JP4656779B2 - Rf−idの検査システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造されるRF−IDの良否を検査するRF−IDの検査システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、RF−ID(Radio Frequency Identification)と称される非接触型識別媒体(非接触型ICカード等)に関する技術が急速に進歩してきており、その使用も多岐にわたっている。このようなRF−IDは、リーダ・ライタとの間で性能に応じた通信距離が定められており、通信測定の向上、および歩留りの向上が望まれている。
【0003】
従来、RF−IDは、フィルムベース上にアンテナコイルが形成され、これにICモジュールが搭載されたものとして、これらが製造段階で所定大のフィルムベース上に所定数形成されるのが一般的となっている。そして、単体とされる前に検査対象の単一のICモジュールおよびアンテナコイル毎に対して通信距離の測定を行い、製品の良否を検査することが行われている。通信距離の測定は、リーダ・ライタとの間でその性能に応じて定められた通信距離が確保されているか否かで良否判定がなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような通信距離の検査を行う場合、RF−IDが単体とされる前の段階で行われることから、RF−IDリーダ・ライタからの通信に対する応答が、本来の検査対象の検査片からのものと、隣接されたRF−IDからのものとが混在して受信されることとなり、受信データの信頼性がなくなるだけでなく、検査対象の検査片が不良品の場合、隣接されたRF−IDからのデータが受信されて、検査片が本来不良品であるにも拘わらず、良品と判定されることとなり、不良品が流出してしまうという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、確実に対象検査片を特定することで誤検査を防止して不良品流出の防止を図るRF−IDの検査システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、検査対象であるICモジュール、アンテナを備えるRF−IDが同一面上に複数形成されたシートの、一のRF−IDを対象とする検査片に対して通信を行い、良否を検査するRF−IDの検査システムであって、通信を行うためのシステム側アンテナと、前記シートにおける検査対象の検査片の周辺に配置される所定数のRF−IDのアンテナ間を短絡させる短絡部材と、前記システム側アンテナを対象の前記検査片に対して通信させるために、当該システム側アンテナおよび前記短絡部材を移動させる駆動部と、前記検査片に前記システム側アンテナを介して所定の情報を送信し、当該検査片からの応答に応じて当該検査片の良否判定を行う処理部と、を有する構成とし、適宜、前記短絡部材を電気的に接地させる構成とする。
【0007】
このように、一のRF−IDを対象する検査片の周辺に配置されるRF−IDのアンテナ間を短絡部材で短絡させ、システム側アンテナを対象の検査片に対向させてシステム側アンテナより検査片に情報を送信し、その応答に応じて当該検査片の良否を判定する。すなわち、短絡部材によりシステム側アンテナからの送信情報を対象の検査片以外のRF−IDに受信させないことから、対象の検査片のみの応答に対して良否判定を行わせることが可能となり、確実に対象検査片を特定することが可能となって、誤検査が防止されて不良品流出の防止を図ることが可能となるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図により説明する。ここで、本発明に係るRF−IDは、非接触型ICカードはもちろん、非接触型のラベル、タグ等の非接触で識別情報等のデータ送受が行える媒体である。
【0009】
図1に、本発明に係るRF−IDの検査システムにおける基本構成の分解構成図を示す。図1において、RF−IDの検査システム11は、大別して、シート12と、短絡部材13と、システム側アンテナ14を搭載する駆動部15とを備えるものであるが、検査処理を行う処理部は省略してある。上記シート12は、ICモジュール21Aおよびアンテナ21Bを備えるRF−ID21が例えばフィルムベース上の同一面上で規則的に複数形成されたもので、各RF−ID21が検査対象の検査片となる。
【0010】
上記シート12の製造の方法は種々あるが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)上に銅箔をエポキシ系接着剤で接着し、エッチングによりコイル状に巻回された各アンテナ21Bを形成し、各アンテナ21Bに対してそれぞれICモジュール21Aをリフローはんだ付けにより接続するもので、その後シート状態またはロール状態とされて駆動装置15の上方で図示しない搬送手段により長手方向に搬送される。そして、これらRF−ID21は、検査後にそれぞれ単体とされて例えばカードに搭載されて非接触型のICカード等とされるものである。
【0011】
上記短絡部材13は、金属、導電性樹脂等の導電性物質により形成されるもので、一個の検査片21を孤立させる空間と、当該検査片21の周辺に配置した所定数のRF−IDの各アンテナ21B間を短絡させる線状または棒状の導体が一体形状に形成されたものである。図示の短絡部材13は、検査対象である検査片21の周辺2列分のRF−ID同士を短絡させる形状としている。なお、この短絡部材13は、図示しないが、システム側アンテナ14が搭載される駆動部15と同期して当該シート12に対して上下方向、および当該シート12の幅方向に駆動される。そして、上記駆動部15は、例えばシート12の下方に配置されるもので、システム側アンテナ14を搭載して当該シート12の幅方向に移動させるY駆動と、上下方向に移動させるZ駆動とを行う。
【0012】
ここで、図2に、図1のRF−IDの検査システムにおける構成説明図を示す。図2(A)は、シート12上に短絡部材13が位置された場合を示している。例えばRF−ID21Xを検査片とした場合にその周囲2列のRF−ID21の各アンテナ21B上に短絡部材13が接触されることで短絡状態とされる。この場合のA−A断面の概略図が図2(B)に示される。すなわち、システム側アンテナ14がY駆動、Z駆動されて検査片21Xの下方に位置されるときに、同期して短絡部材13が検査片21Xの周囲のRF−ID21の各アンテナ21B同士を短絡させる。
【0013】
この場合の寸法関係の一例を図2(C)により説明すると、シート12の基材(例えば厚さ50μm)上に、例えばT1(=2mm)間隔でアンテナ21B(ICモジュール21A)が例えば長手方向R(=60mm)、幅方向20mmで形成されており、システム側アンテナ14は、例えば一辺の長さA(=60mm)、幅20mm程度のサイズで検査片21Xの下方の距離L(=15mm)に位置されるものである。
【0014】
すなわち、RF−ID21は所定の共振周波数を有しており、システム側アンテナ14からの電波に反応して共振することにより受信を行う。したがって、検査対象の検査片21Xの周囲のRF−ID間を短絡部材13で短絡させると、これらのRF−IDは電気特性(インダクタンスL、キャパシタンスC)が変化して共振周波数が変化することから、システム側アンテナ14からの電波に反応しなくなり、通信不可能となる。よって、システム側アンテナ14からの電波に対して検査片21Xのみが反応することとなることから、確実に対象検査片を特定することができることになるものである。
【0015】
このように、確実に対象検査片を特定できることから、誤検査が防止されて不良品流出の防止が図られるものである。また、RF−ID21を単体とする以前の生産ライン上におけるシート12の段階で全RF−ID21を検査することができ、不良発生の早期発見、修正が可能となり、全数検査による高精度の品質管理を行うことができるものである。
【0016】
なお、上記実施形態では、システム側アンテナ14をシート12の下方に配置する場合を示したが、短絡部材13側に配置し、当該短絡部材13と一体的に移動駆動させてもよい。また、短絡部材13を電気的に接地しても同様に、検査システムからの電波に対して検査片21X以外のRF−IDを反応させなくすることができるものである。
【0017】
そこで、図3に本発明に係る検査システムのブロック構成図を示すと共に、図4に図3の検査処理部の一例のブロック構成図を示す。図3において、本発明に係る第1形態のRF−IDの検査システム11Aは、シート12の各RF−ID21における検査対象の検査片21Xに対し、駆動構造手段31および検査処理手段32を含んで構成される。
【0018】
上記検査片21Xは、処理部41、メモリ42および復調部43で構成されるICモジュール21Aと、アンテナ21Bにより構成される。アンテナ21Bは、上述のように平面上でコイル状に巻回されたもので、検査システム11Aからの信号を受信し、または当該検査片21Xより検査システム11A(システム側アンテナ14)にデータを送信する役割をなす。
【0019】
上記ICモジュール21Aにおいて、メモリ42は当該カードとしての種々の情報を記憶するためのものである。上記復調部43は、アンテナ21Bで受信した電波から制御信号、データを復調し、適宜コード変換する。そして、処理部41は、プログラムにより、受信した制御信号、データをメモリ42に記憶させ、またメモリに記憶したデータを送信する処理を行う。
【0020】
上記駆動構造手段31は、搬送駆動部51およびアンテナ駆動部52で構成され、上記検査片21Xとの通信を行うシステム側アンテナ14を搭載する。上記搬送駆動部51は、検査片21Xが製造段階でフィルムベース上に所定数形成されたシート12状態で当該検査を行う際に、該当の検査片21Xを検査位置に搬送移動させるためのものである。上記アンテナ駆動部52は、上述のようにシステム側アンテナ14を検査片21Xの方向に上下動させるZ移動させ、当該シート12の幅方向の検査片21X間でY移動させる。なお、このアンテナ駆動部52は、上記システム側アンテナ14を移動させると共に、これらと同期して短絡部材13をも各検査片21X毎に移動させ、当該検査片21Xの周辺のRF−IDに対して接触させるために上下動させるものである。
【0021】
上記検査処理手段32は、検査片21Xの良否判定を行う処理部を構成するものとして、制御部61、検査処理部62、データメモリ63を備え、電力増幅部64、変調部65、発信部66、検波部67、データ変換部68、搬送駆動制御部69、アンテナ駆動制御部70、インターフェース(IF)部71および表示手段72を備える。
【0022】
上記制御部61は、この検査処理手段32の全体を統括制御するもので、これに応じたプログラムがセットされている。上記検査処理部62は、詳細は図4で説明するが、プログラムによる検査ルーチンで基準片21Xに対する検査処理、判定を行うものある。上記データメモリ63は、種々のデータを記憶すると共に、適宜検査判定のための一時記憶領域(バッファであって、検査処理部62に備えさせてもよい)としての役割をもなす。上記種々のデータには、例えば、検査片21X毎のメモリ42に記憶させるための情報(例えば識別情報)や、検査のための種々の設定値等がある。
【0023】
上記データ変換部68は、検査片21Xに対して情報を送信する場合の情報を例えば「1」、「0」に変換し、また当該検査片21Xからの送信データを例えば「1」、「0」に変換する。上記変調部65は、発信部66からの発信出力に基づいて上記データ変換部68で変換された情報を例えばFSK(周波数偏位変調)変調波に変調する。上記電力増幅部64は、変調部65で変調された変調波を電力増幅するもので、この増幅された変調波がシステム側アンテナ14より送信されるものである。そして、検波部67は、システム側アンテナ14で受信した検査片21Xからの送信電波を検波して復調する。
【0024】
一方、上記搬送駆動制御部69は、検査片21Xを順次検査するために搬送する上述の搬送駆動部51を駆動させるための制御信号を制御部41からの指令に基づき生成してIF部71を介して当該搬送駆動部51に送出する。また、上記アンテナ駆動制御部70は、検査片21Xに対してシステム側アンテナ14を上下方向に移動させ、対象のアンテナ21Bとの距離(通信距離)を制御する信号を制御手段61の指令に基づいて生成し、IF部71を介してアンテナ駆動部52に送出するものである。また、システム側アンテナ14と同期させて短絡部材13を移動させるための制御信号を生成する。
【0025】
ここで、図4において、検査処理部62は、プログラム処理の機能として、処理手段81、受信データ取得手段82、送信データ取得手段83、判定手段84を備える。上記処理手段81は、当該検査処理部62全体の処理を統括する。上記受信データ取得手段82は、検査片21Xから送信されてくるデータが受信されたときに取得するもので、適宜データメモリ63に記憶させる(当該受信データ取得手段82がバッファを備える場合にはバッファに一時格納してもよい)。
【0026】
上記送信データ取得手段83は、検査片21Xに通信によりメモリ42に書き込ませる識別情報等をデータメモリ63より読み出して取得する。そして、判定手段84は、上記取得されて送信された送信データと、検査片21Xより送信されてきた受信データとを比較し、一致していれば良品と判定し、不一致のときには不良品と判定するもので、送信データが検査片21Xのメモリ42に実際に書き込まれたか否かをデータ比較による通信状態の良否としてとらえたものである。
【0027】
次に、図5に、図3および図4の検査システムにおける検査処理のフローチャートを示す。図5において、まず、シート12における検査対象の幅方向の所定行を検査位置に搬送する搬送量を、制御部68の指令により搬送駆動制御部69がIF部71を介して搬送駆動部51に出力する(ステップ(S)1)。また、アンテナ駆動制御部70では、制御部61の指令により検査位置の行のうち対象の検査片21Xに対してシステム側アンテナ14を下方に位置させると共に、短絡部材13を上方に位置させる駆動量(Y)をアンテナ駆動部52のY方向駆動量とし、また当該システム側アンテナ14を検査片21X(アンテナ21B)に対してあらかじめ定められてデータメモリ63に記憶された距離(L)とする駆動量(Z)をZ方向駆動量として出力すると共に、短絡部材13を当該検査片21Xの周辺のRF−IDの各アンテナ21Bに接触させる駆動量(Z)を出力する(S2)。
【0028】
そこで、検査片用の送信データ(識別情報)をデータメモリ63より取得して検査片21Xに送信し(S3)、当該検査片21Xからの返信データを受信して、上記のように判定手段84が送信データと受信データとのマッチングを行う(S4)。マッチングの結果において(S5)、一致したときには良品と判定し(S6)、不一致のときには不良品と判定し(S7)、これらの判定結果をデータメモリ63に記憶させる(S8)。
【0029】
続いて、同じ行において次の検査片21Xの測定がある場合には、当該同じ行において総ての検査片21Xに対してS2〜S8を繰り返して判定結果をデータメモリ63に記憶させる(S9)。そして、次の行の検査片21Xがある場合には、S1〜S9を繰り返して総ての行の総ての検査片21Xに対して良否を判定してデータメモリ63に記憶させる(S10)。そして、シート12における総ての検査片21Xの良否がデータメモリ63に記憶されたときに、検査結果を適宜表示部72に表示させるものである(S11)。なお、検査結果の表示を、検査片21X毎、または所定数の検査片21Xの検査結果毎に行ってもよい。
【0030】
このように、シート12段階で、各RF−ID(検査片21X)に対してデータの送受で検査を行うに際して、短絡部材13によりシステム側アンテナ14からの送信情報を対象の検査片21X以外のRF−IDに受信させないことから、対象の検査片21Xのみの応答に対して良否判定を行わせることができることで、確実に対象検査片21Xを特定することができ、誤検査が防止されて不良品流出の防止を図ることができるものである。また、上述のように、RF−ID(検査片21)を単体とする以前の生産ライン上におけるシート12の段階で全RF−ID(検査片21)を検査することができ、不良発生の早期発見、修正が可能となり、全数検査による高精度の品質管理を行うことができるものである。
【0031】
次に、図6に本発明に係る他の検査システムのブロック構成図を示すと共に、図7に図6の検査処理部の一例のブロック構成図を示す。図6に示す第2形態としてのRF−IDの検査システム11Bは、図3に示す検査システム11Aにおける駆動構造手段31のアンテナ14の近傍に電波強度としての電界強度を計測するプローブ91を設けたもので、他の構成は図3と同様であり、説明を省略する。なお、検査処理部62の構成は図7で説明する。
【0032】
上記プローブ91は、検査片21Xからの送信データ出力時の電界強度を検出するもので、検出値はデータ変換部68により「1」、「0」のデータに変換され、データメモリ63に記憶される。なお、プローブ91は、システム側アンテナ14と同様に、検査片21Xに対してあらかじめ定められてデータメモリ63に記憶された距離で駆動移動されるもので、電界強度の測定値が、あらかじめ定められてデータメモリ63に記憶された設定電界強度を基準に照合されて通信可能距離であるか否かとして当該検査片21Xの良否の判定に供されるものである。
【0033】
また、図7に示す検査処理部42は、図4に示す検査処理部42において電界強度データ取得手段92を備える。この電界強度データ取得手段92はデータメモリ63より基準とする設定された電界強度データを取得するものである。また、判定手段84は、プローブ91を介して測定された電界強度に基づき、図8で説明するデータメモリ63に記憶されている基準の電界強度、または図9で説明する段階的な電界強度に対応する通信距離との比較で検査片21Xの良否を判定する。
【0034】
そこで、図8に、図6および図7の検査システムにおける検査処理のフローチャートを示す。図8において、まず、シート12における検査対象の幅方向の所定行を検査位置に搬送する搬送量を、制御部68の指令により搬送駆動制御部69がIF部71を介して搬送駆動部51に出力する(S21)。また、アンテナ駆動制御部70では、制御部61の指令により検査位置の行のうち対象の検査片21Xに対してシステム側アンテナ14を下方に位置させると共に、短絡部材13を上方に位置させる駆動量(Y)をアンテナ駆動部52のY方向駆動量とし、また当該システム側アンテナ14を検査片21X(アンテナ21B)に対してあらかじめ定められてデータメモリ63に記憶された距離(L)とする駆動量(Z)をZ方向駆動量として出力すると共に、短絡部材13を当該検査片21Xの周辺のRF−IDの各アンテナ21Bに接触させる駆動量(Z)を出力する(S22)。
【0035】
そこで、検査片用の送信データ(識別情報)をデータメモリ63より取得して検査片21Xに送信し(S23)、当該検査片21Xからの返信データを受信するときにプローブ91を介して電界強度を測定する(S24)。そして、電界強度データ取得手段92がデータメモリ63より基準の電界強度設定値を取得すると共に、判定手段84が基準の電界強度データの設定値と測定した電界強度を照合し、測定値が当該設定値以上か否かを判定する(S25)。判定の結果において、電界強度の測定値が設定値以上のときには良品と判定し(S26)、設定値未満のときには不良品と判定し(S27)、これらの判定結果をデータメモリ63に記憶させる(S28)。
【0036】
続いて、同じ行において次の検査片21Xの測定がある場合には、当該同じ行において総ての検査片21Xに対してS2〜S8を繰り返して判定結果をデータメモリ63に記憶させる(S9)。そして、次の行の検査片21Xがある場合には、S1〜S9を繰り返して総ての行の総ての検査片21Xに対して良否を判定してデータメモリ63に記憶させる(S10)。そして、シート12における総ての検査片21Xの良否がデータメモリ63に記憶されたときに、検査結果を適宜表示部72に表示させるものである(S11)。なお、検査結果の表示を、検査片21X毎、または所定数の検査片21Xの検査結果毎に行ってもよい。
【0037】
このようなRF−IDの検査システム11Bの構成とすることによっても、短絡部材13により、上記同様に確実に対象検査片21Xを特定することができ、誤検査が防止されて不良品流出の防止を図ることができ、不良発生の早期発見、修正が可能となり、全数検査による高精度の品質管理を行うことができるものである。
【0038】
続いて、図9に、図6および図7の検査システムにおける他の検査処理のフローチャートを示す。ここでは、検査片21Xからの電界強度を距離に応じて段階的に測定して設定電界強度のときの距離により良否の判定を行うもので、段階的な距離および設定電界強度のデータがあらかじめデータメモリ63に記憶させておくものである。
【0039】
図9において、まず、シート12における検査対象の幅方向の所定行を検査位置に搬送する搬送量を、制御部68の指令により搬送駆動制御部69がIF部71を介して搬送駆動部51に出力する(S41)。また、アンテナ駆動制御部70では、制御部61の指令により検査位置の行のうち対象の検査片21Xに対してシステム側アンテナ14を下方に位置させると共に、短絡部材13を上方に位置させる駆動量(Y)をアンテナ駆動部52のY方向駆動量とし、また当該システム側アンテナ14を検査片21X(アンテナ21B)に対してあらかじめ定められてデータメモリ63に記憶された距離のうち、最初の距離(L(1))とする駆動量(Z(1))をZ方向駆動量として出力すると共に、短絡部材13を当該検査片21Xの周辺のRF−IDの各アンテナ21Bに接触させる駆動量(Z)を出力する(S42)。
【0040】
そこで、検査片用の送信データ(識別情報)をデータメモリ63より取得して検査片21Xに送信し(S43)し、当該検査片21Xからの返信データを受信するときにプローブ91を介して電界強度を測定する(S44)。そして、電界強度データ取得手段92がデータメモリ63より基準の電界強度設定値を取得すると共に、判定手段84が基準の電界強度データの設定値と測定した電界強度を照合し、測定値が当該設定値以上か否かを判定する(S45)。判定の結果において、電界強度の測定値が設定された電界強度より小であれば当該システム側アンテナ14(プローブ91)の検査片21X(アンテナ21B)との次の距離(L(x))をデータメモリ63より読み出し、これに応じた駆動量(Z(x))をZ方向駆動機構85に出力する(S46)。
【0041】
続いて、上記同様に個別の検査片用の送信データ(識別情報)をデータメモリ63より取得して検査片21Xに送信し(S47)、当該検査片21Xからの返信データを受信する際に、プローブ91により電界強度を測定する(S48)。そして、判定手段84がデータメモリ63に記憶されている電界強度と、上記測定した電界強度を比較し(S49)、設定値の基準となる電界強度より小であれば、総ての設定距離でS46〜S49を繰り返し、総ての設定距離で測定した電界強度が基準より小であれば後述の如く当該検査片21Xは不良品と判定される(S50)。
【0042】
一方、S45およびS49において、測定した電界強度が基準より大であれば、そのときの通信距離(L(x))がデータメモリ63に設定されて基準の距離より大か否かが判断される(S51)。そして、通信距離(L(x))が基準より大であれば当該検査片21Xは良品であると判定され(S52)、小であれば不良品と判定されて(S53)、これらの判定結果をデータメモリ63に記憶させる(S54)。
【0043】
続いて、同じ行において次の検査片21Xの測定がある場合には、当該同じ行において総ての検査片21Xに対してS42〜S53を繰り返して判定結果をデータメモリ63に記憶させる(S54)。そして、次の行の検査片21Xがある場合には、S41〜S55を繰り返して総ての行の総ての検査片21Xに対して良否を判定してデータメモリ63に記憶させる(S56)。そして、シート12における総ての検査片21Xの良否がデータメモリ63に記憶されたときに、検査結果を適宜表示部72に表示させるものである(S57)。なお、上記同様に、検査結果の表示を、検査片21X毎、または所定数の検査片21Xの検査結果毎に行ってもよい。
【0044】
このようなRF−IDの検査システム11Bの構成で、電界強度を距離に応じて段階的に測定することによっても、短絡部材13により、上記同様に確実に対象検査片21Xを特定することができ、誤検査が防止されて不良品流出の防止を図ることができ、不良発生の早期発見、修正が可能となり、全数検査による高精度の品質管理を行うことができるものである。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、シート上に形成された一のRF−IDを対象する検査片の周辺に配置されるRF−IDのアンテナ間を短絡部材で短絡させ、システム側アンテナを対象の検査片に対向させてシステム側アンテナより検査片に情報を送信し、その応答に応じて当該検査片の良否を判定する構成とすることにより、確実に対象検査片を特定することができ、誤検査が防止されて不良品流出の防止を図ることができるものである。また、製造直後のシート状の段階で検査を行うことができ、不良発生の早期発見、修正が可能となり、全数検査による高精度の品質管理を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るRF−IDの検査システムにおける基本構成の分解構成図である。
【図2】図1のRF−IDの検査システムにおける構成説明図である。
【図3】本発明に係る検査システムのブロック構成図である。
【図4】図3の検査処理部の一例のブロック構成図である。
【図5】図3および図4の検査システムにおける検査処理のフローチャートである。
【図6】本発明に係る他の検査システムのブロック構成図である。
【図7】図6の検査処理部の一例のブロック構成図である。
【図8】図6および図7の検査システムにおける検査処理のフローチャートである。
【図9】図6および図7の検査システムにおける他の検査処理のフローチャートである。
【符号の説明】
11 RF−IDの検査システム
12 シート
13 短絡部材
14 システム側アンテナ
15 駆動部
21 RF−ID
21A ICモジュール
21B アンテナ
21X 検査片
31 駆動構造手段
32 検査処理手段
61 制御部
62 検査処理部
84 判定手段
Claims (2)
- 検査対象であるICモジュール、アンテナを備えるRF−IDが同一面上に複数形成されたシートの、一のRF−IDを対象とする検査片に対して通信を行い、良否を検査するRF−IDの検査システムであって、
通信を行うためのシステム側アンテナと、
前記シートにおける検査対象の検査片の周辺に配置される所定数のRF−IDのアンテナ間を短絡させる短絡部材と、
前記システム側アンテナを対象の前記検査片に対して通信させるために、当該システム側アンテナおよび前記短絡部材を移動させる駆動部と、
前記検査片に前記システム側アンテナを介して所定の情報を送信し、当該検査片からの応答に応じて当該検査片の良否判定を行う処理部と、
を有することを特徴とするRF−IDの検査システム。 - 請求項1記載のRF−IDの検査システムであって、前記短絡部材を電気的に接地させることを特徴とするRF−IDの検査システム。
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JP2001269560A JP4656779B2 (ja) | 2001-09-05 | 2001-09-05 | Rf−idの検査システム |
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