JP2008095124A - 炭材内装塊成化物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備コストを上昇させることなく、簡易かつ確実に、炭材、混合物、塊成化物のうち少なくとも一つを所定温度に維持し、ないし所定温度まで加熱することができ、熱効率を大幅に改善しうる炭材内装塊成化物の製造方法を提供する。
【解決手段】軟化溶融性を有する粉状炭材Aをロータリドライヤ1にて空気Gを流通させ揮発分等の燃焼熱を利用しつつ350℃以下で加熱するとともに、粉状鉄含有原料Bをロータリキルン2で400〜800℃に加熱したのち、これらを竪形混合槽3で、空気Gを流通させ前記燃焼熱を利用しつつ混合して250〜550℃の混合物Cとする。この混合物Cを、密閉構造の双ロール型成形機4で、空気Gを流通させて温度を維持しつつ熱間成形し、得られた塊成化物Dをシャフト炉5にて、空気Gを流通させ前記燃焼熱を利用して熱間成形温度以上に保持し、塊成化物D中に残存する揮発分およびタール分を除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高炉、キューポラなどの竪型炉用装入原料として用いることができる、熱間成形による炭材内装塊成化物の製造方法に関し、詳しくは熱間成形の際における熱効率の改善技術に関する。
本出願人は、高炉、キューポラなどの竪型炉用装入原料として用いることを目的として、粉鉱石と軟化溶融性を有する炭材の混合物を熱間成形することにより、従来の炭材内装コールドペレット等のようにセメントなどのバインダを添加せずとも高強度が得られる炭材内装塊成化物を開発した。
このような炭材内装塊成化物(以下、単に「塊成化物」ともいう。)は、例えば図2に示すような工程で製造できる。すなわち、粉状鉄鉱石Bをロータリキルン(鉱石加熱設備)2で400〜800℃に加熱するとともに、軟化溶融性を有する粉状炭材Aを別途ロータリドライヤ(石炭加熱設備)1で軟化溶融が起こらない250℃未満の温度で乾燥したのち、この粉状炭材Aと粉状鉄鉱石Bとを二軸型のミキサ3で混合して粉状炭材Aが軟化溶融する温度である250〜550℃の混合物Cとする。そして、この混合物Cを双ロール型成形機(成形設備)4で熱間成形してブリケット化することにより塊成化物Eが得られる(特許文献1,2参照)。さらに、必要により、成形後のブリケットDを脱ガス槽(熱処理設備)5内にて熱間成形温度範囲またはそれ以上の温度に所定時間保持してブリケットD中に残存する揮発分およびタール分をほぼ完全に除去(脱ガス)するようにしてもよい(特許文献3参照)。
上記方法は、ロータリキルン(鉱石加熱設備)2で加熱した粉状鉄鉱石Bの顕熱を利用して混合物C中の粉状炭材Aを軟化溶融する温度まで高め、粉状炭材Aが軟化溶融した状態で成形することによって炭材と鉄鉱石粒子とを密着させ、セメントなどのバインダなしで高強度の炭材内装塊成化物Eが得られるものである。
ところが、上記方法を実用化するにあたり、ロータリドライヤ(石炭加熱設備)1やミキサ(混合設備)3や成形機(成形設備)4において炭材からの揮発性ガスやタールなどの発生に伴う吸熱作用や設備からの熱ロス(以下、「熱ロス等」という。)により、混合物Cの温度が所定温度を維持できなくなり、粉状炭材Aの流動性が低下して炭材と鉄鉱石粒子との密着性が悪化し、ブリケットDの強度が低下してしまうおそれがある。この対策として、粉状鉄鉱石Bの加熱温度を予め高めに設定しておくことが考えられるが、ロータリキルン2等の耐熱性を高める必要が生じ、設備コストが上昇してしまう。また、ミキサ3の断熱性を高めることやミキサ3を外熱して保温することも考えられるが、断熱材や耐火物の使用量が増加したり、別途ヒータ等の加熱手段を要し、やはり設備コストが上昇してしまう。
また、成形後のブリケットDから脱ガスを行う場合は、脱ガス槽(熱処理設備)5内にてブリケットDを成形温度以上に加熱する必要があるが、その具体的な加熱手段については明示しておらず、例えばヒータ等の加熱手段を導入した場合は、上記と同様、設備コストの上昇を招いてしまう問題があった。
なお、特許文献4には、石炭粒子を流動床中で約500〜900°F(約260〜482℃)で加熱してタール発生物を除去した後、1800°F(982℃)以下のより高温度に加熱して揮発分を5%以下に減少させてチャー化し、このチャーにピッチ等の瀝青質粘結剤と鉄鉱石等の帯鉄含有物質を混合して生ブリケットに成形し、この生ブリケットを酸素含量5〜21%、好ましくは少なくとも15%の約400°F(約204℃)に加熱されたガス(酸素含有ガス)にさらしてブリケット内部に450〜570°F(232〜299℃)の温度を発生させて硬化させ、さらに約1400〜1600°F(760〜871℃)で焼成することにより、炭素質帯鉄ブリケット(炭材内装ブリケット)を製造する方法が開示されている。
しかしながら、上記方法は、酸素含有ガスを用いることにより、生ブリケット内で瀝青質粘結剤とチャーとを反応させてブリケット中に或る種の発熱反応を惹起させ、粘結剤とチャーとを一体化させることを技術思想とするものである。
これに対し、本発明方法は、後述するように、酸素含有ガスを用いることにより、炭材から発生してくる揮発分等を燃焼することによって混合物および/またはブリケット(塊成化物)を所定温度に維持し、ないし所定温度に加熱するとともに、混合物および/またはブリケット内での炭材の酸化反応は極力少なくすることを技術思想としており、上記特許文献4に記載の方法とは技術思想を全く異にするものである。
特許3502011号公報([0021]〜[0024]、図1) 特開2001−294944号公報([0016]〜[0019]、図1) 特開平11−92833号公報([0017]〜[0018]、図1) 特開昭48−52615号公報(特許請求の範囲、第3頁右上欄第2行〜同頁右下欄最下行、第4頁左下欄第3〜11行)
本発明は、設備コストを上昇させることなく、簡易かつ確実に、炭材、混合物、塊成化物のうち少なくとも一つを所定温度に維持し、ないし所定温度まで加熱することができ、熱効率を大幅に改善しうる炭材内装塊成化物の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、軟化溶融性を有する粉状炭材を350℃以下で加熱する炭材加熱工程と、粉状鉄含有原料を400〜800℃に加熱する原料加熱工程と、前記乾燥後の粉状炭材と前記加熱後の粉状鉄鉱石とを混合して250〜550℃の混合物とする混合工程と、前記混合物を熱間成形して炭材内装塊成化物となす熱間成形工程とを備え、前記炭材加熱工程、混合工程および熱間成形工程のうち少なくとも1つの工程において、酸素を含有するガスを流通させつつ処理を行うことを特徴とする炭材内装塊成化物の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、軟化溶融性を有する粉状炭材を350℃以下で加熱する炭材加熱工程と、粉状鉄含有原料を400〜800℃に加熱する原料加熱工程と、前記乾燥後の粉状炭材と前記加熱後の粉状鉄鉱石とを混合して250〜550℃の混合物とする混合工程と、前記混合物を熱間成形して炭材内装塊成化物となす熱間成形工程と、前記炭材内装塊成化物を前記熱間成形温度以上の温度に保持して炭材内装塊成化物中に残存する揮発分およびタール分を除去する熱処理工程とを備え、前記炭材加熱工程、混合工程、熱間成形工程および熱処理工程のうち少なくとも1つの工程において、酸素を含有するガスを流通させつつ処理を行うことを特徴とする炭材内装塊成化物の製造方法である。
なお、「軟化溶融性を有する粉状炭材」とは、粘結炭、非微粘結炭、SRCなど軟化溶融性を有する炭素質物質を少なくとも1種含むものであって、粉状のものの総称である。なお、この「軟化溶融性を有する粉状炭材」は、上記軟化溶融性を有する炭素質物質に加えて、さらにコークス、一般炭、無煙炭、オイルコークスなど軟化溶融性を実質的に有しない炭素質物質を1種以上混合したものであってもよい。また、「粉状鉄含有原料」とは、鉄鉱石、製鉄ダスト(高炉ダスト、転炉ダスト、電気炉ダスト、ミルスケールなど)など主として酸化鉄を含有する原料、またはこれらの原料の2種以上の混合物であって、粉状のものの総称である。
本発明によれば、炭材、炭材を含有する混合物、および塊成化物のうち少なくとも1つを、炭材の熱分解が進行しうる温度にて酸素を含有するガス雰囲気中に曝すことにより、炭材から脱揮した揮発分およびタール分の一部が燃焼し、炭材、混合物、および塊成化物のうち少なくとも1つが加熱されるので、余分な設備コストを要することなく、簡易かつ確実に混合物および/または塊成化物を所定温度に維持し、ないし所定温度まで加熱することができ、熱効率が大幅に改善される。
(実施形態)
図1に本発明の一実施形態に係る炭材内装塊成化物の製造フローの概念図を示す。なお、上記従来技術で説明した図2と共通する装置および物質には同じ符号を用いた。以下、粉状鉄含有原料として粉状鉄鉱石を代表例として説明する。鉄鉱石と、炭材のうち軟化溶融性を実質的に有しない炭材(例えば、コークス粉、一般炭、無煙炭、オイルコークス等)は、必要な場合には粉砕して、74μm以下の粒子が70%程度の粉状にする。炭材のうち軟化溶融性を有する炭材(例えば、粘結炭、非微粘結炭、SRC等)も、上記の軟化溶融性を実質的に有しない炭材ほどは細かくする必要はないが、粉状鉄鉱石および軟化溶融性を実質的に有しない炭材との混合状態を良好に保つために1mm以下程度に粉砕するのが望ましい。
〔炭材加熱工程〕
このようにして粒度調整された粉状炭材Aは、炭材加熱設備(例えば、ロータリドライヤ)1で、炭材Aが実質的に軟化溶融しない350℃以下の温度で加熱する。この際、炭種や加熱温度(例えば250℃以上)によっては、揮発性ガスの発生を伴う場合もある。このように揮発性ガスが発生する場合には、酸素を含有するガス(以下、「酸素含有ガス」ともいう。)として例えば空気Gを流通させ、酸素含有ガス雰囲気中で加熱処理を行う。これにより、粉状炭材Aから発生してくる揮発分の全部または一部が、空気G中の酸素ガス成分と反応して燃焼し雰囲気温度が上昇するので、放熱ロス等を補償するための外部からの加熱量を低減し目標とする加熱温度をより確実に確保できる。なお、粉状炭材Aの加熱温度は、空気Gの流量を増減させること等により容易に調整できる(詳細は後述の混合工程における温度制御の説明を参照)。
〔原料加熱工程〕
一方、粉状鉄鉱石Bは、粉状炭材Aと混合したときに目標温度の250〜550℃となるように、鉱石加熱設備(例えば、ロータリキルン)2で400〜800℃に予熱する。ロータリキルン2のバーナから吹き込む燃料としては固体燃料である微粉炭、液体燃料である重油、気体燃料である天然ガス、COG等いずれも使用できる。
なお、粉状鉄鉱石Bの一部を置き換えて製鉄ダスト(高炉ダスト、転炉ダスト、電気炉ダスト、ミルスケール等)を用いる場合には、製鉄ダストは炭素や金属鉄を含むため予熱すると燃焼するので、製鉄ダストはロータリキルン2に装入せずに直接後述の混合設備3に装入して用いる。
〔混合工程〕
乾燥した粉状炭材Aと予熱した粉状鉄鉱石Bとの混合には、混合設備として、粉状炭材Aの無機化および/または炭材軟化による不要な造粒を抑制するために短時間で混合できるこの業種で常用されている、例えば竪形混合槽3を用いる。また、この竪形混合槽3は成形温度を確保するために断熱および/または保温する。さらに保温を確実にするため、竪形混合槽3内に酸素含有ガスGとして例えば空気を流通させ、このような酸素含有ガス雰囲気中で混合処理を行う。これにより、粉状炭材Aから発生してくる揮発分およびタール分(以下、「揮発分等」と総称する。)の全部または一部が、空気G中の酸素ガス成分と反応して燃焼し雰囲気温度が上昇するので、混合物Cの温度すなわち成形温度をより確実に確保できる。なお、混合物Cの温度は、空気Gの流量を増減させることにより容易に調整できる。
ただし、空気Gの流量は、多くしすぎると粉状炭材Aから発生してくる揮発分等を完全燃焼したうえ、過剰の酸素ガス成分が燃焼後の雰囲気ガス中に残存するため、粉状炭材A中の固定炭素分が酸化されて消費されることとなる。したがって、竪形混合槽3に供給する空気G中の酸素量は、粉状炭材Aから発生してくる揮発分等が完全燃焼するのに必要な化学当量より少なくしておくことが好ましい。これにより、竪形混合槽3に供給された空気G中の酸素ガス成分は、揮発分等と優先的に反応して消費され、燃焼後の雰囲気ガス中には酸素ガス成分が残留しなくなるとともに、揮発分等の主成分である炭化水素ガスが、完全燃焼されずに雰囲気中に一部残存する。この結果、粉状炭材A周辺の雰囲気は還元性に維持されることとなり、粉状炭材A中の固定炭素分が酸化されて消費されることが防止ないし抑制され、混合物CすなわちブリケットD中の炭材量が確保されることとなる。
また、酸素含有ガスGとして、空気の代わりに、酸素ガスまたは酸素富化空気を用いてもよい。これにより、空気と同じ酸素量でも燃焼後の雰囲気ガス温度が上昇するので、酸素含有ガスGの竪形混合槽3への添加量を減少させることができ、竪形混合槽3からの排ガスの量も減少し、排ガス処理設備のコストが低減される。さらに、竪形混合槽3からの排ガス中には炭化水素を主成分とする熱分解ガス(揮発分等)が含まれることから、これを燃料として利用する場合は、酸素ガスまたは酸素富化空気を用いる方が、単に空気を用いるよりも酸素含有ガスG添加による排ガスカロリの低下が抑制されるので、燃料としての価値が高まる。
なお、空気Gの流通により竪形混合槽3内で局部的に温度が上昇する等のおそれがある場合は、排ガスカロリは単に空気を用いるよりもさらに低下するものの、空気にNガスやロータリキルン2等の燃焼排ガス等を添加し酸素濃度を希釈しておいてもよい。
竪形混合槽3における温度制御は、例えば以下のようにすればよい。すなわち、竪形混合槽3内に混合物Cの温度を測定する温度計を設置するとともに、竪形混合槽3からの排ガス中の酸素濃度を検知する酸素分析器を設置しておく。そして、上記温度計で測定した混合物Cの温度が目標温度±許容範囲となるように、竪形混合槽3からの排ガス中にOが検知されない範囲で、酸素含有ガスGの流量および/またはその酸素濃度を調節すればよい。
〔熱間成形工程〕
粉状炭材Aと粉状鉄鉱石Bからなる混合物Cは、成形設備(例えば熱間成形用の双ロール型成形機)4を用いて加圧成形し、塊成化物Dとなす。成形時における混合物Cの温度低下を防止ないし抑制するために、例えば成形機4を密閉構造とし、上記混合工程で述べたのと同様の酸素含有ガスGを流通させつつ成形処理を行う。このように、混合工程および熱間成形工程において、酸素含有ガスGを流通させつつ処理を行うことにより、成形時において混合物Cの温度が所定温度に維持され、炭材が軟化溶融状態(流動状態)に保たれているので、比較的小さな加圧力で緻密な塊成化物Dが得られる。
このようにして成形された塊成化物Dは、粉状鉄鉱石Bの空隙に、溶融した軟化溶融性を有する炭材Aが浸入し、この炭材Aが潤滑剤として作用して、塊成化物Dの表面に加えられた成形加圧力が塊成化物Dの内部にまでほぼ均一に及ぶため、表面近傍のみが圧密されることが防止され、塊成化物D内の気孔率分布が平均化され、加熱時に爆裂が起こらない塊成化物Dが得られる。
また、固化後の炭材Aは、粉状鉄鉱石Bの粒子同士を強固に連結するとともに、粉状鉄鉱石Bとの接触面積も大きくなっており、このようにして得られた塊成化物Dは、高強度で、かつ被還元性に優れたものとなる。
〔熱処理工程〕
塊成化物Dを上記熱間成形温度以上の温度に調整した熱処理設備(例えば、シャフト炉)5内に装入し、塊成化物D中に残存する揮発分およびタール分を除去し、炭材を固化させる。脱ガス槽5内を熱間成形温度以上の温度まで昇温するために、脱ガス槽5をヒータで加熱してもよいが、これに代えてまたは加えて、シャフト炉5内に、上記混合工程で述べたのと同様の酸素含有ガスGを流通させつつ脱ガス処理を行う。
シャフト炉5における温度および保持時間の制御は、例えば以下のようにすればよい。すなわち、シャフト炉5内に塊成化物Dの温度を測定する温度計を設置するとともに、シャフト炉5からの排ガス中の酸素濃度および炭化水素ガス濃度を検知するガス分析器を設置しておく。そして、上記温度計で測定した塊成化物Dの温度が目標温度±許容範囲となるように、シャフト炉5からの排ガス中にOが検知されない範囲で、酸素含有ガスGの流量および/またはその酸素濃度を調節するとともに、シャフト炉5からの排ガス中に炭化水素ガスが実質的に検出されなくなったときを保持時間の終了と判断すればよい。
これにより、塊成化物Dが竪型炉に装入されて加熱された際に、もはや炭材が軟化することがなく塊成化物Eの強度が維持されるとともに、タール分が多量に発生することがなく竪型炉の排ガス系統にタールが固着する等のトラブルの発生を防止できる。シャフト炉5内温度の下限を成形温度としたのは成形温度を下回ると成形温度を下回ると揮発分やタール分の除去は非常に困難となるためである。なお、シャフト炉5内温度は高くしすぎると、成形物D中の鉄分がシャフト炉5内で不必要に還元されて塊成化物Dの強度が低下してしまうので800℃以下とするのが望ましい。また、揮発分やタール分の除去を促進するために、シャフト炉5内を負圧に制御することも有効な手段の一つである。
シャフト炉5で熱処理された塊成化物Hは、熱いまま大気中に排出すると発火や燃焼のおそれがあるため、シャフト炉5の下部で窒素ガスなどの不活性ガスにより400℃以下まで冷却してから排出するのが望ましい。
また、上述したように酸素を添加して部分燃焼させた、ロータリドライヤ1、竪形混合槽3、成形機4およびシャフト炉5からの図示しない排ガス中には未燃の炭化水素が残存するため、これらの排ガスを図示しないエジェクタ等を用いて吸引回収し、回収したガスはロータリキルン2等の加熱燃料として有効利用するのが好ましい。
また、上記エジェクタにより吸引したガスを別途設置した図示しない燃焼室に導入し燃焼するようにしてもよい。これにより、上記ロータリドライヤ等の各装置に酸素が過剰に供給された場合でも炭材の燃焼を抑制することが可能となる。
脱ガス後の塊成化物Dは、バンカ6内で不活性ガスにより冷却した後、バンカ6から排出し、スクリーン8で篩って、篩下粉Fはロータリキルン2や竪形混合槽3等へ戻して再利用しつつ、篩上塊状物Eは目的とする高強度の炭材内装塊成化物として回収する。
(変形例)
上記実施形態では、炭材加熱工程、混合工程、熱間成形工程および熱処理工程のすべての工程において、酸素含有ガス雰囲気中で処理を行う例を示したが、いずれか1つまたは2つまたは3つの工程のみにおいて酸素含有ガス雰囲気中で処理を行ってもよい。
また、上記実施形態では、熱処理工程を設けた例を示したが、竪型炉における炭材内装塊成化物の使用量が少ない場合等は、竪型炉内でのタール発生総量も少なくなるので、熱処理工程を省略してもよい。なお、本発明方法で製造された炭材内装塊成化物は、竪型炉に装入された際、炉内で徐々に昇温されるので、たとえ内部に揮発分が残存していても、揮発分は徐々に除去されるため塊成化物が爆裂するおそれはない。熱処理工程を省略した場合、炭材加熱工程、混合工程および熱間成形工程のすべての工程において酸素含有ガス雰囲気中で処理を行ってもよいし、いずれか1つまたは2つの工程において酸素含有ガス雰囲気中で処理を行ってもよい。
また、上記実施形態では、炭材乾燥工程にロータリドライヤを用いる例を示したが、流動層式ドライヤや外部加熱式キルンを用いてもよい。
また、上記実施形態では、原料加熱工程にロータリキルンを用いる例を示したが、流動層式加熱炉や外部加熱式キルンを用いてもよい。
また、上記実施形態では、混合工程に竪形混合槽を用いる例を示したが、パドル型ミキサやスクリュー型ミキサを用いてもよい。
また、上記実施形態では、熱間成形工程に双ロール型成形機を用いる例を示したが、押出し成形機を用いてもよい。
本発明の実施に係る炭材内装塊成化物の製造フローの概念図である。 従来法による炭材内装塊成化物の製造フローの概念図である。
符号の説明
1:炭材加熱設備(ロータリドライヤ)
2:鉱石加熱設備(ロータリキルン)
3:混合設備(竪形混合槽)
4:成形設備(双ロール型成形機)
5:熱処理設備(シャフト炉)
6:スクリーン
A:粉状炭材(粉状石炭)
B:粉状鉄含有原料(粉状鉄鉱石)
C:混合物
D:炭材内装塊成化物(ブリケット)
E:炭材内装塊成化物(篩上塊状物)
F:篩下粉
G:酸素含有ガス(空気)

Claims (2)

  1. 軟化溶融性を有する粉状炭材を350℃以下で加熱する炭材加熱工程と、
    粉状鉄含有原料を400〜800℃に加熱する原料加熱工程と、
    前記乾燥後の粉状炭材と前記加熱後の粉状鉄鉱石とを混合して250〜550℃の混合物とする混合工程と、
    前記混合物を熱間成形して炭材内装塊成化物となす熱間成形工程とを備え、
    前記炭材加熱工程、混合工程および熱間成形工程のうち少なくとも1つの工程において、酸素を含有するガスを流通させつつ処理を行うことを特徴とする炭材内装塊成化物の製造方法。
  2. 軟化溶融性を有する粉状炭材を350℃以下で加熱する炭材加熱工程と、
    粉状鉄含有原料を400〜800℃に加熱する原料加熱工程と、
    前記乾燥後の粉状炭材と前記加熱後の粉状鉄鉱石とを混合して250〜550℃の混合物とする混合工程と、
    前記混合物を熱間成形して炭材内装塊成化物となす熱間成形工程と、
    前記炭材内装塊成化物を前記熱間成形温度以上の温度に保持して炭材内装塊成化物中に残存する揮発分およびタール分を除去する熱処理工程とを備え、
    前記炭材加熱工程、混合工程、熱間成形工程および熱処理工程のうち少なくとも1つの工程において、酸素を含有するガスを流通させつつ処理を行うことを特徴とする炭材内装塊成化物の製造方法。
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