JP2004160520A - 液晶表示装置の欠陥画素修正方法、欠陥画素修正装置および液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の欠陥画素修正方法、欠陥画素修正装置および液晶表示装置の製造方法 Download PDF

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義高 川田
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Abstract

【課題】輝点欠陥を配向見出し技術を用いて好適に修正する。
【解決手段】Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器20から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置Wの欠陥画素に照射することによりこの欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、前記Qスイッチ素子をブラッグ角から外れた角度で設置して出力されたレーザ光を前記欠陥画素に照射して、Qスイッチパルスとともに連続出力のレーザ光を照射する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の欠陥画素修正方法、欠陥画素修正装置および液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクティブマトリックス型液晶表示装置は、液晶を挟んで対向する2枚のガラス基板を備えている。
一方のガラス基板はアレイ基板と称されるもので、このガラス基板上には、多数本の信号線およびゲート線がマトリクス状に形成されている。信号線とゲート線とが交差する箇所にTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)が形成され、このTFTに隣接して100μm乃至400μmの一辺を有する画素電極が形成されている。薄膜トランジスタは、画素電極に電荷を充放電する。
他方のガラス基板はカラーフィルタ基板と称されるもので、このカラーフィルタ基板上には着色層、保護層、透明導電膜が形成されている。この透明導電膜は液晶表示装置の共通電極を形成するもので、カラーフィルタ基板の表面全体を覆うように形成されている。
そしてこれらアレイ基板およびカラーフィルタ基板の液晶を向いた表面にはポリイミドからなる配向膜が液晶と接するように形成されている。一方、液晶側と反対側の表面には偏光板が設けられている。
ところで、このような構成のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、製造工程において不良が発生することが多い。そして、TFTに動作不良がある場合や、画素電極または配向膜が正常に形成されていない場合は、その部分は、透過光を遮断することができなくなるいわゆる輝点欠陥という不良が生じることが知られている。この輝点欠陥は液晶表示装置の表示品質の低下につながるため、製造工程において発生させないように注意を要するが、現在のところ、大量生産したときに全部の製品に対して輝点欠陥が全く存在しない液晶表示装置を作ることは技術的に極めて困難である。
【0003】
一方で、表示品質の規格は年々厳しくなっているため、輝点欠陥が発生した際にはこの欠陥画素を十分暗くして輝点欠陥をリペアすることが非常に重要となってきた。
発生した輝点欠陥を修正する方法として、レーザ光を欠陥画素に照射して配向膜を加工し、液晶の配向性を減少させることで透過光を減少させる輝点欠陥のリペア方法は、例えば、特開平7−225381号公報、特開平8−15660号公報、特開平8−201813号公報、特開平10−260419号公報に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平7−225381号公報
【特許文献2】特開平8−15660号公報
【特許文献3】特開平8−201813号公報
【特許文献4】特開平10−260419号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来のリペア方法では透過率が十分減少しないという問題点があった。以下その理由を図面を用いて説明する。
図10は、欠陥画素にレーザ光を照射して輝点欠陥を修正した様子を示す図であり、(a)は修正されて暗くなった画素の図を示し、(b)は照射されたレーザ光の軌跡を示している。
パルスレーザ光を欠陥画素に照射することで画素の透過光量が減少するのは、レーザで配向膜を加工した際に配向膜の一部等が飛散し、この飛散物が欠陥画素表面に微細な粒子となって堆積するためである。これら堆積した微細な粒子によって、液晶分子に対する配向膜の配向性が遮断され、液晶分子の配置がランダムとなるため透過光が減少する。一例として画素表面に微細な粒子が堆積している様子を示すFE−SEM像を図11に示す。(a)は欠陥画素の拡大図を示しており、(b)は図(a)においてイで示されるレーザ痕の拡大図、(c)は図(a)においてロで示されるレーザ痕以外の欠陥画素部分の拡大図を示している。このように欠陥画素の一面に微細な粒子が堆積すると、結果として図10(a)に示されるようにその部分は暗くなり輝点欠陥が修正される。
【0005】
したがって、透過光を減少させるためには、微細粒子を欠陥画素の表面に一様に堆積させることが必要となる。そして微細粒子を一様に堆積させるためには、レーザ加工部に気泡が存在すること、換言すれば液相状態の液晶分子が存在しないことが必要である。なぜなら、気泡が存在しない状態(液相状態の液晶分子が存在する状態)でレーザ光を照射しても、飛散物が液晶層に混入し、欠陥画素表面に堆積する飛散物の量が減少するためである。
一方で、気泡を発生させるためにレーザエネルギを強くしすぎると、ダメージが大きくなりすぎてしまうという問題もある。特にカラーフィルタ中のイオン分子が液晶中に混入すると、俗にいう白ポツ欠陥を招き表示品質を低下させる可能性がある。
従来のリペア方法を用いてリペアされた欠陥画素の様子を示しているが、従来法では膜にダメージを与えずに気泡を効率よく発生させることが難しかったため、欠陥画素を十分暗くすることができなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決することを目的としており、Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射することによりこの欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、ブラッグ角から外れた角度で前記Qスイッチ素子が設置されている前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を前記欠陥画素に照射することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法である。
また、Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射することによりこの欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、前記レーザ発振器のレーザ発振を停止させるために必要なRFパワーよりも小さなRFパワーを前記Qスイッチ素子に印加する工程と、前記RFパワーの前記Qスイッチ素子への印加を停止する工程とを交互に繰り返しながら、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光を前記欠陥画素に照射することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法である。
【0007】
また、Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射することによりこの欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、連続光と周期的なパルス光とが混入したレーザ光を前記欠陥画素に照射することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法である。
また、Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射することによりこの欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、前記レーザ光のスティープネスを10%以上にして前記欠陥画素に照射することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法である。
また、Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器と、このQスイッチ素子にRFパワーを印加する手段と、前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射するための手段とを備え、このレーザ光の走査により前記欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正装置において、前記Qスイッチ素子は、ブラッグ角から外れた角度で設置されていることを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正装置である。
【0008】
また、Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器と、このQスイッチ素子にRFパワーを印加するRFパワー印加手段と、前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射するための手段とを備え、このレーザ光の走査により前記欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正装置において、前記RFパワー印加手段は、前記レーザ発振器のレーザ発振を停止させるために必要なRFパワーよりも小さなRFパワーを前記Qスイッチ素子に印加するように構成されていることを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正装置である。
また、Qスイッチ素子を備えるレーザ共振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射して、この欠陥画素の配向膜を加工することによりこの欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正装置において、前記欠陥画素修正装置は、前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を集光させる加工レンズを備えるとともに、この加工レンズと前記レーザ発振器との間の光路中には、前記レーザ光のスティープネスを10%以上にするマスクまたは回折格子が配設されていることを特徴とする欠陥画素修正装置である。
【0009】
また、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を組み立てる工程と、組み立てられた前記液晶表示装置の輝点欠陥の有無を検査する工程と、この検査により発見された輝点欠陥を修正する工程とを備える液晶表示装置の製造方法において、前記輝点欠陥の修正は、請求項1乃至請求項6のいずれかの欠陥画素修正方法を用いることを特徴とする液晶表示装置の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る欠陥画素修正装置10の概略構成図である。図に示されるように、レーザ発振器20から出射されたレーザ光を液晶基板Wの欠陥画素に照射して欠陥を修正する。また、修正の様子は基板Wの上方に配置されたCCDカメラ12により観察される。以下構成要素について詳述する。
レーザ発振器20の概略構成を図2に示す。このレーザ発振器20は、共振器ミラーとなる全反射ミラー22および透過率10%の出力ミラー24と、両ミラー間の共振器軸に沿って直列に配置されるレーザ媒質26およびQスイッチ素子28と、レーザ媒質26に励起光を照射する図示しない励起手段と、Qスイッチ素子28にRFパワーを印加するQスイッチドライバ30(コントローラ32の一部をなす)とを備える。
レーザ媒質26は、Nd(ネオジウム)がドープされたYAG(イットリウム アルミニウム ガーネット)結晶からなる円柱ロッドである。この円柱ロッドの一方の端面には、レーザの発振波長である1.06μmの光に対して反射率が99.9%のコーティングがなされており、このコーティングが全反射ミラー22としての機能を奏する。さらに、このレーザ媒質26の前記端面には、励起光である半導体レーザの波長808nmの光に対して、95%程度の透過率をなすコーティングが施されており、図示しない半導体レーザ(励起手段に相当)から、光軸に沿って励起光を端面から入射されることにより、レーザ媒質が励起される。なお、励起手段はフラッシュランプ等の他の手段でも良い。
【0011】
Qスイッチ素子28は、音響光学素子の1つであるブラッグ回折を利用して共振器内の光を偏向させるいわゆるAO/Qスイッチ素子28である。Qスイッチ素子28に配置について従来技術との配置上の相違点を図3を用いて説明する。
一般的なQスイッチ素子の使用法の場合、共振器の光軸とQスイッチ素子28の回折光の方向とが一致するように、すなわち、ブラッグ角を満足するようにQスイッチ素子28が配置されている。したがって、RFパワーの印加中は発振器損失が増えレーザ発振が抑えられ、RFパワーの印加を停止すると、パルスレーザ発振が急速に立ち上がりパルス幅が短い通常のQスイッチ動作が行なわれる。
一方で、本実施の形態のQスイッチ素子の配置を図3に示す。この場合、ブラッグ角を外すようにQスイッチ素子28が配置されている。したがってQスイッチ素子28の発振器損失が低下し、パルス出力のレーザ光に連続出力成分が混入することとなる。
このレーザ発振器20の繰り返し周波数・レーザエネルギ・レーザのON/OFFはコントローラ32により制御される。
一方で、加工対象物である液晶基板WがセットされるXYステージ34の中央部には、貫通穴34aが形成されており、ステージの下方に配置された透過照明36からの照明光が直接液晶基板Wを照射する。したがって、画素が照明光を透過するか否かで輝点欠陥が修正されたか否か判定できる。
【0012】
また、基板の上方には、加工レンズ38・リレーレンズ40・CCDカメラ12が光路に沿って配置されており、図示しない照明光がCCDカメラ12の撮像面に結像されることにより画素修正の様子は観察される。
以下、上記構成の輝点欠陥修正装置を用いた輝点欠陥修正方法について説明する。
まずレーザ発振器20からレーザ光が出力される。図4にQスイッチ素子28に印加されるRFパワーの時間変化とレーザ発振器20からのレーザ出力の時間変化を示す。図のように、80MHzのRFパワーは、所定周期たとえば1kHzでON/OFFのサイクルを繰り返す。従来技術を示す中段のグラフにおいては、Qスイッチ素子28はブラッグ角を満足するように配置されているから、RFパワーが印加させるときにはレーザ出力はゼロであり、印加がされないときにパルス光が出力される。
一方本実施の形態においては、Qスイッチ素子28はブラッグ角を外すように配置されている。このため発振器損失が抑えられパルス出力のレーザ光に連続出力成分(CQ)が混入することとなる。
レーザ発振器20から出力されたレーザ光は、反射ミラー42で反射した後、加工レンズ38により集光され、基板Wに対してほぼ垂直の方向から欠陥画素の画素電極部分に入射する。レーザ光の入射と同期して、コントローラ32からの制御信号に基いてXYステージ34は駆動され、もってレーザ光が欠陥画素上を走査する構成となっている。
【0013】
ここで、レーザ光の軌跡を図5に示す。図において点線で示されるように本実施形態においては、ほぼ長方形状をなす画素電極のコーナー部からスタートして短辺方向に沿って長辺近傍まで進行した後、長辺とほぼ平行に数μm乃至数十μm移動するというサイクルをスタート地点の対角方向のコーナー部近傍に到達するまで繰り返す。
ここで、レーザ光の走査速度は、方向転換に伴う加減速時をのぞき、1mm/secである。レーザの繰り返し周波数がたとえば1kHzだとすると、1μmごとにパルスレーザが照射される。また、パルスレーザの照射されない期間も小エネルギの連続光が照射される。
このレーザ光の照射により、配向膜等が加工・飛散する。また、レーザ光の照射により配向膜等は加熱して、その熱が液晶に吸収されるため液晶が気化して気泡が発生する。レーザ光が走査され照射されるレーザのエネルギが増加するにしたがって気泡は成長する。このため、飛散する配向膜等の多くは気泡中を進行し、配向膜表面に付着・堆積する。
従来技術との相違点は、パルスレーザが照射されない期間も小エネルギの連続光が画素電極に照射される点である。このような小エネルギの連続光も気泡の成長に寄与するから、従来と比較して気泡の成長が促進されるから、液相に混入する飛散物を減少させることが可能となる。一方で、このような連続光は小エネルギであるから、配向膜の下層のカラーフィルタ等の必要以上の損傷にともなう表示品質の悪化を招くことが少ない。したがって従来と比して好適に欠陥画素の修正が可能となるという効果を奏する。
【0014】
図6は、従来技術を用いた欠陥画素修正の結果(図6(a))と、本実施の形態に係る欠陥画素修正の結果(図6(b))とを比較したものであるが、従来技術においてはことに走査開始直後に欠陥修正が不十分であることがわかるが、本実施の形態において良好に修正が行なわれていることがわかる。
上記したように本実施の形態によれば、故意にQスイッチ素子28の角度を正規のブラック角からはずして加工点におけるビーム強度分布を乱すことにより、良好な欠陥修正が可能となり、従来では暗く出来なかった画素でも暗くすることが可能となる。ビーム強度分布を乱し、ビーム品質を低下させることは常識に反するが、ビームを走査させるタイプの欠陥画素修正方法に採用することによって上記効果を奏することがわかった。
なお、本実施の形態の変形例として、ブラッグ角を外すかわりにRFパワーを下げることによっても図4に示されるような、パルス光に連続光が混入したレーザ出力を得ることも出来る。この場合は、レーザ発振器構成において、レーザ発振を停止させるためのパワーよりも小さなRFパワーを印加することにより、共振器損失が低下し、同等のレーザ出力を得ることができる。
【0015】
その他本発明は種々変形可能である。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を用いて説明する。図7は第2の実施の形態に係る欠陥画素修正装置50の構成を示している。第1の実施の形態に示したものと同等の要素については同一符号を付して説明を省略する。
第1の実施の形態との変更点は、ブラッグ角を外す代わりに、反射ミラー42とレーザ発振器60との間の光路上に回折格子62を配置した点である。
このように回折格子62を介在させると、もともとほぼ平行であったビームにレーザの波長帯域に対応して角度広がりが生じる。
図8に、ビーム広がりが生じたレーザ光のエネルギ断面強度分布を示す。本実施の形態では、スティープネスが大きいレーザ光を意図的に欠陥画素に照射する点を特徴とする。スティープネスは、図に示されるように断面強度がゼロとなる点Aと、断面強度変化が微分不可能な点Bとの距離Xと、Xの二点間距離Yとの比率で定義されるものである。本実施の形態においては、Yが3μmであり、Xが0.3μmであるからスティープネスは10%というかなり悪いビーム品質を照射する点を特徴としている。
【0016】
スティープネスの小さいビームをスキャンさせて欠陥修正する従来と比較すると、本発明のほうが一定値以下のエネルギ強度のレーザ照射量を増加することが可能となる。そのため、気泡の発生成長に寄与するが、カラーフィルタ等を過度に損傷させないレーザ照射量を従来よりも増加させることが可能となり、良好は気泡の成長・もって良好な欠陥画素の修正を可能とすることができる。
なお、スティープネスを大きくするためには、回折格子のかわりに特定のマスクを介在させることもできる。たとえば、図9にそのマスク64の例を示す。このように多数の貫通穴64aが形成されたマスク64を透過させることによって回折現象によりビーム広がりが生じ、同等の効果を奏することもできる。
なお、本実施の形態は、第1の実施の形態と同様に種々変形可能であり、さらに第1の実施の形態と組み合わせることも可能である。
また、スティープネスを10%より小さくすればさらにビーム広がりが大きくなるから、結局スティープネスは10%以下が好適である。
また、ビーム品質の定義としてスティープネスの代わりにMを用いても良い。この場合M>2となる程度の品質の悪いビームを欠陥画素に照射することにより好適な欠陥修正が可能となる。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、気泡に寄与するレーザ光の入射量を向上させることが可能となるから、輝点欠陥を好適に修正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る欠陥画素修正装置の概略構成図。
【図2】第1の実施の形態に係るレーザ発振器の概略構成図。
【図3】第1の実施の形態に係るQスイッチ素子の配置を示した図。
【図4】第1の実施の形態に係るレーザ発振器の出力を示した図。
【図5】第1の実施の形態に係りレーザ光の走査軌跡を示す図。
【図6】第1の実施の形態において欠陥修正された画素を示す図。
【図7】第2の実施の形態に係る欠陥画素修正装置の概略構成図。
【図8】第2の実施の形態においてレーザ光のエネルギ強度分布を示す図。
【図9】第2の実施の形態においてマスクの例を示す図。
【図10】修正された欠陥画素の様子を示す図。
【図11】修正された欠陥画素の拡大図。
【符号の説明】10 液晶表示装置の欠陥画素修正装置、20 レーザ発振器、28 Qスイッチ素子、30 Qスイッチドライバ、62 回折格子。

Claims (10)

  1. Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射することによりこの欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、
    ブラッグ角から外れた角度で前記Qスイッチ素子が設置されている前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を前記欠陥画素に照射することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
  2. Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射することによりこの欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、
    前記レーザ発振器のレーザ発振を停止させるために必要なRFパワーよりも小さなRFパワーを前記Qスイッチ素子に印加する工程と、前記RFパワーの前記Qスイッチ素子への印加を停止する工程とを交互に繰り返しながら、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光を前記欠陥画素に照射することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
  3. Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射することによりこの欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、
    連続光と周期的なパルス光とが混入したレーザ光を前記欠陥画素に照射することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
  4. Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射することによりこの欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正方法において、
    前記レーザ光のスティープネスを10%以上にして前記欠陥画素に照射することを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
  5. 前記レーザ発振器から出力されたレーザ光は、加工レンズにより集光されるとともに、この加工レンズと前記レーザ発振器との光路中に、前記レーザ光のスティープネスを大きくするためのマスクを挿入することを特徴とする請求項4記載の液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
  6. 前記レーザ発振器から出力されたレーザ光は、加工レンズにより集光されるとともに、この加工レンズと前記レーザ発振器との光路中に、前記レーザ光のスティープネスを大きくするための回折格子を挿入することを特徴とする請求項4記載の液晶表示装置の欠陥画素修正方法。
  7. Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器と、このQスイッチ素子にRFパワーを印加する手段と、前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射するための手段とを備え、このレーザ光の走査により前記欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正装置において、
    前記Qスイッチ素子は、ブラッグ角から外れた角度で設置されていることを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正装置。
  8. Qスイッチ素子を備えるレーザ発振器と、このQスイッチ素子にRFパワーを印加するRFパワー印加手段と、前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射するための手段とを備え、このレーザ光の走査により前記欠陥画素の配向膜を加工して、この欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正装置において、
    前記RFパワー印加手段は、
    前記レーザ発振器のレーザ発振を停止させるために必要なRFパワーよりも小さなRFパワーを前記Qスイッチ素子に印加するように構成されていることを特徴とする液晶表示装置の欠陥画素修正装置。
  9. Qスイッチ素子を備えるレーザ共振器から出力されたレーザ光を走査させて液晶表示装置の欠陥画素に照射して、この欠陥画素の配向膜を加工することによりこの欠陥画素を透過する光の透過率を減少させる液晶表示装置の欠陥画素修正装置において、
    前記欠陥画素修正装置は、前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を集光させる加工レンズを備えるとともに、この加工レンズと前記レーザ発振器との間の光路中には、前記レーザ光のスティープネスを10%以上にするマスクまたは回折格子が配設されていることを特徴とする欠陥画素修正装置。
  10. アクティブマトリクス型の液晶表示装置を組み立てる工程と、組み立てられた前記液晶表示装置の輝点欠陥の有無を検査する工程と、この検査により発見された輝点欠陥を修正する工程とを備える液晶表示装置の製造方法において、
    前記輝点欠陥の修正は、請求項1乃至請求項6のいずれかの欠陥画素修正方法を用いることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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