JP2020055776A - メマンチン又はその薬物学的に許容される塩を含む医薬組成物及びその製造方法 - Google Patents

メマンチン又はその薬物学的に許容される塩を含む医薬組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】錠剤硬度が優れ、かつ、服用感が向上したメマンチンを含有する錠剤などの医薬組成物の提供。【解決手段】メマンチン又はその薬物学的に許容される塩と、結晶セルロースと、糖アルコールとを含有する医薬組成物であって、前記結晶セルロースは、前記医薬組成物に対して5重量%以上20重量%未満を含有することを特徴とし、錠剤である医薬組成物(但し、部分アルファー化デンプンあるいは低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む医薬組成物を除く。)。【選択図】なし

Description

本発明は、メマンチン又はその薬物学的に許容される塩を含む医薬組成物及びその製造方法に関する。
メマンチンは、IUPAC名が1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン(1−amino−3,5−dimethyl−adamantane)と称される化合物である。メマンチンの薬物学的に許容される塩の1つであるメマンチン塩酸塩は、N−methyl−D−aspartate(NMDA)受容体拮抗を作用機序とする中等度および高度アルツハイマー型認知症治療薬である。
特許文献1では、用量比例バイオアベイラビリティ及び有利な安定性プロフィールを有する即効型投薬形として、メマンチン又はその薬物学的に許容される塩と、20%w/w〜95%w/wの範囲で存在する微晶質セルロースから選ばれる薬学的に許容し得る増量剤及び崩壊剤を含み、この投薬形は用量比例性(dose−proportionality)を示し、そしてこの投薬形を適用環境に投与した後、最初の60分以内に80%より大きい割合で上記有効成分を放出し、その際この投薬形は、2.5〜150mgの範囲内の有効成分量(active ingredientload)と共に2〜8時間以内に平均Tmaxを示し、そしてこの投薬形はラクトース不含である、即効型経口固形投薬が記載されている。
特許第5025468号
しかしながら、上記特許文献1に記載されている即効型経口固形投薬の錠剤硬度を高め、かつ、服用感を向上させるためには、さらなる改良が必要であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、錠剤硬度が高く、かつ、服用感が向上した錠剤などの医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す通りである。
[1]メマンチン又はその薬物学的に許容される塩と、結晶セルロースと、糖アルコールとを含有する医薬組成物であって、前記結晶セルロースは、前記医薬組成物に対して5重量%以上20重量%未満を含有することを特徴とし、錠剤である医薬組成物(但し、部分アルファー化デンプンあるいは低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む医薬組成物を除く。)。
[2]前記結晶セルロースは、前記医薬組成物に対して10重量%以上15重量%以下を含有することを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
[3]前記糖アルコールは、D−マンニトールであることを特徴とする請求項1または2に記載の医薬組成物。
[4]前記医薬組成物は、口腔内崩壊錠であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
本発明は、錠剤硬度が高く、かつ、服用感が向上したメマンチン又はその薬物学的に許容される塩を含有する、錠剤である医薬組成物を提供することができる。
本医薬組成物は、メマンチン又はその薬物学的に許容される塩と、結晶セルロースと、糖アルコールとを含有し、前記結晶セルロースは、前記医薬組成物に対して5重量%以上20重量%未満を含有することを特徴とし、錠剤である医薬組成物(但し、部分アルファー化デンプンあるいは低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む医薬組成物を除く。)であり、医薬品製造に一般的に用いられるその他の添加剤を含むことができる。
(メマンチン又はその薬物学的に許容される塩)
メマンチンは、1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン(1−amino−3,5−dimethyl−adamantane)と称される化合物である。
メマンチンの薬物学的に許容される塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機酸塩、無機酸塩などが挙げられる。前記有機酸塩の具体例としては、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩等の有機カルボン酸塩、メタンスルホン酸塩等の有機スルホン酸塩などが挙げられる。前記無機酸塩の具体例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などが挙げられる。これらの中でも、メマンチン塩酸塩が好ましい。
前記メマンチン又はその薬物学的に許容される塩は、従来公知の方法により製造してもよく、市販品を用いてよい。
(メマンチン塩酸塩の結晶形態)
メマンチン塩酸塩は、結晶であっても、非晶質であってもよいが、結晶であることが好ましい。メマンチン塩酸塩の結晶は、例えば、I形、II型と称される結晶などが知られており(US2006/0217573参照)、例えばI型が好ましい。
(メマンチン塩酸塩の含有量)
医薬組成物の全重量に対するメマンチン塩酸塩の含有量は、3重量%以上10重量%以下であることが好ましく、5重量%以上8重量%以下であることがさらに好ましい。
(結晶セルロースのかさ密度)
本発明の医薬組成物は、結晶セルロースを含有することが好ましく、かさ密度が0.23g/cm以下の結晶セルロースを用いる。結晶セルロースのかさ密度は、日本、欧州および米国の3極薬局方合意に基づき規定されている第十七改正日本薬局方の結晶セルロースの項に記載のかさ密度の測定方法によって測定することができる。結晶セルロースのかさ密度は、錠剤硬度に優れるという観点から、0.10g/cm以上0.23g/cm以下であることが好ましく、0.10g/cm以上0.15g/cm以下であることがさらに好ましい。このような結晶セルロースは、セオラスKG−1000(かさ密度0.10〜0.15g/cm)、セオラスKG802(かさ密度0.13〜0.23g/cm)(以上、旭化成ケミカルズ製)として入手可能である。また、かさ密度が異なる2種以上の結晶セルロースを組み合わせて、所望のかさ密度になるように調整したものを用いることもできる。
(結晶セルロースの含有量)
医薬組成物の全重量に対する結晶セルロースの含有量は、5重量%以上20重量%未満であることが好ましく、10重量%以上15重量%以下であることがさらに好ましい。結晶セルロースの含有量が5重量%未満であると、錠剤硬度が低下し、製造上や輸送上において錠剤が破損するおそれがある。一方、結晶セルロースの含有量が20重量%以上であると、結晶セルロースのざらつきにより服用感が低下するおそれがある。
(D−マンニトールの結晶形)
本発明の医薬組成物は、糖アルコールを含有することが好ましく、例えば、D−マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトール等が挙げられ、D−マンニトールを含有することが好ましい。D−マンニトールは、日本、欧州および米国の薬局方に適合するものを通常に用いることができる。D−マンニトールの結晶形は、α型、β型、δ型の3種類が知られているが、これらの中で化学的に最も安定であるという観点から、β型を用いることが好ましい。
(D−マンニトールの平均粒子径(D50))
D−マンニトールの平均粒子径(D50)は、60μm以上120μm以下であることが好ましく、65μm以上90μm以下であることがさらに好ましい。D−マンニトールの平均粒子径(D50)が60μm未満であると、スティッキング(杵に粉末が付着する現象)やバインディング(臼と錠剤の摩擦が大きくなる現象)といった打錠障害が生じるおそれがある。一方、D−マンニトールの平均粒子径(D50)が120μm超であると、圧縮成形性が悪くなり、錠剤硬度が低下するおそれがある。D−マンニトールの平均粒子径(D50)は、日本、欧州および米国の3極薬局方合意に基づき規定されている第十七改正日本薬局方のD−マンニトールの項に記載の粒子径の測定方法によって測定することができる。
(D−マンニトールのかさ密度)
D−マンニトールのかさ密度は、0.70g/cm以下のD−マンニトールを用いる。D−マンニトールのかさ密度は、日本、欧州および米国の3極薬局方合意に基づき規定されている第十七改正日本薬局方のD−マンニトールの項に記載のかさ密度の測定方法によって測定することができる。D−マンニトールのかさ密度は、0.40g/cm以上0.60g/cm以下であることが好ましく、0.49g/cm以上0.55g/cm以下であることがさらに好ましい。
(D−マンニトールの安息角)
D−マンニトールの安息角は、流動性に優れ、かつ、主薬含量の均一性という観点から、30°以上45°以下であることが好ましく、33°以上39°以下であることがさらに好ましい。D−マンニトールの安息角は、日本、欧州および米国の3極薬局方合意に基づき規定されている第十七改正日本薬局方のD−マンニトールの項に記載の安息角の測定方法によって測定することができる。
上記の平均粒子径(D50)、かさ密度、安息角の点から、グラニュトールF((D50)65μm、かさ密度0.49g/cm、安息角39°)、グラニュトールS((D50)83μm、かさ密度0.55g/cm、安息角33°)として入手可能なD−マンニトールを用いることが好ましい。
(D−マンニトールの含有量)
医薬組成物の全重量に対するD−マンニトールの含有量は、50重量%以上80重量%以下であることが好ましい。
(その他の成分)
本発明の医薬組成物は、通常、医薬組成物に用いることができるその他の成分を目的に応じて特に制限はなく適宜選択することができ、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、甘味剤、滑沢剤、などが挙げられる。
(賦形剤の種類)
本発明の医薬組成物は、本発明の効果に影響を与えない範囲であれば、製剤分野において通常使用される賦形剤を添加することもできる。賦形剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、白糖、麦芽糖(マルトース)、果糖、ブドウ糖、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース等の糖類等を用いることができる。これらの賦形剤は、単独で又は複数組み合わせて使用できる。
ただし、類縁物質を抑制するという観点から、乳糖(ラクトース)を含まないことが好ましい。また、服用感が低下するという観点から、部分アルファー化デンプンおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのいずれか一方または両方を含まないことが好ましい。
(賦形剤の含有量)
賦形剤の含有量は、医薬組成物の全重量に対して10重量%以上70重量%以下であることが好ましい。
(崩壊剤の種類)
本発明の医薬組成物は、本発明の効果に影響を与えない範囲であれば、製剤分野において通常使用される崩壊剤を添加することもできる。崩壊剤の例として、クロスポビドン(例えば、医薬品添加物規格適合品)、カルメロース(例えば、日本薬局方適合品)、カルメロースカルシウム(例えば、日本薬局方適合品)、クロスカルメロースナトリウム(例えば、日本薬局方適合品)、トウモロコシデンプン(例えば、日本薬局方適合品)及びデンプングリコール酸ナトリウム(例えば、日本薬局方適合品)から選ばれる1種または2種以上の組み合わせが好ましく、クロスポビドン、カルメロースであることがさらに好ましい。
(崩壊剤の含有量)
医薬組成物の全重量に対する崩壊剤の含有量は、1重量%以上20重量%以下であることが好ましく、3重量%以上15重量%以下であることがさらに好ましい。
(結合剤)
本発明の医薬組成物は、本発明の効果に影響を与えない範囲であれば、製剤分野において通常使用される結合剤を添加することができる。結合剤として、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドンなどが挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシプロピルセルロースを用いることが好ましい
(甘味剤)
本発明の医薬組成物は、本発明の効果に影響を与えない範囲であれば、製剤分野において通常使用される甘味剤を添加することができる。甘味剤として、例えば、アセスルファムカリウム、スクラロース、還元麦芽糖水アメ、サッカリン、マルチトールなどが挙げられる。これらの中でも、アセスルファムカリウム、スクラロースを用いることが好ましい。
(滑沢剤)
本発明の医薬組成物は、本発明の効果に影響を与えない範囲であれば、製剤分野において通常使用される滑沢剤を添加することもできる。滑沢剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、タルク、カルナウバロウ、水素化植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、ステアリルフマル酸ナトリウム等が挙げられる。
滑沢剤は、錠剤を作成するときの臼や杵に付着する粉を防止させる目的で配合されるが、滑沢効果が強すぎると、成形性が弱くなり、実用的な錠剤硬度を得るのに必要以上な圧力をかけなければならない。高い圧力で作製された錠剤は、錠剤の崩壊速度が遅延する傾向にあることから、できるだけ低い圧力で作製する必要がある。その点から、少量でも滑沢効果を得ることができるステアリン酸マグネシウムを用いることが好ましい。医薬組成物の全重量に対する滑沢剤の含有量は、0.2重量%以上3重量%以下であることが好ましい。
(医薬組成物の剤形)
医薬組成物の剤形として、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などが挙げられるが、錠剤が好ましく、高齢者、小児や嚥下困難な患者にもより服用しやすい剤形として、口中に含んだ時あるいは水の中に入れた時、速やかに崩壊するという観点から、口腔内崩壊錠であることがさらに好ましい。
本発明の医薬組成物は、造粒顆粒と、顆粒外成分とを含む錠剤(口腔内崩壊錠であってもよい)であってもよい。この場合、造粒顆粒にメマンチンまたはその薬学的に許容される塩と糖アルコールとが含まれることが好ましく、顆粒外成分に結晶セルロースが含まれることが好ましい。結晶セルロースを顆粒外成分として配合すると錠剤硬度を高めやすいが、顆粒外成分としての結晶セルロースの含有量が多すぎると服用感が低下しやすい。そのため、本医薬組成物は、結晶セルロースを顆粒外成分として配合しつつ、その量を5重量%以上20重量%未満とすることが好ましい。
(用法用量)
本医薬組成物は、メマンチン塩酸塩として、成人1日あたりの投与量は5mgから開始し、1週間に5mgずつ増量し、維持量として1日1回20mgを経口投与することが好ましい。
(医薬組成物の製造方法)
本医薬組成物の製造方法は、発明の効果を阻害しない限り特に制限されない。以下において、口腔内崩壊錠からなる医薬組成物の製造例を示す。口腔内崩壊錠は、湿式造粒法で製造することができ、第一混合工程、造粒工程、乾燥工程、整粒工程、第二混合工程、打錠工程を含み得る。
<第一混合工程>
第一混合工程は、主薬であるメマンチン又はその薬物学的に許容される塩が溶解する有機溶媒に、メマンチン又はその薬物学的に許容される塩と、結合剤と、甘味剤とを攪拌混合し、主薬溶液を調整する工程である。
<造粒工程>
造粒工程は、第一混合工程で得られた主薬溶液と糖アルコール(好ましくはD−マンニトール)と賦形剤とを造粒して造粒物を得る工程である。造粒する方法としては、特に制限なく、目的に応じて適宜公知の造粒法を選択することができる。例えば、高速攪拌造粒機による攪拌造粒法、円筒造粒機、ペレッター等を使用する押出造粒法、スピードミル、パワーミル等を使用して湿潤捏和物を破砕する破砕造粒法、ミニマイザー、パワーニーダー、スピードミル、マルメライザー等を使用し、主として転動作用により造粒する転動造粒法、噴霧乾燥等の方法による流動層造粒法などが挙げられる。
<乾燥工程>
乾燥工程は、造粒工程で得られた造粒物を乾燥する工程である。乾燥する方法としては、特に制限なく、目的に応じて適宜公知の乾燥方法を選択することができ、例えば、棚式乾燥機、流動層造粒装置などを用いて行えばよい。
<整粒工程>
整粒工程は、乾燥工程で得られた乾燥した顆粒において、凝集物が生成した場合に、該凝集物を解砕して一定粒度未満の顆粒を得る工程である。前記整流工程としては、特に制限なく、目的に応じて適宜公知の造粒法を選択することができ、例えば、篩(例えば、500μmメッシュの篩)で整粒する方法、解砕装置で解砕する方法などが挙げられる。前記解砕装置としては、例えば、パワーミル、サンプルミル、コーミルなどが挙げられる。
<第二混合工程>
第二混合工程は、整粒工程で得られた顆粒に、結晶セルロースと賦形剤と崩壊剤と滑沢剤とを混合して混合粉末を得る工程である。混合の方法としては、整粒工程で得られた顆粒と賦形剤と崩壊剤と滑沢剤とが混合される限り、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、タンブラー型混合機などが挙げられる。
<打錠工程>
打錠工程は、第二混合工程で得られた混合粉末を充填して圧縮成形して医薬組成物を作製する工程である。打錠の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、ロータリー打錠機、油圧プレス機、単発打錠機などが挙げられる。
打錠の際の打錠圧は、特に制限されるものではなく、用いる装置、原理、大きさ、主薬の種類等によって適宜調節することができる。上述したような装置を用いる場合には、例えば、打錠圧は12kg/cm以上30kg/cm以下が好ましい。
打錠の際の温度は、本発明の効果が損なわれない特に制限されるものではない。本発明では、用いる糖類粒子が溶解又は溶融しない程度に設定することが好ましく、通常室温(例えば、20〜30℃程度)で行えば十分である。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例1)
メマンチン塩酸塩5.0mg(I型結晶)、精製水及びエタノールにヒドロキシプロピルセルロース2.0mg、アセスルファムカリウム1.0mg、スクラロース0.5mgを投入し、攪拌混合し、主薬溶液を調整した。
次いで、D−マンニトール77.5mg(平均粒子径(D50)83μm、かさ密度0.55g/cm、安息角33°)と主薬溶液とを湿式造粒し、造粒物を得た。その後、造粒物を乾燥し、乾燥顆粒を得た。
次いで、得られた乾燥顆粒を整粒した整粒顆粒と、カルメロース5.0mg、結晶セルロース5.0mg(かさ密度0.12g/cm)、クロスポビドン3.0mg、を容器回転型混合機に入れて混合した。その後、ステアリン酸マグネシウム1.0mgを加えて、均質な粉末混合物を得た。
次いで、得られた粉末混合物を表1に示した処方にて、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠圧14.3kg/cmにて打錠し、圧縮成形して、1錠あたりの重量100mgの口腔内崩壊錠を作製した。
(実施例2)
表1に示す通り、結晶セルロース10.0mg、D−マンニトール72.5mgの添加量に変えた以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製した。
(実施例3)
表1に示す通り、結晶セルロース15.0mg、D−マンニトール67.5mgの添加量を変えた以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製した。
(実施例4)
表1に示す通り、結晶セルロース18.0mg、D−マンニトール64.5mgの添加量を変えた以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製した。
(比較例1)
表1に示す通り、結晶セルロースを20.0mg、D−マンニトールを62.5mg添加した以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製した。
(比較例2)
表1に示す通り、結晶セルロースを4.0mg、D−マンニトールを78.5mg添加した以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製した。
(比較例3)
表1に示す通り、結晶セルロースを添加せず、部分アルファー化デンプン5mgを添加した以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製した。
(比較例4)
表1に示す通り、部分アルファー化デンプン5mgを添加し、結晶セルロース10mg、D−マンニトール67.5mgの添加量に変えた以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製した。
(比較例5)
表1に示す通り、結晶セルロースを添加せず、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース5mgを添加した以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製した。
(比較例6)
表1に示す通り、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース5mgを添加し、結晶セルロースを10mg、D−マンニトール67.5mgの添加量に変えた以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製した。

Figure 2020055776
(錠剤硬度の評価)
各実施例及び比較例で作製した錠剤硬度を、以下のように評価した。結果を表1に示す。錠剤硬度は、錠剤硬度計(富山産業社製、TH−303MP)を用いて、硬度(N)を測定した。また、錠剤硬度はそれぞれ6回の測定を行い、それらの平均値を測定結果とした。
−評価基準−
◎ :70N以上
○ :60N以上70N未満
△ :40N以上60N未満
☓ :40N未満
(服用感の評価)
各実施例及び比較例で作製した口腔内崩壊錠の服用感を、以下のように評価した。結果を表1に示す。
錠剤1錠を口に含み、飲み込まないように注意しながら錠剤を口腔内に行き渡らせ、錠剤が完全に崩壊し終わった後に吐き出して、粉っぽい味とざらつきの程度を以下の評価基準で評価した。なお、以下の評価基準では、点数が高いほど、服用感が良いことを示す。
−評価基準−
5 :ほとんど粉っぽい味、ざらつきを感じない。
4 :苦にならないレベルでわずかに粉っぽい味、ざらつきを感じる。
3 :わずかに粉っぽい味、ざらつきを感じる。
2 :粉っぽい味、ざらつきを感じる。
1 :著しく粉っぽい味、ざらつきを感じる。
表1から明らかなように、実施例1〜4は、錠剤硬度が高く、かつ、服用感が向上したことが確認された。一方、比較例1、比較例4及び比較例6は、錠剤硬度は優れていたが、服用感が低下したことが確認された。また、比較例2は、服用感が向上したが、錠剤硬度が低下したことが確認された。さらに、比較例3及び比較例5は、錠剤硬度と服用感とが低下したことが確認された。

Claims (4)

  1. メマンチン又はその薬物学的に許容される塩と、結晶セルロースと、糖アルコールとを含有する医薬組成物であって、
    前記結晶セルロースは、前記医薬組成物に対して5重量%以上20重量%未満を含有することを特徴とし、錠剤である医薬組成物(但し、部分アルファー化デンプンあるいは低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む医薬組成物を除く。)。
  2. 前記結晶セルロースは、前記医薬組成物に対して10重量%以上15重量%以下を含有することを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記糖アルコールは、D−マンニトールであることを特徴とする請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 前記医薬組成物は、口腔内崩壊錠であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。

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