JP4666249B2 - ディジタルpllのロック状態判定回路 - Google Patents

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Description

本発明は、ディジタルPLL(Phase Locked Loop)回路と共に用いられ、PLLが入力信号にロックしているか否かの状態を判定するディジタルPLLのロック状態判定回路に関する。
最近になり、映像信号や音声信号などの情報信号をデジタル信号に変換し、圧縮符号化し、ディジタル変調して媒体に記録する光ディスクの市場導入がなされている。その光ディスクの再生は、記録されたディジタル変調信号を読み出し、デジタル変調信号を復号するためのクロック信号を抽出し、その抽出されたクロック信号を用いてディジタル変調信号の復調及び圧縮符号化された情報信号の復号を行う。即ち、光ディスクから再生された信号をディジタルPLLに入力してクロック信号を生成し、そのクロック信号を用いて記録された情報信号を再生する。
ディジタルPLLが入力信号に対して同期状態になったこと(ロック状態)、または入力信号に対して同期状態から外れたこと(アンロック状態)をロック検出回路により迅速に検出できれば、アンロック状態の場合にはPLLのループゲインを増加させてロックのための応答速度を速めてロック状態にさせたり、ロック状態においてはPLLのループゲインを減少させることで入力される雑音信号成分による妨害の影響を受けづらくし、安定した周波数のクロック信号を得るように出来る。そして、記録された情報信号の再生開始を短時間で開始させたり、位相変動成分を多く含む光ディスクから読み出して得られる復調用入力信号に対して安定度の高い再生を行うことができる光ディスク再生装置を実現出来る。
図14に、従来例によるPLL及びロックロック検出部の構成を示し、図面を参照しその動作について説明する。
同図に示すPLL8は、位相比較回路81、ループフィルタ82、電圧制御発振器83、位相差検出回路91、及びロック検出回路92より構成される。ロック検出部9は位相差検出回路91及びロック検出回路92より構成される。
まず、雑音成分及び位相変動成分を含む入力信号は位相比較回路81及び位相差検出回路91のそれぞれの一方の入力端子に供給される。位相比較回路81及び位相差検出回路91のそれぞれの他方の入力端子には電圧制御発振器83で発振された発振出力が供給される。位相比較回路81は入力された信号と電圧制御発振器83から入力された信号との位相差を検出し、位相差に応じた誤差信号を出力する。誤差信号はループフィルタ82に入力され、そこでは積算処理により誤差信号の低域成分が増強される。低域成分の増強された誤差信号は電圧制御発振器83に入力される。電圧制御発振器83では入力された誤差信号に応じて制御された周波数で発振し、発振出力が得られる。その発振出力が用いられて、図示しないディジタル変調信号復調回路や圧縮符号化信号復号回路等を駆動するためのクロック信号が生成される。
上記の位相差検出回路91は入力された2つの信号の位相差を同期検波により検出する。即ち、PLL回路が入力信号にロック(同期)しているときにはレベルの小さな位相誤差信号を出力するが、PLL回路がロックしていないとき、及び入力信号に含まれる雑音成分及び位相変動成分が多いときには大きなレベルの位相誤差信号を出力する。ロック検出回路92は、位相誤差信号の絶対値の大きさを、予め設定される基準設定値と比較し、基準設定値よりも大きいときにはアンロックの状態にあるとして検出する。PLL8及びロック検出部9が組み込まれている光ディスク再生装置は、検出されたロック状態の信号を基にして再生されたディジタル変調信号の復調、及び圧縮符号化された情報信号の復号を行うようにしている。
特許文献1には、PLLの位相比較器の出力である位相誤差信号の所定期間の平均が、所定設定値を超えたことを検出することによって、PLLのアンロックを検出する技術が開示されている。PLLのアンロック検出によりPLLの位相同期の不安定さを検出することができる。PLLの位相同期の状態を検出し、不安定さが検出された場合には誤り訂正部の回路動作を停止させる。それにより、回路の消費電力を低減させるようにした再生機を実現している。
また、特許文献2には、位相誤差信号とロック判定用基準設定値とを比較し、位相誤差信号が連続して判定用基準設定値を下回る回数が設定回数を超えたときにのみ、PLLはロック状態であると判定するための位相誤差信号を出力するようにしたPLLロック回路におけるロック検出方法が開示されている。
特開2002−358739号公報 特許第3028955号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるデータ再生方法では、光ディスクの再生でPLLがロック状態にあっても、反転間隔の短い信号などで位相変動の大きな信号が入力される場合には、検出されるレベルの大きな位相誤差信号が反転間隔の短い入力信号が基にされて生じたのか、またはPLLがアンロック状態にあるために生じたのかを区別することが出来ない。特に、PLLに入力される入力信号が記録から再生の間で生じる伝達特性の劣化の影響を受けて高域減衰されている場合には区別が困難である。さらに、PLLをアンロック状態からロック状態にさせるために、減衰された高域成分を大きく補償するようにPLLのループゲインを上げる場合では、位相差検出回路91で検出される位相誤差信号は入力される信号の位相変動を基に生じているのか、又はPLLがアンロック状態にあるために生じているのかを区別して判断することは困難である。
また、特許文献2の例で示したロック及びアンロックの検出を、光ディスクを再生して得られる入力信号の場合について説明する。光ディスク再生において、反転間隔の長い入力信号は、伝達特性の劣化の影響を受け難いためPLLはロックし易く、ロック状態の判定も容易である。しかし、反転間隔の短い入力信号の場合は、伝達特性の高域劣化の影響を受け易いため、高域劣化を補償するための高域強調を施すことにより位相誤差が大きく検出され、基準値を超える位相誤差が検出されることも多い。反転間隔の短い信号は、ランダムな入力信号に含まれる割合が多い。反転間隔の短い信号が続けて入力されたときなどには、PLLがロックしているにも関わらずアンロックであるとして誤判定されることがある。即ち、特許文献2で開示されるPLLのロック判定では誤判定が含まれることが多いなど、PLLのロック判定を正確に行うことは出来ない。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、大きなレベルの位相変動成分を含む反転間隔の短い信号と、反転間隔が長く位相変動成分が小である信号とがランダムに混在して入力される信号に位相同期した周波数で発振する発振出力信号を生成するディジタルPLLに接続し、PLLのロック状態の判定を誤りなく且つロック状態及びアンロック状態の判定を迅速に行うことのできるディジタルPLLのロック状態判定回路を提供することを目的とする。
そこで、上記課題を解決するために本発明は、以下の回路を提供するものである。
(1)PLL回路がロックされているか否かを検出するディジタルPLLのロック状態判定回路において、
前記PLL回路がロックしているか否かを判定するために予め定められた基準値と前記PLL回路から離散的に入力される位相誤差信号の値とを比較し、前記基準値が前記位相誤差信号の値よりも大きい場合には、第一の所定値の正の数値を出力し、小さい場合には、前記第一の所定値よりも絶対値が大きい第二の所定値の負の数値を出力する重み付け割付部と、
入力される前記正又は負の数値を、入力される第1の積算値と加算して出力する加算部と、
前記加算部から入力される加算値を、前記第1の積算値として第1の記憶器に記憶し、この記憶された第1の積算値を前記加算部へフィードバックするとともにロック判定部へ出力するフィードバック部と、
前記フィードバック部から入力される前記第1の積算値の極性が正である場合には、ロック状態と判定し、負である場合には、アンロック状態と判定する前記ロック判定部と、
を備えたことを特徴とするディジタルPLLのロック状態判定回路。
(2)前記フィードバック部は、
前記加算値又は前記第1の積算値を、予め定めた上限値と下限値との間に制限することを特徴とする上記(1)記載のディジタルPLLのロック状態判定回路。
(3)前記フィードバック部は、
入力される位相誤差信号の入力回数をカウントする計数器と、
第2の記憶器と、
を更に備え、
前記計数器によってカウントされる入力回数が、予め設定される所定計数値に達する毎に、その時点で前記第1の記憶器から出力されている前記第1の積算値を前記第2の記憶器に第2の積算値として記憶し、この記された第2の積算値を前記ロック判定部出力するとともに、前記加算部へフィードバックする前記第1の積算値、及び前記入力回数の値を0にすることを特徴とする上記(1)又は(2)記載のディジタルPLLのロック状態判定回路。

本発明によれば、大きなレベルの位相変動成分を含む反転間隔の短い信号と、反転間隔が長く位相変動成分が小である信号とがランダムに混在して入力される信号に位相同期した周波数で発振する発振出力信号を生成するディジタルPLLに接続し、PLLのロック状態の判定を誤りなく且つロック状態及びアンロック状態の判定を迅速に行うことのできるディジタルPLLのロック状態判定回路を実現出来る。
また、ロック状態が長時間継続した後でもロック外れの判定を更に迅速に行うディジタルPLLのロック状態判定回路を実現出来る。
以下に本発明の実施例に係るディジタルPLL(Phase Locked Loop)のロック状態判定回路について図1〜図13を用いて説明する。
図1は、本発明の実施に係るロック状態判定部を搭載するディジタルPLL装置の構成例を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施に係るディジタルPLLの要部の構成例を示す図である。
図3は、本発明の実施に係るディジタルPLLの動作例を示す図である。
図4は、本発明の実施に係るディジタルPLLの動作例を示す図である。
図5は、本発明の実施に係るディジタルPLLの動作例を示す図である。
図6は、本発明の実施に係るディジタルPLLの動作例を示す図である。
図7は、本発明の実施に係るディジタルPLLに入力される波形例を示す図である。
図8は、本発明の実施に係るロック状態判定部の動作を説明する図である。
図9は、本発明の実施に係るロック状態判定部の要部の構成例を示す図である。
図10は、本発明の実施に係るディジタルPLLの変形構成例を示す図である。
図11は、本発明の実施に係るロック状態判定部の変形構成例を示す図である。
図12は、本発明の実施に係る変形構成されるロック状態判定部の動作を示す図である。
図13は、本発明の実施に係る積算重み付け信号の変化例を示す図である。
ロック状態判定回路部を搭載するディジタルPLL装置の構成について述べる。
図1に示すロック状態判定回路部搭載ディジタルPLL装置は、A/D(analog-to-digital)変換器11及びクロック信号発生器12よりなる入力回路部1と、位相比較器23、ループフィルタ24、ディジタル制御発振器25よりなるディジタルPLL2と、重み付け割付器入力される正負の数を予め定めた及びロック判定器32よりなるロック状態判定回路部3とより構成される。
図2に示すディジタルPLL2の位相比較器23は、サンプリング点補間回路23a、ゼロクロス検出回路23b、及び位相差検出回路23cより構成される。
図9に示すロック状態判定回路部3は、比較回路311及びセレクタ312からなる重み付け割付器31と、加算回路321、リミッタ322、フリップフロップ(FF)323、及びアンロック判定器329よりなるロック判定器32とより構成される。
図10に示すPLL2aは、ゼロクロス検出回路22b、位相差検出回路22c、ループフィルタ24、D/A(digital-to-analog)変換器27、及び電圧制御発振器28より構成される。
図11に示すロック判定器32aは、図に示したロック判定器32に比し、フリップフロップ324、セレクタ325、ANDゲイト326、カウンタ327、及び比較回路328が多く備えられている。アンロック判定回路329の代わりにアンロック判定回路329aが備えられている。
ロック状態判定回路部搭載ディジタルPLL装置の動作について述べる。
図1を参照して入力回路部1、ディジタルPLL2、及びロック状態判定回路部3について述べる。
まず、図示しない光ディスクなどを再生して得られる反転間隔が長い入力信号及び反転間隔が短く且つ位相変動成分を含む入力信号は入力回路部1のA/D変換器11に入力される。A/D変換器11では、クロック信号発生器12から出力されるクロック信号のタイミングにより入力信号はサンプリングされ、ディジタル化された入力信号が得られる。ディジタルPLL2の位相比較器23には、ディジタル入力信号とディジタル制御発振器25から入力されるディジタル制御発振周波数に係る後述の補間位相情報とが入力され、ディジタル入力信号は後記のリサンプリングがなされる。そのリサンプリングして得られたサンプル点の値を基にして、ディジタル入力信号とディジタル制御発振周波数との位相誤差に係る誤差信号が生成される。ループフィルタ24では誤差信号の高域成分が除去される。ディジタル制御発振器25では高域成分が除去された誤差信号に応じたディジタル制御発振周波数に係る補間位相情報が生成される。
位相比較器23からはディジタル入力信号の位相と、ディジタル制御発振周波数に係る補間位相情報との位相差に応じてロック状態に係る位相誤差信号が出力される。ロック状態に係る位相誤差信号はロック状態判定回路部3の重み付け割付器31に入力される。そのロック状態に係る位相誤差信号は、反転間隔の長い入力信号に対してディジタルPLL2がロック状態にある場合は小さな電圧の信号として出力される。ディジタルPLL2がロック状態にない場合は大きな電圧の信号として出力される。一方、反転間隔が短い入力信号に対してはディジタルPLL2がロック状態にある場合に比しロック状態にない場合の方が大きな電圧の信号が出力されるものの、ロック状態にある場合の位相誤差信号とロック状態にない場合の位相誤差信号との電圧差は小さい。即ち、位相誤差信号には反転間隔が短い場合の入力信号におけるロック状態とアンロック状態とで判定に誤差が含まれ易い。さらに、入力信号に位相変動成分が多く含まれる場合ではディジタルPLL2がロック状態にある場合であっても大きな電圧の位相誤差信号が出力される場合がある。ロック状態判定回路部3では位相誤差信号に対して所定の信号処理を行うことによりディジタルPLL2のロック状態を正確に判定できるようにする。
まず、ロック状態判定回路部3の重み付け割付器31から、ディジタルPLL2がロック状態にあるとして、即ち所定値以下の位相誤差信号が検出される場合には例えば+1の重み付け信号を出力する。位相誤差信号が所定値を超える電圧でありロック状態にないとして検出される場合には−2の重み付け信号を出力する。ロック判定器32では順次入力される重み付け信号を加算する。加算された重み付け信号が大きくなり過ぎないよう、順次加算して得られる重み付け信号を所定値に制限する。例えば加算値が5を超えないように制限する。ロック判定器32では、加算値が正である場合に、ディジタルPLL2はロック状態にあると判定し、加算値が負になった場合はアンロック状態であると判定する。ディジタルPLL2がロック状態にあると判定される場合には、ディジタル制御発振器25から出力される補間位相情報を基にクロック信号を生成し、そのクロック信号を用いて図示しない光ディスクから再生されるディジタル変調信号の復調などを行う。
以上により、ディジタルPLL2の同期状態をロック状態判定回路部3により所定の時間で判定できるため、アンロック状態においてPLLのループゲインを増加させてロックのための応答速度を速めたり、ロック状態においてはPLLのループゲインを減少させることによりフライホイール効果を増加させ、入力される位相変動成分や雑音信号成分による妨害を受け難く、安定した周波数のクロック信号を得ることができる。それにより、記録された情報信号の再生開始を短時間で行えると共に、再生開始後は高品質な復号動作を継続して行う光ディスク再生装置を実現出来る。
図2を参照してディジタルPLL2について詳述する。
まず、入力回路部1でディジタル信号に変換されたディジタル入力信号は位相比較器23のサンプリング点補間回路23aに入力される。ディジタル制御発振器25で発振される周波数に係るサンプリングクロックは、A/D変換器11でサンプリングされる周波数とは同期関係にない。サンプリング点補間回路23aでは、ディジタル制御発振器25から出力される発振周波数に係る前述の補間位相情報をもとにリサンプリング演算が行われる。そのリサンプリング演算は、クロック信号発生器12から入力されるクロック信号でA/D変換して得られたサンプリングデータに対し、ディジタル制御発振器25から出力される発振周波数でサンプリングしたときに得られるリサンプリング値を求める演算である。即ち、クロック信号発生器12の出力信号に対するディジタル制御発振器25の出力信号の位相差に係る補間位相情報を用いてリサンプリング値を求める。リサンプリング値を求める方法として直線補間により行う方法と、高次補間により行う方法とがある。高次補間には、高次関数を用いて近似値を求める方法、sinX/xの補間関数に窓関数を組み合わせて行う方法などがある。
その補間位相情報は、ディジタル制御発振器25により発振される発振周波数の位相が、クロック信号発生器12により発生されA/D変換器11が動作するクロックの位相に比して異なりがどれだけあるかを示す情報である。ディジタル制御発振器25は仮想的な発振器であり、その発振周波数の位相はクロック信号発生器12により発生される信号との位相差に係る情報を補間位相情報として出力する。ディジタルPLL2の位相比較器23では、入力される補間位相情報を基に入力回路部1から入力される入力信号との位相誤差を演算する。ディジタルPLL2は仮想的な発振器の発振周波数を入力信号に位相同期させるようにした動作を行う。
図3には、A/D変換器11でサンプリングされた信号をディジタル制御発振器25から出力される発振周波数で行うリサンプルに係る信号の位相関係が示されている。
同図において、横方向が時間軸であり、縦方向に信号の振幅を示す。A/D変換器11により標本化された離散データを白丸(○印)で示す。黒丸(●印)により示されるデータはサンプリング点補間回路23aでディジタル制御発振器25から出力される補間位相情報を基にリサンプリングして得られる離散データ(サンプル値)である。
ゼロクロス検出回路23bでは、リサンプリングされた入力信号のゼロクロスの状態が検出される。そこでは、入力される電圧の波形がゼロレベルと交差するサンプル値があるか、及びゼロレベルと交差するサンプル値がある場合にはゼロクロスサンプル点の値(ゼロクロスレベル値)が検出される。PLLが安定したロック状態にある場合は、レベルがゼロであるサンプル点をゼロクロスサンプル点として検出できる。実際のゼロクロスサンプル点の検出は、後記するようにサンプル点の信号の極性が変る前後2つのサンプル点からゼロクロスサンプル点が決定される。
図4に、ロック状態にあるディジタルPLL2のディジタル制御発振器25から出力される補間位相情報を基にした時間位置でリサンプリングして得られる離散値データを示す。リサンプリングされた複数の離散値データのうち、ゼロクロスの位置に存在している離散値データがある。それは、ロック状態にあるディジタルPLL2のディジタル制御発振器25の発振周波数位置は、離散値データがゼロクロスの位置になるように位相制御されていることによる。ゼロクロス検出回路23bにより検出されるゼロクロスサンプル点の電圧が「0」として検出される場合である。
図5に示すリサンプリングされた離散値は、位相誤差を含んで位相同期される場合の離散値データである。この場合は、サンプル点の信号の極性が変化する離散値データのうち、ゼロクロス位置の左側(過去)にある離散値データbの信号レベルBの絶対値と、ゼロクロス位置の右側(未来)にある離散値データaの信号レベルAの絶対値とを比較し、小さい方の離散値データaをゼロクロス点とする。ゼロクロスサンプル点の電圧をAとして検出する。
図6に示すリサンプルされた離散値は、大きな位相変動成分を含んで入力され、位相誤差を含む場合の離散値データである。ディジタル制御発振器25の発振周波数に係るリサンプリング位置がゼロクロスサンプル位置を含んでいない場合である。その場合には、同図に△印で示す点をゼロクロス点とみなす。即ち、△印で示す点はデータの極性が変化した変化前後の2点の中点であり、その中点をゼロクロス点とみなしてゼロクロスサンプル位置およびゼロクロスレベルを特定する。
位相差検出回路23cでは、入力されるゼロクロスサンプル点の電圧値を基にして求められたゼロクロスの時間位置とディジタル制御発振器25から入力される発振周波数に係る補間位相情報の時間位置とが比較される。時間位置のずれである位相差に応じて誤差信号が生成される。誤差信号はループフィルタ24に供給され、そこでは周波数引き込みができるPLLのループ特性を基にして、低域成分が積算され低域信号の増強された制御信号として生成される。
PLLループ特性用にフィルタリング処理された誤差信号はディジタル制御発振器25に入力される。ディジタル制御発振器25からは入力された信号に応じた周波数で発振される発振出力に係る補間位相情報が得られ、その補間位相情報が出力される。
なお、ここで、前述の図5に示した方法の場合では、離散値データの極性が変化した2点のうち、どちらをゼロクロス点とするかは両離散値の絶対値を比較した後でないと検出できない。図6の場合では単に2点の中点をゼロクロス点として検出するため、ゼロクロス点の位相変動情報を短時間で検出できるので好ましい。中点の値を用いて動作させる場合のディジタルPLL2では、誤差信号のレベルも小さくなるため、フライホイール効果を大きくした位相同期動作が継続される。しかし、その場合のディジタルPLL2は実際に入力される信号に位相同期した動作を行っているのとは異なっている。大きなレベルの位相誤差信号が得られる方が好ましい。ここで、ロック状態判定回路部3に入力する位相誤差信号に、極性が変化した前後2点の中点の離散値を用いる方法とゼロレベルから離れた位置にある離散値を用いる方法とがある。ゼロレベルから離れた位置にある離散値を用いる方法では、2つの離散値の絶対値は似通った値であるためいずれの離散値をロック状態判定回路部3に入力しても良い。いずれの離散値を用いる場合であっても、ディジタルPLL2がロック状態からアンロック状態に遷移した場合のアンロック状態の検出感度を高めることが出来る。
図7に示す波形は、光ディスクを再生して得られるディジタル変調された波形図の例である。そのディジタル変調された信号は、時間Tに対する反転間隔が3T〜11Tである信号成分で構成されている。最も反転間隔の短い信号のレベルは観測したオッシロスコープ上のメモリで2div.P−P(division peak to peak)であり、反転間隔の長い信号のレベルは6div.P−Pである。低域周波数成分のレベルに比し高域周波数成分のレベルが小さい。本信号は、PLLをロックさせるために多少高域周波数成分が増強された信号であり、入力回路部1に入力されてディジタルPLL2を動作させる。高域周波数成分には伝達特性の劣化の影響を受けて位相変動の大きな信号成分が多く含まれていることを波形図は示している。
同図に示される黒丸(●印)のうち、中央の黒丸はゼロクロス点を示す。そのゼロクロス点の左右にあるそれぞれの黒丸(●印)は過去及び未来の隣接サンプル点である。ゼロクロス点の黒丸と共に示す上下の矢印は、ゼロクロス点がゼロクロス誤差により上下にずれて生ずることを模式的に示している。
図8は、入力信号の反転間隔(横軸)に対する、位相誤差信号のレベル(縦軸)の特性例を示す。入力される信号の反転間隔が3T〜11Tであるときに、ディジタルPLL2がロック状態である場合及びアンロック状態である場合の位相誤差信号のレベルを示したものである。図4で示したように、ディジタルPLL2がロック状態にある場合はゼロクロスサンプリング点のサンプル値のレベルはゼロである。ここで、ゼロクロス点に隣接するサンプリング点が与える信号レベルを最大振幅値と定義する。その最大振幅値を100%ジッターとする。図8は各反転間隔のゼロクロス誤差(振幅値)を100%ジッターに対する比率で示したグラフである。
図8の下部に示す棒グラフはディジタルPLL2がロック状態にある場合の位相誤差信号のレベルを示している。そのレベルは、変動して観測されるレベル値のうち確率90%の範囲で分布される値を示している。図8の上部に示す黒丸(●印)および点線はディジタルPLL2がアンロック状態のときに与える位相誤差信号の最大値のレベルを示している。図8中に示す白三角(△印)はディジタルPLL2がアンロック状態時に与える平均ゼロクロス誤差である。ゼロクロスサンプル点に隣接するサンプル点の値により位相誤差信号を検出しているため、平均値は最大値のほぼ半分である。反転間隔の短い入力信号の場合にはゼロクロス付近の信号が直線でなくサイン波に近くなるため、最大値の半分よりもやや大きめの値となる。図8からわかるように、反転間隔の短い入力信号の場合では、反転間隔の長い入力信号に比して、ロック状態の位相誤差信号レベルが高くなり、アンロック状態の位相誤差信号レベルが低くなる。従って、ロック状態とアンロック状態の判断が難しい。
位相誤差信号レベルのジッター換算値として25%ポイントをロック判定基準として用いる場合には、ロック状態とアンロック状態とを平均的に判定することができるものの、判定誤差を含みやすい。ジッター換算値30%のポイントを判定基準として用いる場合では、反転間隔が例えば5T以上の入力信号に対しては誤差の少ない判定がなされる。しかし、判定間隔が3Tのような短い入力信号に対してはPLLアンロック時の平均値はこの基準を下回るため「ロックしている」として誤判断されてしまう。
上記の白三角で示す特性を判定に用いるのは、ロック状態とアンロック状態における位相誤差信号に対する重み付けを1:1に設定した場合に相当する。ロック状態とアンロック状態の重み付け比率を1:1とする場合に、最良判定基準のジッター換算値を25%ポイントとするときは3%弱のマージンしか確保できない。光ディスクから再生される信号はディスクの状況によって高域減衰の状態が異なる。反転間隔が短い、高域周波数成分を多く含む再生信号は伝達特性の劣化の影響を受けるため、位相誤差信号のレベルは変動しやすく、誤判定が生じやすい。
次に、ロック状態とアンロック状態における位相誤差信号に対する重み付けを1:2に設定する場合について述べる。
図8中に白丸(○印)で示す曲線は、重み付けを1:2に設定した場合のディジタルPLL2がアンロック状態時に与える重み付け電圧の値である。反転間隔3Tの場合で、判定基準をジッター換算値30%とした設定でも7%以上のマージンが得られている。アンロック状態の重み付けを大きく設定することで入力信号の高域再生レベルの変動に対してマージンを確保した判定基準が設定できる。
重み付けを1:3以上のさらに大きな比にすることもできるが、ディジタルPLL2がロック状態にある場合の位相誤差信号のレベルは棒グラフの上部へも分布していることから、ロック状態でありながらアンロック状態であるとされる誤判断がなされるケースが増加する。
図9を参照してロック状態判定回路部3について述べる。
上記のゼロクロス検出回路23bで検出されたゼロクロスサンプル点における離散値データの値(位相誤差を与える信号でもある)はロック状態判定回路3の重み付け割付器31の比較回路311の端子Aに入力される。端子Bにはロック状態とアンロック状態との判定基準に係る基準値が入力される。比較器311ではそれぞれの端子A及び端子Bに入力される値が比較され、端子Bに入力される値が大きいときには信号「0」が、Bに入力される値が小さいときには信号「1」が出力される。比較して得られた結果はセレクタ312に入力される。
セレクタ312では、入力された信号が「0」のときには+N(Nは正の数、例えば1)、入力された信号が「1」のときには−M(−Mは負の数、例えば−2)の重み付け信号が生成される。重み付け信号はロック判定器32の加算器321の入力端子Aに入力される。加算器321の入力端子Bにはフリップフロップ323から出力される過去の重み付け信号を加算して得られる重み付け信号の積算値が入力される。加算回路321では現在入力される重み付け信号と過去に入力された複数の重み付け信号が加算された積算値とが加算され、新たな積算重み付け信号が得られる。
リミッタ322では、積算重み付け信号の絶対値が、例えば31を超えるときに積算重み付け信号の絶対値は31に制限される。フリップフロップ323では値の制限された積算重み付け信号がD端子に入力される。イネーブル端子(EN)に、イネーブル信号(ゼロクロス検出信号)が供給されたときにD端子に入力される信号がQ端子に出力される。即ち、ゼロクロス検出回路23bで入力信号にゼロレベルと交差するサンプル値があるとして検出される毎に積算重み付け信号がQ端子に出力される。アンロック判定回路329には、制限された電圧の範囲内にある積算重み付け信号が入力される。積算重み付け信号の極性が正である場合にディジタルPLL2はロック状態にあると判定され、積算重み付け信号の極性が負として検出される場合にディジタルPLL2はアンロック状態にあると判定される。
ここで、ロック状態及びアンロック状態の判定は、制限された値の範囲で動作される積算重み付け信号の極性によりなされる。仮に積算重み付け信号の振幅値を制限しない場合では、ロック状態やアンロック状態が長く続いたときに、積算重み付け信号の値は大きくなる。積算重み付け信号の値の範囲を制限することによりアンロック状態からロック状態へ、もしくはロック状態からアンロック状態への変化を少ない加算回数で検出できる。その検出はロック状態、及びアンロック状態を正確に検出すると共に、ロック状態からアンロック状態に、又はアンロック状態からロック状態に遷移した場合に、その状態の遷移を短時間で検出できる。さらに、加算回路321やフリップフロップ323で扱われる信号のオーバーフローを防止できる。
なお、セレクタ312から出力する正の数及び負の数を整数により説明したが、正の数及び負の数は小数の値であっても構わない。
また、ロック判定器32はリミッタ322から出力される信号の極性を基にロック状態とアンロック状態を判定するとして述べた。その判定は、ゼロクロス入力時における加算回路321から出力される信号の極性により判定するようにしても同様にロック状態を判定出来る。加算回路321とフリップフロップ323の間に挿入してあるリミッタ322をフリップフロップ323の出力端子と加算回路321の入力端子Bの間に挿入するようにしても同様の動作を行わせることが出来る。
さらに、信号の極性を基に判定する代わりに閾値を設定し、加算回路321又はリミッタ322から出力される信号が閾値以上であるか閾値に満たないかによりロック状態とアンロック状態とを判定することが出来る。その場合は閾値のレベルを変えることによりロック状態又はアンロック状態のいずれかの検出を迅速に行わせることが出来る。
また、比較器311から出力される状態を基に行う重み付け結果の数の符合は上記と反対の符号によっても同様にロック状態判定の動作を行うことが出来る。
さらに、位相比較で得る位相誤差信号は、上記ではゼロクロス点での信号振幅を用いているが、前後サンプル点の値を基に位相量を計算して用いてもよい。ロック検出で用いる位相誤差信号も同様である。
図10を参照し、変形して構成されるPLLとそのPLLに接続されるロック状態判定回路について、図2に示したディジタルPLL2と異なる部分について述べる。
同図に示すPLL2aは、図2に示したディジタルPLL2に比してサンプリング点補間回路23aが備えられていない点で異なっている。即ち、PLL2aには、電圧制御発振器28で発振して得られるビットクロック信号によりA/D変換された信号がディジタル入力信号として入力されている。図3に示したPLLクロックでリサンプリングしたデータがディジタル入力信号として入力されている。
ゼロクロス検出回路22bにはディジタル入力信号と電圧制御発振器28で発振して得られるアナログ発振出力信号が入力される。ゼロクロス検出回路22bからはゼロクロス検出回路23bから出力されると同様の信号が出力される。位相差検出回路22cにはゼロクロス検出回路22bの出力信号とアナログの発振出力信号とが入力され、位相差検出回路23cから出力される信号と同様の信号が出力される。ループフィルタ24から出力され、高域成分が除去された信号はD/A変換器27によりアナログ信号に変換される。電圧制御発振器28からは、アナログに変換された誤差信号のレベルに応じた周波数で発振した発振出力信号が出力される。
以上は、アナログ信号で動作する電圧制御発振器28を用いてPLL2aを構成する場合である。
なお、ループフィルタ24はディジタル回路で構成しているが、アナログ回路で構成する場合にはアナログループフィルタをD/A変換器27の後段へ設置すれば良い。
いずれの方法によりディジタルPLLを構成するかは設計事項である。
図11を参照してロック状態判定回路部3で使用されるロック判定器32の応用例について、図9に示すロック判定器32と異なる部分について述べる。
図9に示したロック判定器32は、重み付け割付器31から出力される重み付け信号のロック判定を連続して動作させているのに比し、図11に示すロック判定器32aは予め設定される累積設定回数毎にロック判定の動作を所定の累積回数毎に初期化しながら動作させている点で異なっている。
累積回数を例えば128回(0〜127)として設定する場合は、127を比較回路328の入力端子Bに入力する。カウンタ327では、EN端子にゼロクロス検出回路23bで検出されるゼロクロス入力信号がある毎に1つずつカウント数を増加させる。1つずつ増加されたカウント数は比較回路328で端子Bに入力される127と比較される。カウント数が127未満の場合は比較回路328から“0”が出力されると共に、ゼロクロス入力信号毎のカウントは継続される。カウント数が127に達したときに比較回路328から“1”が出力される。ANDゲイト326からは、比較回路328から入力される信号が“1”であり、且つゼロクロス入力信号が“1”となったときに信号“1”が出力される。
ANDゲイト326から出力された“1”によりカウンタ327のカウント数は“0”にデータクリアされる。カウンタ327ではゼロクロス入力信号のカウントが開始されると共に、ANDゲイト326から出力された“1”はセレクタ325及びフリップフロップ324のEN端子に入力される。フリップフロップ324のQ端子からは、データクリアされる直前にD端子に入力されていた積算重み付け信号が出力される。アンロック判定回路329aではフリップフロップ324のQ端子に出力された信号の極性に応じてロック状態又はアンロック状態の判定が行われると共に、フリップフロップ324のQ端子に出力された信号のレベルに応じてアンロック状態に係る度合いを判定する軟判定が行われる。
ANDゲイト326からセレクタ325に入力される信号が“0”の場合には、加算回路321、リミッタ322、フリップフロップ323、及びセレクタ325で構成される回路は、上述の図9で示した回路と同様な動作を行う。即ち、セレクタ325に入力される信号が“0”の場合には、フリップフロップ323の端子Qから出力される積算重み付け信号が選択されて加算回路321の端子Bに入力されることによる。
ANDゲイト326からセレクタ325に入力される信号が“1”の場合に、セレクタ325により入力端子1に入力されるデータ“0”が選択される。そのデータ“0”は加算回路321の端子Bに入力される。端子Bにデータ“0”が入力されることにより、上記の積算重み付け信号はデータ“0”とされる。即ち、リセットされる。そして、新たな積算重み付け信号の演算が開始される。
図12を参照し、変形構成されるロック状態判定部の信号の流れについて述べる。
同図に示す(a)はゼロクロス検出回路23bから出力されるゼロクロス検出信号、即ちゼロクロスサンプル点の検出信号の波形を示している。ロック判定器32aはゼロクロス検出信号の変化に同期して動作する。カウンタ327はゼロクロス検出信号を計数する。比較回路328は計数値が設定される累積回数値以上であるか否かを検出する。計数値Aが累積回数値である127以上であるとして検出されたときに(c)に示すA≧B比較出力が出力される。
(d)は重み付け割付器31のセレクタ312から順次出力される重み付け信号Wである。Wに付される添え字はカウンタ327が計数するカウント値である。(e)に示す積算重み付け信号はフリップフロップ323から出力される積算重み付け信号値である。Σ127はカウント値が127のときの積算重み付け信号の値を示す。
ANDゲイト326においてA≧B比較出力が入力され、且つ(a)ゼロクロス検出信号が入力されたときに、Σ127はセレクタ325より出力されるデータ“0”に置換される。Σ127の次のΣ0はデータ“0”に重み付け信号W0を加算して得られるW0である。以降、Σ1はW0+W1、Σ2はW0+W1+W2、・・・としてΣ127迄順次得られる。
(f)はフリップフロップ324から出力される積算重み付け信号を示している。カウンタ出力がクリアされる時点の積算重み付け信号Σ127は、今回の積算重み付け信号Σ127として出力され、その出力は次回にカウンタ出力がクリアするまで保持される。
図13を参照して積算重み付け信号について述べる。
横軸はカウンタ327のカウント値であり縦軸は積算重み付け信号の値である。
カウンタ327は0〜127までの計数を繰り返す。積算重み付け信号の値はリミッタ322により−31〜+31の値に制限される。
同図に示す(1)はディジタルPLL2がロック状態にある場合の積算重み付け信号の値である。セレクタ312により+N=1が選択され、積算重み付け信号はゼロクロス検出信号が生じる毎に1つずつ増加される。カウント値が31のときに積算重み付け信号は31となる。それ以降の積算重み付け信号の上限は31に制限される。
(2)にディジタルPLL2がアンロック状態にある場合の積算重み付け信号の値を示す。セレクタ312により−M=−2が選択され、積算重み付け信号はゼロクロス検出信号が生じる毎に2つずつ減少する。カウント数15以降で積算重み付け信号は−31に制限される。
(3a)はディジタルPLL2がロック状態とアンロック状態とを繰り返している場合の積算重み付け信号の変化を示す。ロック状態における変化の傾斜は(1)の最初の部分と並行であり、アンロック状態における変化の傾斜は(2)の最初の部分と平行である。(3a)の折れ線はカウント値127まで継続する。(3c)はカウント値127のときに得られる積算重み付け信号の値であり、その値がフリップフロップ324から出力される。
アンロック判定回路329aは、図9に示したアンロック判定回路329に比し、フリップフロップ324から出力される積算重み付け信号の値の極性に応じてロック状態及びアンロック状態の判定を行う動作に加えて、ディジタルPLL2のロック状態を出力される積算重み付け信号の値により軟判定する。累積回数に達する毎に累積値を0にクリアすることによって、過去に累積された積算重み付け信号の影響を受け難くし、ディジタルPLL2のロック状態の判定を積算重み付け信号の値に応じ、即ちアンロック状態の発生頻度に応じて行えるようにしている。
ロック判定器32aにより、カウンタの設定回数ごとにおける積算重み付け信号の値をアンロック状態の発生頻度に応じたロック判定結果として得られ、得られた結果を基に例えばアンロック状態においてPLLのループゲインを増加させてロックのための応答速度を速めたり、ロック状態においてはPLLのループゲインを減少させて入力される雑音信号成分に対しても安定した周波数のクロック信号を得るための動作パラメータの設定を、その時点ごとに軟判定されるディジタルPLL2のロック状態に応じて適宜行うことが出来る。
以上説明したように、従来の単純な平均値あるいは単純な1:1の重み付けによるPLLロック判定に比して、本実施例ではPLLのロック動作とアンロック動作との重み付けを異ならせて実現したロック状態判定方法では、ロック状態からアンロック状態へ、又はアンロック状態からロック状態にPLLの動作が変化する場合の検出時間をそれぞれ個別に設定することが出来る。ロック状態の判定結果に応じて、図示しない記録信号の復調動作における適応等化回路動作のホールド処理や、復調して得られる情報信号の補間処理に移る指令を復調回路に与えることができるなど、光ディスクの再生制御を行うための信号として用い、好適な光ディスク再生装置を実現することが出来る。
さらに、入力される信号に位相誤差が多く含まれ、ゼロクロスを挟む離散データの両者ともゼロクロス点から離れている場合には、両離散データの中点を補間してゼロクロス点とみなしてディジタルPLLの位相同期を継続させる。その場合に、ゼロクロス点から離れている離散データを用いて位相誤差信号を得るようにすればディジタルPLL2のアンロック状態の検出感度を高めることが出来る。
入力される信号の復調を行うに際し、入力される信号にノイズや位相変動成分が多く含まれる場合であっても、その入力信号をディジタルPLLにより復調し、入力信号の復号回路を動作させるためのクロック信号が正常に生成されているか否かを判定し、判定された結果により復号回路動作を制御するためのディジタルPLLのロック判定に利用できる。
本発明の実施に係るロック状態判定部を搭載するディジタルPLLシステムの構成例を示すブロック図である。 本発明の実施に係るディジタルPLLの要部の構成例を示す図である。 本発明の実施に係るロック状態判定部の要部の構成例を示す図である。 本発明の実施に係るディジタルPLLの動作例を示す図である。 本発明の実施に係るディジタルPLLの動作例を示す図である。 本発明の実施に係るディジタルPLLの動作例を示す図である。 本発明の実施に係るディジタルPLLの動作例を示す図である。 本発明の実施に係るディジタルPLLに入力される波形例を示す図である。 本発明の実施に係るロック状態判定部の動作を説明する図である。 本発明の実施に係るディジタルPLLの変形構成例を示す図である。 本発明の実施に係るロック状態判定部の変形構成例を示す図である。 本発明の実施に係る変形構成されるロック状態判定部の動作を示す図である。 本発明の実施に係る積算重み付け信号の変化例を示す図である。 従来のアナログPLL及びロック検出部の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 入力回路部
2 ディジタルPLL
2a、8 PLL
3 ロック状態判定回路部
9 ロック検出部
11 A/D変換器
12 クロック信号発生器
22b、23b ゼロクロス検出回路
22c、23c 位相差検出回路
23 位相比較器
23a サンプリング点補間回路
24 ループフィルタ
25 ディジタル制御発振器
27 D/A変換器
28、83 電圧制御発振器
31 重み付け割付器
32、32a ロック判定器
81、91 位相比較回路
82 ループフィルタ
92 ロック検出回路
311 比較回路
312 セレクタ
321 加算回路
322 リミッタ
323、324 フリップフロップ
325 セレクタ
326 ANDゲイト
327 カウンタ
328 比較回路
329、329a アンロック判定回路

Claims (3)

  1. PLL回路がロックされているか否かを検出するディジタルPLLのロック状態判定回路において、
    前記PLL回路がロックしているか否かを判定するために予め定められた基準値と前記PLL回路から離散的に入力される位相誤差信号の値とを比較し、前記基準値が前記位相誤差信号の値よりも大きい場合には、第一の所定値の正の数値を出力し、小さい場合には、前記第一の所定値よりも絶対値が大きい第二の所定値の負の数値を出力する重み付け割付部と、
    入力される前記正又は負の数値を、入力される第1の積算値と加算して出力する加算部と、
    前記加算部から入力される加算値を、前記第1の積算値として第1の記憶器に記憶し、この記憶された第1の積算値を前記加算部へフィードバックするとともにロック判定部へ出力するフィードバック部と、
    前記フィードバック部から入力される前記第1の積算値の極性が正である場合には、ロック状態と判定し、負である場合には、アンロック状態と判定する前記ロック判定部と、
    を備えたことを特徴とするディジタルPLLのロック状態判定回路。
  2. 前記フィードバック部は、
    前記加算値又は前記第1の積算値を、予め定めた上限値と下限値との間に制限することを特徴とする請求項1記載のディジタルPLLのロック状態判定回路。
  3. 前記フィードバック部は、
    入力される位相誤差信号の入力回数をカウントする計数器と、
    第2の記憶器と、
    を更に備え、
    前記計数器によってカウントされる入力回数が、予め設定される所定計数値に達する毎に、その時点で前記第1の記憶器から出力されている前記第1の積算値を前記第2の記憶器に第2の積算値として記憶し、この記された第2の積算値を前記ロック判定部出力するとともに、前記加算部へフィードバックする前記第1の積算値、及び前記入力回数の値を0にすることを特徴とする請求項1又は2記載のディジタルPLLのロック状態判定回路。
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