JP4658306B2 - 錠剤用医薬組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、錠剤の形成に適した組成物に関するものであり、更に詳しくは特定の化合物を有効成分として含有する組成物であって、服薬時、口腔内では苦味を抑え、且つ、胃内に到達すると速やかに有効成分の溶出速度がコントロールされている錠剤を製造することに適している組成物にかかわるものである。従って、本願発明は、医薬の製造に関する分野において利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
本願発明に係る組成物に有効成分として含有されている特定の化合物はグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとの包接化合物であって、現に、防御因子増強型の潰瘍治療剤・胃炎治療剤として医療の現場においてカプセル剤として実用されているが、主薬たるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとの包接化合物が極めて強い苦味を有するものであるからその苦味が服薬に際して、口腔内において発現するのを避けるために、止む無くカプセル剤として使用されているのである。ここにおいてカプセル充填物として使用されているものは賦形剤にグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとの包接化合物を分散させたものである(特開平4−217913号)。
【0003】
しかしながら、カプセル剤は薬物がゼラチンを原料として成型された殻に充填されているので、服薬に際し、口腔内に十分な水分があるときはよいものの、時にカプセルが口腔内に付着するため、また、サイズが大きいために喉を通過しにくかったりするので、より服薬し易い剤型に変えることが常に検討されているところである。
【0004】
ところで、剤型を変更する場合において、用法・用量を異にするものへの変更は、変更内容の程度によって、安全性の確保等を目的とする法律の規定による許可その他の処分を的確に行うことのために必要とされる資料が著しく内容を異にすることとなり、複雑多岐に亙ることが避けられなくなる。
【0005】
従って、可能な限り用法・用量を変えることなく、より服薬し易い剤型を求めて、その変更を行うことが求められるところである。そのためには、先ず新たに提供される製剤中の主薬の溶出が、60分程度以内、好ましくは約10分〜30分程度、さらに好ましくは先の製剤のそれと同一であることが求められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、既に医療用医薬品就中消化管治療薬として医療現場で使用されているグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩(以下ベネキサート塩酸塩と略記することがある)とβ−シクロデキストリンとの包接化合物(以下塩酸ベネキサート・β−CyDと略記することがある)を有効成分として含有するカプセル剤を好ましくは用法・用量の変化を伴うことなくその形状を錠剤に変更することを目的として、好ましくは当該カプセル剤の有効成分の溶出と同一の溶出を示す錠剤を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1)グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとから成る包接化合物と添加剤とを含有することを特徴とする錠剤、
(2)服用時口中で実質的に苦味がなく、第13改正日本薬局方に規定された溶出試験法第2法(パドル法、回転数:50rpm)に従う主薬の溶出が30分以内に完結することを特徴とする前記(1)に記載されている錠剤、
(3)包接化合物が包接化合物のみを加圧圧縮し、破砕して得られる包接化合物の造粒物であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載されている錠剤、
(4)前記(3)に記載の造粒物と添加剤とを含有することを特徴とする錠剤用医薬組成物、
(5)添加剤が結晶セルロース、D−マンニトール、高級脂肪酸類および水素添加植物油からなる群から選ばれる一種又はそれ以上である前記(1)〜(3)のいずれかに記載されている錠剤、
(6)添加剤が結晶セルロース、D−マンニトールと高級脂肪酸類又は水素添加植物油である前記(1)〜(3)のいずれかに記載されている錠剤、
(7)錠剤の外層がフィルムコートされている潰瘍治療剤・胃炎治療剤である前記(1)〜(3)および(5)〜(6)のいずれかに記載されている錠剤、
(8)錠剤の外層がD−マンニトールを使用してフィルムコートされている潰瘍治療剤・胃炎治療剤である前記(1)〜(3)および(5)〜(7)のいずれかに記載の錠剤、
(9)グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとから成る包接化合物の造粒物と添加剤とを混合し、打錠することを特徴とする前記(1)〜(3)および(5)〜(8)のいずれかに記載されている錠剤の製造方法、および
(10)グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとから成る包接化合物の造粒物とD−マンニトールを混合し、さらに当該混合物に高級脂肪酸類又は水素添加植物油を添加混合し、打錠することを特徴とする前記(1)〜(3)および(5)〜(8)のいずれかに記載されている錠剤の製造方法、
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
医薬品製剤を造るためには、液体製剤は別として、錠剤、顆粒剤、細粒剤、カプセル剤等それぞれの剤型を成型するうえで、それに適した造粒物を造ることが必要であるところ、通常は有効成分と賦形剤、崩壊剤、結合剤等を混合し、水を加えて練合したものを、スクリーンを通し、乾燥させて造粒物を得ている。そして、ここに得られる造粒物を所定の剤型に加工することが行われている。
【0009】
塩酸ベネキサート・β−CyDは包接化合物であるために、水が存在するときには包接が解離してしまってベネキサート塩酸塩とβ−シクロデキストリンに分解するので、通常行われている造粒方法は採用できないといった厳しい制限が適用技術の幅を狭めることとなる。ここにこれまで長年待望されながら塩酸ベネキサート・β−CyDの錠剤が出現しなかった理由となる技術的困難性の一つが存在する。
【0010】
更に、塩酸ベネキサート・β−CyDは前記したとおり水の存在で分解を伴うが、服薬の過程において製剤の崩壊が速く起こりうるときには、有効成分が口腔内で溶出することとなり、塩酸ベネキサート・β−CyDの属性の一つである強い苦味が口腔内に広がる。斯かる現象は好ましいものではないので、是非とも避けなければならない。ここに従来塩酸ベネキサート・β−CyDの錠剤が出現しなかった第2の理由がある。
【0011】
本願発明者は、塩酸ベネキサート・β−CyDの粉末状物を加圧機能を有する装置(例えば、少なくとも2本のローラーを備えた圧縮機、試験的レベルでは2枚の平板を用いて間に挟んで加圧できるものでも足りる。市場に出されているものとしてはローラーコンパクターと呼ばれているものがある)にかけて、加圧圧縮し、固められた平板状物又は棒状物等の固めたものを造り、これを破砕し、好ましくはさらに篩過により整粒して、得られる塩酸ベネキサート・β−CyD造粒物が、思いかけなくも、錠剤提供の好適な素材となることを知見した。
【0012】
かくすることにより得られる造粒物に適切な添加剤を混合すれば、塩酸ベネキサート・β−CyDを打錠可能な状態のものとして使用することができることを見出した。上記の塩酸ベネキサート・β−CyD造粒物は添加剤と混合されて本願発明の錠剤用医薬組成物とされる。尚、添加剤を加えないものについて打錠を試みたが、杵や臼への付着が強く満足すべき成形品を得るに至らなかった。
本発明に使用される適当な添加剤は、下記するように塩酸ベネキサート・β−CyDとともに打錠した場合に、良好な打錠性および溶出性を示す添加剤ならびにその量を自体公知の添加剤の中から選択することによって見出される。有効成分の溶出の完結は、約60分程度以内、好ましくは約10〜30分程度の範囲、最も好ましくは約20分程度である。
【0013】
本発明において、塩酸ベネキサート・β−CyDと添加剤との使用割合は添加剤の種類により異なるため一概には言えないが、塩酸ベネキサート・β−CyD100重量部に対して約5〜100重量部、好ましくは約10〜50重量部程度である。
ここにおいて、使用される添加剤として、通常使用されているところの、乳糖、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、結晶セルロース、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポビドン、カンテン末、ショ糖脂肪酸エステル、キシリトール、D−ソルビトール、D−マンニトール、エリスリトール、トレハロース、白糖・デンプン球状顆粒、精製白糖球状顆粒等が考えられるところ、本願発明者は言わば試行錯誤的にこれらについて有効成分の溶出に有効に機能するか否か検討を行った。
【0014】
これら添加剤の中で、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルスターチ、部分アルファー化デンプン、ゼラチン、結晶セルロース、糖アルコールが溶出性において目標とする条件即ち、第13改正日本薬局方に規定された溶出試験法第2法(パドル法、回転数:50rpm)に従って行った試験で、水中において15分以内に有効成分(主薬であるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとから成る包接化合物)の85%以上が溶出し、30分までにこれがすべて溶出し完結することが満たされることを見出した。
【0015】
さらに本発明者らは、前記の添加剤を単独で使用する場合に比し、塩酸ベネキサート・β−CyDの溶出を、特に、強酸性条件下での溶出をさらに速くするために、添加剤の配合をさらに検討した。
【0016】
結晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、クロスポビドン、部分アルファー化デンプン、糖アルコールを選択し、配合を検討したが、水中での溶出は満足できるものであっても、液性例えばpHにより溶出が不十分となる。例えばクロスポビドン、キシリトール、エリスリトールまたはトレハロースは結晶セルロースとの組み合わせにおいて、弱酸性の液性では満足すべき溶出を示すけれども、強酸性域において溶出が悪く、本願発明の製剤における有効成分が、胃壁への直接的な働きにより効果を表わす作用機序を持っているものであることを念頭に置けば、これらの配合の添加剤では主薬である塩酸ベネキサート・β−CyDの薬効を十分には発揮させることができない。
【0017】
本願発明者は、試行錯誤を繰り返す中で、塩酸ベネキサート・β−CyD造粒物に結晶セルロースと糖アルコール就中D−マンニトール又はD−ソルビトールの混合物を添加剤として使用した組成物がpH1.2の強酸において、目的としている溶出状態を示すことを見出した。しかし、D−ソルビトールは吸湿性が強いので条件によっては本願発明に有効成分として使用している塩酸ベネキサート・β−CyDの包接を損なうことが判り、D−ソルビトールよりもD−マンニトールがより好ましい添加剤であることが判った。
【0018】
しかしながら、塩酸ベネキサート・β−CyD造粒物と結晶セルロース、D−マンニトールの混合物を混合して、圧縮成形して錠剤を造るとき、流動性が不十分であったり、成形品の臼や杵への付着が強く、欠けや割れが生じ、満足すべき錠剤を造ることが必ずしも満足できず、さらなる改善が望まれることが判った。
【0019】
この点を改善するために添加剤の一部として約50℃以上の融点を持つ高級脂肪酸類(例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、ナノデカン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、セロチン酸、ヘプタゴン酸、フマル酸ステアリルナトリウム等のカルボン酸)、水素添加植物油(例えば、硬化ヒマシ油、硬化ナタネ油等の硬化植物油)をさらに添加することが有効であると判明した結果、上記追加の添加剤の添加量は組成物の約0.3%から5%程度、好ましくは約0.5%から2%程度とし、かくて得られる錠剤用組成物を用いて圧縮成形による錠剤を造るとき、得られる錠剤が溶出速度からも実用されているカプセル剤に代替できる製剤として使用できることを知見した。
【0020】
本願発明において使用している塩酸ベネキサート・β−CyDは強い苦味を持っているものであるから、服薬時において口腔内で直ちに苦味を感じることのないように、有効成分の溶出開始までに少なくとも約30秒位のラグタイムを設けることが必要となるところ、D−マンニトール又はD−ソルビトールをフィルムコート液に溶かした溶液を用い、コーティング機を使ってフィルムコートを行う。フィルムの量は素錠100重量部に対し約5から12重量部程度がよい。ここにおいて、D−ソルビトールを使用したときは有効成分の溶出が速く、D−マンニトールに比べ十分なラグタイムを設けるに至らず、D−マンニトールが最良と判明した。
【0021】
かくして添加剤として結晶セルロースとD−マンニトールを混合したもの(結晶セルロースとD−マンニトールとの割合は結晶セルロース100重量部に対しD−マンニトール約80から130重量部程度が最もよい。D−マンニトールが少ないときは錠剤の崩壊性が悪くなり、多いときも錠剤の崩壊性が悪くなる)を選択し、該添加剤を塩酸ベネキサート・β−CyD100重量部に対し約10から50重量部程度加えて混合し、これに高級脂肪酸類又は水素添加植物油を添加して圧縮成形が可能な錠剤用医薬組成物を得る。このようにして得られる錠剤用医薬組成物を自体公知の手段に従って打錠して本発明に係る錠剤を製造する。
【0022】
【実施例】
以下に本願発明を詳述するために実施例を記述する。なお、%は重量%を表す。
〔実施例1〕
塩酸ベネキサート・β−CyD30kgを乾式造粒機(ローラーコンパクター;ターボ工業(株))に供給し、圧縮し、破砕して造粒物を得た。この造粒物4124gに結晶セルロース498g、D−マンニトール500gを添加して混合を行い、更に、ステアリン酸78gを添加して混合を行った。混合後、打錠用混合物5200gを打錠機(クリンプレス24;(株)菊水製作所)に入れ、1錠重量が260mgとなるように打錠を行い、コーティング用の錠剤(素錠)を得た。次に、コーティング機(HCT−48;フロイント産業(株))に素錠を4.5kg仕込んでコーティングを行い、ヒドロキシプロピルメチルセルロース7.1%、ポリエチレングリコール6000 1.4%、D−マンニトール2.1%から成る水溶液を用いて20mgの皮膜を施した錠剤(フィルム錠)を得た。
【0023】
〔比較例1〕
塩酸ベネキサート・β−CyD4124g、乳糖500g、結晶セルロース460g、ステアリン酸78g及び軽質無水ケイ酸20gを秤量して混合を行った。混合後、打錠用混合物5182gを打錠機(RT−S−9;(株)菊水製作所)に入れ、1錠重量285mgのスラッグ錠を得た。次に、このスラッグ錠を粉砕機(パワーミル;昭和技研(株))に入れ粉砕を行い、得られた粉砕物5182gに軽質無水ケイ酸18gを添加して混合を行った。混合後、打錠用混合物5200gを打錠機(RT−S−9;(株)菊水製作所)に入れ、1錠重量が260mgとなるように打錠を行い、コーティング用の錠剤(素錠)を得た。次に、コーティング機(HCT−48;フロイント産業(株))に素錠を4.5kg仕込んでコーティングを行い、ヒドロキシプロピルメチルセルロース7.1%、ポリエチレングリコール6000 1.4%、D−マンニトール2.1%から成る水溶液を用いて20mgの皮膜を施した錠剤(フィルム錠)を得た。
【0024】
〔比較例2〕
実施例1の前段階で得た素錠を用い、ヒドロキシプロピルメチルセルロース7.1%、ポリエチレングリコール6000 1.4%、D−ソルビトール2.1%から成る水溶液を用いてコーティングを行い、フィルム錠を得た。
【0025】
〔試験例1〕
実施例1及び比較例1の被覆操作で得られたフィルム錠及び市販カプセルの第13改正日本薬局方に規定された溶出試験法(試験液:精製水900mL、パドル法:50rpm)による医薬品成分塩酸ベネキサート・β−CyDの溶出試験の結果を図1に示した。
【0026】
〔試験例2〕
実施例1の被覆操作で得られたフィルム錠及び市販カプセルの第13改正日本薬局方に規定された溶出試験法(試験液:第I液900mL、パドル法:50rpm)による医薬品成分塩酸ベネキサート・β−CyDの溶出試験の結果を図2に示した。
第I液:第13改正日本薬局方崩壊試験法に使用する第1液(pH1.2)
【0027】
〔試験例3〕官能テスト
実施例1及び比較例2で得たフィルムコーティングされた錠剤を10人の被験者に服薬せしめ、口腔内における苦味の発現を調べたところ、実施例1の錠剤については30秒経過するまで苦味を感知しなかったが、比較例2の錠剤は15秒までに全員が苦味を感知した。
【0028】
【発明の効果】
本発明の錠剤は、服用時に苦味がなく、服用後30分以内に主薬であるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとから成る包接化合物)の溶出が完了する。
【図面の簡単な説明】
【図 1】 実施例1、比較例1及び市販カプセルの製品の精製水での溶出曲線である。
【図 2】 実施例1及び市販カプセルの製品の第I液での溶出曲線である。
各図中、△は市販カプセル、○は実施例1、×は比較例1を意味する。
Claims (9)
- グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとから成る包接化合物と添加剤とを含有し、前記包接化合物が包接化合物のみを加圧圧縮し、破砕して得られる包接化合物の造粒物であることを特徴とする錠剤。
- 服用時口中で実質的に苦味がなく、第13改正日本薬局方に規定された溶出試験法第2法(パドル法、回転数:50rpm)に従う主薬の溶出が30分以内に完結することを特徴とする請求項1に記載されている錠剤。
- 添加剤が結晶セルロース、D−マンニトール、高級脂肪酸類および水素添加植物油からなる群から選ばれる一種又はそれ以上である請求項1又は2に記載されている錠剤。
- 添加剤が結晶セルロース、D−マンニトールと高級脂肪酸類又は水素添加植物油である請求項1又は2に記載されている錠剤。
- 錠剤の外層がフィルムコートされている潰瘍治療剤・胃炎治療剤である請求項1〜4のいずれかに記載されている錠剤。
- 錠剤の外層がD−マンニトールを使用してフィルムコートされている潰瘍治療剤・胃炎治療剤である請求項1〜5のいずれかに記載の錠剤。
- グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとから成る包接化合物の造粒物と添加剤とを混合し、打錠する工程を有し、前記包接化合物の造粒物が包接化合物のみを加圧圧縮し、破砕して得られる包接化合物の造粒物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載されている錠剤の製造方法。
- グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとから成る包接化合物の造粒物とD−マンニトールを混合し、さらに、得られる混合物に高級脂肪酸類又は水素添加植物油を添加混合し、打錠する工程を有し、前記包接化合物の造粒物が包接化合物のみを加圧圧縮し、破砕して得られる包接化合物の造粒物であることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載されている錠剤の製造方法。
- グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸のO−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステル塩酸塩とβ−シクロデキストリンとから成る包接化合物と添加剤とを含有し、包接化合物が包接化合物のみを加圧圧縮し、破砕して得られる包接化合物の造粒物であることを特徴とする錠剤用医薬組成物。
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