JP4658287B2 - 液晶パネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の基板あるいは第2の基板上に集積回路基板を有する液晶表示パネルに関するものである。また、前記集積回路基板に外部から信号を印加するための入力配線構成に関するものである。また、第1の基板上に設ける第1の電極、あるいは第2の基板上に設ける第2の電極の集積回路基板下の配線構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の液晶表示パネルと外部回路との接続は、絶縁性ゴム材に導電性粒子を有する導通部と導電性粒子を含まない非導通部とを積層してなる異方性コネクターを直接使用する構造、あるいは、絶縁性樹脂に導電性配線を有するフレキシブルプリント基板(FPC)を介する構造であった。あるいは、第1の基板あるいは第2の基板上に集積回路基板を実装する構造であったが、集積回路基板への外部からの信号を入力する入力配線は、集積回路基板のIC入力端子から直接に集積回路基板の外に配線するものであった。そのため、集積回路基板のIC入力端子数が多くなると入力配線の占有する面積が大きくなり、液晶パネルの表示面積が減少してしまった。
【0003】
また、従来の異方性コネクター、あるはフレキシブルプリント基板を利用して外部回路基板との接続を行う構造に比較して、第1の基板あるいは第2の基板上に集積回路基板を実装する方式は、集積回路基板の集積回路基板の面積を小さくするために配線の幅、あるいは配線間のギャプが狭くなり、断線あるいは電気的短絡の発生が多くなる。さらに、第1の電極と第2の電極の入力端子が近接するため、集積回路の実装前に第1の電極の断線、電気的短絡、あるいは第2の電極の断線、電気的短絡の検査を行うことが困難であった。
【0004】
さらに、第1の基板あるいは第2の基板上に集積回路基板を実装し、異方性コネクターを使用して液晶表示パネル以外に設ける外部回路基板との接続を行うことにより低コストで実装面積を小さく実装することが可能であるが、集積回路基板と異方性コネクターを構成する導電部が接触することにより電気的短絡を発生してしまう欠点があった。そのため異方性コネクターと集積回路基板を近接することが困難であり、結果的に面積が大きくなってしまっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、集積回路に外部の回路基板から信号を入力するのに必要となる接続面積を低減すること。さらに、第1の電極間あるいは第2の電極間の電気的短絡の検査を容易にする電極構造、および第1の電極、あるいは第2の電極の断線の検査を容易にする電極構造を提案すること。さらに、集積回路基板と異方性コネクターの接続面積を低減するための構造、また集積回路基板への入力抵抗の許容値に応じた接続構造を提案することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決するために本発明は、以下の構造を採用する。
【0007】
本発明の液晶パネルは、一対の基板間に液晶層を封入し、液晶層へ所定の信号を印加する集積回路基板を一対の基板の少なくとも一方の基板上に配置した液晶パネルであって、集積回路基板は、外部回路基板からの入力信号を印加する多数のIC入力端子を集積回路基板の辺に沿って下面側に配列し、IC入力端子と接続するための複数の基板入力端子を集積回路基板が実装されている一方の基板の辺に沿って配列し、各々のIC入力端子は、基板入力端子と、各々1対1で接続し、複数のIC入力端子のうち、一つのIC入力端子は、他の前記IC入力端子を迂回し、集積回路基板の真下に配置されたIC下入力配線を経由して、集積回路基板の外側に設けた基板入力端子と接続し、一つのIC入力端子の隣に位置するIC入力端子は、IC入力端子の幅よりも広い幅の基板入力端子と接続されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の液晶パネルにおける一つのIC入力端子は、比較的大きな接続抵抗が許容され、IC入力端子の幅よりも広い幅の基板入力端子と接続されているIC入力端子は、接続抵抗が小さいことを要することを特徴とする。
【0009】
本発明の液晶パネルにおける集積回路基板は細長い矩形状であり、集積回路基板と外部回路基板との接続を行う前記IC下入力配線は、集積回路基板の短辺を経由して基板入力端子と接続することを特徴とする。
【0010】
本発明の液晶パネルにおける集積回路基板は細長い矩形状であり、集積回路基板に設けるIC入力端子は集積回路基板の長辺側に設けたことを特徴とする。
【0011】
本発明の液晶パネルは、集積回路基板は複数有し、各々の集積回路基板のIC入力端子には、同一の外部回路基板から信号が印加することを特徴とする。
【0023】
本発明の液晶表示パネルは、複数の第1の電極と複数の第2の電極とを有し、さらに、第1の電極あるいは第2の電極を介して液晶層に所定の信号を印加するために第1の基板あるいは第2の基板上に集積回路基板をチップ・オン・ガラス実装法により実装することにより、複数の第1の電極、あるいは複数の第2の電極に所定の信号を印加する場合に、従来の異方性コネクターを利用する、あるいはフレキシブルプリント基板を利用する場合に比較して、第1の基板あるいは第2の基板以外の外部回路基板との接続本数を低減できるため、接続抵抗の低減、接続面積の低減が可能となる。
【0024】
また、集積回路基板には、第1の基板あるいは第2の基板以外からの入力信号を印加する入力端子を設け、集積回路基板と入力端子とは入力配線とIC入力用端子で接続し、前記入力配線の少なくとも一部は、IC入力用端子から集積回路基板の内部へ迂回するIC下入力配線を有し、さらに集積回路基板の外部に有するIC外入力配線とを経由して入力端子に接続する構成とすることにより、集積回路基板からなる集積回路基板下にIC下入力配線を設けることができるため、配線を微細化しても集積回路基板基板により保護できるため、断線がなく、さらにごみ等による配線間の電気的短絡も防止することができる。さらに、集積回路基板からなる集積回路基板の面積を大きくすることなく、複数本の外部回路基板からの配線を集積回路外に配置することが可能となり、外部回路基板との接続面積を効率よく利用できる。
【0025】
また、液晶層に所定の信号を印加する集積回路基板を第1の基板あるいは第2の基板の少なくともいずれか一方の基板上に設け、第1の電極と第2の電極は、集積回路基板との接続を行う接続部を有し、第1の電極あるいは第2電極の少なくとも一方は、接続部よりさらに集積回路基板の内側に延長する配線ブロック部を設けることにより、集積回路基板を実装する前に第1の電極あるいは第2の電極の断線、あるいは電気的短絡の検査を行う場合に、集積回路基板と各電極との接続部に信号を印加することなく、配線ブロック部に信号を印加することにより、検査時の電極の傷の発生、あるいは汚れの転写等の劣化を防止することが可能となる。さらに、第1の電極と第2の電極の配線ブロック部を離れる位置に設けることにより、検査の際に第1の電極と第2の電極への信号印加時の電気的短絡を防止できる。
【0026】
また、液晶表示パネルを構成する第1の電極と第2の電極は、集積回路基板との接続を行う接続部を設け、第1の電極あるいは第2電極の少なくとも一方は、接続部よりさらに集積回路基板の内側に延長する配線ブロック部を有し、配線ブロック部では、奇数番目の第1の電極と偶数番目の第1の電極、あるいは奇数番目の第2の電極と偶数番目の第2の電極終端部が集積回路基板下で少なくとも2種類の配線ブロック部を設けることにより、第1の電極間の電気的短絡と断線、あるいは第2の電極間の電気的短絡と断線を同時に検査することが可能となり、検査時の電極の傷の発生、あるいは汚れの転写等の劣化を防止することが可能となる。
【0027】
また、第1の基板あるいは第2の基板以外からの入力信号を外部回路基板から印加する入力端子と入力信号を発生する外部回路基板との接続は、絶縁性ゴム材に導電性粒子を有する導通部と導電性粒子を含まない非導通部とを積層してなる異方性コネクターを利用することにより、集積回路基板の実装分が1枚の基板であるため、衝撃により基板が破損することを異方性コネクターの弾性を利用して防止することが可能となる。従来の液晶表示パネルと外部回路基板との接続にも異方性コネクターを利用していたが、集積回路基板を第1の基板あるいは第2の基板上に設ける構成の場合には、特に有効である。
【0028】
また、第1の基板あるいは第2の基板以外からの入力信号を外部回路基板から印加する入力端子と入力信号を発生する外部回路基板との接続は、絶縁性ゴム材の外部回路基板と集積回路基板とにほぼ垂直な方向に導電性ワイヤーを設けることにより、異方性コネクターの抵抗が大きく減少することができる。また、絶縁性ゴム材の周囲に導電性ワイヤーを一定の間隔で巻きつける構造の異方性コネクターを利用することにより、異方性コネクターの厚さを薄くすることが可能となると同時に衝撃による導電性ワイヤーが外部回路基板と集積回路基板から離れることがなくなり、信頼性が向上する。
【0029】
また、液晶表示パネルに実装する集積回路基板と外部回路基板との接続を行う第1の基板あるいは第2の基板上の少なくとも一方に設ける入力配線は、集積回路基板のIC入力端子から集積回路基板の内側を経由し、さらに集積回路基板の短辺から集積回路基板の外部に設ける出力端子に接続し、外部回路基板との接続を行う基板入力端子へと接続する。以上の構造により、集積回路基板を液晶表示パネルを構成する基板の外周近傍に設けることが可能となる。そのため小さい基板の端面から基板入力端子までの長さの縮小ができ、液晶表示パネルの外形に対する表示領域の比率を大きくすることができる。
【0030】
また、集積回路基板に設けるIC入力端子の一部が、集積回路基板の長辺側にあり、他のIC入力端子を短辺側に設け、長辺側に設けるIC入力端子からの配線を短辺側に設けるIC入力端子の近傍でかつ集積回路基板と重なる領域を介して配線することにより、多くのIC入力端子を小面積で配線することが可能となる。
【0031】
また、液晶表示パネルに実装する集積回路基板に設けるIC入力端子は、集積回路基板の長辺側に設け、さらに集積回路基板と外部回路基板との接続を行う第1の基板あるいは第2の基板上の少なくとも一方に設ける入力配線は、集積回路基板の短辺から集積回路基板の外部に設ける出力端子に接続し、さらに第1の基板あるいは第2の基板上に設ける集積回路基板は複数有し、複数の集積回路基板のIC入力端子には同一のフレキシブルプリント基板(FPC)から信号が印加することにより、フレキシブルプリント基板の面積の縮小と低コスト化、さらに、外部回路基板とフレキシブルプリント基板との接続を小面積で行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
以下に本発明を実施するための最良の形態における液晶表示パネルについて図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における液晶表示パネルを使用する液晶表示装置の平面模式図である。図2は、図1に示す液晶表示装置のA−A線における断面模式図である。図3は、図1に示す液晶表示装置に使用する液晶表示パネルを示す平面図である。図4は、図3の示す液晶表示パネルの一部を示す拡大平面図である。図5は、図4に示す液晶表示パネルのB−B線における断面図である。以下に、図1と図2と図3と図4と図5とを交互に用いて第1の実施形態を説明する。
【0033】
まづ、液晶表示装置には、透明基板からなる第1の基板5上には透明導電膜からなる第1の電極13を設ける。第1の電極13は表示領域では1本目の第1の電極41から、n本目の第1の電極43までほぼ平行するストライプ状の行電極パターンであり、代表として1本目の第1の電極41とm本目の第1の電極42とn本目の第1の電極43とを示している。
【0034】
また、第1の基板5と所定の間隙を設けて対向する第2の基板6上には、透明導電膜からなる第2の電極14を設ける。第2の電極14は表示領域では1本目の第2の電極45から、q本目の第2の電極47までほぼ平行するストライプ状の列電極パターンであり、代表として1本目の第2の電極45とp本目の電極46とq本目の第2の電極47とを示している。
【0035】
n本の第1の電極13とq本の第2の電極14からなるn*qのドットマトリクス型の液晶表示パネルとなる。また表示領域の周囲では液晶層7を密閉するために、シール材10を有する。またシール材10の一部には、封孔部(図示せず)を有し、液晶層7を注入後封止材(図示せず)により密閉している。液晶層7は、210度から260度のいずれかのツイスト角度のスーパーツイストネマティック(STN)液晶を採用し、第1の基板5上と第2の基板6上には、液晶層7を所定の方向に揃えるための配向膜(図示せず)を有する。
【0036】
また、第2の基板6上に設ける第2の電極14は、表示領域の周囲に設ける第1の異方性導電性シール部51と第2の異方性導電性シール部52とにより第1の基板5上の第2の電極用IC接続部65に接続する。異方性導電シール部は絶縁性樹脂に導電粒(図示せず)を混合しているため、第2の電極14から導電粒を介して第2の電極用IC接続部65に接続できる。また、第1の電極13は、表示領域外周部で第1の電極用IC接続部55に接続する。以上に示すように第1の電極13と第2の電極14とは、第1の基板5上に設ける第1の電極用IC接続部55と第2の電極用IC接続部65に終結することができる。前記IC接続部55、65は、外部回路基板16からの信号により所定の電圧波形を各画素部に印加するための集積回路基板(IC)11とチップ・オン・ガラスにより接続する。
【0037】
また集積回路基板11は、外部回路基板16からの信号を入力するためのIC入力端子77、78を有する。集積回路基板11は、第1の基板5の一辺に設けてあり、第2の電極14と異方性導電性シール部51、52との配線は、1本目45からp本目46を図面左側に配置し、p+1本目からq本目47を図面右側に配置している。左右に均等な本数を配置することにより、集積回路基板11に設ける第1の電極用IC接続部55を左右均等に割り付けることができるため、回路配置のバランスが良くなる。また、第1の電極13に接続する第1の電極用IC接続部55は、図面の左右に設ける第2の電極用IC接続部65間に設けることにより、回路を効率良く配置することができる。
【0038】
さらに集積回路基板11と第1の電極用IC接続部55と第2の電極用IC接続部65を図4を用いて詳細に説明する。第2の電極用IC接続部65は集積回路基板11の左右に配置し、第1の電極用IC接続部55に接続する第1に出力端子75に近接する第2の出力端子76を有する。そのため、第2の電極用IC接続部では、集積回路基板11の外周に沿って第2の出力端子76から延長する第2の配線ブロック85を有する。第2の配線ブロック85は、第1の電極用IC接続部55から集積回路基板11の内部に延長する第1の配線ブロック86、87と離れ、かつ第2の配線ブロック85内の配線は、相互に近接する配置を採用する。
【0039】
また、第1の電極用IC接続部55は集積回路基板11の中央に配置する。集積回路基板11には第1の電極用IC接続部55と接続するための第1の出力端子75を有し、第1の出力端子75の一部は第2の出力端子76に近接する。第1の電極用IC接続部55は、集積回路基板11のIC入力端子77、78の方向に延長する第1の配線ブロック86、87(図4)を有する。さらに第1の配線ブロックは、奇数番目の第1の電極に接続する第1の奇数配線ブロック86と第1の偶数配線ブロック87とを有する。第1の奇数配線ブロック86と第1の偶数配線ブロック87とは、集積回路基板11の第1の出力端子75から延長する長さが異なり、第1の奇数配線ブロック86は短く、第1の偶数配線ブロック87が長いため、第1の電極13間の電気的短絡の評価を第1の奇数配線ブロック86と第1の偶数配線ブロック87を独立して接続することにより、集積回路基板11を実装する前に簡単に評価することが可能となる。
【0040】
さらに、第1の配線ブロック86、87と第2の配線ブロック85とを離し、かつ各配線ブロック内の電極の集中化を行うことにより、集積回路基板11を実装する前に液晶表示パネルの表示品質のテストを第1の配線ブロックと第2の配線ブロックを簡単に電気的に分離して接続することが可能となるため、集積回路基板11とかさなる領域に第1の配線ブロックと第2の配線ブロックを設けること、さらに、第1の奇数配線ブロックと第1の偶数配線ブロックとを設けることは液晶表示パネルの品質の安定化と低コスト化に有効である。
【0041】
つぎに、集積回路基板11の外部回路基板16(図2)からの信号を入力する入力部に関して説明する。集積回路基板11には、複数のIC入力端子77、78を有する。IC入力端子B78は異方性導電性フィルム材に内在する導電粒91(図5)により第1の基板5上に設けるIC入力配線73(図4)に接続し、さらに外部回路基板16との接続を行うための基板入力端子80に接続する。なお一部のIC入力端子A77は、異方性導電性フィルム材により広幅の基板入力端子79と短い距離で接続している。これら配線の差は、各IC入力端子は、外部回路(図示せず)からIC入力端子までの接続抵抗の大きさに異なる制限があることによる。IC入力端子A77は、小さい接続抵抗とするために、広い面積の基板入力端子A79が、短い長さのIC入力配線を介して接続している。
【0042】
また、IC入力端子B78は、比較的大きな接続抵抗が許容されるため、他の端子と同等の面積を有する基板入力端子B80が接続し、IC下入力配線B73が接続している。本発明では、基板入力端子の面積が大きい部分の隣りにもIC入力端子を設けることを可能とし、さらに、前記IC入力端子から基板入力端子までのIC入力配線の一部は、集積回路基板11の下側に設ける構造を採用する。また、IC入力配線の集積回路基板11の下側から外側に出るIC下入力配線84、88は、第2の電極用IC接続部65を設ける辺と同一な辺にほぼ設けている。本第1の実施形態では、集積回路基板11の左側に位置するIC左下入力端子84と右側に位置するIC右下入力端子88を採用している。
【0043】
以上の構造を採用することにより、図5に示すように集積回路基板11の近傍に異方性コネクター12を配置する場合においても、異方性コネクターの導通部部により複数のIC入力配線が電気的短絡を発生することがないため、第1の基板5の外部回路基板との接続に必要な長さを短くすることが可能となる。小型情報機器である液晶表示装置の場合には、薄く、小型であり、また液晶表示パネルの表示面積を大きくすることが情報を多く呈示し、デザイン性の制約もなくすことが必要であるため、有効な構造である。
【0044】
以上の液晶表示パネルを使用する液晶表示装置の実施形態として、液晶表示パネルの裏蓋3側には、エレクトロルミネッセント(EL)素子からなる光源15と、液晶表示パネルにチップ・オン・ガラス法にて実装する集積回路基板(IC)11に印加する信号、あるいは電源回路、発信回路等を有する外部回路基板16を設ける。外部回路基板16のエネルギー源として電池17が接続している。外部回路基板16と液晶表示パネルとの接続は導電部と絶縁部を交互に積層してなる異方性コネクター12により行い、モジュール枠25により保持する。また外部回路基板16には、通信センサー回路22と通信センサー21とを有する。通信センサー21としては、赤外線LEDと赤外線センサーを有する赤外線通信センサーを採用する。
【0045】
さらに、液晶表示装置は、図1、図2に示すように、第1の偏光板8の風防ガラス2側には、見切板33を有し、通信センサー21上には通信センサー21の遮蔽と通信を行うためにセンサー窓部を設ける。以上の構成により液晶表示モジュールは、液晶表示装置ケース1と風防ガラス2と裏蓋3内に収容される。また液晶表示装置には液晶表示パネルの表示内容をオン、オフ、または変更し、あるいは光源の点灯を行う複数のスイッチ28、29、30、31を有する。
【0046】
<第2の実施形態>
以下に本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。図6は集積回路基板の近傍を示す拡大平面図である。第2の実施形態の特徴は、集積回路基板に設ける第2の電極用IC接続部の一部が第1の電極用IC接続部を設ける辺に設けている点である。以下に、図6を用いて第2の実施形態を説明する。第1の実施形態と同様な液晶表示パネルの構成内容に関しては、同一の符号および名称を用いて説明する。
【0047】
第1の電極13と第2の電極14とは、第1の基板5上に設ける第1の電極用IC接続部55と第2の電極用IC接続部65に終結することができる。前記IC接続部55、65は、外部回路基板からの信号により所定の電圧波形を各画素部に印加するための集積回路基板(IC)11とチップ・オン・ガラスにより接続する。
【0048】
また、集積回路基板11は、外部回路基板16からの信号を入力するためのIC入力端子77、78を有する。第2の電極14と異方性導電性シール部51、52との配線は、左右に均等な本数を配置することにより、集積回路基板11に設ける第1の電極用IC接続部55を左右均等に割り付けることができるため、回路配置のバランスが良くなる。また、第1の電極13に接続する第1の電極用IC接続部55は、図面の左右に設ける第2の電極用IC接続部65間に設けることにより、回路を効率良く配置することができる。また、集積回路基板11のIC下入力配線を設ける領域を確保するために第2の電極用IC接続部65の一部を第1の電極用IC接続部55の辺に設ける。
【0049】
そのため、第1の電極用IC接続部55と同一の辺に設ける第2の電極用IC接続部65では、他の辺に設ける第2の電極用IC接続部に近接する方向に第2の出力端子から延長する第2の配線ブロック85を有する。第2の配線ブロック85は、第1の電極用IC接続部から集積回路基板11の内部に延長する第1の配線ブロック90と離れ、かつ第2の配線ブロック内の配線は、相互に近接する配置を採用する。また第1の配線ブロック内の配線も相互に近接する配置とする。
【0050】
第1の配線ブロック90と第2の配線ブロック85とを離し、かつ各配線ブロック内の電極の集中化を行うことにより、集積回路基板11を実装する前に液晶表示パネルの表示品質のテストを第1の配線ブロックと第2の配線ブロックを簡単に電気的に分離して接続することが可能となるため、集積回路基板11とかさなる領域に第1の配線ブロックと第2の配線ブロックを設けることにより液晶表示パネルの品質の安定化と低コスト化に有効である。
【0051】
つぎに、集積回路基板11の外部回路基板からの信号を印加する部分に関して説明する。集積回路基板11には、複数のIC入力端子を有する。IC入力端子は異方性導電性フィルム材に内在する導電粒91(図5)により第1の基板5上に設けるIC入力配線に接続し、さらに外部回路基板との接続を行うための基板入力端子に接続する。IC入力端子は、外部回路からIC入力端子までの接続抵抗の大きさにそれぞれ制限がある。入力端子A77には、小さい接続抵抗とするために、広い面積の基板入力端子A79が、短い長さのIC入力配線を介して接続している。
【0052】
また、入力端子B78には、比較的大きな接続抵抗が許容されるため、他の端子と同等の面積を有する基板入力端子B80が接続し、IC入力配線B73が接続している。本発明では、基板入力端子の面積が大きい部分の隣りにもIC入力端子を設けることを可能とし、さらに、前記IC入力端子から基板入力端子までのIC入力配線の一部は、集積回路基板11の下側に設ける構造を採用する。また、IC入力配線の集積回路基板11の下側から外側に出るIC下入力配線84、88は、第2の電極用IC接続部を設ける辺と同一な辺にほぼ設けている。本第2の実施形態では、集積回路基板11の左側に位置するIC左下入力端子84と右側に位置するIC右下入力端子88を採用している。
【0053】
以上の構成を採用することにより、集積回路基板11の長さと第1の電極用IC接続部と第2の電極用IC接続部の個数に応じて、第1の実施形態と第2の実施形態を選択することにより、最適なIC入力配線とIC入力端子の配置とすることができる。
【0054】
<第3の実施形態>
以下に本発明の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。第3の実施形態の特徴は、集積回路基板のIC入力端子を設ける以外の面に絶縁層を設け、集積回路基板の側壁と異方性コネクターの電気的短絡を防止する構造を採用することである。図7は、液晶表示パネルの集積回路基板を設ける部分とその周囲を拡大する断面図である。以下に、図7を用いて第3の実施形態を説明する。第1の実施形態と同様な液晶表示パネルの構成内容に関しては、同一の符号および名称を用いて説明する。
【0055】
第1の電極13と第2の電極14とは、第1の基板5上に設ける第1の電極用IC接続部と第2の電極用IC接続部に終結することができる。前記IC接続部は、外部回路基板からの信号により所定の電圧波形を各画素部に印加するための集積回路基板(IC)11とチップ・オン・ガラスにより接続する。
【0056】
液晶表示パネルの構成は、第1の実施形態の図5とほぼ同等である。集積回路基板11の側壁に異方性コネクターの導電部が接続すると集積回路基板11に誤信号が印加するため集積回路基板が誤動作してしまう。そのため本第3の実施形態では、集積回路基板11の側壁に絶縁層96を設ける。絶縁層96としては、集積回路基板11としてシリコン基板を利用するため、シリコン基板を酸化する酸化シリコン膜、あるいはスパッタリング法で形成する絶縁層、インクジェット法により塗布する有機絶縁層のいずれかを設けている。
【0057】
あるいは、第1の基板上の電極と集積回路基板11上の端子とを接続する異方性導電性フィルムを異方性コネクター12を設けるIC入力端子部まで仮止めし、集積回路基板11をCOG法に実装した後に、集積回路基板11の周囲に開口部を有する金属マスクを利用し、集積回路基板11の周囲にスパッタリング法に代表される真空成膜法により絶縁層を形成する。その後、異方性コネクター12のIC入力端子の部分の異方性導電性フィルムを除去することにより、集積回路基板11の第1の基板5に面する以外の面には、絶縁層96を設けることができる。IC入力端子上の絶縁層は異方性導電性フィルムの除去により異方性コネクター12のよる電気的接続には問題がない。
【0058】
以上の構造を採用することにより、集積回路基板11の周囲に絶縁層96を設けるため、異方性コネクター12と集積回路基板11との接触による集積回路基板11の誤動作を防止することができる。
【0059】
<第4の実施形態>
以下に本発明の第4の実施形態について図面を参照しながら説明する。第4の実施形態の特徴は、集積回路基板の周囲にICへの光の遮蔽を行い、さらに、異方性コネクターの歪を防止するための隔離保持部を固定するために固着樹脂を設ける構造を採用することである。図8は、液晶表示パネルの集積回路基板を設ける部分とその周囲を拡大する断面図である。以下に、図8を用いて第4の実施形態を説明する。第1の実施形態と同様な液晶表示パネルの構成内容に関しては、同一の符号および名称を用いて説明する。
【0060】
第1の電極13と第2の電極14とは、第1の基板5上に設ける第1の電極用IC接続部と第2の電極用IC接続部に終結することができる。前記IC接続部は、外部回路基板16からの信号により所定の電圧波形を各画素部に印加するための集積回路基板(IC)11とチップ・オン・ガラスにより接続する。
【0061】
液晶表示パネルの構成は、第1の実施形態の図5とほぼ同等である。集積回路基板11の側壁に異方性コネクターの導電部が接続すると集積回路基板11に誤信号が印加するため集積回路基板が誤動作してしまう。また異方性コネクター12が外部回路基板16と第1の基板5の間で湾曲することにより、異方性コネクターの導通部と各端子との接触面積の低下、あるいは導通部の圧縮強度が低下するため接続抵抗が増加し、集積回路基板11の誤動作が発生する。
【0062】
そのため、本第4の実施形態では、集積回路基板11と異方性コネクター12との間にプラスチック製の隔離保持部97を設ける。隔離保持部97は、集積回路基板11の周囲に設ける固着樹脂98と第2の基板6上に設ける補強樹脂99とにより固定する。固着樹脂98は、隔離保持部97の一部に設ける注入孔(図示せず)により充填する。隔離保持部97の一部は、外部回路基板16に設ける外部回路基板溝101まで伸びており、異方性コネクター12の一方の側壁を保持する。異方性コネクター12の他方の側壁は、液晶表示パネル等を保持するモジュール枠25により保持する。
【0063】
以上の構成を採用することにより、異方性コネクター12は第1の基板5と外部回路基板16との間に垂直に保持され、異方性コネクター12の圧縮力が均一でかつ第1の基板5と外部回路基板16方向に伝達することができるため、第1の基板5上に設ける各端子と外部回路基板16上に設ける端子との接続抵抗を低減し、安定化し、外部衝撃に対しても安定化することが可能となる。また異方性コネクター12の導通部と集積回路基板11の接触も防止できる。
【0064】
また、固着樹脂98を着色することにより、集積回路基板11への光の照射を遮蔽することができるため、集積回路基板11の光による消費電力の増加の防止、誤動作の防止を行うことができる。また、隔離保持部97も着色樹脂を利用すると光の遮蔽にはより効果がある。
【0065】
<第5の実施形態>
以下に本発明の第5の実施形態における液晶表示パネルについて図面を参照しながら説明する。第5の実施形態の特徴は、集積回路基板を第1の基板と第2の基板とに設けており、さらに、第2の基板側に設ける集積回路基板は、IC入力端子の一部を集積回路基板と重なり合う領域を経由し、集積回路基板の短辺側からIC横側入力配線を集積回路基板の外側に配線している点である。図9は、本発明の第5の実施形態における液晶表示パネルを示す平面図である。図10は、図9の示す液晶表示パネルの一部を示す拡大平面図である。以下に、図9と図10とを交互に用いて第5の実施形態を説明する。第1の実施形態と同様な液晶表示パネルの構成内容に関しては、同一の符号および名称を用いて説明する。
【0066】
まづ、液晶表示装置には、透明基板からなる第1の基板5上には透明導電膜からなる第1の電極13を設ける。第1の電極13は表示領域では1本目の第1の電極41から、n本目の第1の電極43までほぼ平行するストライプ状の行電極パターンであり、代表として1本目の第1の電極41とm本目の第1の電極42とn本目の第1の電極43とを示している。
【0067】
また、第1の基板1と所定の間隙を設けて対向する第2の基板5上には、透明導電膜からなる第2の電極14を設ける。第2の電極14は表示領域では1本目の第2の電極45から、q本目の第2の電極47までほぼ平行するストライプ状の列電極パターンであり、代表として1本目の第2の電極45とp本目の第2の電極46とq本目の第2の電極47とを示している。
【0068】
n本の第1の電極13とq本の第2の電極14からなるn*qのドットマトリクス型の液晶表示パネルとなる。また表示領域の周囲では液晶層7を密閉するために、シール材9を有する。またシール材9の一部には、封孔部(図示せず)を有し、液晶層7を注入後封止材(図示せず)により密閉している。液晶層7は、210度から260度のいずれかのツイスト角度のスーパーツイストネマティック(STN)液晶を採用し、第1の基板1上と第2の基板5上には、液晶層7を所定の方向に揃えるための配向膜(図示せず)を有する。
【0069】
また、第1の電極13は、表示領域外周部で第1の電極用IC接続部55に接続する。第1の電極用IC接続部55は、第1の集積回路基板105の第1の出力端子75(図9には示さないが図4の75と同等)に接続する。第2の電極14は、第2の電極用IC接続部65に接続する(図10)。第2の電極用IC接続部65は、第2の集積回路基板106の第2の出力端子121に接続する。集積回路基板105、106は、チップ・オン・ガラスにより実装する。
【0070】
また、第1の集積回路基板105は、外部回路基板(図示せず)からの信号を入力するためのIC入力端子77、78を有する。第1の集積回路基板105は、第1の基板5の一辺に設けてある。第1の電極用IC接続部55は第1の集積回路基板105の中央に配置する。第1の集積回路基板には第1の電極用IC接続部と接続するための第1の出力端子を有する。また、第1の集積回路基板105には、複数のIC入力端子を有する。IC入力端子は、異方性導電性フィルム材(図示せず)により第1の基板5に設けるIC入力配線に接続し、さらに外部回路基板との接続を行うための基板入力端子に接続する。IC入力端子は、外部回路からIC入力端子までの接続抵抗の大きさに制限がある。入力端子A77には、小さい接続抵抗とするために、広い面積の基板入力端子が短い長さのIC入力配線を介して接続している。
【0071】
また、入力端子B78には、比較的大きな接続抵抗が許容されるため、他の端子と同等の面積を有する基板入力端子B80が接続し、IC入力配線B73が接続している。本発明では、基板入力端子の面積が大きい部分の隣りにもIC入力端子を設けることを可能とし、さらに、前記IC入力端子から基板入力端子までのIC入力配線の一部は、第1の集積回路基板105の下側に設ける構造を採用する。また、IC入力配線の第1の集積回路基板105の下側から外側に出るIC下左入力配線107とIC下右入力配線108は、第1の集積回路基板105の短辺に設けている。
【0072】
基板入力端子79、80は、第1の基板5の外周部に設ける第1のFPC接続部110でポリイミド樹脂に銅配線を有するフレキシブルプリント基板(FPC)と熱硬化性樹脂にニッケルに金メッキを行った導電粒子を含む異方性導電性シートを利用して接着する。
【0073】
また、第2の集積回路基板106は、外部回路基板(図示せず)からの信号を入力するためのIC入力端子(図示せず)を有する。第2の集積回路基板106は、第2の基板6の一辺に設けてある。第2の電極用IC接続部65は第2の集積回路基板106の中央に配置する。第2の集積回路基板には第2の電極用IC接続部65と接続するための第2の出力端子を有する。また、第2の集積回路基板106には、複数のIC入力端子を有する。
【0074】
IC入力端子C122は異方性導電性フィルム材(図示せず)により第2の基板6上に設けるIC入力配線B123に接続し、さらに外部回路基板との接続を行うための基板入力端子に接続する。一部のIC入力配線は、第2の集積回路基板106の下側のIC横側入力配線109を経由してフレキシブルプリント基板115と第3のFPC接続部112で接続する。他のIC入力配線は、一部第2の集積回路基板106と重なり、さらに短い長さでフレキシブルプリント基板116と第2のFPC接続部111にて接続する。第2のFPC接続部111は、抵抗を小さくし、第3のFPC接続部112は、比較的大きな抵抗を許容する配線に使用する。
【0075】
以上に示すように、フレキシブルプリント基板115には、第1の集積回路基板105の所定の信号を印加するための第1のFPC接続部110と、第2の集積回路基板106に所定の信号を印加するための第2のFPC接続部111と第3のFPC接続部112とを有する。さらに、フレキシブルプリント基板115には、外部回路基板と接続を行うためにFPC接続端子116を有する。
【0076】
以上の説明から明らかなように、第2の集積回路基板106の短辺を利用し、IC入力配線をIC横側入力配線とすることにより、ほぼ第2の集積回路基板106の幅を僅かに長くする範囲に第2の集積回路基板とIC入力配線とFPC接続部を設けることが可能となり、液晶表示パネルの外形に対して表示領域の比率を大きくすることができる。また、FPC接続部を第2の集積回路基板106の近傍まで延長することにより、第2の集積回路基板106のIC入力配線の抵抗も小さくすることができ、第2の集積回路基板106の動作を安定にすることができる。
【0077】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の液晶表示パネルは、複数の第1の電極と複数の第2の電極とを有し、さらに、第1の電極あるいは第2の電極を介して液晶層に所定の信号を印加するために第1の基板あるいは第2の基板上に集積回路基板をチップ・オン・ガラス実装法により実装することにより、複数の第1の電極、あるいは複数の第2の電極に所定の信号を印加する場合に、従来の異方性コネクターを利用する、あるいはフレキシブルプリント基板を利用する場合に比較して、第1の基板あるいは第2の基板以外の外部回路基板との接続本数を低減できるため、接続抵抗の低減、接続面積の低減が可能となる。
【0078】
また、集積回路基板には、第1の基板あるいは第2の基板以外からの入力信号を印加する基板入力端子を設け、集積回路基板のIC入力端子と基板入力端子とを入力配線で接続するに当り、一部のIC入力端子は短い入力配線で基板入力端子と接続し、他のIC入力端子は集積回路基板の内部へ迂回するIC下入力配線を経由して基板入力端子に接続する構成としたことにより、接続抵抗の低いIC入力端子と比較的高い接続抵抗が許容されるIC入力端子とを隣接させ得るので、集積回路基板の辺におけるIC入力端子の配置を密にすることができる。また、集積回路基板下にIC下入力配線を設けることができるため、配線を微細化しても集積回路基板により保護できて断線がなく、さらにごみ等による配線間の電気的短絡も防止することができる。さらに、集積回路基板の面積を大きくすることなく、複数本の外部回路基板からの配線を集積回路外に配置することが可能となり、外部回路基板との接続面積を効率よく利用できる。
【0079】
また、液晶層に所定の信号を印加する集積回路基板を第1の基板あるいは第2の基板の少なくともいずれか一方の基板上に設け、第1の電極と第2の電極は、集積回路基板との接続を行う接続部を有し、第1の電極あるいは第2電極の少なくとも一方は、接続部よりさらに集積回路基板の内側に延長する配線ブロック部を設けることにより、集積回路基板を実装する前に第1の電極あるいは第2の電極の断線、あるいは電気的短絡の検査を行う場合に、集積回路基板と各電極との接続部に信号を印加することなく、配線ブロック部に信号を印加することにより、検査時の電極の傷の発生、あるいは汚れの転写等の劣化を防止することが可能となる。さらに、第1の電極と第2の電極の配線ブロック部を離れる位置に設けることにより、検査の際に第1の電極と第2の電極への信号印加時の電気的短絡を防止できる。
【0080】
また、液晶表示パネルを構成する第1の電極と第2の電極は、集積回路基板との接続を行う接続部を設け、第1の電極あるいは第2電極の少なくとも一方は、接続部よりさらに集積回路基板の内側に延長する配線ブロック部を有し、配線ブロック部では、奇数番目の第1の電極と偶数番目の第1の電極、あるいは奇数番目の第2の電極と偶数番目の第2の電極終端部が集積回路基板下で少なくとも2種類の配線ブロック部を設けることにより、第1の電極間の電気的短絡と断線、あるいは第2の電極間の電気的短絡と断線を同時に検査することが可能となり、検査時の電極の傷の発生、あるいは汚れの転写等の劣化を防止することが可能となる。
【0081】
また、第1の基板あるいは第2の基板以外からの入力信号を外部回路基板から印加する入力端子と入力信号を発生する外部回路基板との接続は、絶縁性ゴム材に導電性粒子を有する導通部と導電性粒子を含まない非導通部とを積層してなる異方性コネクターを利用することにより、集積回路基板の実装分が1枚の基板であるため、衝撃により基板が破損することを異方性コネクターの弾性を利用して防止することが可能となる。従来の液晶表示パネルと外部回路基板との接続にも異方性コネクターを利用していたが、集積回路基板を第1の基板あるいは第2の基板上に設ける構成の場合には、特に有効である。
【0082】
また、第1の基板あるいは第2の基板以外からの入力信号を外部回路基板から印加する入力端子と入力信号を発生する外部回路基板との接続は、絶縁性ゴム材の外部回路基板と集積回路基板とにほぼ垂直な方向に導電性ワイヤーを設けることにより、異方性コネクターの抵抗が大きく減少することができる。また、絶縁性ゴム材の周囲に導電性ワイヤーを一定の間隔で巻きつける構造の異方性コネクターを利用することにより、異方性コネクターの厚さを薄くすることが可能となると同時に衝撃による導電性ワイヤーが外部回路基板と集積回路基板から離れることがなくなり、信頼性が向上する。
【0083】
また、液晶表示パネルに実装する集積回路基板と外部回路基板との接続を行う第1の基板あるいは第2の基板上の少なくとも一方に設ける入力配線は、集積回路基板のIC入力端子から集積回路基板の内側を経由し、さらに集積回路基板の短辺から集積回路基板の外部に設ける出力端子に接続し、外部回路基板との接続を行う基板入力端子へと接続する。以上の構造により、集積回路基板を液晶表示パネルを構成する基板の外周近傍に設けることが可能となる。そのため小さい基板の端面から基板入力端子までの長さの縮小ができ、液晶表示パネルの外形に対する表示領域の比率を大きくすることができる。
【0084】
また、集積回路基板に設けるIC入力端子の一部が、集積回路基板の長辺側にあり、他のIC入力端子を短辺側に設け、長辺側に設けるIC入力端子からの配線を短辺側に設けるIC入力端子の近傍でかつ集積回路基板と重なる領域を介して配線することにより、多くのIC入力端子を小面積で配線することが可能となる。
【0085】
また、液晶表示パネルに実装する集積回路基板に設けるIC入力端子は、集積回路基板の長辺側に設け、さらに集積回路基板と外部回路基板との接続を行う第1の基板あるいは第2の基板上の少なくとも一方に設ける入力配線は、集積回路基板の短辺から集積回路基板の外部に設ける出力端子に接続し、さらに第1の基板あるいは第2の基板上に設ける集積回路基板は複数有し、複数の集積回路基板のIC入力端子には同一のフレキシブルプリント基板(FPC)から信号が印加することにより、フレキシブルプリント基板の面積の縮小と低コスト化、さらに、外部回路基板とフレキシブルプリント基板との接続を小面積で行うことができる。
【0086】
さらに、第1の基板上あるいは第2の基板上の少なくとも一方に偏光板を設ける場合には、偏光板に反射型偏光板を使用することにより、明るい、あるいはきらきらする表示が可能となり、液晶表示装置のデザイン性を向上することが可能となる。
【0087】
本発明には第1の基板あるいは第2の基板上にカラーフィルター層を設けたカラー液晶表示パネルにおいても本発明は当然有効である。
【0088】
本発明には第1の基板あるいは第2の基板と偏光板との間に位相差フィルム等を設けない実施形態を示したが、位相差フィルムを用いても当然本発明の効果は有効である。さらに、携帯情報機器等に利用しているドットマトリクス型液晶表示パネルの構成部材を利用しても本発明の効果は当然有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の平面模式図である。
【図2】本発明の液晶表示装置の断面模式図である。
【図3】本発明の第1の実施例における液晶表示パネルの平面図である。
【図4】本発明の第1の実施例における液晶表示パネルの一部を拡大する平面図である。
【図5】本発明の第1の実施例における液晶表示パネルの一部を拡大する断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例における液晶表示パネルの一部を拡大する平面図である。
【図7】本発明の第3の実施例における液晶表示パネルの一部を拡大する断面図である。
【図8】本発明の第4の実施例における液晶表示パネルの一部を拡大する断面図である。
【図9】本発明の第5の実施例における液晶表示パネルの平面図である。
【図10】本発明の第5の実施例における液晶表示パネルの一部を拡大する平面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置ケース
2 風防ガラス
3 裏蓋
5 第1の基板
6 第2の基板
7 液晶層
8 第1の偏光板
9 第2の偏光板
10 シール材
11 集積回路基板
12 異方性コネクター
13 第1の電極
14 第2の電極
15 光源
16 外部回路基板
17 電池
21 通信センサー
33 見切板
51 第1の異方性導電性シール部
52 第2の異方性導電性シール部
55 第1の電極用IC接続部
65 第2の電極用IC接続部
75 第1の出力端子
76 第2の出力端子
77 IC入力端子A
78 IC入力端子B
79 基板入力端子A
80 基板入力端子B
91 導電粒
96 絶縁層
97 隔離保持部
98 固着樹脂
99 補強樹脂
101 外部回路基板溝
105 第1の集積回路基板
106 第2の集積回路基板
110 第1のFPC接続部
111 第2のFPC接続部
112 第3のFPC接続部
115 フレキシブルプリント基板
116 FPC接続端子
Claims (5)
- 一対の基板間に液晶層を封入し、前記液晶層に所定の信号を印加する集積回路基板を前記一対の基板の少なくとも一方の基板上に配置した液晶パネルであって、前記集積回路基板は、外部回路基板からの入力信号を印加する多数のIC入力端子を前記集積回路基板の辺に沿って下面側に配列し、前記IC入力端子と接続するための複数の基板入力端子を前記集積回路基板が実装されている前記一方の基板の辺に沿って配列し、個々の前記基板入力端子は、対応する個々の前記IC入力端子と、各々1対1で接続し、複数の前記IC入力端子のうち、一つのIC入力端子は、他の前記IC入力端子を迂回し、前記集積回路基板の真下に配置されたIC下入力配線を経由して、前記集積回路基板の外側に設けた前記基板入力端子と接続し、
前記一つのIC入力端子の隣に位置する前記IC入力端子は、前記IC入力端子の幅よりも広い幅の前記基板入力端子と接続されていることを特徴とする液晶パネル。 - 前記一つのIC入力端子は、比較的大きな接続抵抗が許容され、前記IC入力端子の幅よりも広い幅の前記基板入力端子と接続されている前記IC入力端子は、接続抵抗が小さいことを要することを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
- 前記集積回路基板は細長い矩形状であり、前記集積回路基板と前記外部回路基板との接続を行う前記IC下入力配線は、前記集積回路基板の短辺を経由して前記基板入力端子と接続することを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶パネル。
- 前記集積回路基板は細長い矩形状であり、前記集積回路基板に設ける前記IC入力端子は前記集積回路基板の長辺側に設けたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の液晶パネル。
- 前記集積回路基板は複数有し、各々の前記集積回路基板の前記IC入力端子には、同一の前記外部回路基板から信号が印加することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の液晶パネル。
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