JP4655915B2 - 層状基板の分割方法 - Google Patents

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本発明は、層状基板の分割方法に関するものである。
従来、例えば、複数のTFT(Thin Film Transistor)が形成された駆動側基板と、複数のTFTのそれぞれに対応するカラーフィルタ及び対向電極が形成された対向側基板とを重ね合わせた後、各基板をダイシングで厚さ方向の途中まで切り込んでから、この切り込み部でブレークすることにより、個々に分割された複数の液晶パネル部品を形成する方法がある。(例えば、特許文献1参照)
特開平8−328025号公報
ところで、ダイシング加工においては、積層された各基板の厚さのバラツキやダイシングブレードの外径ブレ等により、ダイシングの深さに数十μm程度の加工バラツキがある。
また、液晶パネルには図14に示すように、マイクロレンズ215が形成され、このマイクロレンズ215をカバーガラス216で覆った構成を有する対向基板202を備え、平面視でTFT基板201の輪郭が対向基板202の輪郭より外側に位置するようにこれらTFT基板201と対向基板202との間に設けられた段差部201aに、TFT203ごとにTFT203から延びる配線パターン211などを形成するようにしたものがある。
このような液晶パネル210では、上述した数十μmもの加工バラツキを有するダイシング加工で対向基板202をフルカットすると、段差部201aに形成されている配線パターン211等を損傷してしまう恐れがある。そこで、対向基板202の厚さの途中までダイシングで切り込んでからブレークするという上記特許文献1に記載された方法を採用することが考えられる。
しかしながら、この方法では、カバーガラス216の厚さがダイシング加工における加工バラツキよりも小さい値である場合、このカバーガラス216の厚さの一部を残して切り込みを入れることは困難であり、その結果、カバーガラス216の分割が困難であるという未解決の課題がある。
本発明はこの未解決の課題に着目してなされたものであり、複数の層を有する層状基板を、各層への損傷を低く抑えつつ効率的に分割する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る第1の発明は、少なくとも第1基板、第2基板及び第3基板のそれぞれを層の一つとして含み、前記第1基板と前記第3基板との間に前記第2基板が位置するように構成された層状基板に、前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれに対して透過性を有するレーザ光を前記第1基板側から照射して、前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれの厚み方向に改質部を形成する工程と、前記第1基板及び前記第2基板に外力を加えて、前記第1基板及び前記第2基板を前記改質部で分割する工程と、を含むことを特徴とする。
第1の発明によれば、第1基板及び第2基板にレーザ光照射による改質部を形成し、外力を加えて分割することにより、第1基板から第2基板までの各層を除く他の層への損傷を低く抑えて分割することが可能となる。
本発明に係る第2の発明は、第1の発明において、前記層状基板に、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板のそれぞれに対して透過性を有するレーザ光を、平面視で所定の輪郭形状に沿って照射し、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板のそれぞれの厚み方向に改質部を形成する工程と、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板に外力を加えて、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板を前記改質部で前記所定の輪郭形状に分割する工程と、をさらに含むことを特徴とする。
第2の発明によれば、第1基板、第2基板及び第3基板にレーザ光を平面視で所定の輪郭形状に沿って照射して改質部を形成し、外力を加えて分割することにより、第1基板から第2基板までの各層を除く他の層への損傷を低く抑えつつ、第1基板、第2基板及び第3基板を所定の輪郭形状に分割することが可能となり、第1基板、第2基板及び第3基板の輪郭形状を効率的に切り出すことが可能となる。
本発明に係る第3の発明は、第1の発明又は第2の発明において、前記層状基板は、前記第1基板にマイクロレンズが形成されているとともに、当該マイクロレンズを覆うように前記第2基板が前記第1基板に積層されており、前記第3基板にTFT及び該TFTに導通する配線層が形成されているとともに、前記TFTと前記第2基板とが液晶が封入される液晶封入層を介して対向するように前記第2基板が前記第3基板に積層された構成を有し、前記第1基板及び前記第2基板の厚み方向に前記改質部を形成する前記工程では、平面視で前記配線層をまたぐように前記第1基板及び前記第2基板に前記レーザ光を照射することを特徴とする。
第3の発明によれば、マイクロレンズが形成された第1基板と、マイクロレンズを覆う第2基板と、TFT及びTFTに導通する配線層を有する第3基板とが積層された液晶パネルを、配線層への損傷を低く抑えて効率的に製造することができる。
本発明の実施形態を、液晶パネルを例に説明する。
(液晶パネル)
まず、液晶パネルについて説明する。図1は、液晶パネルの構造を示す概略図である。図1(a)は概略平面図、図1(b)は図1(a)のA−A線で切った概略断面図である。
図1(a)及び(b)に示すように、液晶パネル10は、TFT3を有するTFT基板1と、対向電極6を有する対向基板2と、シール材4によって接着された両基板1,2の隙間に充填された液晶5とを備えている。
TFT基板1には、厚さ約1.2mmの石英基板が用いられており、その表面には画素を構成する画素電極(図示せず)と、複数のトランジスタ素子(図示せず)で構成されているTFT3とが形成されている。TFT3を構成する個々のトランジスタ素子の3端子のうちの一つは画素電極に接続されており、残りの二つは、画素電極を囲んで互いに絶縁状態で格子状に配置されたデータ線(図示せず)と走査線(図示せず)とに接続されている。
データ線及び走査線は、配線パターン11を介して端子部1aにおいて駆動回路部9に接続されている。駆動回路部9の入力側配線パターン12は、端子部1aに配列形成された実装端子13に接続されている。
対向基板2は、対向基板本体2a、マイクロレンズ15及びカバーガラス16より構成されている。
対向基板本体2aには、厚さ約1.1mmの石英基板が用いられており、TFT基板1の画素電極に対向する部分にはマイクロレンズ面2bが形成されている。マイクロレンズ15は、対向基板本体2aのマイクロレンズ面2bに合性樹脂を充填することにより形成したものである。
カバーガラス16には、厚さ約50μmの石英基板が用いられており、マイクロレンズ15を形成している合性樹脂により、対向基板本体2aに接着されている。
マイクロレンズ15は、液晶パネル10の開口率を向上させる働きをしており、画素電極とは一対一で対応している。カバーガラス16は、対向基板本体2aの全域を覆うことにより、マイクロレンズ15を保護している。
対向基板2には、共通電極としての対向電極6が設けられている。対向電極6は、対向基板2の四隅に設けられた上下導通部14を介してTFT基板1側に設けられた配線パターン(図示せず)と導通しており、当該配線パターンも端子部1aに設けられた実装端子13に接続されている。
液晶5に面するTFT基板1の表面及び対向基板2の表面には、夫々配向膜7,8が形成されている。
液晶パネル10は、外部駆動回路(図示せず)と電気的に繋がる中継基板(図示せず)が実装端子13に接続される。そして、外部駆動回路からの入力信号が駆動回路部9に入力されることにより、TFT3が画素電極ごとにスイッチングされ、画素電極と対向電極6との間に駆動電圧が印加されて表示が行われる。
ここで、液晶5を封入前の液晶パネル10(以下、液晶パネル部品10aという)が区画形成された大判のTFT基板1(以下、マザーTFT基板1wという)及び大判の対向基板2(以下、マザー対向基板2wという)等からなる大判の液晶パネル部品(以下、マザーパネル30という)を、個々の液晶パネル部品10aに分割する分割方法について説明する。
図2は、液晶パネル部品10aが区画形成されたマザーパネル30を示す概略図である。図2(a)は概略平面図、図2(b)は、図2(a)のB−B線で切った概略断面図である。図3はマザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wの概略平面図である。
図2及び図3に示すように、マザーパネル30は複数のTFT基板1に対応したTFT3等が区画形成されたマザーTFT基板1wと、複数の対向基板2に対応した対向電極6等が区画形成されたマザー対向基板2wとをシール材4を介して接着した構成となっている。
液晶パネル部品10aは、図2に示すようにマザーパネル30の分割予定ラインDx1,Dyに沿ってマザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wを分割すると共に、分割予定ラインDx2に沿ってマザー対向基板2wのみを分割することにより個々の液晶パネル部品10aとして切り出される。
そして、本実施形態における分割方法では、分割予定ラインDx1,Dx2,Dyに沿ってレーザ光を照射し、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wに改質部を形成してから外力を加え、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wを改質部で分割する。
(レーザ照射装置)
ここで、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wにレーザ光を照射するレーザ照射装置について説明し、本実施形態における分割方法の理解の容易化を図る。
図4は、レーザ照射装置の構成を示す概略図である。
図4に示すように、レーザ照射装置100は、レーザ光を出射するレーザ光源101と、出射されたレーザ光を反射するダイクロイックミラー102と、反射したレーザ光を集光する集光レンズ103とを備えている。また、加工対象物としてのマザーパネル30を載置するステージ107と、ステージ107を集光レンズ103に対してX,Y軸方向に移動させるX軸スライド部110およびY軸スライド部108とを備えている。
また、ステージ107に載置されたマザーパネル30に対して集光レンズ103のZ軸方向の位置を変えて、レーザ光の集光点の位置を調整するZ軸スライド機構104を備えている。さらには、ダイクロイックミラー102を挟んで集光レンズ103と反対側に位置する撮像装置112を備えている。
レーザ照射装置100は、上記各構成を制御するメインコンピュータ120を備えており、メインコンピュータ120には、CPU(Central Processing Unit)(図示せず)や各種メモリー(図示せず)の他に、撮像装置112が撮像した画像情報を処理する画像処理部124が備えられている。撮像装置112は、同軸落射型光源(図示せず)とCCD(Charge Coupled Device)(図示せず)が組み込まれたものである。同軸落射型光源から出射した可視光は、集光レンズ103を透過して焦点を結ぶ。
メインコンピュータ120には、レーザ加工の際に用いられる各種加工条件のデータを入力する入力部125とレーザ加工時の各種情報を表示する表示部126が接続されている。
また、レーザ光源101の出力やパルス幅、パルス周期を制御するレーザ制御部121と、Z軸スライド機構104を駆動して集光レンズ103のZ軸方向の位置を制御するレンズ制御部122とが接続されている。
さらに、X軸スライド部110とY軸スライド部108とをそれぞれレール111,109に沿って移動させるサーボモータ(図示せず)を駆動するステージ制御部123が接続されている。
集光レンズ103をZ軸方向に移動させるZ軸スライド機構104には、移動距離を検出可能な位置センサ(図示せず)が内蔵されており、レンズ制御部122は、この位置センサの出力を検出することにより、集光レンズ103のZ軸方向の位置を制御する。
したがって、撮像装置112の同軸落射型光源から出射した可視光の焦点がマザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wの表面と合うように集光レンズ103をZ軸方向に移動させれば、その移動距離によりマザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wの厚みを計測することが可能である。
ここで、レーザ光は、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wに対して透過性を有するものが採用される。
本実施形態では、チタンサファイアを固体光源とするレーザ光をフェムト秒のパルス幅で出射するいわゆるフェムト秒レーザを採用した。この場合、レーザ光は、中心波長が800nmである。またパルス幅はおよそ300fs(フェムト秒)、パルス周期は1kHz、出力はおよそ700mWである。
集光レンズ103は、この場合、倍率が100倍、開口数が0.8、WD(Working Distance)が3mmの対物レンズである。集光レンズ103はZ軸スライド機構104から延びたスライドアーム104aによって支持されている。
ここで、多光子吸収による改質部の形成について説明する。図5に示すように、集光レンズ103によって集光されたレーザ光113は、屈折率が1よりも大きいマザー対向基板2wに入射して屈折する。
屈折したレーザ光113は、波長により集光点の位置が異なる軸上収差により短波長側のレーザ光114から長波長側のレーザ光115までその集光点が光軸101a(図4参照)上でずれた位置となる集光領域116に集光される。
そして、加工対象物がレーザ光113を透過する材料であっても、材料の吸収のバンドギャップEgよりも光子のエネルギーhνが非常に大きいと吸収が生じる。これを多光子吸収と言い、レーザ光113のパルス幅を極めて短くして、多光子吸収を加工対象物の内部に起こさせると、多光子吸収のエネルギーが熱エネルギーに転化せずに、イオン価数変化、結晶化または分極配向等の永続的な構造変化が誘起されて屈折率変化領域が形成される。本実施形態では、この屈折率変化領域を改質部と呼ぶ。
レーザ光113をマザー対向基板2wに照射した場合、レーザ光113の集光領域116において形成された改質部は、マザー対向基板2wの断面から見ると、マザー対向基板2wの厚み方向に約300μmの幅を有している。この場合の集光領域116におけるピークパワー密度は、8×1012W/cm2である。
また、図6に示すように集光領域116の位置が、レーザ光113の入射面Waに近づくにつれて、短波長側のレーザ光114と長波長側のレーザ光115との光路差が少なくなり、入射面Waの近傍では、改質部の幅は、約50μmとなる。
このような改質部を形成するためのレーザ光113の照射条件は、加工対象物ごとにレーザ光の出力やパルス幅、パルス周期、レーザスキャン速度等の設定が必要になる。
特に、レーザ光源101が有する出力は、ダイクロイックミラー102や集光レンズ103のような光軸101a上に配置される透過性物質による吸収で減衰することを考慮する必要がある。従って、実際の加工対象物を用いた予備試験を実施して、最適な照射条件を導くことが望ましい。
この最適な照射条件を導く際、集光領域116を通過したレーザ光(図示せず)によりマザーTFT基板1wの配線パターン11(図1参照)等の部分に、損傷が発生しないような出力に設定する必要がある。また、集光点の範囲である集光領域116の位置設定も同様に、通過したレーザ光による配線パターン11等の損傷が発生しないような範囲に設定する必要がある。
(分割方法)
次に本実施形態の分割方法について説明する。
まず、図2に示したマザーパネル30をマザーTFT基板1w側がレーザ照射装置100のステージ107の表面に接するように載置する。そして、分割予定ラインDx1(Dx2)がX軸方向に平行となるようにマザーパネル30を位置決めする。
また、ステージ制御部123は、レーザ光113の光軸101aがマザーパネル30の任意の分割予定ライン(Dx1またはDx2またはDy)の線上に位置するように、サーボモータを駆動しX軸スライド部110およびY軸スライド部108を移動させる。この場合、マザーパネル30に方向を規定するオリフラ30a(図2参照)等を形成しておけば、比較的容易に位置決めすることができる。
次に、オペレータが、メインコンピュータ120を操作して、マザー対向基板2wの厚み測定を実施する。撮像装置112が捉えた映像を表示部126に表示させ、マザー対向基板2wのレーザ光113の入射面Wa(図5参照)と、もう一方の反対側の表面Wb(図5参照)とに撮像装置112から出射される可視光の焦点を合わせる動作を行わせることにより、メインコンピュータ120は、Z軸スライド機構104の位置センサの出力からマザー対向基板2wの厚みを演算する。
演算結果は、メインコンピュータ120の記憶部(図示せず)にZ軸方向の座標として記憶される。
次に、撮像装置112が捉えた可視光の焦点と集光領域116とのZ軸方向の位置関係をあらかじめレーザ照射する予備試験の結果から求めておき、データとして入力しておく。このデータと前述のマザー対向基板2wの厚みデータ(Z軸方向の座標)とに基づいてレンズ制御部122は、Z軸スライド機構104を駆動して図7に示すように、集光領域116がマザー対向基板2wの表面Wbに掛かるように集光レンズ103をZ軸方向に移動させる。
ここで、前述したように集光レンズ103の位置は、集光領域116を通過したレーザ光による配線パターン11等の損傷が発生しない位置とする。
次に、集光レンズ103に対してマザー対向基板2wを相対移動させながら分割予定ラインDx1,Dx2,Dy(図2参照)に沿ってレーザ光113を照射して改質部を形成する。
ここで、前述したように照射するレーザ光113の出力は、集光領域116を通過したレーザ光によりマザーTFT基板1wの配線パターン11等の部分に、損傷が発生しない範囲の出力とする。
分割予定ラインDx1,Dx2,Dyは、あらかじめデータとして入力されているので、メインコンピュータ120は、このデータに基づいた制御信号をステージ制御部123に送る。
ステージ制御部123は、制御信号に基づいてX軸スライド部110とY軸スライド部108とを移動させることにより、マザー対向基板2wを集光レンズ103に対して相対移動させる。なお、レーザ光113の照射に対応してマザー対向基板2wを移動させる速度、すなわちレーザスキャン速度は、およそ20mm/秒である。
ここで、図2に示すようにマザーパネル30には複数(6個)の液晶パネル部品10aが区画形成されている。
レーザスキャンの順番は任意であるが、ここでは最初に分割予定ラインDx1,Dx2に沿ってマザー対向基板2wのX軸方向にレーザスキャンを7回行う。次に、分割予定ラインDyに沿ってマザー対向基板2wのY軸方向にレーザスキャンを3回行う。その結果、図8(a)に示すように、マザー対向基板2wの表面Wb側に改質部Rc1が形成される。
次に、集光レンズ103の位置をレーザ光113の集光領域116が改質部Rc1の上部に掛かるようにZ軸方向に上昇させる。そして、分割予定ラインDx1,Dx2に沿ったレーザスキャンを7回、さらに分割予定ラインDyに沿ったレーザスキャンを3回行って、新たな改質部Rc2を図8(b)に示すように、改質部Rc1の上部でこの改質部Rc1につなげて形成する。
このレーザスキャンを図8(c)に示すように、マザー対向基板2wの分割予定ラインDx1,Dx2,Dyに沿った厚み方向全域に改質部Rcが形成されるまで繰り返す。ここでは、改質部Rc1〜改質部Rc10までレーザスキャンを10回行う。
次に、マザーパネル30を反転してマザー対向基板2w側が、ステージ107の表面に接するように載置する。以降は前述のマザー対向基板2wと同様の手順で、マザーパネル30の位置決めを行う。
次に、前述のマザー対向基板2wと同様の手順でマザーTFT基板1wの厚みを計測し、演算結果をメインコンピュータ120の記憶部に記憶させる。
次に、前述のマザー対向基板2wと同様の手順で、図9に示すようにレーザ光113の集光領域116がマザーTFT基板1wの表面Wdに掛かるように集光レンズ103をZ軸方向に移動させる。
次に、前述のマザー対向基板2wと同様の手順で、集光レンズ103に対してマザーTFT基板1wを相対移動させながら分割予定ラインDx1,Dyに沿ってレーザスキャンを繰り返して、図10(a)及び(b)に示すようにマザーTFT基板1wの厚み方向全域に、改質部Rc11〜改質部Rc20を順次形成する。
次に、図11(a)に示すように、分割用のブレード40を用い、改質部Rcが形成された分割予定ラインDx1,Dyに沿ってマザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wに矢印Cの方向に外力を加えて、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wを個片に分割する。
次に、図11(b)に示すように、個片になったマザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wに対して、上記と同様に分割用のブレード40を用い、改質部Rcが形成された分割予定ラインDx2に沿ってマザー対向基板2wに矢印Dの方向に外力を加えて、マザー対向基板2wの不要部分21を分割する。
これにより、図11(c)に示すように、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2w(マザーパネル30)から液晶パネル部品10aが個々に分割される。
なお、本実施形態において、マザーTFT基板1wが第3基板に対応し、対向基板本体2aが第1基板に対応し、カバーガラス16が第2基板に対応し、配線パターン11及び駆動回路9が配線層に対応する。
以上の分割方法によれば、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2w(マザーパネル30)から配線パターン11及び駆動回路9への損傷を抑制しつつ、効率よく液晶パネル部品10aを分割することが可能となる。
なお、本実施形態の変形例として次のものがある。
(変形例1)
分割工程において、図11(a)のようにマザーパネル30を最初の個片に分割する段階では、分割する際にマザーパネル30の全面を受けることができ外力が加え易いので、分割予定ラインDx1,Dyでは、例えば図12に示すように、改質部RcをマザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wの厚み方向の全域ではなく部分的に、つまり、形成密度を粗くして形成するようにレーザスキャンを行ってもよい。
これにより、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wの厚み方向全域における分割予定ラインDx1,Dyの改質部Rc30の形成時間を、分割予定ラインDx2の改質部Rc40の形成時間と比較して短くすることができ、液晶パネル部品10aの分割を、一層効率的に行える。
(変形例2)
マザーパネル30の分割工程における分割の順番は上記実施形態の順番に限定されるものではなく、どこの改質部Rcから行うかは、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wの分割形状や改質部Rcの形成状態による分割の難易度等を考慮し、任意に決めてよい。
すなわち、例えば図13(a)に示すように、マザー対向基板2wを分割予定ラインDx2,Dyに沿って、マザーTFT基板1wを分割予定ラインDx1,Dyに沿って、それぞれ矢印Cの方向に外力を加えて図13(b)に示す個片に分割する。そして、図13(b)に示すように、マザー対向基板2wの分割予定ラインDx1に沿って矢印Dの方向に外力を加えてマザー対向基板2wの不要部分21を分割する。これにより、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2w(マザーパネル30)から図13(c)に示す液晶パネル部品10aが個々に分割される。
これによれば、図13(b)に示すように、マザー対向基板2wの不要部分21を分割する際に、不要部分21の下にはマザーTFT基板1wがないため、配線パターン11及び駆動回路9への損傷を一層抑制することが可能となる。
(変形例3)
上記実施形態では、分割方法において改質部Rcの形成作業をマザー対向基板2wから始めたが、これに限定するものではなく、マザーTFT基板1wから始めてもよい。
(変形例4)
上記実施形態では、総てのレーザスキャンの終了後に分割を行ったが、これに限定するものではなく、レーザスキャンと分割とを交互に行ってもよい。例えば、マザーTFT基板1wに改質部Rcを形成後、マザーTFT基板1wを分割し、その後マザー対向基板2wに改質部Rcを形成し、マザー対向基板2wを分割してマザーパネル30から液晶パネル部品10aを個々に分割するようにしてもよい。
さらにこの場合、マザー対向基板2wを先に分割してから、マザーTFT基板1wを分割するようにしてもよい。
(変形例5)
上記実施形態における分割方法は、マザーTFT基板1w及びマザー対向基板2wに相当する加工対象物の材質を石英に限定するものではなく、シリコン、ホウケイ酸ガラス等の材質を用いた層状基板の分割にも適用することができる。
(変形例6)
上記実施形態におけるレーザ光源101は、フェムト秒レーザ(チタンサファイアレーザ)に限定するものではなく、ナノ秒レーザ(YAGレーザ等)を用いてもよい。
本発明の実施形態における液晶パネルの構造を示す概略図。 本発明の実施形態におけるマザーパネルの構造を示す概略図。 本発明の実施形態におけるマザーパネルを構成する基板の概略平面図。 本発明の実施形態におけるレーザ照射装置の構成を示す概略図。 本発明の実施形態におけるレーザ光の軸上収差を示す概略断面図。 本発明の実施形態におけるレーザ光の軸上収差を示す別の概略断面図。 本発明の実施形態におけるレーザ光の焦点位置合わせを示す概略断面図。 本発明の実施形態における改質部の形成過程を示す概略断面図。 本発明の実施形態におけるレーザ光の焦点位置合わせを示す別の概略断面図。 本発明の実施形態における改質部の形成過程を示す別の概略断面図。 本発明の実施形態における分割工程を示す概略断面図。 本発明の実施形態における改質部の部分形成を示す概略断面図。 本発明の実施形態における分割工程の変形例を示す概略断面図。 従来の液晶パネルの構造を示す概略断面図。
符号の説明
1w…マザーTFT基板、2w…マザー対向基板、2a…対向基板本体、10a…液晶パネル部品、11…配線パターン、16…カバーガラス、30…マザーパネル、40…ブレード、Rc…改質部。

Claims (1)

  1. 少なくとも、マイクロレンズが形成された第1基板、前記マイクロレンズを覆うように前記第1基板に積層された第2基板及びTFT及び前記該TFTに導通する配線層が形成された第3基板のそれぞれを層の一つとして含み、
    前記第1基板と前記第3基板との間に前記第2基板が位置する層状基板に、前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれに対して透過性を有するレーザ光を前記第1基板側から照射して、前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれの厚み方向に改質部を形成する工程と、
    前記第1基板及び前記第2基板に外力を加えて、前記第1基板及び前記第2基板を前記
    改質部で分割する工程と、
    前記第1基板と前記第3基板との間に前記第2基板が位置する層状基板に、前記第3基板に対して透過性を有する前記レーザ光を前記第3基板側から照射して、前記第3基板の厚み方向に前記改質部を形成する工程と、
    前記第3基板に外力を加えて、前記第3を前記改質部で分割する工程と、
    を含む層状基板の分割方法であって、
    前記第1基板及び前記第2基板を分割する工程は、
    前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板を含む第1液晶パネル部品から、前記第1液晶パネル部品の第1実装端子を覆っている前記第1基板及び前記第2基板を含む第1切片部分を前記第1液晶パネル部品の配線パターンを交差して形成された第1分割予定ラインに沿って分割する工程と、
    前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板を含む第2液晶パネル部品から、前記第2液晶パネル部品の第2実装端子を覆っている前記第1基板及び前記第2基板を含む第2切片部分を前記第2液晶パネル部品の配線パターンを交差して形成された第2分割予定ラインに沿って分割する工程と、
    前記第1分割予定ライン及び前記第2分割予定ラインに沿った分割が終了した後に、
    前記第1液晶パネル部品に付帯している前記第2切片部分を、
    前記第1液晶パネル部品の外形を形成する第3分割予定ラインに沿って分割する工程と、からなり、
    前記第1分割予定ライン及び前記第2分割予定ラインにそれぞれ形成される前記改質部は、前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれの厚み方向全域に形成され、
    前記第3分割予定ラインに形成される前記改質部は、前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれの厚み方向の一部に形成される、
    ことを特徴とする層状基板の分割方法。
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