JP4662304B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
近年、自動車用変速機の変速ユニットとして、あるいは各種産業機械用の変速装置として、ハーフトロイダル型のトロイダル型無段変速機が使用されている。図25は、このようなトロイダル型無段変速機の一例の要部を示している。同図に示した構造の場合、入力軸1の周囲に入力側ディスク2と出力側ディスク3とを、それぞれの内側面2a、3a同士を互いに対向させた状態で、それぞれ回転自在に支持している。また、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク3の内側面3aとの間には複数のトラニオン4をそれぞれ、これらの両ディスク2、3の中心軸に対し捻れの位置にある枢軸(図示せず)を中心として揺動自在に設けている。そして、各トラニオン4に設けた変位軸5の周囲にそれぞれ、ラジアルニードル軸受7とスラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)8とにより、パワーローラ6を回転自在に支持している。
パワーローラ6は、それぞれが断面円弧形の凹面である、入力側ディスク2と出力側ディスク3との内側面2a、3a同士の間に挟持された状態で回転し、入力側ディスク2から出力側ディスク3に動力を伝達する。すなわち、トロイダル型無段変速機の運転時には、回転軸1の回転に伴ってローディングカム式の押圧装置9が、入力側ディスク2を出力側ディスク3に向け押圧しつつ回転駆動する。そして、これらの両ディスク2、3の内側面2a、3aと、球面状の凸面であるパワーローラ6の周面6aとの転がり接触に基づき、入力側ディスク2の回転を出力側ディスク3に伝達する。トラニオン4を枢軸中心に揺動変位させ、各面同士の転がり接触位置を変えれば、両ディスク2、3同士の間での変速比を調節できる。すなわち、この転がり接触位置を、入力側ディスク2の内径側、出力側ディスク3の外径側にする程、前記変速比が減速側になる。これに対して、前記転がり接触位置を、入力側ディスク2の外径側、出力側ディスク3の内径側にする程、前記変速比が増速側になる。
前述のようにして入力側ディスク2と出力側ディスク3との間で動力を伝達する際に、パワーローラ6は、これらの両ディスク2、3の内側面2a、3aから、大きなラジアル荷重およびスラスト荷重を受ける。このうちのスラスト荷重を支承するために、パワーローラ6とトラニオン4との間にスラスト玉軸受8を設けている。
このスラスト玉軸受8は、パワーローラ6の大端面(各ディスク2、3の径方向外側の面で、図25において上面)に形成された内輪軌道10と、トラニオン4の内側面(各ディスク2、3の径方向内側の面で、図25において下面)に設置された外輪11の内側面に形成された外輪軌道12と、これらの内輪軌道10と外輪軌道12との間に転動自在に設けられた、複数の玉(転動体)13と、これらの玉13を保持する保持器14とから成る。保持器14は、内周端から外周端までの肉厚が均一な円盤状の主体15と、この主体15の径方向中間部に周方向に等間隔に設けられた複数のポケット16とを備えており、各ポケット16内にそれぞれ、玉13を、転動自在に保持している。
このトロイダル型無段変速機の運転時に、パワーローラ6は、入力側ディスク2および出力側ディスク3から強い押圧力を受けた状態で高速回転する。この結果、トロイダル型無段変速機の運転に伴って、パワーローラ6は著しく発熱して温度上昇し、スラスト玉軸受8も温度上昇する。このような温度上昇を抑えてスラスト玉軸受8の耐久性を確保するために、スラスト玉軸受8内に十分な量の潤滑油を流通させる必要がある。この場合に使用する潤滑油は、両ディスク2、3の内側面2a、3aとパワーローラ6の周面6aとの転がり接触部での動力伝達を目的として開発された、高粘度のトラクションオイルである。
トロイダル型無段変速機のパワーローラ軸受としてのスラスト玉軸受8は、トラクション接触を行う構成上、図25に示すように、入力側ディスク2および出力側ディスク3の内側面2a、3aの2箇所の転がり接触部分で垂直方向(図25の矢印A方向)の力を受ける。この2個所位置で加わる力の方向を表す直線同士の交差角度(接触角)αは、180度よりも小さい(α<180度)。したがって、トロイダル型無段変速機の運転時に、パワーローラ6には、ラジアル、スラスト両方向の力が加わる。
このパワーローラ6に加わる力のうち、ラジアル方向(図25の左右方向)の力に基づいて、パワーローラ6は、図26に誇張して示すように、楕円形に変形する。このような変形に伴って、パワーローラ6の大端面に形成した内輪軌道10も、同様に変形する。この結果、この内輪軌道10と転がり接触する玉13に関する接触角が円周方向に関して不同になり、玉13の公転速度が、円周方向に関して不均一になる。さらに、トロイダル型無段変速機の運転時に、パワーローラ6には、パワーローラ6の周面と各ディスク2、3の内側面との転がり接触部での動力伝達に伴って、所謂2Ftと呼ばれる、図27(a)、(b)に矢印Bで示すような、入力側ディスク2の回転方向の力が加わる。そしてこの力が、図27(b)に矢印Cで示すように、変位軸5と共にパワーローラ6の回転中心軸を傾斜させる方向のモーメントとして加わる結果、玉13の転動面と内輪軌道10および外輪軌道12との転がり接触部の面圧が不均一になる。そして、この面圧の不均一によっても、玉13の公転速度が、円周方向に関して不均一になる。
パワーローラ6は、前述のように複雑且つ大きな力を受けつつ高速で回転する結果、スラスト玉軸受8を構成する玉13の公転速度分布は、図28に示すようになる。なお、同図において、玉13の中心から引き出した矢印の大小(長短)が、当該玉13の公転速度の大小を表している。同図から明らかな通り、前記2Ftなる力が作用する側に存在する玉13の公転速度は、この2Ftなる力が作用するのと反対側に存在する玉13の公転速度よりも遅くなる。このような公転速度の不均一に伴って、保持器14に設けたポケット16の内側で玉13が、保持器14の円周方向に変位する。そして、玉案内方式の場合には、ポケット16の内径と玉13の直径との差が僅少であるため、玉13の転動面とポケット16の内面とが当接する。そして、玉13の転動面がポケット16の内面を、保持器14の円周方向に押圧する。このようにして生じる押圧力の大きさは、玉13の公転速度と保持器14の回転速度との差が大きくなる程大きくなる。
図29は、このようにして玉13の転動面がポケット16の内面を押圧する力(接触荷重)の大きさの、保持器14の円周方向に関する分布を示している。なお、同図に、ポケット16の内面に向けて描いた矢印の大小(長短)が、前記接触荷重の大小を表している。同図から明らかな通り、この接触荷重は、前記2Ftなる力が作用する側と反対側とで大きく、且つ保持器14の回転方向に関して互いに逆方向となり、これらの両側に対して90度位相がずれた部分で小さくまたは零になる。
このように、トロイダル型無段変速機に組み込んだスラスト玉軸受8では、玉13が、保持器14に設けたポケット16同士の間に存在する柱部18を、円周方向に関して交互に逆方向に押す。したがって、保持器14の強度を十分に確保しないと、柱部18部分に亀裂が生じる等、保持器14の耐久性を十分に確保できなくなる。このような事情に鑑みて、保持器14として、従来、高温時の剛性と高温のトラクションオイルに対する安定性を備えた、金属製(主に高力黄銅製)のもみ抜き保持器を使用している。
トロイダル型無段変速機中のスラスト玉軸受8に組み込む保持器14として、前述のような金属製のもみ抜き保持器を使用した場合、耐久性確保の面からは十分な効果が得られる。しかし、軽量化あるいは低コスト化の面から見た場合には改良が望まれる。すなわち、保持器14を金属製とした場合には、保持器14の重量が嵩むのは勿論、保持器14を製造するために切削や旋削等の機械加工や、かしめ等の煩雑な組立作業が必要になる。このため、保持器14自体の製造コストに加え、保持器14を備えたトロイダル型無段変速機の組立コストが嵩む事が避けられない。
このような点を考慮して、従来、曲げ弾性率、引っ張り破断伸びの数値を所定値に設定した合成樹脂製の保持器(例えば、特許文献1参照)や、臨界表面張力をトラクション油の表面張力より大きくした合成樹脂製の保持器(例えば、特許文献2参照)のように、耐久性を向上させながら軽量で安価な合成樹脂製の保持器を使用する事が検討されている。
しかし、特許文献1、2の保持器は、ポケット16からの玉13の抜け落ち防止を特に考慮していないので、トロイダル型無段変速機の組立の際に保持器の取り扱いが非常に困難である。
ところで、保持器の軸方向に関する位置決めは、トロイダル型無段変速機の伝達効率確保を目的として、玉によって行なう、所謂玉案内方式を採用する事が好ましい。玉案内方式を採用する場合には、ポケットの内径の軸方向中間部の直径を玉の直径より僅かに大きくし、かつポケットの軸方向両端開口部の直径を玉の直径より小さくすると、保持器14が玉13に対し、軸方向に変位する事がなくなる。
このような玉案内方式を採用した合成樹脂製の保持器として、ポケットの軸方向の一端側開口部を、ムリ抜き開口部(弾性変形しながら玉をポケットに挿入できる玉より僅かに小さな開口径とした開口部)と、非ムリ抜き開口部(弾性変形で玉をポケットに挿入することが不可能な玉より大幅に小さな開口径とした開口部)とを交互に配置した構成とし、ポケットの軸方向の他端開口部を、一端側開口部がムリ抜き開口部のときには非ムリ抜き開口部とし、一端側開口部が非ムリ抜き開口部のときにはムリ抜き開口部とした保持器が知られている(例えば、特許文献3参照)。
この保持器のように、保持器の軸方向両端開口部をムリ抜き開口部、または非ムリ抜き開口部とすると、ポケットから玉の抜け落ちが防止されるので、トロイダル型無段変速機の組立の際に保持器の取り扱いが容易となる。
特開2003−65411号公報 特開2003−65412号公報 特開平9−42294号公報
しかし、特許文献3の保持器は、ムリ抜き開口部、または非ムリ抜き開口部を識別することが難しく、間違って非ムリ抜き開口部から玉をポケットに挿入してしまうと、主体、玉の破損や、主体の強度が低下する虞がある。また、仮にムリ抜き開口部、非ムリ抜き開口部の位置を正確に把握しようとすると、主体の裏表および位相の区別も把握する必要があるので、保持器の組立工程が複雑化し、製造コストの増加にもつながる。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、主体、転動体の破損や主体の強度を低下させずに簡単にポケットに転動体を挿入し、かつポケットからの玉の抜け落ちを確実に防止することで、保持器の組立工程の簡便化と、製造コストの低減化を図ったトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、相対回転を自在として互いに同心に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラを内側面側に回転自在に支持した状態で両端部に互いに同心に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされたトラニオンと、このトラニオンの内側面と前記パワーローラの大端面との間に設けられたスラスト転がり軸受とを備え、前記スラスト転がり軸受は、前記パワーローラの大端面に形成された内輪軌道と、前記トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これらの内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、これらの転動体を保持する合成樹脂製の保持器とを備え、前記保持器は、円盤状の主体と、この主体の周方向に所定間隔をあけて設けられて前記複数の転動体を回転自在に保持する複数のポケットとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記保持器の前記主体の一方の端面で開口している前記複数のポケットの一方側開口部の開口直径を前記転動体の直径より大きくし、前記主体の他方の端面で開口している前記複数のポケットの他方側開口部の開口直径を前記転動体の直径より小さくするとともに、
前記一方の端面の外周側、または内周側の所定の円周上に、全ての前記一方側開口部の縁部と交わるように係合溝を間欠的に形成し、この係合溝内に、全ての前記一方側開口部の縁部を横切り、前記ポケット内に配置した前記転動体の前記一方側開口部側への軸方向移動を規制する環状の移動規制部材を装着したことを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、保持器のポケット内に配置された転動体が、転動体の直径より小さくしたポケットの他方側開口部と、一方側開口部の縁部を横切って配置した環状の移動規制部材により軸方向の移動を規制されるので、ポケットから転動体が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、保持器の主体の一方の端面には、環状の移動規制部材を装着する係合溝が形成されていることから、この係合溝を挿入側の印として転動体の挿入位置を容易に識別できる。
また、請求項2に記載のトロイダル型無段変速機は、相対回転を自在として互いに同心に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラを内側面側に回転自在に支持した状態で両端部に互いに同心に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされたトラニオンと、このトラニオンの内側面と前記パワーローラの大端面との間に設けられたスラスト転がり軸受とを備え、前記スラスト転がり軸受は、前記パワーローラの大端面に形成された内輪軌道と、前記トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これらの内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、これらの転動体を保持する合成樹脂製の保持器とを備え、前記保持器は、円盤状の主体と、この主体の周方向に所定間隔をあけて設けられて前記複数の転動体を回転自在に保持する複数のポケットとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記保持器の前記主体の一方の端面および他方の端面で開口している前記複数のポケットの一方側開口部および他方側開口部の開口直径を、前記転動体の直径より小さくするとともに、
前記主体の外周面、または内周面に、前記転動体が通過可能な開口幅で前記複数のポケットにそれぞれ連通する複数のスロットを形成し、これら複数のスロットを形成した側の前記主体の外周面、または内周面に、前記複数のスロットの開口部を横切ることで前記ポケット内に配置した前記転動体の径方向移動を規制する環状の移動規制部材を装着したことを特徴とする。
この請求項2に記載の発明においては、保持器のポケット内に配置された転動体は、転動体の直径より小さくしたポケットの一方側開口部および他方側開口部により軸方向の移動が規制され、スロットの開口部を横切るように配置した環状の移動規制部材により径方向の移動が規制されるので、ポケットから転動体が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、転動体が通過可能な開口幅のスロットから転動体をポケットに挿入するので、主体、転動体の破損や、主体の強度低下を防止することができる。
本発明のトロイダル型無段変速機によれば、保持器の主体、転動体の破損や主体の強度を低下させずに簡単にポケットに転動体を挿入し、かつポケットからの玉の抜け落ちを確実に防止することで、保持器の組立工程の簡便化と、製造コストの低減化を図ったトロイダル型無段変速機を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、スラスト玉軸受の保持器にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図25〜図29と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態に係るスラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)の保持器を示す図である。
本実施の形態の保持器14は、図1および図2に示すように、合成樹脂を射出成型することにより形成されており、円盤状の主体15と、この主体15の径方向中間部に円周方向に等間隔に設けられ、それぞれが円形である複数のポケット16とを備えている。各ポケット16内にはそれぞれ、玉(転動体)13が転動自在に保持されている。
ポケット16は、図2に示すように、軸方向中間部で玉13の直径よりも僅かに大きい内径d1とし、この内径d1が主体15の一方の端面15aで開口している一方側開口部16aまで連続している。また、主体15の他方の端面15bで開口している他方側開口部16bの内径d2は、玉13の直径よりも小さくなっている(d1>d2)。
そして、図1に示すように、主体15の一方の端面15aには、その面の径方向外方側で全ての一方側開口部16aと交わるように、玉13のピッチ円直径(P.C.D)より大きな直径D1の円周上に係合溝20が間欠的に形成されている。また、図3に示すように、係合溝20内に、金属製または合成樹脂製で直径をD1とした止め輪21が嵌め込まれている。
上記構成の保持器14を組み立てるには、玉13を、この玉13の直径よりも僅かに大きい一方側開口部16aからポケット16内に挿入する。そして、ポケット16内への玉13の挿入を完了した時点で、係合溝20内に止め輪21を嵌め込む。係合溝20内に嵌め込んだ止め輪21の一部は、図3に示すように、一方側開口部16aの縁部を横切る。
本実施の形態の保持器14においては、ポケット16内に挿入された玉13が、図4に示すように、玉13の直径よりも小さい他方側開口部16bと、主体15の一方の端面15aに配置した止め輪21とにより軸方向の移動が規制されるので、ポケット16から玉13が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、一方側開口部16aを設けている主体15の一方の端面15aには、係合溝20が形成されていることから、この係合溝20を挿入側の印として玉13の挿入位置を容易に識別できるので、ばかよけ等の手段を設けなくても、玉13の直径よりも小さい他方側開口部16bから玉13を挿入する間違いを起こすことがない。これにより、主体15、玉13の破損や、主体15の強度低下を防止することができる。
したがって、主体15、玉13の破損や、主体15の強度を低下させずに簡単にポケット16に玉13を挿入することができ、かつポケット16からの玉13の抜け落ちを確実に防止することで保持器14の組立工程の簡便化と、製造コストの低減化を図ったトロイダル型無段変速機を提供することができる。
次に、図5〜図8は、本発明の第2の実施の形態に係るスラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)の保持器を示す図である。本実施の形態は、第1の実施の形態に類似した構成である。
本実施の形態のポケット16は、図6に示すように、軸方向中間部で玉13の直径よりも僅かに大きい内径d1とし、この内径d1が主体15の一方の端面15aで開口している一方側開口部16aまで連続している。また、主体15の他方の端面15bで開口している他方側開口部16bの内径d2は、玉13の直径よりも小さくなっている(d1>d2)。
また、図5および図6に示すように、主体15の一方の端面15aには、その面の径方向内方側で全ての一方側開口部16aと交わるように、玉13のピッチ円直径(P.C.D)より小さな直径D2の円周上に係合溝22が間欠的に形成されている。そして、図7に示すように、係合溝22内に、金属製または合成樹脂製で直径をD2とした止め輪23が嵌め込まれている。
上記構成の保持器14を組み立てるには、玉13を、この玉13の直径よりも僅かに大きい一方側開口部16aからポケット16内に挿入する。そして、ポケット16内への玉13の挿入を完了した時点で、係合溝22内に止め輪23を嵌め込む。係合溝22内に嵌め込んだ止め輪23の一部は、図7に示すように、一方側開口部16aの縁部を横切る。
本実施の形態の保持器14においては、ポケット16内に挿入された玉13が、図8に示すように、玉13の直径よりも小さい他方側開口部16bと、主体15の一方の端面15aに配置した止め輪23とにより軸方向の移動が規制されるので、ポケット16から玉13が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、一方側開口部16aを設けている主体15の一方の端面15aには、係合溝22が形成されていることから、この係合溝22を挿入側の印として玉13の挿入位置を容易に識別できるので、ばかよけ等の手段を設けなくても、玉13の直径よりも小さい他方側開口部16bから玉13を挿入する間違いを起こすことがない。これにより、主体15、玉13の破損や、主体15の強度低下を防止することができる。
したがって、本実施形態の形態においても、前述した第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
次に、図9〜図11は、本発明の第3の実施の形態に係るスラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)の保持器を示す図である。
本実施の形態の保持器14は、図9および図10に示すように、合成樹脂を射出成型することにより形成されており、円盤状の主体15と、この主体15の径方向中間部に円周方向に等間隔に設けられ、それぞれが円形である複数のポケット16と、主体15の外周側に形成されて各ポケット16にそれぞれ連通している複数のスロット24とを備えている。各ポケット16内にはそれぞれ、玉(転動体)13が転動自在に保持されている。また、主体15の外周面には、金属製または合成樹脂製の止め輪25が装着されている。
本実施の形態のポケット16は、図10に示すように、軸方向中間部で玉13の直径よりも僅かに大きい内径d1とし、主体15の一方の端面15aで開口している一方側開口部16aおよび主体15の他方の端面15bで開口している他方側開口部16bの内径d2が、玉13の直径よりも小さくなっている(d1>d2)。なお、ポケット16の軸方向中間部の面形状は、円筒形状であっても、一方側開口部16aおよび他方側開口部16bに向かうに従い徐々に縮径している曲面形状であってもよい。
主体15の外周にポケット16と連通して形成されているスロット24は、図11に示すように、ポケット16の径方向中央部から、ポケット16の中央縦断面の形状のまま径方向外側に柱状に延びて、主体15の外周側に開口しており、したがってこのスロット24は玉13の直径より大きな開口幅H1になっていて、スロット24を玉13が通過できるようになっている。
また、図11に示すように、主体15の外周面には、周方向に係合溝26が形成されている。そして、図9に示すように、係合溝26内に止め輪25が嵌め込まれている。
上記構成の保持器14を組み立てるには、玉13を、この玉13より大きな開口幅で開口している主体15のスロット24からポケット16内に挿入する。そして、ポケット16内への玉13の挿入を完了した時点で、主体15の外周面に形成した係合溝26内に止め輪25を嵌め込む。係合溝26内に嵌め込んだ止め輪25の一部は、図9に示すように、全てのスロット24を横切る。
本実施の形態の保持器14においては、ポケット16内に挿入された玉13が、図10に示すように、玉13の直径よりも小さい一方側開口部16aおよび他方側開口部16bにより軸方向の移動が規制され、主体15の外周に係合した止め輪25により径方向外方への移動が規制されるので、ポケット16から玉13が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、玉13が通過可能な開口幅のスロット24から玉13を挿入するので、主体15、玉13の破損や、主体15の強度低下を防止することができる。
したがって、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、主体15、玉13の破損や主体15の強度を低下させずに簡単にポケット16に玉13を挿入することができ、かつポケット16からの玉13の抜け落ちを確実に防止することで保持器14の組立工程の簡便化と、製造コストの低減化を図ったトロイダル型無段変速機を提供することができる。
次に、図12〜図14は、本発明の第4の実施の形態に係るスラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)の保持器を示す図である。本実施の形態は、第3の実施の形態に類似した構成である。
本実施の形態の保持器14は、主体15の内周側に各ポケット16にそれぞれ連通する複数のスロット27が形成されているとともに、主体15の内周面に金属製または合成樹脂製の止め輪28が装着されている。
本実施の形態のポケット16は、図10で示した第3の実施の形態と同一形状であり、図13に形状のみを示して説明は省略する。
主体15の内周にポケット16と連通して形成されているスロット27は、図14に示すように、玉13の直径より大きな開口幅H2で開口している。
また、主体15の内周面には、周方向に係合溝29が形成されている。そして、図12に示すように、係合溝29内に止め輪28が嵌め込まれている。
上記構成の保持器14を組み立てるには、玉13を、この玉13より大きな開口幅で開口している主体15のスロット27からポケット16内に挿入する。そして、ポケット16内への玉13の挿入を完了した時点で、主体15の内周面に形成した係合溝29内に止め輪28を嵌め込む。係合溝29内に嵌め込んだ止め輪28の一部は、図12に示すように、全てのスロット27を横切る。
本実施の形態の保持器14においては、ポケット16内に挿入された玉13が、図13に示すように、玉13の直径よりも小さい一方側開口部16aおよび他方側開口部16bにより軸方向の移動が規制され、主体15の内周に係合した止め輪28により径方向内方への移動が規制されるので、ポケット16から玉13が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、玉13より大きな開口幅のスロット27から玉13を挿入するので、主体15、玉13の破損や、主体15の強度低下を防止することができる。
したがって、本実施の形態においても、第3の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
次に、図15〜図17は、本発明の第5の実施の形態に係るスラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)の保持器を示す図である。
本実施の形態の保持器14は、図15および図16に示すように、合成樹脂を射出成型することにより形成されており、円盤状の主体15と、この主体15の径方向中間部に円周方向に等間隔に設けられ、それぞれが円形である複数のポケット16と、主体15の外周側に形成されて各ポケット16にそれぞれ連通している複数の熱かしめスロット部30とを備えている。各ポケット16内にはそれぞれ、玉(転動体)13が転動自在に保持されている。熱かしめスロット部30は、玉13をポケット16内に挿入した後に、開口端部に熱かしめを施すことで、玉13が通過不可能な、玉13より小さな開口幅とされる。
ポケット16の内径は、図16に示すように、軸方向中間部で玉13の直径よりも僅かに大きい内径d1とし、主体15の一方の端面15aで開口している一方側開口部16aおよび主体15の他方の端面15bで開口している他方側開口部16bの内径d2が、玉13の直径よりも小さくなっている(d1>d2)。なお、ポケット16の軸方向中間部の面形状は、円筒形状であっても、一方側開口部16aおよび他方側開口部16bに向かうに従い徐々に縮径している曲面形状であってもよい。
主体15の外周側でポケット16と連通している熱かしめスロット部30は、熱かしめする前には、図17の符号30aで示すように、ポケット16の径方向中央部から、ポケット16の中央縦断面の形状のまま径方向外側に柱状に延びて、主体15の外周側に開口しており、したがってこの熱かしめスロット部30aは玉13より大きな開口幅になっていて、熱かしめスロット部30aを玉13が通過できるようになっている。
上記構成の保持器14を組み立てるには、玉13を、この玉13より大きな開口幅で開口している熱かしめする前の熱かしめスロット部30aを通過させてポケット16内に挿入する。そして、ポケット16内への玉13の挿入を完了した時点で、熱かしめを施すことで玉13より小さな開口幅とした熱かしめスロット部30を設ける。熱かしめの加熱方法としては、例えば、加熱部材を接触させること、あるいはかしめ時に超音波を用い、摩擦熱により発熱させることなどを、適宜用いることができる。
本実施の形態の保持器14においては、ポケット16内に挿入された玉13が、図16に示すように、玉13の直径よりも小さい一方側開口部16aおよび他方側開口部16bにより軸方向の移動が規制され、図15に示すように、玉13より小さな開口幅の熱かしめスロット部30により径方向外方への移動が規制されるので、ポケット16から玉13が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、玉13より大きな開口幅となっている熱かしめする前の熱かしめスロット部30aから玉13を挿入するので、主体15、玉13の破損や、主体15の強度低下を防止することができる。
したがって、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、主体15、玉13の破損や主体15の強度を低下させずに簡単にポケット16に玉13を挿入することができ、かつポケット16からの玉13の抜け落ちを確実に防止することで保持器14の組立工程の簡便化と、製造コストの低減化を図ったトロイダル型無段変速機を提供することができる。
次に、図18〜図20は、本発明の第6の実施の形態に係るスラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)の保持器を示す図である。本実施の形態は、第5の実施の形態に類似した構成である。
本実施の形態の保持器14は、図18および図19に示すように、主体15の内周側に形成されて各ポケット16にそれぞれ連通しており、玉13をポケット16内に挿入した後に、熱かしめを施すことで玉13より小さな開口幅となる熱かしめスロット部31とを備えている。
本実施の形態のポケット16は、図16で示した第5の実施の形態と同一形状であり、図19に形状のみを示して説明は省略する。
主体15の内周側でポケット16と連通している熱かしめスロット部31は、熱かしめする前の形状が、図20の符号31aで示すように、玉13より大きな開口幅で開口している。
上記構成の保持器14を組み立てるには、玉13を、この玉13より大きな開口幅で開口している熱かしめする前の熱かしめスロット部31aを通過させてポケット16内に挿入する。そして、ポケット16内への玉13の挿入を完了した時点で、熱かしめを施すことで玉13より小さな開口幅とした熱かしめスロット部31を設ける。
本実施の形態の保持器14においては、ポケット16内に挿入された玉13が、図19に示すように、玉13の直径よりも小さい一方側開口部16aおよび他方側開口部16bにより軸方向の移動が規制され、図18に示すように、玉13より小さな開口幅の熱かしめスロット部31により径方向内方への移動が規制されるので、ポケット16から玉13が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、玉13より大きな開口幅となっている熱かしめする前の熱かしめスロット部31aから玉13を挿入するので、主体15、玉13の破損や、主体15の強度低下を防止することができる。
したがって、本実施の形態においても、第5の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
さらに、図21および図22は、本発明の第7の実施の形態に係るスラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)の保持器を示す図である。
本実施の形態の保持器14は、図21に示すように、合成樹脂を射出成型することにより形成されており、円盤状の主体15と、この主体15の径方向中間部に円周方向に等間隔に設けられ、それぞれが円形である複数のポケット16と、主体15の外周側に形成されて各ポケット16にそれぞれ連通しており、玉13より僅かに小さな開口幅で開口している弾性変形スロット部32とを備えている。各ポケット16内にはそれぞれ、玉(転動体)13が転動自在に保持されている。
ポケット16の内径は、図22に示すように、軸方向中間部で玉13の直径よりも僅かに大きい内径d1とし、主体15の一方の端面15aで開口している一方側開口部16aおよび主体15の他方の端面15bで開口している他方側開口部16bの内径d2が、玉13の直径よりも小さくなっている(d1>d2)。なお、ポケット16の軸方向中間部の面形状は、円筒形状であっても、一方側開口部16aおよび他方側開口部16bに向かうに従い徐々に縮径している曲面形状であってもよい。
上記構成の保持器14を組み立てるには、玉13を、この玉13より僅かに小さい開口幅で開口している弾性変形スロット部32の開口縁部を弾性変形させながら、玉13を通過させてポケット16内に挿入する。そして、ポケット16内への玉13の挿入を完了した時点で組み立てが完了する。
本実施の形態の保持器14においては、ポケット16内に挿入された玉13が、図22に示すように、玉13の直径よりも小さい一方側開口部16aおよび他方側開口部16bにより軸方向の移動が規制され、図21に示すように、玉13より僅かに小さな開口幅を有する弾性変形スロット部32により径方向外方への移動が規制されるので、ポケット16から玉13が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、玉13より僅かに小さな開口幅となっている弾性変形スロット部32から玉13を挿入するので、主体15、玉13の破損や、主体15の強度低下を防止することができる。
したがって、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、主体15、玉13の破損や主体15の強度を低下させずに簡単にポケット16に玉13を挿入することができ、かつポケット16からの玉13の抜け落ちを確実に防止することで保持器14の組立工程の簡便化と、製造コストの低減化を図ったトロイダル型無段変速機を提供することができる。
さらにまた、図23および図24は、本発明の第8の実施の形態に係るスラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)の保持器を示す図である。本実施の形態は、第7の実施の形態に類似した構成である。
本実施の形態の保持器14は、図23に示すように、主体15の内周側に形成されて各ポケット16にそれぞれ連通しており、玉13より僅かに小さな開口幅で開口している弾性変形スロット部33とを備えている。
本実施の形態のポケット16は、図2で示した第7の実施の形態と同一形状であり、図24に形状のみを示して説明は省略する。
上記構成の保持器14を組み立てるには、玉13を、この玉13より僅かに小さな開口幅で開口している弾性変形スロット部33の開口縁部を弾性変形させながら、玉13を通過させてポケット16内に挿入する。そして、ポケット16内への玉13の挿入を完了した時点で組み立てが完了する。
本実施の形態の保持器14においては、ポケット16内に挿入された玉13が、図23に示すように、玉13の直径よりも小さい一方側開口部16aおよび他方側開口部16bにより軸方向の移動が規制され、図23に示すように、玉13より僅かに小さな開口幅を有する弾性変形スロット部32により径方向内方への移動が規制されるので、ポケット16から玉13が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、玉13より僅かに小さな開口幅となっている弾性変形スロット部33から玉13を挿入するので、主体15、玉13の破損や、主体15の強度低下を防止することができる。
したがって、本実施の形態においても、第7の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す図であって、環状の移動規制部材を装着していない状態を示す平面図である。 図1のII-II線矢視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す図であって、環状の移動規制部材を装着した状態を示す平面図である。 図3のIV-IV線矢視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す図であって、環状の移動規制部材を装着していない状態を示す平面図である。 図5のVI-VI線矢視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す図であって、環状の移動規制部材を装着した状態を示す平面図である。 図7のVIII-VIII線矢視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す平面図である。 図9のX-X線矢視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す平面図である。 図9のXIII-XIII線矢視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す斜視図である。 本発明の第5の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す平面図である。 図15のY1-Y1線矢視図である。 本発明の第5の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す平面図である。 本発明の第6の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す平面図である。 図18のY2-Y2線矢視図である。 本発明の第6の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す平面図である。 本発明の第7の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す平面図である。 図21のY3-Y3線矢視図である。 本発明の第8の実施の形態に係るスラスト玉軸受の保持器を示す平面図である。 図23のY4-Y4線矢視図である。 従来のトロイダル型無段変速機を示す図であって、要部の断面図である。 トロイダル型無段変速機の運転に伴うパワーローラの弾性変形を誇張して示す概略平面図である。 トロイダル型無段変速機の運転に伴ってパワーローラに加わる力を説明するための図である。 トロイダル型無段変速機の運転に伴って生じる各玉の公転速度の不均一状態を示す概略平面図である。 玉が保持器のポケット内面を押す力の不均一状態を示す概略平面図である。
符号の説明
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
4 トラニオン
6 パワーローラ(内輪)
8 スラスト玉軸受(スラスト転がり軸受)
10 内輪軌道
11 外輪
12 外輪軌道
13 玉(転動体)
14 保持器
15 主体
16 ポケット
15a 一方の端面
15b 他方の端面
16a 一方側開口部
16b 他方側開口部
20,22,26,29 係合溝
21,23,25,28 止め輪(移動規制部材)
24,27 スロット
30 熱かしめスロット部
30a 熱かしめ前の熱かしめスロット部
31 熱かしめスロット部
31a 熱かしめ前の熱かしめスロット部
32,33 弾性変形スロット部

Claims (2)

  1. 相対回転を自在として互いに同心に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラを内側面側に回転自在に支持した状態で両端部に互いに同心に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされたトラニオンと、このトラニオンの内側面と前記パワーローラの大端面との間に設けられたスラスト転がり軸受とを備え、前記スラスト転がり軸受は、前記パワーローラの大端面に形成された内輪軌道と、前記トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これらの内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、これらの転動体を保持する合成樹脂製の保持器とを備え、前記保持器は、円盤状の主体と、この主体の周方向に所定間隔をあけて設けられて前記複数の転動体を回転自在に保持する複数のポケットとを備えたトロイダル型無段変速機において、
    前記保持器の前記主体の一方の端面で開口している前記複数のポケットの一方側開口部の開口直径を前記転動体の直径より大きくし、前記主体の他方の端面で開口している前記複数のポケットの他方側開口部の開口直径を前記転動体の直径より小さくするとともに、
    前記一方の端面の外周側、または内周側の所定の円周上に、全ての前記一方側開口部の縁部と交わるように係合溝を間欠的に形成し、この係合溝内に、全ての前記一方側開口部の縁部を横切り、前記ポケット内に配置した前記転動体の前記一方側開口部側への軸方向移動を規制する環状の移動規制部材を装着したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 相対回転を自在として互いに同心に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラを内側面側に回転自在に支持した状態で両端部に互いに同心に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされたトラニオンと、このトラニオンの内側面と前記パワーローラの大端面との間に設けられたスラスト転がり軸受とを備え、前記スラスト転がり軸受は、前記パワーローラの大端面に形成された内輪軌道と、前記トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これらの内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、これらの転動体を保持する合成樹脂製の保持器とを備え、前記保持器は、円盤状の主体と、この主体の周方向に所定間隔をあけて設けられて前記複数の転動体を回転自在に保持する複数のポケットとを備えたトロイダル型無段変速機において、
    前記保持器の前記主体の一方の端面および他方の端面で開口している前記複数のポケットの一方側開口部および他方側開口部の開口直径を、前記転動体の直径より小さくするとともに、
    前記主体の外周面、または内周面に、前記転動体が通過可能な開口幅で前記複数のポケットにそれぞれ連通する複数のスロットを形成し、これら複数のスロットを形成した側の前記主体の外周面、または内周面に、前記複数のスロットの開口部を横切ることで前記ポケット内に配置した前記転動体の径方向移動を規制する環状の移動規制部材を装着したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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