JP4659930B2 - 多結晶半導体膜の製造方法及びレーザアニール装置 - Google Patents

多結晶半導体膜の製造方法及びレーザアニール装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、非晶質半導体膜を多結晶化する多結晶半導体膜の製造方法、及びこの製造方法を具現化するために用いられるレーザアニール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータやワープロなどの表示装置として薄型で、しかも軽量である液晶表示装置が多く用いられている。なかでも、アモルファスシリコンの薄膜トランジスタ(a−SiTFT)をスイッチング素子として用いたアクテイブマトリックス型液晶表示装置は、多画素にしてもコントラストやレスポンスなどの劣化がなく、しかも中間調表示も可能であることから、フルカラーテレビやOA用の表示装置として期待されている。
【0003】
ところで、近年の液晶半導体プロセスでは、ガラス基板上に半導体素子を形成して液晶表示素子を構成するため、プロセス温度の低温化が求められている。
上記液晶半導体プロセスとしては、半導体材料である非晶質材料を結晶化させたり、イオン照射により劣化した結晶性を回復させる活性化などのことが行なわれる。
【0004】
このような目的のために熱アニールが行なわれていた。結晶化や活性化のための熱アニールは、一般に温度が高いほど処理時間が短くてすむが、500℃以下の処理温度ではアニール時間が長時間になるということがある。
【0005】
そこで、熱アニールの処理時間を短くして生産効率(スループット)を向上させるために、基板上に膜状に形成された半導体膜としての非晶質(アモルファス)シリコン膜に対して、エキシマレーザのような紫外波長域のレーザ光を照射して、非晶質シリコン膜を多結晶シリコン膜に変えることにより、電子移動度の高い半導体膜を形成するエキシマレーザアニール(ELA:Excimer Laser Anneal)技術が開発されている。このプロセスによると非晶質シリコン膜が瞬時に溶融し結晶化するために、基板への熱損傷が少ない約450℃以下の低温プロセスにて多結晶シリコン膜の形成をすることができる。そのため耐熱性には劣るが大面積で安価なガラス基板を用いて多結晶シリコン膜を形成することができるという利点がある。
【0006】
ここで、電子移動度の大きさはμ=|vd /E|(cm2 /S・V)で表されるものであり、結晶に対して電界E(V/cm)を与えた際の、結晶中における電子の平均移動速度(ドリフト速度:vd (cm/s))の単位電界大きさ当たりでの値である。また非晶質シリコンに関しては、多結晶シリコンへの相転移途上の状態をも含むものとする。何故ならばレーザ光によるアニールの対象となる非晶質シリコンと称されるものは高純度ではあっても、非晶質シリコンの比率が100%とは限られるものではないが、本発明により形成される多結晶シリコン膜はレーザ光によるアニールの後に非晶質シリコンの比率が減少し多結晶化できれば得ることができるからである。
【0007】
このような多結晶シリコン膜を用いると、上記の低温プロセスにてガラス基板上に高い電子移動度を持った薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を作成することができる。この多結晶シリコンTFTによれば、上記の課題は解決されて、ガラス基板上に駆動部TFT(相補型トランジスタ)と画素部TFTとが形成されたアクティブマトリクス基板を用いた、ドライバーモノリシック型と呼ばれる薄型で高精彩の液晶表示装置を得ることができる。ここでは、図17にガラス基板上に形成されたLCDユニットに示すように、駆動部TFTはゲート線(走査線)とデータ線(信号線)とによって制御されて、液晶に電圧を加えることで画像を表示する。
【0008】
そして、このゲート線とデータ線とを制御するのがゲートドライバとソースドライバとから構成される駆動部TFTである。各ドライバには、信号制御部からの映像信号と同期信号及び電源部からの電力が各々入力される。ゲートドライバは、1フレーム(60Hz)に1度、各ゲート線を選択する機能をもったディジタル回路であり、走査時間(15〜40μ秒)の周期で動作する。ソースドライバは、アレイ基板上の透明なITO(Indium Tin Oxide)膜からなる画素電極と対向基板上の対向画素電極との間に充填された液晶にゲート線に電圧が印加して、画素部TFTを介して映像情報に応じた電圧を印加する回路である。液晶は、直流電圧を印加し続けると表示が劣化するので対向透明電極に対して交互に反対極性の電圧を印加する反転駆動という交流駆動を行なう。ソースドライバの駆動周波数は20〜100MHzといった高い周波数になる。従って、高周波数の動作が要求される駆動部TFTの電子移動度は高くする必要がある。場合によっては、高周波数動作に対応するために一つの画素部に対してソースドライバを二ヶ所設ける場合もある。
【0009】
但し、画素部TFTの電子移動度は駆動部TFTの電子移動度よりも低いことが望ましい。何故ならば、この液晶表示装置はアクティブマトリクス基板における画素部TFTが形成された面に対して光が入射する状況で使用されるが、画素部TFTのチャンネル部では電子と正孔によって光起電力が発生されるからである。
【0010】
つまり、これらの発生された電子と正孔とがアクティブマトリクス基板内へと拡散し、画素部TFTのP−N接合部に到達すると、P−N接合部に電流が流れてしまう(光起電力効果)。この効果によって、TFTにおけるソース電極とドレイン電極との間に存するP−N接合部には電流のリーク現象が引き起こされるので、正確な画像表示を得ることができなくなる。この光起電力効果を抑制するためには、アクティブマトリクス基板を形成するシリコン膜の電子移動度を小さくする必要がある。
【0011】
しかし、図18に示すような長軸方向に一様で短軸方向に台形状の強度分布を持つラインビームをガラス基板4に照射すると、ガラス基板4上の画素部TFTと駆動部TFTとで同じエネルギー量が与えられることになり、駆動部TFTへのレーザ光の照射時間を基準とすると、上記のリーク現象が起こるとともにガラス基板5へのレーザ光の照射時間も長くなってしまう。従って、この照射時間を短くするとともに上記のリーク現象を防ぐために、画素部TFTの電子移動度を低くするようにしてレーザ光を照射すると、画像信号を伝えるために高周波数の動作が要求される駆動部TFTにおいても、同様に電子移動度が小さくなってしまい、画像信号が伝えにくくなる。そのため画像表示の能力が不十分になる。
【0012】
更には、画素部TFTについても、特開平5−203977号公報に開示の技術の通りに、画素部TFTを単結晶で形成することで、画素部TFTの電子移動度を極端に小さい値、即ち20(cm2 /S・V)以下の大きさにすると、画素におけるスイッチングの反応が鈍くなり画像信号の変化に対しての速応性にかける。
【0013】
また、レーザ光によるアニールで非晶質シリコン膜を多結晶シリコン膜に変化させる場合、駆動部TFTと画素部TFTとに対してオーバーラップ率を変えて同じ照射面を有するレーザ光でレーザアニールする技術が、特開平7−307304号公報に開示されている。この場合では、スキャン(ゲート)ドライバー(ゲート線駆動回路)とカラム(ソース)ドライバー(ソース線駆動回路)とで、レーザ光によるアニールの程度を変えて、カラムドライバーを構成する画素部TFTの電子移動度を高めるようにしている。
【0014】
しかし、このようにオーバーラップ率を変えてレーザアニールを行うこの技術の場合も、多結晶シリコンにドープされた不純物イオンにエネルギーを与えることによって活性化をしてCMOS回路の動作を補償する際において、問題がある。つまり多結晶シリコン膜を得る工程と活性化処理を行う工程とで照射面の面積が不変なため、低エネルギー密度(結晶化の1/1.5程度)での活性化処理を、製造ラインの省面積化などの理由から同一の装置で行おうとすると、レーザ光を発振するエキシマレーザ発振器自体のエネルギー制御を行わねばならないのである。これは、a−Si:H中の水素をレーザ光の照射によって取り除く脱水素処理においても同様である。しかし、この場合にも脱水素処理に適合するようなエキシマレーザ発振器の正確な出力制御は困難である。更にこの技術には、レーザ光の照射面の面積が不変のためにTFTが形成されない面にもレーザ光の照射がされる(空打ち)ので、エネルギー利用効率の低下にもつながるという問題もある。
【0015】
また、特開平8−203843号公報には、部分部分でレーザビームアッテネータ(光減衰器)の透過率を変化させることで、アクティブマトリクス基板の部位毎で、レーザ光のエネルギー密度を変える技術も開示されている。しかし、この場合では、画素部TFTの構成される部分では低エネルギーを与える必要があることから、この部分でのレーザビームアッテネータによるエネルギー損失が大きいので、エキシマレーザからアクティブマトリクス基板へエネルギーを与える効率が低くなる。
【0016】
そして、従来のレーザアニール技術においてはエキシマレーザ発振器から出射されるレーザ光のエネルギー変動に起因して、良好なレーザアニールが行われていないという問題があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の各技術においては、駆動部TFTと画素部TFTとの電子移動度の最適化が困難である点、結晶化処理・活性化処理・脱水素処理を一台の装置で兼ねることができない点、レーザ光のエネルギー利用効率が低下する点及びレーザ光のレーザ発振器の出力変動によってレーザ光のエネルギー変動が起こる点で解決すべき課題があった。
【0018】
この発明は、上記の各事情に基づいてなされたもので、その目的とするところはレーザ光のエネルギーの利用効率を高めつつ、レーザ光のエネルギー変動をモニタリングしながら、アクティブマトリクス基板上の各部位で電子移動度を異ならせてレーザアニールすることを特徴とする多結晶半導体膜の製造方法、及びその製造方法を具現化するためのレーザアニール装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明は、基板の上に形成された非晶質半導体膜へエキシマレーザから出力されるエキシマレーザ光を1ショット毎に照射するとともにこのレーザ光を前記基板に対して相対的に所定距離だけ走査させる工程と、前記エキシマレーザ光の照射により前記非晶質半導体膜を多結晶化する工程とを有する多結晶半導体膜の製造方法において、
前記非晶質半導体膜を多結晶化する工程は、そのときに測定された前記エキシマレーザ光のエネルギー量エキシマレーザ光のピーク出力を、それぞれそれまでに測定されたエネルギー量とピーク出力の最大値と比較し、
前記エキシマレーザ光のエネルギー量の最大値と前記エキシマレーザ光のエネルギー量の比が所定以上になったときには前記エキシマレーザが異常であると判定し、
前記エキシマレーザ光のピーク出力の最大値と前記エキシマレーザ光のピーク出力の比が所定以上になったときには出力低下が生じたと判定する工程を有し、前記エキシマレーザが異常であると判定されるか、前記エキシマレーザ光の出力低下が生じたことが判定されたならば、異常であるとき、あるいは出力低下が生じたときに前記基板の前記エキシマレーザ光によって照射された部位を、前記エキシマレーザ光によって再度照射する工程を有することを特徴とする多結晶半導体膜の製造方法にある。
【0029】
この発明は、被処理物上に形成された非晶質半導体膜に対してエキシマレーザ光を1ショット毎に照射してエネルギーを与えることによりこの非晶質半導体膜を多結晶化するためのエキシマレーザと、
前記被処理物に対して前記エキシマレーザ光を相対的に走査させるレーザ光走査手段と、
前記エキシマレーザ光が導入されるとともに内部に前記被処理物が設置されるチャンバと、
前記エキシマレーザ光が前記非晶質半導体膜へ照射されたときに測定された前記エキシマレーザ光のエネルギー量エキシマレーザ光のピーク出力を、それぞれそれまでに測定されたエネルギー量とピーク出力の最大値と比較し、
前記エキシマレーザ光のエネルギー量の最大値と前記エキシマレーザ光のエネルギー量の比が所定以上になったときには前記エキシマレーザが異常であると判定し、
前記エキシマレーザ光のピーク出力の最大値と前記エキシマレーザ光のピーク出力の比が所定以上になったときには出力低下が生じたと判定するとともに、前記各判定時に前記エキシマレーザ光が照射した前記被処理物の座標を記憶し、当該部位を再度エキシマレーザ光によって照射し得るようにした制御装置と
を有することを特徴とするレーザアニール装置にある。
【0035】
請求項1の発明によれば、アニール処理の最中にレーザ光のエネルギー変動が適性か否かを知ることができ、最適なアニール処理のための指標を得ることがインプロセスにて可能となる。
【0046】
請求項7の発明によれば、アニール処理の最中にレーザ光のエネルギー変動が適性か否かを知ることができ、最適なアニール処理のための指標を得ることがインプロセスにて可能となり、被処理物に対する良好なアニール処理を行うことができる。
【0052】
【発明の実施形態】
以下、この発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1はこの発明のレーザアニール装置を示し、このレーザアニール装置はチャンバ1を有する。このチャンバ1内にはXYテーブル2が設けられている。このXYテーブル2はテーブル駆動源3によってXY方向に駆動されるようになっている。
【0053】
上記XYテーブル2上には液晶表示素子を構成する被処理物としてのガラス基板4が載置される。このガラス基板4には図2に示すように画素部TFT5aと、駆動部TFT5bとが形成される非晶質半導体膜がたとえばCVD(Chemical Vapor Deposition) などの手段によって、図5に示すようにアンダーコート4bと非晶質半導体膜4cとが、所定の厚さで一様にガラス基板4上に成膜されている。なお、ここでは非晶質半導体膜4cとして、膜厚が50nm〜100nmのアモルファスシリコン膜を用い、その半導体膜の下層に膜厚が0.35μm〜0.40μmであるSiOx ,SiNx やTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate:Si[OC254 )がアンダーコート4bとして成膜されている。上記各非晶質半導体膜は後述するようにアニール処理される。
【0054】
上記チャンバの上部には開口部が形成され、この開口部は透明なガラス板からなる窓部材6によって気密に閉塞されている。この窓部材6からチャンバ1内へは上記ガラス基板4をアニール処理するためのレーザ光Lが入射する。このレーザ光Lは出力200Wでパルス幅25nsで、エキシマレーザ(媒質:XeCl)である第1のレーザ装置7から出力される。このレーザ光Lの光路にはバリアブルアッテネータ8が配設されている。このバリアブルアッテネータ8は回転駆動部9によってレーザ光Lの光軸に対する傾斜角度が制御されるようになっている。それによって、上記バリアブルアッテネータ8は上記レーザ光Lに対する透過率が可変にできるので、それによりレーザ光Lのエネルギー密度を制御できるようになっている。
【0055】
上記バリアブルアッテネータ8から出射したレーザ光Lはエキスパンダ10によってビーム形状が拡大されてからビーム形状整形器11に入射する。このビーム形状整形器11は、図3(a)、(b)に示す構造になっている。つまり、駆動部12でX軸の光を分割して集光する一対のアレイレンズ11a及びY軸の光を分割して集光する一対のアレイレンズ11bうちの一方を動かすことで焦点をずらすことができる。そして、アレイレンズ11aから出射した光はレンズ11cで集光され、アレイレンズ11bから出射した光はレンズ11dで集光される。ここで、アレイレンズ11bの一方を照射面側に駆動部12で動かすとX軸断面での照射幅が広がり、逆に動かすと狭まる。Y軸断面に関してもアレイレンズ11aを同様にすれば良い。
【0056】
上記ビーム整形器11は駆動部12によって駆動され、それによって照射面の形状(レーザ光Lのパターン形状)が変化しても、レーザ光L自体のもつエネルギー量がほぼ不変のままエネルギー密度を変えることができる。
【0057】
上記ビーム形状整形器11によって所定の照射面形状に成形されたレーザ光Lは反射ミラー15で反射し、結像レンズ16を通じて上記チャンバ1の窓部材6からその内部に入射する。それによって、レーザ光Lは上記チャンバ1内に設けられたガラス基板4を照射して後述するようにアニール処理するようになっている。
【0058】
レーザ光Lが上記反射ミラー15に入射して反射することで、その一部が反射ミラー15から漏洩する。その漏洩したレーザ光Lは集光レンズ16を介して検出器17によって検出される。この検出器17はレーザ光Lのパルス波形の積分値(レーザ光Lのエネルギ量)と、ピーク出力とを検出する。これらの検出信号は演算部18に入力され、ここで、それまでに入力された値のうちの最大値と比較される。
【0059】
上述したように、レーザ光Lのエネルギー量Eとピーク出力E(図4に示す)とのエネルギーを比較し、その値の比が所定以上となったときには第1のレーザ装置7が異常であるという判定をし、ピーク出力の比が所定以上になったときには第1のレーザ装置7の放電のばらつきによる出力低下が生じたと判定する。
なお、その比の値とはエキシマレーザ光のエネルギー量の最大値と前記エキシマレーザ光のエネルギー量の比のことであり、ピーク出力の比とはエキシマレーザ光のピーク出力の最大値と前記エキシマレーザ光のピーク出力の比のことである。
各判定時には、そのときにレーザ光Lが照射したガラス基板4の座標がテーブル駆動源3の駆動を制御するシステム制御装置13に記憶され、その箇所がレーザ光Lによって再度、照射できるようになっている。つまり、レーザ光Lの照射による非晶質半導体膜の結晶化を確実に行なえるようになっている。
【0060】
チャンバ1内でガラス基板4をアニール処理すると、ガラス基板4の内面には、たとえば非晶質半導体膜のアブレーションによって生じた塵埃などが付着して汚れが生じ、チャンバ1内に入射するレーザ光Lの強度が低下するということがあるので、上記窓部材6の汚れ度合が検出される。すなわち、窓部材6の斜め上方には、この窓部材6に向けて紫外線Sを出力する光源21が配設されている。この光源21からの紫外線Sはレンズ22を通って上記窓部材6を照射する。窓部材6の汚れ度合によって紫外線Sの反射光量が変化する。つまり、窓部材6が汚れていれば、反射光量が増大する。
【0061】
窓部材6で反射した紫外線SはCCDカメラ23で撮像され、CRT24に写し出されるとともに画像処理部25で二値化処理されて上記システム制御装置13に入力される。このシステム制御装置13では画像処理部25からの二値化信号のレベルを基準値と比較し、その比較値に応じて上記窓部材6に入射するレーザ光Lの強度を制御する。この制御はガラス基板4のアニール処理を終えた後で行なわれる。
【0062】
レーザ光Lの強度の制御は、上記バリアブルアッテネータ8の傾斜角度の制御と、上記第1のレーザ装置7に接続された電圧制御部26によってこのレーザ装置7に印加される電圧値の制御とで行なわれる。印加電圧による出力制御は精度が低いが、大きな範囲で制御できる。これに対してバリアブルアッテネータ8による制御においては範囲は狭いが、精度の高い制御が行なえる。したがって、2つの制御手段を有することで、レーザ光Lの出力を広い範囲で精度よく行なえることになる。
【0063】
上記窓部材6の汚れ度合が所定以上となったときには、その窓部材6が汚れていない新たな窓部材6に交換される。窓部材6を交換する場合には、仕切り部材31によってチャンバ1の内部空間の一部がほかの部分に対して気密に隔別される。
【0064】
上記仕切り部材31は上記チャンバ1の一側に設けられた通孔32に第1のシール部33によって気密な状態でスライド自在に設けられ、仕切り用駆動源34によってスライド駆動されるようになっている。
【0065】
上記仕切り部材31が挿入方向に駆動され、上記窓部材6の下面側を覆う位置に到達すると、その先端部が上記チャンバ1内に設けられた第2のシール部35によって気密にシールされる。
【0066】
それによって、仕切り部材31の上面側と下面側との空間部が気密に隔別されるから、汚れた窓部材6をチャンバ1から取り外しても、チャンバ1内の空間のうち、上記仕切り部材31によって隔別された下面側の空間部は大気に解放されることがない。そのため、窓部材6を交換したのち、チャンバ1内を真空引きしたり、不活性ガスに置換するなどの作業を迅速かつ容易に行なうことができる。
【0067】
上記チャンバ1内に載置されたガラス基板4をアニール処理する際、その面に形成された非晶質半導体膜がレーザ光Lによって照射されると、その膜が薄かったりレーザ光Lのエネルギが高すぎたりして、膜の剥離や飛散を起こすアブレーション(溶発)が発生することがあり、アブレーションが発生したガラス基板4は不良品として除去しなければならない。
【0068】
そこで、チャンバ1内でガラス基板4にレーザ光Lを照射する際、シャドーグラフ法やシュリーレン法によってアブレーションが発生したか否かが影や光学的な乱れに基づいて観察される。ここで具体的な構成を説明する。チャンバ1の一側壁の外側には観察光Kを出力する第2のレーザ装置41(媒質:He−Ne)が配設されている。この第2のレーザ装置41からの観察光Kは上記側壁に気密に形成された透過窓42を通過してXYテーブル2上のガラス基板4の上面の所定の高さの部分をガラス基板4に平行に通過する。
【0069】
チャンバ1内を通過した観察光Kは他側壁に形成された出射窓43から出射し、レンズ44で集光されて検出器45で飛散物に起因し影や屈折率の変化が生じることで発生する光学的なムラが検出される。したがって、上記ガラス基板4にアブレーションが発生すれば、そのことを上記検出器45によって検出できるようになっている。なお、検出器45によるアブレーションの検出は、第1のレーザ装置7からパルス出力されるレーザ光Lと同期させて行なえばよい。
【0070】
上記チャンバ1の底部には、この内部を減圧する第1の真空ポンプ51が第1のバルブ52を介して配管接続されている。さらに、チャンバ1の側壁には上記仕切り部材31によって隔別された空間を減圧できる位置に第2の真空ポンプ53が第2のバルブ54を介して配管接続されている。この配管には第3のバルブ55が設けられ、この第3のバルブ55を介してチャンバ1内に窒素などの不活性ガスを供給できるようになっている。
【0071】
さらに、チャンバ1内には、この内部で上記アブレーションその他で発生する塵埃を捕捉するための静電フィルタ56が設けられている。この静電フィルタ56は、上記第3のバルブ55からチャンバ1内へ不活性ガスを供給したときに、その流路となる位置に配設することが好ましい。それによって、チャンバ1内の塵埃を効率よく捕捉できるようになっている。この捕捉によりチャンバ1内の雰囲気が清浄化され、レーザ光Lによる塵埃の影が生じないので最適なアニール処理ができる。
【0072】
つぎに、上記構成のレーザアニール装置を用いてガラス基板4をアニール処理する場合について説明する。図5に示すガラス基板5の大きさが幅寸法300mm 、長さ寸法400mm の場合、従来はレーザ光Lを150mm ×0.4mm のラインビーム形状とし、オーバラップ率90%で幅方向を2つの領域に分けて図18に示すように走査することで全面をアニール処理して結晶化していた。レーザ光Lの繰り返し周波数が300 Hz であると、レーザ光Lを上記ガラス基板5の全面に走査するのに66.7秒必要とした。
【0073】
つまり、従来は予め定められたビーム形状のレーザ光Lでアニール処理する構成であったので、レーザ光Lを、ガラス基板5のデイスプレイ回路部5aと駆動回路部5bとの領域を別々に照射することができなかった。
【0074】
そのため、画素部TFT5aと駆動部TFT5bとを同時に照射するということが行なわれていたので、その場合は駆動部TFT5bを最適な状態に結晶化させるに十分な90%のオーバラップ率で走査しなければならなかったため、処理時間が多く掛かるということがあった。
【0075】
この発明のレーザアニール装置では、図5に示すガラス基板5の照射領域を、第1の領域乃至第3の領域A〜Cに分け、それぞれの領域ごとにレーザ光Lを照射するうにした。
【0076】
つまり、この発明のレーザアニール装置はレーザ光Lの照射面をビーム整形器11によって可変とすることができる。そこで、ガラス基板5の大きさが従来と同様300mm ×400mm で、駆動部TFT5bの幅寸法が約10mmであるとするなら、領域AとCとをレーザ光Lで照射する場合には、従来の形状のレーザ光Lのビーム形状(150mm ×0.4mm )のエネルギ密度を従来と同じに保ち、形状だけを変える。つまり、面積は一定にして形状だけを変えると、その形状は130mm ×0.46mmとなる。
【0077】
また、領域Bを走査させる場合には、レーザ光Lは従来の形状が20mm×3mm の形状に制御される。領域A、Cを照射するビーム形状を図5にP1 で示し、領域Bを照射するビーム形状をP2 で示す。なお、従来のビーム形状を同図にP3 で示す。
【0078】
そして、駆動部TFT5bを照射するときにはオーバラップ率を90%とし、画素部TFT5aを走査するときにはオーバラップ率を50%とすれば、レーザ光Lの繰り返し周波数が300 Hz であると、1枚のガラス基板5を処理するのに18.4秒となり、従来の処理時間の約30%に短縮できる。
【0079】
つまり、この発明のレーザアニール装置は、レーザ光Lの光路にビーム整形器11を設け、このビーム整形器11を駆動部12を介してシステム制御装置13により制御することで、上記レーザ光Lを照射領域の形状に応じて所定のビーム形状に成形できるようにしたことと、ガラス基板4に設けられた画素部TFT5aと駆動部TFT5bとを、それぞれ要求される度合に応じて結晶化するようにしたから、上述したごとく、1枚のガラス基板5の処理時間を大幅に短縮することが可能となった。
【0080】
また、ドーピング後の結晶化ではなく、活性化を行なう場合には、結晶化に比べてエネルギ密度が60%程度でよいから、そのエネルギ密度になるようレーザ光Lのビーム形状を拡大する。
【0081】
たとえば、150mm ×0.4 mmのビーム形状で結晶化を行なったのちに活性化を行なう場合、結晶化の場合に対してエネルギ密度を60%とすると、そのビーム形状は150mm ×0.67mmとなるから、活性化と同じオーバラップ率で走査しても、処理効率は約1.68倍に向上するとともに、レーザ光Lの照射面の面積が可変のためにTFTが形成されている面のみにレーザ光Lの照射がされるので、エネルギー利用効率の向上につながっている。
【0082】
また、図6に示すように光学系を変更することによって照射面積を可変にせずとも、照射面の中の部位毎にエネルギ密度を変えることができる。つまり、回路領域毎の特性に応じた複数の照射面を有するレーザ光を異なったオーバーラップ率で同時に走査することができる。ここで、オーバーラップ率を低くして走査するゲートドライバー部や画素部のTFTが形成される部位では、短軸方向の照射面の長さが図7に示すように短くなる。
【0083】
このようにすると、先にあげた特開平7−307304号公報に開示の技術のように、異なる回路領域毎にレーザ光の照射面について正確な位置合わせをする必要が軽減されるという効果もある。また、レーザ光の照射面の面積が不変のためにTFTが形成されない面にもレーザ光の照射がされない(空打ちがない)ため、レーザ光のエネルギー利用効率の向上にもつながる。
【0084】
図6では、第1のレーザ装置7から出射されたレーザ光は、ハーフミラー61で二つに分割され、各々をラインビームに成形するホモジナイザ光学系62,63に入射する。各ホモジナイザ光学系62,63は、例えばアレイレンズを二枚を組み合わせたものを用いる。アレイレンズの分割数は、照射面の大きさや光強度の均一性を考慮して決まっている。図8に示すようなガラス基板4(アレイ基板)にレーザ光を走査して照射するために、ホモジナイザ光学系62はレーザ光をソースドライバ部71の短辺部に合わせた形状に成形し、ハーフミラー64とミラー65でレーザ光を二つに分割する。そして、ホモジナイザ光学系63はレーザ光をゲートドライバ部72及び画素部73の長辺部に合わせた形状に成形する。ハーフミラー61,ホモジナイザ光学系63,反射ミラー66を通過したレーザ光は、反射ミラー67で反射される。そして、これらの三つのレーザ光はレンズ68で合成されて窓部材6を通してガラス基板4に照射される。その際に図6に示すようなカナヅチ型の照射面をもつことになる。第1のレーザ装置7の発振周波数は200Hzとし、ここからのレーザ光をガラス基板4に照射する。
【0085】
従来では、ソースドライバ部71で電子移動度100cm2 /v・sを得るためには、照射面積を0.4mm×150mmで、エネルギー密度を400mJ/cm2 のレーザ光をオーバラップ率99%で走査していたものをエネルギー密度は400mJ/cm2 のままで、レーザ光Lの照射面形状を図7に示すようにする。なお、図7において、a=0.2mm ,b=2.0mm ,c=10mm,d=130mm である。そして、上記照射面形状のレーザ光Lを、図8に示す矢印方向に走査する。
なお、同図においてμは電子移動度である。
【0086】
このようにして走査速度が5倍にできるとともにソースドライバ部71は、図9に示す電子移動度とショット数の関係により、オーバーラップ率99%にて電子移動度μ=100cm2 /v・sを得ることができる。ゲートドライバ部72及び画素部73は、図9に示す電子移動度とショット数の関係により、オーバーラップ率90%にてμ=50cm2 /v・sを得ることができて良好な動作ができる。この手法によって、従来に行われていた一定の照射面積および一定のオーバラップ率での走査に比べて5倍の生産効率が得られる。
【0087】
そして、図7に示す照射面形状を得る手法として図10に示す光学系も考えられる。2台のレーザ装置7a ,7b を用い、これらの各々に照射面0.2×130mmと2×10mmを得るための上述したホモジナイザ光学系62,63を構成して、ハーフミラー64と反射ミラー66,67及びレンズ68によって三つのレーザ光を合成する。この場合では、各レーザ装置7a ,7b の出力は図6に示す装置の二分の一でよい。
【0088】
更に、これらの2台のレーザ装置7a ,7b の発振周波数を変えることでも照射面の形状(面積)を変えたときと同一の効果が得られる。例えば、図11に示すような照射面の形状とした場合に、上記のような良好な電子移動度を得るためには、光学系でe×g(0.2mm ×10mm)に形成された照射面74の発振周波数を光学系でe×g(0.2mm ×130mm )に形成された照射面75の10倍として、それぞれの照射面の長辺に垂直の方向へ図8と同様に走査をすることもできる。NAO、同図中hは150mm である。
【0089】
また、これらの際にレーザ光の光軸に偏光子(ポラライザ)を挿入して、従来のランダム偏光とは異なった直線偏光のレーザ光を照射すると、多結晶シリコンの結晶の粒径が増大する。図12に紙面に垂直な成分を持つ偏光Pa および紙面に平行な成分を持つ偏光Pb と結晶の粒径の関係を示す。偏光Pb がゼロに近付けば良いことが分かる。故に、良好な電子移動度を得るために多結晶化を促進する必要性から、垂直な成分を持つ直線偏光でアニールを行なうことが望ましい。
【0090】
加えて、レーザアニール装置は、ビームホモジナイザの中に結像光学系を使用した装置であるが結像光学系は、ある焦点位置に対して一定の焦点深度をもつ。しかし、被加工物を焦点位置から焦点深度の長さ以上だけずれた位置に設置した場合、焦点位置での像と異なるものであるため、適切なアニールができなくなる。そして、ガラス基板4は大面積のガラスで形成されているため、大きな反りがあるために上述の理由から図13に示すように加工点が焦点位置(×)からずれてしまう。よって、図14(a)〜(b)に示すようにXYテーブル2に複数の吸着口76を設けてこれらから吸引を行ない、反りを無くした状態にガラス基板4を吸着することで、焦点位置から焦点深度の範囲内に保った状態でレーザ光によるアニールを行なうことができる。
【0091】
一方、上記アニール処理装置は、ガラス基板5をアニール処理する際、反射ミラー15から漏洩するレーザ光Lの一部が検出器17によって検出される。第1のレーザ装置7に異常が生じると、レーザ光Lのエネルギ量とピーク出力とが変動するから、その異常状態が検出できる。それと同時に、異常なレーザ光Lによって照射されたガラス基板5の座標がXYテーブル2を駆動するテーブル駆動源3を制御するシステム制御装置13によって検出される。
【0092】
したがって、ガラス基板5の全面をアニール処理したあとで、異常なレーザ光Lによって照射された箇所をシステム制御装置13に記憶された座標信号によって再度照射することで、その箇所を適正な状態となるようアニール処理することができるから、不良品の発生をなくすことができる。
【0093】
アニール処理の良否は、第1のレーザ装置7の異常だけでなく、チャンバ1の窓部材6の内面に塵埃が付着することによっても影響を受ける。そこで、この発明では上記窓部材6の汚れ度合を、上記窓部材に紫外線Sを照射し、その反射量によって判別している。そして、汚染度合に応じて第1のレーザ装置7から出力されるレーザ光Lの出力を電圧制御部26やバリアブルアッテネータ8の角度によって調整するようにしている。
【0094】
そのため、上記窓部材6からチャンバ1内へ入射するレーザ光Lの強度を一定に維持することができるから、窓部材6の汚れによってアニール処理するレーザ光のエネルギ密度が低下するのを防止できる。
【0095】
上記レーザ光Lの制御は、電圧制御部26とバリアブルアッテネータ8とによって二段階に行なえるようになっている。電圧制御部26による制御は大きな範囲での調整ができ、バリアブルアッテネータ8での制御は微調整ができる。そのため、これら両者でレーザ光Lの出力を制御すればその制御を広範囲にわたって精度よく行なうことが可能となる。
【0096】
窓部材6がある程度以上に汚れたら、レーザ光Lの出力を制御しても、チャンバ1内に入射するレーザ光Lの強度を補償することができなくなる。その場合には、上記窓部材6を交換する。窓部材6を交換する場合には、仕切り用駆動源34を作動させて仕切り部材31をチャンバ1内へ侵入させる。
【0097】
それによって、上記仕切り部材31はチャンバ1の内部空間、つまり仕切り部材31の上面側の空間部と下面側の空間部とを気密に隔別する。その状態で汚れた窓部材6を取り外し、新しい窓部材6に交換したのち、窓部材6を外すことで、大気に解放された上面側の空間部を、第2の真空ポンプ53で減圧したり、あるいは第3のバルブを介して不活性ガスに置換するなどする。
【0098】
その際、減圧したり、不活性ガスに置換する空間部は仕切り部材31によって仕切られた一部の空間部だけでよく、チャンバ1の内部全体とならないから、その作業を迅速かつ容易に行なうことができる。
【0099】
さらに、この発明のレーザアニール装置は、ガラス基板5を処理している最中に、非晶質半導体膜にアブレーションが発生すると、そのことを検出器45によって検出できる。そのため、アブレーションが発生したガラス基板5を不良品として確実に排除できるということがある。
【0100】
さらにチャンバ1内には静電フィルタ56が設けられているから、チャンバ1内で発生する塵埃を効率よく捕捉することができる。そのため、チャンバ1内で発生する塵埃がガラス基板5に付着するのを防止できるから、それによる不良品の発生を低減させることができる。
【0101】
このようにしてガラス基板4に設けられたアモルファスシリコン膜7がアニールされることによって、このガラス基板4には多結晶半導体薄膜としてのポリシリコン膜が形成され、そして通常のPEP(Photo Engraving Process) 工程を経て半導体装置としてのTFTが形成されることとなる。次いで、ガラス基板5は液晶表示装置に組み立てられるのである。
【0102】
さて、ここでこれらのレーザアニール装置によって具現化され、上記の半導体膜の製造方法を用いて製造された多結晶シリコンによって構成される、ドライバーモノリシック型の液晶表示装置について説明する。図15は液晶表示装置81を示す。なお、スペーサ、カラーフィルタ、遮光膜及び偏光板等は不図示である。この液晶表示装置81のガラス基板4上には上記半導体装置としてのコプラナー型薄膜トランジスタが通常のPEP工程等を経て各々形成される。つまりP型TFT82、N型TFT83および画素TFT84が形成される。P型TFT82とN型TFT83は駆動部85を形成しており相補型トランジスタ(CMOS)となっている。画素TFT84は画素マトリクス部(表示部)86を形成している。
【0103】
各TFT82〜84は、アモルファスシリコン膜を上述したアニール方法によって、結晶化したシリコン膜(以下、ポリシリコン膜という)87に所定の形状で形成され、ガラス基板4上に成膜されたアンダーコート4bに積層されている。このポリシリコン膜87には電子が流れる通路となるチャネル領域87aと、P(リン)やB(ボロン)等の不純物(ドナー/アクセプタ)がドープされたソース領域87b及びドレイン領域87cとに形成されている。
【0104】
ポリシリコン膜87は、ゲート絶縁膜88によって覆われている。ゲート絶縁膜88上にはゲート電極89が形成され、このゲート電極89は層間絶縁膜91によって覆われている。そして、層間絶縁膜91にはコンタクトホールが設けられ、それを介してソース領域87bに接続されたソース電極92a及びドレイン領域87cに接続されたドレイン電極92bが形成されている。さらに画素TFT84にはソース電極92aを介してソース電極線(信号線)93aが接続されると共に、ドレイン電極92bを介してITO(Indium Tin Oxide)膜からなる画素電極93bが接続されている。なお、ソース領域87bとドレイン領域87cとが入れ替っても液晶表示装置81の動作を行うことはできるのは言うまでもない。
【0105】
上述のような構成の半導体装置が形成されたガラス基板4の上方には、下面にITO膜からなる対向画素電極(共通電極)101が設けられた対向ガラス基板102が図示しないスペーサを介して所定間隔で配置されている。そして、これらのガラス基板5と対向ガラス基板102との間に存する画素マトリクス部86を形成する空間の周縁部は、シール剤により封止されている。これにより形成された密封空間部には液晶103が充填されている。なお液晶103の充填は、このシール剤による封止前に液晶103をガラス基板5または対向ガラス基板102上に滴下した後にガラス基板5と対向ガラス基板102とを張り合わせて行っても良いし、このシール剤による封止後にシール剤の注入口から液晶103を前記密封空間部中に注入もしくは真空吸引して行っても良い。更に、画素マトリクス部86に対応するガラス基板5と対向ガラス基板102には液晶103を挟み込む形でポリイミドによる配向膜104が形成されている。また図16に示す様にゲート電極89にはゲート電極線(走査線)105が接続されている。
【0106】
上記の半導体装置を有する液晶表示装置81は、上述したアニール方法によって結晶化されたポリシリコン膜87によって形成されている。このアニール方法によれば、図2のアモルファスシリコン膜4cの結晶化を促進して適切な電子移動度を得ることができる。
【0107】
よって、最適な電子移動度が得られていないようなポリシリコン膜87を用いて半導体装置が形成されることはないので、この半導体装置を組み込んだ液晶表示装置81の製造工程における歩留まりを結果として向上させることができる。
【0108】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形が可能である。例えば、上述の実施形態ではガラス基板4に対してレーザ光を走査させるためにチャンバ1内に設けられたXYテーブル2上にガラス基板4を載置して駆動して走査したが、レーザ光の方を光学系でXY方向に移動させてガラス基板4に対して走査しても良い。
【0109】
【発明の効果】
以上、述べたように本発明によると最適な電子移動度をもったポリシリコンアクティブマトリックス基板を得ることができるため、良質なドライバーモノリシック型液晶表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のレーザアニール装置の構造を示す概略構成図。
【図2】本発明に用いられる成膜がなされた被アニールガラス基板を示す拡大断面図。
【図3】本発明の一実施形態のレーザアニール装置におけるビーム形状整形器を構成する光学系の構造を示す概略構成図。
【図4】本発明の一実施形態のレーザアニール装置におけるレーザ光のエネルギー変化を示すグラフ。
【図5】図3のビーム形状整形器を用いた場合のガラス基板での回路形成部位とレーザ光の照射面との関係の一例を示す上面図。
【図6】本発明の他の実施形態のレーザアニール装置の構造を示す概略構成図。
【図7】図6のレーザアニール装置で得られるレーザ光の照射面の形状を示す上面図。
【図8】図7のレーザ光の照射面でアニールした場合のガラス基板での回路形成部位とレーザ光の照射面との関係の一例を示す上面図。
【図9】照射エネルギー密度が400mJ/cm2 においてパルスレーザ光を照射した場合のショット数とシリコン膜の電子移動度との関係を示すグラフ。
【図10】図6の変形例のレーザアニール装置の構造を示す概略構成図。
【図11】図10のレーザアニール装置で得られるレーザ光の照射面の形状を示す上面図。
【図12】偏光度を変化させてレーザ光を照射した場合の偏光度とシリコン膜の電子移動度との関係を示すグラフ。
【図13】レーザアニール時のガラス基板の反りを示す概略斜視図。
【図14】図13のガラス基板の反りを防止するXYステージの構造と作用とを示す概略断面図。
【図15】本発明の一実施形態のドライバーモノリシック型の液晶表示装置の構造を示す概略断面図。
【図16】図15の液晶表示装置の画素部の構造を示す概略上面図。
【図17】LCDユニットの構造を示す概略構成図。
【図18】従来のレーザ光の走査を示す概略斜視図。
【符号の説明】
1…チャンバ
2…XYテーブル(走査手段)
5…ガラス基板(被処理物)
6…窓部材
7…第1のレーザ装置
8…バリアブルアッテネータ(エネルギ制御手段)
11…ビーム整形器
21…光源(検出手段)
23…CCDカメラ(検出手段)
26…電圧制御部(エネルギ制御手段)
31…仕切り部材
34…仕切り用駆動源

Claims (13)

  1. 基板の上に形成された非晶質半導体膜へエキシマレーザから出力されるエキシマレーザ光を1ショット毎に照射するとともにこのレーザ光を前記基板に対して相対的に所定距離だけ走査させる工程と、前記エキシマレーザ光の照射により前記非晶質半導体膜を多結晶化する工程とを有する多結晶半導体膜の製造方法において、
    前記非晶質半導体膜を多結晶化する工程は、そのときに測定された前記エキシマレーザ光のエネルギー量エキシマレーザ光のエネルギーのピーク出力を、それぞれそれまでに測定されたエネルギー量とピーク出力の最大値と比較し、
    前記エキシマレーザ光のエネルギー量の最大値と前記エキシマレーザ光のエネルギー量の比が所定以上になったときには前記エキシマレーザが異常であると判定し、
    前記エキシマレーザ光のエネルギーのピーク出力の最大値と前記エキシマレーザ光のエネルギーのピーク出力の比が所定以上になったときには出力低下が生じたと判定する工程を有し、前記エキシマレーザが異常であると判定されるか、前記エキシマレーザ光の出力低下が生じたことが判定されたならば、異常であるとき、あるいは出力低下が生じたときに前記基板の前記エキシマレーザ光によって照射された部位を、前記エキシマレーザ光によって再度照射する工程を有することを特徴とする多結晶半導体膜の製造方法。
  2. 前記非晶質半導体膜を多結晶化する工程の後には、前記レーザ光を前記基板へ導びく窓の汚れ度合に応じて前記エキシマレーザ光のエネルギーを調整する工程を有することを特徴とする請求項1記載の多結晶半導体膜の製造方法。
  3. 前記非晶質半導体膜を多結晶化する工程は、前記基板に形成された前記非晶質半導体膜が溶発したか否かを検知する工程を有することを特徴とする請求項1記載の多結晶半導体膜の製造方法。
  4. 前記非晶質半導体膜を多結晶化する工程は、前記エキシマレーザ光により前記基板にエネルギーを与えるに際して発生する、前記基板からの飛散物を除去する工程を有することを特徴とする請求項1記載の多結晶半導体膜の製造方法。
  5. 前記非晶質半導体膜を多結晶化する工程は、前記エキシマレーザ光により前記基板にエネルギーを与えるに際して前記基板の反りを防止する工程を有することを特徴とする請求項1の多結晶半導体膜の製造方法。
  6. 前記レーザ光は、直線偏光であることを特徴とする請求項1記載の多結晶半導体膜の製造方法。
  7. 被処理物上に形成された非晶質半導体膜に対してエキシマレーザ光を1ショット毎に照射してエネルギーを与えることによりこの非晶質半導体膜を多結晶化するためのエキシマレーザと、
    前記被処理物に対して前記エキシマレーザ光を相対的に走査させるレーザ光走査手段と、
    前記エキシマレーザ光が導入されるとともに内部に前記被処理物が設置されるチャンバと、
    前記エキシマレーザ光が前記非晶質半導体膜へ照射されたときに測定された前記エキシマレーザ光のエネルギー量エキシマレーザ光のエネルギーのピーク出力を、それぞれそれまでに測定されたエネルギー量とピーク出力の最大値と比較し、
    前記エキシマレーザ光のエネルギー量の最大値と前記エキシマレーザ光のエネルギー量の比が所定以上になったときには前記エキシマレーザが異常であると判定し、
    前記エキシマレーザ光のエネルギーのピーク出力の最大値と前記エキシマレーザ光のピーク出力の比が所定以上になったときには出力低下が生じたと判定するとともに、前記各判定時に前記エキシマレーザ光が照射した前記被処理物の座標を記憶し、当該部位を再度エキシマレーザ光によって照射し得るようにした制御装置と
    を有することを特徴とするレーザアニール装置。
  8. 前記チャンバには、前記エキシマレーザ光を前記チャンバの内部に透過する窓部材が設けられ、前記エキシマレーザ光を前記被処理物へ照射しながら前記窓部材の汚れ具合を検知する透過率検知手段と、検知された汚れ度合に応じて前記エキシマレーザ光のエネルギーを調整するエネルギー調整手段とを有することを特徴とする請求項7記載のレーザアニール装置。
  9. 前記エキシマレーザ光により前記被処理物に対してエネルギーを与えるに際して、前記被処理物上に形成された前記非晶質半導体膜が溶発したか否かを検知する溶発検知手段を有することを特徴とする請求項7記載のレーザアニール装置。
  10. 前記エキシマレーザ光により前記被処理物に対してエネルギーを与えるに際して発生する、前記被処理物からの飛散物を除去する飛散物除去手段を有することを特徴とする請求項7記載のレーザアニール装置。
  11. 前記チャンバの内部には、前記エキシマレーザ光により前記被処理物にエネルギーを与えるに際して前記被処理物の反りを防止する反り防止手段を有することを特徴とする請求項7記載のレーザアニール装置。
  12. 前記エキシマレーザ光は、直線偏光であることを特徴とする請求項7記載のレーザアニール装置。
  13. 前記チャンバには、前記エキシマレーザ光を前記チャンバの内部に透過する窓部材が設けられ、このチャンバの内部空間うちの前記窓部材に対応する空間を気密に隔別する隔別手段を有することを特徴とする請求項7記載のレーザアニール装置。
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