JP4652908B2 - 管状可撓膜製膨張堤体支持装置、同支持構造体、同支持設備及びこれを用いた防水設備 - Google Patents

管状可撓膜製膨張堤体支持装置、同支持構造体、同支持設備及びこれを用いた防水設備 Download PDF

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Description

本発明は、管状可撓膜製膨張堤体を用いる防水設備に係る。
防水用の堤として、管状可撓膜製膨張堤体を用いることは、知られている(例えば、特許文献1)。また、該堤体を支持する支持機構も提案されている。
しかしながら、これは、管状可撓膜製膨張堤体によって画定した境界線を越えて水が拡がるのを防止ないし抑制することを意図したもので、例えば、ビルの入口や、地下街や地下鉄等の入口の如く、都市部等において建造物の限られた開口部への水の侵入を防ぐためには、適用され難い。
一方、ビルの入口や、地下街や地下鉄等の入口からの水の侵入を防ぐために、これらの建造物の入口にシャッタ(扉)を設けること及び可動な該シャッタの周辺部分を水密にするための構造は、提案されている。しかしながら、シャッタを締め切った場合、出入り自体が完全に出来なくなってしまう。また、既存の建造物について、シャッタ部分だけを変更するのは、容易ではない。また、水圧に耐えるに十分な強度を備えたシャッタ等の構造体は実際には極めて少ない。
例えば、地下空間の出入口等に設置する浸水防止用緊急堤防装置として、通行面に、水の浸入を堰き止める所定の高さまで上昇する遮水壁を昇降可能に収容する収容ピットを設け、この収容ピット内に、集中豪雨や洪水等の緊急時に、遮水壁を下方から押し上げて上昇させるべく膨らむエアバッグを設けて浸水を防止すること、及び常時は、エアバッグを萎ませて、遮水壁の上面が下降状態で通行面と同レベルに位置するように収容して、通行障害を防止すること等の提案はある(特許文献2)。
しかしながら、この提案の緊急堤防装置も、既存の建造物に対して設けることは容易でない。
これに対して、管状可撓膜製膨張堤体を用いて、ビルの入口等への水の侵入を防ぐようにすることも、最近提案されている(非特許文献1)。
管状可撓膜製膨張堤体支持装置を用いたこの提案の管状可撓膜製膨張堤体支持設備による防水設備101は、ビルの入口に適用される場合、図6に示したようなものになる。
図6において、110,110は、ビル102の入口103を規定する柱である。柱110,110の前面側は、道路104である。
この防水設備101は、一対の支持装置120,120と、管状可撓膜製膨張堤体130とを含む。各支持装置120は、厚板の形態の板状体121からなり、その基部122において対応する柱110の側面111にボルトの如き締結具123によって、固定される。基部123と柱110との間には、その間を水密にするシール材が配設される。
支持装置120は、先端部124に、部分円状の切欠部125を備える。切欠部125は、円周の3/4よりも大きい角度範囲にわたって延びる支持周面126を備える。切欠部125により規定される円の径は、堤体130の外周の径に対応する。
支持装置120,120の間には、管状可撓膜製膨張堤体130が延在・配設され、両端部において支持装置120,120の切欠部125,125に嵌合されている。なお、切欠部125の内周面と堤体130の外周面との間にも、シール材が配設される。
この防水設備101では、大雨や洪水などで道路が冠水した場合でも、その水位L1が堤体130の径以下の場合、水が入口103からビル102内に入るのを、柱110,110を利用して敷設した支持装置120,120及び堤体130によって防ぐ。
しかしながら、この防水設備101では、支持装置120,120が柱ないし柱状建造物110,110の側面111,111に固定されるので、支持装置120の板状体121は、強固な締結手段123により柱110の側面111に固定されると共に複数のピン127で支えられる必要がある。このためには、柱110の側面に穴を明けて雌ねじ形成体を埋込み、これにボルト122等を締付ける必要がある。また、地面(路面やビル102の入口の床面)105に複数のピン127を打ち込んでおく必要もある。場合によっては、地面105に穴を明けてピン127の打込み支持体を埋設しておくことも必要になる。
この防水設備では、水圧を支えるのは、柱110自体ではなくて、該柱110に板状支持体121を固定するボルト122やピン127であるので、支持強度が不足する虞れがある。なお、ボルト123やピン127による支持強度を最大限に高めるためには、これらの支持手段123,127等が常時取付状態に保たれることが好ましいけれども、その場合、支持装置120が通常の歩行や出入りの邪魔になる虞れがある。また、この防水設備では、ピンやボルトの支持体を予め埋込んでおく必要があることから、当該場所にしか設置できない。
特開2003−176525号公報 特開2004−44218号公報 特許文献1の出願人によるインターネット上のウエブページで、URLは、http://www.entech.jp/mizutometeisyashin.htm(平成17年6月22日現在)
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、必要に応じて載置・敷設されるだけで、ビルの入口などからの水の侵入を確実に防ぎ得る管状可撓膜製膨張堤体支持装置、同支持構造体、同支持設備及びこれを用いた防水設備を提供することにある。
本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置は、管状可撓膜製膨張堤体を建造物の入口において支えるための管状可撓膜製膨張堤体支持装置であって、建造物の入口の開口部を規定する柱状構造体の前方の地面上に載置される底面と、前記柱状構造体の前面に当接して支持される背面と、膨張堤体の底部の表面が載置される支持表面と、膨張堤体の周面のうち柱状構造体の前面に対面する側の表面部分が該膨張堤体の前記底部の表面から頂部の表面まで当接される部分円筒状表面とを備え、前記背面が少なくとも前記円筒状表面以上の高さを有し、前記底面、前記背面、前記支持表面及び前記円筒状表面によって規定される領域が水密に形成されている。
本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置では、「管状可撓膜製膨張堤体の周面のうち柱状構造体の前面に対面する側の表面部分が該膨張堤体の前記底部の表面から頂部の表面まで当接される部分円筒状表面」が設けられているので、膨張堤体にかかる水圧を、部分円筒状表面で受けて支え得る。また、本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置では、特に、「建造物の入口の開口部を規定する柱状構造体の前面に当接して支持される背面」が設けられているので、該支持装置にかかった水圧が、該支持装置の背面を介して、柱状構造体自体によって支えられ得る。従って、本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置では、該支持装置自体が水圧に耐え得る強度を備えるだけで、水圧を支え得る。すなわち、膨張堤体が水圧によって部分円筒状表面に押付けられるので、支持装置と膨張堤体との間の水密なシールが容易・確実に実現され得、背面が水圧によって柱状構造体の前面に押付けられるので、支持装置と柱状構造体との間の水密なシールが容易・確実に実現され得る。
更に、本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置では、「建造物の入口の開口部を規定する柱状構造体の前方の地面上に載置される底面と、膨張堤体の底部の表面が載置される支持表面と」が設けられているので、支持装置が膨張堤体の重量によって地面に押付けられるから、支持装置自体が安定に保たれ得る。ここで、支持表面は、堤体の底部表面が直接当接する面であっても、マットの如き水密封止材や他の部材を介して該堤体の底部が載置・支持される面であってもよい。
加えて、本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置では、前記底面、前記背面、前記支持表面及び前記円筒状表面によって規定される領域が水密に形成されている。ここで、前記底面、前記背面、前記支持表面及び前記円筒状表面が、水圧や堤体の重量を利用して水密なシールを効果的に行ない得ることは、上述のとおりである。
従って、本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置では、必要に応じて、ビルや地下街や地下鉄の駅等の如き建造物の入口の開口部を規定する柱状構造体の前面側に敷設されるだけで、ビルの入口などからの水の侵入を確実に防ぐことが可能になる。逆にいえば、本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置では、敷設場所に予め取付用の工事をしておく必要がないから、突然の集中豪雨や洪水等で敷設が望まれる場所に適宜敷設され得る。また、使用後は、単に撤去するだけで敷設場所が実際上元の状態に戻るので、壁面や路面を他の用途に利用する場合でもその妨害になる虞れがない。
入口の前面の道路などがほぼ水平に延びる典型的な場合には、入口の両側を規定する一対の柱状構造体の夫々の前面側に本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置が配設されて、該一対の管状可撓膜製膨張堤体支持装置からなる本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持設備の間に掛け渡されるように、管状可撓膜製膨張堤体が配設されることにより、本発明による建造物の入口開口部の防水設備が形成される。
但し、例えば、入口の前面の道路などが傾斜していて、一対の柱状構造体のうちの一方の柱状構造体の前の路面と比較して他方の柱状構造体の前の路面が十分に高い場合には、該一方の柱状構造体の前のみに本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置を配設し、他方の柱状構造体に対しては、管状可撓膜製膨張堤体を単にもたせかけてもよい。勿論、所望ならば、この場合にも、該他方の柱状構造体の前も本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置を配設してもよい。
本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置は、所望ならば、前記の底面、背面、支持表面及び円筒状表面を備えた中実な又は中空のブロック状の一体物であってもよく、その場合、表面がメッキなどにより防錆加工された鋼材などであっても、剛性の高い樹脂材料であってもよい。
但し、本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置は、典型的には、前記底面及び前記支持表面を備えた板状基台部と、該板状基台部から上向きに突出し前記背面を備えた上下方向板状部と、前記部分円筒状表面を備えた部分円筒状部と、後端部で前記上下方向板状部に接合されると共に底部で前記板状基台部に接合され、且つ前部で前記部分円筒状部の外周面に接合された水密支持壁部とを有する。
この場合、管状可撓膜製膨張堤体支持装置が最小限の材料・重量で、強固に形成され得る。この場合、支持装置は、典型的には、亜鉛メッキ鋼板の如き、材料で形成され得るから、素材コストを最低限に抑え得る。
本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置では、典型的には、前記水密支持壁部が前記板状基台部及び上下方向板状部の幅方向の少なくとも一箇所に配置された板状部からなり、前記部分円円筒状部が該円筒の母線に沿って前記上下方向板状部に支持されている。この場合、構造材の量を最低限に抑え得るから、支持装置の重量も低く抑え得、配設・収納などの取扱いが容易になる。なお、水圧を柱状構造体への押付け力として効果的に利用することを重視する場合、水密支持壁部を構成する板状部は、少なくとも、幅方向の外側に形成されることが好ましい。但し、機械的強度を重視する場合、幅方向の中間部に形成することが好ましい。従って、少なくとも両方の箇所に配設されてもよい。
本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持装置では、典型的には、上下方向板状部の頂部、部分円筒状部の頂部及び水密支持壁部の頂部上に天板を備える。この場合、構造体としての強度が高くなる。なお、頂部は、典型的には頂面からなるけれども、天板部を支え得る限り、切欠や段差等により頂面よりも下に形成された部分でもよい。
また、天板部の上に、土嚢や管状可撓膜製膨張堤体を積んで水位が上がっても水の侵入を防ぐことが可能になる。
この場合、典型的には、天板を備えた管状可撓膜製膨張堤体支持装置の前面側において該支持装置に連結・並設される増設支持具であって、前記支持装置によって支持された管状可撓膜製膨張堤体と平行にもう一つの管状可撓膜製膨張堤体を支持するものと、前記支持装置の天板上に載置されて該天板に連結される第二の増設支持具であって、平行に配設される二つの管状可撓膜製膨張堤体の中間において該二つの管状可撓膜製膨張堤体上に平行に載置される三つ目の管状可撓膜製膨張堤体を支持するものとを更に設けることにより、本発明の管状可撓膜製膨張堤体支持構造体が形成される。
この管状可撓膜製膨張堤体支持構造体では、集中豪雨や洪水等により管状可撓膜製膨張堤体の直径を越える水位の水が出た場合でも、該水が入口から侵入するのを防ぎ得る。
次に、本発明の好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい一実施例に基づいて説明する。
図1から図4には、本発明の好ましい一実施例の管状可撓膜製膨張堤体支持装置1、並びにこれを一対用いた管状可撓膜製膨張堤体支持設備2(具体的には、図4参照)及び防水設備3(具体的には、図4参照)が示されている。
支持装置1は、図1に加えて図2及び図3からわかるように、板状基台本体部10と、上下方向板状体本体部20と、部分円筒状体本体部30と、天板部40とを備え、更に、外側及び内側の水密化用マットMe,Miを備える。以下では、説明の便宜上、上下方向板状体本体部20に垂直で板状基台本体部10の延在方向をX軸とし、板状基台本体部10の延在面に垂直で上下方向板状体本体部20の延在方向上向きをZ軸とし、支持装置1に固定したXYZ直交座標(右手系)を用いて向き等を説明する。
板状基台本体部10は、図1から図3に加えて図4からわかるとおり、建造物としてのビル50の入口開口51を規定する一対の柱構造体としての柱52,52の夫々の前部の地面4上に載置される底面11及び管状可撓膜製膨張堤体5の端部近傍部分5a,5aが載置される上面ないし表面12を備えた長方形状の厚板10aからなる。管状可撓膜製膨張堤体5は、典型的には、内部に水が充填されて膨らんだ状態では外径が25cm程度の細長い円柱状の形態を採る。厚板10aは、例えば、20cm程度の幅(Y方向の長さ)Wと、30cm程度の奥行き(X方向の長さ)Aとを有し、厚さTが3mm程度の亜鉛メッキ鋼板からなる。厚板10aは、水圧に耐え得る機械的強度と防錆性・耐錆性があって、管状可撓膜製膨張堤体5を載置・固定可能であり、且つ水密なシールを可能にする限り、そのサイズや材料や形状は、所望に応じて選択され得る。この例では、後述の如く、表面12上にマットMiが載置されているので、支持表面としての表面12は、堤体5の底部をマットMiを介して支持する。
板状基台本体部10の上面12には、管状可撓膜製膨張堤体5の保持用ベルト60を取付けるためのベルト取付部13が形成されている。ベルト取付部13は、例えば、ベルト端部係合用の棒状部13aと、該棒状部13aを支える両端の突設支持部13b,13bとを有する。この例では、棒状部13aの長さは、例えば、10cm程度である。但し、より大きくてもより小さくてもよい。ベルト取付部13は、堤体5の保持用ベルト60の被取付端部が取外し可能に取付けられ得る限り、その構造や形状は異なっていてもよい。
板状基台本体部10の前端部14の近傍部分には、更に、貫通孔15が形成されている。この貫通孔15は、アンカー杭の打込みが可能な地面の場合には該アンカー杭が挿通されるアンカー杭挿通孔として用いられ、また、図5に関して後述する変形例のように、管状可撓膜製膨張堤体5が二段に積重ねられる場合に、並設される管状可撓膜製膨張堤体5Fの支持用の増設支持具8を連結する連結ピン71が挿通される連結ピン挿通又は固定孔としても用いられ得る。なお、アンカー杭挿通孔と連結ピン挿通(又は固定)孔とは、別々に設けられていてもよい。
板状基台本体部10の後端部16には、上下方向板状体本体部20が、下端部21で一体化されて形成されている。板状基台本体部10と上下方向板状体本体部20とは、一体的な厚板を直角に折り曲げることにより形成しても、板状基台本体部10と上下方向板状体本体部20の夫々を構成する二つの厚板を、夫々の一端において溶接等で水密に且つ強固に接合することにより形成してもよい。所望ならば端部16,21により形成される隅部又はその近傍に筋交いとして働く補強材が溶接されていてもよい。上下方向板状体本体部20は、柱52の前面52aに押付けられる背面22と、部分円筒状体本体部30を支える前面23とを備えた長方形状の厚板部24からなる。上下方向板状体本体部20の幅(Y方向の長さ)Wは、板状基台本体部10の幅Wと同じで、高さ(Z方向の長さ)Hは管状可撓膜製膨張堤体5の外径よりも若干大きく、膨張堤体5の径が25cm程度の場合、典型的には、26cm程度である。但し、それより大きくても若干小さくてもよい。
板状基台本体部10及び上下方向板状体本体部20の外側すなわち板状基台本体部10の下面(底面)11と地面4との間及び上下方向板状体本体部20の背面22と柱52の前面52aとの間には、外側マットMeが配設されている。外側マットMeは、典型的には、板状基台本体部10の下面(底面)11及び上下方向板状体本体部20の背面22に予め貼着されている。但し、場合によっては、敷設の際に間に配設されてもよい。
外側マットMeは、荷重がかかる前の状態では、図1において実線で示したように、板状基台本体部10の下面(底面)11及び上下方向板状体本体部20の背面22と同程度の大きさ(幅W,奥行きA及び高さH)を有する弾性材からなる。弾性材としては、例えば、ウレタンその他のゴム材が用いられる。荷重がかかっていない状態では、マットMeの厚さDは、例えば、1cm程度であり、荷重がかかると、圧縮変形されて薄くなると共に、図1から図3において想像線で示したように、板状基台本体部10及び上下方向板状体本体部20の周縁部から膨出すると共に圧接面4や52aとの間を水密に封止する。
ここで、外側マットMeのうち板状基台本体部10の底面11側に位置する基台マット部Me1と、板状基台本体部10とにより、板状基台部10Mが形成され、同様に、外側マットMeのうち上下方向板状体本体部20の背面22側に位置する上下方向マット部Me2と、上下方向板状体本体部20とにより、上下方向板状部20Mが形成される。従って、板状基台部10Mの底面11Mは、厳密には、基台マット部Me1の底面であり、上下方向板状部20Mの背面22Mは、厳密には、上下方向マット部Me2の背面である。なお、板状基台部10Mの上面は、板状基台本体部の上面12に一致し、上下方向板状部20Mの前面は、上下方向板状体本体部20の前面23に一致する。
中心軸線や母線がY方向に平行に延びる状態で配置された部分円筒状体本体部30は、下縁部31において板状基台本体部10に溶接され、中間の背面側突出部32で上下方向板状体本体部20に溶接されることにより、板状基台本体部10及び上下方向板状体本体部20に固定されている。すなわち、この例では、部分円筒状体本体部30の外周面33は、板状基台本体部10の上面12と上下方向板状体本体部20の前面23とに実際上直接的に当接する状態で支持されている。
但し、部分円筒状体本体部30の外周面33と上下方向板状体本体部20の前面23との間に隙間があってもよい。その場合、好ましくは、部分円筒状体本体部30の外周面33の背面側突出部(−X方向に最も突出した部位)32と上下方向板状体本体部20の前面23との間に部分円筒状体本体部30の部分円筒状体の母線に沿ってY方向に延びる中間接合部材が配置され、該中間接合部材が部分円筒状体本体部30の外周面33の背面側突出部32及び上下方向板状体本体部20の前面23の夫々に対して、溶接等により接合される。
部分円筒状体本体部30の上縁部34は、部分円筒状体本体部30の頂部35を越えて前向きに、すなわちX方向に、突出している。
部分円筒状体本体部30は、板状基台本体部10や上下方向板状体本体部20の幅方向Yに延び、該板状基台本体部10の幅Wに一致する長さを有する。部分円筒状体本体部30は、また、管状可撓膜製膨張堤体5の外径よりも僅かに大きい径の内周面36を有し、上下方向板状体本体部20の高さH(Z方向長さ)に実質的に一致する高さを有する。
部分円筒状体本体部30の外周面33のうち上縁部34の近傍には、管状可撓膜製膨張堤体5の保持用ベルト60を取付けるためのベルト取付部37が形成されている。ベルト取付部37は、例えば、ベルト端部係合用の棒状部37aと、該棒状部37aを支える両端の突設支持部37b,37bとを有する。この例では、棒状部37aの長さは、10cm程度である。ベルト取付部37も、堤体5の保持用ベルト60の被取付端部が取外し可能に取付けられ得る限り、その構造や形状は異なっていてもよい。なお、この例では、支持装置1が図5の支持構造体7の一部として使用可能なようにベルト取付部37が部分円筒状体30の突出前縁部34の近傍に形成されているけれども、堤体5を一段だけ保持し得るようにするためには、ベルト取付部37が、後で詳述する天板部40のX方向端部42又はその近傍に形成されていてもよい。
部分円筒状体本体部30と上下方向板状体本体部20との間の領域Uのうち幅方向Yの中央部には、水密支持壁部としての一対の板状支持体38,39が配置されている。各板状支持体38,39は、円弧状側面部38a,39aで部分円筒状体本体部30の対応する外周面部分33a,33bに溶接により水密に接合され、背面側の直線状側面部38b,39bで上下方向板状体本体部20の対応する前面部分23a,23bに溶接により水密に接合されている。なお、板状支持体39は、下縁39dで板状基台本体部10の上面12に水密に接合されている。
板状支持体38,39は、上下方向板状体本体部20の前面23、板状基台本体部10の上面12及び部分円筒状体本体部30の外周面33によって規定される凹部領域Uを、Y方向に水密に封止すると共に、部分円筒状体本体部30を支える。
なお、部分円筒状体本体部30の後方突出部32の外周面33と上下方向板状体本体部20の前面23との間に隙間がある場合には、板状支持体38,39は、Z方向に一つながりになった一体物であり得る。
また、板状支持体38,39は、幅方向Yの中間部に配設される代わりに、幅方向Yの外側及び内側の端部に形成されても、該中間部に加えて外側及び内側の端部に形成されても、更に多数の箇所に形成されてもよい。なお、板状支持体38,39が複数組配設される場合、該板状支持体38,39による水密な封止は一箇所のみでも(好ましくは幅方向の最も外側で)よい。
なお、所望ならば、幅方向Yの中間部に加えて、幅方向外側の端部(図1において、堤体5が+Y方向に延びているとすると、手前側の端部)に想像線で示したように、同様な板状支持体38i,39iを配設してもよい。板状支持体38i,39iの溶接・接合によって領域Uの水密な封止を行わせるときは、幅方向中間部の板状支持体38,39は、機械的な荷重支持を行うだけでもよい。
部分円筒状体本体部30の内周面36には、内側マットMiが配設されている。内側マットMiは、典型的には、部分円筒状体本体部30の内周面36を内張りするように、該内周面36に予め貼着されている。但し、場合によっては、敷設の際に内周面36と堤体5との間に配置されてもよい。
内側マットMiは、部分円筒状体本体部30のY方向長さWに実際上一致する長さを有する弾性材からなる。弾性材としては、外側マットMeと同様に、例えば、ウレタンその他のゴム材が用いられる。荷重がかかっていない状態では、マットMiの厚さDは、例えば、1cm程度であり、荷重がかかると、圧縮変形されて薄くなる。
内側マットMiの上縁部Mi1は、部分円筒状体本体部30の上縁部34と実質的に一致するところまで延び、下縁部Mi2は、部分円筒状体本体部30の下縁部31及びその溶接部31aをX方向に越え、板状基台本体部10の上面12に沿ってベルト取付部13の近傍まで延びている。
部分円筒状体本体部30と内側マットMiとにより、部分円筒状体30Mが形成される。従って、部分円筒状体30Mの内面36Mは、厳密には、内側マット部Miの内面である。なお、この例の場合、内側マットMiのうち板状基台本体部10の上面12に沿って延びる部分は、板状基台部10Mの一部とみなしてもよい。
天板部40は、Y方向長さがWの長方形状の厚板41からなる。天板部41は、前端部42の下縁部42aで部分円筒状体本体部30の外周面33の頂部35に載置され、下面43で上下方向板状体本体部20の上端面27及び上側板状支持体38の上端面38cに載置されている。なお、天板部40は、載置部のところで、部分円筒状体本体部30や上下方向板状体本体部20に溶接固定されることにより、部分円筒状本体部30にかかる水圧による荷重を部分的に支える。
天板部40は、更に、貫通孔44,44を備える。この孔44は、図5に関して説明するように堤体5を二段に積上げる際に、上段の堤体5Gを支持する増設支持具9を固定するのに用いられる。従って、一段のみで用いる場合には、貫通孔44はなくてもよい。なお、部分円筒状本体部30が支持体部38,39等で行われ得る場合には、天板部40自体がなくてもよい。
保持ベルト60は、図1や図2の(a)に示したように、帯状のベルト本体部61と、該本体部61の両端部に形成された取付用フック部62,63とを有する。ベルト本体部61は、自動車のシートベルトのように機械的強度が高く且つ耐水性が高いものであればどのような可撓性素材でできていてもよく、例えば、エンジニアリングプラスチックの繊維を帯状に織ったもの等が用いられる。帯状本体部61の幅は、例えば、5〜10cm程度である。但し、堤体5を安定に保持し得る限り、より大きくてもより小さくてもよい。ベルト本体部61の長さが、調節可能になっていてもよい。このベルト60では、取付用フック部62,63が、ベルト取付部37,13の棒状部37a,13aに引掛けられることにより、ベルト60の取付が行われる。ベルト50の端部の被取付部62,63は、ベルト取付部37,13に取外し可能に取り付けられ得る限り、フック状の代わりに、他のどのような構造・形状のものでもよい。また、ベルト取付部37,13は、任意の形態の被取付部62,63が取外し可能に取付けられ得る限り、他のどのような構造・形状のものでもよい。
以上の如く構成された管状可撓膜製膨張堤体支持装置1を二つ備えた管状可撓膜製膨張堤体支持設備2を用いて、ビル50の入口開口51からの水の浸入を防止する防水設備3を敷設する例について、図1から図3に加えて図4を参照してより詳しく説明する。
まず、ビル50の入口開口51の両側にある各柱52,52の前に堤体支持装置1,1を配設する。その場合、図1に示したように、柱52の前面52aに支持装置1の上下方向板状部20Mの背面22Mが押付けられ且つ柱52の前方の地面4に支持装置1の板状基台部10Mの底面11Mが押付けられるように、支持装置1を地面4上に載置する。このとき、例えば、支持装置1の板状基台本体部10の奥端部16及び上下方向板状体本体部20の下端部21を柱52の下端に強く押付けるようにしてもよい。その場合、可能ならば、板状基台本体部10の貫通孔15に先端の尖った係止用のピン等を挿入して、板状基台部10MがX方向に位置ずれするのを予め規制するようにしてもよい。この状態では、例えば、支持装置1の上下方向板状部20Mの背面22Mは、上端部が柱52の前面52aから離れる方向に僅かに傾斜してもよい。
支持装置1,1の夫々を各柱52,52に対して、上述のように配置した後、管状可撓膜製膨張堤体5を両端部5aが各支持装置1,1の部分円筒状体30M,30Mのほぼ円形の凹部内に位置するように、例えば、部分円筒状体30M,30Mの端縁Mi1,Mi2間の開口から挿入して、配置する。なお、邪魔にならない限り、支持装置1,1に堤体5の重量がかかり易いように、堤体5の端部5a,5aは、支持装置1,1からある程度突出していることが好ましい。
なお、好ましくは、支持装置1,1の配設前に、又は支持装置1,1の配設後で管状可撓膜製膨張堤体5の配設前に、支持装置1,1の間の全長にわたって堤体5と地面4との間を水密に封止する細長いマット(図4において想像線Mhで示したもの)を敷く。このマットMhは、外側マットMeや内側マットMiと同様なものからなる。
次に、各保持ベルト60,60を、対応する支持装置1,1の上側のベルト取付部37,37と下側のベルト取付部13,13との間に、掛け渡す。
更に、管状可撓膜製膨張堤体5の一端部にある注水口(図示せず)から該堤体5内に水を注入する。この水は、可能であれば消火栓(図示せず)から取るか、ビル50の給水口(図示せず)から取る。堤体5に水が充填されると、堤体5が膨張して円柱状になる。堤体5に水が充填されると、注水を止め、注水口(図示せず)及び空気抜き孔(図示せず)を塞ぐ。堤体5内に水が充填されると堤体5の重量が大きくなることから、支持装置1,1が各柱52,52の前面52a,52aに押付けられて、上下方向板状部20M,20Mの背面22M,22Mが各柱52,52の前面52a,52aに沿って延在する向きを採る。所望ならば、堤体5への注水がほぼ完了する時点(堤体5が多少なりとも撓み得る時点)で、各支持装置1,1の背面22M,22Mを柱52の前面52aに押付けるように、位置調整してもよい。また、堤体5への水の充填が進んだ段階で、ベルト60,60の取付位置を必要に応じて調整してもよい。なお、場合によっては、堤体5への注水が完了した後で位置調整してもよい。
なお、ベルト60,60の取付は、所望ならば、堤体5への水の充填が進んだ段階で、初めて行ってもよく、場合によっては、堤体5への水の充填が完了した後で、ベルト60,60を対応する上側取付部37,37と下側取付部13,13との間に、掛け渡してもよい。
いずれにしても、このようにして、防水設備3の敷設が完了する。この防水設備3の敷設に際して、従来提案の設備101と異なりボルトやピンの取付孔等を柱や地面などに予め設けておく必要がないので、この防水設備3は、防水が突然必要になる入口開口にいつでも直ちに敷設され得る。
なお、柱52,52間の間隔が大きい場合には、所望ならば、柱52,52の中間部に、別の支持装置(例えば、支持装置1と部分的に類似する構造を備えたもの)を配設して、堤体5の中間部を支えるようにしてもよい。
この別の支持装置は、支持装置1と比較した場合、板状基台本体部10の奥端16から−X方向に延び上下方向板状部20Mが下端13のまわりで後ろ向きに揺動される(図1や図2の(a)でみて、反時計回りに回動される)のを防ぐ支持脚部を備える(この種の支持装置については、特願2004−223865において、本発明者が既に提案している)。なお、この別の支持装置の場合、支持体38,39のような水密支持壁部を要しないので、支持体38,39はなくてもよく、また、部分円筒状体30や天板部40もなくてもよい。なお、部分円筒状体30や天板部40を省く場合、ベルト取付部37は、上下方向板状体本体部30の上端部に形成される。なお、支持体38,39や部分円筒状体30や天板部40を省く場合、上下方向板状体本体部20を板状基台部10に対して上下方向に支持する筋交い状の支持体を上下方向板状体本体部20の下部と板状基台部10の奥部との間に斜めに設けることが好ましい。
この防水設備3では、集中豪雨や洪水により道路4が冠水するような水が出ても、水位が堤体5の直径以下であれば、ビル50の入口開口51からビル50内への水の侵入を防ぎ得る。また、仮りに、堤体5自体が冠水するような水位に達しても、ビル50の入口開口51から侵入する水の量を最小限に抑え得る。
特に、この防水設備3では、支持装置1が、堤体5の重量及び路面4を冠水させる水の水圧により、背面22Mで柱52の前面52aに密接され且つ底面11Mで地面4に密接されて夫々の間を水密に封止し得、水密支持壁部38,39が横方向からの水の侵入を防ぎ得るので、入口開口51からの水の侵入を効果的に防止し得る。
なお、この防水設備3では、水が引いたり水が出る虞れがなくなれば、堤体5の水を抜いて堤体5及びベルト60を外すだけで、支持装置1,1は容易に撤去され得、その後の柱52や地面4後は元通りになる。
以上においては、部分円筒状体本体部30の下端部31が下縁部になっているけれども、例えば、図2の(a)において想像線で示したように、下縁部31bが更にX方向に延びてZ方向に立ち上がっていてもよい。その場合、ベルト60による締付・保持がなくても、堤体5が水の充填に伴って−X方向に押付けられた位置を採り得るから、支持装置1の上下方向板状部20Mの背面22Mが柱52の前面52aにより押し付けられ易くなる。なお、この場合、部分円筒状体本体部30のうち想像線の部分は、厳密には、板状基台本体部10の一部とみなされ、支持面が、面11と面36のうち想像線で示された部分円筒状部分の内面を含むとみなされる。なお、堤体5に水が充填されると堤体5が上下方向板状部20Mの方へ転動される向きに僅かな堤体5の重心移動が起こるように、板状基台部10Mの上面12が若干傾斜した状態になっていてもよい。
なお、防水設備を水位がより高くなる場合にも対応可能なようにしておいてもよい。このような防水設備用の管状可撓膜製膨張堤体支持構造体を図5に基づいて説明する。
図5の管状可撓膜製膨張堤体支持構造体7において、図1から図4に示した支持装置1と同様な部材や部位や要素には同一の符号が付されている。支持構造体7は、支持装置1に加えて、第一及び第二の増設支持具8,9を備える。第一の増設支持具8において、支持装置1の部材や部位や要素と同様なもの(部分的に異なるものを含む)には、添字Fが付され、第二の増設支持具9において、支持装置1の部材や部位や要素と同様なもの(部分的に異なるものを含む)には、添字Gが付されている。
第一の増設支持具8は、支持装置1の板状基台本体部10及び上下方向板状体本体部20と同様な板状基台本体部10F及び上下方向板状部20Fを備える。但し、増設支持具8の板状基台本体部10Fは、その奥端部16Fの近傍において僅かに上方(Z方向)にずれた位置をとって、支持装置1の板状基台本体部10の前端部14上に重なる。板状基台本体部10Fは、その奥端部16Fの近傍に、貫通孔15と整列する貫通孔F19を備え、貫通孔15,F19にはピン71が挿入されて支持装置1と増設支持具8とが一体化される。ピン71は、支持装置1又は増設支持具8の一方に一体的に形成されていても、取外し可能に固定(螺着等)されていてもよい。また、上下方向板状部20Fは、支持装置1に取付けられた堤体5の前面に背面22Fで当接し、ベルト取付部37Fを上端部に備える。
第一の増設支持具8は、堤体5に並設された堤体5Fを、ベルト取付部37F,13F間に掛け渡されたベルト60Fと協働して支持ないし保持する。なお、ベルト60Fは、中間部に別のベルト取付部F13を備える。板状基台本体部10Fの底面に貼着された外側マットMeFは、板状基台本体部10Fと地面4との間を水密に封止すると共にマットMeに密接されてその間を水密に封止する。内側マットMiFは、支持装置1の内側マットMiとは異なり、板状基台本体部10の表面側のみに載置されて、板状基台本体部10Fの表面と堤体5Fの底面との間を水密に封止する。なお、第一の増設支持具8の板状基台本体部10Fと上下方向板状部20Fとの間に想像線F30で示したような筋交い状部を形成して上下方向板状部20Fの支持強度を高めるようにしてもよい。
第二の増設支持具9は、支持装置1の板状基台本体部10、上下方向板状体本体部20、部分円筒状体本体部30、水密支持壁部38及び天板部40とほぼ同様な板状基台本体部10G、上下方向板状体本体部20G、部分円筒状体本体部30G、支持部38G及び天板部40Gを備える。
但し、第二の増設支持具9の板状基台本体部10Gは、底面11Gから突出した連結用フック部G19を備える。該フック部G19は、支持装置1の天板部40の貫通孔44に嵌合・係止されて、第二の増設支持具9を支持装置1に固定する。第二の増設支持具9の板状基台本体部10Gは、先端部14Gの近傍において、支持装置1の部分円筒状体本体部30の頂部35及び上端部34近傍部分に沿うように下向きに曲がっている。従って、外側マット部MeGのX方向端部が板状基台本体部10Gの先端部14G近傍部分と支持装置1の部分円筒状体本体部30の頂部35〜上端部34の部分との間において、部分円筒状に延在して、支持装置1の頂面部と第二の増設支持具9の底面部との間を実質的に全域にわたって水密に封止する。
第二の増設支持具9の部分円筒状体本体部30Gは下縁部31Gで板状基台本体部10Gに溶接・接合されているので、内側マットMiGも、支持装置1の部分円筒状体本体部30の上縁部34に沿って延び、先端部分を水密に封止する。
第二の増設支持具9では、部分円筒状本体部30Gの後縁部32Gと上下方向板状体本体部20Gとの間に大きな隙間UGがあるので、第二の増設支持具9の支持部38Gは、ほぼ長方形に近い板状体の形態を採り、前縁38aG、後縁38bG及び下縁38dGで対応する部分円筒状本体部30Gの外周面33G、上下方向板状体本体部20Gの前面23G及び板状基台本体部10Gの上面12Gに水密に溶接・接合されている。
第二の増設支持具9の部分円筒状体本体部30Gの上縁部34Gは頂部35Gに一致するかその近傍に位置し、該上縁部34Gに形成されたベルト取付部37Gと第一の増設支持具8のベルト60Fの中間部にあるベルト取付部F13との間に掛け渡されたベルト60Gにより、上段の堤体5Gが固定される。なお、上段の堤体5Gは、堤体5及び5Fの中間において、両者5,5Fの上に載置される。
以上の如く構成された支持構造体7では、堤体5,5Fの上に堤体5Gが積重ねられて支持されるので、柱52,52の前面52a,52aで支持構造体7,7を支えることにより、水位の高い水に対しても、建物50の入口開口51からの水の浸入を防ぎ得る。一対の支持構造体7,7とそれにより保持される三本の堤体5,5F,5Gにより、防水水位の高い防水設備が形成され得る。
本発明による好ましい一実施例の管状可撓膜製膨張堤体支持装置を用いた防水設備の一部を示した斜視説明図。 図1の管状可撓膜製膨張堤体支持装置を示したもので、(a)は左側面説明図、(b)は正面説明図。 図2の管状可撓膜製膨張堤体支持装置を示したもので、(a)は平面説明図、(b)は図2のIIIB−IIIB線断面説明図。 図1の管状可撓膜製膨張堤体支持装置を一対備える管状可撓膜製膨張堤体支持設備を用いた防水設備の斜視説明図。 図1から図3の管状可撓膜製膨張堤体支持装置を用いた同支持構造体の左側面説明図。 従来提案されている管状可撓膜製膨張堤体支持装置を用いた管状可撓膜製膨張堤体支持設備による防水設備の斜視説明図。
符号の説明
1 管状可撓膜製膨張堤体支持装置
2 管状可撓膜製膨張堤体支持設備
3 防水設備
4 地面(路面)
5,5F,5G 管状可撓膜製膨張堤体
7 管状可撓膜製膨張堤体支持構造体
8 第一の増設支持具
9 第二の増設支持具
10,10F,10G 板状基台本体部
10M,10MF,10MG 板状基台部
11,11F,11G,11M 下面
12,12F,12G 上面
13,13F,F13,34,37F,37G ベルト取付部
20,20G 上下方向板状体本体部
20M,20F,20MG 上下方向板状部
22,22F,22M 背面
23,23F,23G 前面
30,30G 部分円筒状体本体部
30M,30GM 部分円筒状体
33,33G 外周面
38,38G,39 支持体部
40,40G 天板部
50 ビル
51 入口開口
52 柱
60,60F,60G ベルト
Me,MeF,MeG,Mi,MiF,MiG,Mh マット
X,Y,Z 方向

Claims (8)

  1. 管状可撓膜製膨張堤体を建造物の入口において支えるための管状可撓膜製膨張堤体支持装置であって、
    建造物の入口の開口部を規定する柱状構造体の前方の地面上に載置される底面と、
    前記柱状構造体の前面に当接して支持される背面と、
    膨張堤体の底部の表面が載置される支持表面と、
    膨張堤体の周面のうち柱状構造体の前面に対面する側の表面部分が該膨張堤体の前記底部の表面から頂部の表面まで当接される部分円筒状表面と
    を備え、
    前記背面が少なくとも前記円筒状表面以上の高さを有し、
    前記底面、前記背面、前記支持表面及び前記円筒状表面によって規定される領域が水密に形成されている管状可撓膜製膨張堤体支持装置。
  2. 前記底面及び前記支持表面を備えた板状基台部と、
    該板状基台部から上向きに突出し前記背面を備えた上下方向板状部と、
    前記部分円筒状表面を備えた部分円筒状部と、
    後端部で前記上下方向板状部に接合されると共に底部で前記板状基台部に接合され、且つ前部で前記部分円筒状部の外周面に接合された水密支持壁部と
    を有する請求項1に記載の管状可撓膜製膨張堤体支持装置。
  3. 前記水密支持壁部が前記板状基台部及び上下方向板状部の幅方向の少なくとも一箇所に配置された板状部からなり、前記部分円円筒状部が該円筒の母線に沿って前記上下方向板状部に支持されている請求項2に記載の管状可撓膜製膨張堤体支持装置。
  4. 前記基台部のうち膨張堤体の載置領域よりも前方の表面部及び前記部分円筒状部の前部に、膨張堤体を固定するためのベルトの取付け部を有する請求項2又は3に記載の管状可撓膜製膨張堤体支持装置。
  5. 上下方向板状部の頂部、部分円筒状部の頂部及び水密支持壁部の頂部上に天板を備える請求項2から4までのいずれか一つの項に記載の管状可撓膜製膨張堤体支持装置。
  6. 請求項5に記載の支持装置の前面側において該支持装置に連結・並設される増設支持具であって、前記支持装置によって支持された管状可撓膜製膨張堤体と平行にもう一つの管状可撓膜製膨張堤体を支持するものと、
    前記支持装置の天板上に載置されて該天板に連結される第二の増設支持具であって、平行に配設される二つの管状可撓膜製膨張堤体の中間において該二つの管状可撓膜製膨張堤体上に平行に載置される三つ目の管状可撓膜製膨張堤体を支持するものとを更に有する管状可撓膜製膨張堤体支持構造体。
  7. 建造物の入口の開口部を規定する一対の柱状構造体夫々に対して配置されるべく、請求項1から5までのいずれか一つの項に記載の管状可撓膜製膨張堤体支持装置又は請求項6に記載の管状可撓膜製膨張堤体支持構造体を一対有してなる管状可撓膜製膨張堤体支持設備。
  8. 請求項1から5までのいずれか一つの項に記載の管状可撓膜製膨張堤体支持装置、請求項6に記載の管状可撓膜製膨張堤体支持構造体又は請求項7に記載の管状可撓膜製膨張堤体支持設備と、管状可撓膜製膨張堤体とからなる建造物の入口開口部の防水設備。
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