JP4663276B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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本発明は、ノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置に関し、記録ヘッドによる記録位置に記録媒体の搬送を行う動作(以下、給紙または送給とも言う)をとりわけ手動にて行う機構を具えたインクジェット記録装置に適用して好適なものである。
インクジェット記録方式は、記録手段であるインクジェット記録ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができるとともに、特別な処理を施していない所謂普通紙に対しても記録を行うことができることからランニングコストが低廉であるという利点を有している。また、ノンインパクトの記録方式であるため騒音の発生が少なく、しかも多色のインクを使用したカラー画像記録に対応することが容易であるなどの利点も有している。
インクジェット記録方式を実現するための記録ヘッドにも種々の吐出方式を採用するものがある。中でも、熱エネルギを利用してインクを吐出する方式によるインクジェットヘッドは、半導体製造工程と同様のプロセスを経て、通電に応じて熱エネルギを発生する発熱抵抗体(吐出ヒータ)および配線等を高密度に多数配置した基板を用いるものであり、記録の高精細化および高速化を実現できるので有利である。
かかるインクジェット記録装置では、画像データに応じて吐出ヒータを駆動し、複数のインクノズルから記録媒体に向けインクを選択的に吐出させることで画像を記録するが、熱エネルギをインク吐出の原動力としているので、連続的に記録を行う場合は印加されたエネルギを放熱しきれずにヘッド温度が上昇することがある。ヘッドの温度が上昇すると、インクの粘度が低下して、同じ熱エネルギを印加しても吐出量が大きくなる傾向が見られる。また、へッド温度が過度に上昇してしまった場合は、インクの表面張力が低下してノズル先端に形成されるメニスカスを維持できなくなり、吐出不良を引き起こし、画像品位が低下する恐れもある。
そこで従来は、記録ヘッド内部温度を所定のタイミングで検知し、これを単一の基準温度と比較し、検知温度が基準温度を上回っていた場合には吐出ヒータの駆動パルス幅を変更したり、あるいは記録媒体の搬送速度を低下させることで、ヘッド温度が一定温度以上に上昇しないように制御し、これによって温度上昇に起因した画質の劣化が生じないようにすることが多かった(例えば特許文献1)。そして、所定のタイミングを経過した後の温度検出によって基準温度以下であることが判定された場合には、搬送速度等を通常の値に戻すようにしているものである。
特開平07−047670号公報(第10頁、図22)
かかる制御は、ロール紙やファンフォールド紙などの連続紙形態の記録媒体に対して記録を行う場合や、あるいはカットシート状の記録媒体であってもこれを連続的に送給して記録を行う場合には有効である。しかしながら、所謂手差し給紙を行う場合など、記録媒体送給の連続性が低い場合には、ある記録媒体への記録に伴って記録ヘッドが基準温度を超過しても、次の記録媒体の送給を行うまでに十分な時間間隔が置かれていることもある。そのような場合、その間に記録ヘッド温度が十分に低下した状態であるにもかかわらず、次の温度検出のタイミングまでは搬送速度等を低下させる動作が継続されているために、記録のスループットが低下してしまう恐れがある。
本発明は、かかる問題点を解決すべくなされたもので、そのために、本発明は、記録位置でインクを記録媒体上に吐出する記録ヘッドと、
前記記録位置に前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記記録ヘッドの温度を検出する温度検出手段と、
を備えたインクジェット記録装置において、
前記温度検出手段により記録動作中に検出される記録ヘッドの温度を記憶する記憶手段と、
前記温度検出手段により検出される前記記録ヘッドの温度に基づいて、前記搬送手段による記録媒体の前記記録位置への搬送を制御する制御手段と、を有し、
複数の記録媒体に対して連続的な記録動作を行う場合、前記制御手段は、今回の記録動作を開始する前に前記温度検出手段により検出される温度が、前記記録ヘッドの昇温を抑制するための制御の基準となる第1の基準温度より高く、かつ前記記憶手段に記憶された前回の記録動作中に検出された温度が、前記記録ヘッドの昇温を抑制するための制御の基準となる基準温度であって前記第1の基準温度より高い第2の基準温度以上の場合は、今回の記録媒体の搬送を一時停止し、
今回の記録動作を開始する前に前記温度検出手段により検出される温度が、前記第1の基準温度未満の場合は、前記搬送手段を駆動して今回の記録動作にて記録する記録媒体を前記一時停止することなく搬送し、
今回の記録媒体に対して記録動作を開始する前に前記温度検出手段により検出される温度が、前記第1の基準温度より高く、かつ前記記憶手段に記憶された、前回の記録媒体に対する記録動作中に検出された温度が前記第2の基準温度未満の場合は、前記搬送手段を駆動して今回の記録動作にて記録する記録媒体を前記一時停止することなく搬送することを特徴とする
本発明では、一律のタイミングで温度検出を行い、単一の温度基準に照らした制御を行うのではなく、今回の記録時における検出温度と過去の記録時における検出温度とを用い、それぞれを別の温度基準と比較し、柔軟性に富んだ搬送制御を行うことが可能となり、連続的な記録を行う場合における記録ヘッドの昇温を抑制しながら、記録のスループット低下を避けることができるようになる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)および(b)は、それぞれ、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の模式的平面図および模式的正面図である。
ここで、117は、例えば記録媒体Pの幅に対応した範囲にわたって複数のノズルを配列してなる所謂ラインヘッド形態の記録ヘッドであり、用いるインク色に応じて1以上の個数(図示の例では例えばイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのインク色に対応して4本)設けられる。記録ヘッド117としては、例えばインクを吐出するために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する素子を有したものが用いられる。
記録ヘッド117は、キャリッジ120に搭載され、ガイド122に沿って、記録媒体Pが搬送される搬送部124に対向する位置と、その側方に設けたキャップ126に対向する位置(図1(a)において一点鎖線で示す位置)との間で移動可能である。
記録媒体Pは、これらの図の左方から、所謂手差し給紙の形態での送給が可能であり、搬送部124の上流側に設けられた搬送ローラ対132により挟持搬送されて、記録ヘッド117と対向する搬送部124上の被記録位置に導かれるとともに、下流側(排紙側)の搬送ローラ対134により挟持されながら装置外に排出される。なお、記録媒体Pの供給は、搬送ローラ対132より上流側の位置に設けられた記録媒体センサ136により検知される。
図2は第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
図において、100は、記録装置に対して記録すべき画像データの供給源をなす例えばコンピュータなどのホスト装置、102はホスト装置100に対し記録装置を接続するためのインタフェースコントローラ、108は図4について後述する処理手順に対応したプログラム等に従って記録装置の全体的な制御を行うCPU、103はそのプログラムや固定データを格納したROM、104は作業用メモリ領域として用いられるワークRAMである。105はCPU108が制御のために使用する所要のパラメータ(例えば、図1に示したように記録ヘッド117を複数配置した場合に、記録ヘッド間の搬送方向における位置ずれに起因した記録ドット形成位置を補正するための駆動タイミング補正データ)等を、記録装置の電源が遮断されている場合にも保持しておくためのEEPROMである。
106はオペレーションパネルであり、記録装置に対して操作者が指示を与えるためのキー,ボタンや、操作者に対して記録装置が呈示するメッセージなどを表示するための表示部等を設けたものとすることができる。109は所要の外部機器を接続するための入出力(I/O)ポートである。
107はインタフェースコントローラ102に受信した画像データを記録データとして展開するためのイメージメモリである。110はイメージメモリ107に展開された記録データを記録の進捗に従って読み出し、記録ヘッド117に供給するための記録ヘッド制御回路である。また、記録ヘッド制御回路110は、記録ヘッド117に設けられた温度センサ(図3)による検出データをCPU108に供給する。
113はキャリッジモータであり、記録ヘッド117が搬送部124に対向する位置またはキャップ126に対向する位置に設定されるよう、キャリッジ120を移動させる駆動源をなし、キャリッジ120とは不図示の伝動機構を介して接続されている。
114はキャッピングモータであり、記録ヘッド117がキャップ126と対向している状態においてキャップ126を上昇させ、記録ヘッド117のノズル形成面をキャッピングさせる動作を行うための駆動源である。記録ヘッド117のノズル形成面は、記録動作時以外は、キャップ126によって外気と遮断され、各ヘッドのノズル内方のインクが乾燥しないように保湿される。
また、キャッピング状態、もしくはキャップ126と記録ヘッド117とが近接対向した状態で、インク供給系の加圧等によりノズルからインクの強制排出を行わせたり、あるいはヘッドを駆動してインク吐出動作(予備吐出)を行わせることで、ヘッドのインク吐出性能を良好な状態に維持または回復するための回復処理が行われる。116はキャップ126に接続されたポンプ(不図示)の駆動源をなすポンプモータであり、その駆動に伴い、強制排出または予備吐出等によりキャップ126に受容されたインクが排出または回収される。
115は記録媒体Pの搬送源をなす搬送モータであり、不図示の伝動機構を介して搬送ローラ対132,134等と接続されている。112は各部モータ113〜116の制御部であり、入出力部(I/O)111を介してCPU108に接続されている。
図3は記録ヘッド117に対する温度検出系の概略を示す模式図である。ここで、118は例えばダイオードセンサであり、記録ヘッド117の適宜の位置に適宜の個数(図では3個)配置されている。119は温度検出手段であり、ダイオードセンサ118の検出出力に基づいて記録ヘッド117の温度検出を行い、記録ヘッド制御回路110およびCPU108に供給する。ここで、供給するデータは、センサが複数ある場合には、それらの平均値であっても、あるいは最高値であってもよく、温度に応じた適切な制御を行うために供されるものであればよい。
記録ヘッド制御回路110は、検出された温度情報に基づいて、インクを吐出するために利用されるエネルギ(本実施形態では熱エネルギ)を発生する素子(吐出ヒータ)を駆動する信号の制御(例えば温度に応じた駆動パルス幅の調整)を行うことができる。また、CPU108は検出された温度情報を常にモニタリングし、検出温度に応じて記録ヘッドの吐出制御やエラー検出等を行い、例えば異常な高温が検出された場合などには装置の停止を行うような制御を実施することができる。また、CPU108は、図4について後述する処理手順において、搬送制御を実施する。
以上の構成において、操作者がホスト装置100を操作することで記録開始命令を与えると、画像データその他の情報が制御コマンドに変換され、記録装置に供給される。すなわち、ホスト装置100は記録しようとする画像データをインタフェースコントローラ102に転送し、記録開始を指示する。CPU108は受信コマンドを解析し、画像データを記録装置ないし記録ヘッドの構成にあわせてビットマップ展開し、記録データとしてイメージメモリ107に格納する。なお、ホスト装置100を介さずオペレーションパネル106を用いて記録開始命令を与えることも可能である。
一方、記録動作の前処理として、CPU108は入出力ポート109および駆動部112を介してキャッピングモータ114駆動し記録ヘッド117とのキャッピング状態を解除する。さらに、給紙部にあるセンサ136(図1(b))により記録媒体があることが検知されている場合は、キャリッジモータ113を駆動して、記録ヘッド117を記録位置に移動させる。
記録動作を実行する際には、記録媒体が搬送ローラ対132により給紙位置から搬送され、記録媒体先端部の領域が記録ヘッド117と対向する記録位置に至ると、これ以降、CPU108は搬送に同期してイメージメモリ107から対応する記録データを順次読み出し、記録ヘッド制御回路110を介して記録に必要なノズルを記録データに応じて選択することで、そのノズルの吐出ヒータへの駆動信号が供給されるようにする。これに応じて吐出ヒータが発熱することでインクが加熱され、例えば膜沸騰による発泡を原動力としてインクが吐出されて画像の記録が行われる。画像が記録された後、記録媒体は搬送ローラ対134により装置外に排出されて行く。1枚の記録媒体に対する記録終了後、後続の記録媒体に対しても記録を行う場合は、記録ヘッド117は記録位置で待機し、それ以外の場合はキャップ位置に移動設定される。
以上が基本的な記録動作であるが、本実施形態は、記録ヘッドの温度に応じ、1枚の記録媒体の送給から排出に至る搬送時間を制御する。具体的には、記録ヘッドの温度に応じて記録動作を開始する前に搬送を停止し、記録ヘッドの昇温を適切に抑制してから、記録を行うことができるようにする。さらに、一律のタイミングで温度検出を行い、単一の温度基準に照らした制御を行うのではなく、今回の記録時における検出温度とそれ以前(過去)の記録時における検出温度とを用い、それぞれを別の温度基準と比較した上で、搬送の制御を行う。
図4は本実施形態における昇温抑制の処理を含む記録処理手順のフローチャートである。上述のように記録開始命令が与えられ、記録データがイメージセンサ107に格納される一方、センサ136により記録媒体Pが給紙位置にセットされたことが検出され、記録ヘッド117のキャッピング解除ないし記録位置への移動設定が行われると、まずセンサ118から温度検知手段119を介して記録ヘッド117の温度の現在値を取得する(ステップS1)。そして、この現在温度を第1の基準温度(例えば50℃)と比較し(ステップS2)、第1の基準温度未満であると判定されれば、そのまま記録媒体を搬送させ、記録動作(ステップS5)を開始する。
一方、現在温度が第1の基準温度以上であると判定された場合にはステップS3に進み、今回の記録以前での記録時(本例では現在記録しようとする記録媒体の前に送給された記録媒体に対する記録時)において検出された最高温度を、第2の基準温度(例えば第1の基準温度より高い60℃)と比較する。そして、第2の基準温度未満であると判定されれば、そのまま記録媒体を搬送させ、記録動作(ステップS5)を開始する。
また、現在温度が第1の基準温度以上であり、かつ前回記録時の最高温度が第2の基準温度以上である場合にはステップS3にて肯定判定がなされ、この場合はステップS5に進み、搬送を停止して記録媒体の搬送タイミングを所定時間(例えば1.5秒)遅らせてから、搬送を開始させ記録動作(ステップS5)が開始されるようにする。この搬送のタイミングについては、使用する記録ヘッドの構造や、インクの特性、記録の解像度、ノズルの駆動周波数等を考慮し、連続した記録を行っても記録ヘッドが昇温し続けないような間隔となるように設定すればよい。
ここで、記録媒体の搬送停止は、予め搬送ローラ対を駆動しないようにすることで行うことができる。また、ある程度搬送を行った上で、記録媒体先端部付近の所定の記録開始位置が記録ヘッドとの対向位置を通過する前の適切な位置にて搬送を停止するようにしてもよい。つまり、記録媒体の搬送を停止する位置については、記録媒体先端部付近の所定の記録開始位置が記録ヘッドと対向する位置から上流の給紙側の位置であれば、どの位置で停止するものでもよい。さらに、搬送ローラを停止させて搬送を停止するものとするほか、例えば上流側の搬送ローラ対と給紙位置との間に開閉可能なゲートを設け、所定の場合にはこれを閉じることで、搬送が許容されないようにするものでもよい。
また、前回記録時における最高温度を保持するためには、ワークRAM104の一部の記憶領域を利用し、ある記録媒体の記録に際して最高値が検出されるたびにその内容を書き換えてゆくようにすればよい。また、その内容が次の(現在の)記録媒体の記録時においてステップS3の処理に供された後は、その内容をクリアし、当該記録媒体について最高温度が保持されるようにすればよい。
以上のように、本実施形態によれば、一律のタイミングで温度検出を行い、単一の温度基準に照らした制御を行うのではなく、柔軟性に富んだ搬送制御を行うことで、連続的な記録を行う場合における記録ヘッドの昇温を抑制しながら、記録のスループット低下を避けることが可能となる。
すなわち、本実施形態の場合、まず今回の記録開始時における検出温度(現在温度)をまず第1の基準温度と比較し、第1の基準温度未満であれば問題がないと判定して、通常の搬送タイミングにてそのまま搬送を行い、記録を行うようにしている。手動給紙を行う場合は、給紙ないし記録のタイミングが必ずしも一定間隔とはならないため、ある記録媒体の記録時に記録ヘッドが昇温していても、給紙間隔が何らかの要因で長くなり、問題のない温度まで記録ヘッド温度が下降していることがある。つまり、今回の記録に先立って温度検出を行った結果、第1の基準温度未満であれば、記録媒体の搬送タイミングを遅らせることはなく、従って必要以上の記録スループット低下が生じることはない。
また、現在温度が第1の基準温度以上であっても、前回の記録時における最高温度が第2の基準温度未満であれば、記録媒体の搬送タイミングを遅らせることなくそのまま搬送を続けて記録を開始させるようにしている。これは記録データが少ないなどの理由により顕著な昇温がないとみなしてよい場合であり、従ってこのような場合の記録スループットの低下も生じない。以上に対して、現在温度が第1の基準温度以上であり、かつ前回の記録時における最高温度が第2の基準温度以上の場合は、顕著な昇温があると考えられるので、そのような場合にのみ、搬送タイミングが遅らされることになる。
(その他の実施形態)
以上の実施形態においては、所定の場合に記録媒体の搬送を停止し、搬送タイミングを遅らせることで記録ヘッド温度の上昇を防止するようにしたが、その代わりに、またはこれとともに、搬送速度を低下させることで記録ヘッドの温度上昇を抑制するようにしてもよい。このときの搬送速度についても、先と同様、使用する記録ヘッドの構造や、インクの特性、記録の解像度、ノズルの駆動周波数等を考慮し、連続した記録を行っても記録ヘッドが昇温し続けないような間隔となるように設定すればよい。
また、上述の実施形態では、直前の記録媒体の記録時における検出温度の最高値を第2の基準温度と比較するようにしたが、記録ヘッドの昇温を抑制しながら、記録のスループット低下を避ける制御が可能となるものであれば、必ずしも最高温度でなくてもよく、また直前の記録時のものでなくてもよい。また、過去の温度を単一のものとしなくてもよい。すなわち、本実施形態は、温度の現在値のみを用いるのではなく、過去の検出温度をも勘案することで、記録ヘッドの昇温を抑制しながら記録のスループット低下を避けることのできる適切な搬送制御を行うこと主たる特徴とするものである。
さらに、比較対象となる基準温度についても、上記数値は例示であり、選択する検出温度との関係から適切な値に設定できることは言うまでもない。
加えて、上例では、インクを吐出するために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する素子を有した記録ヘッドを用いる場合について説明した。かかる記録ヘッドは熱エネルギをインク吐出の原動力としているので、連続的に記録を行う場合は印加されたエネルギを放熱しきれずにヘッド温度が上昇することがあるので、本発明を好ましく適用できるものである。しかし昇温は必ずしもヘッド自身の構成に起因するものとは限らず、熱エネルギを利用するものであると否とを問わず、装置の他の部位からの伝熱によって記録ヘッドの昇温が生じるのであれば、例えばピエゾ素子などを有し、機械的エネルギをインク吐出の原動力とする記録ヘッドを用いる場合にも、本発明は有効に適用できる。
(a)および(b)は、それぞれ、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の模式的平面図および模式的正面図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の制御系の構成例を示すブロック図である。 記録ヘッドに対する温度検出系の概略を示す模式図である。 第1の実施形態における記録ヘッドの昇温抑制の処理を含む記録処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
100 ホストPC
103 プログラムROM
104 ワークRAM
106 オペレーションパネル
107 イメージメモリ
108 CPU
110 記録ヘッド制御装置
111 入出力部(I/O)
112 制御部
113、114、115、116 モータ
117 記録ヘッド
118 センサ
119 温度検知手段
124 搬送部
132、134 搬送ローラ対
136 記録媒体センサ
P 記録媒体

Claims (3)

  1. 記録位置でインクを記録媒体上に吐出する記録ヘッドと、
    前記記録位置に前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記記録ヘッドの温度を検出する温度検出手段と、
    を備えたインクジェット記録装置において、
    前記温度検出手段により記録動作中に検出される記録ヘッドの温度を記憶する記憶手段と、
    前記温度検出手段により検出される前記記録ヘッドの温度に基づいて、前記搬送手段による記録媒体の前記記録位置への搬送を制御する制御手段と、を有し、
    複数の記録媒体に対して連続的な記録動作を行う場合、前記制御手段は、今回の記録動作を開始する前に前記温度検出手段により検出される温度が、前記記録ヘッドの昇温を抑制するための制御の基準となる第1の基準温度より高く、かつ前記記憶手段に記憶された前回の記録動作中に検出された温度が、前記記録ヘッドの昇温を抑制するための制御の基準となる基準温度であって前記第1の基準温度より高い第2の基準温度以上の場合は、今回の記録媒体の搬送を一時停止し、
    今回の記録動作を開始する前に前記温度検出手段により検出される温度が、前記第1の基準温度未満の場合は、前記搬送手段を駆動して今回の記録動作にて記録する記録媒体を前記一時停止することなく搬送し、
    今回の記録媒体に対して記録動作を開始する前に前記温度検出手段により検出される温度が、前記第1の基準温度より高く、かつ前記記憶手段に記憶された、前回の記録媒体に対する記録動作中に検出された温度が前記第2の基準温度未満の場合は、前記搬送手段を駆動して今回の記録動作にて記録する記録媒体を前記一時停止することなく搬送することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記搬送手段を停止している間の記録媒体の停止位置は、前記記録媒体に最初に書き込む記録開始位置が前記記録位置から前記記録媒体搬送方向上流側に位置するように、前記記録媒体を位置決めすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録ヘッドは、インクを吐出するためにインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生させる素子を有することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
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