JP7419155B2 - 鉄鉱石ペレットの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、造粒水の製造方法及び鉄鉱石ペレットの製造方法に関する。
鉄鉱石ペレットとは、数十μmの鉄鉱石微粉を原料とし、高炉用に適した性状(例えばサイズ、強度、被還元性など)に、品質を向上させて作り込んだものである。この鉄鉱石ペレットは、造粒工程及び焼成工程を経て製造される。
上記造粒工程では、水分と粒度を調整された鉄鉱石原料を造粒機(例えばパンペレタイザ等)に投入して転動させて、直径が十数mmで、泥団子状の生ペレットを造粒する。また、上記焼成工程では、グレート炉及びキルン炉を用いて、上記生ペレットを乾燥及び予熱焼成した後に1200℃程度で焼き固める。
造粒工程で造粒される生ペレットは、鉄鉱石の粒子間に水が架橋することで、粒子同士に付着力が働くことによって強度が保たれている。つまり、粒子間の結合は、粒子間に存在する水の表面張力により発現され、この表面張力に粒子間の接点数を乗じた値によって粒子間の付着力が担保されている。このため粒子同士は一定の強度で付着しているが、この付着力は、焼成後の鉄鉱石ペレットに比べると弱いものである。
上述のように造粒工程で造粒機により造粒された生ペレットは、焼成工程のためにグレート炉へと搬送される。この搬送には例えば複数のコンベアベルトが用いられ、生ペレットはこれらのコンベアベルトを乗り継いで搬送される。コンベヤベルトの乗り継ぎでは、上流側のコンベアベルト終端の下方に下流側のコンベアベルト始端が配置され、生ペレットは、上流側のコンベアベルトから下流側のコンベアベルトへ落下することで乗り継ぐ。
生ペレットの粒子間の付着力が不十分であると、この落下の衝撃により崩壊し粉化する場合がある。生ペレットが粉化すると、グレート炉での通気悪化やキルン炉でのキルンリング発生の原因となり、操業に支障をきたすおそれがある。
この生ペレットの付着力を向上させる方法として、分子量が1000乃至20000のポリアルキレングリコールの水溶液と、ポリビニルアルコールの水溶液とを混合した造粒水を、鉄鉱石粉に固形分の0.001質量%乃至2質量%の割合で添加して造粒する方法が提案されている(特開昭48-095929号公報参照)。
この公報に記載の鉄鉱石ペレットの製法では、ポリアルキレングリコールの浸透性とポリビニルアルコールの粘性とを利用して生ペレットの圧漬強度、落下抵抗等を改善している。
特開昭48-095929号公報
生ペレットが例えば複数のコンベアベルトにより搬送される場合、その乗り継ぎ数や1回の乗り継ぎの高低差は設備により異なる。このため、生ペレットに必要とされる割れ強度(以下、単に「強度」ともいう)が異なる。また、同じ濃度の造粒水を用いたとしても、鉄鉱石の種類により強度は異なる。このため、上記従来の方法により生ペレットの強度を改善する場合、必要とされる強度や使用する鉄鉱石等が変わるごとに造粒水の成分を調整する必要が生じる。この成分調整は実験的に決定することもできるが、手間と時間を要し、作業効率が悪い。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、必要な生ペレットの強度を得るための造粒水の高分子バインダ配合比を容易に決定できる造粒水の製造方法及び鉄鉱石ペレットの製造方法の提供を目的とする。
本発明者らが、必要な生ペレットの強度を得るための造粒水の高分子バインダ配合比について鋭意検討した結果、鉄鉱石の種類や大きさ、水に配合される高分子バインダの種類によらず生ペレットの強度増加量が造粒水の粘度に強い相関を有することを知得し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の一態様に係る造粒水の製造方法は、造粒物を作る際に添加する造粒水の製造方法であって、水に高分子バインダを配合する工程を備え、上記配合工程で、上記水に対する上記高分子バインダの配合比を配合後の造粒水が目標粘度を満たすように決定する。
当該造粒水の製造方法では、高分子バインダの種類によらず高分子バインダの配合比を配合後の造粒水が目標粘度を満たすように決定する。この目標粘度を満たす造粒水を用いることで造粒物の強度の増加量を制御することができる。上記目標粘度は例えば造粒水として水を用いた場合の造粒物の強度を予め測定しておくことで、必要な造粒物の強度との差分から算出できる。従って、当該造粒水の製造方法を用いることで、必要な造粒物の強度を得るための造粒水の高分子バインダ配合比を容易に決定できる。
上記造粒物が鉄鉱石を造粒して得られる生ペレットであり、上記目標粘度が、上記生ペレットの落下抵抗により規定されているとよい。上記目標粘度の規定に生ペレットの強度の指標の1つである落下抵抗を用いることで、生ペレットが搬送時に粉化することを抑止できる。
上記生ペレットの落下抵抗管理値をDmin[回]、造粒水として水を用いた場合の生ペレットの落下抵抗をD[回]とするとき、上記目標粘度η[mPa・s]が下記式1で表されるとよい。下記式1を用いることで、容易に目標粘度を規定できるので、造粒水の高分子バインダ配合比をさらに容易に決定できる。
Figure 0007419155000001
本発明の別の一態様に係る鉄鉱石ペレットの製造方法は、鉄鉱石に造粒水を添加する工程と、上記添加工程で得られる造粒水含有鉄鉱石を造粒する工程と、上記造粒工程で得られる生ペレットを焼成する工程とを備え、上記造粒水として、本発明の造粒水の製造方法により得られる造粒水を用いる。
当該鉄鉱石ペレットの製造方法は、本発明の造粒水の製造方法により得られる造粒水を用いるので、鉄鉱石ペレットの製造を安定して行うことができる。
ここで、「粘度」とは、回転式粘度計を用いてJIS-Z8803:2011に準拠して測定される値を指す。また、「生ペレットの落下抵抗」とは、生ペレットを鉄板上に高さ500mmから繰り返し自由落下させたときの割れるまでの平均回数を指す。具体的には、12個の生ペレットの割れるまでの回数を測定し、最大及び最小を除く10個の平均値により決定する。なお、破断して2個以上となる場合に加え、目視により検知できるヒビが入る場合も「割れる」状態に含めるものとする。
以上説明したように、本発明の造粒水の製造方法は、必要な生ペレットの強度を得るための造粒水の高分子バインダ配合比を容易に決定できる。また、本発明の鉄鉱石ペレットの製造方法は、鉄鉱石ペレットの製造を安定して行うことができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る鉄鉱石ペレットの製造方法を示すフロー図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る造粒水の製造方法を示すフロー図である。 図3は、種々の高分子を水に配合した際の粘度を示すグラフである。 図4は、造粒水の粘度と落下抵抗改善効果との関係を示すグラフである。 図5は、実施例における造粒水の濃度と粘度との関係を示すグラフである。 図6は、実施例における高分子バインダ配合比と落下抵抗との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について適宜図面を参照しつつ詳説する。
図1に示す鉄鉱石ペレットの製造方法は、添加工程S1と、造粒工程S2と、焼成工程S3とを備える。
〔添加工程〕
添加工程S1では、鉄鉱石に造粒水を添加する。
上記鉄鉱石は微粉状であり、例えば平均粒径が10μm以上50μm以下である。鉄鉱石は、採掘地域、粉砕・運搬方法により表面性状が大きく異なるが、当該鉄鉱石ペレットの製造方法において鉄鉱石の表面性状は特に限定されない。
上記造粒水としては、それ自体が本発明の一実施形態である造粒水の製造方法により得られる造粒水を用いる。
当該造粒水の製造方法は、造粒物を作る際に添加する造粒水の製造方法である。当該鉄鉱石ペレットの製造方法にあっては、上記造粒物は、鉄鉱石を造粒して得られる生ペレットである。
当該造粒水の製造方法は、図2に示すように配合工程S4を備える。
<配合工程>
配合工程S4では、水に高分子バインダを配合する。なお、この高分子バインダの配合は、鉄鉱石の保有する水分に対して行ってもよい。つまり、鉄鉱石への造粒水の添加と、高分子バインダの配合とは同時に行ってもよい。
高分子バインダに用いられる高分子とは、主に分子量10以上10以下の物質、好ましくは分子量10以上10以下の物質を指す。上記高分子バインダとしては、コーンスターチ、タピオカ、ジャガイモ、グァー豆等が挙げられる。
図3に種々の高分子を水に配合した際の濃度と粘度の関係を示す。このように高分子を水に配合する(溶かす)と、濃度に応じてその溶液の粘度を上昇させることができる。当該造粒水の製造方法では、この配合工程S4で、上記水に対する上記高分子バインダの配合比を配合後の造粒水が目標粘度を満たすように決定する。
具体的には、上記目標粘度は上記生ペレットの落下抵抗により規定される。上記目標粘度の規定に生ペレットの強度の指標の1つである落下抵抗を用いることで、生ペレットが搬送時に粉化することを抑止できる。
本発明者らは、鉄鉱石の種類や大きさ、水に配合される高分子バインダの種類によらず生ペレットの強度増加量が造粒水の粘度に強い相関を有することを知得しており、上記生ペレットの落下抵抗管理値をDmin[回]、造粒水として水を用いた場合の生ペレットの落下抵抗をD[回]とするとき、上記目標粘度η[mPa・s]が下記式1で表されることを見出している。下記式1を用いることで、容易に目標粘度を規定できるので、造粒水の高分子バインダ配合比をさらに容易に決定できる。
Figure 0007419155000002
上記式1は、高分子バインダを配合して粘度を上げた造粒水を使用して造粒試験を行い、粘度と落下抵抗との関係を調査した結果から導出された。以下に、上記式1の導出について説明する。
性状の異なる3種類の鉄鉱石(鉄鉱石1、鉄鉱石2、鉄鉱石3)を準備した。これらの鉄鉱石は粒度が異なる。粒径が4.7μm以下の割合を表1に示す。
Figure 0007419155000003
まず、造粒水として水(粘度1mPa・s)を用いて、3種類の上記鉄鉱石から生ペレットを造粒した。造粒には直径0.4mのパンペレタイザを用いた。造粒試験条件を表2に示す。
Figure 0007419155000004
3種類の上記鉄鉱石から造粒した生ペレット3種類について、それぞれ落下抵抗を測定した。粘度の測定には、回転式粘度計(東機産業製の「TVB-15型粘度計」)を用いて、JIS-Z8803:2011に準拠して行った。なお、溶媒には純水を使用し、回転子の角速度は30rpmで一定とした。また、測定は常温(23℃以上25℃以下)で行った。
造粒水として水を用いた場合のそれぞれの生ペレットの落下抵抗をD[回]とする。Dは、鉄鉱石ごとに異なる値である。各鉄鉱石のDの値を表1に示す。
次に、高分子バインダを配合して造粒水の粘度を変化させ、同様の条件で造粒試験を行い、得られた生ペレットの落下抵抗Dを測定した。このDとDとの差ΔD(=D-D;落下抵抗改善効果)と、造粒水の粘度η[mPa・s]との関係を図4に示す。なお、使用した高分子バインダは、図3に示している高分子バインダAである。
図4のグラフから、鉄鉱石の種類によらず落下抵抗改善効果ΔDと造粒水の粘度ηとには相関があり、Dは下記式2で近似できる。
Figure 0007419155000005
実際の操業では、落下抵抗管理値Dmin[回]があり、このDminよりDが大きくなるように操業する必要があるから、下記式1を常に満たすように操業する必要がある。
Figure 0007419155000006
以上のようにして上記式1が導出された。なお、上記式1は一例であり、係数あるいは数式の異なる他の近似式を用いることを妨げるものではない。
上記式1を用いる場合の上記水に対する上記高分子バインダの配合比を配合後の造粒水が目標粘度を満たすように決定する方法(配合比決定方法)を詳説する。
上記配合比決定方法は、落下抵抗管理値設定工程と、造粒水粘度決定工程と、濃度-粘度相関抽出工程と、造粒水濃度決定工程と、高分子バインダ配合量決定工程とを備える。
(落下抵抗管理値設定工程)
落下抵抗管理値設定工程では、鉄鉱石ペレットの製造設備ごとの基準に合わせて目標となる落下抵抗管理値Dminを設定する。
この落下抵抗管理値Dminは生ペレットの搬送経路(乗り継ぎ数や各乗り継ぎの高低差)により、決まる量である。Dminは搬送経路が更新された場合等は実験的にあるいは解析的に決定する必要があるが、搬送経路が維持される限りは同じ値を継続して使用することができる。
(造粒水粘度決定工程)
造粒水粘度決定工程では、落下抵抗管理値Dminと使用する鉄鉱石により決まる落下抵抗Dを用いて上記式1から必要な目標粘度ηを決定する。
なお、鉄鉱石により決まる落下抵抗Dが未算出の場合は、造粒水として水(粘度1mPa・s)を用いて生ペレットを製造し、その落下抵抗を測定して算出すればよい。
(濃度-粘度相関抽出工程)
濃度-粘度相関抽出工程では、使用する高分子バインダの濃度と造粒水の粘度との関係を抽出する。
具体的には高分子バインダの濃度を変化させて粘度を測定し、その関係を抽出する。なお、使用する高分子バインダについて濃度-粘度相関が抽出済みである場合は、その結果を用いればよいので、この工程は省略可能である。
(造粒水濃度決定工程)
造粒水濃度決定工程では、造粒水粘度決定工程で決定した目標粘度ηとなる高分子バインダの濃度を、濃度-粘度相関抽出工程で抽出した結果に基づいて決定する。
(高分子バインダ配合量決定工程)
高分子バインダ配合量決定工程では、造粒水の濃度が造粒水濃度決定工程で決定した濃度となるように高分子バインダの配合量を決定する。
鉄鉱石が十分に保水している場合は、その保水量に合わせて高分子バインダのみを添加すればよい。逆に、鉄鉱石が保水していない場合は、水に高分子バインダを配合して上記濃度とした造粒水を添加すればよい。その中間にあるときは、鉄鉱石の保水量を加味し、添加した造粒水の濃度が上記濃度となるように高分子バインダ配合量を決定する。
〔造粒工程〕
造粒工程S2では、添加工程S1で得られる造粒水含有鉄鉱石を造粒する。
具体的には、添加工程S1で造粒水が添加された造粒水含有鉄鉱石を造粒機(例えばパンペレタイザなど)に投入及び転動させて、泥団子状の生ペレットを製造する。
〔焼成工程〕
焼成工程S3では、造粒工程S2で得られる生ペレットを焼成する。
焼成工程S3では、グレート炉及びキルン炉が用いられる。グレート炉では、まず金属パレット上に造粒直後の生ペレットを載せて充填層を形成し、これを搬送して充填層に熱風を通風させることで生ペレットを乾燥させる。次に、乾燥させた上記生ペレットを、転動させつつ焼成する際に粉化しない程度の強度となるまで、予熱焼成する。さらに、キルン炉で、予熱焼成したペレットを1200℃程度で焼き固める。
焼き固めた後のペレットは、例えば金属パレットに載せて、冷風を通風させて冷却される。このようにして鉄鉱石ペレットを製造することができる。
〔利点〕
当該造粒水の製造方法では、高分子バインダの種類によらず高分子バインダの配合比を配合後の造粒水が目標粘度を満たすように決定する。この目標粘度を満たす造粒水を用いることで造粒物の強度の増加量を制御することができる。上記目標粘度は例えば造粒水として水を用いた場合の造粒物の強度を予め測定しておくことで、必要な造粒物の強度との差分から算出できる。従って、当該造粒水の製造方法を用いることで、必要な造粒物の強度を得るための造粒水の高分子バインダ配合比を容易に決定できる。
また、当該鉄鉱石ペレットの製造方法は、本発明の造粒水の製造方法により得られる造粒水を用いるので、鉄鉱石ペレットの製造を安定して行うことができる。
[その他の実施形態]
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、造粒物が鉄鉱石を造粒して得られる生ペレットである場合を説明したが、本発明の造粒水の製造方法は、他の造粒物を造粒する際にも用いることができる。
上記実施形態では、目標粘度が生ペレットの落下抵抗により規定されている場合を説明したが、生ペレットの搬送方法等に応じて適宜他の指標により規定してもよい。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
鉄鉱石に水を添加して直径6mのパンペレタイザを用いて生ペレットを造粒した。造粒条件は、角度45°、回転数8rpm、リム高さ760mm、原料フィード量80t/hとした。造粒した生ペレットについて落下抵抗を測定し、Dを求めた。D=5.2[回]であった。
7回の乗り継ぎを有するコンベアベルトで構成された生パレットの搬送経路の落下抵抗管理値Dminを実験的に求めた。Dmin=7[回]であった。
上述の結果から上記式1により造粒水の粘度ηを求めた。η≧14.3[mPa・s]が得られた。
次に、高分子バインダとして図3の高分子Iを用いるため、高分子Iの濃度-粘度相関関係を調べた。粘度の測定には、回転式粘度計(東機産業製の「TVB-15型粘度計」)を用いて、JIS-Z8803:2011に準拠して行った。なお、溶媒には純水を使用し、回転子の角速度は30rpmで一定とした。また、測定は常温(23℃以上25℃以下)で行った。濃度-粘度の相関関係を図5に示す。
高分子Iの濃度-粘度相関関係から、η≧14.3[mPa・s]を満たす濃度Rを算出した。R=1.0[質量%]と定めた。
鉄鉱石を有する造粒原料に含まれる水分は、造粒原料1kg-dryあたり80g/kg-dry(8.0質量%)であった。そこで、造粒水の高分子バインダ濃度Rが1.0質量%となるように、造粒原料1kg-dryあたり0.8g/kg-dry(0.8質量%)の高分子バインダIを添加した。
このようにして高分子バインダIを配合した造粒水を用いて生ペレットを造粒した。なお、造粒には上述の直径6mのパンペレタイザを用いた。
造粒した複数の生ペレットについて落下抵抗Dを測定した。鉄鉱石に水を添加して生ペレットを製造した場合の落下抵抗Dとともに図6に示す。
図6の結果から、本発明の造粒水の製造方法に従って、高分子バインダの配合比を決定することで、落下抵抗管理値Dmin以上の落下抵抗を有する生ペレットが安定して得られていることが分かる。
本発明の造粒水の製造方法は、必要な生ペレットの強度を得るための造粒水の高分子バインダ配合比を容易に決定できる。また、本発明の鉄鉱石ペレットの製造方法は、鉄鉱石ペレットの製造を安定して行うことができる。

Claims (2)

  1. 鉄鉱石に造粒水を添加する工程と、
    上記添加工程で得られる造粒水含有鉄鉱石を造粒する工程と、
    上記造粒工程で得られる生ペレットを焼成する工程と
    を備え、
    上記鉄鉱石が平均粒径10μm以上50μm以下の微粉状であり、
    上記造粒水として、水に高分子バインダを配合する工程を備え、上記配合工程で、上記水に対する上記高分子バインダの配合比を配合後の造粒水が目標粘度を満たすように決定しており、上記目標粘度が、上記造粒物の原料の種類や大きさ、水に配合される上記高分子バインダの種類によらず上記生ペレットの落下抵抗により規定されている造粒水の製造方法により得られる造粒水を用いる鉄鉱石ペレットの製造方法。
  2. 上記生ペレットの落下抵抗管理値をDmin[回]、造粒水として水を用いた場合の生ペレットの落下抵抗をD[回]とするとき、上記目標粘度η[mPa・s]が下記式1で表される請求項1に記載の鉄鉱石ペレットの製造方法
    Figure 0007419155000007
JP2020082273A 2020-05-07 2020-05-07 鉄鉱石ペレットの製造方法 Active JP7419155B2 (ja)

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