JP4659144B2 - バインダー添加方法、バインダー添加装置、混練機及び混練方法 - Google Patents

バインダー添加方法、バインダー添加装置、混練機及び混練方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉄鉱石原料に対してバインダーを均一に添加でき、かつ、バインダーの濃度及び添加量を高精度で迅速に制御可能なバインダー添加方法、バインダー添加装置、混練機及び混練方法に関する。
鉄鉱石原料の造粒において、バインダー原液(造粒処理剤ともいう。)および水分調整用水(以下、添加水という。)を鉄鉱石原料に添加して混練及び造粒する。造粒工程において、バインダー量及び添加水量、即ち、バインダー水溶液の濃度及び添加量を精度良く迅速に制御し、かつ、バインダー水溶液を鉄鉱石原料に対して均一に添加することは、造粒物の品質を高める上で重要である。
例えば、特許文献1には、鉄鉱石を含む焼結原料の造粒において、ドラムミキサー等の造粒機内でバインダーと水を別々の散水手段で散布することにより、水分を原料全体に均一に分散させる方法が提案されている。
粒径が数mm程度の粗粒から250μm以下の微粉までを含む鉄鉱石原料を混合した状態で造粒する場合、分散剤として機能するバインダーにより、原料内の微粉を好適に分散させ、核粒子となる粗粒の表面に微粉を付着させることが重要である。従って、かかる微粉を主体とする鉄鉱石原料の造粒に際して、造粒物の品質を向上させるためには、造粒機により造粒物を製造する前段階として、鉄鉱石原料を混練する混練機を造粒機の前段に設け、当該混練機において、所定濃度に調整されたバインダー水溶液を鉄鉱石原料に均一に添加して、十分に混練する必要がある。
特許文献2には、微粉を主体とする鉄鉱石原料の造粒に際して、目標とする粒度分布を得るために、まず混練機にて、粒度250μm以下の粒子を60質量%以上含む鉄鉱石原料を混練して、平均粒度が3mm以上7mm以下の混練物を製造し、その後、ドラムミキサー(造粒機)にて当該混練物を造粒して、粒度が3mm以上10mm以下の造粒物を製造する方法が提案されている。
通常、混練機にてバインダー水溶液を添加する場合、例えば、上記特許文献2に記載のように、羽根回転式の混練機の胴部からバインダー及び水を供給し、当該混練機内でバインダー水溶液を添加する方法が採用されている。
また、特許文献3には、造粒機において造粒処理剤を鉄鉱石原料中に均一に混合するため、造粒処理剤と添加水を予め混合し、その混合液を造粒機内に散布し、鉄鉱石原料と混合させる方法が提案されている。
特開2007−113087号公報 特開2007−247020号公報 特開2004−137595号公報 特表2003−515440号公報
しかしながら、上記特許文献2記載のバインダー添加方法では、図1に示すように、羽根回転式の混練機1の胴部2内周面と撹拌羽根3との間に隙間があるため、胴部2の内周面に原料が付着して固着層4(即ち、原料のセルフライニング層)が形成されてしまう。このため、胴部2に接続された配管5を介して添加ノズル6から噴霧されたバインダー水溶液7は、上記固着層4に妨害されるため、混練中の原料に直接散布されずに、胴部2の内周面を伝って流れ落ち、固着層4の切れ目から侵入して原料に対して局所的に添加されることとなる。この場合、原料が混練機1内に滞留する所定時間内に、バインダー水溶液7を均一に添加することが困難であり、原料内でバインダーが偏在してバインダー濃度に濃淡が生じてしまうので、造粒条件に適した混練物を得ることができない。
また、混練機における原料の滞留時間は、その投入量と混練機内の原料堆積量により求められるが、装置サイズの関係から、当該滞留時間を極端に長時間とすることが難しく、通常は長くても3分程度の短時間となることが多い。このため、かかる短時間で、均一な濃度のバインダー水溶液を原料全体に均一に混合させる必要があるので、混練機にてバインダー水溶液を添加するときには、当該バインダー水溶液が規定の濃度に制御されていることが必要である。
かかる観点から規定のバインダー濃度を確保するための方法として、例えば、特許文献3に記載の造粒機への造粒処理剤添加装置の構成を、混練機へのバインダー水溶液添加に適用して、図2に示すように、混練機1の添加ノズル6の位置(以下、添加位置という。)から離れた箇所に配設されたスタティックミキサー10により、バインダー原液と添加水を混合し、バインダー水溶液を1本の配管5により混練機1の添加位置まで搬送する手法が考えられる。
この方法では、流量調整弁11と電磁流量計12を用いて、配管13を流れるバインダー原液の流量を制御するとともに、流量調整弁14と電磁流量計15を用いて、配管16を流れる添加水の流量を制御することで、スタティックミキサー10にて両者を混合して、規定濃度のバインダー水溶液を生成し、当該バインダー水溶液を1本の配管5で混練機1に供給することができる。
ところが、鉄鉱石原料は屋外に保管されることも多く、天候の影響により鉄鉱石原料が含有する水分(以下、原料水分という。)は頻繁に変化する。また、複数種類の鉄鉱石原料の配合比を変更する場合も多く、当該配合比によっても原料水分は変化する。これらの原因により、混練機1に投入される鉄鉱石原料の水分は頻繁に変動するため、安定しない。このため、上記スタティックミキサー10により規定濃度のバインダー水溶液を生成して混練機1にて添加したとしても、実際に原料に作用するバインダー濃度は、原料水分に応じて変動してしまう。従って、常時、原料の含有水分に応じてバインダー濃度とバインダー水溶液の添加量を高精度で制御することが求められる。すなわち、バインダー水溶液の濃度および添加量は、原料水分の変化に合わせ、バインダー原液中の固形分の質量と、バインダー原液中の水分の質量および添加水の質量の合計からなる水分質量との両方を、高精度で制御することが必要となる。
しかし、上述した図2のスタティックミキサー10を用いた手法では、原料水分の変更前にスタティックミキサー10により混合されたバインダー水溶液が配管5内に残存しているので、原料水分の変更後に配管13、16の流量を制御したとしても、原料に添加されるバインダーの濃度及び添加量を高精度で制御することが困難であった。
例えば、後述するように、混練機1に投入される原料水分が低下した場合には、配管5内に残存するバインダー水溶液の濃度が、当該低下後の原料水分に対する最適条件に比べて高くなっている。すなわち、原料水分が低下した場合には相対的に添加水を増量する必要があるため、原料水分の低下前に比べバインダー水溶液の濃度自体を低くする必要があるが、配管5内に残存するバインダー水溶液は調整ができず、バインダー濃度が高いままとなっている。このため、当該残存するバインダー水溶液が原料に添加されると、混練機1による混練時にバインダー濃度が高くなり過ぎ、混練物がべたべたの粘土状になって造粒できない状態(以下、スラリー状態という。)となってしまう。一方、原料水分が上昇した場合には、配管5内に残存するバインダー水溶液の濃度が、当該上昇後の原料水分に対する最適条件に比べて低くなっている。このため、混練時にバインダー濃度が低くなり過ぎ、十分な造粒粒度や強度を得られなくなってしまう。
特に、バインダー濃度が高すぎるために混練物がスラリー状態となる場合には、混練機から造粒機までの搬送自体が不可能となる場合もあり、製造ラインの停止という重大なトラブルが発生する。本願発明者が経験した事例では、原料水分値が、わずか0.5質量%低下した場合であっても、混練機1から搬出される原料がスラリー状態となり、以降の搬送ができず、ラインを停止し、この原料を人手にて払い出さざるを得ない例が幾度もあった。このように、スタティックミキサー10の下流側の配管5内に残存するバインダー水溶液を原因とする、バインダー濃度の制御遅延が重要な問題となる。
かかる問題に対処すべく、図3に示すように、バインダー原液と添加水を別々の配管13、16で搬送し、スタティックミキサーを混練機1の添加位置の直近まで近づける手法が考えられる。しかし、この図3の手法でも、スタティックミキサー10により混合されるバインダー原液量と添加水量を変化させようとすると、配管13、16内をそれぞれ所定圧力で搬送されてきたバインダー原液と添加水が、スタティックミキサー10内で相互に干渉して、両者の圧力バランスがくずれてしまうため、定常化するまで時間がかかるという問題があった。このため、図2及び図3に示すスタティックミキサー10を用いた手法では、原料水分がわずか0.5質量%変化する場合の対応でも、流量調整を瞬時に行うことができず、制御流量に安定するまでに時間遅れが発生するため、前述のような重大なトラブルが発生するおそれがあった。このように、規定濃度のバインダー水溶液を得るために必須と考えられていたスタティックミキサー10を用いた手法では、原料水分の変動に応じたバインダー濃度の変更に対する応答性が悪いので、原料に添加されるバインダーの濃度及び添加量を高精度で迅速に制御することが非常に困難であった。
以上説明した事情から、従来は、造粒工程での造粒性を向上させるために、微粉を主体とする鉄鉱石原料を予め混練する混練工程において、当該原料にバインダーを均一に添加でき、かつ、時々刻々と変化する原料搬送量や原料水分に応じて、添加されるバインダーの濃度と添加量を高精度で迅速に制御できる方法が希求されていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、鉄鉱石原料に対してバインダーを均一に添加でき、かつ、バインダーの濃度及び添加量を高精度で迅速に制御することが可能な、新規かつ改良されたバインダー添加方法、バインダー添加装置、混練機及び混練方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、発明者らは鋭意検討した結果、バインダーと添加水を出側が解放されている混合ノズルにより混合し、混練機の原料投入部に投入される原料に対して散布することにより、バインダー原液と添加水の圧力バランスをくずすことなく、鉄鉱石原料の水分変化に対し、添加量及びバインダー濃度を迅速に制御し、製鉄原料に均一に混合できることを見出した。
また、粘度の高いバインダーと添加水を均一に混合するため、噴霧した添加水をバインダーに衝突接触させることにより、均一に混合されたバインダー水溶液を得ることができることを見出した。
本発明は、これら知見を総合的に勘案して成されたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
本発明のある観点によれば、鉄鉱石原料の造粒において、バインダー供給配管及び水供給配管により個別に供給されるバインダーと水を混合すると共に出側が解放されている混合ノズルを、鉄鉱石原料の混練機の原料投入部付近に設置し、前記混合ノズルから、前記バインダーと前記水とが混合されたバインダー水溶液を、前記混練機の原料投入部に投入される鉄鉱石原料に対して散布することを特徴とする、バインダー添加方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、鉄鉱石原料の造粒において、バインダーを供給するバインダー供給配管と、水を供給する水供給配管とが、鉄鉱石原料の混練機の原料投入部付近に設置され、前記バインダー供給配管及び前記水供給配管により個別に供給される前記バインダーと前記水を混合すると共に出側が開放されている混合ノズルと、を備え、前記混合ノズルは、前記バインダーと前記水とを混合して生成したバインダー水溶液を、前記混練機の原料投入部に投入される鉄鉱石原料に対して散布することを特徴とする、バインダー添加装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、前記バインダー添加装置を備えることを特徴とする、混練機が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、前記バインダー添加装置を用いて、混練機の原料投入部に投入される鉄鉱石原料に対してバインダー水溶液を散布しながら、前記混練機内で前記鉄鉱石原料を混練することを特徴とする、混練方法が提供される。
また、前記混合ノズルは、外ノズルと、前記外ノズル内に配設された内ノズルとからなる二重構造であり、前記バインダー供給配管は、前記外ノズル又は前記内ノズルの一方に接続され、前記水供給配管は、前記外ノズル又は前記内ノズルの他方に接続されており、前記バインダー供給配管により前記外ノズル内に供給される前記バインダーに対して、前記水供給配管により供給される前記水を噴霧することにより、前記外ノズル内で前記バインダーと前記水とを混合して前記バインダー水溶液を生成し、前記外ノズルのノズル口から前記バインダー水溶液を前記鉄鉱石原料に対して散布するようにしてもよい。
さらに、前記バインダー供給配管は、前記外ノズルの側面に貫通形成された流入口に接続され、前記水供給配管は、前記内ノズルに連通するよう接続されており、前記外ノズルの前記流入口から前記外ノズル内に吐出された前記バインダーに対し、前記内ノズルのノズル口から前記水を噴霧することによって、前記バインダーに前記水を混合して前記バインダー水溶液を生成するようにしてもよい。
また、前記水供給配管は、前記外ノズルの側面に貫通形成された開口に接続され、前記バインダー供給配管は、前記内ノズルに連通するよう接続されており、前記内ノズルのノズル口から前記外ノズル内に吐出された前記バインダーに対し、前記外ノズルの前記開口から前記水を噴霧することによって、前記バインダーに前記水を混合して前記バインダー水溶液を生成するようにしてもよい。
また、前記バインダーは、ポリアクリル酸系の分散剤であるようにしてもよい。なお、バインダー原液の粘度は、5000mPa・s以下であることが好ましい。
また、前記鉄鉱石原料が含有する水分又は前記混練機に対する前記鉄鉱石原料の投入量に応じて、前記バインダー供給配管又は前記水供給配管のうち少なくともいずれか一方の流量を制御するようにしてもよい。
また、前記鉄鉱石原料は、前記混練機により混練された後に造粒機により造粒される微粉と核粒子を含み、前記バインダーは、前記鉄鉱石原料中で前記微粉を分散させる分散剤であるようにしてもよい。
上記構成によれば、混合ノズルを混練機の原料投入部付近に設置し、バインダーと水を別々の配管で、添加位置(原料投入部付近)にある混合ノズルまで搬送することにより、バインダー及び水の供給量を高精度で制御できる。また、混合ノズルは、バインダー供給配管及び水供給配管により個別に供給されるバインダーと水を混合してバインダー水溶液を生成し、当該バインダー水溶液を混練機の原料投入部に投入される鉄鉱石原料に対して散布する。これにより、鉄鉱石原料が混練機に投入される前に、均一の濃度のバインダー水溶液を当該鉄鉱石原料に対して均一に添加できる。さらに、混合ノズルは、開放圧の下で、バインダーと水を混合するので、迅速にバインダー水溶液の濃度を変更することができ、かつ、混合ノズルを原料投入部付近に設けることで、変更後の濃度のバインダー水溶液を即時に鉄鉱石原料に添加できる。よって、鉄鉱石原料の含有水分や原料投入量の変動に応じて、バインダー水溶液の濃度と添加量をそれぞれ適切な値に高精度で迅速に変更して、鉄鉱石原料に添加できる。
以上説明したように本発明によれば、鉄鉱石原料に対してバインダーを均一に添加でき、かつ、バインダーの濃度及び添加量を高精度で迅速に制御することができる。
図1は、従来の羽根回転式の混練機の胴部内周面に付着した固着層を示す説明図である。
図2は、スタティックミキサーを用いたバインダー添加方法を示す模式図である。
図3は、スタティックミキサーを用いたバインダー添加方法の変更例を示す模式図である。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る混練機を備えた焼結設備を示す模式図である。
図5は、同実施形態に係るバインダー添加装置を備えた混練機を示す模式図である。
図6は、同実施形態に係るバインダー添加装置の混合ノズルを示す模式図である。
図7は、同実施形態の変更例に係るバインダー添加装置の混合ノズルを示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[1.焼結設備の全体構成]
まず、図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係るバインダー添加装置を備える混練機が適用された焼結設備の全体構成について説明する。図4は、本実施形態に係るバインダー添加装置を備える混練機が適用された焼結設備の全体構成を示す模式図である。
図4に示すように、本実施形態に係る焼結設備は、擬似造粒ライン20と、ペレット造粒ライン30と、焼結機40とを主に備える。ペレット造粒ライン30は、微粉を主体とする鉄鉱石原料を造粒した造粒物(以下「焼結原料ペレット」という。)を製造するための製造ラインである。一方、擬似造粒ライン20は、微粉及び粗粒を含む鉄鉱石原料を造粒して、核粒子となる粗粒に微粉を付着させた造粒物(以下「擬似造粒物」という。)を製造するための製造ラインである。
ここでまず、上記焼結原料ペレット及び擬似造粒物を製造するための鉄鉱石原料について説明する。鉄鉱石原料は、焼結機40で焼結鉱を製造するための焼結原料として利用される。この焼結原料は、例えば、主原料である鉄鉱石原料に、副原料として、製鉄ダスト(高炉集塵ダスト、転炉ダストなど)、ペレットフィード、石灰石、ドロマイト、珪石、カンラン石、コークス粉、無煙炭等の1種又は2種以上を加えた混合原料を使用できる。鉄鉱石原料としては、通常の焼結原料として使用する鉄鉱石であれば種類は問わず、例えば、赤鉄鉱、磁鉄鉱の他、結晶水を多く含む鉄鉱石(例えば、針鉄鉱、褐鉄鉱(ピソライト鉱石等)など)でもよく、更には、多孔質のもの(例えば、マラマンバ鉱石、高燐ブロックマン鉱石等)であってもよい。
上記鉄鉱石原料は微粉を多く含んでいるため造粒性が悪く、造粒物の強度が弱くなり、焼結機40までの搬送工程や焼結機40内での焼結工程において造粒物が崩壊する。このため、かかる微粉を多く含む鉄鉱石原料をそのまま焼結機40に導入した場合には、大幅な通気性の悪化を招き、焼結鉱の生産性を阻害する。従って、かかる鉄鉱石原料に対して、造粒処理を施して、造粒物の強度を高める。
すなわち、以上のような鉄鉱石原料は、その鉱種や粒度に応じて分類され、擬似造粒ライン20及びペレット造粒ライン30という2系統の造粒ラインでそれぞれ造粒(擬似粒子化又はペレット化)されて、焼結原料ペレットと擬似造粒物が製造される。以下に各造粒ラインについて詳述する。
まず、擬似造粒ライン20について詳細に説明する。擬似造粒ライン20は、核粒子となる鉄鉱石原料の粗粒(例えば粒径3mm以上)に微粉(例えば粒径250μm以下)を付着させた擬似造粒物を製造するラインである。この擬似造粒ライン20は、図4に示すように、粗粒及び微粉を含む焼結原料を貯蔵する原料槽21と、篩選別機22と、焼結原料を水溶性バインダー等と混練する混練機23と、混練された焼結原料を造粒して擬似造粒物を製造する造粒機24を備える。
原料槽21には、例えば、粗粒及び微粉を含む鉄鉱石(例えばピソライト鉱石)や、粉コークス、石灰石等を含む鉄鉱石原料が貯蔵されている、この鉄鉱石原料は、篩選別機22を用いて、所定粒径以上(例えば3mm以上)の粗粒と、それ未満の微粉とに選別される。そのうち粗粒は、そのまま核粒子として利用できるので、造粒機24に搬送される。
一方、微粉は、例えばレディゲミキサー等からなる混練機23に装入され、バインダーと共に混練されて、混練物が生成される。混練機23は、プロシェアミキサー、アイリッヒミキサー等の羽根回転式の混練機を使用できる。混練機に添加するバインダーとしては、造粒性を高めるという観点で、例えば、ポリアクリル酸系等の分散剤(固体架橋を促進するためのもので、分散剤を添加した水溶液やコロイドを含む。)、生石灰、リグニンのうち少なくとも1種類以上を用いることができる。本実施形態例である焼結設備を用いた造粒プロセスにおける混練機に添加するバインダーとしては、ポリアクリル酸系等の分散剤を用いることが好ましい。
混練機23により得られた混練物と、上記篩選別機22からの粗粒は、ドラムミキサー等からなる造粒機24に装入される。この造粒機24は、例えば、ドラムミキサーやパンペレタイザー等を使用でき、かかる造粒機24により、鉄鉱石原料の混練物が造粒(擬似粒子化)されて擬似造粒物となる。具体的には、造粒機24による造粒処理により、粗粒である核粒子の周囲に、粉コークス、その他の鉄鉱石、バインダー中に含まれる微粉(例えば粒径250μm以下)が付着して、擬似造粒物(例えば、粒径1〜10mm)が製造される。
次に、ペレット造粒ライン30について詳細に説明する。ペレット造粒ライン30は、所定の粒径以下の微粉を主体とする鉄鉱石原料を造粒した造粒物である焼結原料ペレットを製造するラインである。微粉を主体とする鉄鉱石原料は、例えば、粒径250μm以下の粒子を60質量%以上含む鉄鉱石原料である。焼結原料ペレットは、例えば、粒径1〜10mm、平均粒径5mmの造粒物であり、本実施形態では、粒径3mm以上の粒子を70質量%以上含む造粒物である。
このペレット造粒ライン30は、図4に示すように、微粉を主体とする鉄鉱石原料を貯蔵する原料槽31と、篩選別機32と、該鉄鉱石原料を粉砕する粉砕機33と、粉砕後の焼結原料とバインダー等を混練する混練機34と、混練された焼結原料を造粒して焼結原料ペレットを製造する造粒機35と、篩選別機36と、造粒された焼結原料ペレットを乾燥する乾燥機37とを備える。このうち、混練機34は、本発明のバインダー添加装置を備えた混練機の一例であり、その詳細説明は後述する。
かかるペレット造粒ライン30の原料槽31には、微粉を多く含む各種の鉄鉱石原料(例えば、マラマンバ鉱石、高燐ブロックマン鉱石等)、上記の製鉄ダスト、ペレットフィードなどの微粉原料や、石灰石等のバインダーなどを含む焼結原料が貯蔵されている。この鉄鉱石としては、事前に篩選別機(図示せず。)等により所定粒径以上の粗粒を選別・除去して、ある程度微粉(例えば粒径3mm以下)としておくことが、造粒の容易化及び造粒物の強度発現の観点から好ましい。
かかる原料槽31から供給される鉄鉱石原料は、まず、篩選別機32にてふるい分けされ、所定粒径(例えば3mm)以下の微粉が粉砕機33に供給される。一方、当該所定粒径以上の粒子は、上述した擬似造粒物の核粒子として利用するために擬似造粒ライン20の造粒機24に供給される。粉砕機33は、例えば、ローラープレス圧縮機、ボールミル等で構成され、投入された鉄鉱石原料を所定の粒度分布に粉砕する。このように鉄鉱石原料を粉砕して微粉化・整粒することで、後段の造粒処理をより容易化できる。
次いで、混練機34において、バインダーおよび水分が添加されて水分調整がなされた上で、微粉状の鉄鉱石原料が混練される。本実施形態では、この混練機34として、例えば、レディゲミキサー、プロシェアミキサー等の羽根回転式の混練機が使用される。このように本実施形態では、造粒機35の前段に混練機34を設置することで、鉄鉱石原料とバインダーの混練能力を高めた構成としている。混練機に添加するバインダーとしては、造粒性を高めるという観点で、例えば、ポリアクリル酸系等の分散剤(固体架橋を促進するためのもので、分散剤を添加した水溶液やコロイドを含む。)、生石灰、リグニンのうち少なくとも1種類以上を用いることができる。本実施形態例である焼結設備を用いた造粒プロセスにおける混練機に添加するバインダーとしては、ポリアクリル酸系等の分散剤を用いることが好ましい。
混練機34による混練後の焼結原料は、造粒機35に装入されて造粒される。造粒機35としては、例えば、ドラムミキサーやパンペレタイザー等を使用できる。かかる造粒機35による造粒により、例えば、粒径1〜10mm、好ましくは粒径3〜6mm(例えば、平均粒径5mm)の略球形の造粒物である焼結原料ペレットが製造される。この焼結原料ペレットの粒度分布は、例えば、粒径3mm以上が70質量%としてもよい。
このようにして製造された焼結原料ペレットは、篩選別機36で所定粒径以上の造粒物が選別された後に、乾燥機37で乾燥される。乾燥機37としては、流動層乾燥機、充填層乾燥機、ドラム乾燥機等を使用できる。
以上のようにして、擬似造粒ライン20で造粒された擬似造粒物と、ペレット造粒ライン30で造粒された焼結原料ペレットは、所定の配合比で配合されて、焼結機40に供給される。焼結機40は、上記2種の焼結原料造粒物を焼結して、焼結鉱を製造する。この焼結鉱は、破砕機(図示せず。)による破砕と、焼結クーラ(図示せず)よる冷却を経て、高炉に供給される。
以上、本実施形態に係る焼結設備の全体構成について説明した。本実施形態では、上記擬似造粒ライン及びペレット造粒ライン30において、造粒機24、35での造粒性を高めるために、その前段にそれぞれ混練機23、34を設け、この混練機23、34により、鉄鉱石原料にバインダーを添加して混練した上で、得られた混練物を造粒機24、35に提供して造粒している。本実施形態は、かかる混練機23、34による混練時におけるバインダー添加方法に特徴を有しており、混練機23、34は、当該バインダー添加方法を実現するために特徴的な構造のバインダー添加装置を具備している。なお、後述の図5に示す混練機50は、上記図4に示した焼結設備の混練機23、34に好適に適用できるものである。本実施形態に係る特徴である混練機50のバインダー添加装置及びバインダー添加方法については後述する(図5〜図7参照。)。
[2.バインダー濃度制御の必要性の検証結果]
次に、本実施形態に係るバインダー添加方法の詳細説明に先立ち、混練機にバインダーを添加する際にバインダー濃度を高精度かつ迅速に制御する必要性を、上記図2及び図3に示したバインダー添加方法の例を用いて検証した結果について説明する。
上述したように図2及び図3のバインダー添加方法では、均一なバインダー水溶液を鉄鉱石原料に添加するために、スタティックミキサー10を用いてバインダー原液と水分調整用の水(添加水)を混合して所定濃度のバインダー水溶液を生成し、このバインダー水溶液を1本の配管5を介して混練機1に供給して、混練機1の胴部2から鉄鉱石原料に添加していた。また、混練機1に投入される鉄鉱石原料が含有する水分(原料水分)は変動するので、当該原料に添加されるバインダー濃度の適正値も、時々刻々と変化する。混練機1にて鉄鉱石原料に添加されるバインダー濃度が適正値でないと、後段の造粒工程での造粒性が低下してしまう。従って、原料水分が変化したときには、できるだけ迅速にバインダー濃度を変化後の原料水分に適した濃度に変更する必要がある。
しかし、上記図2及び図3のバインダー添加方法は、スタティックミキサー10から混練機1まで1本の配管5でバインダー水溶液を供給する装置構成であるため、原料水分が変化したときに即時、流量調整弁11、14によりスタティックミキサー10に供給されるバインダー原液と添加水の流量を調節して、変化後の原料水分に適したバインダー濃度に制御したとしても、当該配管5内に残存しているバインダー水溶液(変化前の原料水分に適した濃度のバインダー水溶液)が、どうしても混練機1に供給されて原料に添加されてしまう。このように、上記図2及び図3のバインダー添加方法は、配管5内に残存しているバインダー水溶液の分だけ、バインダー濃度の変更に遅延が生じるので、原料水分の変化に対する応答性が悪かった。
そこで、本願発明者らは、上記図2及び図3のバインダー添加方法において、原料水分が変化したときに、配管5内に残存しているバインダー水溶液が、造粒に適した混練物のバインダー濃度に対して、どの程度悪影響を及ぼすかについて検証を行った。
表1及び表2にその結果を示す。表1は、当該バインダー添加方法において、混練機1に投入される鉄鉱石原料に占める水分の割合(原料水分割合)が、8.5質量%から8.0質量%に低下した場合に、原料中のバインダー固形分の適正値からのずれを検証した結果を表す。表2は、原料水分割合が、8.0質量%から8.5質量%に上昇した場合に、原料中のバインダー固形分の適正値からのずれを検証した結果を表す。なお、かかる検証では、図2のバインダー添加方法において、配管5として、長さ20mの配管50Aを使用した。
Figure 0004659144
Figure 0004659144
ここで、表1及び表2に使用されている各種用語について定義しておく。なお、バインダー水溶液は、バインダー原液と水(添加水)を混合した水溶液であり、原料水分は、鉄鉱石原料が含有する水分である。
バインダー原液中の水分の質量 :WB(ton)
バインダー原液中の固形分の質量 :SB(ton)
添加水の質量 :WW(ton)
混練機に投入される前の原料水分の質量 :WF(ton)
混練機に投入される前の鉄鉱石原料の質量 :SF(dry−ton)
バインダー濃度CBは、鉄鉱石原料に添加されるバインダー水溶液の濃度(質量%)であり、次の式で表される。
CB={SB/(SB+WB+WW)}×100
バインダー水溶液添加量Tは、鉄鉱石原料に添加されるバインダー水溶液の質量であり、次の式で表される。
T=SB+WB+WW
バインダー固形分比RSは、鉄鉱石原料の質量SFに対する、バインダー原液中の固形分の質量SBの割合(質量%)であり、次の式で表される。
RS={SB/SF}×100
原料水分割合RW0は、鉄鉱石原料と原料水分の全質量(SF+WF)に対する、原料水分の質量WFの割合(質量%)であり、次の式で表される。
RW0={WF/(SF+WF)}×100
混合後原料水分割合RW1は、バインダー水溶液と鉄鉱石原料を混合した後の全質量に対する、全水分の質量の割合(質量%)であり、次の式で表される。
RW1={(WF+WB+WW)/(SF+SB+WF+WB+WW)}×100
次に、表1及び表2の検証結果について説明する。
図2に示したバインダー添加方法では、表1に示すように、原料水分割合RW0が8.5質量%から8.0質量%に低下した場合には、配管5内に残存するバインダー水溶液のバインダー濃度CB(14.1質量%)が、低下後の原料水分割合(8.0質量%)に対する最適濃度CB(7.7質量%)に比べて高くなる。このため、当該配管5内に残存する高濃度のバインダー水溶液が原料に添加される期間Aでは、最適値SBの約1.9倍ものバインダー中固形分SB’が、混練機1内の鉄鉱石原料に対して供給されるので、混練においてバインダー濃度が高くなり過ぎる。この結果、バインダーが供給過剰となり、混練物がスラリー化してしまうので、混練物の造粒性が低下する、或いは、混練物を搬送できない等といった、重大な影響を及ぼすこととなる。
一方、表2に示すように、原料水分割合RW0が8.0質量%から8.5質量%に上昇した場合には、配管5内に残存するバインダー水溶液のバインダー濃度CB(7.7質量%)が、上昇後の原料水分割合(8.5質量%)に対する最適濃度CB(14.1質量%)に比べて低くなる。このため、当該配管5内に残存する低濃度のバインダー水溶液が原料に添加される時間Aでは、最適値SBの約0.52倍のバインダー中固形分SB’しか、混練機1内の鉄鉱石原料に対して供給されないので、混練においてバインダー濃度が低くなり過ぎる。この結果、バインダーが供給不足となり、造粒物の粒度が小さくなる等の重大な影響を及ぼすこととなる。
以上、表1及び表2の検証結果から分かるように、混練機1に投入される鉄鉱石原料の水分がわずか0.5質量%程度変化しただけでも、上記図2のバインダー添加方法では、造粒性が大きく低下という問題がある。また、図3のバインダー添加方法でも、上記問題は多少改善されるものの、原料水分の変化に応じてバインダー濃度を変更するときのスタティックミキサー10の応答性が悪いので、スタティックミキサー10内での圧力バランスが定常化するまでは、適正濃度からずれたバインダー水溶液が添加されてしまうという問題があった。このように、上記図2及び図3のバインダー添加方法では、スタティックミキサー10を用いることで、均一な濃度のバインダー水溶液を生成できるという利点があるものの、原料水分の変化時に迅速かつ適正な濃度のバインダー水溶液を供給できないという技術的課題があった。
さらに、図2及び図3のバインダー添加方法では、羽根回転式の混練機1の胴部2に接続された添加ノズル6からバインダー水溶液を散布する構造であるので、図1に示したように、胴部2の内周面に固着層4が形成されてしまうと、混練機1内の原料に対してバインダー水溶液を均一に散布できないという技術的課題も存在していた。
そこで、これらの技術的課題の全てを解決すべく、本実施形態に係るバインダー添加方法は、以下に詳述するように、バインダー原液と添加水を別々の配管で高精度に流量制御された状態で混練機の原料投入部まで搬送し、当該原料投入部付近に配設された混合ノズルで両者を混合してバインダー水溶液とし、当該混合ノズルからバインダー水溶液を、混練機に投入される鉄鉱石原料に対して添加することを特徴としている。
[3.バインダー添加装置及び添加方法]
次に、図5を参照して、本発明の一実施形態に係るバインダー添加装置と、これを用いたバインダー添加方法について説明する。図5は、本実施形態に係るバインダー添加装置を備えた混練機を示す模式図である。なお、図5に示す混練機50は、図4に示した焼結設備の擬似造粒ライン20、ペレット造粒ライン30に設けられた混練機23、34に適用可能である。
図5に示すように、本実施形態に係る混練機50は、羽根回転構造の混練機であり、例えば、レディゲミキサー、プロシェアミキサー等で構成される。混練機50は、被混練物(例えば鉄鉱石原料57)を収容する円筒形の胴部52と、回転軸54により回転される複数の撹拌羽根53と、回転軸54を回転させる駆動部(図示せず。)と、逆錐形状の原料投入用ホッパーなどで構成される原料投入部55と、鉄鉱石原料57を搬送するベルトコンベアなどの搬送部56とを備える。
かかる構造の混練機50では、搬送部56により搬送されてきた鉄鉱石原料57は、搬送部56の端部から落下して、原料投入部55から、混練機50の胴部52内に投入される。この原料投入時には、後述の混合ノズル70からバインダー水溶液が鉄鉱石原料57に添加される。胴部52内に投入された鉄鉱石原料57は、回転軸54を中心に回転する撹拌羽根53によって撹拌されながら、胴部52内を所定方向(例えば図5の左方向)に進行する。これにより、鉄鉱石原料57とバインダー水溶液が混練されて、後段の造粒工程での造粒に適した所定粒径の混練物(例えば粒径数百μm〜数mm)が生成される。この混練物は、胴部52の排出口(図示せず。)から排出されて、造粒機に搬送される。本実施形態では、かかる混練機50において鉄鉱石原料57にバインダーを添加するバインダー添加装置の構造及び添加方法に特徴を有する。
ここでまず、バインダーについて説明する。バインダーは、微粉の鉄鉱石を含む鉄鉱石原料を造粒処理するために用いる造粒処理剤である。このバインダーは、上記混練工程の後段の造粒工程での造粒性を向上させるべく、鉄鉱石原料の微粒子の分散性を高く保つためのポリアクリル酸系の分散剤を使用することが好ましい。
かかるバインダーとしては、例えば特開2003−155524号公報に記載されている造粒処理剤(ポリアクリル酸系の分散剤)を好適に使用できる。この造粒処理剤は、クレー分散能が0.5以上である水溶性の高分子化合物を含むものである。当該高分子化合物は、カルボキシル基および/またはその塩を含有し、数平均分子量が500以上、20000以下の範囲内であり、かつ、重量平均分子量/数平均分子量で表される多分散度が1.2以上、12.0以下の範囲内であってもよい。より詳細には、上記高分子化合物は、例えば、(a)ポリアクリル酸、(b)ポリアクリル酸が含有するカルボキシル基の一部あるいは全部がナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニアからなる群より選ばれる少なくとも一種で中和されたポリアクリル酸塩、からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であってもよい。
このようなポリアクリル酸系の分散剤をバインダーとして、鉄鉱石の微粉を含む鉄鉱石原料に添加することで、当該原料内で微粉を均等に分散させることができるので、微粉同士を相互に固めるのではなく、分散された微粉を核粒子(粗粒)の周囲に付着させることができるようになる。従って、微粉を含む鉄鉱石原料を造粒(擬似粒子化又はペレット化)する際に、当該原料内での微粉の分散性を高く保持して、分散された微粉を核粒子の周囲に付着させる効果を高めることができる。よって、鉄鉱石原料を好適に造粒(擬似粒子化又はペレット化)でき、造粒性を向上することができる。
次に、更に図5を参照して、本実施形態に係る混練機50におけるバインダー添加装置及び添加方法について説明する。図5に示すように、バインダー添加装置は、バインダー原液を供給するためのバインダー供給配管63と、水分調整用水(添加水)を供給するための水供給配管66と、当該バインダー供給配管63及び水供給配管66の先端部に接続された混合ノズル70と、バインダー供給配管63及び水供給配管66の流量を制御する制御装置(図示せず。)を備える。
バインダー供給配管63は、バインダー供給源(例えばバインダー原液タンク。図示せず。)から混合ノズル70に、バインダー原液を供給するための配管である。バインダー供給配管63の途中には、流量調整弁61と電磁流量計62が設けられている。電磁流量計62は、バインダー供給配管63内を流れるバインダー原液の流量を計測し、流量調整弁61は、電磁流量計62の計測結果と、原料水分率又は原料投入量等の情報に基づいて、バインダー供給配管63内のバインダー原液の流量を、設定された所定流量に制御する。なお、本実施形態に係るバインダー供給配管63は、本発明のバインダーとしてバインダー原液を供給しているが、本発明はかかる例に限定されず、例えば、予めバインダー原液を所定濃度に薄めたバインダー水溶液を供給してもよい。
水供給配管66は、水供給源(例えば水タンク。図示せず。)から混合ノズル70に、バインダー水溶液の濃度を調整するための添加水を供給するための配管である。水供給配管66の途中には、流量調整弁64と電磁流量計65が設けられている。電磁流量計65は、水供給配管66内を流れる添加水の流量を計測し、流量調整弁64は、電磁流量計65の計測結果と、原料水分率又は原料投入量等の情報に基づいて、水供給配管66内の添加水の流量を、設定された所定流量に制御する。
なお、バインダー添加装置は、制御装置(図示せず。)を具備しており、混練機50に投入される鉄鉱石原料57の原料水分や投入量を計測したデータが、制御装置に入力される。制御装置は、入力されたデータに基づき、上記の原料水分率又は原料投入量等の情報を求め、流量調整弁61又は流量調整弁64の制御量を計算して、各調整弁の開度を指示する。
先にも述べたように、原料水分は、鉄鉱石原料の保管状態や、天候、原料配合比等により、常時変動している。本実施形態に係るバインダー添加装置の制御装置は、この原料水分の変動に合わせて、流量調整弁61又は流量調整弁64を制御して、混合ノズル70に供給されるバインダー原液量と添加水量を精度良く制御する。また、原料投入量については、原料槽からの切り出し量を設定することで、基本的には鉄鉱石原料の定量供給がなされるが、実際には若干量の変動が生じうる。
そこで、混練機50に投入する前に、例えば、ベルトスケール等の測定手段によって搬送部56(ベルトコンベヤ等)による原料投入量を測定し、その測定値に合わせて、バインダー原液量および添加水量を精度良く制御することも可能となる。
上記のようなバインダー供給配管63、水供給配管66及びその流量制御機構により、混合ノズル70に供給されるバインダー原液及び添加水の流量を高精度で制御できる。従って、鉄鉱石原料57の原料水分や原料投入量に応じて、混合ノズル70から鉄鉱石原料57に添加されるバインダー水溶液の濃度及び添加量を高精度に制御できるようになる。
次に、本実施形態に係る特徴である混合ノズル70の機能について説明する。混合ノズル70の構造については後述する。混合ノズル70は、上記のバインダー供給配管63及び水供給配管66によりそれぞれ個別に供給されるバインダー原液と水を混合する機能と、当該混合により得られたバインダー水溶液を、混練機50に投入される鉄鉱石原料57に散布する機能を有する。また、混合ノズル70はノズルの出側が開放されているため、スタティックミキサーのようにバインダー原液と添加水がスタティックミキサー内で相互に干渉し両者の圧力バランスがくずれてしまうということが生じないために、供給量を変更しても制御遅れなく流量は安定する。かかる混合ノズル70を用いることで、本実施形態に係るバインダー添加方法を好適に実行できる。
混合ノズル70は、混練機50の原料投入部55付近に設けられ、当該原料投入部55に対して投入される鉄鉱石原料57に対して直接的にバインダー水溶液を噴霧する。ここで、混合ノズルが配設される原料投入部55付近とは、混練機50に投入される鉄鉱石原料57に対して、混合ノズル70からバインダー水溶液を直接的に散布可能な任意の位置である。例えば、図示のように、混合ノズル70が原料投入部55の近傍(混合ノズル70が原料投入部55から離隔した位置)に配設されてもよいし、また図示はしないが、混合ノズル70が原料投入部55の任意の箇所(例えばホッパー側面)に設置されてもよい。
このように、混合ノズル70を混練機50の原料投入部55付近に配設することで、混合ノズル70で混合したバインダー水溶液を、原料投入部55に対して投入される鉄鉱石原料57に対して直接的に散布して添加できる。これにより、本実施形態に係るバインダー添加装置は、鉄鉱石原料57の原料水分の変動に対する応答性が高まり、バインダー濃度及び添加量の変化に迅速に対応可能となる。
即ち、上述したように、図2及び図3に示したスタティックミキサー10を用いた添加方法では、原料水分が変動したときに、配管13、16の流量を即時に変更して、スタティックミキサー10により混合されるバインダー原液量と添加水量を変化させようとしていた。しかし、配管系統の性質上、スタティックミキサー10の下流側にある配管5内に残存する不適切な濃度のバインダー水溶液が、どうしても鉄鉱石原料に添加されてしまうという第1の問題があった。さらに、配管13、16内を流れるバインダー原液と添加水の流量(圧力)を変更すると、スタティックミキサー10内で両者が相互に干渉して、両者の圧力バランスがくずれてしまうため、所望の濃度のバインダー水溶液に定常化するまで時間がかかるという第2の問題があった。これら問題のため、変動後の原料水分に適した濃度のバインダー水溶液を即時に添加することができず、原料水分の変動に対する応答性が悪かった。
これに対し、本実施形態に係るバインダー添加方法では、バインダー原液と添加水を、混練機50の原料投入部55付近(バインダー添加位置の近傍)まで別々の配管63、66を用いて高精度に流量制御された状態で搬送し、混合ノズル70で混合して鉄鉱石原料57に直接添加する。例えば、原料水分が上昇したときには、流量調整弁64により水供給配管66内の添加水の流量を、適切な量だけ減少させる。また、原料水分が低下したときには、流量調整弁64により水供給配管66内の添加水の流量を、適切な量だけ増加させる。これにより、混合ノズル70は、バインダー供給配管63と水供給配管66で個別に高精度で流量調整された後のバインダー原液と添加水を混合することで、変動後の原料水分に適した濃度のバインダー水溶液を高精度かつ迅速に生成して添加する。
なお、上記では原料水分の増減に対して、流量調整弁64により水供給配管66内の添加水の流量を調整して、バインダー投入量を制御する方法を説明したが、他の方法として、流量調整弁61によりバインダー供給配管63内のバインダー原液の流量を調整して、バインダー投入量を制御することもできる。但しこの場合は、混錬機50へ投入される正味のバインダー量が変わってしまい、原料に対するバインダーの添加比率が変わってしまうことから、先に説明した、流量調整弁64により水供給配管66内の添加水の流量を調整する方法を用いることが好ましい。
以上により、本実施形態に係るバインダー添加方法は、混合手段として、上記原料水分の変動に応じたバインダー濃度の変更に対する応答性が悪いスタティックミキサー10を用いなくてもよく、混合ノズル70を用いることで、原料水分の変動に迅速に対応してバインダー濃度を即時に変更でき、バインダー濃度制御の応答性に優れる。よって、バインダー濃度を高精度に制御でき、変動後の原料水分に最適な濃度のバインダー水溶液を迅速に添加できるという効果がある。
さらに、混合ノズル70において、バインダー原液と添加水を添加前に予め混合して、均一濃度のバインダー水溶液を生成し、投入される鉄鉱石原料57に対して混合ノズル70から当該バインダー水溶液を直接散布する。これにより、鉄鉱石原料57に対して、均一濃度のバインダー水溶液を均一に添加できるという効果がある。
加えて、混練機50の胴部52からバインダー水溶液を添加するのではなく、混練機50に投入される前の位置で鉄鉱石原料57に対してバインダー水溶液を添加する。このため、図1に示したような混練機1の胴部2内周面に形成された固着層4により、バインダー水溶液の添加が阻害されてしまい、不均一に添加されるという問題も防止できる。即ち、本実施形態では、バインダー水溶液を胴部52から添加しておらず、原料投入部55付近に配置された混合ノズル70から、胴部52内への投入前の鉄鉱石原料57にバインダー水溶液を添加している。このため、たとえ混練機50の胴部52内周面に固着層4が形成されたとしても、バインダーの均一な添加が固着層4により阻害されず、鉄鉱石原料57に対して均一にバインダーを添加できる。
[4.混合ノズルの具体的構成]
次に、図6を参照して、上記本実施形態に係るバインダー添加方法を好適に実現するための混合ノズル70の具体的構成について詳細に説明する。図6は、本実施形態に係るバインダー添加装置の混合ノズル70の構成例を示す縦断面図である。
図6に示すように、混合ノズル70は、外ノズル71と内ノズル72とからなる二重円筒構造を有する。外ノズル71は、比較的大径の円筒部材であり、内ノズル72は、外ノズル71よりも小径の円筒部材である。内ノズル72は、外ノズル71の内部に、横断面が同心円上になるように配設される。なお、本混合ノズル70の例では、混合ノズルは2重円筒構造であるが、円筒構造に限らず、多角筒構造であっても構わない。
上記バインダー供給配管63の先端部は、外ノズル71の側面に貫通形成された流入口74に接続されている。図6では、バインダー供給配管63が外ノズル71の側面に対して垂直に接続されているが、この接続角度は特に限定されない。また、図6の例では、1つのバインダー供給配管63が1箇所で外ノズル71に接続された構造であるが、かかる例に限定されず、例えば、複数のバインダー供給配管63を外ノズル71の周方向の複数箇所に接続してもよい。これにより、より均一に外ノズル71内にバインダーを供給できる。
また、バインダー原液の粘性が比較的高い場合には、図6の例のように、単純にバインダー供給配管63からバインダー原液Bを垂らすようにして、外ノズル71内に供給している。しかし、バインダー原液Bの粘性が比較的低い場合(例えば、事前に所定量の添加水を混合しておく場合など)には、添加水Wの噴霧と同様に、噴霧ノズルを用いてバインダー原液Bを外ノズル71内に噴霧して供給することもできる。
一方、水供給配管66の先端部は、内ノズル72に連通するよう接続されている。図6の例では、水供給配管66の先端部に、管径を縮径するためのソケット73が接続され、さらに、当該ソケット73の先端部に、添加水用の噴霧ノズルである内ノズル72が接続されている。かかる構成により、水供給配管66により供給された添加水Wを、内ノズル72の先端部のノズル口75から外ノズル72内に噴霧できる。なお、図示のように水供給配管66の先端部にノズル部材を別途取り付けて、内ノズル72として構成する例に限られず、例えば、水供給配管66の先端部と内ノズル72を一体構成することで、水供給配管66の先端部自体を内ノズル72として機能させてもよい。
また、水供給配管66の先端部及び内ノズル72は、外ノズル71の内部に、外ノズル71の軸方向と同一方向に配置され、内ノズル72の先端部には、添加水Wが拡散・噴霧される構造のノズル口75が設けられている。内ノズル72の先端部のノズル口75の位置は、バインダー供給配管63が接続される外ノズル71の流入口74よりも下流側(下側)であって、外ノズル71の先端部のノズル口76よりもノズル内側(上側)に配置されている。
かかる配置により、内ノズル72のノズル口75から添加水Wが、下方に向けて、外ノズル71の内側に拡散・噴霧されて、外ノズル71の内面に沿って垂れ落ちるバインダー原液Bに衝突・混合されるようになっている。噴霧された添加水Wをバインダーと衝突・混合させることにより、均一に添加水中にバインダーを混合することができる。これにより、より均一に外ノズル71内にバインダーを供給できる。
次に、以上のような構成の図6の混合ノズル70の動作について説明する。バインダー供給配管63を介して供給されたバインダー原液Bは、外ノズル71の流入口74から外ノズル71内に吐出(流入)されて、外ノズル71の内周面に沿って垂れ落ちる。一方、水供給配管66を介して供給された添加水Wは、内ノズル72のノズル口75から、外ノズル71内に拡散・噴霧される。この結果、外ノズル71の内部下部側で、上記拡散・噴霧された添加水Wと、バインダー原液Bとが衝突して混合され、所定濃度のバインダー水溶液Mが生成される。このバインダー水溶液Mは、上記添加水Wの噴霧圧により、外ノズル71の先端部のノズル口76から、鉄鉱石原料57に向けて噴霧される。これにより、混合ノズル70は、バインダーの添加位置(原料投入部55付近)で、均一な濃度のバインダー水溶液Mを生成して、鉄鉱石原料57に散布できる。
次に、図7を参照して、上記本実施形態に係るバインダー添加方法を好適に実現するための混合ノズル70の別の構成について説明する。図7は、本実施形態の変更例に係るバインダー添加装置の混合ノズル70の構成を示す縦断面図である。
図7に示すように、変更例に係る混合ノズル70も、上記図6の混合ノズル70と同様に、外ノズル81と内ノズル82とからなる二重円筒構造を有する。外ノズル81は、比較的大径の円筒部材であり、内ノズル82は、外ノズル81よりも小径の円筒部材である。内ノズル82は、外ノズル81の内部に、横断面が同心円上になるように配設される。
図7の例では、バインダー供給配管63の先端部は、内ノズル82と一体構成されている。即ち、バインダー供給配管63と内ノズル82の内径及び外径は同一径となっており、バインダー供給配管63の先端部が、内ノズル82として機能し、バインダー供給配管63の管口がノズル口85として機能する。かかる構成は、例えば、バインダー原液Bの粘性が比較的高い場合に有用であり、バインダー供給配管63により供給されるバインダー原液Bは、その先端の内ノズル82のノズル口85から吐出されて、自重により下方に垂れる。なお、ここでいうノズル口82は、液体を吐出するための吐出口を意味しており、液体を噴霧するための小孔に限定されるものではない。
なお、バインダー供給配管63の先端部と内ノズル82の構成は、上記図7の構成に限定されない。例えば、バインダー供給配管63の先端部に、バインダー原液吐出用のノズル部材を別途取り付けて、内ノズル82として機能させてもよい。例えば、バインダー原液Bの粘性が比較的低い場合(例えば、事前に所定量の添加水を混合しておく場合など)には、バインダー供給配管63の先端部に、内ノズル82としての噴霧ノズル(図示せず。)を装着し、この噴霧ノズルのノズル口85からバインダー原液Bを外ノズル81内に噴霧するようにしてもよい。
一方、水供給配管66の先端部は、外ノズル81の側面に貫通形成された開口84に接続されている。詳細には、水供給配管66よりも大径の接続管87が、外ノズル81の開口84の周辺部分に接続される。水供給配管66は、その先端部が接続管86の内部に配置された状態で、フランジ88を介して接続管87に取り付けられる。このとき、水供給配管66の先端部は、外ノズル81の延長方向に対して垂直方向に配置され、外ノズル81の側面に対して垂直に接続されるが、かかる接続方向に限られず、添加水Wをバインダー原液Bに噴霧可能であれば、任意の接続方向であってよい。このようにして水供給配管66の先端部は、接続管87及びフランジ88を介して、外ノズル81の開口84周辺に接続される。
また、かかる水供給配管66の先端部には、外ノズル81内に添加水Wを噴霧するための噴霧ノズル90が装着されている。詳細には、水供給配管66の先端部に、管径を縮径するためのソケット89が接続され、さらに、当該ソケット89の先端部に、添加水用の噴霧ノズル90が接続されている。噴霧ノズル90は、上記外ノズル81の開口84付近に配置される。かかる構成により、外ノズル81の開口84において、水供給配管66により供給された添加水Wを、噴霧ノズル90の先端部のノズル口91から外ノズル81内に噴霧できる。
また、バインダー供給配管63の先端部及び内ノズル82は、外ノズル81の内部に、外ノズル81の軸方向(例えば鉛直方向)と同一方向に配置される。内ノズル82の先端部のノズル口85の位置は、外ノズル81の先端部のノズル口86よりもノズル内側(上側)であって、さらに、水供給配管66が接続される外ノズル81の開口84よりも上流側(上側)に配置されている。かかる配置により、外ノズル81の開口84に配された噴霧ノズル90から添加水Wを水平方向に噴霧し、当該噴霧された添加水Wが、外ノズル81の内側に拡散・噴霧されて、内ノズル82のノズル口85から垂れ落ちるバインダー原液Bに衝突・混合されるようになっている。
なお、図7の例では、1つの水供給配管66が1箇所で外ノズル81に接続された構造であるが、かかる例に限定されず、例えば、複数の水供給配管66を外ノズル81の周方向の複数箇所に接続してもよい。これにより、より均一に外ノズル81内に添加水Wを供給できる。
次に、以上のような構成の図7の混合ノズル70の動作について説明する。バインダー供給配管63を介して供給されたバインダー原液Bは、内ノズル82のノズル口85から外ノズル81内に吐出(流入)されて、下方に向けて垂れ落ちる。一方、水供給配管66を介して供給された添加水Wは、外ノズル81の開口84に配置された噴霧ノズル90のノズル口91から、上記垂れ落ちるバインダー原液Bに向けて、外ノズル81内に拡散・噴霧される。この結果、外ノズル81の内部下部側で、上記拡散・噴霧された添加水Wと、バインダー原液Bとが衝突して混合され、所定濃度のバインダー水溶液Mが生成される。このバインダー水溶液Mは、上記添加水Wの噴霧圧により、外ノズル81の先端部のノズル口86から、鉄鉱石原料57に向けて噴霧される。これにより、混合ノズル70は、バインダーの添加位置(原料投入部55付近)で、均一な濃度のバインダー水溶液Mを生成して、鉄鉱石原料57に散布できる。
以上、図6及び図7を参照して、本実施形態に係る混合ノズル70の具体的な構造について説明した。本実施形態に係る混合ノズル70によれば、混練機50の原料投入部55付近で、均一な濃度のバインダー水溶液Mを生成して、鉄鉱石原料57に均一に散布できる。また、原料水分の変動に応じてバインダー濃度を変更する際に、当該バインダー濃度の変更に対する応答性も高く、均一な濃度のバインダー水溶液を高精度で制御できる。
詳細には、上述した図2及び図3のバインダー添加方法では、密閉されたスタティックミキサー10内でバインダー原液と添加水を混合する方式であった。このため、バインダー原液又は添加水の流量変更に伴い、スタティックミキサー10内でのバインダー原液と添加水の圧力バランスがくずれたときには、定常化するまで時間がかかるという問題があった。これに対し、本実施形態では、大気に開放された混合ノズル70内でバインダー原液Bと添加水Wを混合する方式である。従って、混合ノズル70内でバインダー原液Bや添加水Wには圧力がかからず、開放圧の中でバインダー原液Bと添加水Wを混合できる。よって、原料水分の変動に応じたバインダー濃度の変更に迅速に対応可能であり、生成・散布されるバインダー水溶液の濃度も均一である。
[5.効果]
以上、本実施形態に係る混練機50に適用されるバインダー添加装置及びバインダー添加方法について詳述した。本実施形態によれば、混練機50の原料投入部55付近(バインダーの添加位置)に混合ノズル70を配置し、バインダー原液と添加水を別々の配管63、66を用いて、それぞれの流量を高精度に制御した状態で混合ノズル70まで供給する。そして、混合ノズル70によって、バインダー原液と添加水を混合してバインダー水溶液を生成して、混練機50に投入される鉄鉱石原料57に対してバインダー水溶液を直接的に添加する。
この混合ノズル70は、添加前に予めバインダー原液と添加水を均一に混合するために2重円筒構造を有している。これにより、混合ノズル70は、外ノズル71、81の内部でバインダー原液Bに対して添加水Wを噴霧することで、バインダー原液Bと添加水Wを衝突・混合させて、均一な濃度のバインダー水溶液Mを生成し、鉄鉱石原料57に散布できる。
以上の構成により、本実施形態に係るバインダー添加方法は、均一な濃度のバインダー水溶液を鉄鉱石原料に均一に添加でき、かつ、原料投入量又は原料水分の変動等に応じて、原料に添加するバインダーの濃度及び添加量を高精度で迅速に制御できる。
つまり、先にも述べたように、原料水分は、鉄鉱石原料の保管状態や、天候、原料配合比等により、常時変動している。本実施形態によれば、この原料水分の変動に合わせ、バインダー原液量と添加水量を高精度で制御可能である。また、原料投入量についても、混練機50に投入する前に、例えば、搬送部56により搬送される鉄鉱石原料の原料投入量を測定し、その測定値に合わせてバインダー原液量および添加水量を高精度で制御可能である。このように本実施形態では、変動要因である原料投入量や原料水分に応じて、バインダー原液量および添加水量を精度良く調整して、最適な濃度のバインダー水溶液を添加できる。
詳細には、添加位置の直前に配置された混合ノズル70まで、バインダー原液と添加水を別々の配管で搬送するので、混練機50に投入される鉄鉱石原料57の原料水分や投入量の変動に対応でき、変動後の原料水分や原料投入量に適した濃度のバインダー水溶液を迅速かつ高精度で生成して、当該鉄鉱石原料57に添加できる。従って、図2及び図3に示した添加方法のように、バインダー濃度の変更時に配管5内に残存する不適切な濃度のバインダー水溶液を原料に添加してしまうことを防止できるとともに、バインダー濃度の変更に対する応答性が低いスタティックミキサー10を使用しなくても、当該応答性の高い混合ノズル70を用いて均一な濃度のバインダー水溶液を迅速に生成できる。よって、本実施形態では、原料水分や原料投入量の変動に応じて、原料に添加するバインダー水溶液の濃度を変更する際に、当該バインダー水溶液の濃度を迅速かつ高精度で制御でき、図2及び図3の方法のようなタイムラグが生じない。
従って、本実施形態に係る混練機50は、時々刻々と変化する原料搬送量や原料水分に対して即時対応して、鉄鉱石原料に対して添加するバインダー水溶液の濃度と添加量を高精度で調整しながら、鉄鉱石原料とバインダー水溶液を混練できる。これにより、当該混練機50により製造される混練物は、バインダー過多によりスラリー状になったり、バインダー過少により造粒性が低下したりすることなく、適正な造粒条件を確保できる。よって、後段の造粒機24、35での造粒工程における造粒性を向上させ、造粒品質を均一に保つことができる。このように、本実施形態によれば、原料搬送量や原料水分の変動に関わらず、適正な造粒条件を維持した状態で、混練および造粒工程を継続できるので、設備停止トラブル等を引き起こすことなく、原料水分の変更や原料処理量の変化にも精度良く対応できる。その結果、高品質の造粒物を安定して製造でき、焼結機40での焼結製造工程の安定化を図ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、混練機50の胴部52からではなく、混練機50に投入される前の鉄鉱石原料57に対して、上記混合ノズル70からバインダー水溶液を直接的に散布する。従って、混練機50の胴部52の内周面に固着層4(図1参照。)が形成されたとしても、当該固着層4によってバインダーの散布が阻害されることを防止でき、投入前の鉄鉱石原料57に対して均一な濃度のバインダー水溶液を均一に添加できるので、混練機50内での均一な混練が可能となる。
また、混練機50内での鉄鉱石原料の滞留時間は、通常は長くても3分程度の短時間であり、この短時間で、均一な濃度のバインダー水溶液を鉄鉱石原料全体に均一に混合させる必要がある。本実施形態では、混練機50にてバインダー水溶液を添加する際には、混合ノズル70により均一な濃度のバインダー水溶液を、投入される鉄鉱石原料全体に対して均一に散布しながら混練するので、上記短時間内でも十分にバインダー水溶液と鉄鉱石原料を混合できる。
また、微粉を主体とする鉄鉱石原料を造粒する場合、造粒前に予め混練機にて、バインダーと鉄鉱石原料を確実に混練した上で、その混練物を造粒機に投入する必要がある。上記特許文献1のバインダー添加方法では、造粒機(ドラムミキサー)内でバインダーと添加水を別々に散布しているが、バインダーと添加水を別々に散布すると、均一な濃度のバインダーを原料に均一に添加できない。この点、本実施形態に係るバインダー添加方法は、造粒工程の前段として、微粉を主体とする鉄鉱石原料を十分に混練するための混練機50に対して好適に適用できるものである。
また、本実施形態で用いたバインダーは、造粒性を向上させるために、鉄鉱石原料内の微粉(微粒子)の分散性を高く保つことができるポリアクリル酸系の分散剤を用いていた。本実施形態に係るバインダー添加方法は、かかるポリアクリル酸系の分散剤を含むバインダー(造粒処理剤)に好適に適用できる。即ち、均一な濃度のバインダーを原料に均一に添加できるので、バインダーにより鉄鉱石原料の微粉を分散させて、核粒子(粗粒)の周囲に微粉を付着させる効果を高めることができる。よって、微粉を含む鉄鉱石原料を好適に造粒(擬似粒子化又はペレット化)でき、適切な粒度(例えば粒径数mm〜10mm程度)の造粒物を好適に製造できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、本発明のバインダー添加装置及び添加方法を、図4に示す焼結設備の擬似造粒ライン20、ペレット造粒ライン30に設けられた混練機23、34に適用する例について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明のバインダー添加装置及び添加方法は、上記混練機23、34以外にも、鉄鉱石原料等の製鉄用原料を混練する任意の混練機に適応可能である。
また、上記実施形態では、混合ノズル70によりバインダー原液と添加水を混合して所望の濃度のバインダー水溶液を生成したが、例えば、予め所定の濃度に希釈されたバインダー溶液と水とを混合して所望の濃度のバインダー水溶液を生成してもよい。
また、混合ノズル70の構造は、図6及び図7に示した例に限定されず、バインダーと添加水を均一に混合できるものであれば、任意の構造に設計変更可能である。
(実施例1)
図5に示すように、バインダー添加装置を備えた混練機を用い、図6に示す混合ノズルを用いた実施例を以下に示す。ペレット造粒ラインに投入する鉄鉱石原料を平均200dry−ton/h、原料水分割合が平均8%、バインダーとしてポリアクリル酸系の分散剤を用い造粒を行った。(ここで、鉄鉱石原料および原料水分割合をそれぞれ平均値で示しているのは、前述しているように、鉄鉱石原料が原料槽から定量切出しされるものの実際には若干量の変動が生じること、原料水分については、保管状態や天候、原料配合比等により変動するためである。)
この条件で、造粒を行った結果、図3に示す既存設備において発生していた配管内に残存するバインダー水溶液を原因とするバインダー濃度の制御遅延が解消され、設定値通りに供給できる。このため、バインダー固形分比Rsが0.2%の高濃度においても、安定して操業が継続でき、適切な粒度と強度の造粒物を製造できた。
(実施例2)
本発明における図7に示す混合ノズルを用いたこと以外は、実施例1と同じ条件で試験した場合においても、同様に、バインダー固形分比Rsが、0.2%の高濃度においても、スラリーの発生もなく、安定して操業を継続でき、適切な粒度と強度の造粒物を製造できた。
(比較例)
図3に示す既存設備にて、実施例1と同様に、ペレット造粒ラインに投入する鉄鉱石原料を平均200dry−ton/h、原料水分割合が平均8%、バインダーとしてポリアクリル酸系の分散剤を用い造粒を行った。この場合、バインダー固形分比Rsが0.1%でもスラリー発生による重大トラブルが幾度もあり、配管内に残存するバインダー水溶液を原因とするバインダー濃度の制御遅延は重要な問題であった。
本発明は、鉄鋼製造工程における鉄鉱石原料の造粒工程において利用することができることは、上記詳細な説明が、鉄鉱石原料の造粒を例として説明されていることでわかる。さらに、本発明は、鉄鉱石原料の造粒に限定されることなく、その他の材料の造粒にも適用可能である。
4 固着層
23、34、50 混練機
52 胴部
53 撹拌羽根
54 回転軸
55 原料投入部
56 搬送部
57 鉄鉱石原料
61 流量調整弁
62 電磁流量計
63 バインダー供給配管
64 流量調整弁
65 電磁流量計
66 水供給配管
70 混合ノズル
71、81 外ノズル
72、82 内ノズル
74 流入口
75、85 ノズル口
76、86 ノズル口
84 開口
87 接続管
88 フランジ
90 噴霧ノズル
B バインダー原液
W 添加水
M バインダー水溶液

Claims (14)

  1. 鉄鉱石原料の造粒において、バインダー供給配管及び水供給配管により個別に供給されるバインダーと水を混合すると共に出側が開放されている混合ノズルを、鉄鉱石原料の混練機の原料投入部付近に設置し、前記混合ノズルから、前記バインダーと前記水とが混合されたバインダー水溶液を、前記混練機の原料投入部に投入される鉄鉱石原料に対して散布することを特徴とする、バインダー添加方法。
  2. 前記混合ノズルは、外ノズルと、前記外ノズル内に配設された内ノズルとからなる二重構造であり、前記外ノズル又は前記内ノズルの一方に前記バインダー供給配管が接続され、その他方のノズルに前記水供給配管が接続されており、前記バインダー供給配管により前記外ノズル内に供給される前記バインダーに対して、前記水供給配管により供給される前記水を噴霧することにより、前記外ノズル内で前記バインダーと前記水とを混合して前記バインダー水溶液を生成し、前記外ノズルのノズル口から前記バインダー水溶液を前記鉄鉱石原料に対して散布することを特徴とする、請求項1に記載のバインダー添加方法。
  3. 前記バインダー供給配管は、前記外ノズルの側面に貫通形成された流入口に接続され、前記水供給配管は、前記内ノズルに連通するよう接続されており、前記外ノズルの前記流入口から前記外ノズル内に吐出された前記バインダーに対し、前記内ノズルのノズル口から前記水を噴霧することによって、前記バインダーに前記水を混合して前記バインダー水溶液を生成することを特徴とする、請求項2に記載のバインダー添加方法。
  4. 前記水供給配管は、前記外ノズルの側面に貫通形成された開口に接続され、前記バインダー供給配管は、前記内ノズルに連通するよう接続されており、前記内ノズルのノズル口から前記外ノズル内に吐出された前記バインダーに対し、前記外ノズルの前記開口から前記水を噴霧することによって、前記バインダーに前記水を混合して前記バインダー水溶液を生成することを特徴とする、請求項2に記載のバインダー添加方法。
  5. 前記バインダーは、ポリアクリル酸系の分散剤であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバインダー添加方法。
  6. 前記鉄鉱石原料が含有する水分又は前記混練機に対する前記鉄鉱石原料の投入量に応じて、前記バインダー供給配管又は前記水供給配管のうち少なくともいずれか一方の流量を制御することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のバインダー添加方法。
  7. 鉄鉱石原料の造粒機において、バインダーを供給するバインダー供給配管と、水を供給する水供給配管とが、鉄鉱石原料の混練機の原料投入部付近に設置され、前記バインダー供給配管及び前記水供給配管により個別に供給される前記バインダーと前記水を混合すると共に出側が開放されている混合ノズルと、を備え、前記混合ノズルは、前記バインダーと前記水とを混合して生成したバインダー水溶液を、前記混練機の原料投入部に投入される鉄鉱石原料に対して散布することを特徴とする、バインダー添加装置。
  8. 前記混合ノズルは、外ノズルと、前記外ノズル内に配設された内ノズルとからなる二重構造であり、前記外ノズル又は前記内ノズルの一方に前記バインダー供給配管が接続され、その他方のノズルに前記水供給配管が接続されており、前記バインダー供給配管により前記外ノズル内に供給される前記バインダーに対して、前記水供給配管により供給される前記水を噴霧することにより、前記外ノズル内で前記バインダーと前記水とを混合して前記バインダー水溶液を生成し、前記外ノズルのノズル口から前記バインダー水溶液を前記鉄鉱石原料に対して散布することを特徴とする、請求項7に記載のバインダー添加装置。
  9. 前記バインダー供給配管は、前記外ノズルの側面に貫通形成された流入口に接続され、前記水供給配管は、前記内ノズルに連通するよう接続されており、前記外ノズルの前記流入口から前記外ノズル内に吐出された前記バインダーに対し、前記内ノズルのノズル口から前記水を噴霧することによって、前記バインダーに前記水を混合して前記バインダー水溶液を生成することを特徴とする、請求項8に記載のバインダー添加装置。
  10. 前記水供給配管は、前記外ノズルの側面に貫通形成された開口に接続され、前記バインダー供給配管は、前記内ノズルに連通するよう接続されており、前記内ノズルのノズル口から前記外ノズル内に吐出された前記バインダーに対し、前記外ノズルの前記開口から前記水を噴霧することによって、前記バインダーに前記水を混合して前記バインダー水溶液を生成することを特徴とする、請求項8に記載のバインダー添加装置。
  11. 前記バインダーは、ポリアクリル酸系の分散剤であることを特徴とする、請求項7〜10のいずれか1項に記載のバインダー添加装置。
  12. 前記鉄鉱石原料が含有する水分又は前記混練機に対する前記鉄鉱石原料の投入量に応じて、前記バインダー供給配管又は前記水供給配管のうち少なくともいずれか一方の流量を制御する制御部を更に備えることを特徴とする、請求項7〜11のいずれか1項に記載のバインダー添加装置。
  13. 請求項7〜12のいずれか1項に記載のバインダー添加装置を備えることを特徴とする、混練機。
  14. 請求項7〜12のいずれか1項に記載のバインダー添加装置を用いて、混練機の原料投入部に投入される鉄鉱石原料に対してバインダー水溶液を散布しながら、前記混練機内で前記鉄鉱石原料を混練することを特徴とする、混練方法。
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