JP3731825B2 - 超臨界流体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリマーを変性や分解あるいは、架橋ポリマーの架橋点や分子鎖を高温、高圧のガスや液体、超臨界流体によって切断し、熱可塑性ポリマーやワックス、あるいは新規材料を得るための超臨界流体処理装置に関するものである。
近年、超臨界流体を用いたポリマーの変性や分解などに関する研究が活発に行なわれている。特に環境問題への関心の高まりから、ポリマーのリサイクルに超臨界流体を用いる研究が盛んになってきた。
このような研究のなかで、超臨界流体を利用する方法として、次のような研究が行なわれてきた。
(1)高圧容器にポリマーを入れて昇温し、ポリマーを超臨界処理し、その後、高圧容器を冷却して生成物を取り出す方法(特許文献1)。
(2)スラリー状のポリマー含有流体を高圧容器に連続的に供給して生成物を取り出す方法(特許文献2)。
(3)押出機にポリマーを連続的に供給してここに超臨界流体を供給する方法(特許文献3)。
特開2002−187976号公報 特開平09−094456号公報 特開2002−249618号公報
しかしながら、(1)は連続的でなくバッチ式であり、処理能力が悪い問題がある。また、(2)、(3)のように連続的に固体状の物質や粘度の高いものを処理する場合、高圧容器から反応生成物を安定な運転状態で連続的に取り出すことは難しかった。これは、反応生成物の圧力が吐出口付近で一気に低下するために、流れを制御することが非常に難しかったためである。
そこで、本発明者等は、反応容器として押出機を用い、その押出機の吐出口にバルブからなる圧力調整装置を取り付けた超臨界流体処理装置を開発したが、反応容器から吐出される生成物は粘度が高いのに対して超臨界流体は、アルコールやガスなどであり、吐出口に圧力調整装置を取り付けても、樹脂等の粘度の高いものと超臨界流体の分離をコントロールすることができず、樹脂等の反応生成物の吐出を安定して制御することが困難であった。
そこで、本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、高圧容器の加熱、冷却を繰り返すことなく連続的に高温、高圧のガスや流体、または超臨界流体や亜臨界流体による分解生成物を取り出す安価な装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、反応容器中で、粘性流体あるいは弾性的な物質からなる粉体、あるいはペレットを、高温高圧のガスや液体または超臨界流体と混合して処理する超臨界流体処理装置において、反応容器の生成物の吐出口付近に、生成物の吐出流量を調整する抵抗体を接続した超臨界流体処理装置である。
請求項2の発明は、抵抗体は、プレートに複数の穴のあいた構造体を1個あるいは2個以上用いた請求項1記載の超臨界流体処理装置である。
請求項3の発明は、抵抗体の複数の穴の形状がアスペクト比1.5以上の扁平な形状である請求項2記載の超臨界流体処理装置である。
請求項4の発明は、反応容器が押出機からなり、その押出機の生成物の吐出口に、圧力調整装置を接続し、その圧力調整装置の下流側吐出管に抵抗体を接続した請求項1〜3いずれかに記載の超臨界流体処理装置である。
請求項5の発明は、抵抗体の下流側の吐出管に、超臨界等により分解された生成物から高温高圧のガスや液体として用いた物質または超臨界流体として用いた物質の分離を行う分離器が接続される請求項1〜4いずれかに記載の超臨界流体処理装置である。
請求項6の発明は、分離器の下流側において脱気をさらに行うと共に生成物を押し出す排出用の押出機が接続される請求項5記載の超臨界流体処理装置である。
請求項7の発明は、高温高圧のガスや液体または超臨界流体のそれぞれは、アルコール、水、二酸化炭素および窒素のいずれかあるいはこれらの組み合わせである請求項1〜6いずれかに記載の超臨界流体処理装置である。
請求項8の発明は、粘性流体あるいは弾性的な物質からなる粉体、あるいはペレットがシロキサン結合を持つポリマーで、高温高圧のガスや液体、超臨界流体としてのアルコールを用いて分解することでシロキサン結合を切断して熱可塑性ポリマーやワックスとして取り出すと共にこれをリサイクルする請求項1〜7いずれかに記載の超臨界流体処理装置である。
本発明によれば、以下に示すごとく優れた効果を発揮するものである。
(1)生成物の反応容器からの吐出部に抵抗体を用いることにより、連続的に反応容器中で高温、高圧のガスや液体、超臨界流体と、粘性流体あるいは弾性的な物質と混練して反応させて生成物を連続的に取り出すことができ、従来のように、バッチ式で行なうよりも高い効率で生成物を得ることができる。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1において、10は、二軸押出機で、図2に示すように断面ダルマ形状に形成したシリンダー11内に一対のスクリュー12,12を互いに同方向或いは異方向に回転自在に設けて構成される。シリンダー11とスクリュー12の材質としては、超臨界流体に耐えられる材質であればよく、例えばハステロイ(登録商標)、ステンレス鋼等を用いる。
この二軸押出機10のシリンダー11の基部には、処理すべき粘性流体あるいは弾性的な物質からなる粉体やペレット、例えば、シロキサン結合した架橋ポリマー等のペレットや粘性液体等の処理物を投入するホッパー13が設けられ、その先端には、吐出口14が形成される。
ホッパー13から吐出口14に至るシリンダー11には、ホッパー13から投入された処理物の充満率が100%になる位置より下流側(吐出口側)に、高圧のガスや液体又は超臨界流体の注入口15が設けられる。
またシリンダー11の外周は図示していないが、シリンダー11内を所定の温度に保つためのジャケットやヒータなどの加熱手段が設けられている。
この二軸押出機10の吐出口14には、押出機10内の圧力を調整する圧力調整装置16が接続される。
この圧力調整装置16は、吐出口14に直交するように接続した吐出管17と、その吐出管17内に移動自在に設けられ、吐出口14の開度を調整する弁体18からなる高圧バルブ19で構成される。この弁体18は、詳細は図示していないが、ピストン部とネジ部とからなり、そのネジ部が吐出管17やその上方に形成した雌ネジに螺合して設けられ、その弁体18を回転させることで開度が調整できるようになっている。
この圧力調整装置16の下流側の吐出管17には、抵抗体30が、1個又は2個接続され、さらにその下流側にはガス−ポリマーの分離器35が接続される。 抵抗体30は、吐出管17に形成したホルダ31内に収容されて設けられ、図3に示すようにプレート32に多数の穴33を形成して構成され、図3(a)、図3(b)に示すように、プレート32に扁平な長方形の穴(アスペクト比1.5以上)33aを設けても、図3(c)、図3(d)に示すように、プレート32に小口径の穴33cを多数設けるようにしてもよい。
ガス−ポリマーの分離器35は、図4に示すように、分離器本体36に、吐出管17に繋がる管17aから分解生成物としての樹脂と超臨界流体としての溶媒が導入され、その分離器本体36内で樹脂と溶媒を比重差により分離し、ガスなどの溶媒は、トラップ38で捕集し、そのトラップ38から溶媒排出管37にて排出し、また溶媒は、排出管17bより、図1の排出用押出機20に供給するようになっている。
この排出用押出機20は、分解用の二軸押出機10と同様に、シリンダー21に一対のスクリュー22を設けた二軸押出機で構成され、そのシリンダー21に、吐出管17を挟んで、上流と下流に脱気用のベント口23、24が設けられる。
また、排出用押出機20の吐出口25には、図示していないが分解物を所定の断面形状に排出するためのダイスが設けられている。
次に本発明の作用を説明する。
先ず、ホッパー13に投入するポリマーは、粘性流体や弾性的な物質などである。
ここで、粘性流体とは熱可塑性ポリマーや溶融金属、あるいはこれらとクレイや金属酸化物の粉体が混合されたものなどをいう。
弾性的な物質とは、ゴムなどの架橋ポリマーや熱硬化性ポリマー、金属や金属水酸化物、金属酸化物などの無機物、およびこれらの混合物等、流動性の低い物質をいう。
粘性流体あるいは弾性的な物質をホッパー13から供給するには、ペレットあるいは粉体状のものが好ましい。
ホッパー13から反応容器としての二軸押出機10のシリンダー11内に供給されたポリマーは、加熱手段(図示せず)からの熱で適宜溶融乃至軟化され、二軸のスクリュー12により混練されながら吐出口14側に移動する。ここでポリマーの充満率が100%となった位置より下流側に設けた注入口15から、高温、高圧のガスや液体、亜臨界又は超臨界流体として高温のアルコール、水、二酸化炭素、窒素あるいはこれらの組み合わせからなる分解用処理流体が供給される。
この分解用処理流体により、ポリマーは分解されて低分子化された分解生成物となって吐出口14から吐出される。
この際、吐出口14には、圧力調整装置16として、高圧バルブ19が接続されており、注入口15から吐出口14までのシリンダー11内の分解反応ゾーン11R内の圧力を分解反応に必要な圧力に維持すると共に、そのポリマーの滞留時間も調整して分解反応を行う。
しかし、この超臨界流体と生成物が混合した状態は高圧の状態であり、圧力調整装置16で、高圧状態から常圧に戻すことによって、急速に超臨界流体に用いた物質と生成物の相分離が起こる。このような状態の流れを制御することは非常に難しい。
そこで、抵抗体30を設けることで、急速な圧力低下による相分離を抑えて、高圧状態から低圧状態へと流動していく物質の流れを妨げることで、反応容器である二軸押出機10の臨界状態を適正に制御することができる。抵抗体30の形状や大きさ等により、その上流の圧力を制御することができる。
複数の穴33のあいた抵抗体30とは、単に流路を狭めることで流体抵抗を生むのではなく、狭い流路を複数つくることによって流体抵抗を生むことを意味する。
複数の穴33すなわち複数の流路のアスペクト比は大きくとることにより、粘度の低い物質と、粘度の高い物質の混合物を安定して流すことが可能となる。
粘度の低い物質の例としては、ガスや液体があげられる。
粘度の高い物質の例としては、熱可塑性ポリマーや、熱硬化性ポリマーの粉体、金属化合物等固体の粉体があげられる。
また、抵抗体30を複数設けることにより、段階的に圧力を変化させることが可能となるため、より安定して粘度の低い物質と高い物質の混合物を流すことができる。
また、圧力調整装置16としてのバルブ19は高温高圧のガスや液体、超臨界の圧力を調整するためのものなので、超臨界流体として利用する物質が、例えば水やアルコールの場合、これらの物質の臨界点以上の高温高圧に耐えられるもので、かつ粘性流体あるいは弾性的な物質の流量を制御できるものである。
バルブ19と抵抗体30を併用することにより、高温、高圧のガスや液体、超臨界流体と生成物の混合物の変化に対応して反応容器からの吐出の状態を調整することができる。
抵抗体30としては、プレート32に複数の穴33を穿設したもの以外にも、スクリーンメッシュやブレーカプレートを用いることができる。
このスクリーンメッシュとしてはSUSなどの金属線が織り込まれたものである。また、ブレーカプレートとは、普通メッシュを保持するために押出機等で用いられるが、ここではメッシュの保持ではなく、抵抗体30そのものとして用いる。
抵抗体30を通った超臨界流体の溶媒を含む分解生成物は、分離器35に導入され、そこで溶媒分が比重差により除去され、さらに、排出用押出機20に導入され、ベント23、24から超臨界流体として用いた溶媒やガスが脱気され、また分解物生成物は、排出用押出機20の吐出口25からダイス(図示せず)を通して所定断面形状に押し出され、リサイクル材料とされる。
二軸押出機20内での分解生成物とは、例えば、架橋ポリマーの架橋点のみが切れたもの、あるいは主鎖が切れて分子量が小さくなったものである。
前記分解生成物とは、例えば、架橋ポリマーの架橋点のみが切れたもの、あるいは主鎖が切れて分子量が小さくなったものである。
前記超臨界流体とは、メタノール、水、CO2 などの物質が臨界点よりも高い温度、圧力になった状態をいい、密度は通常の気体よりも高く、分子の運動量は気体と同程度である流体のことをいう。
また、亜臨界流体とは臨界点近傍で臨界温度よりも低い温度領域のものであり、反応性は超臨界流体に準じている。
押出機10としては、二軸押出機を例に説明したが、シリンダーとスクリュー単体からなり、シリンダー内でスクリューを回転させることにより樹脂を吐出する押出機を用いても、もしくはシリンダーとピストンからなり、ピストンによって樹脂を吐出する、いわゆるラム押出し機を用いてもよい。
押出機の材質としては超臨界流体の種類によりハステロイ(登録商標)、ステンレス鋼等を用いるがこれに限られるものではない。
前記架橋ポリマーとはポリエチレン、塩化ビニル、シリコーン樹脂、ゴム、エチレン共重合体を架橋したものが挙げられるが、特にこれらに限られるものではない。
前記ゴムとは、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴムなどである。
前記エチレン共重合体とは、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンメタクリレート共重合体、エチレンメチルメタクリレート共重合体、エチレンプロピレンゴム、エチレンブテン−1共重合体、エチレンオクテン共重合体等を言う。
前記架橋ポリマーの流動性を高めたり、分解生成物の物性を向上させるために、熱可塑性ポリマーをブレンドしても良い。
熱可塑性ポリマーの供給方法は、架橋ポリマーと熱可塑性ポリマーをドライブレンドして押出機のホッパー(供給口)へ供給する方法、押出機の途中からサブ押出機を用いて供給する方法等があげられる。
架橋ポリマーの架橋の方法としては、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン化合物を有機過酸化物を用いてポリマに共重合した後、シラノール縮合触媒と水の存在下で架橋を行う方法や、ジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物を使う方法、硫黄を用いる方法、電子線等の電離放射線を用いて架橋する方法があげられる。
なお、これらの架橋ポリマーに酸化防止剤、充填剤、着色剤、銅害防止剤、難燃剤、耐候性付与剤等が加えられていても良い。
アルコールまたは水を押出機に供給する部分では、樹脂圧力が高温流体または超臨界流体または亜臨界流体の圧力を超えているか、あるいはそれ以下の圧力であるかは特に問題とならないが、ガスの分散性を考慮した場合、樹脂の圧力は低い方が望ましい。
1台目の押出機中での超臨界による反応時間を十分にとれる様に、押出機のL/Dは20以上が良い。
1台目と2台目の押出機の吐出管は材料が詰らない様に温度制御できる方が望ましい。
吐出量が制御できず、吐出管の先端から材料が噴き出す場合は吐出管を冷却することが有効であり、吐出管で材料が詰る場合には粘度を下げるために加熱することが有効な場合が多い。
次に本発明のより具体的な実施例を説明する。
実施例1
図1に示した装置を用いて超臨界処理を行った。
1台目の押出機10のサイズは66mm、L/D=65を用いた。排出用押出機20には33mm、L/D=40の押出機を用い、これにベントを設けてアルコールを除去した。押出機10、20はいずれも二軸押出機である。
この2台の押出機10、20を接続する吐出管17に、2つの抵抗体30をそれぞれ入れることができるホルダー31,31を設け、この中に図3(a)、図3(b)に示す抵抗体30を設置して吐出管17中の流れ、および相分離を制御した。さらにその下流にガスポリマー分離器35を設けて、多量の溶剤を脱気できるように配慮した。
押出機10のホッパー13にシラン架橋ポリエチレンを仕込み、アルコール注入部15からエタノールを供給した。エタノールの供給量はシラン架橋ポリエチレン100重量部に対し20重量部とした。シラン架橋ポリエチレンはポリエチレンをシロキサン結合で架橋したものである。ここではゲル分率60%のものを用いた。
アルコール注入部15の温度、圧力は3MPa、320℃とし、反応を促進する部分(分解反応ゾーン11R)は10MPa、温度320℃とした。吐出管17および抵抗体30、ホルダー31は熱媒体で加熱し、300℃に保った。
押出機20は、樹脂を吐出するダイス部分25で160℃とし、ストランド状にリサイクル材料を押出した。
この結果、シラン架橋ポリエチレンを連続的に処理し、反応器内の圧力変動を0.5MPa以内に抑えて、安定して分解生成物20kg/hを取り出すことができた。
この分解生成物のゲル分率をJIS C3005に準拠して40メッシュの金網の中に試料を入れて、110℃のキシレン中で可溶分を24時間抽出した。その後80℃で4時間真空乾燥し、抽出乾燥後の重量と抽出前の重量から求めた。
また、高温GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により分子量を求めた。溶媒としてジクロロベンゼンを用いた。この結果、分解生成物のゲル分率は0%で、分子量は44000で架橋前のべースポリマー(45000)とほぼ同じ分子量のポリエチレンであった。
実施例2
実施例1におけるエタノールに代えて水を用い、分解反応部の圧力が20〜23MPa、温度370℃とした。
この分解生成物の分子量分布とゲル分率を実施例1と同様の方法で確認した。この結果、分解生成物のゲル分率は0%で、分子量は30000で架橋前のベースポリエチレン(45000)よりもやや小さい分子量のポリエチレンであった。
実施例3
実施例2における分解反応ゾーン11Rの温度を400℃、圧力20〜23MPaとした。
この分解生成物の分子量分布とゲル分率を実施例1と同様の方法で確認した。この結果分子量10000、ゲル分率0%のワックス状ポリエチレンであった。
実施例4
実施例1におけるエタノールに代えて、メタノールと炭酸ガスを重量比1:4で混合したものを用い、分解反応部の圧力が14MPa、温度320℃とした。
この分解生成物の分子量分布とゲル分率を実施例1と同様の方法で確認した。 この結果、分解生成物のゲル分率は10%で、分子量は43000で架橋前のベースポリエチレン(45000)よりもやや小さい分子量のポリエチレンであった。
実施例5
実施例1における図3(c)、図3(d)に示す抵抗体30とメッシュの組合せをホルダー31に設置した。
上流側のホルダー31には図3(a)、図3(b)に示す抵抗体30を設置した。
このとき、圧力はやや変動したが、安定して生成物を反応容器である押出機から取り出すことができた。
得られた分解生成物のゲル分率は0%で、分子量は44000で、架橋前のべースポリマー(45000)とほぼ同じ分子量のポリエチレンであった。
比較例
実施例1において図1に示す装置に代わり、図5に示すように、抵抗体30と分離器35を取り除いた構造の装置で、そのまま生成物を吐出した。
この図5の装置は、抵抗体30と分離器35を取り除いた以外は図1と同様であり、図1と同様の符号を付して説明は省略する。
この結果、シラン架橋ポリエチレン100%に対して5%以上エタノールを注入すると押出機内の圧力を超臨界以上に保てず6〜10MPaの間で変動し、生成物が間欠的に吐出され、安定した運転ができなかった。
次に、上述した実施例1〜5と比較例における条件と結果を表1にまとめて示した。
Figure 0003731825
表1より、実施例1〜5は、いずれも反応部の圧力に変動がなく、運転の安定性が良好であるのに対して、比較例では、反応部の圧力が6〜11MPa変動し、運転の安定性が悪い結果となる。
本発明の一実施の形態を示す断面図である。 図1の側断面図である。 図1における抵抗体の詳細を示す図である。 図1におけるガスポリマー分離器の詳細を示す図である。 比較例としての超臨界流体処理装置の断面図である。
符号の説明
10 押出機
13 ホッパー
16 圧力調整装置
17 吐出管
30 抵抗体
35 分離器

Claims (8)

  1. 反応容器中で、粘性流体あるいは弾性的な物質からなる粉体、あるいはペレットを、高温高圧のガスや液体または超臨界流体と混合して処理する超臨界流体処理装置において、反応容器の生成物の吐出口付近に、生成物の吐出流量を調整する抵抗体を接続したことを特徴とする超臨界流体処理装置。
  2. 抵抗体は、プレートに複数の穴のあいた構造体を1個あるいは2個以上用いた請求項1記載の超臨界流体処理装置。
  3. 抵抗体の複数の穴の形状がアスペクト比1.5以上の扁平な形状である請求項2記載の超臨界流体処理装置。
  4. 反応容器が押出機からなり、その押出機の生成物の吐出口に、圧力調整装置を接続し、その圧力調整装置の下流側吐出管に抵抗体を接続した請求項1〜3いずれかに記載の超臨界流体処理装置。
  5. 抵抗体の下流側の吐出管に、超臨界等により分解された生成物から高温高圧のガスや液体として用いた物質または超臨界流体として用いた物質の分離を行う分離器が接続される請求項1〜4いずれかに記載の超臨界流体処理装置。
  6. 分離器の下流側において脱気をさらに行うと共に生成物を押し出す排出用の押出機が接続される請求項5記載の超臨界流体処理装置。
  7. 温高圧のガスや液体または超臨界流体のそれぞれは、アルコール、水、二酸化炭素および窒素のいずれかあるいはこれらの組み合わせである請求項1〜6いずれかに記載の超臨界流体処理装置。
  8. 粘性流体あるいは弾性的な物質からなる粉体、あるいはペレットがシロキサン結合を持つポリマーで、高温高圧のガスや液体、超臨界流体としてのアルコールを用いて分解することでシロキサン結合を切断して熱可塑性ポリマーやワックスとして取り出すと共にこれをリサイクルする請求項1〜7いずれかに記載の超臨界流体処理装置。
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