JP5436322B2 - ガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法および部分放電診断装置 - Google Patents

ガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法および部分放電診断装置 Download PDF

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本発明は、ガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法および部分放電診断装置に関するものである。
従来の電力機器の部分放電診断手法では、特許文献1のように、センサなどの手段により検出した部分放電信号から、放電頻度n、放電電荷量q、放電発生位相φなどのパラメータを抽出し、各パラメータの分布によって部分放電の診断を実施している。
特開平6−34696号公報
上記のような従来の手法は、φ−q分布やφ−q−n分布などの複数のパラメータによる分布から、その相関関係を読み取り診断を行う必要があった。これは放電の原信号を観察して診断を行うことに比べれば効率化・簡易化された手法ではあるが、それでも非熟練者にとっては難しく、知識と経験を必要とするという問題があった。
また、上記のような従来の手法では、アルゴリズムによる自動診断を行う場合、パラメータ数が複数に渡るため、アルゴリズムが複雑で構築が困難になる問題があった。
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、部分放電の診断に熟練を必要とせず、自動診断のためのアルゴリズムの構築も容易なガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法および部分放電診断装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法は、絶縁ガスが封入された金属容器内に中心導体が収納されてなるガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法であって、前記金属容器内の部分放電の放電源から放射された電磁波をセンサにより検出するステップと、課電電圧信号取得部により前記中心導体に課電される課電電圧を所定の電圧に降圧して課電電圧信号として取得するステップと、部分放電信号検出部により前記センサの出力する電磁波信号からノイズを分離して部分放電信号を検出するステップと、放電マップ生成部により、一定時間内に検出されたすべての前記部分放電信号について、前記課電電圧信号に基づき、課電位相−信号強度平面上での位置に対して前記部分放電の発生頻度を計数することにより、課電位相−信号強度−発生頻度分布を表す放電マップを作成するステップと、重心算出部により、前記課電位相−信号強度平面上での放電信号の密集パターンを表した領域であるリージョンについて、前記発生頻度を質量とみなしたときの力学的な重心を算出するステップと、発生頻度比算出部により、前記各リージョンの重心が前記課電電圧信号の正負のいずれに対応しているかに応じて前記各リージョンを正極性放電のリージョンまたは負極性放電のリージョンの2種類に分け、前記正極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記正極性放電のリージョンについて加算した正極性の発生頻度の総和と、前記負極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記負極性放電のリージョンについて加算した負極性の発生頻度の総和との比である発生頻度比を算出するステップと、部分放電診断部により、前記重心および前記発生頻度比を診断結果として出力するステップと、を含むこと特徴とする。
この発明によれば、重心および発生頻度比という2つのパラメータに基づいて部分放電の診断を行うことができるので、診断の簡易化が実現され、熟練を必要とせず、さらに自動診断のためのアルゴリズムの構築も容易になる、という効果がある。
図1は、実施の形態1にかかるガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置の構成を示す模式図である。 図2は、コンピュータにより実現される部分放電診断処理のための機能ブロック図である。 図3は、放電マップの生成方法を説明するための図である。 図4は、リージョンと重心を示した放電マップの一例を示す図である。 図5は、放電源や放電位置が変化した場合における、重心の課電位相上での分布の一例を示す図である。 図6は、重心と発生頻度を用いて行う放電診断の一例を示す図である。 図7は、放電源や放電位置が変化した場合における、発生頻度比の分布の一例を示す図である。
以下に、本発明にかかるガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法および部分放電診断装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態にかかるガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置の構成を示す模式図である。図1では、ガス絶縁開閉装置の主たる構成要素として、内部に絶縁ガスが封入されるとともに相互に接続された筒状の金属容器1,2と、これらの金属容器1,2中に収納され課電される中心導体3と、金属容器1,2内を複数のガス空間に仕切るとともに、中心導体3を支持する絶縁物製のスペーサー4と、電力送配電回路系統(図示せず)と当該ガス絶縁開閉装置を接続するためのブッシング5と、が示されている。なお、ガス絶縁開閉装置が組み込まれている電力送配電回路系統によっては、ブッシング5の替わりにケーブルヘッドが取り付けられている場合もある。
また、図1では、部分放電診断装置の主たる構成要素として、電磁波信号を検出するセンサ6と、このセンサ6に接続された信号増幅器7と、この信号増幅器7に接続されたA/D変換器8と、中心導体3に課電される課電電圧を分圧して出力する課電電圧信号取得部としての分圧器9と、この分圧器9に接続されたA/D変換器10と、A/D変換器8,10の両出力が入力されるデータ処理部としてのコンピュータ11とが示されている。
センサ6は、部分放電の放電源より放射される電磁波を測定するための部分放電センサである。放電源は、ガス絶縁開閉装置の内部に絶縁欠陥が存在する場合に発生する。図1では、センサ6は、例えばスペーサー4からガス絶縁開閉装置の外部に漏洩する電磁波を検出するセンサとして示しているが、ガス絶縁開閉装置の内部に設置される様式のものであってもよい。
信号増幅器7は、センサ6が検出した電磁波信号を増幅する機能を有するものである。信号増幅器7で増幅されたアナログ信号はA/D変換器8によってデジタル信号に変換され、このデジタル信号がコンピュータ11に送られる。
一方、分圧器9は、中心導体3に課電される課電電圧を所定の電圧に降圧し、この信号をA/D変換器10に出力する。A/D変換器10は、分圧器9の出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換することで、分圧された課電電圧信号をデジタル信号としてコンピュータ11に出力する。コンピュータ11では、A/D変換器8から入力された電磁波信号とA/D変換器10から入力された前記課電電圧信号を用い、リアルタイム処理、または記憶装置(図示せず)への記憶後の後処理によって部分放電の診断を行う。
次に、本実施の形態の動作について説明する。A/D変換器8,10からコンピュータ11に信号が入力されるまでの動作は前述の通りであるので、以下ではコンピュータ11による信号処理について説明する。図2は、コンピュータ11により実現される部分放電診断処理のための機能ブロック図である。図2に示すように、信号処理部としてのコンピュータ11は、部分放電信号検出部12、放電マップ生成部13、重心算出部14、発生頻度比算出部15、および部分放電診断部16等の機能を備える。
本実施の形態にかかる部分放電診断装置は、ある一定時間Tfを処理単位として、放電信号の処理を行う。Tfとしては、例えば30秒〜10分程度とすることができる。Tfが短ければ、時間変化の速い現象に対応することができる。また、Tfが長ければ、ばらつきの少ない安定した診断を行うことができる。部分放電信号検出部12は、A/D変換器8から入力された電磁波信号をノイズと部分放電信号とに分離し、部分放電信号のみを抽出して処理の対象とする。分離方法は問わないが、例えばある一定の信号強度を閾値として、この閾値以上の信号を部分放電信号として分離する方法などがある。
次に、放電マップ生成部13は、部分放電信号検出部12から出力された部分放電信号とA/D変換器10から出力された課電電圧信号とに基づき、Tf間に観測されたすべての部分放電パルスについて、課電位相φ−放電電荷量q平面上での位置に対して部分放電の発生頻度n(カウント数)を計数することで放電マップの作成を行う。なお、課電位相φは課電電圧信号の位相である。また、qは放電電荷量に比例する信号強度でもよい。
図3は、放電マップの生成方法を説明するための図である。図3に示すように、課電位相φ−信号強度q平面において、φ軸、q軸をそれぞれ例えば一定間隔(この間隔をΔφ、Δqとする。)で分割することでメッシュ構造を構築する。なお、メッシュの各マス目である小領域をスロットと呼ぶ。各スロットは、(φ、q)座標の代表値とΔφ、Δqとにより特徴付けられる。放電マップ生成部13は、各部分放電パルスに対して、放電発生位相および信号強度から該当するスロットを判定し、スロット毎に発生回数のカウントを行っていく。そして、Tf間に発生したすべての部分放電パルスについてカウントを終えることで放電マップの構築が完了する。図3において、例えば、「18」と記載されたスロットでは、このスロットの条件に該当する部分放電が18回発生したことを意味する。放電マップを表示する場合、nを適当なカラースケールに変換した2次元カラーマップ、または3次元マップなどにより表示することができる。このようにして、Tf毎に一枚の放電マップが作成される。
こうして作成された放電マップにおいて、部分放電信号はその位相同期性により密集した信号として観測される。すなわち、放電源の種類と放電発生位相との間には相関があり、多くの部分放電信号は放電マップ上の密集したパターンとして現れるという特性がある。
本実施の形態では、放電マップ上のこのような信号の密集パターンをリージョンとして定義し、さらに重心算出部14によりリージョンごとに重心の算出を行う。ここで、重心とは、発生頻度nを質量とみなしたときの力学的重心であり、リージョンごとに算出される。重心は、放電信号の情報を集約した点と解することができる。
なお、リージョンの抽出方法は問わない。例えば、重心算出部14によりφ−q平面においてnの値が0ではないスロットからなる連結された領域をリージョンとして抽出してもよいし、あるいは、簡易的に正極性放電と負極性放電に分け、課電電圧の正負によりφ−q平面を2つのリージョン(0≦φ<πとπ≦φ<2πの各領域)に分けるなどしてもよい。すなわち、正極性放電は0≦φ<πに対応し、負極性放電はπ≦φ<2πに対応する。
重心の算出は、例えば、リージョン中で発生頻度nのスロットを質量nの質点とみなし、その力学的重心を求めることで行うことができる。あるいは、リージョン中で各放電パルスを質量1の質点とみなし、その力学的重心を求めてもよい。重心は、φ−q−nの放電信号分布において、放電が最も盛んな場所を示す一つの指標となり、そのリージョンを代表する一点となる。
次に、発生頻度比算出部15により、各リージョンを正極性放電のリージョンと負極性放電のリージョンの2種類に分類し、正極性放電のリージョンに含まれる発生頻度nの総和をすべての正極性リージョンについて加算した正極性の発生頻度の総和Npを算出するとともに、負極性放電のリージョンに含まれる発生頻度nの総和をすべての負極性リージョンについて加算した負極性の発生頻度の総和Nnを算出し、さらに両極性の発生頻度比R=Np/Nnを算出する。発生頻度比Rは、1より大きければ正極性放電の方が発生頻度が高いことを、1より小さければ負極性放電の方が発生頻度が高いことを表す。
なお、正極性放電のリージョンと負極性放電のリージョンの分類方法は問わない。例えば、φ−q平面において、リージョンの面積が0≦φ<πとπ≦φ<2πのどちらに多く含まれるかによって分類してもよいし、リージョンの重心が0≦φ<πとπ≦φ<2πのどちらに含まれるかによって分類してもよい。なお、0≦φ<πは課電電圧信号の正に、π≦φ<2πは課電電圧信号の負に対応する。
続いて、部分放電診断部16は、表示装置(図示せず)により図4のような形式で放電マップを表示する。図4は、リージョンと重心を示した放電マップの一例である。図4では、横軸を課電位相(φ)、縦軸を信号強度(q)とし、放電頻度(n)を色階調の違いにより示している。同時に、各リージョンに対して、算出された重心(G)の放電マップにおける位置も表示する。このとき、放電マップの表示とは別に、放電の発生頻度比(R)の数値表示も行う。
診断者は、表示された情報を、過去の試験結果などと照らし合わせることによって、また、過去の試験結果や経験などから得られたしきい値と比較することなどによって、放電診断を行うことができる。例えば、放電源を浮き電極または針電極、放電源位置を中心導体3上または金属容器1,2上とする2×2の4種類のパターンで放電を発生させた場合、重心の課電位相に着目するとその分布は図5のようになる。図5に示すように、中心導体上・針電極放電(中心導体上かつ針電極放電を表す。以下、同様。)、金属容器上・針電極放電、および金属容器上・浮き電極放電については、分布が互いに重なる部分があり、これだけでは各放電を一意に特定することは困難である。また、図6では、中心導体上・針電極放電、金属容器上・針電極放電、および金属容器上・浮き電極放電に共通した重心の課電位相分布のパターンをパターンAとし、中心導体上・浮き電極放電の重心の課電位相分布のパターンをパターンBとして区別している。
一方、図7は、放電源や放電位置が変化した場合における、発生頻度比Rの分布の一例を示す図である。図7に示すように、中心導体上・浮き電極放電と金属容器上・浮き電極放電については、発生頻度比Rの分布に互いに重なる部分があるが、中心導体上・針電極放電と金属容器上・針電極放電については発生頻度Rの分布は互いに異なる。すなわち、中心導体上・針電極放電の発生頻度比Rは概略0であり、金属容器上・針電極放電の発生頻度比Rは概略1である。図6では、発生頻度比に関して、中心導体上・針電極放電の発生頻度比のパターンをパターンCで、金属容器上・針電極放電の発生頻度比のパターンをパターンDで、中心導体上・浮き電極放電および金属容器上・浮き電極放電の発生頻度比のパターンをいずれもパターンEで表している。このように、重心の他にさらに発生頻度比に着目することで、パターンA,Bに加えて、さらに3つのパターンC,D,Eに分類すことができる。これにより、重心と発生頻度比という2つの指標を用いることで、図6に示すように、中心導体上・針電極放電はパターンA・Cの組み合せで、金属容器上・針電極放電はパターンA・Dの組み合せで、中心導体上・浮き電極放電はパターンB・Eの組み合せで、金属容器上・浮き電極放電はパターンA・Eの組み合せで判別することができ、中心導体上・針電極放電、金属容器上・針電極放電、中心導体上・浮き電極放電、および金属容器上・浮き電極放電の4つパターンが一意に判別可能となる。
また、部分放電診断部16に放電源の種類(例えば、上記4つのパターンで識別される種類)を自動的に識別させる機能を付与することもできる。この場合、部分放電診断部16は、放電源の種類と重心および発生頻度比とを関係付ける判別規則またはデータベースを保持し、算出された重心および発生頻度比を判別規則またはデータベース上のデータと比較することにより、放電源の種類の特定を行い、診断結果として放電源の種類を出力する。なお、データベースは、実測やシミュレーション等に基づいて予めデータを作成しておいてもよいし、適宜データを追加や学習することで構築してもよい。
従来、放電源の識別はいわゆるPoint on Waveの考え方によって、φ−nグラフなどにおいて放電が盛んな位相に注目し診断を行ってきた。しかし、この場合、参照する情報はφ×nの超多次元情報となるため、非熟練者にとっての診断は難しく、またコンピュータで自動診断などを行う場合も扱いが困難である。
一方、本実施の形態では、放電信号が位相同期性により放電マップ上のある密集パターンとして表れる特性から、近接して分布する信号の塊をリージョンとして定義し、各リージョンについて統計的な特徴として、2次元パラメータである重心、および1次元パラメータである放電頻度比を算出し診断を行う。これにより2つの低次元パラメータを参照するだけで診断を行うことができ、放電源診断の簡易化を実現することができる。
また、本実施の形態によれば、アルゴリズムによる自動診断を行う場合、重心および発生頻度比という2つの低次元パラメータの判別規則の設定となるため、アルゴリズムの構築が容易となる。この自動診断は、上述した診断方法の手順が記述されたプログラムによって動作が制御されるコンピュータ11によって実現することが可能である。なお、コンピュータ11としては、CPUなどの制御装置と、ROMやRAMなどの記憶装置と、HDDなどの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えた通常のハードウェア構成を利用することができる。
以上のように、本発明は、ガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法および部分放電診断装置として有用である。
1,2 金属容器
3 中心導体
4 スペーサー
5 ブッシング
6 センサ
7 信号増幅器
8,10 A/D変換器
9 分圧器
11 コンピュータ
12 部分放電信号検出部
13 放電マップ生成部
14 重心算出部
15 発生頻度比算出部
16 部分放電診断部

Claims (12)

  1. 絶縁ガスが封入された金属容器内に中心導体が収納されてなるガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法であって、
    前記金属容器内の部分放電の放電源から放射された電磁波をセンサにより検出するステップと、
    課電電圧信号取得部により前記中心導体に課電される課電電圧を所定の電圧に降圧して課電電圧信号として取得するステップと、
    部分放電信号検出部により前記センサの出力する電磁波信号からノイズを分離して部分放電信号を検出するステップと、
    放電マップ生成部により、一定時間内に検出されたすべての前記部分放電信号について、前記課電電圧信号に基づき、課電位相−信号強度平面上での位置に対して前記部分放電の発生頻度を計数することにより、課電位相−信号強度−発生頻度分布を表す放電マップを作成するステップと、
    重心算出部により、前記課電位相−信号強度平面上での放電信号の密集パターンを表した領域であるリージョンについて、前記発生頻度を質量とみなしたときの力学的な重心を算出するステップと、
    発生頻度比算出部により、前記各リージョンの重心が前記課電電圧信号の正負のいずれに対応しているかに応じて前記各リージョンを正極性放電のリージョンまたは負極性放電のリージョンの2種類に分け、前記正極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記正極性放電のリージョンについて加算した正極性の発生頻度の総和と、前記負極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記負極性放電のリージョンについて加算した負極性の発生頻度の総和との比である発生頻度比を算出するステップと、
    部分放電診断部により、前記重心および前記発生頻度比を診断結果として出力するステップと、
    を含むこと特徴とするガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法。
  2. 前記重心および前記発生頻度比が算出された後に、前記部分放電診断部により、放電の種類と前記重心および前記発生頻度比とを関係付ける判別規則またはデータベースを用いて、前記重心および前記発生頻度比とこの判別規則またはデータベースとを比較することにより、前記放電の種類を特定してその識別結果を出力することを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法。
  3. 前記放電マップ生成部により、前記放電マップを作成する際に、前記課電位相−信号強度平面を複数個の小領域に分割した上で、検出された各部分放電信号に対して該当する小領域を判定し、前記小領域ごとに前記発生頻度を計数することを特徴とする請求項1または2に記載のガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法。
  4. 絶縁ガスが封入された金属容器内に中心導体が収納されてなるガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法であって、
    前記金属容器内の部分放電の放電源から放射された電磁波をセンサにより検出するステップと、
    課電電圧信号取得部により前記中心導体に課電される課電電圧を所定の電圧に降圧して課電電圧信号として取得するステップと、
    部分放電信号検出部により、前記センサの出力する電磁波信号からノイズを分離して部分放電信号を検出するステップと、
    放電マップ生成部により、一定時間内に検出されたすべての前記部分放電信号について、前記課電電圧信号に基づき、課電位相−信号強度平面上での位置に対して前記部分放電の発生頻度を計数することにより、課電位相−信号強度−発生頻度分布を表す放電マップを作成するステップと、
    重心算出部により、前記課電位相−信号強度平面上での放電信号の密集パターンを表した領域であるリージョンについて、前記発生頻度を質量とみなしたときの力学的な重心を算出するステップと、
    発生頻度比算出部により、前記課電位相−信号強度平面上において前記各リージョンの面積が前記課電位相が0乃至πの領域またはπ乃至2πの領域のいずれにより多く含まれるかに応じて前記各リージョンを正極性放電のリージョンまたは負極性放電のリージョンの2種類に分け、前記正極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記正極性放電のリージョンについて加算した正極性の発生頻度の総和と、前記負極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記負極性放電のリージョンについて加算した負極性の発生頻度の総和との比である発生頻度比を算出するステップと、
    部分放電診断部により、前記重心および前記発生頻度比を診断結果として出力するステップと、
    を含むこと特徴とするガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法。
  5. 前記重心および前記発生頻度比が算出された後に、前記部分放電診断部により、放電の種類と前記重心および前記発生頻度比とを関係付ける判別規則またはデータベースを用いて、前記重心および前記発生頻度比とこの判別規則またはデータベースとを比較することにより、前記放電の種類を特定してその識別結果を出力することを特徴とする請求項4に記載のガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法。
  6. 前記放電マップ生成部により、前記放電マップを作成する際に、前記課電位相−信号強度平面を複数個の小領域に分割した上で、検出された各部分放電信号に対して該当する小領域を判定し、前記小領域ごとに前記発生頻度を計数することを特徴とする請求項4または5に記載のガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法。
  7. 絶縁ガスが封入された金属容器内に中心導体が収納されてなるガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置であって、
    前記金属容器内の部分放電の放電源より放射される電磁波を検出可能なセンサと、
    前記中心導体に課電される課電電圧を所定の電圧に降圧して取得する課電電圧信号取得部と、
    前記センサの出力する電磁波信号から部分放電信号を検出する部分放電信号検出部と、
    一定時間内に検出されたすべての前記部分放電信号について、前記課電電圧信号取得部から出力された課電電圧信号に基づき、課電位相−信号強度平面上での位置に対して部分放電の発生頻度を計数することにより、課電位相−信号強度−発生頻度分布を表す放電マップを作成する放電マップ生成部と、
    前記課電位相−信号強度平面上における放電信号の密集パターンを表した領域であるリージョンについて、前記発生頻度を質量とみなしたときの力学的な重心を算出する重心算出部と、
    前記各リージョンの重心が前記課電電圧信号の正負のいずれに対応しているかに応じて前記各リージョンを正極性放電のリージョンまたは負極性放電のリージョンの2種類に分け、前記正極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記正極性放電のリージョンについて加算した正極性の発生頻度の総和と、前記負極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記負極性放電のリージョンについて加算した負極性の発生頻度の総和との比である発生頻度比を算出する発生頻度比算出部と、
    前記重心および前記発生頻度比を診断結果として出力する部分放電診断部と、
    を備えること特徴とするガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置。
  8. 前記部分放電診断部は、放電の種類と前記重心および前記発生頻度比とを関係付ける判別規則またはデータベースを有し、前記重心および前記発生頻度比を算出した後に、前記重心および前記発生頻度比と前記判別規則またはデータベースとを比較することにより、前記放電の種類を特定してその識別結果を出力することを特徴とする請求項7に記載のガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置。
  9. 前記放電マップ生成部は、前記課電位相−信号強度平面を複数個の小領域に分割した上で、検出された前記部分放電信号の放電位相および信号強度が属する小領域を判定し、前記小領域ごとに前記発生頻度を計数することを特徴とする請求項7または8に記載のガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置。
  10. 絶縁ガスが封入された金属容器内に中心導体が収納されてなるガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置であって、
    前記金属容器内の部分放電の放電源より放射される電磁波を検出可能なセンサと、
    前記中心導体に課電される課電電圧を所定の電圧に降圧して取得する課電電圧信号取得部と、
    前記センサの出力する電磁波信号から部分放電信号を検出する部分放電信号検出部と、
    一定時間内に検出されたすべての前記部分放電信号について、前記課電電圧信号取得部から出力された課電電圧信号に基づき、課電位相−信号強度平面上での位置に対して部分放電の発生頻度を計数することにより、課電位相−信号強度−発生頻度分布を表す放電マップを作成する放電マップ生成部と、
    前記課電位相−信号強度平面上における放電信号の密集パターンを表した領域であるリージョンについて、前記発生頻度を質量とみなしたときの力学的な重心を算出する重心算出部と、
    前記課電位相−信号強度平面上において前記各リージョンの面積が前記課電位相が0乃至πの領域またはπ乃至2πの領域のいずれにより多く含まれるかに応じて前記各リージョンを正極性放電のリージョンまたは負極性放電のリージョンの2種類に分け、前記正極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記正極性放電のリージョンについて加算した正極性の発生頻度の総和と、前記負極性放電のリージョンに含まれる前記発生頻度の総和をすべての前記負極性放電のリージョンについて加算した負極性の発生頻度の総和との比である発生頻度比を算出する発生頻度比算出部と、
    前記重心および前記発生頻度比を診断結果として出力する部分放電診断部と、
    を備えること特徴とするガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置。
  11. 前記部分放電診断部は、放電の種類と前記重心および前記発生頻度比とを関係付ける判別規則またはデータベースを有し、前記重心および前記発生頻度比を算出した後に、前記重心および前記発生頻度比と前記判別規則またはデータベースとを比較することにより、前記放電の種類を特定してその識別結果を出力することを特徴とする請求項10に記載のガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置。
  12. 前記放電マップ生成部は、前記課電位相−信号強度平面を複数個の小領域に分割した上で、検出された前記部分放電信号の放電位相および信号強度が属する小領域を判定し、前記小領域ごとに前記発生頻度を計数することを特徴とする請求項10または11に記載のガス絶縁開閉装置の部分放電診断装置。
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