JP4665907B2 - 高分子化合物のリサイクル方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子化合物との反応に使用した廃薬剤を再利用する高分子化合物のリサイクル方法に関するものである。
近年、社会的に環境問題への関心が高まり、資源の有効利用や省エネ、リサイクルといった取組み・技術開発が進められている。
ポリマー類についても例外ではなく、これまで多くのポリマーがマテリアルリサイクルやサーマルリサイクルなどの方法による検討が行われてきた。
そのなかで超臨界または亜臨界流体を利用したポリマーのリサイクル検討が活発に行われ、例えば、ポリエチレンに触媒や添加剤を加えて分子間をシロキサン結合で架橋したシラン架橋ポリエチレンについては、熱硬化性であることから溶融成形が困難であるが、超臨界水または亜臨界水を利用したリサイクルがこれまでに検討されている(特許文献1、特許文献2)。
そのほかにも、微粉化したものを高温で熱分解させることにより、油状燃料を得る方法(特許文献3)などが検討されている。
特開平6−279762号公報 特開平10−24274号公報 特開平10−160149号公報 特開2005−029669号公報 特願2005−277597号 特開2005−002203号公報
しかし、これらの方法では、ポリエチレンの分子量の低下が大きく、ほとんどが低分子量のワックスや油にまで分解反応が進んでしまい、架橋前の元のポリマーに戻すマテリアルリサイクルは難しいという問題がある。
そこで最近になり超臨界または亜臨界状態のアルコールと反応させることによりシラン架橋ポリエチレンの架橋点(シロキサン結合)のみを選択的に分解する技術が研究されてきた。しかも、押出機を利用した装置により、連続的且つエネルギー効率の良いリサイクル処理も可能となっている(特許文献4)。
しかし、上記の技術において使用されるアルコールは現在のところワンウェイであり再利用されていない。
特許文献4で示されるような押出機を利用した装置に加えて、反応に使用した後の廃アルコールガス中の不純物を除去するためのトラッパーや乾燥された状態で廃アルコールガスを吸引することが可能なドライ式真空ポンプ、吸引した廃アルコールガスを冷却凝縮させて貯蔵するためのコンデンサーを接続したシステムにすることにより反応後の廃アルコールを回収することはできる(特許文献5)。 しかし、そのままの状態では廃アルコール中に含まれる水分の影響でシロキサン結合の分解が進みにくくなり、元の用途でリサイクル処理に再利用することは難しい。
そこで本発明は、反応後に回収した廃アルコールを同様のリサイクル処理にアルコールとして再利用することが可能となる高分子化合物のリサイクル方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、反応用押出機及び前記反応用押出機に接続された反応管で、シロキサン結合を有するポリマーと、アルコール類またはアルコール類を含む混合物の組み合わせからなる、超臨界または亜臨界状態にした薬剤とを反応させ、前記シロキサン結合を有するポリマーのシロキサン結合を分解し、前記反応により生成された反応生成物と廃薬剤との混合物を減圧した上で脱気用押出機に供給し、前記脱気用押出機の中で前記混合物を、前記反応生成物と前記廃薬剤とに分離し前記廃薬剤を回収する高分子化合物のリサイクル方法において、前記反応生成物と分離され、前記脱気用押出機の吐出方向に押し出された前記廃薬剤と前記脱気用押出機の吐出方向を逆流した前記廃薬剤を回収し、前記廃薬剤の中の不純物を除去するトラッパー、前記廃薬剤を凝縮するコンデンサー、前記廃薬剤の中の水分量を低減する薬剤改質器へ順次導入し、不純物の除去、凝縮、水分量の調節をした後に元の同じ用途で再利用することを特徴とする高分子化合物のリサイクル方法である。
請求項2の発明は、前記廃薬剤に含まれる水分の調節は、回収した廃薬剤に含まれる水分を低減させることからなる請求項1記載の高分子化合物のリサイクル方法である。
すなわち請求項1、2の発明は、反応後に回収した廃薬剤を薬剤改質器によって再利用する前に廃薬剤中の水や変性成分および反応系外からの不純物を減量することで、再利用時の廃薬剤と高分子化合物との反応性を向上させるものである。
請求項3の発明は、前記薬剤改質器は、脱水剤を充填した容器で構成される請求項1記載の高分子化合物のリサイクル方法であり、これにより、廃薬剤から水やその他不純物などを効果的に取り除くことができる。
薬剤改質器として、モレキュラーシーブスをはじめとする水や不純物除去効果のある物質を充填したカラムなどにより化学的な反応、吸着を利用したものを用いたものである。
請求項4の発明は、反応後に回収した廃薬剤を再利用する前に、薬剤改質器などを用いて廃薬剤中に含有する水分量を2重量%以下に低減させることで、再利用時の廃薬剤と高分子化合物との反応性を向上させるものである。有機シラン化合物とアルコールの反応系で炭酸エステルなどの脱水剤を用いて、系全体の含水量を10重量%未満とするもの(特許文献6)があるが、これは有機シラン化合物とアルコールが混合した系内における化学反応を利用して脱水を行い、および高圧容器に有機シラン化合物とアルコールを仕込むバッチ式装置を用いたものである。
本発明では、ポリマーと薬剤が混合する前の薬剤について脱水処理を行う点と、反応に押出機を用いた連続式装置を用いた点にあり、バッチ式と比べてポリマーに対する薬剤の注入量が非常に少ない点と、押出機スクリューによりポリマーとアルコールが十分に混練されるために、ポリマーにアルコールが接触、浸透しやすく、少量の水が反応性に影響を及ぼしやすいといった条件が特許文献6とは異なるものである。
請求項5の発明は、反応後に回収した廃薬剤、およびそれを薬剤改質器へ導入して改質された廃薬剤にバージン状態の薬剤を混合して成分調整することにより、再利用を行いやすくするためのものである。
ロキサン結合を持つポリマーとしては、例えば、シラン架橋ポリエチレンを含むシラン水架橋ポリマーやシリコーンゴム、シリコーン樹脂などが挙げられる。シラン水架橋ポリマーとは、ポリマーに、ビニルアルコキシシラン等のシラン化合物をパーオキサイドを用いてグラフトさせ、アルコキシ基の加水分解によって生成したシラノール基の縮合反応により分子間を架橋させたものである。ここで使用されるポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−プロピテンゴムおよびエチレン−オクテンゴムなどを挙げることができ、これらは、単独で使用しても良く、二種類以上併用してもよい。また、エチレンとアルコキシシランを有するビニル化合物を共重合化したポリマーも使用することができる。アルコール類またはアルコール類を含む混合物としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プ口ピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコールおよびi−ペンチルアルコール、エチレングリコール、グリセリン、ベンジルアルコール及びステロイドアルコールなどを挙げることができ、上記アルコール類と同様に、ヒドロキシル基を有するフェノール、クレゾール、2,4,6−トリブロモフェノール、サルチル酸、ピクリン酸、ナフトール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン及びピロガロールなどのフェノール類も使用することができる。これらは、単独で使用しても良く、二種以上併用しても良い。
請求項の発明は、請求項で定義するシロキサン結合を有するポリマーが特にシラン架橋ポリエチレンであるとするものである。
本発明によれば、シロキサン結合を分解する際に、一度反応に使用した廃アルコールを薬剤改質器に通して水分を調整することで、同じ用途に再利用することが可能であり、ゲル分率が十分に低い再生ポリエチレンを得ることができる。これにより、シラン架橋ポリエチレンのリサイクル処理にかかるコストが低減できるので工業的なメリットかある。また、廃アルコールの廃棄をなくすことができるので環境に配慮することもできるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明により構成される高分子化合物と薬剤との反応装置、および反応に使用した後の廃薬剤の回収、リサイクル装置の概略図を示したものである。 ホッパー13より高分子化合物としてペレット状にしたシラン架橋ポリエチレンを、二本のスクリュー1aを有する反応用押出機1へと導入される。
一方、反応に要するアルコールは、薬剤タンク18から薬剤タンクバルブ17を通り、薬剤注入ポンプ15で加圧されると共に、薬剤加熱ヒータ14によって加熱され、反応用押出機1のシリンダに超臨界または亜臨界状態としたアルコールが注入される。
反応用押出機1及びこれに接続した反応管100の中では、超臨界または亜臨界状態を保持してシラン架橋ポリエチレンとアルコールとを反応させる。
その後反応生成物と反応後の廃アルコールの混合物は圧力調整バルブ11を介して常圧付近まで減圧されて、脱気用押出機2に供給され、スクリュー2aで押し出されながら脱気用押出機2中で反応生成物と廃アルコールとに分離される。
反応生成物は、脱気用押出機2のダイ3よりストランド状に押出され、そのストランド5が冷却水槽4を通して水冷された後に、ストランドカッタ6によりペレタイズされてペレット7とされる。
廃アルコールのガス分は、吐出方向を逆流して脱気用押出機2の後部に接続したベントボックスヒータ10を有するバックベント8に主に流れ、槽圧調整バルブ12を介してトラッパー16に送られ、また高分子処理物と共に吐出方向に押し出されたアルコールは、フロントベント9からライン25、バルブ91を介して廃アルコール中の不純物を除去するためのトラッパー16に送られる。
なお、バックベント8とフロントベント9には、安全弁21,22が接続される。
トラッパー16に送られた廃アルコールは、吸引した廃アルコールとオイルなどの液体が混合することのないドライ式の真空ポンプ19を通過してコンデンサー20に送られ、そこで凝縮される。
コンデンサー20で凝縮した廃アルコールは、コンデンサーバルブ23を介して、薬剤改質器51に送られる。
薬剤改質器51は、図2に示すように、モレキュラーシーブスを充填したカラム52を備えて構成され、薬剤改質器51に送られ廃アルコール中の水が低減された後、薬剤タンク18に貯蔵され、元と同じシラン架橋ポリエチレンとの反応に再利用される。
ここで、薬剤改質器51はカラム52を装置稼動中に交換する必要が生じた場合などを考慮して廃アルコールの流路を選択できるように複数のカラム52などを備えたものが好ましい。また、切替バルブ53により薬剤の流路を切り換えること、及びカラム流量調節バルブ54(ニードルバルブが好ましい)の開閉度により薬剤のカラム中の滞留時間の調節が可能である構造を有している。
薬剤改質器51は、モレキュラーシーブスを充填したカラム52の他にも、蒸留塔などの精製装置やゼオライト膜のような脱水効果を有する細孔膜を用いた分子篩を利用することも考えられる。
コンデンサー20と薬剤改質器51との間に取り付けられたコンデンサーバルブ23により薬剤改質器51を通過させる前に、コンデンサー20内に廃アルコールを貯蔵させて、それをドレンバルブ24から取り出すことも可能である。
コンデンサー20、薬剤改質器51、薬剤タンク18は必ずしも図1に示したような連続式のものでなくともよく、それぞれの工程を単独で行うこと(バッチ式)も可能である。
実験によれば、薬剤改質器51を通過させる前のコンデンサー20内に貯蔵された廃アルコールの水分量は4重量%程度であり、薬剤改質器51を通過させた後の薬剤タンク18内の廃アルコールの水分量は0.09重量%であった。
また別途、廃アルコールに過剰量のモレキュラーシーブスを加えた実験を行ったところ、どんなにモレキュラーシーブスを添加しても廃アルコール中の水分量が0.08重量%以下にならなかったことから、上記薬剤改質器51による廃アルコールからの脱水は十分な程度に行われていることが分かった。
廃アルコール中の水分量を0.08重量%以下にするためにはより高度な精製技術が必要であり工業的な利用も考えると仮に実現したとしても高コストとなることが予想される。
廃アルコール中の水分量はカールフィッシャー水分計を用いて以下の式により定量した。
廃アルコールの水分量(%)=(廃アルコール中の水分重量(g))/(廃アルコールの重量(g))×100
滴定用の試薬には、ハイドラナール・クーロマットAGとハイドラナール・クーロマットCG(ともに、Sigma−Aldrich製)を使用した。
また、使用する高分子化合物として上記以外にも、架橋ポリマー、プラスチックやゴム等の熱硬化性樹脂の合成高分子や、リグニン、セルロース、タンパク質等の天然高分子、更には合成高分子と天然高分子混合物、シュレッダーダストのように高分子化合物を主として、これに他の材料が混合したものを適当な薬剤と組み合わせて反応させたときに、反応生成物が水と反応したりするものには特に有効に機能する。
本発明は、図1に示す装置によりシロキサン結合を分解する際に、一度反応に使用した廃アルコールを薬剤改質器51に通すことで、同じ用途に再利用することが可能であり、ゲル分率が十分に低い再生ポリエチレンを得ることができる。これにより、シラン架橋ポリエチレンのリサイクル処理にかかるコストが低減できるので工業的なメリットがある。
さらに、廃アルコールの廃棄をなくすことができるので環境に配慮することもできる。
図1に示す装置を用いて、表1の条件でシラン架橋ポリエチレン中のシロキサン結合を1−プロパノールにより選択的に分解する実験を行い、モレキュラーシーブスを充填したカラム52を備えた薬剤改質器51を通して薬剤タンク18に廃アルコールを回収した。
この廃アルコールに水を加えて水分量を0.09重量%〜4重量%に調整したものを用いて、再度同様のシロキサン結合分解実験を図1に示す装置で行い、反応生成物である再生ポリエチレンを得てゲル分率を測定した。
ここで、ゲル分率とはポリマーの架橋度合いを評価する指標であり、JIS3005に準拠して金網に入れたポリマーを110℃熱キシレン中で24時間抽出させて、金網に残ったポリマーを80℃で4時間真空乾燥した後の重量をキシレン抽出前のポリマーの重量で割った百分率のことであり、乾燥後の重量/初期重量(キシレン抽出前のポリマー重量)×100(%)で算出される。シロキサン結合分解実験は表1の条件で行った。
Figure 0004665907
表1は、図1の装置を用いてシラン架橋ポリエチレンのシロキサン結合分解実験を行ったときの実験条件である。
実施例1:
上記の方法で、薬剤タンク18に回収した水分量0.09重量%である廃アルコールをそのままシロキサン結合分解実験に使用して再生ポリエチレンを得た。このとき再生ポリエチレンのゲル分率は0%であった。
実施例2:
上記の方法で、薬剤タンク18に回収した水分量0.09重量%である廃アルコールに水を加えて水分量を0.3重量%とした廃アルコールを調整し、シロキサン結合分解実験に使用して再生ポリエチレンを得た。このとき再生ポリエチレンのゲル分率は2%であった。
実施例3:
上記の方法で、薬剤タンク18に回収した水分量0.09重量%である廃アルコールに水を加えて水分量を1.1重量%とした廃アルコールを調整し、シロキサン結合分解実験に使用して再生ポリエチレンを得た。このとき再生ポリエチレンのゲル分率は13%であった。
実施例4:
上記の方法で、薬剤タンク18に回収した水分量0.09重量%である廃アルコールに水を加えて水分量を2重量%とした廃アルコールを調整し、シロキサン結合分解実験に使用して再生ポリエチレンを得た。このとき再生ポリエチレンのゲル分率は18%であった。
比較例1:
実施例1〜3と同様の実験を1−プロパノールではなく、薬剤改質器51に通す前のコンデンサー20から回収した水分量4重量%の廃アルコールを用いて実施した。
シロキサン結合分解実験は実施例と同じ表1の条件で行った。このとき再生ポリエチレンのゲル分率は30%であった。
以上の結果を図3にプロットした。
実施例1〜4で記載した廃アルコール中の水分量が2重量%以下では再生ポリエチレンのゲル分率が18%以下であり、再生ポリエチレンの溶融成型性が良好なレベルまでシロキサン結合の分解が進んでいることが分かった。
従って再生ポリエチレンのゲル分率が20%以下であることを必要特性(図3グラフ中の破線以下の領域)としたが、さらに再生ポリエチレンを成型し易くすることや伸びなどの材料特性が上がることを考えると、実用的には廃アルコールの水分量を1重量%未満、さらに好ましくは0.1重量%未満まで制御することが望ましい。
実施例1で記載した薬剤改質器51を通した廃アルコール(水分量が0.09重量%)をそのまま用いれば十分実用性のある再生ポリエチレン(ゲル分率が0%)が得られることが分かった。
しかし、比較例1で記載したように廃アルコール中の水分量が4重量%では再生ポリエチレンのゲル分率が30%と高くなり、シロキサン結合の分解が十分に進んでいないことが分かった。
もし、さらに廃アルコールの純度を上げる精製装置があったとしても、高コストであれば工業的にはそのメリットは少ない。つまり、図1の装置を用いて廃アルコール中の水分量を0.09重量%以上2重量%以下に制御すれば、シラン架橋ポリエチレンのシロキサン結合の分解に関しては問題がない。
本発明の装置システム概略図である。 図1中の薬剤改質器の概略図である。 シラン架橋ポリエチレンのシロキサン結合分解実験における廃アルコール中の水分量と再生ポリエチレンのゲル分率の関係をプロットしたものである。
符号の説明
1 反応用押出機
2 脱気用押出機
3 ダイ
4 冷却水槽
5 ストランド
6 ストランドカッタ
7 ペレット
8 バックベント
9 フロントベント
10 ベントボックスヒータ
11 圧力調整バルブ
12 槽圧調整バルブ
13 ホッパー
14 薬剤加熱ヒータ
15 薬剤注入ポンプ
16 トラッパー
17 薬剤タンクバルブ
18 薬剤タンク
19 ドライ真空ポンプ
20 コンデンサー
21 安全弁
22 安全弁
23 コンデンサーバルブ
24 ドレンバルブ
51 薬剤改質器
52 カラム
53 切替バルブ
54 カラム流量調整バルブ
100 反応管

Claims (6)

  1. 反応用押出機及び前記反応用押出機に接続された反応管で、シロキサン結合を有するポリマーと、アルコール類またはアルコール類を含む混合物の組み合わせからなる、超臨界または亜臨界状態にした薬剤とを反応させ、前記シロキサン結合を有するポリマーのシロキサン結合を分解し、前記反応により生成された反応生成物と廃薬剤との混合物を減圧した上で脱気用押出機に供給し、前記脱気用押出機の中で前記混合物を、前記反応生成物と前記廃薬剤とに分離し前記廃薬剤を回収する高分子化合物のリサイクル方法において、
    前記反応生成物と分離され、前記脱気用押出機の吐出方向に押し出された前記廃薬剤と前記脱気用押出機の吐出方向を逆流した前記廃薬剤を回収し、前記廃薬剤の中の不純物を除去するトラッパー、前記廃薬剤を凝縮するコンデンサー、前記廃薬剤の中の水分量を低減する薬剤改質器へ順次導入し、不純物の除去、凝縮、水分量の調節をした後に元の同じ用途で再利用することを特徴とする高分子化合物のリサイクル方法。
  2. 前記廃薬剤に含まれる水分の調節は、回収した前記廃薬剤に含まれる水分を低減させることからなる請求項1記載の高分子化合物のリサイクル方法。
  3. 前記薬剤改質器は、脱水剤を充填した容器で構成される請求項1記載の高分子化合物のリサイクル方法。
  4. 前記薬剤改質器を用いて前記廃薬剤に含まれる水分量2重量%以下に低減させる請求項3記載の高分子化合物のリサイクル方法。
  5. 前記薬剤改質器へ導入して改質された前記廃薬剤を、前記高分子化合物と反応させる前のバージン状態の薬剤と任意の割合で混合して再利用する請求項1記載の高分子化合物のリサイクル方法。
  6. 前記シロキサン結合を有するポリマーは、シラン架橋ポリエチレンである請求項記載の高分子化合物のリサイクル方法。
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