JP4665102B2 - 光強度変調と光周波数シフトキーイング変調システム - Google Patents
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Description
光信号に周波数変調を施し、上側波帯信号と下側波帯信号とを含む光周波数シフトキーイング信号を得る光周波数シフトキーイング変調手段と、
前記光強度変調手段、及び前記光周波数シフトキーイング変調手段によって変調された強度変調・周波数シフトキーイング変調信号に両側波帯変調を施すための両側波帯変調手段と、
前記両側波帯変調手段の出力信号から光強度変調信号成分を分離する光強度変調信号分離手段とを具備するものが挙げられる。
[2] この光信号取得システムは、好ましくは、前記レーザ光源からの光信号が、複数のレーザ光源から出力された光波長多重信号であり、
前記光強度変調手段は、それぞれの光波長多重信号ごとに設けられる[1]に記載の光信号取得システムである。
[3] この光信号取得システムは、好ましくは、前記両側波帯変調手段が、両側波帯搬送波抑圧変調手段、位相変調手段、または強度変調手段のいずれかである[1]に記載の光信号取得システムである。
[4] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光周波数シフトキーイング変調手段の変調幅を、ΔfFSKとした時に、
前記両側波帯変調手段の変調幅が、ΔfFSKである[1]に記載の光信号取得システムである。
[5] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光強度変調信号分離手段は、前記レーザ光源からの光信号の中心周波数f0(波長多重信号の場合はそれぞれの信号の中心周波数であるfN)を中心周波数とした所定領域の光を透過する光フィルタである[1]に記載の光信号取得システムである
[6] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光フィルタは、光強度信号の占有周波数帯域幅と等しい帯域幅を有する光フィルタである[5]に記載の光信号取得システムである。
[7] この光信号取得システムは、好ましくは、さらに、前記強度変調・周波数シフトキーイング変調信号の周波数シフトキーイング変調成分を復調する周波数シフトキーイング復調手段を具備する[1]に記載の光信号取得システムである。
[8] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光強度変調信号分離手段から出力された光信号に周波数変調を施し、上側波帯信号と下側波帯信号とを含む光周波数シフトキーイング信号を得る第2の光周波数シフトキーイング変調手段を具備する[1]に記載の光信号取得システムである。
光信号に周波数変調を施し、上側波帯信号と下側波帯信号とを含む光周波数シフトキーイング信号を得る光周波数シフトキーイング変調手段と、
前記光強度変調手段、及び前記光周波数シフトキーイング変調手段によって変調された強度変調・周波数シフトキーイング変調信号に両側波帯変調を施すための両側波帯変調手段と、
前記両側波帯変調手段の出力信号を分離する光フィルタ手段と
を具備する光信号取得システムが挙げられる。
[10] この光信号取得システムは、好ましくは、前記レーザ光源からの光信号が、複数のレーザ光源から出力された光波長多重信号であり、
前記光強度変調手段は、それぞれの光波長多重信号ごとに設けられる[9]に記載の光信号取得システムである。
[11] この光信号取得システムは、好ましくは、前記両側波帯変調手段が、両側波帯搬送波抑圧変調手段、位相変調手段、または強度変調手段である[9]に記載の光信号取得システムである。
[12] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光周波数シフトキーイング変調手段の変調幅を、ΔfFSKとした時に、前記両側波帯変調手段の変調幅が、ΔfFSKである[9]に記載の光信号取得システムである。
[13] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光強度変調手段の代わりに、光位相変調手段、又は光位相変調手段及び光強度変調手段が用いられる[9]に記載の光信号システムである。
[14] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光フィルタ手段は、前記レーザ光源からの光信号の中心周波数f0(波長多重信号の場合はfN)を中心周波数とした所定領域の光を透過する光フィルタを含む[9]に記載の光信号取得システムである。
[15] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光フィルタ手段は、前記両側波帯変調手段からの出力光のうち、
光強度信号の占有周波数帯域幅と等しい帯域幅を有する光フィルタである[9]に記載の光信号取得システムである。
[16] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光フィルタ手段は、中心周波数がf0(波長多重信号の場合はfN)である信号、及び中心周波数がf0−2ΔfFSK(波長多重信号の場合はfN−2ΔfFSK)である信号及び中心周波数がf0+2ΔfFSK(波長多重信号の場合はfN+2ΔfFSK)である信号のいずれか又は両方を通過する光フィルタである[9]に記載の光信号取得システムである。
[17] この光信号取得システムは、好ましくは、さらに、前記強度変調・周波数シフトキーイング変調信号の周波数シフトキーイング変調成分を復調する周波数シフトキーイング復調手段を具備する[9]に記載の光信号取得システムである。
[18] この光信号取得システムは、好ましくは、前記光強度変調信号分離手段から出力された光信号に周波数変調を施し、上側波帯信号と下側波帯信号とを含む光周波数シフトキーイング信号を得る第2の光周波数シフトキーイング変調手段を具備する[9]に記載の光信号取得システムである。
本発明の光波長多重FSK変調システムは、基本的には光WDM信号復調手段により光WDM信号を復調し、インターリーバなどの光FSK信号分離手段を用いて、光FSK信号をUSB光とLSB信号に分離することにより光WDM信号、および光FSK信号を得ることができるという知見に基づくものである。以下、本発明の光WDM−FSK変調システムの具現例について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の光波長多重FSK変調システムの基本構成を示す概略図である。図1に示されるとおり、本発明の光波長多重FSK変調システム(1)は、WDM信号取得手段(2)と、光FSK変調手段(3)と、光FSK信号分離手段(4)とを具備する。また、好ましくは、光WDM信号復調手段(5)を具備する。なお、図1中、(6)は光WDM信号取得手段に入力される電気信号を伝える線などの信号通路を表し、(7)はWDM信号取得手段(2)と光FSK変調手段(3)とを連結する光通路を表し、(8)は光FSK変調手段(3)と、光WDM信号復調手段(5)及び光FSK信号分離手段(4)とを連結する光通路を表し、(9)は光WDM信号が出力される通信路を表し、(10)はUSB信号が出力される通信路を表し、(11)はLSB信号が出力される通信路を表す。なお、光通路(8)には、図示しない光分波器が設けられてもよい。
光WDM信号取得手段(2)は、光波長多重信号を出力するための手段である。先に説明したとおり、光WDM技術は公知であり、光WDM信号取得手段(2)としては公知の光WDM信号取得手段を用いることができる。図2は、光WDM信号取得手段の基本構成例を示す概略図である。図2に示されるように、光WDM信号取得手段(2)としては、複数のE/O(電気・光変換器)(21)と、E/Oの出力光をまとめる波長多重回路(WDM)(22)とを含むものが挙げられる(田崎公郎、野村雅行著「やさしくわかる通信ネットワーク」日本実業出版社発行、p168、2000年)。すなわち、E/Oが、複数の電気信号(23)を、それぞれ異なる波長の光信号(λP1、λP2、・・・λPN)(24)に変換する。そして、波長多重回路(WDM)が、これら複数の光信号をまとめて光信号の束(λP1+λP2・・・+λPN)(25)とし、光ファイバーなどからなる一本の通信路(26)に出力する。このようにして光WDM信号が得られる。なお、波長多重回路としては、アレー導波路回折格子(AWG)などが挙げられる。
光FSK変調手段(3)は、光WDM信号取得手段が出力する光WDM信号に周波数変調を施し、光周波数シフトキーイング信号を得るための手段である。光FSK変調手段(3)としては、光SSB変調器、または光FSK変調器が挙げられる。
図4に、光SSB変調器の基本構成を表す概略図を示す。図4(a)に示されるように、光SSB変調器(41)は、第1のサブマッハツェンダー導波路(MZA)(42)と、第2のサブマッハツェンダー導波路(MZB)(43)と、メインマッハツェンダー導波路(MZC)(44)と、第1のバイアス調整電極(DCA電極)(45)と、第2のバイアス調整電極(DCB電極)(46)と、第1の変調電極(RFA電極)(47)と、第2の変調電極(RFB電極)(48)と、第3のバイアス調整電極(DCC電極)(49)とを具備する。
図4(b)に示されるように、先に説明した光SSB変調器において、RF電極が、RF信号用の電極と、DC信号用の電極とを兼ねたものでもよい。すなわち、RFA電極及びRFB電極のいずれか又は両方は、DC信号とRF信号とを混合して供給する給電回路(バイアス回路)と連結されている。この態様の光SSB変調器は、RF電極が給電回路(バイアス回路)と連結されているので、RF電極にRF信号(ラジオ周波数信号)とDC信号(直流信号:バイアス電圧に関する信号)を入力でき、先に説明した光SSB変調器と同様に機能できる。
光SSB変調器の動作は、たとえば、「川西哲也、井筒雅之、"光SSB変調器を用いた光周波数シフター"、信学技報、TECHNICAL REPORT OF IEICE, OCS2002-49, PS2002-33, OFT2002-30(2002-08)」、「日隅ら,Xカットリチウムニオブ光SSB変調器,エレクトロンレター,vol. 37, 515-516 (2001).」などに詳しく報告されている。すなわち、光SSB変調器によれば、所定量周波数がプラスにシフトした上側波帯信号(USB)、及び下側波帯信号(LSB)を得ることができる。
光FSK変調器は、符号切り替えを高速で実現するために、光SSB変調器のDCC に相当する電極をRF(ラジオ周波数)電極、又はバイアス調整電極とRF電極とに置き換えたものである。RF電極のみを用いるものとしては、RF電極がDC信号とRF信号とを混合して供給する給電回路(バイアス回路)と連結されているものが挙げられる。RF電極として、好ましくは、高速スイッチングに対応した進行波型電極を用いることができる。ここで、RF電極とは、RF周波数の入出力に対応した電極である。FSK変調器においても、RFC電極の信号電圧を切り替えることで、上側波成分と下側波成分とを切り替えて出力できる。
図5は、光FSK変調手段の出力例を示す概念図である。光FSK信号は、それぞれの光WDM信号についての上側波帯(USB)信号(61)と下側波帯(LSB)信号(62)とからなる。図5に示されるように、本明細書では、光FSK変調手段による振動数変調の幅をΔfFSKとする。図5に示されるように、各光WDM信号の中心周波数をfNとすると、USB信号の中心周波数は、fN+ΔfFSKであり、LSB信号の中心周波数は、fN-ΔfFSKである。
光WDM信号復調手段(5)は、光FSK変調手段が出力する光周波数シフトキーイング信号を光波長多重に復調するための手段である。
ΔfWDM>ΔfWDMsig +ΔfFSK
光FSK信号分離手段(4)は、光FSK変調手段が出力する光FSK信号をUSB信号とLSB信号とに分離するための手段である。光FSK信号分離手段(4)は、USB信号分離手段とLSB信号分離手段のいずれか、又は両方を具備するものが挙げられる。すなわち、光FSK信号を分離するためには、USB信号、又はLSB信号のいずれかで足りる。これら両方の信号を取り出すことで、SN比を向上させることができる。
図7は、USB信号分離手段が分離する周波数帯を説明するための図である。図7(a)は、光WDM信号の、光FSK変調信号を表す図である。図7(b)は、USB信号分離手段が分離した後の光USB信号を示す図である。図7(a)中、(72)はUSB信号分離手段が分離する周波数帯域を示す。図7(a)に示されるように、USB信号分離手段としては、fN+ΔfFSKを中心周波数として、少なくともその中心周波数から上方及び下方に周波数がそれぞれΔfWDMsigだけずれた周波数帯域を含む帯域の光を透過するもの(光フィルタなど)が挙げられる。このような帯域フィルタ特性を有するので、図7(b)に示されるような出力を得ることができる。すなわち、USB信号分離手段によりUSB信号を得ることができる。また、USB信号分離手段としては、fN+ΔfFSKを中心周波数として、少なくともその中心周波数から上方及び下方に周波数がそれぞれΔfWDMsigだけずれた周波数帯域のうち所定の領域における光を透過するものであっても良い。このような特性をもつUSB信号分離手段では、USB信号を完全に取り出せないが、ある程度の強度を持ってUSB信号を取り出せれば、光FSK信号を復調できるからである。
LSB信号分離手段も基本的には、USB信号分離手段と同様に考えることができる。すなわち、LSB信号分離手段としては、fN−ΔfFSKを中心周波数として、少なくともその中心周波数から上方及び下方に周波数がそれぞれΔfWDMsigだけずれた周波数帯域を含む帯域の光を透過するものが挙げられる。また、LSB信号分離手段としては、fN−ΔfFSKを中心周波数として、少なくともその中心周波数から上方及び下方に周波数がそれぞれΔfWDMsigだけずれた周波数帯域のうち所定の領域における光を透過するものであっても良い。このような特性をもつLSB信号分離手段では、LSB信号を完全に取り出せないが、ある程度の強度を持ってLSB信号を取り出せれば、光FSK信号を復調できるからである。
光FSK信号分離手段として、具体的にはインターリーバが挙げられる。インターリーバは、入射した波長多重光信号を波長間隔が2倍の二組の信号系列に分波でき、逆に、二組の波長多重信号を波長間隔が半分の一つの信号系列に合波するという特徴をもつデバイスである。インターリーバによれば、シャープな信号の通過波長帯域を得ることができるので、隣接チャンネル間の信号を確実に分離でき、別の波長が混ざり、通信品質が劣化すること防止できる。
特に図示しないが、光FSK信号分離手段(4)からの出力路には、好ましくは光増幅器が設けられる。インターリーバなどの光FSK信号分離手段(4)から出力された光信号は、その振幅が小さくなる場合がある。したがって、光増幅器により振幅を回復することで、長距離の通信にも耐えられこととなる。このような光増幅器は、好ましくはUSB信号、LSB信号のそれぞれに対して設けられる。
ΔfWDM、ΔfFSK、及びΔfWDMsigの例としては以下のものが挙げられる。
本発明の光波長多重FSK変調システムの例としては、ΔfWDM:100GHz、ΔfFSK:25GHz、ΔfWDMsig:10GHzのものが挙げられる。このようなシステムであれば、光WDM取得手段として70GHzのバンドパスフィルタを具備するものを用い、インターリーバとして50GHz−100GHzのインターリーバを用いることができる。
本発明の光波長多重FSK変調システムの別の例としては、ΔfWDM:100GHz、ΔfFSK:12.5GHz、ΔfWDMsig:5GHzのものが挙げられる。このようなシステムであれば、光WDM取得手段として35GHzのバンドパスフィルタを具備するものを用い、インターリーバとして25GHz−50GHzのインターリーバを用いることができる。
以下では、これまで説明した光WDM・FSK変調システムを用いて光WDM信号、及び光FSK変調信号を取得する工程の例を説明する。先に説明したように、本発明の光WDM・FSK変調方法の例としては、基本的には光WDM信号出力工程と、光FSK信号出力工程と、光WDM信号復調工程と、光FSK変調信号分離工程とを含むものが挙げられる。本発明によれば、光WDM信号、及び光FSK変調信号のいずれか又は両方を得ることができる。
光WDM信号出力工程は、光WDM信号取得手段が光WDM信号を出力する工程である。先に説明したとおり、光WDM信号出力工程において出力される光WDM信号の例は、図3に示されるとおりである。
光FSK信号出力工程は、前記光FSK変調手段が、前記光WDM信号取得手段(2)が出力する光WDM信号に周波数変調を施して光FSK信号を得る工程である。先に説明したとおり、光FSK信号出力工程において出力される光FSK信号の例は、図5に示されるとおりである。図5に示されるように、光FSK信号は、図3のそれぞれの光WDM信号についてのUSB信号(61)とLSB信号(62)とからなる。
光WDM信号復調工程は、光WDM信号復調手段が光FSK信号を光WDM信号に復調し、光WDM信号を得る工程である。図6に示されるように、光WDM信号復調工程では各WDM信号についてのUSB信号及びLSB信号をあわせた周波数帯域の光を透過するので、光WDM信号を復調できる。先に説明したとおり、少なくともfNから上方及び下方に周波数が(ΔfWDMsig +ΔfFSK)だけずれた周波数帯域を含む帯域を透過する光フィルタを用いれば、光WDM信号を復調できる。復調後の光WDM信号は、図3に示される光WDM信号と同様の波形を有する。この光WDM信号は、図1の(9)で表される通信路へと出力される。このようにして、本発明の光WDM・FSK変調方法では、光WDM信号が出力される。
光FSK変調信号分離工程は、光FSK信号分離手段が、前記光FSK信号をUSB信号とLSB信号とに分離し、光FSK変調信号を得る工程である。光FSK変調信号分離工程は、上記の光WDM信号復調工程と並行して行われる。先に説明したとおり、光FSK信号分離手段が分離したUSB信号の例は、図7(b)に示される。このUSB信号は、図1の(10)で表される通信路へと出力される。特に図示しないが、LSB信号も同様にして得られ、図1の(11)で表される通信路へと出力される。このようにして、本発明の光WDM・FSK変調方法では、光FSK信号が出力される。
本発明の光信号取得システムは、基本的にはIM・FSK同時変調システム(又は、PM・FSK同時変調システム)において、FSK情報を取り除き、IM信号(又はPM信号)を復調するものである。IM信号を復調するので、光ネットワークの各ノードにおいて、新たな光ラベル(FSK信号など)を付けることができる。以下、図面に従って本発明の光信号取得システムの例を説明する。
図8は、本発明の光信号取得システムの基本構成を示す概略図である。図8(a)に示されるように、本発明の光信号取得システム(101)は、レーザ光源(102)と、光IM手段(103)と、光FSK変調手段(104)と、DSB変調手段(105)と、光IM信号分離手段(106)とを具備するものが挙げられる。また、本発明の光信号取得システムは、好ましくはFSK復調手段(107)、第2の光FSK変調手段(108)を具備する。以下、各要素について説明する。
レーザ光源(102)は、レーザ光を発生するためのデバイスである。従来の光FSKシステムでは、レーザ光源から発生するレーザ自体の波長を変化させていた。しかしながら、本発明の光信号取得システムでは、光FSK変調器などの光FSK変調手段器を用いるので、レーザ光源自体の出力を一定に保つことができる。これによってIMが可能となる。レーザ光源としては、半導体レーザが挙げられる。なお、レーザ装置に後述の光強度変調器が組み込まれているものを用いても良い。
光IM手段(3)は、レーザ光源からのレーザ光の強度を変調するための手段であり、公知の光強度変調器を採用できる。このような光強度変調器としてはLN変調器などが挙げられる。光強度変調器によりレーザ光の振幅が変調される。この際の変調されたレーザ光の帯域幅の半分の値を本明細書では、Δfsigとする。光強度変調器としては、レーザ装置に組み込まれレーザを直接変調するものであっても良いが、好ましくはレーザ光源と別に設けられている光強度変調器である。なお、光強度変調手段の代わりに、又は光強度変調手段とともに光位相変調手段を用いても良い。その場合、光IM信号は、光PM信号、又は光IM・PM信号となる。なお、光信号が光波長多重信号の場合、ΔfsigはΔfWDMsigとなるが、以下ではこれらをまとめてΔfsigとして表現する。
光FSK変調手段(104)は、光信号に周波数変調を施し、USB信号とLSB信号とを含む光FSK信号を得るための手段である。光FSK変調手段としては、先に説明したものを用いることができる。
DSB変調手段(105)は、前記光IM手段、及び前記光FSK変調手段によって変調されたIM・FSK変調信号に両側波帯(DSB)変調を施し、両側波帯信号を得るための手段である。DSB変調手段としては、両側波帯搬送波抑圧変調手段が好ましい。両側波帯搬送波抑圧(DSB−SC)変調手段によれば、両側波帯以外の搬送波成分を抑圧でき、信号の分離がしやすくなるからである。
光IM信号分離手段は、前記DSB変調手段の出力信号から光IM信号成分を分離するための手段である。光IM信号分離手段としては、f0を中心周波数として、所定領域の光を透過する光フィルタや、f0を中心周波数として、2Δfsigで表される帯域幅を有する光フィルタが挙げられる。より具体的な、光フィルタは、光強度信号の占有周波数帯域幅と等しい帯域幅を有する光フィルタが挙げられる。
FSK復調手段(107)は、IM・FSK変調信号のFSK変調成分を復調するための手段である。
第2の光FSK変調手段(108)は、光IM信号分離手段から出力された光信号に周波数変調を施し、USB信号とLSB信号とを含む光FSK信号を得るための手段である。この第2の光FSK変調手段を用いれば、一度IM信号に復調された光情報に再度FSK変調信号(ラベル信号など)を載せることができる。
本発明の光信号取得システムは、基本的にはIM・FSK同時変調システムにおいて、FSK情報を取り除き、IM信号を復調するものである。
本発明の光信号取得方法は、基本的には光IM工程と、光FSK変調工程と、DSB−SC変調工程と、光IM信号分離工程とにより、光信号を得るものである。本発明の光信号取得方法の別の例は、FSK復調工程、第2の光FSK変調工程を含む工程により光信号を得ても良い。以下、各工程について説明する。なお、光IM工程と、光FSK工程とはどちらが先の工程であっても構わない。
光IM工程は、レーザ光源からのレーザ光の強度を変調するための工程である。このIMが多段階であればそれだけ多くの情報を与えることができる。
光FSK変調工程は、光信号に周波数変調を施しUSB信号とLSB信号とを含む光SFK信号を得るための工程である。すなわち、この工程では、USN信号、又はLSB信号を選択して出力できる。USB信号の中心周波数は、f0+ΔfFSKであり、LSB信号の中心周波数は、f0-ΔfFSKである。なお、レーザ光の代わりに光WDM信号を用いた場合は、それぞれの光WDM信号の中心周波数をfNとすると、USB信号の中心周波数は、fN+ΔfFSKであり、LSB信号の中心周波数は、fN-ΔfFSKである。
DSB変調工程は、前記光IM手段、及び前記光FSK変調手段によって変調されたIM・FSK変調信号に両側波帯(DSB)変調を施すための工程である。図9は、両側波帯搬送波抑圧(DSB−SC)変調後の光信号のスペクトルを表す概念図である。
光IM信号分離工程は、DSB変調工程の出力信号から光IM信号成分を分離するための工程である。先に説明したとおり、DSB変調工程では、f0+2ΔfFSKを中心周波数とする信号(USB)と、f0を中心周波数とする信号(LSB)とがあわせて出力される場合と、f0を中心周波数とする信号(USB)と、f0-2ΔfFSKを中心周波数とする信号(LSB)とがあわせて出力される場合とがある。すなわち、いずれの場合においても、f0を中心周波数とする信号が出力される。そこで、光IM信号分離工程では、図9(a)、及び図9(b)の矢印で示される領域の光を取り出すことで、図9(c)に示されるように、f0を中心周波数とする信号成分を取り出すことができ、これにより光IM信号を復調できる。
FSK復調工程は、IM・FSK変調信号のFSK変調成分を復調するための工程である。FSK復調工程としては、先に説明したインターリーバなどの光FSK信号分離手段を用いてUSB信号と、LSB信号とに光信号を分離するものが挙げられる。
第2の光FSK変調工程は、光IM信号分離手段から出力された光信号に周波数変調を施し、USB信号とLSB信号とを含む光FSK信号を得るための工程である。この第2の光FSK変調工程によれば、一度IM信号とされた光情報に再度FSK変調信号を載せることができる。
本発明の先に説明したとは別の光信号取得システムは、先に説明した光信号取得システムにおいて、光IM手段(103)の代わりに、光位相変調(PM)手段、又は光IM手段と光PM手段とを組み合わせて基本信号とするものである。図9(b)に、光PM手段を用いた光信号取得システムの基本構成例を示す。これらのシステムは、先に説明した光信号取得システムと同様に作用する。
図10に示されるように、本発明の別の具現例に係る光信号取得システム(101)は、レーザ光源(102)と、光IM手段(103)と、光FSK変調手段(104)と、DSB変調手段(105)と、光フィルタ手段(110)とを具備するものが挙げられる。また、この光信号取得システムは、好ましくは、再度ラベル情報を載せるためなどに用いられる第2の光FSK変調手段(108)を具備する。
この光信号取得システム(101)において、レーザ光源(102)、光IM手段(103)、光FSK変調手段(104)、及びDSB変調手段(105)は、先に説明したものと同様であり、これらは先に説明したと同様に機能する。
本発明の光情報通信システムは、特に図示しないが、これまで説明した光信号取得システムと、光信号取得システムによって出力された光信号をその周波数に応じて分波する分波手段と、前記分波手段が分波された一方の光信号を検出するための第1の光検出器と、前記分波器により分波された残りの光信号を検出するための第2の光検出器と、前記第1の光検出器の出力信号と、前記第2の光検出器の出力信号との差分を計算する減算器とを具備するものが挙げられる。
分波器は、光信号をその波長又は周波数に応じて分波するデバイスであり、公知の分波器を採用できる。
光検出器は、光信号を検出するためのデバイスであり、公知の光検出器を採用できる。この光検出器としては、例えばフォトダイオードを含むデバイスを採用できる。光検出器は、例えば、光信号を検出し、電気信号に変換するものが挙げられる。光検出器によって、光信号の強度などが検出できる。
減算器は、第1の光検出器の出力信号と、前記第2の光検出器の出力信号との差分を計算する計算回路などを含むデバイスであり、公知の減算器を採用できる。
2 WDM信号取得手段
3 光FSK変調手段
4 光FSK信号分離手段光
5 WDM信号復調手段
6 信号通路
7 光通路
8 光通路
9 光WDM信号出力通信路
10 USB信号出力通信路
11 LSB信号出力通信路
21 E/O(電気・光変換器)
22 波長多重回路(WDM)
23 電気信号
24 光信号
25 波長多重回路(WDM)
26 通信路(光通路)
40 光WDM信号
41 光SSB変調器(
42 第1のサブマッハツェンダー導波路(MZA)
43 第2のサブマッハツェンダー導波路(MZB)
44 メインマッハツェンダー導波路(MZC)
45 第1のバイアス調整電極(DCA電極)
46 第2のバイアス調整電極(DCB電極)
47 第1の変調電極(RFA電極)
48 第2の変調電極(RFB電極)
49 第3のバイアス調整電極(DCC電極)
61 上側波帯(USB)信号
62 下側波帯(LSB)信号
71 光フィルタの透過帯域
72 USB信号分離手段の透過帯域
101 光信号取得システム
102 レーザ光源
103 光IM手段
104 光FSK変調手段
105 DSB−SC変調手段
106 光IM信号分離手段
107 FSK復調手段
108 第2の光FSK変調手段
109 光PM手段
110 光フィルタ手段
Claims (2)
- レーザ光源からの光信号の強度を変調する光強度変調手段と、 光信号に周波数変調を施し、上側波帯信号と下側波帯信号とを含む光周波数シフトキーイング信号を得る光周波数シフトキーイング変調手段と、 前記光強度変調手段、及び前記光周波数シフトキーイング変調手段によって変調された強度変調・周波数シフトキーイング変調信号に両側波帯変調を施すための両側波帯変調手段と、 前記両側波帯変調手段の出力信号から光強度変調信号成分を分離する光強度変調信号分離手段と を具備する光信号取得システムであって、 前記光周波数シフトキーイング変調手段の変調幅を、Δf FSK とした時に、 前記両側波帯変調手段の変調幅が、Δf FSK であり、 前記光強度変調信号分離手段は、前記レーザ光源からの光信号の中心周波数f 0 を中心周波数とした所定領域の光を透過する光フィルタである光信号取得システム。
- 前記光フィルタは、光強度信号の占有周波数帯域幅と等しい帯域幅を有する光フィルタである請求項1に記載の光信号取得システム。
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