JP4661856B2 - 単独運転検出方法、制御装置、単独運転検出装置および分散型電源システム - Google Patents

単独運転検出方法、制御装置、単独運転検出装置および分散型電源システム Download PDF

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Description

本発明は、分散型電源が電力系統から切り離され単独運転しているか否かを検出する単独運転検出方法、分散型電源の単独運転検出用制御装置、単独運転検出装置および分散型電源システムに関する。
単独運転は、事故発生やその他の事情で電力系統が停止しているときに、分散型電源が局所的な系統負荷に電力を供給している状態である。分散型電源は、需要地あるいはその近辺に電源を設置して発電することができる。分散型電源には、電力系統に連系された、エンジン発電機、タービン発電機、電力貯蔵装置、燃料電池等、の各種がある。また、このような分散電源を系統電力に連系させて使用するため、周波数や電圧を電力系統に適合させるパワーコンディショナが数多く提案されている。
以上説明した分散型電源と、その分散型電源の出力を交流に変換するパワーコンディショナとを備えた分散型電源設備を商用電力系統と連系して家電製品などの負荷に給電する分散型電源システムが実施されている。この分散型電源システムでは、商用電力系統の保全作業の安全を確保するため、商用電力系統の不測の停電時及び作業停電時において、直ちに分散型電源設備側のパワーコンディショナの動作を停止させるか、又は直ちに開閉器を作動させて連系を解除することにより、分散型電源を商用電力系統から解列させて、分散型電源の単独運転を防止する機能が不可欠である。
図13に、分散型電源の多数台連系のイメージ図を示す。パワーコンディショナの単独運転検出時間は、能動方式で0.5〜1.0秒要している。これは、(i)住宅単位での単独運転を想定した特性であり、分散型電源が少量普及の段階では問題にならなかった。しかし昨今、分散型電源が普及期にはいっており、図13で示すような多数台連系が実施されている。この場合、(ii)柱上変圧器単位、(iii)区分開閉器単位、(iv)遮断機単位での単独運転の可能性がある。これらの高圧系を含んだ場合、高低圧混触事故を想定して、単独運転の検出が必要となる。
このような単独運転を検出する方式の1つに、電力系統に無効電力を注入し単独運転発生時には上記注入した無効電力により電力変動を引き起し、この電力変動を検出して、分散型電源の単独運転を検出する電力変動方式が既に提案されている。しかしながら、電力系統に無効電力を注入する単独運転検出方法では、単独運転検出装置から無効電力を注入しているにもかかわらず、単独運転が継続していることがある。なお、単独運転検出の特許文献は多数あり代表例を以下に挙げる。
特開平02−144615号公報 特開平08−98411号公報 特許3397912号公報 特許3424443号公報
本出願人は上記単独運転の継続の原因について鋭意研究した結果、注入している無効電力と負荷無効電力とがバランスしているために、単独運転になっても、無効電力を注入しているにもかかわらず、その無効電力でもって電力変動を引き起すことができなくなり、結果として単独運転検出されずに単独運転状態が継続されてしまうことを究明することができるに至った。
そこで、本出願人は、単独運転検出装置からの注入無効電力と負荷無効電力とがバランスして、単独運転発生時に単独運転検出のための無効電力の注入が不足する場合に、既に電力系統に注入している無効電力(既注入無効電力)に対してさらに無効電力(追加注入無効電力)の追加注入を可能としたことにより単独運転を確実に検出することができる単独運転検出方法に関して研究を進めた。そして、さらに、本出願人は、上記既注入無効電力は、例えば、系統周波数偏差の符号に変化により、その位相が設定されるので、追加注入無効電力の位相を既注入無効電力に合わせることに関しての技術を含む出願を特願2007−209285(平成19年8月10日出願)で行ったのである。
上記の場合、電力系統への無効電力の注入は一定期間に限定することが電力系統への影響を軽減するうえで行われる。
しかしながら、この無効電力の追加注入後においても、系統周波数偏差が変化して既注入無効電力の位相も変化することになる。そのため、無効電力追加注入時点における追加無効電力の位相が固定されていたのでは、既注入無効電力と追加注入無効電力との間での位相の進み遅れ状態によって、追加注入無効電力が既注入無効電力で相殺されてしまうことがあり、電力系統への無効電力の注入効果が薄れるなど、単独運転検出に影響が出てくる可能性があった。
したがって、本発明により解決すべき課題は、既注入無効電力に対して上記無効電力のバランス状態において追加注入無効電力を追加で注入する場合において、電力系統に対して単独運転検出に好ましい一定期間の間、無効電力を注入できるようにすることである。
(1)本発明による単独運転検出方法は、分散型電源が電力系統から切り離され単独運転しているか否かの検出のために、上記電力系統に無効電力を注入すると共にこの注入で電力系統に起きる電気的変動に基づいて単独運転を検出するようにした単独運転検出方法において、
上記電力系統に系統周波数偏差に基づいて無効電力(既注入無効電力)を注入すると共に、この既注入無効電力が負荷無効電力とバランスしたときには電力系統に無効電力(追加注入無効電力)を、一定期間、追加注入する第1ステップと、
上記追加注入無効電力の位相を上記系統周波数偏差の符号が偏差0Hzに対して正負いずれかであるかに基づいて判定し、上記追加注入無効電力の位相を上記判定に対応した位相にする第2ステップと、
上記第1ステップでの追加無効電力注入後から上記一定期間よりも短い期間経過した後に、再度、上記追加注入無効電力の位相の判定(再判定)を、上記系統周波数偏差の符号に基づいて行う第3ステップと、
上記再判定時点での上記系統周波数偏差の符号からは追加注入無効電力の位相が上記第1ステップで注入した追加注入無効電力の位相とは逆位相になっているという再判定のときは、上記系統周波数偏差の符号に対応した位相の追加注入無効電力を、改めて上記一定期間、注入する第4ステップと、
上記再判定時点での上記系統周波数偏差の符号からは追加注入無効電力の位相が上記第1ステップで注入した追加注入無効電力の位相と同位相であるという再判定のときは、上記第1ステップで追加注入無効電力注入後から一定期間経過するまでの残り期間、第1ステップで注入した追加注入無効電力と同位相で追加注入無効電力の注入を継続する第5ステップと、
を含むことを特徴とするものである。
本発明によると、第1ステップで電力系統に系統周波数偏差に基づいて無効電力(既注入無効電力)を注入すると共にこの既注入無効電力が負荷無効電力とバランスしたときに電力系統に無効電力(追加注入無効電力)を、一定期間、追加注入するにおいて、第2ステップで、追加注入無効電力の位相を系統周波数偏差の符号に基づいて判定し、この判定に対応した位相で追加注入無効電力を注入する。そして、第3ステップで、第2ステップでの追加無効電力注入後から上記一定期間よりも短い期間経過した後に、再度、上記追加注入無効電力の位相の判定(再判定)を、上記系統周波数偏差の符号に基づいて行う。
そして、第4ステップでは、上記再判定の結果、再判定時点での系統周波数偏差の符号からは追加注入無効電力の位相が上記第2ステップで注入した追加注入無効電力の位相とは逆位相になっているという再判定のときは、系統周波数偏差の符号に対応した位相の追加注入無効電力を、改めて上記一定期間、注入するので、追加注入無効電力が既注入無効電力で相殺されずに済み、追加注入無効電力で無効電力バランスを崩して単独運転検出することが可能となる。
また、第5ステップでは、上記再判定時点での上記系統周波数偏差の符号からは追加注入無効電力の位相が上記第1ステップで注入した追加注入無効電力の位相と同位相であるという再判定のときは、上記第2ステップで追加注入無効電力注入後から一定期間経過するまでの残り期間、第1ステップで注入した追加注入無効電力と同位相で追加注入無効電力の注入を継続するので、この場合は、上記無効電力バランスを追加注入無効電力で崩すことで単独運転検出することが可能となる。
本発明において、好ましい態様は、上記系統周波数偏差を、現在の系統周波数の移動平均値と、過去の系統周波数の移動平均値とから演算することである。
本発明において、好ましい態様は、上記単独運転時に電力系統に起きる電気的変動が、系統電圧変動または高調波歪電圧変動である。
(2)本発明による制御装置は、分散型電源が電力系統から切り離されて単独運転しているか否かを検出する単独運転検出装置に対してその検出動作を制御する制御装置において、上記(1)の方法を実施することが可能になっている、ことを特徴とするものである。
(3)本発明による単独運転検出装置は、分散型電源が電力系統から切り離され単独運転しているか否かの検出のため無効電力を電力系統に注入する単独運転検出装置において、上記(2)に記載の制御装置を備えた、ことを特徴とするものである。
(4)本発明による分散型電源システムは、分散型電源と、この分散型電源が電力系統から切り離されて単独運転しているか否かを検出する単独運転検出装置とを備える分散型電源システムにおいて、この単独運転検出装置が上記(3)に記載の単独運転検出装置である、ことを特徴とするものである。
本発明での単独運転検出装置はその名称に限定されるものではなく、パワーコンディショナ、その他の名称で称する場合も含む。
本発明によれば、無効電力がバランスしているときでも、分散型電源の単独運転を確実に検出することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係る単独運転検出方法を説明する。図1は実施の形態の単独運転検出方法で単独運転を検出する単独運転検出装置を備えた分散型電源システムの概略構成を示す。実施の形態では高調波として総合高調波歪電圧や高調波歪電圧で説明するが、これに限定されない。
図1に示す分散型電源システム10は、直流電力を発電する、例えば太陽光発電機やガスエンジン発電機等の分散型電源12と、この分散型電源12と連系接続する電力系統14と、分散型電源12および電力系統14間に配置され、電力変換機能を備えたパワーコンディショナ16と、パワーコンディショナ16および電力系統14間に配置され、電力系統14停電時の分散型電源12の単独運転を検出する単独運転検出装置18とを有し、パワーコンディショナ16は、電力変換機能を通じて、分散型電源12にて発電した直流電力を電力系統14の交流電力に変換し、この変換した交流電力を−般家電機器等の図外の負荷等に供給するものである。
単独運転検出装置18は、連系リレー20,22と、制御装置24と、インバータ制御部26と、インバータ28と、電流検出器30とを備える。
制御装置24は、入力線L1,L2,Mそれぞれ通じて電力系統ライン32に接続して電力系統14の系統電圧、高調波歪電圧、系統周波数を計測し、これらから、出力線Pを通じて連系リレー20,22に単独運転検出出力を出力することにより連系リレー20,22をオフすると共にインバータ制御部26に出力線Qを通じて注入無効電力を注入するための電流制御指令値を出力するようになっている。
そして制御装置24は、計測した系統周波数から所定系統周期内での系統周波数偏差を演算すると共にこの演算した系統周波数偏差に基づいて電力系統に注入するべき無効電力を演算し、この演算に係る無効電力を電力系統に注入している一方、上記計測した系統周波数と系統電圧と高調波歪電圧とから上記系統周波数偏差が所定系統周期数分にわたり連続して一定以下となる状態が継続して系統周波数に実質変化が無くかつ系統電圧、高調波歪電圧が所定電圧変動範囲を超える変化でもって急変したという条件が成立させるか否かを判定し、上記条件が成立との判定により、上記既に注入している無効電力に加えて追加で無効電力を注入する制御を行う。
制御装置24をマイコンで構成してもよい。例えば、制御装置24をマイコンで構成した場合、制御装置24は、CPU、メモリ、インターフェース等を有する。上記メモリに実施の形態の単独運転検出方法を実施するための制御プログラムが記憶されている。CPUは、インターフェースを介して、入力される系統電圧、系統電流、系統電力、等に基づいて、各種演算等を実行し、その実行結果から、インターフェースを介して、連系リレー20,22の開閉指令である単独運転検出出力を出力し、インバータ制御部26に対する各種指令である電流制御指令値を出力するようになっている。
実施の形態では、説明の理解のため、制御装置24にマイコンを内蔵させそのマイコンの制御プログラムにより以下に説明する機能を実行するようになっている。図2はそのマイコンの機能構成を示す。
図2を参照して制御装置24の機能を詳細に説明する。図2は制御装置24の機能の理解に供するためブロック構成で示した図であり、マイコン内部にこのブロック構成がハードウェアとして存在するものではない。勿論、ハードウェアとして構成することも可能であるから、実施の形態ではそのいずれにも限定しない。制御装置24は、電力系統ライン32から入力線L1を通じて入力する系統電力の電圧を計測する系統電圧計測部34aと、電力系統ライン32から入力線L2を通じて入力する系統電力の高調波歪電圧を計測する高調波歪計測部34bと、電力系統ライン32から入力線Mを通じて入力する系統電力の系統周波数を計測する系統周波数計測部36と、この系統周波数計測部36の計測値から単独運転判定を行いその判定に従い連系リレー20,22をオンオフする単独運転検出出力を出力線Pに出力する単独運転判定部38と、系統周波数計測部36の計測値から現在の系統周波数の移動平均値と、過去の系統周波数の移動平均値とを算出すると共にこの算出値から系統周波数偏差を演算する系統周波数偏差演算部40と、この系統周波数偏差演算部40の系統周波数偏差から電力系統に注入する無効電力量を演算する無効電力量演算部42とを備える。
そして制御装置24は、系統周波数偏差が所定系統周期数分にわたり連続して一定以下となる状態が継続して系統周波数に実質変化が無く、かつ、系統電圧が予め設定した所定電圧範囲内に沿って変化したときに系統電圧が単独運転発生に起因して急変したと判定して無効電力を追加注入する制御を行う第1無効電力注入判定部44aを備える。
また、制御装置24は、系統周波数偏差が所定系統周期数分にわたり連続して一定以下となる状態が継続して系統周波数に実質変化が無く、かつ、高調波歪電圧が予め設定した所定電圧範囲内に沿って変化したときに高調波歪電圧が単独運転発生に起因して急変したとき無効電力を追加注入する制御を行う第2無効電力注入判定部44bを備える。
さらに制御装置24は、第1、第2無効電力注入判定部44a,44bの判定出力をOR出力するORゲート45と、無効電力量演算部42からの演算無効電力と、ORゲート45からの第1、第2無効電力注入判定部44a,44bからの追加無効電力とを加算する加算部46と、加算部46の出力に応じて出力電流制御信号をインバータ制御部26へ出力線Qを通じて出力する出力電流制御部48と、を備える。
系統周波数偏差演算部40は、現在の系統周波数の移動平均値を算出する現在移動平均算出部40aと、過去の系統周波数の移動平均値を算出する過去移動平均算出部40bと、これら両算出値から系統周波数偏差を演算する演算部40cとを備える。
系統周波数計測部36は、系統電圧から電力系統の系統周波数を計測周期単位、例えば5m秒単位で順次計測するものである。なお、電力系統の系統周波数を50Hz(1系統周期は20m秒)とした場合、その系統周期単位は、電力系統の系統周期の1/3以下、例えば、5m秒単位にすることが望ましい。
系統周波数偏差演算部40においては、系統周波数計測部36で順次計測した5m秒単位の系統周期に基づき、連続した所定移動平均時間分、例えば40m秒分の系統周期の移動平均値を順次算出するものである。なお、所定移動平均時間は、系統周期の一周期、例えば20m秒よりも長く、かつ所望する検出速度、例えば100m秒よりもできる限り短い時間を条件とするため、例えば40m秒にすることが望ましい。
そして、本実施の形態では、上記構成に加えて、無効電力注入位相再判定部51を備えたことを特徴とする。この無効電力注入位相再判定部51においては、系統周波数偏差演算部40からの系統周波数偏差と、第1、第2無効電力注入判定部44a,44bの判定出力をOR出力するORゲート45出力と、に基づいて、以下の判定動作を行う、その判定結果を上記両無効電力注入判定部44a,44bにフィードバックするようになっている。そして、無効電力注入判定部44a,44bにおいては無効電力注入位相再判定部51の再判定結果に従い、無効電力の注入制御を図10ないし図12を参照して後述するように制御するようになっている。
図3は、系統周波数計測部36、系統周波数偏差演算部40に関わる動作説明図であり、C0は系統周波数計測部36で現在計測した系統周期、C1が5m秒前に計測した系統周期、Cnはn*5m秒前の系統周期の計測値を示す。したがって、系統周波数偏差演算部40は、最新の移動平均値は、C0−C7分の40m秒分の系統周期を移動平均化して5m秒単位で順次算出するものである。
過去の移動平均値は、C0−C7の最新の移動平均値とした場合、C0から200m秒前のC40−C47の40m秒分の系統周期を移動平均化して5m秒単位で順次算出したものである。また、現在の系統周波数偏差は、過去の移動平均値(C40−C47)−最新の移動平均値(C0−C7)で算出するものである。
無効電力量演算部42は、図4の無効電力量対系統周波数偏差との特性を使用して、系統周波数偏差演算部42で算出した系統周波数偏差に基づいて無効電力量を算出し、この無効電力量を加算部46を経て出力電流制御部48に通知するものである。図4に示す無効電力量対系統周波数偏差特性は、系統周波数偏差が小さいときは系統周波数偏差の変化に対する無効電力量の変化割合を小さくすなわち特性線L1の傾きを小さくして単独運転検出感度を低くするレンジである低感帯レンジR1と、系統周波数偏差が大きいときは系統周波数偏差の変化に対する無効電力量の変化割合を大きくすなわち特性線L1の傾きを大きくして単独運転検出感度を高くするレンジである高感帯レンジR21,R22とを設定する。
系統周波数偏差が高感帯レンジR21では無効電力量を減少し、高感帯レンジR22では無効電力量を増加し、低感帯レンジR1では、系統周波数偏差に対する無効電力量の変化割合を小さく設定する。すなわち系統周波数偏差が小さい低感帯レンジR1でも、分散型電源12の単独運転を検出すべく、無効電力を注入することができ、さらには、無効電力量の変化割合を高感帯レンジR21,R22の場合に比較して小さくすることで、系統電圧の低速な系統周波数の揺れの影響を受けることなく、分散型電源12が電力系統14に与える影響を確実に防止可能とする。
以上説明した分散型電源システムは図5で示すシステムでも同様である。このシステムではパワーコンディショナ16内部に単独運転検出装置を内蔵したものである。図1と対応する部分には同一の符号を付している。
実施の形態では系統電圧計測部34aと、第1無効電力注入判定部44aとが系統電圧変動を単独運転状態時に示す1つの電気的変動として電力系統に無効電力を注入する1つの単独運転検出系統を構成する。また、高調波歪計測部34bと、第2無効電力注入判定部44bとが高調波歪電圧変動(高調波変動)を単独運転状態時に示す1つの電気的変動として電力系統に無効電力を注入する1つの単独運転検出系統を構成する。そして、これら複数の単独運転検出系統において、上記電気的変動に基づいて先に単独運転検出を行った単独運転検出系統側から当該電力系統に無効電力を注入するようにした、ことに特徴を有する。なお、この単独運転検出系統は、実施の形態では一例であり、他の単独運転検出系統であってもよいことは勿論である。また、単独運転検出系統は3つ以上の複数であってもよいことは勿論である。
以下、説明する。なお、説明では、説明の重複等を回避するため両単独運転検出系統をまとめて説明する。
系統電圧計測部34aと高調波歪計測部34bでは、それぞれ、図6で示すように、各系統周期N0…ごとに系統電圧N0、総合高調波歪電圧でM0を計測する。図6で「T0」,「T1」,「T2」,…,「T13」は系統周期であり、「N0」,「N1」,「N2」,「N3」,「N4」,「N5」;「M0」,「M1」,「M2」,「M3」,「M4」,「M5」は、それぞれの系統周期での系統電圧と総合高調波歪電圧である。N0,M0は現在の系統周期T0での系統電圧,総合高調波歪電圧、N1,M1は系統周期T1での系統電圧,総合高調波歪電圧、…、N5,M5は系統周期T5での系統電圧,総合高調波歪電圧である。Navr,Mavrは実施の形態では現在系統周期T0から3系統周期前の系統周期T3から5系統周期前の系統周期T5までの合計3系統周期の系統電圧,総合高調波歪電圧の平均値である。もちろん、この系統電圧,総合高調波歪電圧の平均値Navr,Mavrは実施の形態の3系統周期に限定されず、適宜に決定することができる。
総合高調波歪電圧をTHD、2次高調波歪電圧をV2、3次高調波歪電圧をV3、4次高調波歪電圧をV4、5次高調波歪電圧をV5、6次高調波歪電圧をV6、7次高調波歪電圧をV7とすると、総合高調波歪電圧は、それぞれの高調波歪電圧V2ないしV7を二乗し、それらの加算値の平方根である次式で与えられる。
THD=√(V22+(V32+(V42+(V52+(V62+(V72
ただし、上記式の総合高調波歪電圧は、2次ないし7次の高調波歪電圧から上記演算式で与えられるが、それ以上の次数の高調波波電圧を除外するものではない。
また、高調波歪計測部34bでは、総合高調波歪電圧を計測したが、例えば、3次高調波歪電圧V3を計測してもよいし、他の次数の高調波歪電圧を計測してもよい。
その意味で、以下の説明では総合高調波歪電圧と称するのではなく、単に高調波歪電圧として説明する。
さらに、実施の形態では、単独運転検出を総合高調波電圧や2次以上の高調波歪電圧で行うが、総合高調波歪電流、総合高調波歪電力、あるいは2次以上の高調波歪電流、2次以上の高調波歪電力でもよい。
第1無効電力注入判定部44aにおいては、系統電圧計測部34aからの系統電圧の計測値と、系統周波数計測部36からの系統周波数の計測値と、系統周波数偏差演算部40からの系統周波数偏差と、を入力し、これらから、条件(a1)として系統周波数偏差が所定系統周期数分にわたり連続して一定範囲内となる状態が継続して系統周波数に実質変化が無いか、かつ、条件(b1)として系統電圧が予め設定した所定電圧変動範囲内に沿って変化したかという上記2条件(a1)(b1)が成立するか否かを判定する。
第2無効電力注入判定部44bにおいては、高調波歪計測部34bからの高調波歪の計測値と、系統周波数計測部36からの系統周波数の計測値と、系統周波数偏差演算部40からの系統周波数偏差と、を入力し、これらから、条件(a2)として系統周波数偏差が所定系統周期数分にわたり連続して一定範囲内となる状態が継続して系統周波数に実質変化が無いか、かつ、条件(b2)として高調波歪電圧が予め設定した電圧範囲内に沿って変化したかという上記2条件(a2)(b2)が成立するか否かを判定する。
この判定を系統電圧、高調波歪電圧が上昇と下降方向とに分けて図7(a)(b)、図8(a)(b)(c)(d)、図9(a)(b)を参照して説明する。
図7(a)(b)は判定条件(a1)(a2)、図8(a)(b)は判定条件(b1)、図8(c)(d)は判定条件(b2)、図9(a)(b)は上記判定条件(a1)(b1)または(a2)(b2)が共に成立する場合の第1、第2無効電力注入判定部44a,44bからの無効電力の注入状態、を示す。
また、図7(a)、図8(a)、図8(c)、図9(a)はそれぞれ系統電圧が上昇方向に急変する場合、図7(b)、図8(b)、図8(d)、図9(b)はそれぞれ系統電圧が下降方向に急変する場合を示す。
判定条件(a1)(a2)に関して、図7(a)(b)で横方向のT0,T1,T2,T3,T4,T5は上記した系統周期、縦軸は系統周波数偏差である。点線f1は系統周波数偏差が偏差0Hzからプラス(+)側に0.5Hz、f2は系統周波数偏差が偏差0Hzからマイナス(−)側に0.5Hzである。この系統周波数偏差が±0.5Hzの一定範囲(偏差範囲ΔT=1.0Hz)内の状態が所定系統周期数分、実施の形態では例えば6系統周期にわたり連続して継続すれば系統周波数に実質変化が無いと判定する。もちろん、上記判定では系統周波数偏差が上記一定範囲内に連続して継続する系統周期の数は6系統周期に限定されず、少なくとも2以上の系統周期でよい。
図7(a)で示すように系統電圧、高調波歪電圧が上昇方向に急変する場合では系統周波数偏差が系統周期T1から偏差0Hzからプラス(+)側であり、図7(b)で示すように系統電圧、高調波歪電圧が下降方向に急変する場合では系統周波数偏差が系統周期T1から偏差0Hzからマイナス(−)側である。なお、系統周期ごとに系統周波数偏差を演算するために系統周期と系統周期との間の系統周波数偏差はデジタル的に変化する。また、実施の形態では系統周波数偏差演算部40で系統周期ごとに系統周波数偏差を演算するが、これに限定されない。
なお図7(a)(b)では理解のため系統周波数偏差が現在系統周期T0から過去3系統周期以上連続して上記一定範囲内として系統周波数は実質変化していないとして判定条件(a1)(a2)は成立する状態で示している。
次に図8(a)(b)(c)(d)を参照して、判定条件(b1)(b2)を説明する。
図8(a)(b)は横軸に系統周期、縦軸は系統電圧(V)、図8(c)(d)は横軸に系統周期、縦軸は高調波歪電圧(V)である。実線(Nave),(Mave)は、現在系統周期T0から3周期前から5周期前までの3系統周期T3,T4,T5の系統電圧の平均値Navr、高調波歪電圧の平均値Mavrを示す線である。N0,N1,N2,N3,N4,N5;M0,M1,M2,M3,M4,M5はそれぞれ系統周期T0,T1,T2,T3,T4,T5それぞれでの系統電圧、高調波歪電圧である。
点線(Ni)は、各系統電圧の変化を示すためにそれらを結ぶ線、点線(Mi)は、各高調波歪電圧の変化を示すためにそれらを結ぶ線である。
図8(a)(c)で示すように系統電圧、高調波歪電圧上昇方向での系統電圧、高調波歪電圧変動の判定条件(b1)(b2)は、上記各系統電圧、高調波歪電圧が図8(a)(c)中の網掛け領域S1a、S1b内の電圧であることである。この網掛け領域S1a、S1bに関して具体数値による判定条件式を示すと、下記(1a)(1b)である。図8(a)(c)中の黒丸(●)印は、各系統電圧、高調波歪電圧を示す目印である。この判定条件式では、各系統周期T0,T1,T2,T3,T4,T5ごとの系統電圧N0,N1,N2,N3,N4,N5;各系統周期T0,T1,T2,T3,T4,T5ごとの高調波歪電圧M0,M1,M2,M3,M4,M5が、それぞれ、過去複数の系統周期それぞれの系統電圧平均値Navr、高調波歪み電圧平均値Mavrに対して各系統周期T0,T1,T2,T3,T4,T5ごとに定めた所定電圧変動範囲でもって変化したときに系統電圧、高調波歪電圧が変動したと判定する。これは図8(b)(d)でも同様である。
この場合、判定条件式(1a)(1b)では、系統電圧N0,N1,N2,N3,N4,N5のうち、N0,N1は、系統電圧平均値Navrとの差、また、高調波歪電圧M0,M1,M2,M3,M4,M5のうち、M0,M1は、高調波歪電圧平均値Mavrとの差が、それぞれ他の系統電圧N2,N3,N4,N5、高調波歪電圧M2,M3,M4,M5それぞれよりも大きく急増するような系統電圧変化パターン、高調波歪電圧変化パターンを判定条件に含めている。このことにより、単独運転発生が原因とする場合と、そうではない他の原因とを区別できるようにしている。また、系統電圧N3,N4,N5が系統電圧平均値Navrとの差が所定電圧変化幅(−0.5〜+0.5V)内で推移していたが、系統電圧N2では系統電圧平均値Navrとの差が、所定電圧+0.5を超えて、系統電圧N0,N1では所定電圧、実施の形態では系統電圧平均値Navrとの差(系統電圧変化幅)は3Vを超えて、また、高調波歪電圧系統電圧M3,M4,M5が所定電圧変化幅(−0.5〜+0.5V)内で推移していたが、高調波歪電圧M2では高調波歪電圧平均値Mavrとの差が、所定電圧+0.5を超えて、高調波歪電圧M0,M1では高調波歪電圧平均値Mavrとの差(高調波歪電圧変化幅)は、所定電圧、実施の形態では2Vを超えて急増することを判定条件にしている。
このように実施の形態では、系統電圧、高調波歪電圧が過去複数の系統周期に沿って予め設定した系統電圧変化パターン、高調波歪電圧変化パターンに対応した変化を呈したときに単独運転発生に関わる高調波変動有りと判定して当該電力系統に無効電力を注入するようにしたものである。
そして、実施の形態では、上記判定を行う第1、第2無効電力注入判定部44a,44bそれぞれの判定出力を、ORゲート45からいずれでも出力可能としたことにより、単独運転発生態様に対応する側の判定出力で無効電力を電力系統により高速に注入して単独運転検出することを可能とし、単独運転検出の高速化を図れるようにしている。

〔(N0−Navr)>3V〕and
〔(N1−Navr)>3V〕and
〔(N2−Navr)>−0.5V〕and
〔−0.5<(N3−Navr)<0.5V〕and
〔−0.5<(N4−Navr)<0.5V〕and
〔−0.5<(N5−Navr)<0.5V〕 …(1a)

〔(M0−Mavr)>2V〕and
〔(M1−Mavr)>2V〕and
〔(M2−Mavr)>−0.5V〕and
〔−0.5<(M3−Mavr)<0.5V〕and
〔−0.5<(M4−Mavr)<0.5V〕and
〔−0.5<(M5−Mavr)<0.5V〕 …(1a)

図8(b)(d)で示すように系統電圧、高調波歪電圧下降方向での系統電圧変動、高調波歪電圧変動の判定条件(b1)(b2)は、上記各系統電圧、高調波歪電圧が図8(b)(d)中の網掛け領域S2a,S2b内の電圧であることである。この網掛け領域S2a,S2bに関して具体数値による判定条件式を示すと、下記式(2a)(2b)である。図8(b)(d)中の黒丸(●)印は、各系統電圧、高調波歪電圧を示す目印である。図8(b)(d)中の(Navr)(Ni)(Mavr)(Mi)は図8(a)(b)中の(Navr)(Ni)(Mavr)(Mi)に対応する。()書きは、系統電圧の平均値Navr、高調波歪電圧の平均値Mavr、系統電圧N0ないしN5、高調波歪電圧M0ないしM5と区別するためである。

〔(N0−Navr)<−3V〕and
〔(N1−Navr)<−3V〕and
〔(N2−Navr)<0.5V〕and
〔−0.5<(N3−Navr)<0.5V〕and
〔−0.5<(N4−Navr)<0.5V〕and
〔−0.5<(N5−Navr)<0.5V〕 …(2a)

〔(M0−Mavr)<−2V〕and
〔(M1−Mavr)<−2V〕and
〔(M2−Mavr)<0.5V〕and
〔−0.5<(M3−Mavr)<0.5V〕and
〔−0.5<(M4−Mavr)<0.5V〕and
〔−0.5<(M5−Mavr)<0.5V〕 …(2b)

実施の形態では理解のため代表例として各系統周期ごとの系統電圧は上記網掛け領域S1a,S2a内、各系統周期ごとの高調波歪電圧は上記網掛け領域S1b,S2b内に入っていて系統電圧、高調波歪電圧が上昇する場合も下降する場合も系統電圧変動の判定条件(b1)、高調波歪電圧変動の判定条件(b2)を充足するようにしている。この判定条件(b1)(b2)は、上記条件式で示すように現在系統周期T0から3周期前から5周期前までの3系統周期T3,T4,T5それぞれの系統電圧平均値Navr、高調波歪電圧平均値Mavrに対して過去6周期T0−T5それぞれの系統電圧、高調波歪電圧がそれぞれの系統周期ごとにいずれも網掛け領域S1a,S1b,S2a,S2b内であるときである。
第1無効電力注入判定部44aは、上記図7(a)(b)、図8(a)(b)で示すように上記判定条件(a1)(b1)が成立するか否かの判定を行うと共に成立するとの判定により、図9(a)(b)で示すように電力系統に追加無効電力を注入する制御を行う。第2無効電力注入判定部44bは、上記図7(a)(b)、図8(c)(d)で示すように上記判定条件(a2)(b2)が成立するか否かの判定を行うと共に成立するとの判定により、図9(a)(b)で示すように電力系統に追加無効電力を注入する制御を行う。
図9(a)(b)において横軸は、図7(a)(b)、図8(a)ないし(d)それぞれに対応した系統周期であり、縦軸は無効電力注入判定部44から位相進み側または位相遅れ側に追加注入する無効電力(Var)を示す。実施の形態では図解のため図9(a)(b)中に無効電力(Var)の値が位相進み側200Var、位相遅れ側200Varが記入されているが、注入無効電力の値を限定する趣旨ではない。
この実施の形態では、現在系統周期T0で判定条件(a1)(b1);(a2)(b2)が成立すると共に、系統周波数偏差の符号が図9(a)では現在系統周期T0ではプラス側、図9(b)ではマイナス側になっているので、現在系統周期0で系統電圧上昇、高調波歪電圧上昇では位相進み、系統電圧下降、高調波歪電圧下降では位相遅れの無効電力として200Varを注入している。これは、系統周波数偏差の符号がプラスでは無効電力量演算部42からの無効電力が位相進みで、系統周波数偏差の符号がマイナスでは無効電力量演算部42からの無効電力が位相遅れであるから、加算部42で無効電力量演算部42からの無効電力と無効電力注入判定部44からの無効電力とが相殺されないように、無効電力量演算部42からの無効電力の位相遅れ進みと、無効電力注入判定部44からの無効電力の位相遅れ進みとを一致させるためである。
なお、図9(a)、図9(b)のいずれも1系統周期が20m秒とした場合、無効電力の注入期間Ta1、Ta2は共に100m秒となっているが、この注入期間Ta1、Ta2に限定されない。注入期間Ta1、Ta2は100m秒以上、200m秒以下が電力系統ライン32に電力変動を引き起こし易く、また、単独運転検出を高速で行ううえで好ましい。
なお、実施の形態では系統電圧、高調波歪電圧が上昇側に急変する場合と下降側に急変する場合で説明したが、いずれの側に急変しても判定条件(b)を満たすことに限定するものではなく、いずれか一方側に急変する場合のみを判定条件(b)、またはいずれか他方側に急変する場合のみを判定条件(b)を満たすこととしてもよい。
以上から無効電力量演算部42から無効電力を注入している場合に、注入無効電力と負荷無効電力とがバランスしているか否か、分散型電源12の有効電力と負荷有効電力とがバランスしているか否かを判定条件(a1)(b1);(a2)(b2)で判定し、第1判定条件(a1)(b1)が共に成立または第2判定条件(a2)(b2)が共に成立した場合に、第1無効電力注入判定部44aまたは第2無効電力注入判定部44bからは無効電力量演算部42からの注入無効電力と進み遅れの位相を合わせた無効電力を注入し、これによって、インバータ制御部26には電力系統ライン32に電力変動を起こすための電流制御指令値を入力することができる結果、電力系統ライン32が単独運転時には電力変動を引き起こされ、単独運転を検出することができるようになる。
以上の説明から、分散型電源12が電力系統14から切り離され単独運転しているか否かの検出のため無効電力を電力系統に注入している状態で、系統周波数が過去複数の系統周期にわたり実質変化が無い状態のときに系統電圧または高調波歪電圧が所定変動範囲を超えて変動したときに当該電力系統に無効電力を追加で注入するようにしたから、上記注入している無効電力が分散型電源12側と図外の負荷側とでバランスしている状態を崩すことができる結果、単独運転を確実に検出することができる。
そして、本実施の形態では、さらに、無効電力注入判定部44a,44bによる無効電力の追加注入後における系統周波数偏差変化による既注入無効電力の位相変化に起因して、既注入無効電力と追加注入無効電力との間での位相の進み遅れで、追加注入無効電力が既注入無効電力で相殺されてしまうことがないように、追加注入無効電力の位相を制御するための無効電力注入位相再判定部51を設けている。
以下、無効電力注入位相再判定部51による無効電力の相殺防止について図10ないし図12を参照して説明する。図10は、主として無効電力注入位相再判定部51の動作フローチャート、図11は(a)に系統周波数偏差、(b)に系統周波数偏差がタイミングt0ではプラスであるが、その後マイナスに変化する場合の追加注入無効電力の位相の制御波形、図12は(a)に系統周波数偏差、(b)に系統周波数偏差がタイミングt0ではマイナスでそれ以降もそのマイナスが継続する場合の追加注入無効電力の位相の制御波形を示す。以下の説明では図10と図11の組み合わせ、図10と図12の組み合わせに分けて説明する。
図10において、ステップn1では、無効電力注入判定部44a,44bでは追加無効電力を注入するかどうかを判定する。この判定は、上述したごとく、系統周波数偏差演算部40で演算した系統周波数偏差に基づく既注入無効電力と負荷無効電力とがバランスしていると、無効電力注入判定部44a,44bでは追加注入無効電力を注入すると判定して、ステップn2で、追加注入無効電力を出力する。
このときの注入タイミングは図11(a)(b)で示すt0である。図11(a)でタイミングt0では系統周波数偏差がプラスであることを示し、図11(b)でタイミングt0では追加注入無効電力の位相が進みであることを示す。そして、無効電力注入判定部44a,44bでは、系統周波数偏差の符号がプラスで、無効電力量演算部42からの追加無効電力の位相が進みであるから、加算部42で無効電力量演算部42からの無効電力と無効電力注入判定部44a,44bからの無効電力とが相殺されないように、無効電力量演算部42からの無効電力の位相進みに対して、無効電力注入判定部44a,44bからの無効電力の位相を進み側に一致させている。
そして、無効電力注入位相再判定部51は、上記無効電力注入判定部44a,44bの出力変化から追加無効電力の注入タイミングt0を知ることができる。無効電力注入位相再判定部51においては、この注入タイミングt0からは図10の破線で囲むステップを制御する。なお、無効電力注入判定部44a,44bからの追加注入無効電力の出力期間は、実施の形態では例えば系統周期で3周期分とされている。
無効電力注入位相再判定部51は、ステップn3で、注入タイミングt0から上記3周期が経過する前である系統周期で2周期分の時間が経過した再判定タイミングt1になったと判断すると、その再判定タイミングt1において、ステップn4で示すように、系統周波数偏差の符号から無効電力量演算部42からの無効電力の位相が進みか遅れかを再判定する。この再判定で、図11(a)(b)で示すように系統周波数偏差の符号がプラス側からマイナス側に変化していて無効電力量演算部42からの既注入無効電力の位相が遅れ側であると再判定する。
無効電力注入位相再判定部51は、その再判定の結果、追加無効電力の位相を遅れ側に変更させるよう追加無効電力の注入方向を変更し、ステップn5でその変更した注入方向に無効電力を注入させるための再判定結果を無効電力注入判定部44a,44bに入力する。
無効電力注入判定部44a,44bは、この判定に従い、追加無効電力の注入方向を変更する。
無効電力注入位相再判定部51は、上記追加無効電力の注入方向変更後から系統周期で3周期分の時間が経過したかどうかをステップn6で判定し、系統周期で3周期分の時間が経過したと判定すると、そのことを無効電力注入判定部44a,44bに入力する。
無効電力注入判定部44a,44bでは、この入力に応答してステップn9で追加無効電力の注入を停止すると共に、この追加無効電力の注入停止後から系統周期で5周期経過したかどうかをステップn10で判定し、無効電力の追加注入停止後から系統周期で5周期経過したときに、ステップn1に戻るようになっている。
また、図12(a)(b)はそれぞれ図11(a)(b)に対応する。判定タイミングt0では、系統周波数偏差の符号がマイナスであり、また、追加無効電力の位相も遅れ側になっている。そして、再判定タイミングt1においても、系統周波数偏差の符号がマイナスであるので、ステップn4での再判定では、無効電力注入位相再判定部51は無効電力の注入方向を変更しないとの再判定結果を無効電力注入判定部44a,44bに入力する。
無効電力注入判定部44a,44bはこの再判定結果から、ステップn7で示すように無効電力の注入をそのタイミングt1から系統周期でさらに1周期継続する。そして、ステップn8で無効電力の注入が系統周期で1周期経過したと判定したときに、ステップn9で無効電力の注入を停止する。それ以降は上記と同様である。
以上説明したように本実施の形態では、電力系統における系統周波数偏差に基づいて電力系統に無効電力を既注入無効電力として注入すると共にこの既注入無効電力が負荷無効電力とバランスしたときには電力系統に無効電力を(追加注入無効電力)として、一定期間として系統周期で3周期分、追加注入する。この場合、上記した追加注入無効電力の位相を系統周波数偏差の符号に基づいて判定(初回判定)し、追加注入無効電力の位相を既注入無効電力の位相に合わせている。
そして、上記一定期間が経過するまでには、追加無効電力の注入後から一定期間よりも短い期間である系統周期で2周期分の時間が経過した後に、追加注入無効電力の位相を再判定する。この再判定は、系統周波数偏差の符号に基づいて行う。この再判定の結果、再判定時点での系統周波数偏差の符号からは追加注入無効電力の位相が、初回判定時における追加注入無効電力の位相とは逆位相になっているという再判定のときは、系統周波数偏差の符号に対応した位相の追加注入無効電力を、改めて上記一定期間、注入するので、追加注入無効電力が既注入無効電力で相殺されずに済み、追加注入無効電力で無効電力バランスを崩して単独運転検出することが可能となる。
また、上記再判定時点での系統周波数偏差の符号からは追加注入無効電力の位相が、初回判定時における追加注入無効電力の位相と同位相であるという再判定のときは、初回判定時における追加注入無効電力注入後から一定期間経過するまでの残り期間である1周期分、上記初回判定時の追加注入無効電力と同位相で追加注入無効電力の注入を継続するので、無効電力バランスを追加注入無効電力で効果的に崩して単独運転検出を確実に実施することが可能となる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、種々な変更ないしは変形を含むものである。
図1は、本発明の実施の形態に係る単独運転検出方法が適用される分散型電源システムの構成を示す図である。 図2は、図1の制御装置の機能ブロック図である。 図3は周期偏差を演算の説明に供する図である。 図4は周期偏差対無効電力量との関係を示す図である。 図5は本発明の実施の形態に係る単独運転検出方法が適用される他の分散型電源システムの構成を示す図である。 図6は各系統周期ごとの系統電圧、高調波歪電圧と3周期分の系統電圧、高調波歪電圧の平均値との説明に用いる図である。 図7(a)は系統電圧、高調波歪電圧が上昇側に急変する場合に系統周波数変化が判定条件(a1)(a2)を充足するか否かの説明に用いる図、図7(b)は系統電圧、高調波歪電圧が下降側に急変する場合に系統周波数変化が判定条件(a1)(a2)を充足するか否かの説明に用いる図である。 図8(a)は系統電圧が上昇側に急変する場合の系統電圧変化が判定条件(b1)を充足するか否かの説明に用いる図、図8(b)は系統電圧が下降側に急変する場合の系統電圧変化が判定条件(b1)を充足するか否かの説明に用いる図、図8(c)は高調波歪電圧が上昇側に急変する場合の高調波歪電圧変化が判定条件(b2)を充足するか否かの説明に用いる図、図8(d)は高調波歪電圧が下降側に急変する場合の高調波歪電圧変化が判定条件(b2)を充足するか否かの説明に用いる図である。 図9(a)は系統電圧、高調波歪電圧が上昇側に急変する場合の無効電力注入の説明に用いる図、図9(a)は系統電圧、高調波歪電圧が下降側に急変する場合の無効電力注入の説明に用いる図である。 図10は実施の形態による単独運転検出方法の説明に用いるフローチャートである。 図11は系統周波数偏差がプラスからマイナスに変化する場合の追加注入無効電力の位相制御の説明に用いる図である。 図12は系統周波数偏差がマイナスを継続する場合の追加注入無効電力の位相制御の説明に用いる図である。 図13は、分散型電源の多数台連系のイメージ図である。
符号の説明
10 分散型電源システム
12 分散型電源
14 電力系統
16 パワーコンディショナ
18 単独運転検出装置
20,22 連系リレー
24 制御装置
26 インバータ制御部
28 インバータ
34a 系統電圧計測部
34b 高調波歪計測部
36 系統周波数計測部
38 単独運転判定部
40 系統周波数偏差演算部
42 無効電力量演算部
44a 第1無効電力注入判定部
44b 第2無効電力注入判定部
46 無効電力加算部
51 無効電力注入位相再判定部

Claims (6)

  1. 分散型電源が電力系統から切り離され単独運転しているか否かの検出のために、上記電力系統に無効電力を注入すると共にこの注入で電力系統に起きる電気的変動に基づいて単独運転を検出するようにした単独運転検出方法において、
    上記電力系統に系統周波数偏差に基づいて無効電力(既注入無効電力)を注入すると共に、この既注入無効電力が負荷無効電力とバランスしたときには電力系統に無効電力(追加注入無効電力)を、一定期間、追加注入する第1ステップと、
    上記追加注入無効電力の位相を上記系統周波数偏差の符号が偏差0Hzに対して正負いずれかであるかに基づいて判定し、上記追加注入無効電力の位相を上記判定に対応した位相にする第2ステップと、
    上記第1ステップでの追加無効電力注入後から上記一定期間よりも短い期間経過した後に、再度、上記追加注入無効電力の位相の判定(再判定)を、上記系統周波数偏差の符号に基づいて行う第3ステップと、
    上記再判定時点での上記系統周波数偏差の符号からは追加注入無効電力の位相が上記第1ステップで注入した追加注入無効電力の位相とは逆位相になっているという再判定のときは、上記系統周波数偏差の符号に対応した位相の追加注入無効電力を、改めて上記一定期間、注入する第4ステップと、
    上記再判定時点での上記系統周波数偏差の符号からは追加注入無効電力の位相が上記第1ステップで注入した追加注入無効電力の位相と同位相であるという再判定のときは、上記第1ステップで追加注入無効電力注入後から一定期間経過するまでの残り期間、第1ステップで注入した追加注入無効電力と同位相で追加注入無効電力の注入を継続する第5ステップと、
    を含むことを特徴とする単独運転検出方法。
  2. 上記系統周波数偏差を、現在の系統周波数の移動平均値と、過去の系統周波数の移動平均値とから演算する、請求項1に記載の方法。
  3. 上記単独運転時に電力系統に起きる電気的変動が、系統電圧変動または高調波歪電圧変動である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 分散型電源が電力系統から切り離され単独運転しているか否かり検出のため無効電力を電力系統に注入する単独運転検出装置に対してその検出動作を制御する制御装置において、請求項1ないし3のいずれかに記載の方法が実施可能になっている、ことを特徴とする制御装置。
  5. 分散型電源が電力系統から切り離されて単独運転しているか否かを検出する単独運転検出装置であって、請求項4に記載の制御装置を備えた、ことを特徴とする単独運転検出装置。
  6. 複数の分散型電源と、各分散型電源それぞれに個別に設けられ当該分散型電源が電力系統から切り離されて単独運転しているか否かを検出する複数台の単独運転検出装置とを備える分散型電源システムにおいて、各単独運転検出装置が請求項5に記載の単独運転検出装置である、ことを特徴とする分散型電源システム。
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