関数に基づいて、アダプティブアレイアンテナの重みを学習する。
【0023】
これにより、本発明にかかる通信システムは、アダプティブアレイアンテナを搭載した第1の通信局と複数の第2の通信局との間で、従来のプロトコルにしたがって動作する通信局との共存を実現しつつ、空間分割多重による通信を実現することができる。
【0024】
また、第1の通信局は、複数の第2の通信局のそれぞれから送信された受信準備完了信号を受信すると、複数のアンテナ素子を用いて、複数の第2の通信局のそれぞれに対して空間分割多重によってデータを送信する。さらに、複数の第2の通信局は、それぞれ、第1の通信局から送信されたデータを受信すると、他の通信局に対して送信されたデータを正しく受信した旨を周知させるための応答信号であって、第1の通信局にとって既知であり且つ当該複数の第2の通信局に固有の第2の参照情報が少なくとも記述された応答信号を送信する。
【0025】
そして、第1の通信局は、複数の第2の通信局のそれぞれから送信された複数の応答信号における第2の参照情報に基づいて、直接アダプティブアレイアンテナの重みを学習する。
【0026】
これにより、本発明にかかる通信システムは、アダプティブアレイアンテナを搭載した第1の通信局によって環境変化に適応的に追従したアダプティブアレイアンテナの重みの学習を行うことができる。
【0027】
このとき、第1の通信局は、所定の適応アルゴリズムを用いて、直接アダプティブアレイアンテナの重みを学習する。この適応アルゴリズムとしては、RLSアルゴリズムが挙げられる。
【0028】
さらに、複数の第2の通信局は、それぞれ、自己のアドレスが少なくとも記述された受信準備完了信号を送信する。
【0029】
これにより、第1の通信局は、複数の受信準備完了信号を受信した場合であっても、受信した受信準備完了信号がどの通信局から送信されたものであるのかを把握することができる。
【0030】
なお、複数の第2の通信局のそれぞれによる受信準備完了信号の送信形態としては、以下のものが挙げられる。
【0031】
まず、第1の形態として、複数の第2の通信局は、それぞれ、受信準備完了信号を時分割で送信することが考えられる。
【0032】
これにより、本発明にかかる通信システムにおいては、従来のプロトコルにしたがって動作する通信局との共存が可能でありながら、物理レイヤに一切変更を必要とせず、MACレイヤ部分のみ新たなフォーマットを付加するのみで、アダプティブアレイアンテナによる空間分割多重を実現することができ、その構成も極めて単純とすることができることから、低コストのもとに、当該システムを構築することができる。
【0033】
また、第2の形態として、受信準備完了信号を、第1の通信局から送信された送信要求信号にアドレスが記述されていない第3の通信局が通信動作を控えるべき時間が少なくとも記述された第1の部分と、第1の通信局にとって既知である参照情報が少なくとも記述された第2の部分とに大別して構成する。そして、複数の第2の通信局は、それぞれ、第1の部分を同時に送信した後に、第2の部分を時分割で送信することが考えられる。
【0034】
これにより、本発明にかかる通信システムにおいては、各通信局が送信要求信号を受信してから同時に受信準備完了信号における第1の部分を受信することができることから、受信準備完了信号を受信する時刻が異なってしまうことに起因して、不用意に通信を開始してしまう通信局をなくすことができる。
【0035】
さらに、第3の形態として、受信準備完了信号を、第1の通信局から送信された送信要求信号にアドレスが記述されていない第3の通信局が通信動作を控えるべき時間が少なくとも記述された第1の部分と、第1の通信局にとって既知である参照情報が少なくとも記述された第2の部分とに大別して構成する。そして、複数の第2の通信局は、それぞれ、第1の部分を同時に送信した後に、第2の部分を同時に送信することが考えられる。
【0036】
これにより、本発明にかかる通信システムにおいては、受信準備完了信号が占有する時間が少なくて済み、オーバーヘッドをなくすことができる。
【0037】
なお、これら第1の通信局、及び複数の第2の通信局は、それぞれ、無線通信を行うものとして構成され、本発明にかかる通信システムは、無線LANに適用して好適である。
【0038】
また、上述した目的を達成する本発明にかかる通信方法は、複数の通信局間でデータ通信を行う通信方法であって、データを送信しようとする際に他の通信局に対して送信要求を行うための送信要求信号を送信する第1の通信局は、データを受信させたい通信局として複数の第2の通信局のそれぞれのアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を送信し、複数の第2の通信局は、それぞれ、第1の通信局から送信された送信要求信号を受信すると、他の通信局に対して受信準備が完了した旨を周知させるための受信準備完了信号を送信し、第1の通信局は、複数の第2の通信局のそれぞれから送信された複数の受信準備完了信号を受信することを特徴としている。
【0039】
このような本発明にかかる通信方法は、第1の通信局が、データを受信させたい通信局として複数の第2の通信局のそれぞれのアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を送信するとともに、複数の第2の通信局から送信された複数の受信準備完了信号を受信することにより、従来のプロトコルにしたがって動作する通信局との共存を実現しつつ、複数の通信局に対して同時にデータを送信することが可能となり、ネットワークの通信容量を極めて増大させることが可能となる。
【0040】
さらに、上述した目的を達成する本発明にかかる通信装置は、他の通信局に対してデータを送信する通信装置であって、データを送信しようとする際に他の通信局に対して送信要求を行うための送信要求信号であって、データを受信させたい通信局として複数の通信局のそれぞれのアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を作成するデータ処理手段と、送信要求信号を送信する通信手段とを備えることを特徴としている。
【0041】
このような本発明にかかる通信装置は、データを受信させたい通信局として複数の通信局のそれぞれのアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を送信することにより、従来のプロトコルにしたがって動作する通信局との共存を実現しつつ、複数の通信局に対して同時にデータを送信することが可能となる。したがって、この本発明にかかる通信装置をデータを送信する通信局として用いることにより、通信容量が極めて増大させたネットワークの構築が可能となる。
【0042】
さらに、上述した目的を達成する本発明にかかる通信装置は、他の通信局から送信されたデータを受信する通信装置であって、送信元の通信局がデータを送信しようとする際に他の通信局に対して送信要求を行うための送信要求信号であって、データを受信させたい通信局として複数の通信局のそれぞれのアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を受信する通信手段と、送信元の通信局に対して受信準備が完了した旨を周知させるための受信準備完了信号を作成するデータ処理手段とを備えることを特徴としている。
【0043】
このような本発明にかかる通信装置は、データを受信させたい通信局として複数の通信局のそれぞれのアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を受信し、これに応じて受信準備完了信号を作成することにより、従来のプロトコルにしたがって動作する通信局との共存を実現しつつ、複数の通信局に対して同時にデータを送信することが可能となる。したがって、この本発明にかかる通信装置をデータを受信する通信局として用いることにより、通信容量が極めて増大させたネットワークの構築が可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0045】
この実施の形態は、いわゆるIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11方式に準拠した無線LANに適用して好適な通信システムである。特に、この通信システムは、データを送信しようとする通信局が他の通信局に対して送信要求を行うための送信要求信号(以下、RTS(Request To Send)信号という。)、データを受信する通信局が他の通信局に対して受信準備が完了した旨を周知させるための受信準備完了信号(以下、CTS(Clear To Send)信号という。)、及びデータを受信した通信局が他の通信局に対して送信されたデータを正しく受信した旨を周知させるための応答信号(以下、ACK(Acknowledgement)信号という。)についてのフレームフォーマットとして新たなものを提案することにより、いわゆるアダプティブアレイアンテナを搭載したアクセスポイント(Access Point;AP)と複数の端末(Station;STA)との間で、従来のプロトコルにしたがって動作する端末との共存を実現しつつ、空間分割多重による通信を実現することができるものである。
【0046】
まず、第1の実施の形態について説明する。
【0047】
この第1の実施の形態として示す通信システムは、アクセスポイントから送信されたRTS信号を受信した複数の端末が、それぞれ、時分割でCTS信号を返信するものである。また、この通信システムは、アクセスポイントが、搭載されるアダプティブアレイアンテナの重みを学習して指向性を形成していく際に、最初の学習については、時分割された複数のCTS信号に基づいて、各端末が備えるアンテナ素子のそれぞれと、自己が備えるアダプティブアレイアンテナ対応の複数のアンテナ素子との間の伝達関数を取得することによってアダプティブアレイアンテナの重みを求め、2回目以降の学習については、空間分割多重された複数のACK信号に基づいて直接アダプティブアレイアンテナの重みを求めるものである。
【0048】
通信システムは、例えば図1に示すように、例えばイーサネット(登録商標)等の所定の有線ネットワークケーブルNTに接続された少なくとも1つ以上のアクセスポイントAP1,AP2と、複数の端末STA11,STA12,STA13,STA14,STA21との間でネットワークが形成されて構成される。端末STA11,STA12,STA13,STA14,STA21は、それぞれ、IEEE802.11方式に準拠した手順に則り、自己が属するアクセスポイントを1つ決定しており、1つのアクセスポイントに属している。この例では、端末STA11,STA12,STA13,STA14は、それぞれ、アクセスポイントAP1に属し、端末STA21は、アクセスポイントAP2に属しているものとする。
【0049】
アクセスポイントAP1,AP2は、それぞれ、図2に示すように、通信手段である複数のアンテナ素子101,102,103,・・・と、これらアンテナ素子101,102,103,・・・に接続されるデータ処理手段であるデータ処理部15とを備え、アレイアンテナの処理を行うことが可能に構成される。
【0050】
アンテナ素子101,102,103,・・・は、それぞれ、アンテナ11が共用器12を介して送信処理部13と受信処理部14とに接続されて構成される。送信処理部13は、データ処理部15から供給されたベースバンド信号に対してA/D変換や変調等の各種処理を施し、さらに例えばRF(Radio Frequency)信号に変換した上で、このRF信号を共用器12へと供給する。なお、ここでは、IEEE802.11方式に規定されるMAC(Media Access Control)レイヤで動作する物理レイヤとして、IEEE802.11aに準拠するものを採用し、これにともない、変調方式としては、いわゆる直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;OFDM)変調方式を行うものとする。一方、受信処理部14は、受信した信号をRF信号に変換し、さらにD/A変換や復調等の各種処理を施して得られたベースバンド信号をデータ処理部15へと供給する。
【0051】
データ処理部15は、例えば後述する各種情報が記述されたRTS信号を作成するといったように、この通信システムに実装されるメディアアクセス制御方式における各層での処理を実行する。このとき、データ処理部15は、アダプティブアレイアンテナとして機能させるために、複数のアンテナ素子101,102,103,・・・のそれぞれから供給される受信信号に基づいて、アダプティブアレイアンテナの重みを学習して指向性パターンを形成するとともに、受信時の重みパターンと同一のパターンに基づいて、複数のアンテナ素子101,102,103,・・・のそれぞれを介して送信すべきデータに対して重み付けを行う。
【0052】
一方、端末STA11,STA12,STA13,STA14,STA21は、それぞれ、図3に示すように、通信手段である単一のアンテナ素子20のみを備えるとともに、このアンテナ素子20に接続されるデータ処理手段であるデータ処理部25とを備える。
【0053】
アンテナ素子20は、上述したアンテナ素子101,102,103,・・・のそれぞれと同様に構成され、アンテナ21が共用器22を介して送信処理部23と受信処理部24とに接続されて構成される。また、データ処理部25は、例えば後述する各種情報が記述されたCTS信号やACK信号を作成するといったように、この通信システムに実装されるメディアアクセス制御方式における各層での処理を実行する。
【0054】
さて、このような通信システムにて授受されるRTS信号、CTS信号、及びACK信号についてのフレームフォーマットとして、以下に示すものを新たに提案する。
【0055】
まず、比較のため、従来のRTS信号、CTS信号、及びACK信号について説明する。
【0056】
従来のRTS信号のフォーマットを図4に示す。すなわち、従来のRTS信号は、2オクテットからなるフレームコントロール(Frame Control)と、2オクテットからなるデュレーション(Duration)と、6オクテットからなるレシーバ・アドレス(Receiver Address;RA)及びトランスミッタ・アドレス(Transmitter Address;TA)と、4オクテットからなるフレーム・チェック・シーケンス(Frame Check Sequence;FCS)とから構成される。
【0057】
フレームコントロールは、さらに細分化されたフォーマットを有するものであり、例えば、パケットの種別やプロトコルのバージョン、再送の有無、データの経路情報といった各種情報が記述される。このフレームコントロールは、RTS信号のみならず、CTS信号、ACK信号、及び通常の一般的なデータフレームにも格納され、全てのフレームに共通に用いられる。
【0058】
デュレーションは、時間の指定を行うために設けられる。アクセスポイントや各端末を含む各通信局は、レシーバ・アドレス(RA)にアドレスが記述されていない場合には、このデュレーションに記述された時間に基づいて、通信動作を控えるべき時間を把握することができる。具体的には、このデュレーションには、NAV(Network Allocation Vector)と称されるカウンタ値が設定される。このデュレーションは、RTS信号のみならず、CTS信号、ACK信号、及び通常のデータフレームにも共通に用いられる。
【0059】
レシーバ・アドレス(RA)は、データを受信させたい通信局のアドレスが記述される。また、トランスミッタ・アドレス(TA)は、データを送信する通信局のアドレスが記述される。
【0060】
フレーム・チェック・シーケンス(FCS)は、32ビットのCRC(Cyclic Redundancy Check)チェックである。データを受信した通信局は、このフレーム・チェック・シーケンスを再計算し、送られてきたフレーム・チェック・シーケンスと一致しなかった場合には、そのフレームは破壊されたものとして廃棄することにより、正しいMACパケットのみを認識し、処理を行うことになる。
【0061】
つぎに、従来のCTS信号及びACK信号のフォーマットを図5に示す。従来のCTS信号とACK信号とは、同じフォーマットを有する。すなわち、従来のCTS信号及びACK信号は、2オクテットからなるフレームコントロールと、2オクテットからなるデュレーションと、6オクテットからなるレシーバ・アドレスと、4オクテットからなるフレーム・チェック・シーケンスとから構成される。なお、これら各要素の意味は、従来のRTS信号におけるものと同様である。このうち、レシーバ・アドレスは、各通信局が受信したRTS信号に記述されたトランスミッタ・アドレスの値をコピーしたものである。RTS信号に対するこれらCTS信号及びACK信号の差異は、トランスミッタ・アドレスが設けられていないことである。
【0062】
従来のRTS信号、CTS信号、及びACK信号は、それぞれ、このようなフォーマットからなる。ここで、アダプティブアレイアンテナを適用するにあたって、これら従来のRTS信号、CTS信号、及びACK信号では不都合である事項を考える。
【0063】
まず、IEEE802.11方式の無線LANにおいては、通常、1つの通信局に対してデータを受信させる。したがって、従来のRTS信号においては、レシーバ・アドレスとして、1つの通信局についてのアドレスのみが記述される。しかしながら、アダプティブアレイアンテナを適用する場合を想定すると、RTS信号を用いてアクセスポイントから複数の端末に対して呼びかける必要があるため、レシーバ・アドレスが1つしか設けられていないのは不都合であるといえる。
【0064】
また、アダプティブアレイアンテナを適用する場合には、複数のCTS信号及び複数のACK信号を用いて当該アダプティブアレイアンテナの重みの学習を行うことを考えると、CTS信号及びACK信号を受信するアクセスポイントは、どの端末から送信されてきたCTS信号及びACK信号であるのかを把握する必要があるといえる。
【0065】
そこで、このような従来のRTS信号、CTS信号、及びACK信号では不都合である事項を払拭すべく、本発明においては、RTS信号、CTS信号、及びACK信号についてのフレームフォーマットとして、図6乃至図8に示すものを提案する。
【0066】
具体的には、新たに提案するRTS信号は、図6に示すように、2オクテットからなるフレームコントロールと、2オクテットからなるデュレーションと、6オクテットからなるレシーバ・アドレス及びトランスミッタ・アドレスと、4オクテットからなるフレーム・チェック・シーケンスとに対して、同図中斜線部で示す新たな部分を付加した構成とされる。
【0067】
具体的には、RTS信号は、新たに付加されたフォーマットとして、MANUMと、複数のレシーバ・アドレス(RA2,RA3,RA4・・・)と、フレーム・チェック・シーケンス(FCS2)とを備える。
【0068】
MANUMは、アダプティブアレイアンテナを用いて空間分割多重を行う端末の数が記述される。なお、このMANUMに記述される数としては、通常、4程度が望ましい。
【0069】
レシーバ・アドレス(RA2,RA3,RA4・・・)は、(MANUMに記述された個数−1)個だけ設けられる。すなわち、アダプティブアレイアンテナを適用するにあたっては、空間分割多重を行う複数の端末のそれぞれに対してCTS信号の返信を要求するために複数の宛先を指定する必要があることから、レシーバ・アドレスは、これら空間分割多重を行う端末の数だけ複数設けられる。例えば、アクセスポイントは、図6に示すフォーマットの場合には、4つの端末を、空間分割多重を行う通信局として指定することができることになる。
【0070】
フレーム・チェック・シーケンス(FCS2)は、これら付加されたフォーマット部分に対するCRCチェックである。
【0071】
このように、新たに提案するRTS信号は、その前半部分が従来のフォーマットと同様に構成されるとともに、後半部分に新たな要素が付加されたものとなる。このように、前半部分を従来のフォーマットとし、後半部分に新たな要素を付加したのは、従来のRTS信号しか理解することができない従来の端末との共存を考慮したためである。
【0072】
すなわち、従来のRTS信号しか理解することができない従来の端末は、図6に示すRTS信号を受信した場合には、前半部分にあるフレーム・チェック・シーケンス(FCS)に基づいてCRCチェックを済ませた後、デュレーションに基づいてNAVのカウンタ値を設定し、この時間だけ通信動作を控えるように動作することになる。ここで、従来の端末は、新たに付加された後半部分にあるレシーバ・アドレス(RA2,RA3,RA4・・・)で指定されることはない。すなわち、新たなフォーマットに対応するアクセスポイントは、新たなフォーマットに対応する端末のみを対象として空間分割多重を行おうとすることから、後半部分にあるレシーバ・アドレス(RA2,RA3,RA4・・・)に従来の端末のアドレスを記述することがない。したがって、従来の端末は、新たに提案するRTS信号を受信した場合には、常にディスティネーションではない他の端末となり、後半部分がいかなるフォーマットであろうと一切関知せず、単に前半部分にあるデュレーションに基づいてNAVのカウンタ値の設定を行って通信動作を控えることになる。これにより、従来の端末は、RTS信号の前半部分のみを用いて従来と同様の処理を行うだけでよく、NAVのカウンタ値の設定を行った後に生じたイベントには何ら関知しないことから、何ら問題を生じることなく共存可能となる。
【0073】
つぎに、新たに提案するCTS信号は、図7に示すように、2オクテットからなるフレームコントロールと、2オクテットからなるデュレーションと、6オクテットからなるレシーバ・アドレスと、4オクテットからなるフレーム・チェック・シーケンスとに対して、同図中斜線部で示す新たな部分を付加した構成とされる。
【0074】
具体的には、CTS信号は、新たに付加されたフォーマットとして、トランスミッタ・アドレス(TA)と、フレーム・チェック・シーケンス(FCS2)と、RANDPATとを備える。
【0075】
トランスミッタ・アドレス(TA)は、当該CTS信号を送信した通信局のアドレスが記述される。
【0076】
フレーム・チェック・シーケンス(FCS2)は、新たに付加されたトランスミッタ・アドレス(TA)に対するCRCチェックである。
【0077】
RANDPATは、RTS信号を送信した通信局にとって既知である参照情報であり、CTS信号を受信した通信局、すなわち、RTS信号を送信した通信局によってアダプティブアレイアンテナの伝達関数を取得するために用いられるランダムシーケンスである。このRANDPATは、OFDMシンボルで約10個分の情報からなる。すなわち、4つのCTS信号が返信される場合には、少なくともOFDMシンボルで40個分の時間を要することになる。また、RANDPATは、単に伝達関数の取得に用いられるものであることから、全てのCTS信号で共通の乱数系列であって構わない。なお、このRANDPATに対しては、パリティチェックは行われない。これは、このRANDPATがMACレイヤで定義されているものの、用途としては物理レイヤのものだからである。
【0078】
このように、CTS信号は、RTS信号と同様に、その前半部分が従来のフォーマットと同様に構成されるとともに、後半部分に新たな要素が付加されたものとなる。このように、前半部分を従来のフォーマットとし、後半部分に新たな要素を付加したのは、上述したように、従来のRTS信号しか理解することができない従来の端末との共存を考慮したためである。
【0079】
つぎに、新たに提案するACK信号は、図8に示すように、2オクテットからなるフレームコントロールと、2オクテットからなるデュレーションと、6オクテットからなるレシーバ・アドレスと、4オクテットからなるフレーム・チェック・シーケンスとに対して、同図中斜線部で示す新たな部分を付加した構成とされる。
【0080】
具体的には、ACK信号は、新たに付加されたフォーマットとして、トランスミッタ・アドレス(TA)と、フレーム・チェック・シーケンス(FCS2)と、RANDPATとを備える。このように、ACK信号は、基本的にはCTS信号と同様に構成されるが、RANDPATの部分が異なる。
【0081】
すなわち、ACK信号におけるRANDPATは、例えば、RTS信号におけるレシーバ・アドレス(RA)で指定された端末は、RANDPATとしてRAND1シーケンスを記述し、レシーバ・アドレス(RA2)で指定された端末は、RANDPATとしてRAND2シーケンスを記述する、といったように、RTS信号におけるレシーバ・アドレス(RA,RA2,RA3,RA4,・・・)で指定された各端末について、それぞれ異なる固有のランダムシーケンスが記述される。また、このRANDPATは、CTS信号におけるRANDPATとはランダムシーケンスの長さが異なる。具体的には、ACK信号を用いたアダプティブアレイアンテナの重みの学習は、環境変化に適応的に追従するという意味合いが強いものであることから、ACK信号におけるRANDPATは、CTS信号におけるRANDPATよりもランダムシーケンスの長さが短くて済み、OFDMシンボルで約4個分の情報で足りる。ACK信号は、複数のデータ(Fragment)の間に挟まれて授受されることから、多数回の授受が行われ、CTS信号のように長大なランダムシーケンスを用いたアダプティブアレイアンテナの重みの学習を行うのは困難であり、また、環境変化に適応的に追従することが目的であるため、ランダムシーケンスが長大である必要もない。
【0082】
さて、通信システムにおいては、以上のようなフレームフォーマットからなるRTS信号、CTS信号、及びACK信号を利用して、以下のようなプロトコルにしたがって通信を行う。なお、ここでは、説明の便宜上、アクセスポイントAP1に属する4つの端末STA11,STA12,STA13,STA14のうち、端末STA14が新たなフォーマットに対応していない従来の端末であるものとし、他の3つの端末STA11,STA12,STA13を空間分割多重を行う第2の通信局として、第1の通信局であるアクセスポイントAP1がデータの送信を試みる場合について説明する。
【0083】
通信システムにおいては、図9に示すように、アクセスポイントAP1が、事前にキャリアセンスを行い、他の端末や他のアクセスポイントが通信中ではないことを確認した上で、RTS信号を送信する。なお、アクセスポイントAP1は、この段階では、アダプティブアレイアンテナの重みを学習していないことから、無指向性であり、複数のアンテナ素子101,102,103,・・・を備えながらも、任意の1つのアンテナ素子を用いてRTS信号を送信する。このRTS信号は、先に図6に示したようなフォーマットからなり、3つのレシーバ・アドレス(RA,RA2,RA3)に、それぞれ、空間分割多重を行う候補として、ディスティネーションとしての端末STA11,STA12,STA13のアドレスが記述されている。
【0084】
これに対して、従来の端末STA14は、アクセスポイントAP1からRTS信号が送信されたのに応じて、RTS信号におけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(RTS))に待ち時間として設定し、通信動作を控える。
【0085】
続いて、通信システムにおいては、このRTS信号を受信したディスティネーションとしての端末STA11,STA12,STA13が、それぞれ、CTS信号(CTS0,CTS1,CTS2)を時間的に重複しないように時分割で返信する。このとき、最初にCTS信号を返信する端末STA11は、RTS信号を受信してから所定の時間SIFS(Short Inter Frame Space)後に、CTS信号(CTS0)を返信する。なお、これら複数のCTS信号を返信する順序は、RTS信号におけるレシーバ・アドレスの順序に依存する。すなわち、通信システムにおいては、RTS信号におけるレシーバ・アドレス(RA)に記述された端末STA11が最初にCTS信号を返信し、レシーバ・アドレス(RA2)に記述された端末STA12が2番目にCTS信号を返信し、レシーバ・アドレス(RA3)に記述された端末STA13が最後にCTS信号を返信する。
【0086】
ここで、通信システムにおいては、この段階では、空間分割多重を行っているわけではないことから、物理レイヤで定義されている物理層のプリアンブルによる同期や変調方式の取得といった処理に影響が及ぶことはない。CTS信号は、それぞれ、先に図7に示したようなフォーマットからなり、トランスミッタ・アドレス(TA)に、送信元の端末STA11,STA12,STA13のアドレスが記述されていることから、アクセスポイントAP1は、受信したCTS信号がどの端末から送信されたものであるのかを把握することができる。
【0087】
そして、アクセスポイントAP1は、受信した複数のCTS信号におけるRANDPATに基づいて、各端末STA11,STA12,STA13が備えるアンテナ素子20のそれぞれと、自己が備えるアダプティブアレイアンテナ対応の複数のアンテナ素子101,102,103との間の伝達関数を取得し、取得した伝達関数に基づいて、重みを合成することができる。また、アクセスポイントAP1は、複数のCTS信号に基づいて伝達関数を取得して把握することにより、空間分割多重を行うことが可能な組み合わせを瞬時に判断することが可能となる。
【0088】
一方、従来の端末STA14は、各端末STA11,STA12,STA13からCTS信号が送信されたのに応じて、それぞれ、CTS信号におけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(CTS0),NAV(CTS1),NAV(CTS2))に待ち時間として設定し、通信動作を控える。なお、各CTS信号におけるデュレーションに記述される時間としては、同時刻にNAVのカウンタ値が終了するような値を記述しておく必要があるのはいうまでもない。
【0089】
アクセスポイントAP1は、アダプティブアレイアンテナの重みを学習することによってアダプティブアレイアンテナとして機能し、最後のCTS信号(CTS2)を受信してから所定の時間SIFS後に、複数のアンテナ素子101,102,103を用いて、各端末STA11,STA12,STA13に対して空間分割多重によるデータ(Fragment0−0,Fragment1−0,Fragment2−0)の送信を開始する。
【0090】
これに応じて、各端末STA11,STA12,STA13は、それぞれ、アクセスポイントAP1からのデータの送信が完了してから所定の時間SIFS後に、ACK信号(ACK0−0,ACK1−0,ACK2−0)を同時に返信する。ACK信号は、それぞれ、先に図8に示したようなフォーマットからなり、トランスミッタ・アドレス(TA)に、送信元の端末STA11,STA12,STA13のアドレスが記述されていることから、アクセスポイントAP1は、受信したACK信号がどの端末から送信されたものであるのかを把握することができる。
【0091】
そして、アクセスポイントAP1は、受信した複数のACK信号におけるRANDPATに基づいて、いわゆるRLS(Recursive Least Square)アルゴリズム等の所定の適応アルゴリズムを用いて直接アダプティブアレイアンテナの重みの学習を行うことになる。
【0092】
一方、従来の端末STA14は、アクセスポイントAP1からデータが送信されたのに応じて、データにおけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(Fragment0))に待ち時間として設定し、通信動作を控えるとともに、各端末STA11,STA12,STA13からACK信号が送信されたのに応じて、ACK信号におけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(ACK0)に待ち時間として設定し、通信動作を控える。
【0093】
通信システムにおいては、このようなプロトコルにしたがって、新たに提案するRTS信号、CTS信号、及びACK信号を用いた通信を行い、アダプティブアレイアンテナによる空間分割多重を実現することができる。
【0094】
このように、CTS信号を時分割で返信する理由は、主として2つある。
【0095】
第1の理由は、どの端末が空間分割多重を行うのに障害であるかを把握しやすいことである。すなわち、仮に、複数のCTS信号を同時に受信し、同時にアダプティブアレイアンテナの重みの学習を行う方式とした場合には、各CTS信号に固有のランダムシーケンスを割り当てる必要があり、また、学習の結果、信号対干渉電力比(SINR)が十分にとれなかった場合には、いずれの端末を空間分割多重の候補から削除すべきかを明確に判断することが困難となる。これに対して、CTS信号を時分割で返信する方式においては、各CTS信号に共通のランダムシーケンスを割り当てればよく、また、信号対干渉電力比が十分にとれなかった場合であっても、いずれの端末を空間分割多重の候補から削除すべきかを容易に判断することが可能となる。
【0096】
また、第2の理由は、最初から複数のCTS信号が同時に送信された場合には、物理層のプリアンブルにおける同期や各種データの復調が困難となる可能性があること、すなわち、物理層のヘッダに記述されている変調方式等の情報を見ることが困難となる可能性があることである。すなわち、最初からCTS信号の同時受信を行い、RLSアルゴリズム等の所定の適応アルゴリズムを用いて直接アダプティブアレイアンテナの重みの学習を行うためには、同期や物理層のフォーマットの変更の必要性がある等の問題が多い。これに対して、CTS信号を時分割で返信する方式においては、物理レイヤに何ら変更を加える必要がないことから、従来と同様の処理で物理層の各種情報を把握することができる。
【0097】
このように、通信システムにおいては、CTS信号を時分割で返信し、各CTS信号に基づいた伝達関数の取得にとどめておくことにより、実装の際の障害を低減することができ、物理レイヤに何ら変更を加える必要がなく、単純なシステム構成を達成することができる。
【0098】
以上のように、本発明の第1の実施の形態として示した通信システムにおいては、アクセスポイントAP1から送信されたRTS信号を受信した複数の端末STA11,STA12,STA13が、それぞれ、時分割でCTS信号を返信し、アクセスポイントAP1が、搭載されるアダプティブアレイアンテナの重みを学習して指向性を形成していく際に、最初の学習については、時分割された複数のCTS信号におけるRANDPATに基づいて伝達関数を取得することによってアダプティブアレイアンテナの重みを求め、2回目以降の学習については、空間分割多重された複数のACK信号におけるRANDPATに基づいて直接アダプティブアレイアンテナの重みを求めることにより、従来のプロトコルにしたがって動作する端末との共存が可能でありながら、アクセスポイントAP1から各端末STA11,STA12,STA13への下り方向で空間分割多重を行うことができ、ネットワークの通信容量を極めて増大させることができる。
【0099】
また、この通信システムにおいては、従来のプロトコルにしたがって動作する端末との共存が可能でありながら、物理レイヤに一切変更を必要とせず、MACレイヤ部分のみ新たなフォーマットを付加するのみで、アダプティブアレイアンテナによる空間分割多重を実現することができ、その構成も極めて単純とすることができることから、低コストのもとに、当該システムを構築することができる。
【0100】
つぎに、第2の実施の形態について説明する。
【0101】
この第2の実施の形態として示す通信システムは、第1の実施の形態として図7に示したフォーマットからなるCTS信号における前半部分(第1の部分)と後半部分(第2の部分)とを分割し、アクセスポイントから送信されたRTS信号を受信した複数の端末が、それぞれ、前半部分については同時に返信し、後半部分については時分割で返信するものである。
【0102】
なお、この第2の実施の形態として示す通信システムは、先に図1に示した構成と同様のネットワークで実現されるものであり、アクセスポイントや各端末は、先に図2及び図3に示した構成で実現されるものである。したがって、この第2の実施の形態の説明では、第1の実施の形態と同様の部分については同一の符号を付することによってその詳細な説明を省略するものとする。
【0103】
まず、この第2の実施の形態として示す通信システムの説明に先だって、当該通信システムを考案するに至った経緯について説明する。
【0104】
第1の実施の形態として図7に示したフォーマットからなるCTS信号は、上述したように、少なくともデュレーションが記述された従来のCTS信号と同様の構成からなる前半部分と、主としてアダプティブアレイアンテナの伝達関数を取得するために付加された後半部分とに大別される。
【0105】
この場合、空間分割多重を行わない通信局は、CTS信号を受信することにより、通信動作を控えるべき時間を把握することができる。しかしながら、これら通信局は、CTS信号が時分割で返信されていることから、例えば先に図9に示したCTS信号(CTS2)のように、最後の方のCTS信号しか受信することができない場合には、RTS信号を受信してから長い時間が経過してしまい、チャネルに空きがあるものとみなして通信動作を開始してしまう可能性がある。すなわち、これら通信局は、RTS信号を受信することによってNAVのカウンタ値(NAV(RTS))を設定して通信動作を控えるものの、CTS信号を受信するまでの時間が長い場合には、設定されたNAVのカウンタ値(NAV(RTS))が0となってしまい、CTS信号によるNAVのカウンタ値(NAV(CTS))を設定することなく、通信動作を開始してしまう可能性がある。
【0106】
そこで、この第2の実施の形態として示す通信システムにおいては、CTS信号における前半部分と後半部分とを分割した新たなフレームフォーマットを提案し、少なくともデュレーションが記述された前半部分については同時に返信し、少なくともRANDPATが記述された後半部分については時分割で返信することにより、このような問題の回避を図る。
【0107】
具体的には、この通信システムにて授受されるRTS信号及びCTS信号についてのフレームフォーマットとして、図10及び図11に示すものを新たに提案する。
【0108】
新たに提案するRTS信号は、図10に示すように、従来のRTS信号と同様の構成からなる前半部分と、新たに付加された後半部分とに大別される。より具体的には、RTS信号における前半部分は、同図(A)に示すように、2オクテットからなるフレームコントロールと、2オクテットからなるデュレーションと、6オクテットからなるレシーバ・アドレス(RA)及びトランスミッタ・アドレス(TA)と、4オクテットからなるフレーム・チェック・シーケンス(FCS)とから構成される。また、RTS信号における後半部分は、同図(B)に示すように、MANUMと、複数のレシーバ・アドレス(RA2,RA3,RA4・・・)と、フレーム・チェック・シーケンス(FCS2)とから構成される。なお、これら各要素の意味は、先に説明したものと同様である。以下では、同図(A)に示す前半部分を、RTS802.11信号と称し、後半部分を、RTSadd信号と称するものとする。これらRTS802.11信号と、RTSadd信号とは、それぞれ、別個の物理パケットによって送信される。
【0109】
また、新たに提案するCTS信号は、図11に示すように、従来のCTS信号と同様の構成からなる前半部分と、新たに付加された後半部分とに大別される。より具体的には、CTS信号における前半部分は、同図(A)に示すように、2オクテットからなるフレームコントロールと、2オクテットからなるデュレーションと、6オクテットからなるレシーバ・アドレス(RA)と、4オクテットからなるフレーム・チェック・シーケンス(FCS)とから構成される。また、CTS信号における後半部分は、同図(B)に示すように、トランスミッタ・アドレス(TA)と、フレーム・チェック・シーケンス(FCS2)と、RANDPATとから構成される。なお、これら各要素の意味は、先に説明したものと同様である。以下では、同図(A)に示す前半部分を、CTS802.11信号と称し、後半部分を、CTSadd信号と称するものとする。これらCTS802.11信号と、CTSadd信号とは、それぞれ、RTS信号と同様に、別個の物理パケットによって送信される。
【0110】
なお、ACK信号については、先に図8に示したものと同様の構成とされる。
【0111】
通信システムにおいては、以上のようなフレームフォーマットからなるRTS信号、CTS信号、及びACK信号を利用して、以下のようなプロトコルにしたがって通信を行う。なお、ここでも、上述したように、先に図1に示したアクセスポイントAP1に属する4つの端末STA11,STA12,STA13,STA14のうち、端末STA14が新たなフォーマットに対応していない従来の端末であるものとし、他の3つの端末STA11,STA12,STA13を空間分割多重を行う第2の通信局として、第1の通信局であるアクセスポイントAP1がデータの送信を試みる場合について説明する。
【0112】
通信システムにおいては、図12に示すように、アクセスポイントAP1が、事前にキャリアセンスを行い、他の端末や他のアクセスポイントが通信中ではないことを確認した上で、RTS802.11信号とRTSadd信号とを、別個の物理パケットによって送信する。なお、アクセスポイントAP1は、上述したように、この段階では、アダプティブアレイアンテナの重みを学習していないことから、無指向性である。RTS信号は、先に図10に示したようなフォーマットからなり、3つのレシーバ・アドレス(RA,RA2,RA3)に、それぞれ、空間分割多重を行う候補として、ディスティネーションとしての端末STA11,STA12,STA13のアドレスが記述されている。
【0113】
これに対して、従来の端末STA14は、アクセスポイントAP1からRTS802.11信号とRTSadd信号とが送信されたのに応じて、RTS802.11信号におけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(RTS))に待ち時間として設定し、通信動作を控える。
【0114】
続いて、通信システムにおいては、これらRTS802.11信号とRTSadd信号とを受信したディスティネーションとしての端末STA11,STA12,STA13が、それぞれ、RTSadd信号を受信してから所定の時間SIFS後に、先に図11(A)に示したようなフォーマットからなるCTS802.11信号(CTS0802.11,CTS1802.11,CTS2802.11)を同時に返信する。アクセスポイントAP1は、これら同時に送信された複数のCTS802.11信号を受信する。
【0115】
ここで、アクセスポイントAP1は、上述したように、この段階では、アダプティブアレイアンテナとして機能していないことから、1つのアンテナ素子を用いて同時に複数のCTS802.11信号を受信する必要があり、このままでは複数のCTS802.11信号が衝突してしまい、受信することができないおそれがある。このような受信を可能とするためには、以下の3つの条件を満足する必要がある。
【0116】
すなわち、この3つの条件とは、a)変調方式としてOFDM変調方式を用いていること、b)各端末STA11,STA12,STA13の発振器は、アクセスポイントAP1で用いる発振器との周波数誤差を補正するように動作すること、c)各端末STA11,STA12,STA13から返信されるCTS802.11信号は、全て同一の内容からなることである。
【0117】
ここで、複数のCTS802.11信号の内容は、先に図11(A)に示したように、全て同一であり、また、変調方式としては、上述したように、OFDM変調方式を採用している。したがって、アクセスポイントAP1は、各端末STA11,STA12,STA13が、それぞれ、RTS信号を受信した段階で当該アクセスポイントAP1とのクロックずれを補正するように動作していれば、同一の内容からなる複数のCTS802.11信号が送信された場合であっても、遅延波の処理と同様に、ガードインターバル内であればこれら複数の波を1つのアンテナ素子を用いて同時に受信することが可能である。
【0118】
一方、従来の端末STA14も、各端末STA11,STA12,STA13から同時に送信された複数のCTS802.11信号を受信するが、上述した理由から、受信可能である。従来の端末STA14は、各端末STA11,STA12,STA13からCTS802.11信号が送信されたのに応じて、それぞれ、CTS802.11信号におけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(CTS))に待ち時間として設定し、通信動作を控える。このとき、従来の端末STA14は、NAVのカウンタ値の設定に早遅の違いは生じない。これは、CTS802.11信号が同時に返信されることから、当該CTS802.11信号を同時に受信可能だからである。
【0119】
続いて、CTS802.11信号を送信した各端末STA11,STA12,STA13は、それぞれ、CTSadd信号(CTS0add,CTS1add,CTS2add)を時間的に重複しないように時分割で返信する。CTSadd信号は、それぞれ、先に図11(B)に示したようなフォーマットからなり、トランスミッタ・アドレス(TA)に、送信元の端末STA11,STA12,STA13のアドレスが記述されていることから、アクセスポイントAP1は、受信したCTS信号がどの端末から送信されたものであるのかを把握することができる。
【0120】
そして、アクセスポイントAP1は、受信した複数のCTSadd信号におけるRANDPATに基づいて、各端末STA11,STA12,STA13が備えるアンテナ素子20のそれぞれと、自己が備えるアダプティブアレイアンテナ対応の複数のアンテナ素子101,102,103との間の伝達関数を取得し、取得した伝達関数に基づいて、重みを合成する。これにより、アクセスポイントAP1は、アダプティブアレイアンテナとして機能し、最後のCTSadd信号(CTS2add)を受信してから所定の時間SIFS後に、複数のアンテナ素子101,102,103を用いて、各端末STA11,STA12,STA13に対して空間分割多重によるデータ(Fragment0−0,Fragment1−0,Fragment2−0)の送信を開始する。
【0121】
これ以降は、先に図9を用いて説明した場合と同様であり、各端末STA11,STA12,STA13は、それぞれ、アクセスポイントAP1からのデータの送信が完了してから所定の時間SIFS後に、ACK信号(ACK0−0,ACK1−0,ACK2−0)を同時に返信し、アクセスポイントAP1は、受信した複数のACK信号におけるRANDPATに基づいて、RLSアルゴリズム等の所定の適応アルゴリズムを用いて直接アダプティブアレイアンテナの重みの学習を行うことになる。
【0122】
また、従来の端末STA14は、アクセスポイントAP1からデータが送信されたのに応じて、データにおけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(Fragment0))に待ち時間として設定し、通信動作を控えるとともに、各端末STA11,STA12,STA13からACK信号が送信されたのに応じて、ACK信号におけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(ACK0)に待ち時間として設定し、通信動作を控える。
【0123】
通信システムにおいては、このようなプロトコルにしたがって、新たに提案するRTS信号、CTS信号、及びACK信号を用いた通信を行い、アダプティブアレイアンテナによる空間分割多重を実現することができる。
【0124】
このように、通信システムにおいては、CTS802.11信号を同時に返信するとともに、CTSadd信号を時分割で返信することにより、実装の際の障害を低減することができ、物理レイヤに何ら変更を加える必要がなく、単純なシステム構成を達成することができる。
【0125】
以上のように、本発明の第2の実施の形態として示した通信システムにおいては、アクセスポイントAP1から送信されたRTS信号を受信した複数の端末STA11,STA12,STA13が、それぞれ、同時にCTS802.11信号を返信するとともに、時分割でCTSadd信号を返信し、アクセスポイントAP1が、搭載されるアダプティブアレイアンテナの重みを学習して指向性を形成していく際に、最初の学習については、時分割された複数のCTSadd信号におけるRANDPATに基づいて伝達関数を取得することによってアダプティブアレイアンテナの重みを求め、2回目以降の学習については、空間分割多重された複数のACK信号におけるRANDPATに基づいて直接アダプティブアレイアンテナの重みを求めることにより、従来のプロトコルにしたがって動作する端末との共存が可能でありながら、アクセスポイントAP1から各端末STA11,STA12,STA13への下り方向で空間分割多重を行うことができ、ネットワークの通信容量を極めて増大させることができる。
【0126】
また、この通信システムにおいては、第1の実施の形態として示した通信システムと同様に、従来のプロトコルにしたがって動作する端末との共存が可能でありながら、物理レイヤに一切変更を必要とせず、MACレイヤ部分のみ新たなフォーマットを付加するのみで、アダプティブアレイアンテナによる空間分割多重を実現することができ、その構成も極めて単純とすることができることから、低コストのもとに、当該システムを構築することができる。
【0127】
さらに、この通信システムにおいては、各端末がRTS信号を受信してから同時にCTS802.11信号を受信することができることから、CTS信号を受信する時刻が異なってしまうことに起因する第1の実施の形態として示した通信システムにおける欠点を克服し、不用意に通信を開始してしまう端末をなくすことができる。
【0128】
最後に、第3の実施の形態について説明する。
【0129】
この第3の実施の形態として示す通信システムは、第2の実施の形態として図11(A)に示したフォーマットからなるCTS802.11信号のみならず、同図(B)に示したフォーマットからなるCTSadd信号についても同時に返信するものである。また、この通信システムは、アクセスポイントが、搭載されるアダプティブアレイアンテナの重みを学習して指向性を形成していく際に、CTSadd信号に基づいて伝達関数を取得するのではなく、空間分割多重された複数のCTSadd信号に基づいて直接アダプティブアレイアンテナの重みを求めるものである。
【0130】
なお、この第3の実施の形態として示す通信システムは、先に図1に示した構成と同様のネットワークで実現されるものであり、アクセスポイントや各端末は、先に図2及び図3に示した構成で実現されるものである。また、RTS信号のフォーマットは、先に図10に示したものと同様であり、CTS信号のフォーマットも、先に図11に示したものと同様である。したがって、この第3の実施の形態の説明では、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の部分については同一の符号を付することによってその詳細な説明を省略するものとする。
【0131】
第3の実施の形態として示す通信システムにおいては、CTS802.11信号のみならず、CTSadd信号についても同時に返信することにより、第1の実施の形態及び第2の実施の形態として示した通信システムにて、時分割でCTS信号を送信することによるオーバーヘッドをなくす。
【0132】
具体的には、この通信システムにて授受されるRTS信号及びCTS信号については、先に図10及び図11に示したものと同様の構成とされ、ACK信号については、先に図8に示したものと同様の構成とされるが、これらのうち、CTS信号におけるRANDPATの部分は、全てのCTS信号で共通の乱数系列ではなく、複数のCTS信号におけるRANDPATに基づいて、RLSアルゴリズム等の所定の適応アルゴリズムを用いて直接アダプティブアレイアンテナの重みの学習を行うために、各端末毎に異なる固有のランダムシーケンスが記述される。
【0133】
通信システムにおいては、以上のようなフレームフォーマットからなるRTS信号、CTS信号、及びACK信号を利用して、以下のようなプロトコルにしたがって通信を行う。なお、ここでも、上述したように、先に図1に示したアクセスポイントAP1に属する4つの端末STA11,STA12,STA13,STA14のうち、端末STA14が新たなフォーマットに対応していない従来の端末であるものとし、他の3つの端末STA11,STA12,STA13を空間分割多重を行う第2の通信局として、第1の通信局であるアクセスポイントAP1がデータの送信を試みる場合について説明する。
【0134】
通信システムにおいては、図13に示すように、アクセスポイントAP1が、事前にキャリアセンスを行い、他の端末や他のアクセスポイントが通信中ではないことを確認した上で、RTS802.11信号とRTSadd信号とを、別個の物理パケットによって送信する。なお、アクセスポイントAP1は、上述したように、この段階では、アダプティブアレイアンテナの重みを学習していないことから、無指向性である。RTS信号は、先に図10に示したようなフォーマットからなり、3つのレシーバ・アドレス(RA,RA2,RA3)に、それぞれ、空間分割多重を行う候補として、ディスティネーションとしての端末STA11,STA12,STA13のアドレスが記述されている。
【0135】
これに対して、従来の端末STA14は、アクセスポイントAP1からRTS802.11信号とRTSadd信号とが送信されたのに応じて、RTS802.11信号におけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(RTS))に待ち時間として設定し、通信動作を控える。
【0136】
続いて、通信システムにおいては、これらRTS802.11信号とRTSadd信号とを受信したディスティネーションとしての端末STA11,STA12,STA13が、それぞれ、RTSadd信号を受信してから所定の時間SIFS後に、先に図11(A)に示したようなフォーマットからなるCTS802.11信号(CTS0802.11,CTS1802.11,CTS2802.11)を同時に返信する。アクセスポイントAP1は、これら同時に送信された複数のCTS802.11信号を受信する。このとき、アクセスポイントAP1は、上述したように、この段階では、アダプティブアレイアンテナとして機能していないことから、1つのアンテナ素子を用いて同時に複数のCTS802.11信号を受信する必要があるが、第2の実施の形態において説明したように、1つのアンテナ素子を用いて同時に受信することが可能である。
【0137】
一方、従来の端末STA14も、各端末STA11,STA12,STA13から同時に送信された複数のCTS802.11信号を受信するが、上述した理由から、受信可能である。従来の端末STA14は、各端末STA11,STA12,STA13からCTS802.11信号が送信されたのに応じて、それぞれ、CTS802.11信号におけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(CTS))に待ち時間として設定し、通信動作を控える。
【0138】
続いて、CTS802.11信号を送信した各端末STA11,STA12,STA13は、それぞれ、CTSadd信号(CTS0add,CTS1add,CTS2add)を同時に返信する。CTSadd信号は、それぞれ、先に図11(B)に示したようなフォーマットからなり、トランスミッタ・アドレス(TA)に、送信元の端末STA11,STA12,STA13のアドレスが記述されていることから、アクセスポイントAP1は、受信したCTS信号がどの端末から送信されたものであるのかを把握することができる。
【0139】
そして、アクセスポイントAP1は、これら同時に送信された複数のCTSadd信号を、複数のアンテナ素子101,102,103を用いて受信し、受信した複数のCTSadd信号におけるRANDPATに基づいて、RLSアルゴリズム等の所定の適応アルゴリズムを用いて直接アダプティブアレイアンテナの重みを学習する。これにより、アクセスポイントAP1は、アダプティブアレイアンテナとして機能し、CTSadd信号を受信してから所定の時間SIFS後に、複数のアンテナ素子101,102,103を用いて、各端末STA11,STA12,STA13に対して空間分割多重によるデータ(Fragment0−0,Fragment1−0,Fragment2−0)の送信を開始する。
【0140】
なお、同時に送信された複数のCTSadd信号は、それぞれ、上述したように、異なる内容であるが、従来の端末STA14は、CTS802.11信号に基づいて、NAVのカウンタ値(NAV(CTS))が設定されていることから、同時に送信された複数のCTSadd信号については何ら関知せず、問題が生じることはない。
【0141】
これ以降は、先に図9を用いて説明した場合と同様であり、各端末STA11,STA12,STA13は、それぞれ、アクセスポイントAP1からのデータの送信が完了してから所定の時間SIFS後に、ACK信号(ACK0−0,ACK1−0,ACK2−0)を同時に返信し、アクセスポイントAP1は、受信した複数のACK信号におけるRANDPATに基づいて、RLSアルゴリズム等の所定の適応アルゴリズムを用いて直接アダプティブアレイアンテナの重みの学習を行うことになる。
【0142】
また、従来の端末STA14は、アクセスポイントAP1からデータが送信されたのに応じて、データにおけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(Fragment0))に待ち時間として設定し、通信動作を控えるとともに、各端末STA11,STA12,STA13からACK信号が送信されたのに応じて、ACK信号におけるデュレーションに記述された時間を、NAVのカウンタ値(NAV(ACK0)に待ち時間として設定し、通信動作を控える。
【0143】
通信システムにおいては、このようなプロトコルにしたがって、新たに提案するRTS信号、CTS信号、及びACK信号を用いた通信を行い、アダプティブアレイアンテナによる空間分割多重を実現することができる。
【0144】
以上のように、本発明の第3の実施の形態として示した通信システムにおいては、従来のプロトコルにしたがって動作する端末との共存が可能でありながら、アクセスポイントAP1から各端末STA11,STA12,STA13への下り方向で空間分割多重を行うことができ、ネットワークの通信容量を極めて増大させることができる。
【0145】
また、この通信システムにおいては、CTS802.11信号のみならず、CTSadd信号についても同時に返信することにより、CTS信号が占有する時間が少なくて済み、オーバーヘッドをなくすことができる。
【0146】
以上説明したように、本発明の実施の形態として示した通信システムは、RTS信号、CTS信号、及びACK信号についてのフレームフォーマットとして新たなものを提案し、アクセスポイントが、データを受信させたい端末として複数の端末のそれぞれのアドレスが少なくとも記述されたRTS信号を送信するとともに、複数の端末から送信された複数のCTS信号を受信することにより、いわゆるアダプティブアレイアンテナを搭載したアクセスポイントと複数の端末との間で、従来のプロトコルにしたがって動作する端末との共存を実現しつつ、空間分割多重による通信を実現することができる。
【0147】
したがって、この通信システムは、ネットワークの通信容量を極めて増大させることができることから、例えば、所定のサーバから複数のテレビジョンに対して複数のストリームを送信する場合といったように、従来の無線LANでは不可能であった大容量のデータを送信するアプリケーションを実現することができる。
【0148】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、IEEE802.11方式に準拠した無線LANに適用した場合について説明したが、本発明は、RTS信号、CTS信号、及びACK信号を用いた制御と同様の制御を行う通信システムであれば、適用することができる。
【0149】
また、上述した実施の形態では、いわゆるインフラストラクチャモード時に、アクセスポイントのみがアダプティブアレイアンテナとして機能するものとして説明したが、本発明は、複数のアンテナ素子を搭載する端末がアダプティブアレイアンテナとして機能する場合であっても適用することができる。すなわち、本発明は、いわゆるアドホックモード時であっても適用することができる。
【0150】
このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0151】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明は、送信要求信号(RTS信号)、受信準備完了信号(CTS信号)、及び応答信号(ACK信号)についてのフレームフォーマットとして新たなものを提案し、データの送信元の通信局が、データを受信させたい通信局として複数の通信局のそれぞれのアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を送信するとともに、複数の通信局から送信された複数の受信準備完了信号を受信することにより、いわゆるアダプティブアレイアンテナを搭載した通信局とその他の複数の通信局との間で、従来のプロトコルにしたがって動作する通信局との共存を実現しつつ、空間分割多重による通信を実現することができ、ネットワークの通信容量を極めて増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示す通信システムの構成を説明する図である。
【図2】同通信システムが備えるアクセスポイントの構成を説明するブロック図である。
【図3】同通信システムが備える端末の構成を説明するブロック図である。
【図4】従来のRTS信号のフォーマットを説明する図である。
【図5】従来のCTS信号のフォーマットを説明する図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態として新たに提案するRTS信号のフォーマットを説明する図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態として新たに提案するCTS信号のフォーマットを説明する図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態として新たに提案するACK信号のフォーマットを説明する図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態として示す通信システムにおいてRTS信号、CTS信号、及びACK信号を利用して通信を行う際のプロトコルを説明するための図であって、各種信号の授受の様子を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態として新たに提案するRTS信号のフォーマットを説明する図であって、(A)は、従来のRTS信号と同様の構成からなる前半部分のフォーマットを説明する図であり、(B)は、新たに付加された後半部分のフォーマットを説明する図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態として新たに提案するCTS信号のフォーマットを説明する図であって、(A)は、従来のCTS信号と同様の構成からなる前半部分のフォーマットを説明する図であり、(B)は、新たに付加された後半部分のフォーマットを説明する図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態として示す通信システムにおいてRTS信号、CTS信号、及びACK信号を利用して通信を行う際のプロトコルを説明するための図であって、各種信号の授受の様子を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態として示す通信システムにおいてRTS信号、CTS信号、及びACK信号を利用して通信を行う際のプロトコルを説明するための図であって、各種信号の授受の様子を示す図である。
【図14】IEEE802.11方式の無線LANにおいてRTS信号、CTS信号、及びACK信号を利用して通信を行う際のプロトコルを説明するための図であって、各種信号の授受の様子を示す図である。
【符号の説明】
101,102,103,20 アンテナ素子
11,111,112,113,21 アンテナ
12,121,122,123,22 共用器
13,131,132,133,23 送信処理部
14,141,142,143,24 受信処理部
15,25 データ処理部
AP,AP1,AP2 アクセスポイント
NT 有線ネットワークケーブル
STA,STA11,STA12,STA13,STA14,STA21 端末
Claims (13)
- 複数の通信局間でデータ通信を行う通信システムであって、
データを送信しようとする際に送信要求を行うための送信要求信号を送信する第1の通信局と、
上記第1の通信局から送信された上記送信要求信号を受信し、受信準備が完了した旨を周知させるための受信準備完了信号を送信する第2の通信局とを備え、
上記第1の通信局は、データを受信させたい通信局として上記第2の通信局のアドレスが少なくとも記述された上記送信要求信号を送信し、
上記第2の通信局は、上記受信準備完了信号にアドレスが記述されていない他の通信局が通信動作を控えるべき時間に関する情報が少なくとも記述された第1の部分と、上記受信準備完了信号を送信する通信局自身のアドレスが少なくとも記述された第2の部分とに大別された受信準備完了信号を送信し、
上記第1の通信局は上記第2の通信局から送信された各受信準備完了信号を受信して上記第2の部分に記載されているアドレスから上記受信準備完了信号の送信元の通信局を把握して上記第2の通信局へのデータの送信を開始する、
ことを特徴とする通信システム。 - データを送信する通信装置であって、
データを送信しようとする際に送信要求を行うための送信要求信号であって、データを受信させたい通信局のアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を作成するデータ処理手段と、
上記送信要求信号を送信するとともに、上記送信要求信号を受信した上記データを受信させたい通信局から送信された受信準備が完了した旨を周知させるための受信準備完了信号であって、該受信準備完了信号にアドレスが記述されていない他の通信局が通信動作を控えるべき時間に関する情報が少なくとも記述された第1の部分と、上記受信準備完了信号を送信する通信局自身のアドレスが少なくとも記述された第2の部分とに大別された受信準備完了信号を受信する通信手段と、
上記の受信した各受信準備完了信号の上記第2の部分に記載されているアドレスから上記受信準備完了信号の送信元の通信局を把握して上記データを受信させたい通信局へのデータの送信を開始する通信制御手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。 - 上記通信手段は、上記受信準備完了信号を送信する通信局に相当する複数の通信局のそれぞれから送信された当該通信局自身のアドレスが少なくとも記述された上記受信準備完了信号を受信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 上記通信手段は、上受信準備完了信号を送信する通信局に相当する複数の通信局のそれぞれから時分割で送信された複数の上記受信準備完了信号を時分割で受信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 上記通信手段は、上記受信準備完了信号を送信する通信局に相当する複数の通信局のそれぞれから同時に送信された複数の上記第1の部分を同時に受信した後に、上記受信準備完了信号を送信する通信局に相当する複数の通信局のそれぞれから時分割で送信された複数の上記第2の部分を時分割で受信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 上記通信手段は、上記受信準備完了信号を送信する通信局に相当する複数の通信局のそれぞれから同時に送信された複数の上記第1の部分を同時に受信した後に、上記受信準備完了信号を送信する通信局に相当する複数の通信局のそれぞれから同時に送信された複数の上記第2の部分を同時に受信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 他の通信局から送信されたデータを受信する通信装置であって、
データの送受信を行なう通信手段と、
上記通信手段で送受信するデータを処理するデータ処理手段と、
を備え、
上記データ処理手段は、送信元の通信局がデータを送信しようとする際に送信要求を行うための送信要求信号であって、データを受信させたい通信局として上記通信装置自身のアドレスが少なくとも記述された送信要求信号を上記通信手段が受信したときに、上記通信装置が受信準備が完了した旨を周知させるための受信準備完了信号であって、該受信準備完了信号にアドレスが記述されていない他の通信局が通信動作を控えるべき時間に関する情報が少なくとも記述された第1の部分と、上記通信装置自身のアドレスが少なくとも記述された第2の部分とに大別された受信準備完了信号を作成し、
上記通信手段は上記受信準備完了信号を送信する、
ことを特徴とする通信装置。 - 上記通信手段は、上記受信準備完了信号を時分割で送信する、
ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。 - 上記通信手段は、上記第1の部分を同時に送信した後に、上記第2の部分を時分割で送信する、
ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。 - 上記通信手段は、上記第1の部分を同時に送信した後に、上記第2の部分を同時に送信する、
ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。 - 上記送信要求信号は、上記送信要求信号にアドレスが記述されていない他の通信局が通信動作を控えるべき時間に関する情報が記述された第1の部分と、上記送信要求信号を受信させたい通信局のアドレスが記述された第2の部分に大別され、
上記第1の部分は上記送信要求信号にアドレスが記述されていない他の通信局でも理解可能なフォーマットであり、上記第2の部分は上記送信要求信号にアドレスが記述されていない他の通信局では理解不可能なフォーマットである、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。 - 上記送信要求信号は、上記送信要求信号にアドレスが記述されていない他の通信局が通信動作を控えるべき時間に関する情報が記述された第1の部分と、上記送信要求信号を受信させたい通信局のアドレスが記述された第2の部分に大別され、
上記第1の部分は上記送信要求信号にアドレスが記述されていない他の通信局でも理解可能なフォーマットであり、上記第2の部分は上記送信要求信号にアドレスが記述されていない他の通信局では理解不可能なフォーマットである、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 上記送信要求信号は、上記送信要求信号にアドレスが記述されていない他の通信局が通信動作を控えるべき時間に関する情報が記述された第1の部分と、上記送信要求信号を受信させたい通信局のアドレスが記述された第2の部分に大別され、
上記第1の部分は上記送信要求信号にアドレスが記述されていない他の通信局でも理解可能なフォーマットであり、上記第2の部分は上記送信要求信号にアドレスが記述されていない他の通信局では理解不可能なフォーマットである、
ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
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