JP4657777B2 - 被覆損傷解析装置および方法ならびにそのプログラム - Google Patents

被覆損傷解析装置および方法ならびにそのプログラム Download PDF

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本発明は、外面に防食被覆を施して地中に埋設された金属管の被覆損傷を解析する被覆損傷解析装置および方法ならびにそのプログラムに関する。
一般に、地中に埋設されている金属管は、外面に防食被覆が施されることによって腐食が防止されている。この防食被覆としては、種々の絶縁物が用いられている。たとえば、この絶縁物として、アスファルトなどの瀝青質またはポリエチレンなどの熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
このような防食被覆が何等かの原因により損傷を受けて、埋設された金属管の金属面が土壌などの電解質に直接的に接すると、その部分が腐食する。したがって、腐食を防止するためには、金属管の防食被覆を完全な状態に維持することが重要である。このためには、被覆損傷部分をできるだけ早期に検出し、被覆損傷部分が検出された場合には、堀削して直ちに修復する必要がある。したがって、従来から、埋設された金属管の被覆損傷部分の位置を地表面から検出するための損傷位置検出技術が重要視されており、種々の損傷位置検出技術が開発されて実際に応用されている。
特許文献1には、損傷位置検出技術の一例が開示されている。この損傷位置検出技術では、金属管と地中に埋設した電極である対極との間に交流信号電流が流される。ここで、金属管に被覆損傷部分が存在すれば、この被覆損傷部分と対極との間に交流信号電流が流れることとなる。そして、金属管の直上の地表面を移動する測定装置(受信装置)における2個の車輪電極により地表面電位差を測定して信号処理することによって、金属管の被覆損傷部分がつくりだす地表面電位分布が算出される。
具体的には、2個の車輪電極間の電位差がロックインアンプに入力され、上記の交流信号電流と同じ成分の信号が抽出される。そして、その信号の振幅Aおよび位相φの極性の変化が測定される。さらに、正弦Asinφまたは余弦Acosφが算出され、算出された正弦Asinφまたは余弦Acosφを積算することによって、地表面電位分布が得られる。ここで、特許文献1の損傷位置検出技術によれば、得られた地表面電位分布の波形が記録計などの表示装置に描画される。そして、描画された波形を利用者が視覚的に解析することによって、防食被覆部分の位置が検出される。
また、特許文献2には、異なる2種類の周波数を持つ交流信号電流を用いることによって、被覆損傷部分の位置を正確に知ることができる損傷位置検出技術が開示されている。この場合も、得られた幾つかの波形が記録計などの表示装置に描画されるので、描画された波形を利用者が視覚的に解析する必要がある。
しかしながら、利用者の視覚的な解析に頼るのでは、被覆損傷部分が存在していないのにもかかわらず、被覆損傷部分が存在していると判断されて、堀削しても損傷が確認されない場合が生じるおそれがある。また、波形の見逃しによって、損傷があっても検出できないおそれもある。
また、記録計などの表示装置を測定装置に搭載する必要があるため、測定装置の小型化の障害となるという問題もある。
特開2003−004686号公報 特開2003−004687号公報
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、利用者によって視覚的に波形を解析する必要をなくし、被覆損傷部分の有無判定および被覆尊重部分の位置検出を自動的に実行可能な被覆損傷解析装置および方法ならびにそのプログラムを提供することである。特に、被覆損傷部分が存在していないのにもかかわらず、被覆損傷部分が存在していると判断したり、被覆損傷部分が存在しているにもかかわらず見逃したりするおそれのない被覆損傷解析技術を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、記録計などの表示装置を測定装置に搭載する必要をなくし、測定装置を小型化することである。
上記課題を解決するための手段は、以下のように構成される。
(1)本発明の被覆損傷解析装置は、外面に防食被覆を施して地中に埋設された金属管の被覆損傷部分と、地中に埋設された対極との間に交流信号電流を通じたときに、前記被覆損傷部分がつくりだす地表面電位分布に基づいて被覆損傷を解析する被覆損傷解析装置であって、前記地表面電位分布の波形において複数通りの幅で複数の連続する区間を設定する設定手段と、設定された各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出する導出手段と、各区間別に導出された前記傾きの傾向から前記被覆損傷部分の位置を検出する検出手段と、を有することを特徴とする。
(2)上記の設定手段は、前記複数の区間を前記地表面電位分布の波形に対して相対的に移動し、上記の導出手段は、前記複数の区間が重なるように移動される度に、各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出する。
(3)上記の検出手段は、前記複数の区間が重なるように移動されることによって得られた複数の位置検出結果を統合して前記被覆損傷部分の位置を検出する。
(5)上記の検出手段は、複数通りの幅で前記区間が設定されることによって得られた複数の位置検出結果を統合して前記被覆損傷部分の位置を検出する。
(6)上記の交流信号電流として、2種類の異なった周波数の交流信号電流が用いられ、上記の検出手段は、2種類の異なった周波数の交流信号電流を通じることによって得られた複数の位置検出結果を統合して前記被覆損傷部分の位置を検出する。
(7)上記の被覆損傷解析装置は、さらに、前記金属管の直上の地表面を移動して、搭載する車輪電極により地表面の電位差を検出し、前記交流信号電流と同じ成分の信号を抽出して当該信号の振幅および位相を測定する測定装置との間で通信するための通信手段と、前記通信手段を介して受信した前記振幅および前記位相のデータに基づいて地表面電位分布を算出する算出手段と、を有する。
(8)本発明の被覆損傷解析方法は、外面に防食被覆を施して地中に埋設された金属管の被覆損傷部分と、地中に埋設された対極との間に交流信号電流を通じたときに、前記被覆損傷部分がつくりだす地表面電位分布に基づいて被覆損傷を解析する被覆損傷解析方法であって、前記地表面電位分布の波形において複数通りの幅で複数の連続する区間を設定する段階と、設定された各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出する段階と、各区間別に導出された前記傾きの傾向から前記被覆損傷部分の位置を検出する段階と、を有することを特徴とする。
(9)本発明の被覆損傷解析プログラムは、外面に防食被覆を施して地中に埋設された金属管の被覆損傷部分と、地中に埋設された対極との間に交流信号電流を通じたときに、前記被覆損傷部分がつくりだす地表面電位分布に基づいて被覆損傷を解析する被覆損傷解析プログラムであって、前記地表面電位分布の波形において複数通りの幅で複数の連続する区間を設定する手順と、設定された各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出する手順と、各区間別に導出された前記傾きの傾向から前記被覆損傷部分の位置を検出する手順と、をコンピュータに実行させる。
本発明の被覆損傷解析装置および方法ならびにそのプログラムによれば、地表面電位分布の波形において複数通りの幅で複数の連続する区間を設定し、設定された各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出し、各区間別に導出された傾きの傾向から被覆損傷部分の位置を検出するので、利用者が視覚的に波形を解析する必要をなくし、高精度に被覆損傷部分の位置を検出することができる。したがって、被覆損傷の有無判定の誤りおよび被覆損傷部分の位置検出の誤りが生じるおそれを少なくすることができる。また、記録計などの表示装置を測定装置に搭載する必要がなくなるので、測定装置を小型化することができる。
図1は、本実施の形態の損傷位置検出システムの概略構成を示す図である。
図1に示されるとおり、金属管2の外面に防食被覆1を施して構成された防食被覆金属管12が地中に埋設されている。そして、埋設された防食被覆金属管12の調査対象範囲の両端の地盤4には、対極5及び対極7が埋設されている。
対極5は、第1測定信号発生器6を介して金属管2に接続されており、対極7は、第2測定信号発生器8を介して金属間2に接続されている。ここで、第1測定信号発生器6は、第1周波数を持つ第1交流信号電流を発生させるものであり、第2測定信号発生器8は、第1周波数と異なる第2周波数を持つ第2交流信号電流を発生させるものである。言い換えれば、第1測定信号発生器6および第2測定信号発生器8は、金属管2の被覆損傷部分3と対極5,7との間にそれぞれ第1および第2交流信号電流を通じるものである。
ここで、第1測定信号発生器6と第2測定信号発生器8で用いられる第1および第2周波数は、数十から750Hzの周波数の範囲から選択される。但し、商用周波数である50Hzおよび60Hzの逓倍の周波数を使用するとノイズが重畳するため、これらの周波数の使用は避けることが望ましい。また、使用する第1および第2周波数の差があまりに小さいと、他方の周波数の信号を検出してしまうことがあるため、使用する第1および第2周波数は、数十Hz以上離しておく必要がある。たとえば、第1測定信号発生器6で用いられる第1周波数を220Hzとし、第2測定信号発生器8で用いられる第2周波数を320Hzとすることで、好ましい結果が得られる。
また、金属管2の一端に第1測定信号発生器6を接続し、金属管2の他端に第2測定信号発生器8を接続して第1および第2交流信号電流を流すと、一方の測定信号発生器から他方の測定信号発生器に交流信号電流が流れ込み、信号の干渉による信号精度の劣化が生じるおそれがある。したがって、第1測定信号発生器6と第2測定信号発生器8のそれぞれにおいて、金属管2との接続回路の途中に、ノッチフィルタ(不図示)や抵抗器(不図示)を設置して、交流信号電流の流れ込みを防止してもよい。
測定装置9は、金属管2の直上の地表面に配置される。測定装置9は、金属管2の長手方向に沿って間隔をおいて配置された導電性ゴムからなる車輪電極10を備えている。この測定装置9が金属管2の直上の地表面を金属管2に沿って移動されて、各地点での2つの車輪電極10間の電位差(以下、「地表面電位差」と称する)が順次に測定される。測定装置9は、各地点における地表面電位差のうち、上記交流信号電流と同成分の信号を抽出し、金属管2上の各地点で抽出された信号の振幅Aおよび位相φのデータを無線で送信する。
解析装置(被覆損傷解析装置)11は、上記の測定装置9から受信した振幅Aおよび位相φのデータに基づいて地表面電位分布を算出し、地表面電位分布の波形において複数の連続する区間を設定する。そして、各区間別に導出された地表面電位分布の波形の傾きの傾向から被覆損傷部分の位置(以下、「損傷点」と称する)を検出する。この点は、本発明の被覆損傷解析装置の特徴点の一つである。解析装置11の処理内容については、後述する。
図2は、測定装置9および解析装置11の構成を示すブロック図である。まず、測定装置9について説明する。
測定装置9は、参照信号発信器13、ロックインアンプ14、エンコーダ15、無線インタフェース16、および制御部17を含んでいる。また、測定装置9は、電源として用いられるバッテリ18を備えている。
参照信号発信器13は、第1参照信号と第2参照信号とを独立して発信するものである。ここで、第1参照信号は、上記の第1交流信号電流の第1周波数と同様の周波数を持ち、第1交流信号電流と位相がφだけ異なる信号であり、第2参照信号は、上記の第2交流信号電流の第2周波数と同様の周波数を持ち、第2交流信号電流と位相がφだけ異なる信号である。なお、本実施の形態では、被覆損傷部3の位置を知る際に位相変化を考慮しているため、第1参照信号の周波数と第1交流信号電流の周波数とは極めて近似していなければならず、第2参照信号の周波数と第2交流信号電流の周波数とは極めて近似していなければならない。
参照信号発信機13は、ロックインアンプ14に付属しており、上記位相φおよびφは、ロックインアンプ14に設けられている位相調整回路(不図示)を用いて、適宜に調整される。たとえば、φおよびφの絶対値が90度となるように調整されることが望ましい。
ロックインアンプ14は、一般に同期整流方式を用い、雑音中に埋もれている特定周波数の微小信号を抽出する増幅器である。本実施の形態では、ロックインアンプ14には、2つの車輪電極10が接続されており、2つの車輪電極10間の電位差である地表面電位差が入力される。ロックインアンプ14は、参照信号発信器13によって生成された第1参照信号を用いて、地表面電位差の信号の中から上記の第1交流信号電流と同じ第1周波数成分の信号(以下、「第1周波数信号」と称する)を抽出して当該第1周波数信号の振幅Aおよび位相φを導出する。また、ロックインアンプ14は、参照信号発信器13によって生成された第2参照信号を用いて、地表面電位差の信号の中から上記の第2交流信号電流と同じ第2周波数成分の信号(以下、「第2周波数信号」と称する)を抽出して当該第2周波数信号の振幅Aおよび位相φを導出する。
エンコーダ15は、車輪電極10の回転角度に応じて信号を発生させる回転信号発生器である。エンコーダ15は、測定装置9が所定距離移動されて車輪電極10が回転すると、車輪電極10の回転角度に応じてパルス信号を発生する。エンコーダ15からのパルス信号は、必要に応じて電圧値が変換されて、制御部17へ入力される。
無線インタフェース16は、解析装置11との間で通信するための無線インタフェースである。無線インタフェース16は、たとえば、無線LANの規格に対応している。無線インタフェース16は、測定装置9で得られた上記の第1周波数信号の振幅Aおよび位相φと、第2周波数信号の振幅Aおよび位相φとを無線により解析装置11へ送信する。
制御部17は、たとえば、PLC(プログラマブル ロジック コントローラ)であり、測定装置9の各部を制御するものである。
次に、解析装置11について説明する。解析装置11は、たとえば、パーソナルコンピュータまたはエンジニアリングワークステーションのようなコンピュータである。解析装置11は、CPU(中央演算処理装置)20と、メモリ21と、操作部22と、ディスプレイ23と、ハードディスク24と、無線インタフェース25とを有する。
CPU20は、種々の演算と制御を実行するためのものである。CPU20は、ハードディスク24に格納された被覆損傷解析プログラムを実行することによって、種々の役割を担う。具体的には、CPU20は、算出部、設定部、導出部、および検出部として機能する。
ここで、算出部は、無線インタフェース25を介して受信した上記第1周波数信号および第2周波数信号の振幅A,Aおよび位相φ,φのデータに基づいて地表面電位分布を算出する算出手段である。設定部は、地表面電位分布の波形において複数の連続する区間を設定する設定手段である。導出部は、設定された各区間別に地表面電位分布の波形の傾きを導出する導出手段である。検出部は、各区間別に導出された傾きの傾向から損傷点を検出する検出手段である。なお、各部の機能は、後述するフローチャートで詳細に説明される。
メモリ21は、たとえば、ROM(Read only memory)およびRAM(random access memory)を含む。ROMは、制御プログラムやパラメータなどを記憶する。RAMは、各種のデータを記憶するとともに、CPU20の作業領域としても機能する。
操作部22は、キーボード、タッチパネル、およびマウスなどのポインティングデバイスであり、たとえば、利用者が処理の開始を指示する際に用いられる。
ディスプレイ23は、液晶パネルやCRTディスプレイであり、種々の情報を表示する。たとえば、ディスプレイ23は、被覆損傷部分の有無、および損傷点を数値で表示することができる。
ハードディスク24は、被覆損傷解析プログラムを格納したり、種々のデータおよびパラメータを格納するものである。ハードディスク24に格納されるデータには、地表面電位分布の波形において複数の連続する区間を設定する際に、個々の区間幅を定めるためのデータ(以下、「区間幅データ」と称する)、および複数の位置検出結果を統合する際に使用される所定範囲D,D,Dに関するデータが含まれる。
無線インタフェース25は、測定装置9との間で通信するための無線インタフェースである。無線インタフェース25は、測定装置9との間で通信するための通信手段として機能する。測定装置9で得られた上記の第1周波数信号の振幅Aおよび位相φと、第2周波数信号の振幅Aおよび位相φとが無線インタフェース25を介して受信される。
以上のように構成される損傷位置検出システムは、以下のように処理を実行する。なお、損傷位置検出システムは、測定装置9と解析装置11とに大別されるので、以下、これら2つの装置のそれぞれによる処理内容について説明する。
<測定装置による処理>
まず、測定装置9による処理内容について説明する。図3は、本実施の形態の測定装置9による処理手順を示すフローチャートである。図3のフローチャートに示される処理手順は、制御プログラムとして制御部17の格納部(不図示)に格納されており、制御部17(特に、制御部17内のCPU)によって実行される。
まず、エンコーダ15からパルス信号が受信される(ステップS101)。そして、受信されたパルス信号に基づいて、所定のサンプリング間隔に達したか否かが判断される(ステップS102)。所定のサンプリング間隔に達した場合には(ステップS102:YES)、ステップS103に進む。所定のサンプリング間隔に達しない場合には〈ステップS102:NO)、ステップS103をスキップしてステップS104に進む。
ステップS103では、ロックインアンプ14から受信した上記の第1周波数信号の振幅および位相がサンプリングされる。したがって、ステップS102とステップS103の処理によって、所定のサンプリング間隔毎に、第1および第2周波数信号の振幅A,Aおよび位相φ,φが取得される。
ステップS103の処理を具体的に説明すれば以下のようになる。ロックインアンプ14には、常に車輪電極10から地表面電位差、すなわち2つの車輪電極10間の電位差が入力されている。ロックインアンプ14は、参照信号発信器13によって生成された第1参照信号を用いて、地表面電位差の信号の中から上記の第1周波数信号を抽出して当該第1周波数信号の振幅Aおよび位相φを導出する。また、ロックインアンプ14は、同様に、参照信号発信器13によって生成された第2参照信号を用いて、地表面電位差の信号の中から上記の第2周波数信号を抽出して当該第2周波数信号の振幅Aおよび位相φを導出する。
導出された振幅A,Aおよび位相φ,φが、制御部17に入力される。そして、このステップS103では、制御部17は、振幅A,Aおよび位相φ,φを一定のサンプリング間隔でサンプリングする。
たとえば、サンプリング間隔は、距離の単位に換算して約1cmとすることができる。したがって、測定装置が、金属管2の直上を長手方向に沿って約1cm進むごとに、その時点での振幅A,Aおよび位相φ,φが取得される。なお、取得された各データは、制御部17内のメモリ(不図示)などに一時的に記憶される。
次に、ステップS104では、サンプリングされた第1周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータと、第2周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータとを無線インタフェース16を介して順次に送信する処理が実行される。なお、各データには、位置番号が付加される。この位置番号は、何番目にサンプリングされたデータであるかを示す番号である。位置番号にサンプリング間隔を乗じたものが初期位置からの距離に対応することとなる。


ステップS105では、金属管2の総ての調査対象範囲ついて処理が終了したか否か判断される。たとえば、操作部(不図示)を介して利用者が処理終了を指示したことを受信した場合には、総ての調査対象範囲ついて処理が終了したものと判断され(ステップS105:YES)、処理が完了する。
一方、総ての調査対象範囲ついて処理が終了していない場合には(ステップS105:NO)、ステップS101に戻り、所定のサンプリング間隔ごとに振幅A,Aおよび位相φ,φをサンプリングする処理が継続される。最終的には、金属管2の調査対象範囲の長さをサンプリング間隔で割った数(ntotal個)分の振幅A,Aおよび位相φ,φが得られる。
なお、本実施の形態では、振幅A,Aおよび位相φ,φを順次に送信する場合を示したが、総ての調査対象範囲について処理が終了した後に、ntotal個の振幅A,Aおよび位相φ,φをまとめて送信してもよい。
<解析装置による処理>
次に、解析装置11による被覆損傷解析処理について説明する。図4および図5は、本実施の形態の解析装置による被覆損傷解析処理、すなわち本実施の形態の被覆損傷解析方法の内容を示すフローチャートである。図4および図5のフローチャートに示される処理手順は、被覆損傷解析プログラムとしてハードディスク24に格納されており、CPU20によって実行される。
なお、以下の説明では、第1周波数信号の波形(振幅A、位相φ、正弦Asinφ、地表面電位分布)を示す図6を参照しつつ、各処理を説明する。図6には、第1周波数信号における各種の波形のみを示したが、第2周波数信号についても同様の波形が得られる。
本実施の形態の解析装置11では、第1周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータと、第2周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータとが、位置番号1からntotalに至るまで順次に測定装置9から受信される。解析装置11は、各位置番号に対応したデータを順次に受信するごとに、以下の処理をリアルタイムで繰り返し実行することができる。
なお、以下の説明では、位置番号n(nは、1〜ntotalの自然数)までの第1周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータと、第2周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータとが、測定装置9から受信される時点での処理を例にとって説明する。
まず、ステップS201では、位置番号nにおける、第1周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータと、第2周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータとが、測定装置9から受信される。
ここで、図6(A)および図6(B)に、振幅Aおよび位相φの波形を示す。図6の横軸は、距離(m)となっている。これは位置番号にサンプリング間隔を乗じて距離の値に変換したものである。従来から知られているとおり、振幅Aは、損傷点で極小値を取る(図6(A))。また、位相φは、損傷点で極性が反転する。たとえば、位相φは、損傷点で+90度から−90度へと反転する。
以下のステップS202〜ステップS212の処理については、説明の簡便のため、第1周波数信号を処理する場合を例にとって説明するが、第2周波数信号についても同様の処理が実行される。
ステップS202では、第1周波数信号の振幅Aおよび位相φを用いて、正弦Asinφが計算される。なお、位置番号1〜nのすべての振幅Aおよび位相φについて正弦Asinφが計算される。
図6(C)に、Asinφの波形を示す。損傷点で+90度から−90度へと位相φが反転するように位相調整回路で調整されている場合には、sin(−90度)が−1であり、sin(90度)が+1となるので、正弦Asinφの波形は、損傷点を基準として一側では、図6(A)に示される振幅Aの波形そのものとなり、他側では、この振幅Aの波形を横軸を基準に折り返した波形となる。
次に、ステップS203では、ステップS202で得られた正弦Asinφの値を位置番号順に沿って順次に積算することによって、地表面電位分布の波形が算出される。位置番号i(ただし、iは、1乃至nの整数)に対応する位置では、地表面電位Pは、以下の式(1)で計算される。
Figure 0004657777
位置番号1〜nに対応する各位置において地表面電位を算出することによって、地表面電位分布が得れる。
図6(D)に地表面電位分布の波形を示す。地表面電位分布は、損傷点でピークを示す山型の波形となる。
以上のステップS202およびステップS203の処理は、振幅Aおよび位相φのデータに基づいて地表面電位分布Pを算出する段階に対応する。このように地表面電位分布Pが算出されるのを待って、ステップS204以下の損傷判定の処理に進む。
ステップS204では、区間幅(区間のピッチ)が設定される。まず、ハードディスク24から区間幅データが読み出される。本実施の形態では、区間幅データは、区間の半幅Sとして与えられている。具体的には、半幅Sとして、S,S,S,およびSの4種類が予め用意されている。ここで、Sが最も幅の狭い区間の場合に対応し、Sが最も幅の広い区間の場合に対応する。
なお、半幅がSである場合には、区間幅(全幅)Wは、W=2S+1となる。反幅がS、S、およびSの場合も、同様の関係式によって区間幅W、W、およびWが与えられる。ここで、1を加えているのは、区間の中心の位置番号を考慮しているからである。
本実施の形態では、初期値として、たとえば、最も広い区間幅(半幅がSの場合)が設定され、区間幅は、Wとなる。なお、本実施の形態と異なり、初期値として、たとえば、最も狭い区間幅(半幅がSの場合)が設定されてもよい。
次に、ステップS205では、ステップS203で算出された地表面電位分布Pにおいて複数の連続する区間1〜5が設定される。このときに、各区間の区間幅は、ステップS204で設定されたWとなる。
図7に区間の設定例を示す。図7では、着目する位置番号iを中心として合計5個の連続する区間1〜5が設定されている。区間3が中心に位置する区間(以下、「中心区間」と称する)である。そして、中心区間である区間3を基準として、区間1および区間2は、一側に配置され、区間4および区間5は、他側に配置される。
区間3では、位置番号iが中心となる。区間2および区間1では、それぞれ、位置番号(i−W)および位置番号(i−2W)が中心となり、区間4および区間5では、それぞれ位置番号(i+W)および位置番号(i+2W)が中心となる。
なお、後述するように、着目する位置番号iは、区間1〜区間5が設定可能な限りにおいて可変である。たとえば、図中で区間1の端点に対応する最小の位置番号は、(i−2W)−Sであるので、この位置番号が1以上でないと、区間1の一部が欠損する。したがって、(i−2W)−S≧1であることが必要である。同様に、図中で区間5の端点に対応する最大の位置番号は、(i+2W)+Sであるので、この位置番号がn以下でないと、区間5の一部が欠損する。すなわち、(i+2W)+S≦nであることが必要である。要約すれば、iが、1+2W+S≦i≦n−2W−Sの条件を満たす限り、欠損することなく区間1〜区間5を設定することが可能である。
本実施の形態では、初期値として、i=1+2W+Sとし、後述するように、データを受信する度に順次にiをインクリメントする。しかしながら、本実施の形態と異なり、別の初期値を採用してもよい。
以上のステップS204およびステップS205の処理は、地表面電位分布の波形において複数の連続する区間を設定する段階に対応する。
次いで、ステップS206において、区間1〜5が欠損しないための条件を満たすか否かが判断される。すなわち、リアルタイムに処理を実行する際に、処理時点までに受信している振幅A、位相φ、振幅A、および位相φのデータ数が少ない場合(nが小さい場合)には、区間幅によっては、5つの区間である区間1〜区間5を欠損することなく設定できない場合があり得る。したがって、区間1〜5が欠損しないための条件を満たさず、欠損が生じる場合には(ステップS206:NO)、ステップS211およびステップS212に進み、他の区間幅についての処理をすることができる。一方、区間1〜5が欠損しないための条件を満たす場合には(ステップS206:YES)、ステップS207の処理に進む。
次いで、ステップS207では、各区間1〜5別に地表面電位分布Pの波形の傾きaが導出される。各区間別の波形の傾きaは、最小二乗法によって導出される。また、波形の傾きaを導出する過程で、各区間別に地表面電位分布Pの平均値Pも導出される。
一例として、図8に、区間1において地表面電位分布Pの波形の傾きを導出した結果を示す。上述したとおり、区間1では、中心の位置番号jが(i−2W)であり、区間幅(データ数)がWである区間である。言い換えれば、区間1は、位置番号jが、i−2W−S≦j≦−2W+Sの範囲に含まれる区間である。
まず、区間1における位置番号jの平均値jが求められる。位置番号jの平均値jは、次の(2)式で与えられる。
Figure 0004657777
また、区間1における地表面電位Pの平均値Pが求められる。地表面電位Pの平均値Pは、次の(3)式で与えられる。
Figure 0004657777
次に、(2)式を用いて、区間1における位置番号の平方和Txが求められる。位置番号の平方和Txは、(4)式で与えられる。
Figure 0004657777
次いで、位置番号jと地表面電位Pの積和が求められる。位置番号jと地表面電位Pの積和Txyは、(5)式で与えられる。
Figure 0004657777
そして、最終的に、区間1における地表面電位分布の波形の傾きaは、(4)式で示される位置の平方和Txと、(5)式で示される位置と地表面電位の積和Txyとを用いて、(6)式のように導出される。
Figure 0004657777
なお、区間2〜区間5についても、同様に、地表面電位分布の波形の傾きaの傾きを導出することができる。以上、説明したステップS207の処理は、設定された各区間別に地表面電位分布の波形の傾きを導出する段階に対応する。
次いで、ステップS208では、ステップS207で求められた各区間1〜5での傾きaの傾向と地表面電位の平均値Pとが規定条件を満たすか否かが判断される。具体的には、各区間1〜5での傾きaの傾向と地表面電位の平均値Pとが、以下の条件1、条件2、または条件3のいずれかを満たすか否かが判断される。以下、条件1、条件2、および条件3について説明する。
条件1としては、以下の(1−1)〜(1−3)を総て満たすことが要求される。
(1−1)中心区間(区間3)での傾きaが負であり、中心区間を基準として一側に配置される区間(区間1、2)での傾きaが正であり、他側に配置される区間(区間4、5)での傾きaが負である。このことを式で示せば、a(区間1)>0、傾きa(区間2)>0、傾きa(区間3)<0、傾きa(区間4)<0、傾きa(区間5)<0である。
(1−2)中心区間に近い区間になるのにしたがって、地表面電位Pの平均値Pが高くなる。このことを式で示せば、P(区間1)<P(区間2)、かつP(区間4)>P(区間5)である。
(1−3)中心区間(区間3)での傾きaの絶対値が、隣接する区間での傾きaの絶対値よりも小さい。隣接する区間として、中心区間での傾きaと異なる符号の傾きを持つ区間が採用されることが望ましい。本条件では、中心区間での傾きaが負であるので、正の傾きaを持つ区間(区間2)が採用される。このことを式で示せば、|a(区間3)|<|a(区間2)|である。
条件2としては、以下の(2−1)〜(2−3)を総て満たすことが要求される。
(2−1)中心区間(区間3)での傾きaが正であり、中心区間を基準として一側に配置される区間(区間1、2)での傾きaが正であり、他側に配置される区間(区間4、5)での傾きaが負である。このことを式で示せば、a(区間1)>0、傾きa(区間2)>0、傾きa(区間3)>0、傾きa(区間4)<0、傾きa(区間5)<0である。
(2−2)中心区間に近い区間になるのにしたがって、地表面電位Pの平均値Pが高くなる。このことを式で示せば、P(区間1)<P(区間2)、かつP(区間4)>P(区間5)である。
(2−3)中心区間(区間3)での傾きaの絶対値が、隣接する区間での傾きaの絶対値よりも小さい。隣接する区間として、中心区間での傾きaと異なる符号の傾きを持つ区間が採用されることが望ましい。本条件では、中心区間での傾きaが正であるので、負の傾きaを持つ区間(区間4)が採用される。このことを式で示せば、|a(区間3)|<|a(区間4)|である。
条件3としては、以下の(3−1)〜(3−2)を総て満たすことが要求される。
(3−1)中心区間(区間3)での傾きaが0であり、中心区間を基準として一側に配置される区間(区間1、2)での傾きaが正であり、他側に配置される区間(区間4、5)での傾きaが負である。このことを式で示せば、a(区間1)>0、傾きa(区間2)>0、傾きa(区間3)=0、傾きa(区間4)<0、傾きa(区間5)<0である。
(3−2)中心区間に近い区間になるのにしたがって、地表面電位Pの平均値Pが高くなっている。このことを式で示せば、P(区間1)<P(区間2)、かつP(区間4)>P(区間5)である。
以上のように、区間1〜5での傾きaの傾向と地表面電位の平均値Pとが規定条件(条件1、条件2、または条件3)を満たす場合には(ステップS208:YES)、ステップS209に進む。次いで、ステップS209では、注目する位置番号iを損傷点候補としてメモリ21に格納した後、ステップS210に進む。一方、区間1〜5での傾きaの傾向および地表面電位の平均値Pが規定条件を満たさない場合には(ステップS208:NO)、ステップS209をスキップしてステップS210に進む。
これらの複数の区間1〜5は、測定装置9から順次データを受信する度に地表面電位分布の波形に対して相対的に移動されることになる。この結果、複数の区間1〜5が移動される度に、各区間別に地表面電位分布の波形の傾きが導出され、その傾きの傾向から損傷点候補が検出される。
ステップS210では、所定範囲(第1の所定範囲)D内に含まれる過去に記録された複数の損傷点候補が同じ損傷点に対応していると見なして統合する処理が実行される。すなわち、複数の区間1〜5を地表面電位分布の波形に対して相対的に移動させているので、本来的には一つの損傷点がステップS209において別々の損傷点候補として記憶されうる。したがって、第1所定範囲D内に含まれる複数の損傷点候補は、本来的には単一の損傷点が別々に記憶されたものとして、一つに統合される。たとえば、第1所定範囲D内に含まれる複数の損傷点候補のうち、中心区間(区間3)の傾きaが最も小さくなるものを損傷点候補として残し、他のものを損傷点候補から削除することで統合できる。
次いで、ステップS211では、総ての区間幅W、W、W、およびWの場合について、ステップS205〜ステップS210の処理が実行されたか否かが判断される。まだ処理が完了していない区間幅が存在する場合には(ステップS211:NO)、ステップS212において異なる区間幅が採用され、ステップS205に戻り、ステップS205以下の処理が繰り返される。
このように、本実施の形態では、複数通りの幅で区間を設定して処理することができるので、多様な波形の地表面電位分布の解析が可能となり、多様な大きさおよび形状を有する被覆損傷部分の検出が可能となる。
以上のステップS201〜ステップS212の処理にしたがって、第1周波数信号および第2周波数信号を処理することによって、それぞれ損傷点候補が導出される。
次に、ステップS213(図5)では、損傷点候補が記憶されているか否かが判断される。損傷点候補が一つも記憶されていない場合には(ステップS213:NO)、被覆損傷部分が存在しない場合であり、処理が終了する。一方、損傷点候補が記憶されている場合には(ステップS213:YES)、ステップS214に進む。
ステップS214では、第1周波数信号において導出された損傷点候補(以下、「第1損傷点候補」と称する)と第2周波数信号において導出された損傷点候補(以下、「第2損傷点候補と称する)とが比較される。具体的には、所定範囲(第2の所定範囲)D内に、第1損傷点候補と第2損傷点候補とが共に存在するか否かが判断される。第1損傷点候補と第2損傷点候補のどちらか一方のみが存在する場合には(ステップS214:NO)、実際には被覆損傷部分が存在していないのにもかかわらず、ノイズまたは干渉の影響によって損傷点候補が検出されたものと判断され、処理が終了する。一方、所定範囲D内に、第1損傷点候補と第2損傷点候補とが共に存在する場合には(ステップS214:YES)、ステップS215以下の処理に進む。
なお、所定範囲D内に、第1損傷点候補と第2損傷点候補とが共に存在する場合には、所定範囲D内に含まれる第1損傷点候補と第2損傷点候補とが同じ損傷点に対応していると見なして統合する処理を実行してもよい。この場合、本来的には一つの損傷点が、第1周波数信号および第2周波数信号の双方の処理によって検出されて記憶されている。したがって、所定範囲D内に含まれる第1損傷点候補と第2損傷点候補とは、本来的には単一の損傷点が別々に記憶されたものとして、一つに統合することができる。たとえば、第1損傷点候補のみを損傷点候補として残し、第2損傷点候補を削除してもよい。
ステップS215以下の処理は、複数通りの幅で区間が設定されることによって得られた複数の位置検出結果を統合する処理である。図9に、複数通りの幅で区間が設定されることによって得られた複数の位置検出結果を統合する処理の概要を示す。以下、図9を参照しつつ、ステップS215以下の処理を説明する。
まず、ステップS215では、一つの区間幅、たとえば、最も狭い区間幅Wの場合が選択される。この場合、最も狭い区間幅Wの採用時に検出された総ての損傷点候補が読み出される。次いで、ステップS216では、ステップS215で読み出された損傷点候補のうちから一つの損傷点候補が選択される。
次に、ステップS217では、ステップS216で選択された損傷点候補(たとえば、図9におけるi)を基準として所定範囲(第3の所定範囲)D内に、他の区間幅の採用時に検出された損傷点候補(たとえば、図9におけるiおよびi)が存在するか否かが判断される。他の区間幅の採用時に検出された損傷点候補が存在する場合には(ステップS217:YES)、ステップS218に進む。一方、他の区間幅で区間が設定された場合に検出された損傷点候補が存在しない場合には(ステップS217:NO)、ステップS218の処理をスキップして、ステップS219に進む。
ステップS218では、各区間幅の採用時に検出されて所定範囲D内に含まれる複数の損傷点候補が同じ損傷点に対応していると見なしてフラグ(図9参照)を立てて、統合する処理が実行される。具体的には、たとえば、所定範囲D内に含まれる複数の損傷点候補のうち、最も狭い区間幅の採用時に検出された損傷点候補を残し、他のものが損傷点候補から削除される。
ステップS219では、ステップS215で読み出された総ての損傷点候補について選択が完了したか否かが判断される。まだ選択されていない損傷点候補が存在すれば(ステップS219:NO)、ステップS216に戻り、他の損傷点候補が選択され、処理が繰り返される。一方、ステップS215で読み出された総ての損傷点候補について選択が完了していれば(ステップS219:YES)、ステップS220に進む。
ステップS220では、すべての区間幅の選択が完了したか否かが判断される。まだ選択されていない区間幅が存在すれば(ステップS220:NO)、ステップS215に戻り、他の区間幅が一つ選択されて、ステップS216以下の処理が繰り返される。一方、すべての区間幅の場合が選択されていれば(ステップS220:YES)、ステップS221に進む。
ステップS221では、統合されて残った損傷点候補が最終的に損傷点としてリストアップされ、次いで、ステップS222では、損傷点の位置番号にサンプリング間隔を乗じることによって、被覆損傷部分までの距離が算出される。そして、この結果がディスプレイ23に表示され、処理が完了する。
なお、第1周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータと、第2周波数信号の振幅Aおよび位相φのデータとが測定装置9から順次に受信されるたびに、上記の処理を繰り返し、測定装置9にて調査対象範囲の測定が完了した時点で、最終的に損傷点がハードディスク24に格納される。被覆損傷部分が存在しない場合、ディスプレイの画面上にその旨を表示するようにしてもよい。
このように、測定装置9が測定したデータを順次受信し上記処理を行うことにより被覆損傷部分の位置をリアルタイムに把握することができる。
以上のように、ステップS202およびステップS203の各処理は、通信手段を介して受信した振幅A,Aおよび位相φ,φのデータに基づいて地表面電位分布Pを算出する算出部の機能に対応する。また、ステップS204、ステップS205、ステップS211、およびステップS212の各処理は、地表面電位分布の波形において複数の連続する区間を設定する設定部の機能に対応する。さらに、ステップS207の処理は、設定された各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出する導出部の機能に対応する。そして、ステップS208、ステップS209、ステップS210、ステップS213〜S222の処理は、各区間別に導出された傾きの傾向から損傷点を検出する検出部の機能に対応する。
本実施の形態の被覆損傷解析技術によれば、以下の効果を奏する。
(a)地表面電位分布の波形において複数の連続する区間1〜5を設定し、設定された各区間別に地表面電位分布の波形の傾きaを導出し、各区間別に導出された傾きaの傾向から損傷点を検出するので、利用者が視覚的に波形を解析する必要がなく、高精度に損傷点を検出することができる。
(b)複数の区間1〜5が地表面電位分布の波形に対して相対的に移動され、複数の区間1〜5が移動される度に、各区間別に地表面電位分布の波形の傾きaを導出するので、地表面電位分布の大部分の領域において、処理を適用することができる。
(c)複数の区間1〜5が移動することによって得られた複数の位置検出結果を統合して損傷点を検出するので、本来的には単一の被覆損傷部分が複数の被覆損傷部分として検出されることを防止できる。
(d)複数通りの幅W、W、W、およびWで区間1〜5が設定されるので、多様な波形の地表面電位分布の解析が可能となり、多様な大きさおよび形状を有する被覆損傷部分の検出が可能となる。
(e)複数通りの幅W、W、W、およびWで区間1〜5が設定されることによって得られた複数の位置検出結果を統合して損傷点を検出するので、本来的には単一の被覆損傷部分が複数の被覆損傷部分として検出されることを防止できる。特に、最も幅の狭い区間が設定された場合に検出された位置検出結果に統合することによって、損傷点を高精度に検出することができる。
(f)交流信号電流として、2種類の異なった周波数の交流信号電流が用いられ、片方の周波数の交流信号電流を用いた場合のみに損傷点候補が検出された場合には、ノイズまたは干渉の影響によって損傷点候補が検出されたものと判断するので、ノイズまたは干渉の影響を排除することができる。
(g)2種類の異なった周波数の交流信号電流を通じることによって得られた複数の位置検出結果を統合して損傷点を検出するので、本来的には単一の被覆損傷部分が複数の被覆損傷部分として検出されることを防止できる。
(h)測定装置9には、記録計などの表示装置を搭載する必要がなくなるので、測定装置9を小型化することができる。
(i)図4および図5のフローチャートに示される処理手順を実行するための被覆損傷解析プログラムをコンピュータにインストールすることによって、種々のコンピュータで本発明を実施することができる。
以上のように、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、これらの場合に制限されるものではなく、当業者によって種々の変形、種略、および追加が可能である。
たとえば、上記説明では、解析装置11が無線インターフェース25を介して測定装置9から第1周波数信号および第2周波数信号の振幅A,Aおよび位相φ,φのデータを取得する場合を説明したが、本発明は、この場合に限られない。たとえば、図10に示される変形例のような損傷位置検出システムを採用することもできる。
この変形例では、測定装置9には、無線インタフェース16に代えてメモリカード書き込み部27が設けられ、解析装置11には、無線インタフェース25に代えてメモリカード読み出し部28が設けられる。メモリカード書き込み部27は、測定装置9で得られた上記の第1周波数信号の振幅Aおよび位相φと、第2周波数信号の振幅Aおよび位相φをメモリカード26に書き込むものである。一方、メモリカード読み出し部28は、メモリカード26から、第1周波数信号の振幅Aおよび位相φと、第2周波数信号の振幅Aおよび位相φを読み出すものである。
このように、解析装置11が、メモリカード26を媒介として、測定装置9から第1周波数信号および第2周波数信号の振幅A,Aおよび位相φ,φのデータを取得するようにしてもよい。
また、上記説明では、測定装置9と解析装置11とを別々に構成する場合が示された。測定装置9の小型化を図る見地からは、測定装置9と解析装置11とを別々に構成することが望ましいが、本発明は、この場合に限られず、測定装置9と解析装置11とを一体的に構成することもできる。この場合も、利用者が波形を視覚的に解析する負担をなくし、被覆損傷部分の位置を数値で表示することができるので、有用である。
また、図4および図5のフローチャートに示された処理手順は一例であり、地表面電位分布の波形において複数の連続する区間を設定し、設定された各区間別に地表面電位分布の波形の傾きを導出し、各区間別に導出された傾きの傾向から損傷点を検出するものである限り、いくつかのステップを省略し、またはステップ間の順序を変更することもできる。
なお、上記説明では、5つの区間を設定する場合を説明したが、本発明は、この場合に限られない。本発明は、区間の数によらず、複数の区間を設定する場合に適用することができる。ただし、上述した図4のステップS208で示される解析手法を用いる見地からは、区間の数は奇数であることが望ましく、さらに好ましくは、区間の数が5つ以上の奇数であることが望ましい。
上記説明では、2種類の異なった周波数の交流信号電流が用いられる場合を説明したが、本発明は、この場合に限られない。単一の周波数の交流信号を用いる場合にも、本発明を適用することができることは明らかである。
また、上記説明では、CPU20が被覆損傷解析プログラムを実行することによって、算出部、設定部、導出部、および検出部として機能する場合を例にとって説明したが、論理集積回路などハードウェアを用いてこれらの各部の一部分を構成することもできる。
なお、本発明の被覆損傷解析プログラムは、CD−ROMなどの記録媒体によって提供されてもよく、インターネットなどのネットワークを介して提供されてもよい。
本発明の実施の形態である損傷位置検出システムの概略構成を示す図である。 図1に示される測定装置および解析装置の構成を示すブロック図である。 図2に示される測定装置による処理手順を示すフローチャートである。 図2に示される解析装置による処理手順を示すフローチャートである。 図4に後続するフローチャートである。 第1周波数信号の振幅、位相、正弦、および地表面電位の波形を示す図である。 地表面電位の波形における区間の設定例を示す図である。 区間別に地表面電位の波形の傾きを導出した結果を模式的に示す図である。 複数通りの幅で区間が設定されることによって得られた複数の位置検出結果を統合する処理の概要を示す図である。 変形例の損傷位置検出システムにおける測定装置および解析装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 防食被覆、
2 金属管、
3 被覆損傷部分、
4 地盤、
5 対極、
6 第1信号発生器、
7 対極、
8 第2信号発生器、
9 測定装置、
10 車輪電極、
11 解析装置、
12 防食被覆金属管、
13 参照信号発信器、
14 ロックインアンプ、
15 エンコーダ、
16 無線インタフェース、
17 制御部、
18 バッテリ、
19 コンバータ、
20 CPU(算出手段、設定手段、導出手段、および検出手段)
21 メモリ、
22 操作部、
23 ディスプレイ、
24 ハードディスク、
25 無線インタフェース(通信手段)
26 メモリカード、
27 メモリカード書き込み部、
28 メモリカード読み出し部。

Claims (8)

  1. 外面に防食被覆を施して地中に埋設された金属管の被覆損傷部分と、地中に埋設された対極との間に交流信号電流を通じたときに、前記被覆損傷部分がつくりだす地表面電位分布に基づいて被覆損傷を解析する被覆損傷解析装置であって、
    前記地表面電位分布の波形において複数通りの幅で複数の連続する区間を設定する設定手段と、
    設定された各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出する導出手段と、
    各区間別に導出された前記傾きの傾向から前記被覆損傷部分の位置を検出する検出手段と、を有することを特徴とする被覆損傷解析装置。
  2. 前記設定手段は、前記複数の区間を前記地表面電位分布の波形に対して相対的に移動し、
    前記導出手段は、前記複数の区間が重なるように移動される度に、各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出することを特徴とする請求項1に記載の被覆損傷解析装置。
  3. 前記検出手段は、前記複数の区間が重なるように移動されることによって得られた複数の位置検出結果を統合して前記被覆損傷部分の位置を検出することを特徴とする請求項2に記載の被覆損傷解析装置。
  4. 前記検出手段は、複数通りの幅で前記区間設定されることによって得られた複数の位置検出結果を統合して前記被覆損傷部分の位置を検出することを特徴とする請求項に記載の被覆損傷解析装置。
  5. 前記交流信号電流として、2種類の異なった周波数の交流信号電流が用いられ、
    前記検出手段は、2種類の異なった周波数の交流信号電流を通じることによって得られた複数の位置検出結果を統合して前記被覆損傷部分の位置を検出することを特徴とする請求項に記載の被覆損傷解析装置。
  6. さらに、前記金属管の直上の地表面を移動して、搭載する車輪電極により地表面の電位差を検出し、前記交流信号電流と同じ成分の信号を抽出して当該信号の振幅および位相を測定する測定装置との間で通信するための通信手段と、
    前記通信手段を介して受信した前記振幅および前記位相のデータに基づいて地表面電位分布を算出する算出手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の被覆損傷解析装置。
  7. 外面に防食被覆を施して地中に埋設された金属管の被覆損傷部分と、地中に埋設された対極との間に交流信号電流を通じたときに、前記被覆損傷部分がつくりだす地表面電位分布に基づいて被覆損傷を解析する被覆損傷解析方法であって、
    前記地表面電位分布の波形において複数通りの幅で複数の連続する区間を設定する段階と、
    設定された各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出する段階と、
    各区間別に導出された前記傾きの傾向から前記被覆損傷部分の位置を検出する段階と、を有することを特徴とする被覆損傷解析方法。
  8. 外面に防食被覆を施して地中に埋設された金属管の被覆損傷部分と、地中に埋設された対極との間に交流信号電流を通じたときに、前記被覆損傷部分がつくりだす地表面電位分布に基づいて被覆損傷を解析する被覆損傷解析プログラムであって、
    前記地表面電位分布の波形において複数通りの幅で複数の連続する区間を設定する手順と、
    設定された各区間別に前記地表面電位分布の波形の傾きを導出する手順と、
    各区間別に導出された前記傾きの傾向から前記被覆損傷部分の位置を検出する手順と、をコンピュータに実行させるための被覆損傷解析プログラム。
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