JP4663252B2 - スクロール流体装置 - Google Patents

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Description

本発明はスクロール流体装置、例えば可動スクロールと固定スクロールをかみ合わせ、可動スクロールを公転運動させて流体を吸入・圧縮するスクロール圧縮機等に関するものである。
従来、この種のスクロール流体装置、例えばスクロール圧縮機として、特許文献1,2に記載されたものが知られている。
このスクロール圧縮機は、固定側板の一側面に立設した渦巻き状の固定壁を有する固定スクロールと、可動側板の一側面に立設した渦巻き状の可動壁を有する可動スクロールと、固定壁と該可動壁とをかみ合わせた状態で可動スクロールを公転運動させるスクロール旋回機構とを有している。また、可動スクロールの旋回位置を規制するため、ハウジングと可動側板との間に旋回位置規制機構を設けている。
この旋回位置規制機構は環状の旋回位置規制プレートを有し、可動スクロールと対向する側面には可動側板に向かって第1自転阻止ピンを突設し、他方、ハウジングと対向する側面にはハウジングの対向面に向かって第2自転阻止ピンを突設している。また、可動側板には第1自転阻止ピンが緩挿される第1旋回位置規制孔が設けられ、ハウジングの対向面には同じく第2自転阻止ピンが緩挿される第2旋回位置規制孔が設けられている。
この旋回位置規制機構によれば、可動スクロールの自転力が、各旋回位置規制孔で各自転阻止ピンの旋回運動に変換されるため、可動スクロールの自転が防止され、かつ、可動スクロールの旋回半径が設定される。
特開平7−151071号公報 特開平6−167284号公報
以上のように、従来のスクロール圧縮機では、旋回位置規制プレートの各側面に各自転阻止ピンを突設する一方、可動スクロールの他側面及びハウジングの対向面に旋回位置規制孔を設けている。
ところで、可動スクロール(可動側板)の外周縁寄りはハウジングの環状の対向面(ハウジングの内周面寄り)で支持されている。ここで、ハウジングの対向面の内側スペースはカウンターウエイトの回転空間となっているため、可動スクロールが小径となっているときには、ハウジングの対向面の幅寸法をさほど大きく取ることができない。また、第2旋回位置規制孔の径は第2自転阻止ピンを旋回させる分、その径が大きくなっている。この結果、幅狭な対向面に大径の第2旋回位置規制孔が形成し難いという問題点を有していた。また、この問題点を解決するためには、可動スクロールの径を大きくしなければならず、圧縮機の大型化を招くという問題点を有していた。
また、旋回位置規制プレートは可動スクロールの旋回に伴って相対的に旋回するが、冷媒吸入・圧縮に寄与しない動力、即ち、旋回位置規制プレートの旋回運動に費やす動力はできるだけ小さな方が良い。そこで、旋回位置規制プレートの材質として一般に軽量なものを用いているが、軽量材質を使用した分、ヤング率が低くなり、旋回位置規制プレートに一体成形の各自転阻止ピンが変形し易く、これにより、各自転阻止ピンと各旋回位置規制孔が均一に接触されず、旋回位置規制プレートの耐久性が悪化するという問題点を有していた。
更に、旋回位置規制プレートが厚く重量がかさむときは、その重量が重くなった分、自転阻止ピンに対して加わるモーメントが大きくなる。ここで、自転阻止ピンを倒す方向に倒したときは、その傾倒した分、各自転阻止ピンと各旋回位置規制孔が偏った接触となり摩耗が生じたり、また、傾倒と摩耗により規定の旋回半径を維持できない。
更にまた、各旋回位置規制孔が異なる部品である、ハウジングと可動スクロールにそれぞれ別個に形成されているため、各旋回位置規制孔の座繰り加工が2工程となり、加工コストが割高となっていた。
本発明の目的は、前記従来の課題に鑑み、軽量でかつ耐久性に優れ、また、低コストかつ小型のスクロール流体装置を提供することにある。
本発明は前記課題を解決するため、請求項1の発明は、固定側板の一側面に立設した渦巻き状の固定壁を有する固定スクロールと、可動側板の一側面に立設した渦巻き状の可動壁を有する可動スクロールと、該固定壁と該可動壁とをかみ合わせた状態で該可動スクロールを公転運動させるスクロール旋回機構と、該可動側板の他側面と対向する対向面を有するハウジングと、該可動側板の他側面と該ハウジングの対向面との間に配置され該可動スクロールの旋回位置を規制する旋回位置規制機構とを備えたスクロール流体装置において、前記旋回位置規制機構は、前記可動側板の他側面と前記ハウジングの対向面との間に配置され周方向に複数の旋回位置規制孔を配列した環状の旋回位置規制プレートと、前記可動側板の他側面に突設され前記各旋回位置規制孔に緩挿された複数の第1自転阻止ピンと、前記ハウジングの対向面に突設され前記各旋回位置規制孔に緩挿された複数の第2自転阻止ピンとを有し、可動側板の他側面と対向する前記旋回位置規制プレートの側面は、旋回位置規制プレートの径方向内側寄りに該他側面を受ける第1受け部を有し、ハウジングの対向面と対向する該旋回位置規制プレートの側面は、第1受け部よりも旋回位置規制プレートの径方向外側寄りに該対向面を受ける第2受け部を有し、旋回位置規制プレートが可動スクロールの旋回に伴って旋回する構造となっている。
請求項1の発明によれば、第1自転阻止ピン用の旋回位置規制孔と第2自転阻止ピン用の旋回位置規制孔が共に旋回位置規制プレートに形成されているため、各旋回位置規制孔の形成工程が1工程で済む。
また、各自転阻止ピンがハウジング及び可動スクロールに設けられ、旋回位置規制プレートには設けられていないため、旋回位置規制プレートには高い強度が要求されず、これにより、旋回位置規制プレートの材質として軽量材質(ヤング率のさほど高くない材質)を用いることができる。また、旋回位置規制プレートの両面を旋盤等で平滑に形成できるため、研磨加工等により精度良く仕上げることができる(合成樹脂で形成するときは無切削で仕上げることができる)。更に、旋回位置規制プレートの両面の精度が向上するので、旋回位置規制プレートとハウジング及び可動スクロールとの隙間寸法を極めて小さでき、性能の低下を防止できるし、かつ、摩擦等に伴う機械的動力損失を防止できる。更にまた、旋回位置規制プレートは、可動スクロールの約半分の半径で旋回を行う。そのため、限られ流体装置外径の中では旋回位置規制プレートは可動側板より大きな外径となり、摺動面積の確保が容易である。
更に、各旋回位置規制孔が旋回位置規制プレートに設けられハウジングには設けられていないため、摺動面積が確保される。また、旋回位置規制孔の径を大きくでき、その分、これに緩挿される各自転阻止ピンも大きくできるため、各自転阻止ピンの強度が向上する。
また、請求項の発明によれば、第1受け部と第2受け部が互いに旋回位置規制プレートの内外に離隔した状態となっている。これにより、可動スクロール等の寸法誤差や熱膨張により傾きが起こったとしても、これらの不具合が旋回位置規制プレートの弾性力で補正され、仕事量の低下を防止することができる。
なお、第1受け部或いは第2受け部の何れか一方を突出させたり(請求項)、又は、第1受け部及び第2受け部の両者を突出させるようにしても良い(請求項)。
請求項の発明は、請求項1乃至請求項のスクロール流体装置において、各第1自転阻止ピンと各第2自転阻止ピンは隣接する各旋回位置規制孔に交互に緩挿されているので、旋回位置規制プレートを通じて可動スクロールとハウジングに加わる力が均一になっている。
請求項の発明は、各旋回位置規制孔の直径をDp4、第1自転阻止ピンの直径をd1、第1自転阻止ピンの径寸法許容誤差をw1、可動スクロールの旋回半径をrとするとき、Dp4=d1+r又はDp4=d1+r+w1となるよう設定している。また、請求項の発明は、各旋回位置規制孔の直径をDp4、第2自転阻止ピンの直径をd2、第2自転阻止ピンの径寸法許容誤差をw2、可動スクロールの旋回半径をrとするとき、Dp4=d2+r又はDp4=d2+r+w2となるよう設定している。ここで、d1>r、又は、d2>rとすることができ、各自転阻止ピンの強度を向上させる設計が可能となっている。
なお、ハウジングの対向面の内径をDh1、可動側板の他側面の外径をDs1、旋回位置規制プレートの外径をDp1、旋回位置規制プレートの内径をDp2、各旋回位置規制孔のピッチ円直径をDp3、各旋回位置規制孔の直径をDp4、可動スクロールの旋回半径をrとするとき、Dp2<Dp3−Dp4−2・r≦Dh1<Ds1≦Dp1+Dp3+Dp4となる条件設定が満足されるものであれば良く、この条件設定の最小値を選択するとき、最もコンパクトなスクロール流体装置が実現できる(請求項の発明)。
請求項の発明は、第1受け部の外径をDp5、第2受け部の内径をDp6、各旋回位置規制孔のピッチ円直径をDp3とするとき、Dp5<Dp3<Dp6となるよう設定している。これにより、請求項2の発明の設定が実現され、請求項2の発明と同様に、第1自転阻止ピン及び第2自転阻止ピンに対する傾倒モーメントの減少させ、また、旋回位置規制プレートの摺動性・耐摩耗性の向上させ、更には可動スクロールの仕事量の低下を防止することができる。
また、ハウジングの対向面の内径をDh2、可動側板の他側面の外径をDs2、各旋回位置規制孔のピッチ円直径をDp3、可動スクロールの旋回半径をrとするとき、Ds2<Dp3+2・r<Dh2となるよう設定するようにしてもよい(請求項10の発明)。
なお、前述の如く、旋回位置規制プレートを金属等よりもヤング率の低い部材、例えば合成樹脂にて形成できる(請求項11の発明)。また、合成樹脂製の旋回位置規制プレートを用いるとき、自転阻止ピンと旋回位置規制孔との間の耐摩耗性を考慮し、旋回位置規制孔の内面に鋼製筒部材を填め込むようにしても良い(請求項12の発明)。
請求項13の発明は、請求項1乃至請求項12のスクロール流体装置において、ハウジングの内側に対向面を貫いて旋回位置規制プレートに臨む潤滑油通路を設けた構造となっている。請求項13の発明によれば、旋回位置規制プレート側に循環した潤滑油が潤滑油通路を通じてハウジングの内側に供給され、可動スクロールのベアリング等を潤滑することができる。
本発明によれば、旋回位置規制プレートの軽量化が実現されるとともに耐久性に優れ、また、旋回位置規制プレートの製造コストも割安となるし、更には、スクロール流体装置の性能を向上させることできる。
図1乃至図4は本発明に係るスクロール流体装置、例えばスクロール圧縮機の第1実施形態を示すもので、図1はスクロール圧縮機の断面図、図2はフロントハウジング、可動スクロール及び旋回位置規制プレートの分解斜視図、図3はフロントハウジング、可動スクロール及び旋回位置規制プレートの分解断面図、図4は旋回位置規制プレートの縦断面図、当該縦断面図のA−A線矢視方向断面図及び当該縦断面図のB−B線矢視方向断面図である。
まず、図1を参照して、スクロール圧縮機の概略構造を説明する。スクロール圧縮機10は、冷媒を圧縮する固定スクロール11及び可動スクロール12と、該可動スクロール12を旋回旋回運動させるスクロール旋回機構13と、スクロール旋回機構13に外部動力を断続して伝達する図示しない電磁クラッチとを有している。ここで、スクロール旋回機構13はフロントハウジング14に収容されている。また、固定スクロール11及び可動スクロール12はフロントハウジング14とリアハウジング15との間に設置されている。
固定スクロール11は、円盤状の固定側板111と、固定側板111の一側面111aから立設された渦巻き状の固定壁112とを有している。ここで、固定側板111の他側面とリアハウジング15との間には冷媒の吐出室151が形成され、また、固定側板111には圧縮冷媒を吐出室151に向かって吐出する吐出口111bが形成されている。この吐出室151に吐出された圧縮冷媒は図示しない冷媒回路に供給される。
可動スクロール12は、円盤状の可動側板121と、可動側板121の一側面121aから立設された渦巻き状の可動壁122とを有している。この可動壁122は、固定スクロール11の固定壁112にかみ合わせるよう配置され、可動スクロール12の公転運動により固定壁112と可動壁122との間に圧縮空間が形成される。なお、可動壁122の外側には冷媒の吸入口123を有し、各壁112,122の外側周縁側から各壁112,122の内側に冷媒を導くようになっている。
スクロール旋回機構13は、カウンタウェイト131が固定された駆動ブッシュ132と、駆動ブッシュ132に偏心ピン133を介して連結したクランク134と、クランク134と電磁クラッチに連結した主軸135とを有している。また、駆動ブッシュ132は可動側板121の他側面121bに軸受け136を介して填り込んでいる。ここで、電磁クラッチが励磁され、外部動力が主軸135に伝達されると主軸135が回転する。この主軸135の回転力がクランク134及び偏心ピン133を通じて駆動ブッシュ132に伝達され、可動スクロール12が旋回運動を行なう。
以上のような構成は前記従来のスクロール圧縮機においても同様であり、可動スクロール12の公転運動により各壁112,122間に冷媒が吸入され、更に各壁112,122で取り囲んだ圧縮空間を順次減少させて冷媒の圧力を上昇させるよう構成されている。
本実施形態に係るスクロール圧縮機1の特徴点は、可動スクロール12の自転を防止する旋回位置規制機構20の構造にある。この旋回位置規制機構20の構造を主に図2乃至図4を参照して説明する。
旋回位置規制機構20は、可動側板121の他側面121bとこれに対向するフロントハウジング14の対向面14aとの間に設置されたものである。また、旋回位置規制機構20は可動位置規制プレート21を有している。可動位置規制プレート21はその軽量化を実現するため、耐熱性や剛性に優れたポリエーテルエーテルケント(PEEK)樹脂やポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂を用いている。また、旋回位置規制プレート21は可動側板の121の他側面121bとフロントハウジング14の対向面14aとの間に配置されるとともに、環状に形成されており、8個の旋回位置規制孔22が周方向に等間隔に穿設されている。更に、旋回位置規制プレート21の両側面のうち、可動側板121と対向する第1側面211には、その内径寄りに可動側板121の他側面121bを受ける第1受け部211aを形成している。また、旋回位置規制プレート21の両側面のうち、フロントハウジング14の対向面14aと対向する第2側面212には、その外径寄りに対向面14aを受ける第2受け部212aを形成している。第1受け部211aは全体に可動側板121の他側面121bに向かって突出しており、また、第2受け部212aは同じく全体にフロントハウジング14の対向面14aに向かって突出している。
旋回位置規制機構20は、各旋回位置規制孔22に緩挿する4個の第1自転阻止ピン23と4個の第2自転阻止ピン24とを有している。各第1自転阻止ピン23は可動側板121の他側面121bのうち、その外周縁寄りに周方向に等間隔で配置されている。また、各第2自転阻止ピン24はフロントハウジング14の対向面14aのうち内周縁寄りに周方向に等間隔で配置されている。各第1自転阻止ピン23及び各第2自転阻止ピン24は各旋回位置規制孔22に対して隣り合って挿入されるよう配置されている。
ここで、各旋回位置規制孔22と各自転阻止ピン23,24との関係を図3及び図4を参照して説明する。即ち、各旋回位置規制孔22の直径をDp4、第1自転阻止ピン23の直径をd1、第1自転阻止ピン23の径寸法許容誤差をw1(図示しない)、可動スクロールの旋回半径をrとするとき、第1自転阻止ピン23を基準として、
Dp4=d1+r或いはDp4=d1+r+w1
の条件を満たせばよい。
一方、各旋回位置規制孔22の直径をDp4、第2自転阻止ピン24の直径をd2、第2自転阻止ピン24の径寸法許容誤差をw2(図示しない)、可動スクロールの旋回半径をrとするとき、第2自転阻止ピン24を基準として、
Dp4=d2+r或いはDp4=d2+r+w2
の条件を満たせばよい。
なお、d1=d2の条件を満たすときは、第1自転阻止ピン23又は第2自転阻止ピン24のいずれを基準にして設計してよいことは勿論である。また、d1>r、又は、d2>rとすることができるため、各自転阻止ピン23,24の強度を向上させる設計が可能となっている。
次に、スクロール圧縮機10のコンパクト設計を実現するため設計寸法を説明する。即ち、フロントハウジング14の対向面14aの内径をDh1、可動側板121の他側面121bの外径をDs1、旋回位置規制プレート21の外径をDp1、旋回位置規制プレート21の内径をDp2、各旋回位置規制孔22のピッチ円直径をDp3、各旋回位置規制孔22の直径をDp4、可動スクロール12の旋回半径をrとするとき、
Dp2<Dp3−Dp4−2・r≦Dh1<Ds1≦Dp1+Dp3+Dp4
となる条件を満たすものであればよい。
続いて、旋回位置規制プレート21の弾性付与するため次のような設計となっている。即ち、第1受け部211aの外径をDp5、第2受け部212aの内径をDp6、各旋回位置規制孔22のピッチ円直径をDp3とするとき、
Dp5<Dp3<Dp6
となるよう設計している。
なお、フロントハウジング14の内面には、図2に示すように、フロントハウジング14の対向面14aを貫いて旋回位置規制プレート21に臨む潤滑油通路14bを設けている。
本実施形態によれば、第1自転阻止ピン23及び第2自転阻止ピン24の旋回位置規制孔22が共に旋回位置規制プレート21に形成されているため、各旋回位置規制孔22の形成工程が1工程で済む。
また、各自転阻止ピン23,24がフロントハウジング14及び可動スクロール12に設けられ、旋回位置規制プレート21には設けられていないため、旋回位置規制プレート21には高い強度が要求されず、これにより、旋回位置規制プレート21の材質として軽量材質(ヤング率のさほど高くない材質)を用いることができる。そこで、本実施形態に係る旋回位置規制プレート21をPEEK樹脂やPPS樹脂を用いて軽量化を実現している。
また、旋回位置規制プレート21が合成樹脂で形成されているため、旋回位置規制プレート21の両面を無切削で平滑に形成できるため、研磨加工等により精度良く仕上げることができるし、更に、旋回位置規制プレート21の両面の精度が向上するので、旋回位置規制プレート21とフロントハウジング14及び可動スクロール12との隙間寸法を極めて小さでき、性能の低下を防止できるし、かつ、摩擦等に伴う機械的動力損失を防止できる。
更に、各旋回位置規制孔22が旋回位置規制プレート21に設けられフロントハウジング14には設けられていないため、フロントハウジング14の対向面14aの幅が狭くても何ら支障とはならない。また、旋回位置規制孔22の径を大きくでき、その分、これに緩挿される各自転阻止ピン23,24も大きくできるため、各自転阻止ピン23,24の強度が向上する。
更にまた、可動スクロール12と接触する第1受け部211aが旋回位置規制プレート21の第1側面211の内径寄りとなっており、また、フロントハウジング14と接触する第2受け部212aが旋回位置規制プレート21の第2側面212の外径寄りとなっている(Dp5<Dp3<Dp6)。これにより、各受け部211a,212aが互いに旋回位置規制プレート21の内外に離隔した状態となっている。
ここで、可動スクロール12が傾き、可動スクロール12の荷重が第1受け部211aに加わり、更に第2受け部212a側に伝達される際、旋回位置規制プレート21に吸収される。従って、第1自転阻止ピン23及び第2自転阻止ピン24に対する傾倒モーメントが大きくなることがないし、また、旋回位置規制プレート21の摺動抵抗が低減し、更には可動スクロール21の平行度が旋回位置規制プレート21で補正され、可動スクロール12の仕事量の低下を防止することができる。
また、第1受け部211aは可動側板121に向かって突出し、また、第2受け部212aはフロントハウジング14の対向面14aに向かって突出しており、これにより、第1受け部211aと第2受け部212aとの間に段差が形成されているため、旋回位置規制プレート21の前述の軸方向の弾性力が大きく、旋回位置規制プレート21の摺動性・耐摩耗性等が更に向上している。
更にまた、フロントハウジング14の内側に循環しているの内側には対向面14aを貫いて旋回位置規制プレート21に臨む油潤滑通路14bを設けている。これにより、旋回位置規制プレート21側に循環した潤滑油(冷媒に含有した潤滑油)が油潤滑通路14bを通じてフロントハウジング14の内側に供給され、可動スクロール12のベアリング等を潤滑することができる。
図5は本発明に係るスクロール圧縮機の第2実施形態を示すものである。なお、前記第1実施形態と同一構成部分は同一符号を用い、その説明を省略する。
第2実施形態に係るスクロール圧縮機はフロントハウジング14の対向面14a’側の内径Dh2を大きく、一方、可動側板121の他側面121b’の外径Ds2を小さくしたものであり、ここで、各旋回位置規制孔22のピッチ円直径をDs2とし、可動スクロール12の旋回半径をrとするとき、
Ds2<Dp3+2・r<Dh2
の条件を満足するよう設計すればよい。
なお、その他の構成、作用は前記第1実施形態と同様である。
前記各実施形態では旋回位置規制プレート21を合成樹脂で形成しているため、金属のものと比較し、各旋回位置規制孔22の内面部分が多少脆弱となっている。そこで、各旋回位置規制孔22の内面に鋼製筒部材(図示しない)を填め込み、各旋回位置規制孔22の強度を高くするようにしてもよい。
また、前記各実施形態では各受け部211a,212aを共に突出するよう形成しているが、何れか一方のみを突出させるようにしても良い。
更に、前記各実施形態では旋回位置規制プレート21を合成樹脂で形成しているが、これに限るものではなく、軽量の金属で形成するようにしても良い。なお、旋回位置規制プレート21を金属で形成するときは、各自転阻止ピン23,24がないため、旋盤加工などで精度良く仕上げることができる。
更にまた、スクロール流体装置としてスクロール圧縮機を例として掲げて説明したが、スクロール膨張装置にも適用できることは勿論である。
第1実施形態に係るスクロール圧縮機の断面図 第1実施形態のフロントハウジング、可動スクロール及び旋回位置規制プレートの分解斜視図 第1実施形態のフロントハウジング、可動スクロール及び旋回位置規制プレートの分解断面図 第1実施形態の旋回位置規制プレートの縦断面図、当該縦断面図のA−A線矢視方向断面図及び当該縦断面図のB−B線矢視方向断面図 第2実施形態のフロントハウジング、可動スクロール及び旋回位置規制プレートの分解断面図
10…スクロール圧縮機、11…固定スクロール、12…可動スクロール、13…スクロール旋回機構、14…フロントハウジング、14a,14a’…対向面、20…旋回位置規制機構、21…旋回位置規制プレート、22…旋回位置規制孔、23…第1自転阻止ピン、24…第2自転阻止ピン、111…固定側板、121…可動側板、121b,121b’…他側面、211…第1側面、211a…第1受け部、212…第2側面、212a…第2受け部。

Claims (14)

  1. 固定側板の一側面に立設した渦巻き状の固定壁を有する固定スクロールと、可動側板の一側面に立設した渦巻き状の可動壁を有する可動スクロールと、該固定壁と該可動壁とをかみ合わせた状態で該可動スクロールを公転運動させるスクロール旋回機構と、該可動側板の他側面と対向する対向面を有するハウジングと、該可動側板の他側面と該ハウジングの対向面との間に配置され該可動スクロールの旋回位置を規制する旋回位置規制機構とを備えたスクロール流体装置において、
    前記旋回位置規制機構は、前記可動側板の他側面と前記ハウジングの対向面との間に配置され周方向に複数の旋回位置規制孔を配列した環状の旋回位置規制プレートと、
    前記可動側板の他側面に突設され前記各旋回位置規制孔に緩挿された複数の第1自転阻止ピンと、
    前記ハウジングの対向面に突設され前記各旋回位置規制孔に緩挿された複数の第2自転阻止ピンとを有し、
    可動側板の他側面と対向する前記旋回位置規制プレートの側面は、旋回位置規制プレートの径方向内側寄りに該他側面を受ける第1受け部を有し、
    ハウジングの対向面と対向する該旋回位置規制プレートの側面は、第1受け部よりも旋回位置規制プレートの径方向外側寄りに該対向面を受ける第2受け部を有し、
    旋回位置規制プレートが可動スクロールの旋回に伴って旋回する
    ことを特徴とするスクロール流体装置。
  2. 前記第1受け部は前記可動側板の他側面に向かって突出してなる
    ことを特徴とする請求項記載のスクロール流体装置。
  3. 前記第2受け部は前記ハウジングの対向面に向かって突出してなる
    ことを特徴とする請求項記載のスクロール流体装置。
  4. 前記第1受け部は前記可動側板の他側面に向かって突出し、前記第2受け部は前記ハウジングの対向面に向かって突出してなる
    ことを特徴とする請求項記載のスクロール流体装置。
  5. 前記各第1自転阻止ピンと前記各第2自転阻止ピンは互いに隣接する前記各旋回位置規制孔に交互に緩挿されてなる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項記載のスクロール流体装置。
  6. 前記各旋回位置規制孔の直径をDp4、
    前記第1自転阻止ピンの直径をd1、
    前記第1自転阻止ピンの径寸法許容誤差をw1、
    前記可動スクロールの旋回半径をrとするとき、
    Dp4=d1+r又は
    Dp4=d1+r+w1となるよう設定した
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項記載のスクロール流体装置。
  7. 前記各旋回位置規制孔の直径をDp4、
    前記第2自転阻止ピンの直径をd2、
    前記第2自転阻止ピンの径寸法許容誤差をw2、
    前記可動スクロールの旋回半径をrとするとき、
    Dp4=d2+r又は
    Dp4=d2+r+w2となるよう設定した
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項記載のスクロール流体装置。
  8. 前記ハウジングの対向面の内径をDh1、
    前記可動側板の他側面の外径をDs1、
    前記旋回位置規制プレートの外径をDp1、
    前記旋回位置規制プレートの内径をDp2、
    前記各旋回位置規制孔のピッチ円直径をDp3、
    前記各旋回位置規制孔の直径をDp4、
    前記可動スクロールの旋回半径をrとするとき、
    Dp2<Dp3−Dp4−2・r≦Dh1<Ds1≦Dp1+Dp3+Dp4
    となるよう設定した
    ことを特徴とする請求項乃至請求項の何れか一項記載のスクロール流体装置。
  9. 前記第1受け部の外径をDp5、
    前記第2受け部の内径をDp6、
    前記各旋回位置規制孔のピッチ円直径をDp3とするとき、
    Dp5<Dp3<Dp6
    となるよう設定した
    ことを特徴とする請求項乃至請求項の何れか一項記載のスクロール流体装置。
  10. 前記ハウジングの対向面の内径をDh2、
    前記可動側板の他側面の外径をDs2、
    前記各旋回位置規制孔のピッチ円直径をDp3、
    前記可動スクロールの旋回半径をrとするとき、
    Ds2<Dp3+2・r<Dh2
    となるよう設定した
    ことを特徴とする請求項乃至請求項の何れか一項記載のスクロール流体装置。
  11. 前記旋回位置規制プレートは合成樹脂にて形成した
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか一項記載のスクロール流体装置。
  12. 前記各旋回位置規制孔の内面に鋼製筒部材を填め込んだ
    ことを特徴とする請求項11記載のスクロール流体装置。
  13. 前記ハウジングの内側に前記対向面を貫いて前記旋回位置規制プレートに臨む潤滑油通路を設けた
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れか一項記載のスクロール流体装置。
  14. 前記旋回位置規制プレートが可動スクロールの旋回半径の半分の半径で旋回する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項13の何れか一項記載のスクロール流体装置。
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