JP3742353B2 - 液晶表示装置の欠陥画素修正方法及び液晶表示装置の欠陥画素修正装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の欠陥画素修正方法、および、欠陥画素修正装置に関し、特に、製造工程の中のセル工程およびモジュール工程で行われる配向乱しリペアに関する。
【0002】
【従来の技術】
アクティブマトリックス型液晶表示装置は、液晶を挟んで対向する2枚のガラス基板を備えている。これらのガラス基板のうち、片方のガラス基板はアレイ基板と称され、このガラス基板には、多数本の信号線とGate線がマトリクス状に形成されている。信号線とGate線との交差部に画素電極に電荷を充放電するためのTFT(薄膜トランジスタ)が設けられている。また、これらのTFTに隣接して100μm〜400μm程度の大きさを有する多数の画素電極がマトリクス状に設けられている。もう一方のガラス基板は、カラーフィルタ基板と称され、この基板には着色層、保護膜、透明導電膜が形成されている。この透明導電膜は液晶表示装置の共通電極を形成しており、カラーフィルタ基板の表面全体を覆っている。また、アレイ基板、および、カラーフィルタ基板の液晶側表面には、ポリイミドからなる配向膜が液晶と接するように形成されている。なお、前記アレイ基板、および、カラーフィルタ基板の液晶側と反対側の表面には、偏光板が設けられている。
【0003】
ところで、このような構成のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、製造工程において不良が発生し易い。TFTが動作不良を起こす場合や、画素電極または配向膜が正常に形成されていない場合には、透過光を遮断することができなくなり、その部分が輝点欠陥となって現れることが知られている。このような輝点欠陥は液晶表示装置の表示品質を低下させる。従って、品質を低下させないために、液晶表示装置の製造工程において輝点欠陥を発生させないように注意を要する。しかし、現在のところ、輝点欠陥が全く存在しない液晶表示装置を作ることは技術的に極めて困難である。
【0004】
そこで、このような液晶表示装置の輝点欠陥を修正する方法として、レーザ光を欠陥画素に照射して配向膜を加工し、液晶の配向性を減少させることによって透過光を減少させるリペア方法が提案されている(例えば、特開平7−225381号公報、特開平8−15660号公報、特開平8−201813号公報、特開平10−260419号公報参照)。
【0005】
しかし、これらのリペア方法では、欠陥画素の透過光を十分減少させることができない。このため、表示品質規格が厳しい製品に適用することができない。液晶表示装置の表示品質は年々厳しくなってきている。このため、透過光を十分減少させて輝点欠陥画素を暗くすることは非常に重要になってきている。
【0006】
従来から提案されてきた方法として、繰り返し周波数を一定にして加工する方法と、テーブル移動にレーザパルスの繰り返し周波数を同期させて加工する方法とがある。しかし、いずれの方法も透過光が十分に減少しないという問題がある。この理由について、それぞれの方法毎にその理由を説明する。
【0007】
まず、周波数を一定にして加工する場合について説明する。この方法は、レーザエネルギを一定とし、レーザスポットを走査して欠陥画素全面を加工する方法である。この方法では、各走査パスの開始点、および、終了点ではテーブルの走査速度が低下するため、単位面積当りに照射されるレーザスポット数が過剰となる。照射されるレーザスポット数が過剰になると、液晶パネルを構成している膜に損傷を与える。特に、着色層、COA(Color Filter on Array)といった膜が損傷を受けると、膜中の金属イオンが液晶中に拡散し「白ポツ」と言われる重大な欠陥が発生する。一方、これらの膜にダメージを与えないレーザエネルギ条件でリペア加工を実施すると、配向膜の除去が不十分となり透過光を十分に減少させることができなくなる。
【0008】
次に、レーザの繰り返し周波数をテーブル移動に同期させる場合について図8を用いて説明する。この方法は、特開平8−201813などに示された方法である。この方法は、下式で定義されたオーバーラップ率aが一定になるようにレーザ光の繰り返し周波数fをテーブル走査速度vに応じて制御する方法である。
【0009】
パルスレーザを走査したときのずれ量をxとしたときのパルスレーザスポットのオーバーラップ率aは、レーザスポット径をd、レーザ光の繰り返し周波数をf、テーブル走査速度をvとすると、次のように設定される。ずれ量xは、
x=v/f …(1)
で求められるので、オーバーラップ率aを
a=(d−x)/d …(2)
と定義すれば、
a=1−{v/(fd)}…(3)
と設定される。ここで、
a:オーバーラップ率、
v:テーブル走査速度、
d:レーザスポット径、
f:レーザ光の繰り返し周波数、
x:パルスレーザを走査したときのずれ量
である。
【0010】
ここで、従来のリペアの条件として、次のような条件が採用されている。
・テーブル走査速度:v=10μm/s〜10mm/s(最適値:1mm/s)
・レーザスポット集光径d=2〜5μm(最適値:3μm)
・レーザ光の繰り返し周波数f=10Hz〜100kHz(最適値:1kHz)
・オーバーラップ率a=50〜90%(最適値:66%)
なお、オーバーラップ率aは前述の(3)式で算出された値である。
【0011】
この方法によれば、繰り返し周波数が一定の場合の方法のように各走査パスの開始点、および、終了点で、単位面積当りに照射されるレーザスポット数が過剰になることはない。また、レーザエネルギを適正な条件に設定すれば、液晶表示装置を構成している膜に損傷を与えることもない。しかし、実際にこの欠陥画素修正方法を製造ラインで適用したところ、透過光の減少が不十分であった。詳しく調査したところ、加工開始時の気泡の発生量が不十分なためであることがわかった。レーザ加工した欠陥画素の透過光が減少するのは、レーザ光で配向膜を加工した時に発生する飛散物が微細な粒子となって欠陥画素表面に堆積することで配向膜の液晶分子に対する配向性が低下するためである。従って、加工中に気泡が存在する状態でレーザスポットを走査しないと、欠陥画素の透過光量を十分に減少させることができない。従って、レーザ光の繰り返し周波数をテーブル移動に同期させた加工では、繰り返し周波数一定で加工する方法と比較して加工開始時の気泡発生量が少なくなる。このため、気泡が存在しない状態でレーザスポットが走査され、欠陥画素表面への微細粒子の堆積量が不足し、透過光量が十分減少しないという問題が避けられない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、液晶表示装置を構成している膜に損傷を与えることなく、欠陥画素の透過光を十分に減少させることが可能な液晶表示装置の欠陥画素修正方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために次のような手段を講じた。
【0014】
本発明に係る液晶表示装置の欠陥画素修正方法は、液晶表示装置の欠陥画素にパルスレーザ光を照射し、このパルスレーザ光によって配向膜を加工して欠陥画素を修正する液晶表示装置の欠陥画素修正方法であって、加工点でのパルスレーザ光の集光径をd、パルスレーザ光の繰り返し周波数をf、走査速度をvとしたときに、a=1−{v/(f・d)}で定義されたパルスレーザ光のオーバーラップ率aが一定値になるように繰り返し周波数fを走査速度vに同期させながら、前記欠陥画素の略全面を略平行な複数本の線状に走査し、前記欠陥画素の走査を少なくとも2回行うことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る他の液晶表示装置の欠陥画素修正方法は、液晶表示装置の欠陥画素にパルスレーザ光を照射し、このパルスレーザ光によって配向膜を加工して欠陥画素を修正する液晶表示装置の欠陥画素修正方法であって、加工点でのパルスレーザ光の集光径をd、パルスレーザ光の繰り返し周波数をf、走査速度をvとしたときに、a=1−{v/(f・d)}で定義されたパルスレーザ光のオーバーラップ率aが一定値になるように繰り返し周波数fを走査速度vに同期させ、加工開始時のレーザエネルギを画素修正に係る最も高いレーザエネルギに設定することを特徴とする。ここにおいて、加工の進行に従って徐々にレーザエネルギを低下させることが好ましい。ここで、前記欠陥画素の略全面を略平行な複数本の線状に走査するようにして、前記欠陥画素の走査を少なくとも2回行うことが好ましい。
【0016】
本発明に係る液晶表示装置の欠陥画素修正装置は、液晶表示装置の欠陥画素にパルスレーザ光を照射する手段と、前記パルスレーザ光によって配向膜を加工して欠陥画素を修正する手段とを備え、前記欠陥画素修正手段は、加工点でのパルスレーザ光の集光径をd、パルスレーザ光の繰り返し周波数をf、走査速度をvとしたときに、a=1−{v/(f・d)}で定義されたパルスレーザ光のオーバーラップ率aが一定値になるように繰り返し周波数fを走査速度vに同期させながら、前記欠陥画素の略全面を略平行な複数本の線状に走査する手段と、前記欠陥画素の走査を少なくとも2回行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
本発明に係る他の液晶表示装置の欠陥画素修正装置は、液晶表示装置の欠陥画素にパルスレーザ光を照射する手段と、前記パルスレーザ光によって配向膜を加工して欠陥画素を修正する手段とを備え、前記欠陥画素修正手段は、加工点でのパルスレーザ光の集光径をd、パルスレーザ光の繰り返し周波数をf、走査速度をvとしたときに、a=1−{v/(f・d)}で定義されたパルスレーザ光のオーバーラップ率aが一定値になるように繰り返し周波数fを走査速度vに同期させる手段と、加工開始時のレーザエネルギを画素修正に係る最も高いレーザエネルギに設定する手段とを備えたことを特徴とする。ここで、前記欠陥画素の略全面を略平行な複数本の線状に走査するようにして、前記欠陥画素の走査を少なくとも2回行うことが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る液晶表示装置の欠陥画素修正装置の構成図である。
XYテーブル1上には、液晶ディスプレイ2が載置されている。このXYテーブル1には、開口部3が形成され、この開口部3の下方にバックライト用の透過照明器具4が配置されている。
【0019】
液晶ディスプレイ2は、一般的に図2に示す断面構成となっている。2枚のガラス板10、11が、シール材12を介して対向配置されている。これらガラス板10、11の外側面には、それぞれ偏光フィルム13、14が形成されている。
【0020】
一方のガラス板10の内側面には、R(赤)G(緑)B(青)の各カラーフィルタ15が形成され、これらカラーフィルタ15を覆うように保護膜16が形成されている。保護膜16には、共通電極(ITO)17が形成されている。共通電極17には、配向膜18が形成されている。
【0021】
他方のガラス板11の内側面には、各カラーフィルタ15の配置位置に対応した位置に各駆動部(薄膜トランジスタ等を有する)19が形成され、これらの駆動部19を覆うように配向膜20が形成されている。
【0022】
配向膜18、20の間には、液晶21が封入されている。なお、液晶21が、共通電極17と駆動部19との間において平行状態であれば光を透過せず、共通電極17と駆動部19との方向に並べば光を透過することは周知であるので図示及び説明は省略する。
【0023】
一方、欠陥画素のリペア用としてQスイッチNd:YAGレーザ発振器(以下、レーザ発振器と省略する)30が設けられている。このQスイッチNd:YAGレーザ発振器30を選定した理由は、薄膜加工に有利な高いピークパワーが安定して得られ、光学系の製作が容易かつメンテナンスが簡便といった特徴を有しているため、実用性が高いことによる。なお、レーザの波長は、可視又は近赤外領域のものであって400nm〜1500nmが使用されるが、800〜900nm以上であって、800から1500nm程度であることが好ましい。
【0024】
このレーザ発振器30のレーザ光路上には、ハーフミラー31が配置され、このハーフミラー31によってレーザ発振器30から出力されたパルスレーザが液晶ディスプレイ2に向かって反射される。
【0025】
また、ハーフミラー31の反射光路上には、照射光学系としての集光レンズ32が配置されている。この集光レンズ32は、パルスレーザのレーザスポット径を、例えば1〜3μmの比較的小さいレーザスポット径に集光して、液晶ディスプレイ2の画素上に照射する機能を有している。
【0026】
コントローラ33は、XYテーブル1をXY方向に移動制御して図3に示すようにQスイッチ出力のパルスレーザを欠陥画素5上にラスタースキャンさせ、かつこのときのレーザ発振器30のパルスレーザの繰り返し周波数fを、これらパルスレーザの欠陥画素5上におけるオーバーラップ率aが一定値になるようにスキャン速度vに同期させる機能を有している。
【0027】
具体的には、コントローラ33は、欠陥画素5上にパルスレーザをラスタースキャンする場合、図4に示すように各パルスレーザスポット間のオーバーラップ率aを、画素を形成する材質や膜厚に応じた値に設定している。なお、オーバーラップ率aについては、前述した(3)式と同じであり、パルスレーザスポット径d、このパルスレーザの繰り返し周波数f、スキャン速度vとすると、
a=1−(v/f・d) …(3)
で表わされる。
【0028】
このオーバーラップ率aは、例えば0.5〜0.9に設定される。パルスレーザをラスタースキャンさせる場合において、スキャン速度は、前述した図8に示すように起動時及び停止時においてそれぞれ加減速されるので、コントローラ33は、レーザ発振器30のパルスレーザの繰り返し周波数fを、各パルスレーザの欠陥画素5上におけるオーバーラップ率aが一定値になるように加減速のあるスキャン速度vに同期させる機能を有している。
【0029】
液晶ディスプレイ2からハーフミラー31を通る光路上には、リレーレンズ34を介してCCDカメラ35が配置されている。このCCDカメラ35は、液晶ディスプレイ2を撮像してその画像信号をモニタテレビジョン等に送り、欠陥画素等を検索しやすいものとしている。
【0030】
上記の如く構成された液晶表示装置の第1の実施形態について説明する。
CCDカメラ35により液晶ディスプレイ2上の欠陥画素が検索されると、この欠陥画素に対するリペアが行われる。
【0031】
レーザ発振器30は、繰り返し周波数f、例えば1kHzでQスイッチ出力のパルスレーザを出力する。これらパルスレーザは、ハーフミラー31で反射し、集光レンズ32によりレーザスポット径d、例えば2μmに集光されて欠陥画素5上に照射される。
【0032】
一方、コントローラ33は、XYテーブル1をXY方向に移動制御して、図5(a)に示すように、欠陥画素5をパルスレーザ6で、加工開始点(A)から加工終了点(B)までラスタースキャンする。これと共にコントローラ33は、レーザ発振器30のパルスレーザの繰り返し周波数fを、これらパルスレーザの欠陥画素5上におけるオーバーラップ率aが一定値になるようにスキャン速度vに同期させる。
【0033】
すなわち、コントローラ33は、オーバーラップ率a、パルスレーザスポット径d、このパルスレーザの繰り返し周波数f、スキャン速度vとの関係が(3)式を満足するように、欠陥画素5上にラスタースキャンさせ、パルスレーザの繰り返し周波数fを制御する。
【0034】
上記のような条件下において、本実施形態では、欠陥画素を2回以上(複数回)走査するようにしている。この場合において、図5(b)に示すように、例えば、1回目の照射におけるレーザスポットと2回目の照射におけるレーザスポットとが重ならないように制御することが好ましい。このようにすることで、1回目のスキャンで気泡を作り、2回目のスキャンは気泡が存在する中でレーザスポットを走査することができる。
【0035】
本発明に係る液晶表示装置の欠陥画素修正装置の第2の実施形態を説明する。欠陥画素修正装置の構成は、図1と同じであるので、図示及び説明を省略する。なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、
従来においては、図6(a)に示すように、加工の開始から加工の終了まで、常に一定のレーザエネルギで加工を行っている。このように、常に一定のレーザエネルギで加工を行うことにより、前述したように、気泡が存在しない状態でレーザスポットが走査され、欠陥画素表面への微細粒子の堆積量が不足し、透過光量が十分減少しないという問題が避けられない。
【0036】
従って、本実施形態においては、図6(b)に示すように、加工開始時(A点)のレーザエネルギを最も高くし、その後、所定時間経過後(すなわちB点通過後)は、例えばC点に到達するまで徐々にレーザエネルギを減少させ、その後は加工終了(D点)まで一定のレーザエネルギで加工するようにしている。このように最初にレーザエネルギを高くしておくことで、加工開始の当初に十分に気泡が発生するので、効果的なリペアができる。
【0037】
図7に従来の方法でリペアした画素(図7(a))と本実施形態による方法でリペアした画素(図7(b))とを示す。図7から明らかなように、従来の方法では、加工開始点の部分が明るく、加工によるリペアの効果が少ないことが分かるが、本実施形態においては、加工した部分がすべて暗くなっており、欠陥画素のリペアが十分に行われていることが分かる。
【0038】
本発明は、上記の発明の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、第1の実施形態においては、同じ走査経路を2回走査し、2回目の走査においては、1回目の走査におけるレーザスポットと重ならないように、照射するようにしたが、重ね合わせるようにしても良い。
また、走査経路も1回目と2回目で変えても良い。例えば、2回目は1回目の走査の間を走査するようにしても良い。
第2の実施形態においても、最初に最も高いレーザエネルギで照射し、徐々にレーザエネルギを減少させるようにしたが、リペア開始当初の所定時間は気泡が十分に発生するような最も高いレーザエネルギとし、それ以降は、気泡を維持しながらリペアを行えれば、どのようなレーザエネルギでリペアを行っても良いし、どのような制御を行っても良い。例えば、一旦レーザエネルギを低下させ、その後にレーザエネルギを上げるような制御を行っても良い。
また、第1の実施形態と第2の実施形態はそれぞれ独立に説明したが、組合わせて用いることももちろん可能である。
【0039】
その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々変形して実施できるのは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば次のような効果が得られる。
第1局面においては、欠陥画素を少なくとも2回(すなわち、複数回)走査することによって欠陥画素をリペアしている。
また、第2局面においては、加工開始時に最もレーザエネルギを高くして欠陥画素をリペアしている。
上記のようにすることにより、液晶パネルを構成している膜(特に着色層、COA層)に熱的な損傷を与えることなく、欠陥画素加工の最初から最後まで十分な気泡が存在する中でレーザスポットを走査させることができる。このため、液晶表示装置に「白ポツ」等の新たな欠陥を発生させることなく輝点欠陥画素の透過光量を十分減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置の欠陥画素修正装置の構成図。
【図2】液晶ディスプレイの構成図。
【図3】パルスレーザのラスタースキャンを示す図。
【図4】パルスレーザのスキャン速度や繰り返し周波数等の関係を説明するための図。
【図5】 第1の実施の形態を説明するための図。
【図6】 第2の実施の形態を説明するための図。
【図7】 従来のリペア方法と本実施形態に係るリペア方法の結果を示す画像。
【図8】 従来の欠陥画素修正方法のうち、繰り返し周波数をテーブル走査に同期させる方法を示す図。
【符号の説明】
1…XYテーブル
2…液晶ディスプレイ
3…開口部
4…透過照明器具
5…欠陥画素
6…パルスレーザ
10、11…ガラス板
12…シール材
13、14…偏光フィルム
15…カラーフィルタ
16…保護膜
17…共通電極
18、20…配向膜
19…駆動部
20…配向膜
21…液晶
30…レーザ発振器
31…ハーフミラー
32…集光レンズ
33…コントローラ
34…リレーレンズ
35…CCDカメラ
Claims (11)
- 液晶表示装置の欠陥画素にパルスレーザ光を照射し、このパルスレーザ光によって配向膜を加工して欠陥画素を修正する液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、
加工点でのパルスレーザ光の集光径をd、パルスレーザ光の繰り返し周波数をf、走査速度をvとしたときに、a=1−{v/(f・d)}で定義されたパルスレーザ光のオーバーラップ率aが一定値になるように繰り返し周波数fを走査速度vに同期させながら、前記パルスレーザ光で、前記欠陥画素の略全面を略平行な複数本の線状に走査し、
前記欠陥画素の走査を少なくとも2回行うことを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法。 - 前記パルスレーザ光で、前記欠陥画素の走査を少なくとも2回行うことにおいて、その第1回目の走査では気泡を発生させ、且つその第2回目の走査では、前記気泡の存在する中でレーザ光を照射することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
- 液晶表示装置の欠陥画素にパルスレーザ光を照射する手段と、
前記パルスレーザ光によって配向膜を加工して欠陥画素を修正する手段とを備え、
前記欠陥画素修正手段は、加工点でのパルスレーザ光の集光径をd、パルスレーザ光の繰り返し周波数をf、走査速度をvとしたときに、a=1−{v/(f・d)}で定義されたパルスレーザ光のオーバーラップ率aが一定値になるように繰り返し周波数fを走査速度vに同期させながら、前記パルスレーザ光で、前記欠陥画素の略全面を略平行な複数本の線状に走査する手段とを備え、前記欠陥画素の走査を少なくとも2回行う構成となっていることを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正装置。 - 前記請求項3に記載の液晶表示装置の欠陥画素修正装置において、前記パルスレーザ光で、前記欠陥画素の走査を少なくとも2回行い、その第1回目の走査では気泡を発生させ、且つその第2回目の走査では、前記気泡の存在する中でレーザ光を照射する構成となっていることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置の欠陥画素修正装置。
- 液晶表示装置の欠陥画素にパルスレーザ光を照射し、このパルスレーザ光によって配向膜を加工して欠陥画素を修正する液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、
加工点でのパルスレーザ光の集光径をd、パルスレーザ光の繰り返し周波数をf、走査速度をvとしたときに、a=1−{v/(f・d)}で定義されたパルスレーザ光のオーバーラップ率aが一定値になるように繰り返し周波数fを走査速度vに同期させ、
加工開始から所定時間におけるレーザエネルギを画素修正に係る最も高いレーザエネルギに設定することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法。 - 請求項5記載の液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、前記レーザエネルギは、欠陥画素において、その加工開始から所定時間におけるレーザエネルギを画素修正に係る最も高いレーザエネルギに設定することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
- 請求項5または6に記載の液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、加工の進行に従って徐々にレーザエネルギを低下させることを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
- 液晶表示装置の欠陥画素にパルスレーザ光を照射する手段と、
前記パルスレーザ光によって配向膜を加工して欠陥画素を修正する手段とを備え、
前記欠陥画素修正手段は、加工点でのパルスレーザ光の集光径をd、パルスレーザ光の繰り返し周波数をf、走査速度をvとしたときに、a=1−{v/(f・d)}で定義されたパルスレーザ光のオーバーラップ率aが一定値になるように繰り返し周波数fを走査速度vに同期させる手段とを備え、加工開始から所定時間におけるレーザエネルギを画素修正に係る最も高いレーザエネルギに設定する構成となっていることを特徴とする液晶表 示装置の欠陥画素修正装置。 - 前記レーザエネルギは、欠陥画素において、そこでの加工開始から所定時間におけるレーザエネルギを画素修正に係る最も高いレーザエネルギに設定する構成となっていることを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置の欠陥画素修正装置。
- 請求項5または6記載の液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、前記同期させる工程は、前記パルスレーザ光で前記欠陥画素の略全面を略平行な複数本の線状に走査する工程を含み、前記欠陥画素の走査を少なくとも2回行うことを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
- 請求項8または9に記載の液晶表示装置の欠陥画素修正装置において、前記同期させる手段は、前記パルスレーザ光を前記欠陥画素の略全面を略平行な複数本の線状に走査させ、この走査を少なくとも2回行う構成となっていることを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正装置。
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