JP4658807B2 - α−1−リン酸化2−デオキシ−2−フルオロアラビノシド及び2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノヌクレオシドの製造法 - Google Patents
α−1−リン酸化2−デオキシ−2−フルオロアラビノシド及び2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノヌクレオシドの製造法 Download PDFInfo
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Description
従って、本発明の目的は、高収率かつ立体選択的な合成が困難であった2’F−ANA、特に2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノプリンヌクレオシドを簡便、かつ高立体選択的に高収率で製造する方法を提供することにある。とりわけ、本発明の目的は、従来合成が極めて困難であった9−(2−フルオロ−β−D−アラビノシル)グアニンを工業的スケールで、簡便かつ高純度に製造できる方法を提供することにある。
で表される2−デオキシ−2−フルオロアラビノース誘導体を加水分解して式(IV):
で表されるα−1−ヒドロキシル体を立体選択的に得、式(IV)の化合物をリン酸化して式(V):
で表されるα−1−リン酸化2−デオキシ−2−フルオロアラビノシド誘導体とし、次いで水酸基及び/又はリン酸残基の保護基を脱保護することを特徴とする、式(I):
で表される2−デオキシ−2−フルオロアラビノース誘導体を強酸塩存在下、リン酸化して、式(V):
で表される1−リン酸化2−デオキシ−2−フルオロアラビノシド誘導体のαβ体混合物を得、次いで水酸基及び/又はリン酸残基の保護基を脱保護することを特徴とする、式(V’):
で表される2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノヌクレオシドの製造法を提供する。
で表される2−アミノ−6−置換−9−(2−フルオロ−β−D−アラビノシル)プリンを得、これを加水分解酵素で処理することを特徴とする、式(VII):
従って、本発明のα−1−リン酸2−デオキシ−2−フルオロアラビノシド又はその塩、及びこれを鍵中間体とする本発明の製造法は、アンチセンス医薬の工業的製造に有用である。
化合物(III)の1位を加水分解して化合物(IV)のα体を立体選択的に得、化合物(IV)の1位水酸基をリン酸化して化合物(V)とし、化合物(V)の水酸基及び/又はリン酸残基の保護基を脱保護する。
化合物(III)を強酸塩存在下、リン酸化剤で処理して保護体であるαβ体混合物(V)とすればよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基などの炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基などの上記ハロゲン原子で置換された上記炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
アルケニル基としては、ビニル基、アリル基などの炭素数2〜7のアルケニル基が挙げられる。
ハロアルケニル基としては、ブロモビニル基、クロロビニル基などの上記ハロゲン原子で置換された炭素数2〜7のアルケニル基が挙げられる。
アルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基などの炭素数2〜7のアルキニル基が挙げられる。
アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジエチルアミノ基などの上記炭素数1〜6のアルキル基で置換されたアミノ基が挙げられる。
アルキルメルカプト基としては、メチルメルカプト基、エチルメルカプト基などの上記炭素数1〜6のアルキル基を有するアルキルメルカプト基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基;メチルフェニル基、エチルフェニル基などの上記炭素数1〜6のアルキル基で置換されたアルキルフェニル基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基などの上記炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されたアルコキシフェニル基;ジメチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基などの上記炭素数1〜6のアルキルアミノ基で置換されたアルキルアミノフェニル基;クロロフェニル基、ブロモフェニル基などのハロゲン原子で置換されたハロゲノフェニル基などが挙げられる。
アリールオキシ基としては、上記アリール基を有するものが挙げられる。例えば、フェノキシ基;メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基などの上記炭素数1〜6のアルキル基で置換されたアルキルフェノキシ基;メトキシフェノキシ基、エトキシフェノキシ基などの上記炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されたアルコキシフェノキシ基;ジメチルアミノフェノキシ基、ジエチルアミノフェノキシ基などの上記炭素数1〜6のアルキルアミノで置換されたアルキルアミノフェノキシ基;クロロフェニル基、ブロモフェニル基などの上記ハロゲン原子で置換されたハロゲノフェノキシ基などが挙げられる。
メルカプト基、メチルメルカプト基、ヒドロキシアミノ基、メトキシ基、ベンゾイルオキシ基、アセトキシ基が挙げられる。2−アミノ−6−置換プリンの具体例としては、2−アミノ−6−ハロゲノプリン、2,6−ジアミノプリン、2−アミノ−6−ヒドロキシプリンが挙げられ、2−アミノ−6−クロロプリン、2−アミノ−6−ヨードプリン、2−アミノ−6−メルカプトプリン、2−アミノ−6−メチルメルカプトプリン、2−アミノ−6−ヒドロキシアミノプリン、2−アミノ−6−ベンゾイルプリン、2−アミノ−6−アセトキシプリンが挙げられ、特に2,6−ジアミノプリンが好ましい。
加水分解酵素を用いた脱アミノ反応は、上記ヌクレオシドホスホリラーゼを用いた反応に続けて又は同時並行的に行ってもよい。
反応に使用するヌクレオシダーゼとしては、ヌクレオチドを核酸塩基と糖リン酸に加水分解できる活性を有する酵素であればよく、具体的にはイノシン酸ヌクレオシダーゼ(Bull.Agric.Chem.Soc.Japan,23,281−288(1959))が挙げられる。ヌクレオシドホスホリラーゼとしては上記と同様なものが使用できる。
リン酸(5.0g,51mmol)、モレキュラーシーブス4A(3.6g)をアセトニトリル(18mL)に懸濁し、0℃でトリ−n−ブチルアミン(24.3mL,102mmol)加え室温で1時間攪拌した。室温でテトラ−n−ブチルアンモニウムヨージド(15.7g,42.5mmol)を加え、さらに10分後、3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ブロミド[式III;R1=Bz,X=Br](3.59g,8.5mmol)のアセトニトリル溶液(36mL)を滴下した。室温で2時間攪拌した後、不溶物をろ過して除いた。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を0.1N塩酸で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。
1.0Mのリン酸/トリ−n−ブチルアミンのアセトニトリル溶液(0.75mL)にモレキュラーシーブス4A(50mg)、及び以下の表1に示す強酸塩(各0.6mmol)を加え室温で40分間攪拌した。これに3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ブロミド[式III;R1=Bz,X=Br](50mg,0.12mmol)のアセトニトリル溶液(0.5mL)を滴下した。
3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ブロミド[式III;R1=Bz,X=Br](2.40g,5.7mmol)をDMF(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(4.8mL,34.2mmol)、水(3.1mL,171mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。減圧下で溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。さらに無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(150g,0〜5%メタノール−クロロホルム)にて精製し、標題化合物1.85g(90%)を得た。
3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノース[IV;R1=Bz](1.01g,2.8mmol)をアセトニトリルで2回共沸脱水した後、アセトニトリル(20mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.2mL,8.4mmol)及びビス(ジイソプロピルアミノ)クロロホスフィン(1.69g,5.6mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。これに2−シアノエタノール(1.9mL,28mmol)及び1H−テトラゾール(0.98g,14mmol)を加え室温で1.5時間攪拌した。さらに70%t−ブチルヒドロペルオキシド溶液(2.5mL)を加え、室温で30分間攪拌した。酢酸エチル(100mL)で抽出し、有機層を水で2回、チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水及び飽和食塩水でそれぞれ1回ずつ洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70g,50〜100%酢酸エチル−n−ヘキサン)にて精製し、標題化合物0.78g(51%)を得た。
3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−(ビス−2−シアノエチル)ホスフェート[式V;R1=Bz,R2=CH2CH2CN](85mg,0.16mmol)を塩化メチレン(3mL)に溶解し、DBU(0.25mL,1.6mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。これにクロロトリメチルシラン(0.1mL,0.8mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液をクロロホルムで抽出し、有機層を0.1N塩酸で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。残渣を酢酸エチル(0.5mL)に溶解し、これにn−ヘキサン(5mL)を滴下して加えた。上澄液を除去し、残渣を真空乾燥して標題化合物を71mg(89%)得た(ただし、標題化合物1モルに対し、0.4モルのDBUを含有する)。
合成例4で合成した3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−(ビス−2−シアノエチル)ホスフェート[式V;R1=Bz,R2=CH2CH2CN](590mg,1.08mmol)をメタノール−THF(1:1,6mL)に溶解し、28%アンモニア水(6mL)を加え、室温で1時間攪拌した。溶媒を留去した後、28%アンモニア水(10mL)を加え、室温で一晩攪拌した。溶媒を留去し、残渣に水(20mL)を加え、これを酢酸エチル(20mL)で洗浄した。水層を回収し、100mL水溶液とした。これをカチオン交換樹脂(三菱化学社製,PK216,Na型,30mL)に通過させ、水を留去し、標題化合物を273mg(99%)得た。
合成例1で合成した3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ホスフェート[式V;R1=Bz,R2=H](2.8g,α体として3.38mmol)をメタノール(70mL)に溶解し、28%アンモニア水(70mL)を加え、室温で1.5時間攪拌した。さらに28%アンモニア水(70mL)を加え、室温で一晩攪拌した。減圧下で溶媒を留去し、残渣を水(50mL)に溶解した。これを酢酸エチル(100mL)で2回洗浄し、水層を回収した。減圧下で水を濃縮し、メンブランフィルター(PTFE,0.45μm)でろ過後、ろ液を濃縮した。残渣にアセトン(10mL,2回)を加え、上澄液を除去した。残渣をエタノールで2回共沸し、減圧下、50℃で2時間乾燥して標題化合物の粗体を1.36g得た。
1.0Mリン酸/トリ−n−ブチルアミンのアセトニトリル溶液(2.8mL,2.8mmol)にモレキュラーシーブス4A(126mg)及びトリ−n−ブチルアミン(0.67mL,2.8mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。室温でテトラ−n−ブチルアンモニウムヨージド(0.87g,2.4mmol)を加え、さらに10分後、3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ブロミド[式III;R1=Bz,X=Br](0.2g,0.47mmol)のアセトニトリル溶液(2mL)を滴下した。室温で2時間攪拌した後、不溶物をろ過して除いた。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を0.1N塩酸で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣をメチルエチルケトン(5mL)に溶解し、リン酸(0.74g)、モレキュラーシーブス4A(0.2g)を加え80℃で3時間攪拌した。不溶物をろ過して除去した後、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去して標題化合物の粗体を得た(HPLC分析:56.4%,α/β=7.3)。
リン酸(2.8g,28.2mmol)、モレキュラーシーブス4A(2.0g)をアセトニトリル(10mL)に懸濁し、0℃でトリ−n−ブチルアミン(13.4mL,56.4mmol)加え室温で1時間攪拌した。室温でテトラ−n−ブチルアンモニウムヨージド(8.7g,23.5mmol)を加え、さらに10分後、3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ブロミド[式III;R1=Bz,X=Br](2.0g,4.7mmol)のアセトニトリル溶液(20mL)を滴下した。室温で2時間攪拌した後、不溶物をろ過して除いた。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を0.1N塩酸で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣をメチルエチルケトン(50mL)に溶解し、リン酸(7.4g)、モレキュラーシーブス4A(2.0g)を加え80℃で2時間攪拌した。不溶物をろ過して除去した後、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去した(HPLC分析:67.4%,α/β=3.1)。
合成例9で得た粗2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ホスフェート[式I]の1/2量を20mM リン酸カリウム緩衝液(100mL,pH7.6)に溶解し、2,6−ジアミノプリン(300mg,2.0mmol)及びプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(粗酵素、2000ユニット)を加え、50℃で6日間静置した。反応液をメンブランろ過し(PTFE,0.45mm)、ろ液を150mLの水溶液に調整後、逆相ODSカラムクロマトグラフィー(200mL,0〜3%アセトニトリル−水)にて精製し、標題化合物を無色の結晶として228mg(対2,6−ジアミノプリン収率40%)得た。
2,6−ジアミノ−9−(2−フルオロ−β−D−アラビノシル)プリン(61.2mg,0.21mmol)を50mMトリス塩酸緩衝液(20mL,pH7.0)に溶解し、アデノシンデアミナーゼ(71ユニット)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応液をメンブランフィルター(PTFE,0.5μm)でろ過し、60mL水溶液に調整した。これを逆相ODSカラムクロマトグラフィー(80mL,0〜2%アセトニトリル水)にて精製し、標題化合物を無色の結晶として60.4mg(収率100%)得た。
実施例7で得た粗2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ホスフェート[式I](200mg,0.5mmol)を50mMリン酸カリウム緩衝液(150mL,pH7.5)に溶解し、2−アミノ−6−クロロプリン(170mg,1.0mmol)及びプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(粗酵素、3519ユニット)を加え、50℃で14日間静置した。反応液をメンブランフィルター(PTFE,0.45μm)でろ過し、ろ液を10mLの水溶液に調整後、逆相ODSカラムクロマトグラフィー(20mL,0〜5%アセトニトリル水)にて精製し、標題化合物を得た。
合成例7で得た粗2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ホスフェート[式I](200mg,0.5mmol)を50mMリン酸カリウム緩衝液(50mL,pH7.5)に溶解し、2−アミノプリン(135mg,1.0mmol)及びプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(粗酵素、1517ユニット)を加え、50℃で9日間静置した。反応液をメンブランフィルター(PTFE,0.45μm)でろ過し、ろ液を6mLの水溶液に調整後、逆相ODSカラムクロマトグラフィー(40mL,0〜5%アセトニトリル水)にて精製し、標題化合物を87.3mg(対2−アミノプリン収率32%)得た。
合成例7で得た粗2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ホスフェート[式I](76mg,0.2mmol)を5mMトリス塩酸緩衝液(60mL,pH7.5)に溶解し、2−フルオロアデニン(44mg,0.3mmol)及びプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(粗酵素、722ユニット)を加え、50℃で5日間静置した。反応液をメンブランフィルター(PTFE,0.45μm)でろ過し、ろ液を30mLの水溶液に調整後、逆相ODSカラムクロマトグラフィー(40mL,0〜5%アセトニトリル水)にて精製し、標題化合物を39.0mg(対2−フルオロアデニン収率45%)得た。
リン酸(48.1g,0.49mol)、モレキュラーシーブス4A(38g)をアセトニトリル(160mL)に懸濁し、0℃でトリ−n−ブチルアミン(233.9mL,0.98mol)加え室温で1時間攪拌した。室温でテトラ−n−ブチルアンモニウムヨージド(151.0g,0.41mol)を加え、さらに10分後、3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ブロミド[式III;R1=Bz,X=Br](34.62g,0.82mol)のアセトニトリル溶液(240mL)を滴下した。室温で2時間攪拌した後、不溶物をろ過して除いた。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣に水(200mL)を加え、酢酸エチル(600mL)で2回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣をメチルエチルケトン(830mL)に溶解し、リン酸(110.6g)を加え80℃で2時間攪拌した。溶媒を留去し、残渣に水(1L)を加え、酢酸エチル(1L)で2回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去し、粗3,5−O−ジベンゾイル−2−フルオロ−α−D−アラビノシル−1−ホスフェート[式V;R1=Bz,R2=H]を得た。
(1)プリンヌクレオシドホスホリラーゼの調製
ペプトン20g/L、酵母エキス10g/L、塩化ナトリウム5g/L、グルコース1g/L、100μg/mLのアンピシリンを含有する栄養培地100mLに、特開平9−117298号公報に記載の方法に従い調製した組換えベクターpTrc−B56を保持する大腸菌JM109「pTrc−B56」を植菌し、37℃で振盪培養した。
ペプトン20g/L、酵母エキス10g/L、塩化ナトリウム5g/L、グルコース1g/L、100μg/mLのアンピシリンを含有する栄養培地100mLに、特開平5−219978号公報に記載の方法に従い調製した組換えベクターpDR−addを保持する大腸菌形質転換体JM105[pDR−add]を植菌し、37℃で振盪培養した。
Claims (12)
- 式(III):
で表される2−デオキシ−2−フルオロアラビノース誘導体を加水分解して式(IV):
で表されるα−1−ヒドロキシル体を立体選択的に得、式(IV)の化合物をリン酸化して式(V):
で表されるα−1−リン酸化2−デオキシ−2−フルオロアラビノシド誘導体とし、次いで水酸基及び/又はリン酸残基の保護基を脱保護することを特徴とする、式(I):
- ハロゲンイオン又は硝酸イオンを発生する強酸塩を使用する請求項2記載の製造法。
- 塩基が、プリン塩基、又はハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルケニル基、ハロアルケニル基、アルキニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、水酸基、ヒドロキシアミノ基、アミノオキシ基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルメルカプト基、アリール基、アリールオキシ基及びシアノ基から選ばれる置換基を有するプリン塩基である請求項4記載の製造法。
- ヌクレオシドホスホリラーゼがプリンヌクレオシドホスホリラーゼである請求項4又は5記載の製造法。
- 2−アミノ−6−置換プリンが2,6−ジアミノプリンである請求項7記載の製造法。
- 加水分解酵素がデアミナーゼである請求項7又は8記載の製造法。
- ヌクレオシドホスホリラーゼがプリンヌクレオシドホスホリラーゼである請求項10記載の製造法。
- ヌクレオシダーゼがイノシン酸ヌクレオシダーゼである請求項10又は11記載の製造法。
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