JP4664035B2 - 機能性icタグ - Google Patents

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Description

本発明は、ICタグの一部に切り離しによる機能変更手段を備えたICタグに関する。
近年、紙やプラスチック等の絶縁体の上にアンテナとICチップを備えたICタグと、ICタグと通信を行なうリーダー/ライター装置とにより構成された図8に示すようなタグシステムが、商品流通・在庫管理、店舗での精算処理、及び盗難防止用システムに関する要素技術として注目を集めている。図8の詳細な説明は省略する。上記タグシステムで使用される代表的なICタグとしては、リーダー/ライター装置とタグとの通信に電波を使用するRF部と、変調/復調部と、データ記憶部と、を備えたICとアンテナで構成された非接触型のICタグ(RFICタグ)が開示されている(特許文献1参照)。
図9は、紙やプラスチック等の絶縁体基板90上に、コイルアンテナ201とICチップ210とを積層して構成されたRFICタグの構造例を示す斜視図である。図9に示すような簡単な構造に基づいて上記システムへの応用が可能である。
特開平9−62934号公報
商品に貼付するものであるというタグの性質上、上記背景技術において説明したRFICタグに代表されるICタグは、小型軽量であることが求められる。このため、ICタグに搭載されるICの回路構成は、単純な構成が好ましく、データ改竄防止用のハードウェアやソフトウェアをICに搭載することは難しかった。このため、従来のICタグにおいては、データの改竄が比較的容易であるという問題点が存在していた。
本発明は、簡単な構造を維持しつつ、データの改竄を防止することができるタグシステムを提供することを目的とする。
本発明は、ICタグに切り離し可能部分を設け、前記切り離し可能部分をタグから切り離すことにより、ICタグに対するデータ入力、及びICタグからのデータ出力に対する制限を変化させ、データの改竄を防止するものである。ICタグで行なう信号処理を変更、或いは格納データの自動的な更新、変更等、ICタグの機能の変更を、リーダー/ライター装置を用いず、人の手により変更できる。ICタグの外観の変化とICタグの機能変化を連動させることで、ICタグの機能が、どのような状態にあるかを人が目視で把握できる。
前記タグの切り離し可能部分を切り離して、初めて視認できる場所(タグの切り離し部分を切り離した跡、或いは切り離したタグの裏)に、外部入出力装置(リーダ/ライター)とタグ間の情報のやり取りに必要な情報(認証コード)の一部を記すことで、情報セキュリティを向上させることことができる。
例えば、本発明のICタグは、少なくとも一箇所の切り離し可能な部分A1を備え、A1が付いている間は第1の機能を有し、A1が切り離されることにより情報が表示され、その情報を用いることで第1の機能とは異なる第2の機能に変化することを特徴とする。具体的には、切り離し可能な部分であるA1、A2及びA3により構成されるICタグを商品に貼り付け、全て切り離されていない状態のみICタグに製品に関する基本情報(製造工場、製品番号、ロット番号等)を書込み、追記可能としておく。そして、メーカーから出荷する際にAの部分を切り離す。A1の部分が切り離されることにより、製品に関する基本データの書換え、追記が不可能になる。この時点で初めて販売店で必要な情報(入荷日、販売店情報等)を書き込むための情報(アクセスコード等)が表示される。
次に、販売店で製品を入荷した際に前記タグ上に表示されている情報(アクセスコード等)を用いて、販売店で必要な情報を追記する。そして、消費者に製品を販売する際に、販売した日などの付加データを入力した後、A2の部分を切り離して消費者に渡す。なお、A1が付いたままの状態では、前記販売日等の販売店で必要な情報の入力をすることは出来ない。また、A1及びA2が切り離されてA3の部分だけとなったタグは、ユーザー用の特定の領域のデータ入力が可能となり、この領域のデータアクセスをするためには、A2が切り離されたことにより表示される情報(アクセスコード等)が必要となる。また、アクセスコードは販売店及びユーザ固有のIDと組み合わせることにより書き換えることが可能で、書換え後は表示されているアクセスコードを用いて、書き換えることも参照することも出来ない。さらにA1を切り離した場合と同様に、ICタグにA1或いはA2が付いた状態では、ユーザ用の領域に付加データの入力、参照をすることは出来ない。なお、表示される情報として他の領域へのアクセス権限も提供することにより、販売店及びユーザに各々に対して参照可能なデータ領域の範囲を変えたりすることが可能となる。
このように、物理的に切り離し可能な部分を備え、切り離したことによって機能を変化させることにより、後々のデータの改ざんが極めて困難なタグを提供することが出来る。さらに切り離された後に表示される情報を用いることでよりセキュリティを高めることが可能となる。
本発明によれば、切り離し可能な部分を備え、切り離されることにより初めて情報が表示される部分を備えたタグにおいて、切り離し可能な部分がすべて揃っている状態では、タグ内の特定の記憶領域のみにアクセス出来る。しかし、一部を切り離すと、その記憶領域にはアクセスできなくなり、別の記憶領域へのアクセスが可能となる。このように、タグの物理的な状態によって機能が変化するため、後からタグ内のデータを参照したり改ざんしたりすることが極めて困難になり、さらに、記憶領域へアクセスするための条件として、タグを切り離して表示される情報(アクセスコード)による認証を追加することで、強固なセキュリティ機能を持つタグを提供することが可能となる。また、表示する情報と連動して、各記憶領域へのアクセス制限情報を提供することでよりきめ細やかなアクセスコントロールの機能を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態による機能性ICタグについて図面を参照しつつ説明を行う。本実施の形態による機能性ICタグは、切り離しによる機能変更・情報の提示手段を備えていることを特徴とする。図1は、タグ本体からの切り離し可能部分の数nが2であるICタグの基本的な構成例を示す図である。図2は、紙、プラスチック等の絶縁体基板90上に構成された、図1に示すICタグの構造を示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態によるICタグは、切り離し可能なA1部分及びA2部分と、切り離しができない非切り離し部分B(タグ本体)の3つの部分から構成されている。A1部分、A2部分、及びB部分は、それぞれIC1(10)、IC2(20)、及びIC3(30)と、タグと外部(タグとの間でデータのやり取りを行うリーダー/ライター装置等)とのインタフェースとして機能する、アンテナ1、アンテナ2、及びアンテナ3をそれぞれ備えている。
IC1(10)とIC2(20)との間の信号伝送用の信号線路L1が、IC1(10)とIC2(20)とを繋いでおり、IC2(20)とIC3(30)との間の信号伝送用の信号線路L2が、IC2(20)とIC3(30)との間を繋いでいる。信号線路L1は、A1がタグ本体(この場合は、B及びA2)から切り離された場合に切断されるように構成されている。同様に、信号線路L2も、A2がタグ本体から切り離された場合に切断されるようなレイアウトで配線されている。
尚、IC1(10)、IC2(20)、及びIC3(30)から、共通GND91に接続されている線路SL12、SL21はA1部分が切り離された場合に切断され、SL23、SL32は、A2部分が切り離された場合に切断されるように、A1とA2との切り離し境界線、或いはA2とBとの切り離し境界線に跨るようにレイアウトされている。線路SL12、SL21、SL23、及びSL32は、線路切断によって発生する線路のインピーダンスの変化を検出し、A1部分、或いはA2部分の切り離し判定に用いるために設けられた線路である。
図3は、IC1(10)の構成例を示す機能ブロック図である。図3に示すように、IC1(10)は、アンテナ1からの受信信号の一部を電力に変換する電源回路1(11)と、タグの外部インタフェースであるアンテナ1に対して信号の受信・送信を行う送受信回路12と、エンコードされたデータを変調する変調回路13と、受信信号を復調する復調回路14と、送信データのエンコードと受信データのデコードとを行うエンコード/デコード回路15と、エンコード/デコード回路15或いは信号線L1を介して送られてきたデータの処理を行うデータ処理回路1(16)と、記憶装置1(18)と、データ処理回路1(16)と記憶装置1(18)との動作を、タグの状態に応じて制御する制御回路1(17)と、A1がA2から切り離されたか否かをA1自身が判定するA1切り離し判定回路2(19)と、を有して構成されている。
図4は、IC2(20)の構成例を示す機能ブロック図である。図3と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。図4に示すように、IC2(20)は、アンテナ2からの受信信号の一部を、電力に変換する電源回路11と、タグの外部インタフェースであるアンテナ2に対して信号の受信・送信を行う送受信回路12と、エンコードされたデータを変調する変調回路13と、受信信号を復調する復調回路14と、データのエンコード及びデコードを行うエンコード/デコード回路15と、データの処理を行うデータ処理回路2(21)と、記憶装置2(23)と、データ処理回路2(21)と記憶装置2(23)との動作をタグの状態に応じて制御する制御回路2(22)と、A1がA2から切り離されたか否かをA2が判定するA1切り離し判定回路1(24)と、A2がBから切り離されたか否かをA2自身が判定するA2切り離し判定回路4(25)と、を有している。
図5はIC3(30)の構成例を示す図である。図5に示すように、IC3(30)は、受信信号の一部を電力に変換する電源回路3(11)と、タグの外部インタフェースであるアンテナ3に対して信号の受信・送信を行う送受信回路12と、エンコードされたデータを変調する変調回路13と、受信信号を復調する復調回路14と、データのエンコード及びデコードを行うエンコード/デコード回路15と、データの処理を行うデータ処理回路3(31)と、記憶装置3(33)と、データ処理回路3(31)と記憶装置3(33)の動作を、タグの状態に応じて制御する制御回路3(32)と、A2がBから切り離されたか否かを、Bが判定するA2切り離し判定回路1(34)と、を有している。
図6aは、IC2のA1切り離し判定回路1(24)の構成例を示す機能ブロック図である。図6aに示すように、A1切り離し判定回路1(24)は、信号線路L1の切り離し検出装置1(40)と、線路SL21のインピーダンスの変化を検出するインピーダンス変化検出回路1(50)と、から構成されている。
Figure 0004664035
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Figure 0004664035
Figure 0004664035
信号線路L1の切り離し判定回路1(40)は、IC1(10)のデータ処理回路1(16)から信号線L1を介して送られた識別用データと照合用データ42との照合をデータ照合装置41において行う。表1aに示すように信号線L1を介してIC1から送られた識別用データと照合用データとが一致した場合は「0」を出力し、一致しなかった場合は「1」を出力する。同様に線路SL21のインピーダンスの変化を検出するインピーダンス変化検出回路1(50)は、線路SL21が、共通GNDに接地された状態にあるか否かを検出し、AND回路53により表1aに示すように線路SL21が、共通GNDに接地された状態では「0」を出力し、線路SL21が切断され開放状態となった場合には「1」を出力するように構成されている。
そして、A1切り離し判定回路1(24)は、表1aに示すように、信号線路L1の切り離し判定回路1(40)の出力と「インピーダンス変化検出回路1」の出力とのAND回路54による論理積を算出し、算出された論理積が「1」となった場合にA1がタグ本体から切り離されたものと判定する。
尚、信号線路L1の切り離し判定は、IC1とIC2とに予め記録させておいたデータを、それぞれ識別用データと照合用データとして照合する方式を採用しても良いし、IC2(20)から信号線路L1を介して任意の照合用データをIC1(10)へ送信し、IC1(10)がこれを識別用データとして返信し、これを、信号線路L1の切り離し判定回路1(40)で照合する方式を採用しても良い。
また、A1切り離し判定回路1(24)の動作説明では、信号線路L1の切り離し判定回路1(40)の出力と、インピーダンス変化検出回路1(50)の出力との論理積をAND回路54により算出し、論理積が「1」となった場合にA1がタグから切り離されたとしているが、判定方法はこれに限定されるものではない。例えば、信号線路L1の切り離し判定回路1(40)の出力と、インピーダンス変化検出回路1(50)の出力と、の論理和が「1」となった場合、すなわち信号線路L1或いは線路SL21のいずれか1つが切断された場合にA1がタグから切り離されたと判定する方式を採用してもよい。この場合にはAND回路54の代わりにOR回路を用いる。
尚、図6aの線路SL21のインピーダンス変化検出装置50を例に、インピーダンス変化検出装置の動作を説明すると、以下のようになる。AND回路53においては、2つの入力が共通化されている。A1が切り離し線1で切り離される前には線路SL21が切断されておらず、AND回路53の2つの入力は、GNDの電位となっている。このため、AND回路53の2入力は“Low”となり、AND回路53の出力は“0”となる。一方、A1が切り離し線1で切り離されると線路SL21も切断されるため、AND回路53の2入力の電位は、R2×Vcc/(R1+R2)の“Hi”となり、AND回路53出力は “1”となる。このようにして、インピーダンス変化検出装置50は、A1が切り離し線1で切り離されることによる、SL21のインピーダンスの変化を検出することができる。
残る3つの切り離し判定回路(A1切り離し判定回路2(19)、A2切り離し判定回路1(34)、A2切り離し判定回路2(25))の構成例を、図6b、図6c及び図6dに示すとともに、各切り離し判定回路の切り離し判定表を表1b、表1c、及び表1dに示す。これらの図及び表からわかるように、3つの切り離し判定回の構成及び動作原理は、基本的にA1切り離し判定回路1(24)と同様である。
図7a、図7b、及び図7cは、記憶装置1(18)、記憶装置2(23)、及び記憶装置3(33)の構成例を示すブロック図である。
図7aに示すように、記憶装置1(18)は、データ処理回路1(16)からの記憶領域1(64)および書き込み制御回路61、読み出し制御回路62、読み取り専用化回路63を有している。書き込み制御回路61は、制御装置1からの書き込み要求の制御データに基づいて、ICタグの持つ第1の機能の動作に基づくデータ処理回路1(16)からの書き込みデータを記憶領域1(64)に記録する。読み出し専用化回路63は、制御回路1(17)からの読み取り専用化要求の制御データに基づいて、記憶領域1(64)へデータの書き込みを妨げる。これによってデータの書き込みを行うことができなくなり、記憶装置1(64)は読み取り専用となる。読み出し制御回路62は、制御装置1(17)からの読み出し要求の制御データに基づいて、記録領域1(64)に記録されているデータをデータ処理装置3(31)へと送り出す。
図7bは、IC2の記憶装置2の構成を示す図である。図7bに示すように、記憶装置2(23)は、記憶装置1(18)と同様に構成されており、記憶領域2(65)に対して第2の機能の動作に基づく記録の書き込み処理および読み出し処理、読み取り専用化処理を行う。
図7cは、IC3の記憶装置3(33)の構成例を示す図である。図7cに示すように、記憶装置3(33)は、書き込み処理および読み出し処理、読み取り専用化処理については記憶装置1(18)と同様の処理を行う。但し、記憶装置3(33)は、第3の機能の動作に基づくデータを記録する記憶領域3(66)に加えて、IC1およびIC2がそれぞれ司る第1の機能および第2の機能の動作を記録するための、記憶領域1(64)および記憶領域2(65)から構成されている。
以下に、それぞれの記憶装置への記憶内容とともに、本実施の形態によるタグの利用方法の一例をより具体的に説明する。
1)図1に示すICタグを、A1、A2、及びBの全てが揃っている状態で、タグに製品識別コード、製造番号、製造年月日、出荷日時等のデータの入力し、製品にタグを貼付する。2)工場出荷時点で、タグからA1を切り離し、販売店へ出荷する。この際、切り離されたA1は、出荷元控えとして残す。3)販売店において、販売日時、販売店名等のデータを入力する。その上で、A2を切り離し、Bだけとなったタグの付いた製品を購入者へ渡す。尚、切り離されたA2は、販売店控えとして残す。4)製品と共に購入者へ渡されたBだけのタグは、購入者控えとなる。
Figure 0004664035
以上のように、商品の流通管理に適用した場合の本実施の形態によるタグの状態変化と、それに伴うタグの機能変化と、の対応関係の一例を表2に示す。IC1の機能は、工場(出荷前)は、1)タグ外との通信制御、2)IC2、IC3との通信、3)記憶装置1から3までの記憶領域1のアドレスを指定、4)記憶装置1から3までの記憶領域1へのデータ1の書き込み命令の送出、5)記憶装置1の記憶領域1へのデータ1の書き込み、読み出し、である。尚、販売店サイド、購入者サイドでは、IC1はA1が切り離し済みであるため機能しない。
IC2の機能は、工場(出荷前)は、1)IC1、IC3との通信、2)IC3の記憶装置3へ記憶領域1以外への書き込み禁止命令の送出、3)記憶装置2の記憶領域1へのデータ1の書き込みである。販売店サイドでは、1)タグ外との通信制御、2)IC3との通信、3)記憶装置2と3の記憶領域2のアドレスを指定、4)記憶装置2の記憶領域2へのデータ2の書き込み、読み出し、5)記憶装置2の記憶領域1の読み出し専用化(リードオンリー)である。尚、購入者サイドでは、IC2はA2が切り離し済みであるため機能しない。リードオンリーにすることで、不要なデータの書き込みに起因するデータ改竄などを防止することができる。
IC3の機能は、工場(出荷前)は、1)IC1、IC2との通信、2)記憶装置3の記憶領域1へのデータ1の書き込みである。販売店サイドでは、1)IC2との通信、2)記憶装置3の記憶領域1の読み出し専用化、3)記憶装置3の記憶領域2へのデータ2の書き込み、である。購入者サイドでは、 1)タグ外との通信制御、2)記憶装置3の記憶領域1と2の読み出し専用化、3)記憶装置3の記憶領域3に対するデータ3の書き込み、読み出しである。
ここで、第1の機能は、製品識別コード、製造番号、製造年月日、出荷日時等のデータ(データ1)の入出力であり、第2の機能は、データ1の出力と、販売日時、販売店名等のデータ(データ2)の入出力であり、第3の機能は、データ1及びデータ2の出力と、 購入者によるメモ等の任意のデータ(データ3)の入出力である。
以上に説明したように、表2では、第1の機能を実現する制御の全てをIC1(10)が、第2の機能を実現する制御の全てをIC2(20)が、それぞれ司っている。
Figure 0004664035
これに対して、表3に示すように上記第1の機能を実現する制御機能の一部をIC1(10)とIC2(20)とが、上記第2の機能を実現する制御機能の一部をIC2(20)とIC3(30)とが、それぞれ分担するようにしてもよい。すなわち、第1の機能のうち、記憶装置1(18)から3(33)までの記憶領域1(64)のアドレスを指定する機能がIC1(10)からIC2(20)に渡され、記憶装置2(23)と記憶装置3(33)それぞれの記憶領域2(65)のアドレスを指定する機能がIC2(20)からIC3(30)に渡され、IC2(20)の、IC3(30)の記憶装置3(33)へ記憶領域2(65)以外への書き込み禁止命令の送出が追加されている。このように、上記第3の機能である記憶装置3(33)の記憶領域3(66)へのデータの書き込みを、IC2(20)が阻害するようにしても良い。表3に示すように、1つの機能を実現するための機能を複数のICに分散させることにより、切り離す順序を無視した場合にはタグが正常に動作しないようになり、タグの不正使用を抑制できる。
Figure 0004664035
表4は、図1のICタグを上記の流通管理に適用した場合の、本実施の形態によるタグの状態変化と、それに伴うタグの機能変化の対応関係、及び前記記憶装置1から3の各記憶領域に格納された情報と、各記憶領域の状態の関係を示す表である。
表4に示すように、タグの状態変化(切り離し)に応じて、記憶装置1から3のそれぞれの記憶領域に格納された情報への書き込みが制限される(工場における記憶領域1の格納データでは、データの書き込み、読み出し可、販売店における記憶領域1の格納データでは、データの読み出しのみ可、購入者サイドにおける記憶領域1の格納データでは、データの読み出しのみ可などの制限がある。記憶領域2、3にもそれぞれ表4に示す制限がある。)ため、情報の改竄に対する耐性が向上する。
Figure 0004664035
表5に、図1のICタグを流通管理に適用した場合の、タグ本体から切り離された後のA1、A2のICタグとしての機能を示す。A1、A2は、外部インタフェースと、電源回路を独立して備えているため、表5に示すように、A1、A2は、タグ本体から切り離された後にもICタグとしての機能を備えている。
すなわち、A1は、切り離し後も製品識別コード、製造番号、製造年月日、出荷日時等のデータ(データ1)の出力を独立して行うことができる。A2は切り離し後も、データ1と販売日時、販売店名等のデータ(データ2)の出力を独立して行うことができる。Bは、データ1及びデータ2の出力と、購入者によるメモ等の任意のデータ(データ3)の入出力とを行うことができる。これらの機能を利用することで、それぞれのサイドにおいてデータの管理に役立てることができる。
尚、上記実施の形態においては、タグと外部との情報のやり取りは、電波に代表される無線を用いた非接触型を採用した例について説明したが、タグと外部との情報のやり取りの方法はこれに限定されるものではなく、例えば接触型を採用してもよい。
図10、図11は、本実施の形態による切り離しによる機能変更・情報の提示手段を備えた機能性ICタグを用いたタグの一構成例を示す概略図である。図10、11(A)、(B)に示すように、本実施形態によるICタグは、タグA1(A1)とタグA2(A2)とタグA3(A3)との3つの部分により構成されており、タグA1(A1)とタグA2(A2)はタグA3(A3)とはそれぞれが切り離し可能である。
以下に、商品の流通過程に沿ってタグの状態の変化例について説明する。まず、メーカーは、タグA1〜A3までの全てが揃った状態(情報1が表示されている)から、タグA(A1)を切り離して商品を出荷する。タグA(A1)を切り離した状態で初めて情報2が表示される。販売店では、タグA2及びA3が揃って情報2が表示された状態(A2−A3)で商品が入荷する。販売店においてタグA2(A2)を切り離し、消費者の手に渡るときにはタグA3(A3)のみが残り、情報3が表示される。
図12は、図11に示すICタグの一構成例を示す断面図である。情報1はタグA1上に埋め込まれ、情報2はタグA2(A2)上に埋め込まれた状態でタグA1(A1)の下面により覆われており、情報3はタグA3(A3)に埋め込まれた状態でタグA2(A2)の下面により覆われており、それぞれタグA1,タグA2が切り離されるまで情報の内容を確認できないような構造になっている。
図13(A)、(B)は、本実施の形態によるタグと外部のリーダー/ライター装置との間でやり取りされるデータの構成例を示す図である。図13(A)、(B)に示すように、やり取りされるデータには、読み出し要求データ(図13(A))と書き込み要求データ(図13(B))との2種類のデータが存在する。図13(A)に示す読み出し要求データは、読み出し要求であることを示す読み出し命令コード1301と、タグID1302と、データの誤りを訂正するためのエラー訂正符号1303と、を有している。図13(B)に示す書き込み要求データは、書き込み要求であることを示す命令コード1304と、タグID1305と、書き込みデータ1306と、エラー訂正符号1307と、を有している。これらのデータ構成に基づいて、どのタグからどのタグに対して読み出し又は書き込みの命令が出されたかと、書き込みの場合には書き込みデータの内容と、エラーに対応する訂正符号と、がタグとタグリーダー/ライターとの間でやり取りされる。
以下に、本発明の実施の形態によるICタグを商品の流通管理(例えば電化製品の流通過程)に応用した例であり、図18から図21までを参照しながら説明を行う。図18(A)から(C)までは、それぞれ、記憶領域1801、記憶領域1802、記憶領域1803に記録されているデータの構成例を示す図である。
図18に示すデータは、図7cに示す第1から第3までのそれぞれの記憶領域に記憶されているデータに対応する。記憶領域1801には、キーコードA1(1807)と、アクセス権限A1(1808)と、が書き込まれている。キーコードA1(1807)は、後述するタグID1813の内容に基づいて生成される。アクセス権限A1(1808)については後述する。記憶領域1802、記憶領域1803にも、同様にキーコードA2(1809)、キーコードA3(1811)、アクセス権限A2(1810)、アクセス権限A3(1812)のそれぞれが書き込まれる。
本実施の形態によるタグでは、キーコードA1(1807)は情報1と、キーコードA2(1809)は情報2と、キーコードA3(1811)は情報3と、それぞれ対応付けられており、タグID1813の内容に基づいて生成される。記憶領域1801は、商品メーカー又はタグ製造業者のみが書き換え可能な記憶エリアであり、記憶領域1802は、販売店又はタグ製造業者のみが書き換え可能な記憶エリアであり、記憶領域1803のキーコードA3(1811)、アクセス権限A3(1812)はユーザ又はタグ製造業者のみが書き換え可能な記憶エリアである。また、記憶領域1803は、前述のキーコードA3(1811)、アクセス権限A3(1812)、タグID1813、メーカーコード1814、型名1815、バージョン1816、製造番号1817、修理履歴1818、販売店コード1819、購入日1820、延長保証1821、販売価格1822、ユーザ登録情報1823、ユーザ領域1824などが書き込まれている。記憶領域1803は、記憶エリア1804から1806までの3つの記憶エリアに大別され、記憶エリア1804は、メーカーのみが書き込むことが出来るメーカー用記憶エリアである。記憶エリア1805は販売店のみが書き込み可能な販売店用記憶エリアである。記憶エリア1806は特に制限なく誰でも書き込むことが可能なユーザ用記憶エリアである。より詳細に説明すると、タグID1813、メーカーコード1814、型名1815、バージョン1816、製造番号1817、修理履歴1818は、メーカーが書き込むデータであり、メーカー用記憶エリア1804に属する。販売店コード1819、購入日1820、延長保証1821、販売価格1822は販売店が書き込むデータであり、販売店用記憶エリア1805に属する。ユーザ登録情報1823、ユーザ領域1824は、消費者が自由に書き込むデータであり、ユーザ用記憶エリア1806に属する。
記憶領域1801、1802、1803に記録されているアクセス権限とは、キーコードによる記憶領域1803での各記憶エリアの読み書き制限を指定するものであり、前述のように、メーカー用記憶エリア1804、販売店用記憶エリア1805は、各々のキーコードでしか書き込むことは出来ないが、これらの記憶エリアに対しては各々参照する項目を指定することが可能であり、例えばアクセス権限A1(1808)ではメーカー用記憶エリアに関するアクセス制限が記録されており、メーカーは全て読み書き可、販売店はタグID1813、メーカーコード1814、型名1815、製造番号1817は参照可、ユーザはタグID1813、型名1815、バージョン1816、修理履歴1818は参照可、というような細かな設定が可能である。
同様に販売店用記憶エリアについても、販売店がアクセス権限A21810に各々に対するアクセス権限を設定することが可能である。ユーザ用記憶エリアのみ特殊で、基本的には特に制限なく誰でも読み書きが可能だが、個人情報に関する項目はアクセス制限を設定することも可能である。
図19は、本実施の形態によるICタグの、外部からの入力要求、出力要求に対するタグにおける処理の流れを示すフローチャート図である。ここでは、商品の流通過程を例にして説明する。まず、タグ製造業者では、タグのデータを読み書きするためのリーダー/ライター装置を使用して、まずタグA3のみの状態でタグID1813を付与する(ステップS1901)。タグID1813とは、タグ自体に固有のIDであり、個々のタグを識別するために使用される。タグ内のデータの読み出しや書き込みの際にもタグIDを指定することにより特定のタグのみに関してデータを読み書きすることが出来る。タグIDの付与においては、記憶領域1803(図18)にタグID1813を書込み、記憶領域1803にタグID1813をもとに生成したキーコードA3(1811)とアクセス権限A3(1812)(すべて参照可)を書き込み、同時にキーコードA3(1811)に対応した情報3をタグA3に埋め込む。
次に、タグA2とタグA3とが接続された状態で、記憶領域1802にタグID1813をもとに生成したキーコードA2(1809)とアクセス権限A2(1810)(すべて参照可)を書き込み、同時にキーコードA2(1809)に対応した情報2をタグA2に埋め込む(ステップS1902)。さらに、タグA1を接続した状態で、記憶領域1にタグID1813をもとに生成したキーコードA1(1807)とアクセス権限A1(1808)(すべて参照可)を書き込み、同時にキーコードA1(1807)に対応した情報1をタグAに埋め込む(ステップS1903)。
本実施の形態では、上記ICタグに埋め込まれる情報は、ICタグにアクセスするためのキーコードに対応付けられる情報もしくはタグID自体である。表記形式としてはバーコード等の機械で読み取ることが可能なもの、もしくは数字、文字、記号等の人間が読み取ることが可能なもので表記されている。これらの情報は、アクセスするためのコードだけではなく、ICタグの機能変更方法もしくは機能変更方法にアクセスするための情報が埋め込まれてもよい。
キーコードA1(1807)、A2(1809)、A3(1811)は、本実施の形態においては、タグID1813そのものを使用するが、タグIDから特定のルールに基づいて自動生成したもの、タグIDとは関係なく乱数をもとに自動生成したもの、またセキュリティを重視してタグIDもしくは乱数をもとに生成した暗号などでもよい。タグIDの付与は、実際に使用する商品メーカーが行ってもよい。尚、このケースの場合は、キーコードA1(1807)、A2(1809)、A3(1811)は任意の数をもとにしたアクセスコードとなる。
メーカーは、商品を販売店に出荷する前に、上記切り離し可能な部分を供えたタグを貼り付ける。貼り付ける場所は、カードリーダー/ライター等の装置を使用して読み書き可能な位置であればどこでもよい。タグを貼り付けた後で、タグの表面に表示されているタグIDをリーダー/ライター装置で読み取り、リーダー/ライター装置を使用して、メーカーコード1814、型名1815、バージョン1816、製造番号1817、修理履歴1818などを書き込む(ステップS1904)。本実施の形態では、キーコードA1(1807)はタグIDを使用しているが、必要に応じて、例えばメーカーコードとタグIDとをもとにした新たなキーコードに変更してもよい。このようにすることにより、タグに関するセキュリティを高めることが可能となる。また、アクセス権限A1(1808)についても、全て参照可としているが、必要に応じてメーカー用記憶エリアの項目毎に参照権限を指定することで必要な情報だけを公開することも可能である。
メーカーは、必要なデータを書き込んだ後、タグA1の部分を切り離し(ステップS1905)、その状態で商品を販売店へと出荷する(ステップS1906)。ここで、情報2が表示されるが、メーカーではそれ以上の処理は行わない。そして、販売店に送られた商品に貼り付けられているICタグは、タグA2及びタグA3のみの構成となる。販売店では、タグの表面に表示されているタグID(情報2)をリーダー/ライター装置で読み取り、販売店コードなどを書き込む(ステップS1907)。
消費者が商品を購入すると(ステップS1908)、販売店はさらに消費者が購入した日付、販売価格、販売店独自の保証内容があればその内容等を書き込む(ステップS1909)。販売店ではデータを書き込んだ後、2枚目のタグA2を切り取り(ステップS1910)、消費者に商品を渡す。これにより、商品に貼り付けられているタグは、タグA3のみの構成となる。
商品を購入した消費者は、ICタグのデータをタグA3に表示されたタグID(情報3)をリーダー/ライター装置で読み取り、リーダー/ライター装置を使用して、必要に応じてユーザ用記憶エリアにデータを書き込むことが可能である(ステップS1911)。
以上の処理の流れに関して、ICタグ内部の動作について図20及び図21に示すフローチャート図を参照しながら説明する。まず、出力(読み出し)要求が出された際の動作に関して図20に示すフローチャート図を参照しつつ説明を行う。処理を開始し、データ処理回路が外部からデータの読み出し要求(出力要求)を受けると(ステップS201)、読み出し要求により指定されたタグID1302(本実施の形態ではタグの表面に埋め込まれている)とタグ内部の記憶領域1803に格納されているタグID1813とが一致するか否かをチェックする(ステップS202)。両者が一致した場合は、記憶領域1803からデータを読み出して送受信回路を通じて外部に出力する(ステップS203)。これにより処理を終了する。
本実施の形態では、読み出しに関しては誰でも可能となっているが、キーコードとアクセス権限とを指定することにより、キーコード毎に記憶領域1803の記憶エリア毎に各項目の参照の可・不可を設定することが可能である。
ここで、読み出しに関して、切り離されたタグの裏面とタグの表面の両方に埋め込まれた情報を利用する処理例について、タグAが切り離された状態において説明する。本実施の形態では、キーコードA2(1809)はタグID1813そのものであるため、情報2、2´に表示されている情報を装置で読み取り、あるアルゴリズムを通すことでタグID1813が生成される。ここで、あるアルゴリズムとは単純な四則計算や暗号で使用されるような複雑なアルゴリズムのいずれを用いても良い。
また、情報の秘匿性を高めるために、キーコードを書き換える処理の例について説明する。本実施の形態では、キーコードとしてはタグID1813そのものを使用しており、ICタグに表示されている情報(タグID1813)を用いてタグとの通信を確認した後、販売店固有のIDとタグID1813とを加算した値を新しいキーコードとして書き込むことにより、販売店以外はタグと通信することが出来なくなり、情報の秘匿性を高めることが出来る。新しいキーコードの生成アルゴリズムは、キーコードと販売店固有のIDを用いるものであれば、単純な四則計算でも良いし、暗号で使用されるような複雑なアルゴリズムを使用しても構わない。消費者の場合においても同様の方法を用いることで情報の秘匿性を高めることが可能である。
次に、入力(書き込み)要求が出されたときの動作に関して図21のフローチャート図を参照しつつ説明を行う。送受信回路を通じて外部からデータの書き込み要求があったとき(ステップS211)、データ処理回路は書き込み要求で指定されたタグID1305と、タグ内部の記憶領域1803に格納されているタグID1813と、が一致するか否かをチェックする(ステップS212)。タグID1305とタグID1813とが一致した場合、タグA1が存在しているか否かを判別する(ステップS213)。判別方法としては、本実施例においては、A1切り離し判定回路の判定結果に基づいて行われる。
ステップS213の処理において、タグA1が存在すると判別されたということは、A1とA2が接続されているということであり、さらにタグA3が存在するか否かを判別する(ステップS214)。
タグA3が存在するか否かについては、本実施の形態では、A2切り離し判定回路の判定結果に基づいて行われる。ステップS214の処理において、タグA3が存在すると判別された場合に、記憶領域1803の記憶エリア1804に外部から入力された書き込みデータ1306を書き込む(ステップS216)。このステップS216の状態では、記憶領域1803のうち記憶領域1801と記憶領域1803との記憶エリア1804以外の記憶エリアには一切書き込みを行ない。
また、ステップS214の処理において、タグA3が存在しないと判別したとき、タグA1が存在するにもかかわらず、タグA3が存在しないという異常な状態であるので、何もせずに終了する。ステップS213の処理において、タグA1が存在しないと判別したとき、タグA2とA3が切り離されていないか判別する(ステップS215)。判別方法はA2切り離し判定回路の判定結果に基づいて行われる。タグA2とA3とが接続されていると判定されたとき(Yes)、記憶領域1802と記憶領域1803との記憶エリア1805に外部から入力された書き込みデータ1306を書き込む(ステップS217)。このステップS217の状態では、記憶領域1802と記憶領域1803のうち記憶エリア1805以外の記憶エリアには一切書き込みを行わない。
ステップS215の処理においてタグA2とA3とが切り離されていると判別された場合には、記憶領域1803のうち記憶エリア1806に、外部から入力されたデータ1306を書き込む(ステップS218)。このステップS218の状態では、記憶領域1803のうちキーコードA3(1811)とアクセス権限A3(1812)及び記憶エリア1806以外の記憶エリアには一切書き込みを行わない。
アクセスコード変更の場合についても、上記フローに従って新しいアクセスコードが対応するキーコードの領域に書き込まれる。アクセス権限を変更する場合も上記フローに従ってアクセス権限の領域が書き換えることが可能となる。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。図14は、切り離し可能な部分を備えたタグの構造に関する変形例を示す図である。図14に示すように、本変形例によるタグは、切り離し可能な部分と、切り離すことにより初めて情報が表示される部分と、を備えている。図14に示す例では、タグA1、タグA2、タグA3を有しており、タグA1とタグA2、タグA2とタグA3とのそれぞれが少なくとも一部の領域において上下に重なり合っている構成を有する。図14に示す場合には、タグ同士は切り離されるという表現よりはむしろ「剥がされる」という表現が近い。形状、切り離す方式及び情報が表示される部分はどのようなものでもよい。
図15はタグの第1変形構造を示す断面図であり、情報の埋め込まれている部分のバリエーションを示す図である。図15において、情報2はタグA2上に埋め込まれた状態でタグA1に覆われて情報が隠蔽されるように構成されており、情報3はタグA3に埋め込まれた状態でタグA2に覆われていて、各々タグA1,タグA2が切り離される(剥がされる)までは情報の内容を確認出来ないような構造になっている。
図16に示す第2変形構造は、情報2はタグA1のタグA2側に埋め込まれた状態でタグA1に覆われており、情報3はタグA2のタグA3側に埋め込まれた状態でタグA2に覆われて情報が隠蔽するように構成されているため、各々タグA1,A2が剥がされるまでは情報の内容を確認出来ないような構造になっており、内容の確認を行うためには、切り離されたタグA1、タグA2の裏面に情報が表示される情報を知る必要がある。このため、この構造では、切り離されたタグ(この場合はタグA1)が存在しないとその裏面に記載されている情報を得ることが出来ない。従って、内容の確認のためには、切り離されたタグの情報を見る必要があるため、情報のセキュリティを高めることが出来る。
図17においては、情報2はタグA1のタグA2側に埋め込まれた状態で、情報2’はタグA2上に埋め込まれた状態でタグA1に覆われていて、情報3はタグA2のタグA3側に埋め込まれた状態で、情報3’はタグA3上に埋め込まれた状態でタグA2に覆われており、それぞれ情報がタグの部分又は他の情報により隠蔽されており、各々タグA1、A2が切り離されるまで情報の内容を確認出来ない構造になっている。そして、タグA1が切り離されることにより情報2、情報2’が、タグA2が切り離されることにより情報3、情報3’が表示されるようになっている。このため情報2と情報2’、情報3と情報3’をそれぞれ対の情報として意味をなすような組み合わせ情報を情報2と情報2’、情報3と情報3’とのペアで初めて提供されるようにすることができ、より強力なセキュリティを提供することが可能となる。
次に、タグに埋め込まれている情報の秘匿性を高めるために、切り離し判定に用いるために設けられた線路の形状を工夫した例について図22及び図23を参照して説明する。図22は本実施例での情報がタグA2側に埋め込まれている例でのタグの断面図、図23はその平面図を示している。図1に示す線路の形状では、線路を切断せずに下のタグに埋め込まれているタグの情報を確認することが可能であるが、図22、23に示す信号線の構成、すなわち、信号線がタグA1とタグA2との境界に情報1が埋め込まれており、かつ、この境界において信号線が接合している構造を用いることにより、信号線を切断することなしに情報1を見る(確認する)ことが不可能となる。情報1を露出しようとすれば、必ず線路が切断されるからである。このような形状の線路を用いることにより、より情報の秘匿性を高めることが可能となる。
以上に説明したように、本発明の実施の形態によるICタグによれば、切り離し可能な部分を備え、切り離されることにより初めて情報が表示される部分を備えたタグにおいて、切り離し可能な部分がすべて揃っている状態では、タグ内の特定の記憶領域のみにアクセス出来る。しかし、一部を切り離すと、その記憶領域にはアクセスできなくなり、別の記憶領域へのアクセスが可能となる。
このように、タグの物理的な状態によって機能が変化するため、後からタグ内のデータを参照したり改ざんしたりすることが極めて困難になり、さらに、記憶領域へアクセスするための条件として、タグを切り離して表示される情報(アクセスコード)による認証を追加することで、強固なセキュリティ機能を持つタグを提供することが可能となる。また、表示する情報と連動して、各記憶領域へのアクセス制限情報を提供することでよりきめ細やかなアクセスコントロールの機能を提供することが可能となる。
以上、本実施の形態に沿って説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではなく、様々な変形が可能であることは言うまでもない。これらのシステムはサービスの提供に関する伝票管理システムなどにも応用可能である。
本発明は、高いセキュリティが求められるタグを用いたシステムに適用できる。
本発明の実施の形態によるタグ本体からの切り離し可能部分の数nが、n=2のICタグの構成例を示す図である。 図1のICタグの構造を示す斜視図である。 IC1の構成例を示す機能ブロック図である。 IC2の構成例を示す機能ブロック図である。 IC3の構成例を示す機能ブロック図である。 A1切り離し判定回路1の構成例を示す図である。 A1切り離し判定回路2の構成例を示す図である。 A2切り離し判定回路1の構成例を示す図である。 A2切り離し判定回路2の構成例を示す図である。 記憶装置1の構成例を示す図である。 記憶装置2の構成例を示す図である。 記憶装置3の構成例を示す図である。 従来のICタグを用いた管理システムの構成図。 従来のICタグの構造を示す斜視図である。 本発明の実施例における切り離しによる機能変更・情報の提示手段とを備えた機能性ICタグの概略構成図である。 本発明の実施例における切り離しによる機能変更・情報の提示手段とを備えた機能性ICタグの概略構成図である。 本発明の実施例における切り離しによる機能変更・情報の提示手段とを備えた機能性ICタグの断面図である。 外部のリーダー/ライター装置から入出力されるデータの形式を示した図である。 本発明の一実施の形態による切り離し可能な部分を備えたタグの変形例を示す図である。 本発明の一実施の形態による切り離し可能な部分を備えたタグの変形例の断面を示す図である。 本発明の一実施の形態による切り離し可能な部分を備えたタグの変形例の断面を示す図である。 本発明の一実施の形態による切り離し可能な部分を備えたタグの変形例の断面を示す図である。 本発明の一実施例における記憶領域に格納されるデータ形式の構成例を示す図である。 本発明の一実施例における商品の流通過程での処理の流れを示すフローチャート図である。 本発明の一実施例におけるタグの出力要求に対する処理の流れを示すフローチャート図である。 本発明の一実施例におけるタグの入力要求に対する処理の流れを示すフローチャート図である。 本実施例による、情報がタグA2側に埋め込まれているタグの断面図である。 図22に示すタグの平面図である。
符号の説明
A1、A2、A3…タグ、1〜3…アンテナ、10、20、30…タグIC、11…電源回路1、12…送受信回路、13…変調回路、14…復調回路、15…エンコード/デコード回路、16…データ処理回路1、17…制御回路1、18…記憶装置1、19…A1切り離し判定回路2。

Claims (8)

  1. 基板と、該基板に設けられたn(nは、n>1の自然数)箇所の切り離し線により、切り離し可能なA1からAnまでの切り離し可能部分と、
    前記A1からAnまでの切り離し可能部分以外の部分An+1から構成され、
    前記Ak(kは、1≦k≦nの自然数)は、ICkとICkが外部との通信を行うためのインターフェイスを、
    前記An+1は、ICn+1と、該ICn+1が外部との通信を行うためのインターフェイスを備え、
    前記ICkとICk+1の間を、電気的に接続し、前記Akが切り離された場合に切断される信号線路Lkを備え、
    前記ICkは、
    前記インターフェイスを介して、外部と通信を行う通信回路と、
    該通信回路又は前記信号線路を介して送られて、ある機能を実行させるためのデータの処理を行うデータ処理回路と、
    前記データ処理回路を介したデータを格納する記憶装置と、
    前記記憶装置に対する前記データの読み書きの制限を、タグの切り離し状態に依存して制御する制御回路と、
    前記信号線路Lkの切断を検出する第1のLk切断検出装置と、
    前記信号線路Lkの切断の有無の検出結果を、前記Akの切り離し判定に用いる第1のAk切り離し判定装置を備え、
    前記第1のAk切り離し判定装置により判定されたAkの切り離し状態が、ICkの前記制御回路に伝えられ、
    Akの切り離し状態に応じて、前記制御回路によりICkの前記記憶装置におけるデータの読み書きの制限が変更され、
    前記ICk+1は、
    前記信号線路Lkの切断を検出する第2のLk切断検出装置と、
    前記信号線路Lkの切断の有無の検出結果を、前記Akの切り離し判定に用いる第2のAk切り離し判定装置を備え、
    前記第2のAk切り離し判定装置により判定されたAkの切り離し状態が、ICk+1からICn+1の前記制御回路に伝えられ、
    Akの切り離し状態に応じて、前記制御回路によりICk+1からICn+1の前記記憶装置におけるデータの読み書きの制限が変更され、それに基づいて部分An+1を含む側のタグの全体としての機能を変化することを特徴とするICタグにおいて、
    Akの切り離し後に、部分An+1を含む側のタグへのアクセスにアクセスコード情報Ck+1が必要となることを特徴とするICタグ。
  2. 記情報Ck+1を前記部分Akに表示することを特徴とする請求項に記載のICタグ。
  3. 記情報Ck+1を、前記部分Ak+1に表示することを特徴とする請求項に記載のICタグ。
  4. 記情報Ck+1が、前記部分AkとAk+1に跨って表示されることを特徴とする請求項に記載のICタグ。
  5. Akの全部、若しくはその一部分が、An+1の上に層状に積層されて構成されたICタグであって、
    前記情報Ck+1の全部、若しくはその一部分が、AkとAn+1の重なった部分に隠蔽配置され、前記Akの切り離しにより前記情報Ck+1の取得が可能となることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のICタグ
  6. Akの全部、若しくはその一部分が、Ak+1の上に層状に積層されて構成されたICタグであって、
    前記情報Ck+1の全部、若しくはその一部分が、AkとAk+1の重なった部分に隠蔽配置され、前記Akの切り離しにより前記情報Ck+1の取得が可能となることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のICタグ
  7. 前記情報Ck+1が、電気的又は機械的に読みとり可能なコード形式で表示されていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載のICタグ。
  8. 前記情報Ck+1が、数字、文字、記号のうちの少なくともいずれかを含み、人間が読み取ることが可能な形式で表示されていることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載のICタグ。
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