JP6888346B2 - 部分放電検出装置及び部分放電検出方法 - Google Patents

部分放電検出装置及び部分放電検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、部分放電検出装置及び部分放電検出方法に関するものである。
受電設備や配電設備に設置される変圧器等の電気機器の健全性を診断するにあたり、絶縁破壊の前駆現象と言われる部分放電を検出することが行われている。このような部分放電検出装置では、検出対象(診断対象)の電気機器からセンサ部を介して取得した検出信号(電磁波信号)が部分放電に起因するものかの判定がなされ、該判定に基づいて部分放電の発生有無の検出が行われる(例えば特許文献1参照)。
特開2008−51708号公報
ところで、特許文献1の開示技術では、検出信号の信号レベルと、電気機器に印加される商用交流電圧の位相角とを含む測定値を取得し、所定位相角毎の信号レベルから部分放電判定が行われている。同文献1では特に、信号レベルが閾値より大の場合のみ、部分放電判定が行われている。つまり、所定位相角毎の散発的な信号レベルに基づく判定のため、限られた検出信号の中で部分放電の判定精度の向上を図るのに改善の余地があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、限られた入力情報でも、部分放電の判定精度を向上することができる部分放電検出装置及び部分放電検出方法を提供することにある。
上記課題を解決する部分放電検出装置は、交流電圧の印加に基づき検出対象の電気機器にて生じ得る部分放電を含む電磁波信号を取得可能で該電磁波信号を検出信号として出力するセンサ部と、前記検出対象の電気機器に印加する前記交流電圧の位相信号を取得する位相取得部と、前記検出信号に基づく信号レベルと前記位相信号に基づく位相角とを関連付けた測定値とし、該測定値を用いた解析に基づき前記検出対象の電気機器にて部分放電が生じているか否かを判定する判定処理部とを備えてなる部分放電検出装置であって、前記判定処理部は、前記信号レベルと前記位相角とを含む前記測定値を複数点数用い、カーネル密度推定関数にて得られる密度推定の演算を特定要因抽出として行い、該密度推定の演算結果に基づいて前記検出対象の電気機器に対する部分放電の発生有無の判定を行うものであって、前記部分放電の発生有無の判定処理では、前記交流電圧の複数周期分の前記測定値の密度分布において、前記測定値が集中する箇所のピークを示す密度推定点を通る前記信号レベルの密度変化における変化の割合の正側ピーク値と負側のピーク値との間隔、及び、該密度推定点を通る前記位相角の密度変化における変化の割合の正側ピーク値と負側ピーク値との間隔に基づき、前記検出対象の電気機器に対する部分放電の発生有無の判定を行う
上記態様によれば、判定までの解析過程において、測定値(信号レベル及び位相角含む)の複数点数からカーネル密度推定関数の演算にて密度推定値を得る手法が検出対象の電気機器の部分放電等の特定要因の抽出に用いられる。カーネル密度推定による手法は、測定値が散発的であったとしても各測定値毎に算出される分布値を重なり合わせるため、近辺の測定値を互いに関係させながら真値(部分放電等の特定要因)を密度高く現せることが可能である。つまり、限られた入力情報でも、部分放電の判定精度を向上させることが可能となる。
また、上記部分放電検出装置において、前記判定処理部は、前記交流電圧の複数周期分の前記測定値を用い、前半周期と後半周期とに分けて前記測定値を取り扱う。
上記態様によれば、判定までの解析過程において、交流電圧の複数周期分の測定値が前半周期と後半周期とに分けて取り扱われるため、交流電圧の半周期毎に特徴が出やすい部分放電の判定を効果的に行うことが可能である。
また、上記部分放電検出装置において、前記判定処理部は、前記前半周期と前記後半周期それぞれ前記信号レベルが最大の前記測定値を用いる。
上記態様によれば、半周期毎で信号レベルが最大の測定値、即ち容易に取得可能な測定値が部分放電の判定に用いられる。
また、上記課題を解決する部分放電検出方法は、交流電圧の印加に基づき検出対象の電気機器にて生じ得る部分放電を含む電磁波信号を取得可能で該電磁波信号を検出信号として出力し、前記検出対象の電気機器に印加する前記交流電圧の位相信号を取得し、前記検出信号に基づく信号レベルと前記位相信号に基づく位相角とを関連付けた測定値とし、該測定値を用いた解析に基づき前記検出対象の電気機器にて部分放電が生じているか否かを判定する部分放電検出方法であって、前記信号レベルと前記位相角とを含む前記測定値を複数点数用い、カーネル密度推定関数にて得られる密度推定の演算を特定要因抽出として行い、該密度推定の演算結果に基づいて前記検出対象の電気機器に対する部分放電の発生有無の判定を行うとともに、前記部分放電の発生有無の判定処理では、前記交流電圧の複数周期分の前記測定値の密度分布において、前記測定値が集中する箇所のピークを示す密度推定点を通る前記信号レベルの密度変化における変化の割合の正側ピーク値と負側のピーク値との間隔、及び、該密度推定点を通る前記位相角の密度変化における変化の割合の正側ピーク値と負側ピーク値との間隔に基づき、前記検出対象の電気機器に対する部分放電の発生有無の判定を行う
上記態様によれば、上記部分放電検出装置と同様、限られた入力情報でも、部分放電の判定精度を向上させることが可能である。
本発明の部分放電検出装置及び部分放電検出方法によれば、限られた入力情報でも、部分放電の判定精度を向上することができる。
一実施形態における部分放電検出装置の構成図である。 解析処理の過程を説明するための測定値(測定点)の分布図である。 解析処理の過程を説明するための測定値(測定点)の分布図である。 解析処理の過程を説明するための測定値(測定点)の分布図である。 (a)〜(d)及び(e)〜(h)は解析処理の過程を示す説明図である。 部分放電判定例を説明するためのフロー図である。 部分放電判定例を説明するための表図である。 別例における部分放電検出装置の構成図である。
以下、部分放電検出装置(検出方法)の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態における部分放電検出装置11は、検出対象(診断対象)の変圧器等の電気機器10における部分放電の発生有無を検出する装置である。部分放電検出装置11は、センサ部12、位相信号入力部13、演算部14、記録部15、表示部16、及び解析部17を備えてなる。
センサ部12は、電気機器10に接触可能に設けられている。センサ部12は、電気機器10にて生じ得る部分放電に基づく電磁波信号等を取り込み、検出信号として演算部14に出力する。位相信号入力部13は、電気機器10への印加電圧、即ち商用交流電圧を取り込み、位相信号として演算部14に入力する。
演算部14は、検出信号及び位相信号に基づき、所定角度(例えば5°)毎の検出信号の信号レベルをサンプルホールドし、一定時間(例えば数十秒間)の内で位相角が前半周期(0°以上〜180°未満)T1で最大の信号レベルを、後半周期(180°以上〜360°未満)T2で最大の信号レベルをそれぞれ位相角と関連付けて記録部15に記録する。つまり、演算部14は、電気機器10の印加電圧の半周期T1,T2毎で最大の信号レベルを1点ずつ記録し、一定時間内で例えば数十〜百数十点の測定値を得る。記録部15にて記録された各測定値(信号レベル及び位相角)は、表示部16にて表示可能である。
ここで、図2は、記録部15にて記録された各測定値の分布の一例(一表示例)を示す。この一例では、内部で部分放電が生じている電気機器10を測定したものである。
図2に示す一表示態様は、横軸(X軸)が位相で0°〜360°、縦軸(Y軸)が信号レベルの大きさであり、一体時間内に取得した全ての各測定値が各測定点Pnとして表示される。この場合、特に測定点Pnが集中する箇所、例えば位相角45°〜90°にて集中する第1箇所A1、位相角225°〜270°にて集中する第2箇所A2ではその重なり具合が分かり難い。また、位相角にかかわらず信号レベルが小さい帯状の範囲の第3箇所A3でも測定点Pnが重なっている。因みに、第3箇所A3に集中する測定点Pnは、ノイズが主である。
解析部17は、記録部15にて記録された複数の測定値(測定点Pn)に基づいて、検出対象の電気機器10の内部で部分放電が生じているか否かを解析する。
先ず、解析部17は、取得した測定値から第3箇所A3(図2に示す測定点Pnの分布図参照)に集中する主としてノイズの除去処理を行う。ノイズ除去処理は、各測定値の内の信号レベルが予め設定した閾値以内のものを削除する態様でも、一定時間内に得た各測定値の信号レベルの平均値から閾値を算出しその閾値以内のものを削除する態様であってもよい。また、これら以外の手法を採ってもよい。
図3は、図2にて示した一定時間内の各測定値(測定点Pn)からノイズを除去した図である。主としてノイズに起因した第3箇所A3の測定点Pn(図2参照)が全て除去されている。
次いで、解析部17は、ノイズ除去処理後に残った測定値(図3に示す測定点Pnの分布図参照)に基づいて、カーネル密度推定関数fを用いた解析処理を行う。カーネル密度推定とは、各測定値を単純に積み上げる手法ではなく、各測定値を中心とした正規分布を想定しその正規分布の状態で積み上げる手法で、測定値(測定点Pn)間が近い程(密度が高くなる程)、高さとしてより強調して表すことができる。つまり、測定値(測定点Pn)の相互間の関連性が高められる手法である。カーネル密度推定関数fは、次式[数1]にて表される。
Figure 0006888346
但し、nは測定値(測定点Pn)の点数、Xi,Yi(i=1,2,・・・,n)は各測定点Pnの値(X座標,Y座標)、x,yは密度推定点の値(X座標,Y座標)、hx,hy:バンド幅(X軸方向,Y軸方向)である。バンド幅は、測定点Pnを中心とした正規分布の広がり幅であり、検出態様(検出特性)に応じて適宜設定する値である。
解析部17は、[数1]のカーネル密度推定関数fの各変数に対して各測定値(測定点Pn)にかかる上記列挙した各種数値を代入することを含む解析処理を行い、図4に示すような密度分布を得る。カーネル密度推定関数fを用いた処理を行うことで、各測定値(測定点Pn)毎に自身を中心としたX軸及びY軸の両方に滑らかに分布する分布値が算出され、近辺の測定値(測定点Pn)毎の分布値を重なり合わせることで、真値が最も密度高く現れる。
図4は、一定時間内にて得た各測定値(測定点Pn)を密度分布に変換した図である。図4では、前半周期T1及び後半周期T2のそれぞれで測定点Pnが集中する第1箇所A1、第2箇所A2(図3参照)において、それぞれピークを示す密度推定点P1,P2がその周囲の複数の等高線(等密度線)C1〜C4と共に表される。この図4にて示す密度分布は、図2及び図3に示した分布図と同様、表示部16にて表示可能である。
次いで、解析部17は、前半周期T1及び後半周期T2の第1箇所A1及び第2箇所A2に対し、密度推定点P1を通るY軸及びX軸方向の各密度変化線Ly1,Lx1と、密度推定点P2を通るY軸及びX軸方向の各密度変化線Ly2,Lx2とを得る。具体的には、解析部17は、前半周期T1において密度推定点P1を通るY軸方向に沿った変化、即ち図5(a)に示すような信号レベルの密度変化線Ly1と、同推定点P1を通るX軸方向に沿った変化、即ち図5(b)に示すような位相の密度変化線Lx1とを得る。また、解析部17は、後半周期T2において密度推定点P2を通るY軸方向に沿った変化、即ち図5(c)に示すような信号レベルの密度変化線Ly2と、同推定点P2を通るX軸方向に沿った変化、即ち図5(d)に示すような位相の密度変化線Lx2とを得る。各密度変化線Ly1,Lx1,Ly2,Lx2は、グラフとして表示部16にて表示可能である。
次いで、解析部17は、前半周期T1及び後半周期T2のそれぞれ信号レベル及び位相の各密度変化線Ly1,Lx1,Ly2,Lx2から、測定値(測定点Pn)の密度が所定値(閾値)より高いか否かを判定する。本実施形態の解析部17は、先ず、各密度変化線Ly1,Lx1,Ly2,Lx2の傾きの最大値Ma1〜Ma4及び最小値Mb1〜Mb4を取得、この場合、各密度変化線Ly1,Lx1,Ly2,Lx2の微分を行いそれぞれ得た図5(e)〜(h)に示す各微分線Lyy1,Lxx1,Lyy2,Lxx2の各正側ピーク値(最大値Ma1〜Ma4に相当)及び各負側ピーク値(Mb1〜Mb4に相当)から取得する。次いで、解析部17は、前半周期T1の信号レベルにおける正側ピーク値(Ma1)と負側ピーク値(Mb1)との間隔D1、前半周期T1の位相における正側ピーク値(Ma2)と負側ピーク値(Mb2)との間隔D2、後半周期T2の信号レベルにおける正側ピーク値(Ma3)と負側ピーク値(Mb3)との間隔D3、後半周期T2の位相における正側ピーク値(Ma4)と負側ピーク値(Mb4)との間隔D4のそれぞれを算出する。そして、解析部17は、算出した各間隔D1〜D4が所定値(閾値)以内か否かを判定する。これら各間隔D1〜D4が小さい程、測定値(測定点Pn)の密度が高い(集中性が高い)ことを意味し、部分放電といった特定要因に基づく異常が生じていると判定可能であるためである。
本実施形態の解析部17は、例えば図6に示す判定フローを実施する。解析部17は、先ずステップS1として、前半周期T1の位相における各ピーク値(Ma2,Mb2)間の間隔D2が所定値(閾値)以内か否かを判定する。尚、この所定値(閾値)は、予め設定した固定値であっても、都度算出する算出値であってもよい。間隔D2が所定値以内でない場合(判定NO)、解析部17は、ステップS3に進み得点「0」を得る。得点は、後半周期T2の判定時まで一次記憶される。一方、間隔D2が所定値以内の場合(判定YES)、解析部17は、判定処理をステップS2に進める。
ステップS2において、解析部17は、前半周期T1の信号レベルにおける各ピーク値(Ma1,Mb1)間の間隔D1が共に所定値(閾値)以内か否かを判定する。尚、この所定値(閾値)においても、予め設定した固定値であっても、都度算出する算出値であってもよい。算出値の場合、例えば都度変化する信号レベルの数分の1の値を用いてもよい。間隔D1が所定値以内でない場合(判定NO)、解析部17は、ステップS4に進み得点「1」と記憶する。一方、間隔D1が所定値以内の場合(判定YES)、解析部17は、ステップS5に進み得点「3」と記憶する。解析部17は、このような判定処理を後半周期T2で得る間隔D3,D4についても同様に行う。
そして、解析部17は、前半周期T1での得点と後半周期T2での得点とを合算し、図7に示す判定表に基づき判定を行う。得点が「0」の場合、解析部17は、部分放電の有無判定について「異常なし」と判定する。得点が「1」〜「4」の場合、即ち間隔D1〜D4が全部ではないが1つ以上で所定値以内であった場合、解析部17は、部分放電の有無判定について「注意」と判定する。得点が「6」の場合、即ち間隔D1〜D4が全部で所定値以内であった場合、解析部17は、部分放電の有無判定について「部分放電発生」と判定する。これらの判定結果は、表示部16にて表示されて保守担当者等に報知される。
こうして本実施形態の部分放電検出装置11は、部分放電の解析過程においてカーネル密度推定関数fを用いた処理を含めて散発的に取得する測定値(測定点Pn)を互いに関連性を持たせて解析することで、真の要因を精度良く抽出することが可能であり、部分放電の発生有無を精度良く検出することが可能となっている。
次に、本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態では、部分放電有無判定までの解析過程において、測定値(信号レベル及び位相角含む)の複数点数からカーネル密度推定関数fの演算にて密度推定値(密度推定点P1,P2)を得る手法が検出対象の電気機器10の部分放電等の特定要因の抽出に用いられている。カーネル密度推定による手法は、測定値(測定点Pn)が散発的であったとしても各測定値(測定点Pn)毎に算出される分布値を重なり合わせるため、近辺の測定値(測定点Pn)を互いに関係させながら真値(部分放電等の特定要因)を密度高く現すことができる。つまり、限られた入力情報でも、部分放電の判定精度を向上させることができる。
(2)本実施形態では、検出対象の電気機器10にて部分放電の発生が生じていると判定されると表示部16にてその旨が報知される構成のため、部分放電の発生を保守担当者等に容易に認識させることができる。
(3)本実施形態では、判定までの解析過程において、交流電圧の複数周期分の測定値(測定点Pn)が前半周期T1と後半周期T2とに分けて取り扱われているため、交流電圧の半周期T1,T2毎に特徴が出やすい部分放電の判定を効果的に行うことができる。
(4)本実施形態では、半周期T1,T2毎で信号レベルが最大の測定値(測定点Pn)を用いているため、容易に取得することができる。
尚、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、電気機器10に接触させて部分放電に基づく電磁波信号(検出信号)を得るセンサ部12は1つであったが、電気機器10に接触させるセンサ部を複数設けて電気機器10の様々な箇所に接触可能に構成してもよい。また、異なる電気機器10に接触可能とすれば、同時に複数の電気機器10での部分放電検出を行うこともできる。
また、図8に示す部分放電検出装置11aのように、部分放電に基づく電磁波信号(検出信号)を得るセンサ部12以外に、電気機器10に接触させないセンサ部12aを別途付加してもよい。別途付加したセンサ部12aはノイズ収集用として機能させるものであり、演算部14においてセンサ部12からの検出信号とセンサ部12aからのノイズ信号との比較等にてノイズ除去を行う構成としてもよい。
・上記実施形態では、前半周期と後半周期とのそれぞれで信号レベルが最大の測定値を1つずつ用いたが、各期間で複数点数用いてもよい。また、信号レベルが最大のものでなくてもよい。また、半周期毎に分けず、例えば60°期間毎に分けた測定値を用いてもよく、電気機器10が3相交流印加の場合、3相同時に発生した部分放電を効果的に検出することが可能である。また、1周期毎に分けた測定値を用いてもよい。
・上記実施形態では、表示部16を通じて部分放電の発生有無を保守担当者等に視覚的に報知する構成としたが、音声や振動等の他の報知手段を用いたり、これらを組み合わせたりしてもよい。また、報知を特段必要としない場合、省略してもよい。
・上記実施形態では特に言及しなかったが、部分放電検出装置11を専用器にて構成してもよく、また演算部14、記録部15、表示部16及び解析部17の一部又は全部をパーソナルコンピュータ(パソコン)にて構成してもよい。
・上記実施形態では特に言及しなかったが、交流電圧からの位相信号を電気機器10から直接的に取得してもよく、また電気機器10を収容する盤内に一般的に用意されるサービスコンセント(AC100V)から電圧位相を取得してもよい。また、電圧位相を電流信号から代替的に取得してもよい。
・上記実施形態では特に言及しなかったが、センサ部12や位相信号入力部13から演算部14に向けての信号伝送を導電線を通じた電気信号にて行ってもよく、また光通信、無線通信等で行う構成としてもよい。
・図5〜図7に示す判定手法は一例であり、適宜変更してもよい。
・図面も含め上記実施形態で用いた数値は一例であり、これに限定されるものではない。
・電気機器10の部分放電の中でも細かな要因毎に密度推定値の現れ方のパターンが異なることを踏まえ、予め用意した細かな要因毎のパターンとの比較等に基づいて各種要因を判別するようにしてもよい。例えば、固体絶縁物中のボイド放電、導体と固体絶縁物との境界のボイド放電、気体絶縁物中に浮遊する異物が存在する場合の放電、高圧又は低圧の鋭利な金属端からの放電、2以上の導体間の接触不良箇所からの放電等を判別するようにしてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)各請求項に記載の部分放電検出装置において、判定処理部は、カーネル密度推定関数による演算を行う前に、測定値のノイズ除去を行うことを特徴とする部分放電検出装置。
(ロ)各請求項に記載の部分放電検出装置において、判定処理部は、交流電圧の複数周期分の測定値を用い、60°期間毎に分けて測定値を取り扱うことを特徴とする部分放電検出装置。
(ハ)各請求項に記載の部分放電検出装置において、判定処理部は、部分放電の中で細かな要因毎に異なる密度推定値の現れ方のパターンを把握し、これに基づいて各種要因を判別することを特徴とする部分放電検出装置。
(ニ)各請求項に記載の部分放電検出装置において、前記判定処理部にて前記部分放電の発生が生じているとの判定がなされると、その旨を報知する報知部を備えていることを特徴とする部分放電検出装置。
10…電気機器(検出対象)、12…センサ部、13…位相信号入力部(位相取得部)、14…演算部(判定処理部)、17…解析部(判定処理部)、Pn…測定点(測定値)、T1…前半周期、T2…後半周期。

Claims (4)

  1. 交流電圧の印加に基づき検出対象の電気機器にて生じ得る部分放電を含む電磁波信号を取得可能で該電磁波信号を検出信号として出力するセンサ部と、
    前記検出対象の電気機器に印加する前記交流電圧の位相信号を取得する位相取得部と、
    前記検出信号に基づく信号レベルと前記位相信号に基づく位相角とを関連付けた測定値とし、該測定値を用いた解析に基づき前記検出対象の電気機器にて部分放電が生じているか否かを判定する判定処理部と
    を備えてなる部分放電検出装置であって、
    前記判定処理部は、
    前記信号レベルと前記位相角とを含む前記測定値を複数点数用い、カーネル密度推定関数にて得られる密度推定の演算を特定要因抽出として行い、該密度推定の演算結果に基づいて前記検出対象の電気機器に対する部分放電の発生有無の判定を行うものであって、
    前記部分放電の発生有無の判定処理では、前記交流電圧の複数周期分の前記測定値の密度分布において、前記測定値が集中する箇所のピークを示す密度推定点を通る前記信号レベルの密度変化における変化の割合の正側ピーク値と負側のピーク値との間隔、及び、該密度推定点を通る前記位相角の密度変化における変化の割合の正側ピーク値と負側ピーク値との間隔に基づき、前記検出対象の電気機器に対する部分放電の発生有無の判定を行うことを特徴とする部分放電検出装置。
  2. 請求項1に記載の部分放電検出装置において、
    前記判定処理部は、前記交流電圧の複数周期分の前記測定値を用い、前半周期と後半周期とに分けて前記測定値を取り扱うことを特徴とする部分放電検出装置。
  3. 請求項2に記載の部分放電検出装置において、
    前記判定処理部は、前記前半周期と前記後半周期それぞれ前記信号レベルが最大の前記測定値を用いることを特徴とする部分放電検出装置。
  4. 交流電圧の印加に基づき検出対象の電気機器にて生じ得る部分放電を含む電磁波信号を取得可能で該電磁波信号を検出信号として出力し、
    前記検出対象の電気機器に印加する前記交流電圧の位相信号を取得し、
    前記検出信号に基づく信号レベルと前記位相信号に基づく位相角とを関連付けた測定値とし、該測定値を用いた解析に基づき前記検出対象の電気機器にて部分放電が生じているか否かを判定する部分放電検出方法であって、
    前記信号レベルと前記位相角とを含む前記測定値を複数点数用い、カーネル密度推定関数にて得られる密度推定の演算を特定要因抽出として行い、該密度推定の演算結果に基づいて前記検出対象の電気機器に対する部分放電の発生有無の判定を行うとともに、
    前記部分放電の発生有無の判定処理では、前記交流電圧の複数周期分の前記測定値の密度分布において、前記測定値が集中する箇所のピークを示す密度推定点を通る前記信号レベルの密度変化における変化の割合の正側ピーク値と負側のピーク値との間隔、及び、該密度推定点を通る前記位相角の密度変化における変化の割合の正側ピーク値と負側ピーク値との間隔に基づき、前記検出対象の電気機器に対する部分放電の発生有無の判定を行うことを特徴とする部分放電検出方法。
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