JP2010236081A - 炭材内装塊成化物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工業規模の製造装置においても、消費エネルギを増加させることなく、確実に炭材内装塊成化物の強度を確保しうる炭材内装塊成化物の製造方法を提供する。
【解決手段】軟化溶融性を有する粉状炭材Aと粉状鉄含有原料Bとからなる混合原料を造粒機1で造粒してペレットCを製造し、このペレットCをペレット加熱装置2で300℃以上で最高流動度温度+50℃以下に加熱した後、この加熱されたペレットCを熱間成形して炭材内装塊成化物Dを製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高炉、キューポラなどの竪型炉用装入原料として用いることができる、熱間成形による炭材内装塊成化物の製造方法に関し、該炭材内装塊成化物の強度をさらに向上しうる改良技術に関する。
本出願人は、高炉、キューポラなどの竪型炉用装入原料として用いることを目的として、粉鉱石と軟化溶融性を有する炭材の混合物を熱間成形することにより、従来の炭材内装コールドペレット等のようにセメントなどのバインダを添加せずとも高強度が得られる炭材内装塊成化物を開発した。
このような炭材内装塊成化物(以下、単に「塊成化物」ともいう。)は、例えば図2に示すような工程で製造できる。すなわち、粉状鉄鉱石Bをロータリキルン(原料加熱手段)12で400〜800℃に加熱するとともに、軟化溶融性を有する粉状石炭Aを別途ロータリドライヤ(炭材加熱手段)11で軟化溶融が起らない250℃未満の温度で乾燥したのち、これらの加熱された粉状石炭A(以下、単に「石炭」ともいう。)と粉状鉄鉱石B(以下、単に「鉄鉱石」ともいう。)とからなる加熱原料を混合機13で混合して粉状石炭Aが軟化溶融する温度である250〜550℃の加熱混合物C’とする。そして、この加熱混合物C’を双ロール型成形機(成形手段)4で熱間成形してブリケット化し、必要により脱ガス槽(熱処理手段)5にて残留タール分を除去することにより塊成化物Eが得られる(特許文献1,2参照)。
ここで、上記特許文献1,2に記載の製造方法は、高温の粉状鉄鉱石Bと低温の粉状石炭Aを混合して、粉状石炭Aを軟化溶融する温度に昇温するものであるが、工業規模の混合機13では、粉状鉄鉱石Bと粉状石炭Aとを短時間で均一に混合することは容易でない。このため、混合が不均一となりやすく、粉状鉄鉱石Bの量に対して粉状石炭Aの量が過少のところでは、この粉状石炭Aの温度が上がりすぎて軟化溶融状態に留まらずさらにコークス化状態にまで至ってしまう一方、粉状鉄鉱石Bの量に対して粉状石炭Aの量が過多のところでは、この粉状石炭Bの温度が軟化開始温度にも至らず、いずれもバインダとしての効果が発揮されないため、全体としてバインダの効果が減殺される。この結果、実験室規模の製造装置では得られた、炭材内装塊成化物Eの強度が、工業規模の製造装置になると十分に得られなくなるという問題があった。
工業規模の製造装置において炭材内装塊成化物Eの強度を改善しようとして、例えば、粉状鉄鉱石Bの加熱温度を高めて加熱混合物C’の温度を上昇させると、粉状鉄鉱石Bの量に対して粉状石炭Aの量が過多のところでは、この粉状石炭Bの温度が軟化開始温度に達しバインダとしての効果が発揮されるようになるものの、粉状鉄鉱石Bの量に対して粉状石炭Aの量が過少のところでは、この粉状石炭Aの温度が上がりすぎて軟化溶融状態に留まらずさらにコークス化状態にまで至ってしまう割合が増加するので、粉状鉄鉱石Bの加熱温度を高めるための消費エネルギの増加に見合った、炭材内装塊成化物E強度の改善効果が十分に得られない。
また、工業規模の製造装置において炭材内装塊成化物Eの強度を改善しようとして、例えば、粉状鉄鉱石Bに対する粉状石炭Aの配合割合を高めると、石炭の軟化溶融量は増加し炭材内装塊成化物Eの冷間強度は改善されるものの、炭材内装塊成化物E中の炭素含有量が多くなりすぎるため、竪型炉に装入したとき炉内高温部での熱間強度が低下する問題が生じる。
このため、工業規模の製造装置においても炭材内装塊成化物Eの強度を確保しうる、炭材内装塊成化物Eの製造技術の確立が要請されていた。
ここで、特許文献3には、粉状鉄鉱石とフラックスとを混練して擬似粒子(ペレットに相当)とし、この擬似粒子(ペレット)と石炭とを混合して原料混合粉とし、この原料混合粉を石炭の軟化温度以上に加熱して前記石炭を軟化または溶融した後、前記原料混合粉を塊成化して炭材内装塊成化物を製造する方法が開示されている。
しかしながら、上記特許文献3に記載の技術は、竪型炉内における炭材内装塊成化物の溶融滴下の促進を目的とするものであり、石炭は、ペレット(擬似粒子)中には含有させず、ペレット(擬似粒子)に外装して加熱し熱間成形するものである。このため、ペレット(擬似粒子)中心部まで石炭の軟化溶融物が十分に浸透しないことが想定され、炭材内装塊成化物の強度が十分に得られない可能性が高い。
これに対し、本発明は粉状炭材を初めからペレット中に含有させて(内装させて)加熱し熱間成形するので、粉状鉄含有原料と粉状炭材とが予め均一に接触した状態からこの粉状炭材を軟化溶融することになり、炭材内装塊成化物の強度が確実に改善されるものである。
特許3502011号公報 特開2001−294944号公報 特開2005−325412号公報
そこで、本発明は、工業規模の製造装置においても、消費エネルギを増加させることなく、確実に炭材内装塊成化物の強度を確保しうる炭材内装塊成化物の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、軟化溶融性を有する粉状炭材と、粉状鉄含有原料とからなる混合原料を造粒してペレットとなす造粒工程と、このペレットを、前記粉状炭材の軟化開始温度以上で最高流動度温度+50℃以下に加熱するペレット加熱工程と、この加熱されたペレットを熱間成形して炭材内装塊成化物となす熱間成形工程と、を備えたことを特徴とする炭材内装塊成化物の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、前記混合原料が、さらに粉状フラックスを含む請求項1に記載の炭材内装塊成化物の製造方法である。
請求項3に記載の発明は、前記ペレットの平均粒径を1〜15mmとする請求項1または2に記載の炭材内装塊成化物の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、前記熱間成形工程で用いる成形機を双ロール型成形機とし、前記ペレットの平均粒径を該双ロール型成形機のロールギャップより大きく、かつ、該双ロール型成形機のポケット深さより小さくする請求項3に記載の炭材内装塊成化物の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、前記ペレット加熱工程において、未造粒の、粉状炭材、粉状鉄含有原料および粉状フラックスの少なくとも1種を、前記ペレットに添加して一緒に加熱する、または、前記ペレットとは別に加熱した後に前記ペレットに混合する請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭材内装塊成化物の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、前記加熱工程の後期または前記加熱工程と前記熱間成形工程との間に、前記加熱されたペレットの一部を解砕するペレット解砕工程を設けた請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭材内装塊成化物の製造方法である。
請求項7に記載の発明は、前記ペレット加熱工程において、酸素含有ガスの雰囲気下で加熱する請求項1〜6のいずれか1項に記載の炭材内装塊成化物の製造方法である。
本発明によれば、軟化溶融性を有する粉状炭材と、粉状鉄含有原料とからなる混合原料をペレット化してから、前記粉状炭材が軟化ないし溶融する温度に加熱した後、熱間成形することで、前記粉状炭材と粉状鉄含有原料とが予め均一に接触した状態で前記粉状炭材が軟化ないし溶融するので、バインダとしての効果が最大限発揮され、工業規模の製造装置においても、消費エネルギを増加させることなく、炭材内装塊成化物の強度が確実に改善される。
本発明の一実施形態に係る、炭材内装塊成化物の製造装置の概略構成を示すフロー図である。 従来技術における、炭材内装塊成化物の製造装置の概略構成を示すフロー図である。
(実施形態)
図1に本発明の一実施形態に係る炭材内装塊成化物の製造装置の概略構成を示す。なお、上記従来技術で説明した図2と共通する装置および物質には同じ符号を用いた。以下、粉状鉄含有原料として粉状鉄鉱石を代表例に挙げて説明する。鉄鉱石と、炭材のうち軟化溶融性を実質的に有しない炭材(例えば、コークス粉、一般炭、無煙炭、オイルコークス等)は、必要な場合には粉砕して、74μm以下の粒子が70%程度の粉状にする。炭材のうち軟化溶融性を有する炭材(例えば、粘結炭、非微粘結炭、SRC等)も、上記の軟化溶融性を実質的に有しない炭材ほどは細かくする必要はないが、粉状鉄鉱石および軟化溶融性を実質的に有しない炭材と均一に混合し、ペレット化を容易にするために1mm以下、望ましくは500μm以下、さらに望ましくは100μm以下程度に粉砕するのが望ましい。
〔造粒工程〕
このようにして粒度調整した粉状炭材Aと粉状鉄鉱石Bとを配合して混合原料とし、この混合原料は造粒機にて適量の水分を添加してペレットCに造粒する。
ペレットCの平均粒径は1〜15mm、さらには1.5〜10mm、特に2〜5mmとするのが好ましい。ここに、ペレットCの平均粒径とは、粒径分布を有するペレットCを粒径範囲ごとに篩い分け、各粒径範囲の代表径を各粒径範囲に存在するペレットCの質量割合で加重平均して求めた値である。
ペレットCの粒径が小さすぎると、個々のペレットC中における粉状炭材Aと粉状鉄鉱石Bの質量割合が不均一になりやすく、一方ペレットCの粒径が大きすぎるとペレットCの中心部まで加熱するのに時間を要することに加え、塊成化物Dのサイズにもよるが、成形の際に成形機のポケット内に入るペレットCの総質量にばらつきが出やすくなり、また、加熱時にバースティング(爆裂)が起こりやすくなり、いずれの場合も炭材内装塊成化物Dの強度低下の原因となる可能性が高くなるからである。
後記熱間成形工程で用いる成形機が双ロール型成形機である場合には、前記ペレットの平均粒径は、上記規定を満たしたうえで、さらに、該双ロール型成形機のロールギャップ以上で、かつ、該双ロール型成形機のポケット深さ以下とするのが好ましい。
前記ペレットの平均粒径をロールギャップ以上とすることにより、成形機への噛み込み性が向上し、成形圧力を高くすることができ、また、ポケット深さ以下にすることにより、塊成化物Dの見掛け密度を高くすることができ、塊成化物Dの強度向上に繋がる。
造粒機1としては、周知のディスク型ペレタイザやドラム型ペレタイザを用いることができる。
〔ペレット加熱工程〕
造粒されたペレットCは、ペレット加熱装置(例えば、外部加熱式ロータリキルン)2で300℃以上でギーセラー最高流動度温度+50℃以下、好ましくは粉状炭材の軟化開始温度以上で最高流動度温度+50℃以下、さらに好ましくは軟化開始温度+20℃以上で最高流動度温度+30℃以下に加熱する。ここに軟化開始温度よび最高流動度温度は、石炭の銘柄によって変化するが、一般的には軟化開始温度は350〜400℃程度、最高流動度温度は450℃程度である。
加熱温度が低すぎると、粉状炭材Aの軟化が起らず、一方加熱温度が高すぎると、粉状炭材Aが軟化溶融状態に留まらず、さらにコークス化まで進行してしまい、いずれの場合もバインダとしての効果が減少するためである。
ペレット加熱装置2として外部加熱式のものを採用するのは、内部加熱式の加熱装置で加熱するとペレットCが急速加熱されてバースティング(爆裂)が発生しやすくなるためである。
また、ペレット加熱装置2内に酸素含有ガスとして例えば空気を吹き込み、酸素含有ガスの雰囲気下でペレットCを加熱するのも好ましい。加熱によりペレットC中の粉状炭材Aから発生する揮発分が、同じくペレットC中に存在する粉状鉄鉱石Bの触媒作用により、該揮発分の主要ガス成分であるメタン(CH)と水素(H)の発火温度である540℃と570℃よりも低い300℃以上の温度で燃焼反応が進行し、ペレットCの昇温を促進するからである(特願2008−285280参照)。
なお、酸素含有ガスGの吹込み量を増減することにより、ペレットCの加熱温度を調節できるが、酸素含有ガスGの吹込み量は、多くしすぎると粉状炭材Aから発生してくる揮発分を完全燃焼したうえ、過剰の酸素ガス成分が燃焼後の雰囲気ガス中に残存するため、粉状炭材A中の固定炭素分が酸化されて消費されることとなる。したがって、加熱装置3に供給する酸素含有ガスG中の酸素量は、粉状炭材Aから発生してくる揮発分が完全燃焼するのに必要な化学当量より少なくする。
ペレット加熱装置2から排出された排ガスHは、粉状炭材Aから発生したタール分を含有する場合があり、排ガス系統において凝縮・固着し、配管等を閉塞させるおそれがある。これを防止するため、図示しないが、例えば、ペレット加熱装置2の排ガス排出ダクトに燃焼器を設置してタール分を燃焼分解してガス化させてしまう方法や、同排出ダクトにバーナを設置して排ガス中の揮発分(炭化水素ガス)を部分燃焼してタール分が凝縮しない温度に保持して排ガス処理装置まで搬送する方法などを採用すればよい。
〔熱間成形工程〕
加熱されたペレットCは、熱間成形機(例えば熱間成形用の双ロール型成形機)4を用いて、複数個分のペレットCで1個のブリケット(塊成化物)Dとなるように加圧成形する。個々のペレットCは、その内部に十分に軟化ないし溶融した炭材を均一に含有しているので、成型機4で加圧された際に複数個のペレットCは押し潰され、内部の軟化ないし溶融した炭材が表面に押し出されて一体化し、冷却後に高強度のブリケット(塊成化物)Eが得られる。
〔熱処理工程〕
塊成化物Dを上記熱間成形温度以上の温度に調整した熱処理装置(例えば、シャフト炉)5内に装入し、塊成化物D中に残存する揮発分およびタール分を除去し、炭材を固化させる。これにより、塊成化物Dが竪型炉に装入されて加熱された際に、もはや炭材が軟化することがなく塊成化物Eの強度が維持されるとともに、タール分が多量に発生することがなく竪型炉の排ガス系統にタールが固着する等のトラブルの発生を防止できる。
シャフト炉5で熱処理された塊成化物Hは、熱いまま大気中に排出すると発火や燃焼のおそれがあるため、シャフト炉5の下部で窒素ガスなどの不活性ガスにより400℃以下まで冷却してから排出するのが望ましい。
脱ガス後の塊成化物Dは、スクリーン6で篩って、篩下粉Fはロータリキルン2や混合機3等へ戻して再利用しつつ、篩上塊状物Eは目的とする高強度の炭材内装塊成化物として回収する。
(変形例)
上記実施形態では、造粒工程において、混合原料として粉状鉄鉱石と粉状炭材のみを用いる例を示したが、さらに粉状フラックス(石灰石、ドロマイトなど)を含有させてもよい。
また、上記実施形態では、ペレット加熱工程において、造粒されたペレットのみを加熱する例を示したが、未造粒のペレット化されていない、粉状炭材(軟化溶融性を有するもの、有しないものの両方を含む意である。)、粉状鉄含有原料および粉状フラックスの少なくとも1種を前記ペレットに添加して加熱してもよい。ペレットに粉状のままの原料(軟化溶融性を有する粉状炭材がない場合でも)が混ざっていても熱間成形の際の加圧により、ペレットC内部に存在する軟化ないし溶融した炭材が外に押し出されてくるので、前記粉状のままの原料をも結合し、高強度の塊成化物Dが得られる。むしろ、ペレットCのみの場合は、ペレットCとペレットCの間に隙間が存在するので、加圧成形後の塊成化物D内にも空隙が残りやすいのに対し、ペレットCに粉状のままの原料を添加すると上記隙間が減少ないしなくなるので、塊成化物内に空隙ができにくくなる効果が得られる。ただし、粉状のままの原料の添加量を多くしすぎると、粉状鉄鉱石中への粉状炭材の均一分散の効果が減少し、塊成化物の強度改善効果が減殺される。したがって、粉状のままの原料の添加質量はペレットCの質量の5〜50%、さらには10〜30%とするのが好ましい。
あるいは、上記未造粒の粉状物をペレットに添加して加熱することに代えてもしくは加えて、上記加熱工程の後期または上記加熱工程と上記熱間成形工程の間に、加熱されたペレットの一部を解砕するペレット解砕工程を設けてもよい。これにより、できるだけ混合性を向上した後、ペレット化した状態で加熱した後にその一部を粉状に戻せるので、塊成化物の強度がさらに向上する。解砕手段としては、常用のクラッシャや高速混合機などを用いることができる。
また、上記実施形態では、酸素含有ガスGとして空気を例示したが、空気の代わりに、酸素ガスまたは酸素富化空気を用いてもよい。これにより、空気と同じ酸素量でも燃焼後の雰囲気ガス温度が上昇するので、酸素含有ガスGの混合機3への添加量を減少させることができ、混合機3からの排ガスの量も減少し、排ガス処理設備のコストが低減される。さらに、混合機3からの排ガス中には炭化水素を主成分とする熱分解ガス(揮発分)が含まれることから、これを燃料として利用する場合は、酸素ガスまたは酸素富化空気を用いる方が、単に空気を用いるよりも酸素含有ガスG添加による排ガスカロリの低下が抑制されるので、燃料としての価値が高まる。
また、上記実施形態では、熱処理工程を設けた例を示したが、竪型炉における炭材内装塊成化物の使用量が少ない場合等は、竪型炉内でのタール発生総量も少なくなるので、熱処理工程を省略してもよい。なお、本発明方法で製造された炭材内装塊成化物は、竪型炉に装入された際、炉内で徐々に昇温されるので、たとえ内部に揮発分が残存していても、揮発分は徐々に除去されるため塊成化物が爆裂するおそれはない。熱処理工程を省略した場合、炭材供給工程、混合工程および熱間成形工程のすべての工程において酸素含有ガス雰囲気中で処理を行ってもよいし、いずれか1つまたは2つの工程において酸素含有ガス雰囲気中で処理を行ってもよい。
また、上記実施形態では、熱間成形機として双ロール型成形機を用いる例を示したが、押出し成形機を用いてもよい。
本発明の効果を確証するため、以下の試験を実施した。
粉状鉄含有原料としては、粉状鉄鉱石(銘柄:MBR、粒度:−1mm)を用い、粉状炭材としては、粉状石炭(銘柄:SONOMA、揮発分:28.8質量%,最高流動度[log(DDPM)]:3.94,軟化開始温度:390℃、最高流動度温度:442℃、粒度:−75μm,90質量%)を用いた。そして、ブリケットは、粉状鉄鉱石:粉状炭材=75:25〜85:15(質量比)の配合割合とし、ブリケットの製造速度は1.2t/hとした。
〔比較例〕
ペレット化を行わない従来の製造方法(図 参照)によるブリケット製造試験を実施した。炭材供給手段(加熱機能付き)および原料加熱手段としては、ともにCOGを燃料として外部加熱を行うスクリュー移送式加熱機を用いた。また、混合手段としては、横型パドル式混合機(容器内径0.44m、容器有効長さ4.5m、空気吹き込み口付き)を用い、空気を吹き込みつつ混合を行った。なお、該混合機は、COGを燃料として外部加熱により保温を行う方式を採用した。また、熱間成形手段としては、双ロール型成形機(ロール径:800mm、ロールギャップ:2mm、ポケット深さ:8mm)を用い、成形圧:800kNにて、長さ:30mm×幅:25.7mm×厚み:20mmの卵形ブリケットに成形した。また、熱処理手段としては、炭材供給手段(加熱機能付き)および原料加熱手段と同様、COGを燃料として外部加熱を行うスクリュー移送式加熱機を用い、処理温度:650℃、滞留時間:6.4minで脱ガス処理を行った。
粉状石炭は炭材供給手段(加熱機能付き)で200〜300℃に予熱する一方、粉状鉄鉱石は原料加熱手段で450〜600℃に加熱し、これらを混合機で混合した後、成形機でブリケットに成形し、熱処理手段で脱ガス処理を行った。その結果、得られたブリケットの圧潰強度は1180〜1470N/個(120〜150kgf/個)であった。
〔発明例〕
ペレット化を行う本発明に係る製造方法(図1参照)によるブリケット製造試験を実施した。なお、本発明例は、上記比較例で用いた製造装置にペレット製造装置を追加して以下のようにして実施した。
使用する粉状石炭と粉状鉄鉱石全量のうち、粉状石炭の44質量%と粉状鉄鉱石の78質量%を混合し、これにバインダとしてのリグニンと水分を適量添加して、内径3mのディスク型ペレタイザを用い9.5rpmの回転速度で、粒径1〜5mmの生ペレット(生ペレット中の粉状石炭と粉状鉄鉱石の質量比=80:20)を製造した。この生ペレットをドライヤで含有水分量が1質量%以下になるように乾燥し、乾燥ペレットとした。
そして、残りの粉状炭材は炭材供給手段(加熱機能付き)で200〜300℃に予熱する一方、上記乾燥ペレットは残りの粉状鉄鉱石とともに原料加熱手段で400℃程度に加熱し、これらを一緒に上記外部加熱式の混合機に装入し、さらに300〜400℃で加熱を継続した。そして、この加熱されたペレットおよび粉状原料を成形機でブリケットに成形し、熱処理手段で脱ガス処理を行った。その結果、得られたブリケットの圧潰強度は1670〜1960N/個(170〜200kg/個)であった。
1:造粒機
2:ペレット加熱装置(外部加熱式ロータリキルン)
4:熱間成形機(双ロール型成形機)
5:熱処理装置(シャフト炉)
6:スクリーン
A:粉状炭材(粉状石炭)
B:粉状鉄含有原料(粉状鉄鉱石)
C:ペレット
D:炭材内装塊成化物(ブリケット)
E:炭材内装塊成化物(篩上塊状物)
F:篩下粉
G:酸素含有ガス(空気)
H:排ガス

Claims (7)

  1. 軟化溶融性を有する粉状炭材と、粉状鉄含有原料とからなる混合原料を造粒してペレットとなす造粒工程と、
    このペレットを、300℃以上で最高流動度温度+50℃以下に加熱するペレット加熱工程と、
    この加熱されたペレットを熱間成形して炭材内装塊成化物となす熱間成形工程と、
    を備えたことを特徴とする炭材内装塊成化物の製造方法。
  2. 前記混合原料が、さらに粉状フラックスを含む請求項1に記載の炭材内装塊成化物の製造方法。
  3. 前記ペレットの平均粒径を1〜15mmとする請求項1または2に記載の炭材内装塊成化物の製造方法。
  4. 前記熱間成形工程で用いる成形機を双ロール型成形機とし、前記ペレットの平均粒径を該双ロール型成形機のロールギャップより大きく、かつ、該双ロール型成形機のポケット深さより小さくする請求項3に記載の炭材内装塊成化物の製造方法。
  5. 前記ペレット加熱工程において、未造粒の、粉状炭材、粉状鉄含有原料および粉状フラックスの少なくとも1種を、前記ペレットに添加して一緒に加熱する、または、前記ペレットとは別に加熱した後に前記ペレットに混合する請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭材内装塊成化物の製造方法。
  6. 前記加熱工程の後期または前記加熱工程と前記熱間成形工程との間に、前記加熱されたペレットの一部を解砕するペレット解砕工程を設けた請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭材内装塊成化物の製造方法。
  7. 前記ペレット加熱工程において、酸素含有ガスの雰囲気下で加熱する請求項1〜6のいずれか1項に記載の炭材内装塊成化物の製造方法。
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