JP4653344B2 - プレハブ式建物用cadシステム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレハブ式建物の設計作業を支援するためのプレハブ式建物の図面作成用CADシステムに関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、工場で製造した箱状の建物ユニットを、建築現場で複数組合わせる、あるいは、工場で製造した床パネルや壁パネルを建築現場で複数組合わせることにより、建築されるプレハブ式建物が知られている。
このようなプレハブ式建物によれば、建物ユニットを工場で製造するので、建築現場での作業が軽減され、高品質の建物を従来建築に比べて著しく短期間で顧客に提供できるという利点がある。
このプレハブ式建物の利点を確保するためには、工場で製造されるユニット化された構成部品を標準化および規格化する必要があるので、顧客に提供する商品(プレハブ式建物)としては、既製品の色合いの濃いものとなっていたが、これでは、顧客の多様な要求に答えるのが困難となってきている。
このため、プレハブ式建物を、一般的な注文建築と同様に顧客の要求に応じて一つずつ設計しても、設計の効率が充分確保されるように、また、設計したプレハブ式建物を迅速に積算できるようにするため、プレハブ式建物の設計および積算を支援するCADシステムを導入し、これにより、顧客の多様な要求への対応を可能とすることが図られている。
【0003】
ここで、プレハブ式建物においても、建物の外装、内装、建具および設備機器等の各部品毎に、構造や寸法の異なるものを多数種類用意するとともに、同一の構造・寸法の部品についても、色、柄および意匠等の仕上げが相違する各種のバリエーションを用意すれば、構成部品を標準化および規格化しても、顧客の多用な要求に対応できるようになる。
そして、設計作業を行うにあたり、CADシステムを利用すれば、部品のバリエーションを増やしても、設計作業および積算作業が迅速に行える。
そこで、本願出願人は、図5に示されるように、販売部門および製造部門のそれぞれに、図面を作成する作成装置51,52を別個に設け、これらの作成装置51,52に必要な機能を分散させ、それぞれのデータが相互に受け渡し可能となったCADシステム50を提案している(特開2001-76018号公報等)。
【0004】
このようなCADシステム50では、販売部門の設計図作成装置51で、工事契約用の見積書が作成できる程度に詳細な実施設計図を作成する一方、製造部門の設計図作成装置52で実際に建物の各部位となるユニットを製作するための製作図を作成するようになっている。
また、設計図作成装置51には、ハードディスク等の記憶媒体が設けられ、この記憶媒体には、実施設計を行うために、建物を構成する部品の仕様や価格に関する膨大な量のデータが蓄積され、これらのデータにより、大きな第1の部品データベースが構築されている。
ここで、CAD用ソフトウエアがインストールされた携帯型パーソナルコンピュータ53を持参して、販売部門の営業マンAが顧客Bを訪問し、前述の携帯型パーソナルコンピュータ53を用いて顧客と打ち合わせを行えば、その場で、顧客Bが要望する建物の基本設計が行え、かつ、その建物の概算見積もりも行えるようになり、顧客Bの予算の範囲内で、顧客Bの望む建物の仕様が迅速かつ正確に決定できるようになる。
【0005】
携帯型パーソナルコンピュータ53は、内蔵されるハードディスクの容量に限界があるため、携帯型パーソナルコンピュータ53には、CADシステム50の設計図作成装置51に収納された大きな第1の部品データベースを収納できず、設計図作成装置51の部品データベースとは別に設計された小型の第2の部品データベースが収納されている。
この第2の部品データベースは、前述の第1のデータベースを簡略化したものとなっている。
すなわち、第2の部品データベースには、第1の部品データベースのデータのうち、単独で採用される単独部品のデータについては、当該単独部品のデータがそのまま蓄積されるとともに、互いに組み合わされて採用されるグループ部品のデータについては、これらのグループ部品を組み合わせたグループのうち、標準的なグループに属する標準グループ部品のデータが蓄積され、これらの単独部品のデータおよび標準グループ部品以外のデータが省略されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなCADシステム50では、標準的なグループに属する標準グループ部品以外の部品については、第2の部品データベースにデータが存在しないので、顧客が望んでも、携帯型パーソナルコンピュータ53では入力できず、顧客の要望に応えるために部品の種類を揃えたのにもかかわらず、訪問先における基本設計の段階で、顧客の要望に充分応じることができない、という問題がある。
また、設計作業上の便宜を図るために、第2の部品データベースにデータが存在しない部品の代わりに、標準グループ部品を選択し、後で、設計図作成装置51で部品データを、本来入力すべき部品の部品データに修正することもできるが、部品データの削除作業および再入力作業を行うこととなるので、設計作業が煩雑となる、という問題や、前述の修正作業を忘れると、図面上の誤記となる、という問題が発生する。
【0007】
本発明の目的は、訪問先における基本設計の段階でも、顧客の要望に充分応じることができるプレハブ式建物用CADシステムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、プレハブ式建物の全体概要を画定する基本設計作業を支援する基本設計用CAD装置8と、前記基本設計に基づいて建築工事の内容を画定する実施設計作業を支援する実施設計用CAD装置2とを備えたプレハブ式建物用CADシステム1であって、
前記実施設計用CAD装置2は、プレハブ式建物を形成する多数の部品の各々についての仕様および価格と、各部品を詳細に判別するための部品コードを含んだデータが多数蓄積された部品データベース14と、選択入力された部品のなかから、設計開始時に設定される初期設定に応じて異なる部品コードを有する部品を検出し、当該部品の部品データに含まれる部品コードを、初期設定に応じた部品コードに変換する部品コード変換手段36とを備え、各部品の部品コードとして、設計開始時に設定される初期設定に応じて異なる仕様記号に変換される変換記号を含む部品コードが設けられ、前記部品コード変換手段36は、初期設定に応じた仕様記号に前記変換記号を変換する変換機能と、変換記号から変換された仕様記号に変換済符号を付与する符号付与機能とを有するものであり、前記実施設計用CAD装置2には、設計したプレハブ式建物の積算を行う積算手段22と、変換記号から変換された仕様記号によって差額が生じる部品の部品コードに、当該差額を付与した差額付与部品データを蓄積した差額データベース17とが設けられ、前記積算手段22は、前記変換済符号が付いた部品データを検出すると、前記差額データベースを参照するものとなっており、前記基本設計用CAD装置8は、前記実施設計用CAD装置2の前記部品データベース14に含まれる各部品データから、形状、寸法および価格以外の仕様に関するデータをブランクデータに置換した部品データが蓄積された簡略化部品データベースを備えたものとなっていることを特徴とする。
【0009】
このような本発明では、簡略化部品データベースに蓄積される部品データは、形状、寸法および価格以外のデータがブランクデータとなるので、各部品データのサイズは著しく小さくなり、プレハブ式建物用の全部品を蓄積しても、簡略化部品データベースのサイズが大きくならず、簡略化部品データベースは、携帯型パーソナルコンピュータ等の持ち運びが容易なハードウェアに設けることができ、基本設計用CAD装置8を携帯式のものとできる。
これにより、簡略化部品データベースには、全部品の部品データが存在するようになり、携帯型の基本設計用CAD装置8で入力できない部品がなくなり、訪問先における基本設計の段階で、顧客の要望に充分応じることが可能となる。
ここで、設定入力された部品データのブランクデータは、実施設計用CAD装置2で自動検出が可能なので、実施設計の際に、ブランクデータを自動検出し、検出したブランクデータに必要なデータを上書きすれば、前述のような部品データの削除作業および再入力作業が不要となるうえ、修正作業をし忘れたことによる図面上の誤記が未然に防止されるようになる。
プレハブ式建物の設計においては、建物の階数、建物全体の形式、および敷地の地耐力等の構造に関するデータが最初に設定(初期設定)され、この初期設定データに基づいて構造部品の仕様が決定されるので、意匠等の外観はほぼ同じであるが、強度等の仕様が異なる部品が複数種類発生する。このため、部品の選択範囲が広くなり、部品の仕様を選択する際の判断が難しくなり、特に、建築についての専門的な知識を充分持たない営業マンが入力作業を行うと、入力作業に時間がかかったり、入力ミスが増えることとなる。
そこで、前述のように、初期設定に応じた部品コードに変換する部品コード変換手段36を設け、意匠等の外観はほぼ同じであるが、強度等の仕様が異なる部品については、部品コード変換手段が自動的に仕様を選択するようにすれば、オペレータが部品の設定入力操作を行うにあたり、部品の選択範囲が広がらず、部品の仕様を選択する際の判断が容易となり、特に、建築についての専門的な知識を充分持たない営業マンが入力作業を行っても、短時間で入力作業が行え、入力ミスも増えることがない。
前述のように、部品コード変換手段36で変換記号を仕様記号に自動変換すれば、変換記号を部品データに含む部品については、仕様記号が示す仕様についての設定入力操作が不要となり、設計業務の簡略化が図れるようになる。
しかしながら、寸法や形状等が同一で、色や柄等の意匠的な相違がある部品には、価格が同じものと、価格が相違するものとがあり、意匠違いでも価格が同じ部品については、単に変換記号を仕様記号に変換すればよいが、価格が相違する部品については、単に変換記号を仕様記号に変換しただけでは、積算価格に誤りが生じてしまう。
そこで、部品コード変換手段36により、変換記号から変換された仕様記号に変換済符号を付与し、積算手段22が変換済符号を検出した場合には、積算手段22に差額データベース17を参照させ、部品データベース14から抽出した部品コードの価格に、差額データベース17から抽出した差額付与部品データの差額を加算することにより、正確な積算が行えるようになる。
これにより、部品コード変換手段36で設定入力作業を省略し、設計業務の簡略化を図っても、正確な積算が行える。
【0010】
以上のようなプレハブ式建物用CADシステム1において、前記実施設計用CAD装置2には、図および表を含む画面を表示する表示手段2Bと、設計作業の各段階で、プレハブ式建物に設置する部品を選択入力するにあたり、選択可能な部品の名称および仕様を示す部品表を、前記表示手段に表示させる部品表生成手段34と、部品表生成手段34が部品表を生成するにあたり、各部品の仕様のうち、設計作業の各段階に不要なものを隠すマスクを生成するマスク手段35とが設けられていることが好ましい。
【0011】
建築の設計では、一般的に、設計作業が進行するに従い、設計対象となる建物の仕様や、各部品の仕様が順次明確となることから、前述のようにすることにより、設計作業の各段階において、明確となった部品の仕様を入力する操作のみが行われるようになり、入力不要な仕様を入力する操作や、仕様が不明確なために、とりあえず行われる仮入力操作、および、仮入力した仕様を修正する修正操作等の無駄な操作が省略され、設計作業が効率よく行われるようになる。
また、前述のように、部品表生成手段34およびマスク手段35を設け、設計作業の各段階に応じて、順次、部品の設定入力を行うようにすれば、設計作業の初期段階においては、部品の選択範囲が狭くなるので、部品の仕様を選択する際の判断が容易となり、建築についての専門的な知識を充分持たない営業マンでも入力作業が行えるようになる。
【0016】
そして、前記実施設計用CAD装置2には、前記部品データベース14とは別に、価格が改定された部品の改訂後の価格データが蓄積された改定価格データベース15,16が設けられていることが望ましい。
部品データベース14に蓄積された多数の部品データの価格は、全部を一度に改訂することが殆どなく、一部の部品データの価格が改訂され、このような価格改定は、年に数回行われている。
プレハブ式建物の積算は、積算作業を行う時点の価格で行うのではなく、発注時の価格で行うので、積算を行う実施設計用CAD装置2には、改訂後の価格だけでなく、改訂前の価格もデータとして有している必要がある。
しかし、部分的な価格改定毎に、部品データベース全体の改訂版を設けると、実施設計用CAD装置2には、大容量の部品データベースが複数設けられることになるので、ハードディスク装置等の記憶装置10A の容量が不足するおそれがある。
そこで、前述のように、部品データベース14とは別に、改定価格データベース15,16を設け、積算作業の毎に、部品データベース14に含まれる部品データのうち価格が改定された部品については、その部品データを改定価格データベース15,16の改訂価格データで上書きすれば、正確な積算が行えるうえ、改定価格データベース15,16は小容量なので、記憶装置10A の容量が不足するおそれが解消される。
なお、改定価格データベース15, 16に改訂前の価格データも蓄積しておけば、積算終了後に、部品データベース14を元の状態に戻すことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係るプレハブ式建物であるユニット式建物の図面作成用CADシステム1が示されている。なお、ユニット式建物とは、箱状の建物ユニットを複数種類組み合わせる、カプセル工法て建築されるものをいう。
このCADシステム1は、プレハブ式建物の実施設計を行う実施設計用CAD装置である設計図作成装置2と、ユニット式建物を形成する建物ユニットの各々の製作図面の作成を支援する製作図作成装置3と、設計図作成装置2が作成したユニット式建物の仕様図面を構成するイメージデータを、文字コードのみからなるテキストデータに変換するデータ変換手段であるデータ変換装置4と、ユニット式建物の基本設計を行う基本設計用CAD装置8とを備えたものである。
なお、設計図作成装置2、データ変換装置4、設計図作成装置2および基本設計用CAD装置8は、それぞれ別のコンピュータによって構成されたもので、これらの相互の間では、データの受け渡しが、オンラインおよびオフラインのいずれでも行えるようになっている。このうち、オフラインでは、図1の如く、図面に関するデータがフロッピィ・ディスク5A〜5Cに記録されて入出力されるようになっている。
【0018】
また、データ変換装置4は、設計図作成装置2の近傍、少なくとも販売部門の事務所内に設置されている。
ここで、ユニット式建物は、建物の外装、内装、建具および設備機器等の各部品毎に、構造や寸法の異なるものが多数種類用意されるとともに、同一の構造・寸法の部品についても、色、柄および意匠等の仕上げが相違する各種のバリエーションが用意されたものである。これにより、構成部品を標準化および規格化しても、顧客の多用な要求に対応できるようになっている。
【0019】
製作図作成装置3は、建物ユニットの製造工場等の製造部門に設けられ、当該製造部門に属する生産設計者により操作され、販売部門に設置された設計図作成装置2が作成した仕様図面に基づいて、建物ユニットの細部構造まで詳細に設定された製作図を作成するものである。
また、製作図作成装置3は、自分が製作した製作図の図面データを、CAMシステムやNCマシン等を含んだ製造装置6へオンラインで送るとともに、製作対象となる建物ユニットを形成する資材や部品を当該製作図から拾って、資材や部品を製造する各メーカー宛の発注書7を作成するようになっている。
【0020】
一方、設計図作成装置2は、一箇所に固定して使用するハードウエアとしてのデスクトップ・コンピュータに、実施設計用ソフトウエアがインストールされたものであり、工事契約用の見積書が作成できる程度に詳細な実施設計図の作成、作成した図面の変更およびその積算が迅速に行えるようになっている。
すなわち、設計図作成装置2には、図2に示されるように、記憶装置10A および演算装置20を含んで構成される中央処理装置2Aと、CRT等を利用した表示手段である表示装置2Bおよびキーボードやマウス等の入力装置2Cを含んで構成されるマンマシンインターフェイスと、設計図を紙面に描くX−Yプロッタ装置2Dと、見積書等を印刷するためのプリンタ2Eと、フロッピィ・ディスクのドライブ装置2Fとが設けられている。
【0021】
記憶装置10A は、大容量のハードディスク装置を含んで構成されたものである。この記憶装置10A には、ユニット式建物を設計するにあたり必要となる部品に関するデータを蓄積した作図データ蓄積手段11と、作成された図面に係るイメージデータである図面データを格納する図面データ格納手段12と、前述の部品についての価格等の積算に必要なデータを蓄積した積算データ蓄積手段13A とが設けられている。
作図データ蓄積手段11には、ユニット式建物を形成する複数種類の建物ユニットおよびその部品の各々についての作図データとして、図面に描かれる形状(シンボル)を示すイメージデータおよび部品を区別するために付与された記号からなるコードデータと、各部品について当該部品が取付けられる高さ位置を記号で示す取付高さデータとが蓄積されている。
ここで、図面に描かれる形状を示す各部品のイメージデータには、平面視における設置位置の基準となる設置基準点がそれぞれ設定されている。
【0022】
積算データ蓄積手段13A には、ユニット式建物を形成する多数の部品の各々についての仕様、および、各部品を詳細に判別するための部品コードを含んだ部品データが蓄積され、これらのデータにより、後述する部品データベースが構築されている。
部品データについてさらに説明すると、建物ユニット等の部品は、各々について、形状、構造、寸法および色等の仕様が異なる多数種類のアイテムが設定されたものとなっている。そして、各部品には、これらのアイテム毎に設定された部品コードとしてのアイテムコードが付与され、部品データは、その名称を表す名称データと、選択可能なアイテムを最後の一つまで詳細に判別するための部品コードデータと、これらの部品コードデータの各々に対応した価格データとを有するものとなっている。
【0023】
演算装置20は、マイクロプロセッサ等からなる高速演算素子を有し、各種のソフトウェアがインストールされており、インストールされた複数のソフトウェアを同時に並行処理するマルチタスク機能を備えている。
演算装置20には、作図データ蓄積手段11に蓄積されたデータを所定の入力操作により入力することにより、ユニット式建物の図面を作成する図面作成手段21と、この図面作成手段21によって作成された図面および積算データ蓄積手段13A に蓄積されたデータに基づき、ユニット式建物の積算を行う積算手段22と、図面データ格納手段12に格納された図面のイメージデータをフロッピィ・ディスクに収納可能なフォーマットに変換する図面データ出力手段23と、記憶装置10A の作図データ蓄積手段11、図面データ格納手段12および積算データ蓄積手段13A に対してデータの送受信を制御する制御部24とが、前述のソフトウェアによって形成されている。
【0024】
図面作成手段21には、図3に示されるように、設計作業を行うにあたり、作図データ蓄積手段11に蓄積された各部品のデータの中から所望の部品を、オペレータに選択入力させるとともに、その位置を指定させる、具体的には、構造や寸法等についての基本仕様を選択させ、その基本仕様および位置に応じたデータを入力させる平面図作成部31を有するものとなっている。この平面図作成部31は、入力されたデータに基づいて、基本的な図面である平面図を作成するようになっている。
ここで、各部品には、平面視における設置位置の基準となる設置基準点が設定され、平面図作成部31は、各部品の設置基準点として、各階の平面図および屋根伏図のいずれかの図面上の点が指定されると、その点を当該部品の設置位置として決定するものとなっている。
【0025】
また、図面作成手段21には、平面図作成部31の他に、図3の如く、設計対象となるユニット式建物の基本情報である初期設定データを入力するための初期設定入力部32と、初期設定入力部32で入力された初期設定データを設計完了まで保持するための初期設定保持部33と、その時点で入力可能な多数種類の部品、および、その仕様を示す部品表を生成する部品表生成部34と、必要に応じて部品表の一部分を覆い隠すマスクを生成するマスク生成部35と、初期設定入力部32で入力された初期設定データに応じて部品コードを変換する部品コード変換部36と、設計途中のユニット式建物の図面データを一時的に保持する図面データ保持部37と、設計完了または設計途中のユニット式建物の設計変更において意匠変更の有無を検出する意匠変更検出部38とが設けられている。
【0026】
初期設定入力部32は、建物の階数、建物全体の形式、および敷地の地耐力等の構造に関する基本的なデータである初期設定データを設計の最初に設定入力させるためのものである。初期設定入力部32には、初期設定データについての値や事項が複数示された初期設定画面を表示装置2Bに表示し、この初期設定画面のなかからオペレータに選択させる機能が設けられている。
初期設定保持部33は、前述の初期設定データに基づいて構造部品の仕様を決定するのに必要なことから、初期設定入力部32から初期設定データを受け、設計が完了するまで、初期設定データを保持しておくものである。
ここで、初期設定保持部33が保持している初期設定データは、必要に応じて平面図作成部31へ出力され、当該平面図作成部31を経由して他の部位に配信されるようになっている。
なお、一旦設計が完了したユニット式建物については、図面データ格納手段12に初期設定データが蓄積されるので、図面データ格納手段12から読み取られた値が初期設定保持部33に保持されるようになっている。
【0027】
部品表生成部34は、部品の選択入力の際に、選択可能な部品の名称および仕様を示す部品表を、表示装置2Bに表示させる部品表生成手段である。
マスク生成部35は、部品表生成部34が部品表を生成するにあたり、各部品の仕様のうち、設計作業の各段階に不要なものを隠すマスク手段である。
これらの部品表生成部34およびマスク生成部35について、さらに説明すると、設計作業が進行するに従い、設計対象となる建物の仕様や、各部品の仕様が順次明確となることから、設計作業の各段階に応じて、明確となる部品の仕様を入力する操作のみを行うために、設計作業の各段階に応じて必要なもののみを部品表に表示し、不要なものをを隠すものとなっている。
【0028】
例えば、顧客にユニット式建物を具体的に提案するために、概算見積が行えればよい営業初期段階においては、部品表生成部34が生成した部品表と、マスク生成部35が生成したマスクとが合成され、表示装置2Bには、部品の仕様として、形状や寸法のみを示す部品表が表示されるようになっている。
次に、顧客に提出する正式見積を作成する段階では、相違により価格が変動する仕様を示す部品表が表示装置2Bに表示されるようになっている。
続いて、顧客に提出する契約用の承認図を作成する段階では、相違により建物の仕様が異なってしまう仕様、具体的には、取付方向や取付位置がものによって相違する建具等の選択可能な仕様を示す部品表が表示装置2Bに表示されるようになっている。
最後に、部品を発注する段階では、価格や建物の仕様には直接関係しないが、顧客が要求した細かい仕様、具体的には、色や柄等の仕様を示す部品表が表示装置2Bに表示されるようになっている。
【0029】
部品コード変換部36は、初期設定保持部33が保持している初期設定データを受信するとともに、選択入力された部品のなかから、初期設定データに応じて異なる部品コードを有する部品を検出し、当該部品の部品データに含まれる部品コードを、初期設定に応じた部品コードに変換する部品コード変換手段である。
この部品コード変換部36により、意匠等の外観はほぼ同じであるが、強度等の構造的な仕様が異なる部品が複数種類存在しても、構造的な仕様の選択が自動的に行われるようになり、部品の設定入力を行う際における、オペレータの部品選択範囲が広くならないようになっている。
【0030】
また、部品としては、初期設定データに応じて異なる仕様記号に変換される変換記号を含む部品コードが部品データ内部に設定されたものがあり、部品コード変換部36は、前述の変換記号を、初期設定データに応じた仕様記号に変換する変換機能をも有するものとなっている。
すなわち、部品としては、寸法や形状等が同一で、色や柄等の意匠的仕様が相違するものがある。このような部品の部品データには、意匠的仕様に応じた仕様記号が部品コードに設定されている。この仕様記号は、設定入力の際には、部品表に所定の変換記号で仮表示されるものとなっている。そして、変換記号は、部品コード変換部36により、初期設定データに応じて自動的に仕様記号に変換されるようになっている。
これにより、部品として、寸法や形状等が同一で、色や柄等の意匠的仕様に相違し、この意匠的仕様が初期設定データによって決定される部品があれば、部品コード変換部36により、その変換記号が初期設定データに応じて自動的に仕様記号に変換されるようになり、初期設定データによって決定される仕様を選択する必要がないので、オペレータの作業が軽減されるようになっている。
また、部品コード変換部36には、前述の変換機能の他に、変換記号から変換された仕様記号に変換済符号を付与する符号付与機能が設けられている。
【0031】
図面データ保持部37は、平面図作成部31で設計されたユニット式建物のデータを保持するもので、平面図作成部31から出力されたデータを部品コード変換部36経由で受信するようになっている。
ここで、平面図作成部31から出力されたデータは、部品コード変換部36を経由し、コード変換が必要なデータは、部品コード変換部36を経由する際に、変換されるようになっている。
【0032】
意匠変更検出部38は、設計変更において、各部品について図面の修正の要否を検出し、修正が不要な部品については、平面図作成部31に対して図面修正を行わせないようにするものである。
すなわち、細かい外観のみが異なる複数種類の仕様が用意されているとともに、仕様が異なっていても図面上に表されるシンボルが同じ意匠部品が存在し、設計中のユニット式建物に対して設計変更があった場合、意匠部品について設計変更を検出し、当該意匠部品については、意匠変更検出部38が、平面図作成部31に対して設計変更処理を行わないように指令するものである。
ただし、設計変更において、意匠部品の仕様が変更され、この仕様変更により、意匠部品の価格が変動するおそれがあるので、意匠変更検出部38は、当該仕様部品の変更内容、すなわち、変更された意匠部品の変更前の部品データと、変更後の部品データとを積算手段22に送出するようになっている。
【0033】
なお、作図データ蓄積手段11には、多数の作図データからなる作図データベース11D が形成され、図面データ格納手段12には、多数の図面データからなる図面データベース12D が形成されている。
【0034】
積算手段22には、図4に示されるように、積算手段22における積算処理の手順等を制御する積算制御部41と、積算対象となる設計済のユニット式建物の選択や、見積条件等の設定を行う積算設定入力部42と、積算対象となるユニット式建物のデータから部品を拾い出す数量積算部43と、拾い出した部品の価格、および、その部品に設定された工事工数である、いわゆる人工を積み上げて工事見積金額を算出する金額算出部44と、積算した価格およびその内訳を一時的に保持する積算結果保持部45とが設けられている。
【0035】
このような積算手段22に対応して、積算データ蓄積手段13A には、ユニット式建物を形成する多数の部品の各々についての仕様、および、各部品を詳細に判別するための部品コードを含んだデータが多数蓄積された部品データベース14と、部品データベース14が作成された後に、価格が改定された部品の改訂後の価格データが蓄積された改定価格データベース15と、改定価格データベース15が作成された後に、価格が改定された部品の改訂後の価格データが蓄積された改定価格データベース16と、変換記号から変換された仕様記号によって差額が生じる部品の部品コードに、当該差額を付与した差額付与部品データを蓄積した差額データベース17と、積算した価格およびその内訳を含んだ、ユニット式建物毎の積算データを蓄積した積算結果データベース18とが設けられている。
なお、積算されたユニット式建物の価格およびその内訳を含む積算データが積算結果データベース18に蓄積されると、積算結果データベース18に保持されていた価格およびその内訳がデリートされるようになっている。
【0036】
以上のような積算手段22において、積算設定入力部42は、オペレータにユニット式建物の見積条件、例えば、見積基準日等を設定させるものとなっている。
数量積算部43は、図面データ格納手段12からユニット式建物の図面データを取り出して、当該図面データから部品を拾い出すものとなっている。
金額算出部44は、数量積算部43が拾い出した結果に基づいて、前述の見積基準日における工事見積金額を算出するものとなっている。
【0037】
ここで、価格改定により、見積基準日によっては、採用すべき部品の価格が異なるので、改定価格データベース15には、最初の価格改定により、部品データベース14とは異なる価格を有する部品のみの価格データが蓄積され、改定価格データベース16には、その次の価格改定により、部品データベース14とは異なる価格を有する部品のみの価格データが蓄積されている。
そして、金額算出部44は、見積基準日が最初の部品価格改訂日前の場合には、部品データベース14の価格データを採用し、見積基準日が最初の部品価格改訂日以降であって、その次の部品価格改訂日よりも前である場合には、部品データベース14に対して改定価格データベース15の価格データを上書きし、上書きされた部品データベース14の価格データを採用し、見積基準日が次の部品価格改訂日以降の場合には、部品データベース14に対して改定価格データベース16の価格データを上書きし、上書きされた部品データベース14の価格データを採用するようになっている。
なお、積算終了後に、部品データベース14を元の状態に戻すために、改定価格データベース15, 16には、改訂前の価格データも蓄積してある。
【0038】
積算手段22の金額算出部44は、図面作成手段21の部品コード変換部36が付与した変換済符号を含む部品データを検出すると、差額データベース17を参照し、当該変換済符号を含む部品データに該当する差額データが差額データベース17にある場合には、部品データベース14から抽出した部品コードの価格に、差額データベース17から抽出した差額付与部品データの差額を加算するものとなっている。これにより、部品コード変換部36で設定入力作業を省略することによって、設計業務の簡略化を図っても、正確な積算が可能となっている。
【0039】
また、金額算出部44は、意匠変更検出部38から変更された意匠部品の変更前の部品データと、変更後の部品データとを受信してこれらの部品データを参照し、変更の前後で価格が変動する場合には、意匠変更により価格が変動する部品の名称および差額を表示装置2Bに表示し、オペレータの確認後に、工事見積金額を算出するようになっている。
【0040】
基本設計用CAD装置8は、持ち運び可能なハードウエアである携帯型コンピュータ、好ましくは、ノートブック・コンピュータに、基本設計用ソフトウエアがインストールされたものであり、概算見積書の作成が可能な基本設計図の作成、作成した図面の変更およびその積算が迅速に行えるようになっている。
すなわち、基本設計用CAD装置8には、設計図作成装置2と同様に、記憶装置10B および演算装置20を含んで構成される中央処理装置2Aと、CRT等を利用した表示装置2Bおよびキーボードやマウス等の入力装置2Cを含んで構成されるマンマシンインターフェイスと、フロッピィ・ディスクのドライブ装置2Fとが一つのケーシングに一体的に設けられるとともに、設計図を紙面に描くX−Yプロッタ装置2Dと、見積書等を印刷するためのプリンタ2Eとが任意に接続可能となっている(図2参照)。
【0041】
ここで、基本設計用CAD装置8の記憶装置10B は、設計図作成装置2の記憶装置10A と記憶容量が相違し、記憶装置10A よりも小さい、比較的小容量のハードディスク装置を含んで構成されたものである。
この記憶装置10B には、記憶装置10A と同様に、ユニット式建物を設計するにあたり必要となる部品に関するデータを蓄積した作図データ蓄積手段11と、作成された図面に係るイメージデータを格納する図面データ格納手段12と、前述の部品についての価格等の積算に必要なデータを蓄積した積算データ蓄積手段13B とが設けられている。
記憶装置10B の作図データ蓄積手段11および図面データ格納手段12に蓄積されたデータは、記憶装置10A の作図データ蓄積手段11および図面データ格納手段12に蓄積されたデータと同様であるので、説明を省略する。
【0042】
積算データ蓄積手段13B には、前述の積算データ蓄積手段13A に蓄積された部品データベース14に含まれる各部品データから、形状、寸法および価格以外の仕様に関するデータをブランクデータに置換した部品データが蓄積された簡略化部品データベースが設けられている。
これにより、簡略化部品データベースの蓄積される部品データは、形状、寸法および価格以外のデータがブランクデータとなっているので、各部品データのサイズが著しく小さくなり、ユニット式建物用の全部品を蓄積しても、簡略化部品データベースのサイズが大きくならず、携帯型パーソナルコンピュータ等の持ち運びが容易なハードウェアに簡略化部品データベースを設けることが可能となっている。
【0043】
このような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、設計図作成装置2の部品データベース14に含まれる各部品データから、形状、寸法および価格以外の仕様に関するデータをブランクデータに置換した部品データで簡略化部品データベースを形成し、この簡略化部品データベースを基本設計用CAD装置8に設けるようにしたので、各部品データのサイズが著しく小さくなり、ユニット式建物用の全部品を蓄積しても、簡略化部品データベースのサイズが大きくならず、簡略化部品データベースを携帯型パーソナルコンピュータ等の持ち運びが容易なハードウェアに設けることができ、基本設計用CAD装置8を携帯式のものとできる。
【0044】
これにより、簡略化部品データベースには、全部品の部品データが存在するようになり、携帯型の基本設計用CAD装置8で入力できない部品がなくなり、訪問先における基本設計の段階で、顧客の要望に充分応じることができる。
ここで、設定入力された部品データのブランクデータは、設計図作成装置2で自動検出が可能なので、実施設計の際に、ブランクデータを自動検出し、検出したブランクデータに必要なデータを上書きすれば、従来のような部品データの削除作業および再入力作業を不要とできるうえ、修正作業をし忘れたことによる図面上の誤記を未然に防止できる。
【0045】
また、ユニット式建物に設置する部品を選択入力するにあたり、選択可能な部品の名称および仕様を示す部品表を、表示装置2Bに表示させる部品表生成部34と、部品表生成部34が部品表を生成するにあたり、各部品の仕様のうち、設計作業の各段階に不要なものを隠すマスクを生成するマスク生成部35とを設け、設計作業の各段階において、明確となった部品の仕様を入力する操作のみを行うようにしたので、入力不要な仕様を入力する操作や、仕様が不明確なために、とりあえず行われる仮入力操作、および、仮入力した仕様を修正する修正操作等の無駄な操作が省略され、設計作業を効率よく行うことができる。
しかも、部品表生成部34およびマスク生成部35により、設計作業の各段階に応じて、順次、部品の設定入力を行うようにすれば、設計作業の初期段階においては、部品の選択範囲が狭くなるので、部品の仕様を選択する際の判断が容易となり、建築についての専門的な知識を充分持たない営業マンでも入力作業を行うことができる。
【0046】
さらに、選択入力された部品のなかから、設計開始時に設定される初期設定に応じて異なる部品コードを有する部品を検出し、当該部品の部品データに含まれる部品コードを、初期設定に応じた部品コードに変換する部品コード変換部36を設計図作成装置2に設け、意匠等の外観はほぼ同じであるが、強度等の仕様が異なる部品については、部品コード変換部36が自動的に仕様を選択するようにしたので、オペレータが部品の設定入力操作を行うにあたり、部品の選択範囲が広がらず、部品の仕様を選択する際の判断が容易となり、特に、建築についての専門的な知識を充分持たない営業マンが入力作業を行っても、短時間で入力作業を行うことができ、入力ミスも低減することができる。
【0047】
また、初期設定に応じた仕様記号に前記変換記号を変換する変換機能と、変換記号から変換された仕様記号に変換済符号を付与する符号付与機能とを部品コード変換部36に設け、積算手段22が変換済符号が付いた部品データを検出すると、差額データベース17を参照し、部品データベース14から抽出した部品コードの価格に、差額データベース17から抽出した差額付与部品データの差額を加算するようにしたので、部品コード変換部36で設定入力作業を省略し、設計業務の簡略化を図っても、正確な積算を行うことができる。
【0048】
さらに、部品データベース14とは別に、改定価格データベース15,16を設け、積算作業の毎に、部品データベース14に含まれる部品データのうち価格が改定された部品については、その部品データを改定価格データベース15,16の改訂価格データで上書きするようにしたので、部品の価格が改訂され、見積基準日に応じた正確な積算が行えるうえ、改定価格データベース15,16は小容量なので、記憶装置10A の容量が不足するおそれを解消することができる。
しかも、改定価格データベース15, 16に改訂前の価格データが蓄積されているので、積算終了後に、部品データベース14を元の状態に戻すことができる。
【0049】
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、次に示すような変形等をも含むものである。
すなわち、前記実施形態では、設計図作成装置とは別のコンピュータにデータ変換手段を設けたが、設計図作成装置を形成するコンピュータにデータ変換手段を構成するソフトウェアを設け、これにより、設計図作成装置とデータ変換手段とを一体化してもよい。しかし、前記実施形態のように、別個に設ければ、設計図作成装置の負荷を軽減できるという効果が得られる。
また、設計図作成装置、製作図作成装置およびデータ変換装置の相互のデータ伝送手段として、オンライン方式のものを採用する場合には、設計図作成装置、製作図作成装置およびデータ変換装置をLAN等の私設の通信ネットワークや、専用線や公衆電話回線等の通信会社が用意する通信ネットワークを利用することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、簡略化部品データベースに蓄積されている各部品データのサイズが著しく小さくなり、ユニット式建物用の全部品を蓄積しても、簡略化部品データベースのサイズが大きくならず、簡略化部品データベースを携帯型パーソナルコンピュータ等の持ち運びが容易なハードウェアに設けることができ、基本設計用CAD装置8を携帯式のものとできる。これにより、簡略化部品データベースには、全部品の部品データが存在するようになり、携帯型の基本設計用CAD装置8で入力できない部品がなくなり、訪問先における基本設計の段階で、顧客の要望に充分応じることができる。
ここで、設定入力された部品データのブランクデータは、実施設計用CAD装置で自動検出が可能なので、実施設計の際に、ブランクデータを自動検出し、検出したブランクデータに必要なデータを上書きすれば、従来のような部品データの削除作業および再入力作業を不要とできるうえ、修正作業をし忘れたことによる図面上の誤記を未然に防止できる。
さらに、本発明によれば、初期設定に応じた部品コードに変換する部品コード変換手段が、自動的に仕様を選択するようになるので、オペレータが部品の設定入力操作を行うにあたり、部品の選択範囲が広がらず、部品の仕様を選択する際の判断を容易に行うことができ、特に、建築についての専門的な知識を充分持たない営業マンが入力作業を行っても、短時間で入力作業を行うことができ、入力ミスも低減することができる。
また、本発明によれば、変換記号から変換された仕様記号に変換済符号が付与されるようになるとともに、積算手段が変換済符号が付いた部品データを検出すると、差額データベースを参照し、部品データベースから抽出した部品コードの価格に、差額データベースから抽出した差額付与部品データの差額を加算するようになり、部品コード変換手段で設定入力作業を省略し、設計業務の簡略化を図っても、正確な積算を行うことができる。
【0051】
また、請求項2に記載の発明によれば、設計作業の各段階において、明確となった部品の仕様を入力する操作のみが行われるようになるので、入力不要な仕様を入力する操作や、仕様が不明確なために、とりあえず行われる仮入力操作、および、仮入力した仕様を修正する修正操作等の無駄な操作が省略され、設計作業を効率よく行うことができる。
しかも、部品表生成手段およびマスク手段により、設計作業の各段階に応じて、順次、部品の設定入力を行うようにすれば、設計作業の初期段階においては、部品の選択範囲が狭くなるので、部品の仕様を選択する際の判断が容易となり、建築についての専門的な知識を充分持たない営業マンでも入力作業を行うことができる。
【0054】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、積算作業の毎に、部品データベースに含まれる部品データのうち価格が改定された部品については、部品データベースの部品データが改定価格データベースの改訂価格データで上書きされるようになり、部品の価格が改訂されても、見積基準日に応じた価格で正確な積算を行うことができるうえ、改定価格データベースは小容量なので、記憶装置の容量不足のおそれを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の全体を示すブロック図である。
【図2】前記実施形態の実施設計用CAD装置および基本設計用CAD装置を示すブロック図である。
【図3】前記実施形態に係る図面作成手段および作図データ蓄積手段を示すブロック図である。
【図4】前記実施形態に係る積算手段および積算データ蓄積手段を示すブロック図である。
【図5】従来例を示す図1に相当する図である。
【符号の説明】
1 プレハブ式(ユニット式)建物用CADシステム
2 実施設計用CAD装置としての設計図作成装置
8 基本設計用CAD装置
14 部品データベース
15, 16 改定価格データベース
17 差額データベース
22 積算手段
34 部品表生成手段としての部品表生成部
35 マスク手段としてのマスク生成部
36 部品コード変換手段としての部品コード変換部

Claims (3)

  1. プレハブ式建物の全体概要を画定する基本設計作業を支援する基本設計用CAD装置と、前記基本設計に基づいて建築工事の内容を画定する実施設計作業を支援する実施設計用CAD装置とを備えたプレハブ式建物用CADシステムであって、
    前記実施設計用CAD装置は、プレハブ式建物を形成する多数の部品の各々についての仕様および価格と、各部品を詳細に判別するための部品コードとを含んだ部品データが多数蓄積された部品データベースと、選択入力された部品のなかから、設計開始時に設定される初期設定に応じて異なる部品コードを有する部品を検出し、当該部品の部品データに含まれる部品コードを、初期設定に応じた部品コードに変換する部品コード変換手段とを備え、
    各部品の部品コードとして、設計開始時に設定される初期設定に応じて異なる仕様記号に変換される変換記号を含む部品コードが設けられ、
    前記部品コード変換手段は、初期設定に応じた仕様記号に前記変換記号を変換する変換機能と、変換記号から変換された仕様記号に変換済符号を付与する符号付与機能とを有するものであり、
    前記実施設計用CAD装置には、設計したプレハブ式建物の積算を行う積算手段と、変換記号から変換された仕様記号によって差額が生じる部品の部品コードに、当該差額を付与した差額付与部品データを蓄積した差額データベースとが設けられ、
    前記積算手段は、前記変換済符号が付いた部品データを検出すると、前記差額データベースを参照するものとなっており、
    前記基本設計用CAD装置は、前記実施設計用CAD装置の前記部品データベースに含まれる各部品データから、形状、寸法および価格以外の仕様に関するデータをブランクデータに置換した部品データが蓄積された簡略化部品データベースを備えたものである
    ことを特徴とするプレハブ式建物用CADシステム。
  2. 請求項1に記載のプレハブ式建物用CADシステムにおいて、
    前記実施設計用CAD装置には、図および表を含む画面を表示する表示手段と、設計作業の各段階で、プレハブ式建物に設置する部品を選択入力するにあたり、選択可能な部品の名称および仕様を示す部品表を、前記表示手段に表示させる部品表生成手段と、部品表生成手段が部品表を生成するにあたり、各部品の仕様のうち、設計作業の各段階に不要なものを隠すマスクを生成するマスク手段とが設けられていることを特徴とするプレハブ式建物用CADシステム。
  3. 請求項1に記載のプレハブ式建物用CADシステムにおいて、
    前記実施設計用CAD装置には、前記部品データベースとは別に、価格が改定された部品の改訂後の価格データが蓄積された改定価格データベースが設けられていることを特徴とするプレハブ式建物用CADシステム。
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