JP6315952B2 - 浸水防止装置 - Google Patents

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本発明は浸水防止装置に係り、雨水等による浸水のおそれのある箇所に設置して、家屋や敷地内への雨水等の流入を阻止する浸水防止装置に関する。
近年、ゲリラ豪雨と呼ばれる局所集中豪雨が全国各地で多く発生している。特に都市部では、ゲリラ豪雨による都市型水害が多く発生している。河川氾濫による堤防からの浸水だけでなく、たとえば河川氾濫のおそれのない住宅街においても、道路下に設けられている雨水排水経路への浸透能力、排水能力を超えるような短時間での集中的な降雨により、道路が冠水し、その冠水の範囲が沿道の住宅街等に拡大し、各住宅敷地内へ処理できない雨水が流入するという家屋の浸水被害が特徴のひとつである。
このような事態に備えて、地下街、地下鉄の集まる市街地では、地下街や地下鉄出入り口などに浸水を食い止める遮水(止水)板などの防災設備を備えている所もある。しかし、一般のビル等では、浸水のおそれのある玄関等の箇所に、所定高さまで土のうを積み上げて簡易な止水堰を作り、浸水を食い止めるような応急的な対策しかとられていない。土のうは土砂等を袋詰めしたものであり、水圧でも動かないようにするために、多数の土のうを事前に製作し、浸水のおそれのある箇所に運んで積み上げなければならず、作業は重労働で、非効率的であった。このため、一般住宅等では大量の土砂、あるいは多数の土のうを準備することも難しく、緊急な浸水対策がとれないのが現状であった。
この土のうによる対策での問題を改善することができる防水用具が提案されている(特許文献1)。この防水用具は、細長い円筒状袋体(防水袋体)内に給水して、浸水を防止する箇所に設置して防水壁とするものである。この防水壁では、水圧が作用する面と反対の面(背面側)に棒状の支持具を地盤等から立設させ、水圧が作用する防水壁を背面側から支持するようになっている。この防水壁は円筒形状からなるため、作用水圧で転がる(転動する)おそれが高いため、背面側の地盤等に支持させた支持具を配設することが必要となる。
一方、支持具を不要とした仮設用止水構造物も提案されている(特許文献2)。特許文献2では、略円筒形状をなす止水用袋体に水圧が作用して転動するのを防止するために、止水用袋体の転動するのに抵抗する支持用袋体を止水用袋体と並設している。この支持用袋体を設けることで止水用袋体を地盤に支持固定させることなく、止水構造物としての安定を図っている。
特開2003−171917号公報 特開平10−8433号公報
特許文献2に開示した仮設用止水構造物では、支持用袋体は止水用袋体に比べ、容量が小さくてよいが、止水構造として安定させるには、2本の袋体に水を充満させる必要がある。このため、緊急な浸水対策としての対応が遅れるおそれがある。
そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、水を充満させる浸水防止用の袋体の断面を安定形状にするとともに、簡易な転倒防止部材を取り付けることで、水圧作用時に安定して水圧に抵抗して浸水を防止できる浸水防止装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の浸水防止装置は、浸水が想定される位置に堰として設置され、該位置からの浸水を防止する浸水防止装置において、内部水が充満された状態で略三角柱形状の堰形状となり、前面側で水圧を受け、背面側への浸水を阻止する、膜状シートで構成された袋状本体と、一端が前記袋状本体の底面に定着され、他端が前記袋状本体の背面側下端から前記袋状本体から所定の離れた位置まで延在するように設けられた転倒防止棒材下端定着部材と、下端が前記転倒防止棒材下端定着部材の先端に支持され、上端が前記袋状本体の頂部背面側に支持され、前記袋状本体の背面側の膜状シートから離れて所定の角度をなして設置された転倒防止棒材とを備え、浸水時に前記袋状本体の前面に水圧が作用した際に、前記袋状本体の頂部の変位を前記転倒防止棒材で抑止することで、前記袋状本体の背面側への転倒を防止することを特徴とする。
記袋状本体の頂部背面側と前記転倒防止棒材下端定着部材の先端とにポケット状支持部が形成され、前記転倒防止棒材の上下端が前記ポケット状支持部に保持されることが好ましい。
前記転倒防止棒材下端定着部材は、ベルト状体からなり、ベルト先端に前記ポケット状支持部が設けられることが好ましい。
前記転倒防止棒材は、前記袋状本体の背面側に複数個が前記袋状本体の長手方向に所定間隔をあけて配設されることが好ましい。


該袋状本体内に、その断面形状を略三角形状に保持させる形状保持シートが取り付けられることが好ましい。形状保持シートに代えてロープやメッシュで形状保持することもできる。
前記袋状本体の前面側底面に前面安定シートが取り付けられ、該前面安定シートは浸水防止装置設置時に前記袋状本体前面の設置面に敷設され、前記袋状本体の底面と設置面との間の浸水経路を塞ぐことが好ましい。
前記袋状本体の前面側端部に端面止水シートが取り付けられ、該端面止水シートが前記袋状本体と既存構造物との間の浸水経路を塞ぐことが好ましい。また、端面止水シートの一方は複数の前記袋状本体を直列して接続した箇所を覆って浸水経路を塞ぐことが好ましい。
前記袋状本体の長手方向の両端面の縁部に接続手段が形成され、該接続手段を介して複数の袋状本体が直列して接続されることが好ましい。
本発明によれば、市街地、住宅地等において、ゲリラ豪雨等が発生し、地下浸透できない雨水等の、家屋、地下街等への流入による浸水被害を確実に防止することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態による浸水防止装置を、住宅敷地の門柱の間を塞ぐように設置した状態を背面側から示した概略斜視図。 図1に示した浸水防止装置を、一部断面で、前面側から示した概略斜視図。 浸水防止装置の袋状本体の基本断面形状及び装置の設置状態を示した横断面図。 浸水防止装置の袋状本体および付帯部材の取り付け状態を示した概略斜視図。 浸水防止装置を直列に複数個接続して配置した設置例を示した概略斜視図。 浸水防止装置の他の実施形態としての設置状態を示した概略斜視図。
以下、本発明の浸水防止装置の一実施形態における基本構造と設置態様について、図1、図2を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態による浸水防止装置が、住宅の敷地の入口に建つ門柱1の間を塞ぐように設置された状態を背面側から示している。図2は、図1に示した浸水防止装置10を前面側から示している。図2においては浸水防止装置10の袋体本体11の断面を示すため、浸水防止装置10の一部を省略して図示している。図3各図は、設置状態における浸水防止装置10の袋体本体11の断面形状例を示した断面図である。図4は、浸水防止装置10を設置する際に取り付けられる種々の部材の取付け状態を示した説明図である。
図1に示した設置例の住宅では、門以外は敷地周囲がブロック塀2等で囲まれており、道路側からの敷地内への浸水は、門柱1の間からに限られる。そこで、本実施形態の浸水防止装置10は、この門柱1の間の部分を閉塞して道路冠水した水を敷地内に浸入させないために設置される。
浸水防止装置10は、図1に示した例では、1本の装置のみで門柱1間を塞ぐことができる長さのものが設置されている。後述するように門柱1の間が広い場合には、複数の浸水防止装置10を直列連結して対応する。浸水防止装置10内には内部水3として水道水が充満されており、略三角柱形状が保持されている。また、内部水3の重量により浸水防止装置10の底面と地盤あるいはコンクリート等の設置面5との間に十分な摩擦抵抗が得られている。
浸水防止装置10の構成について、図1、図2の設置例、図3の断面図、図4の部材取り付け状態説明図を参照して説明する。図1〜図3に示すように、浸水防止装置10の袋状本体11は、長手方向に延在し、浸水防止装置10の前面、背面を構成する側面シート21と、側面シート21の底辺をつなぐ底面シート22とで三角形の断面形状が形成されるように袋状をなして頂点で接合された、1枚の合成樹脂コーティングされた織布シートと、長手方向の両端面を塞ぐ、同材料からなる三角形状の端面シート23とから構成されている。本実施形態では、三角形状の一辺は約50cm、全長は3mに設定されている。
浸水防止装置10の袋状本体11内には、図1、図3(a)の断面図に示すように、長手方向に所定間隔をあけて、端面シート23と略同一形状の形状保持隔壁シート24が設けられている。通常、断面形状が三角形状となるように裁断、縫製された袋状本体11の場合でも、内部水3が満水状態となると、織布シートからなる側面シート21部分が内圧で図3(b)のように、膨らむように変形する。そこで、袋状本体11の長手方向に所定間隔をあけて、図3(a)に示すような形状保持隔壁シート24を設けている。このように、形状保持隔壁シート24の外周を袋状本体11の内周面に接合することにより、浸水防止装置10に水が注入されて膨張する際、袋状本体11の断面形状を三角形に拘束する。これにより、内部水3で満たされた浸水防止装置10の立体形状を、図3(a)に示すように、全長にわたって略三角柱形状とすることができる。なお、形状保持隔壁シート24の隅角部と底面とに通水孔24a、24bを設けて袋状本体11内に注水した水を連通させる。また、形状保持隔壁シート24に代えて同等形状の合成樹脂製のネット(メッシュ)やロープを用いることも好ましい。
図3(c)は、設置面5に不陸あるいは段差がある場合の浸水防止装置10の設置状態を示した模式断面図である。同図に示したように、袋状本体11の底面シート22は柔軟性のある織布シートからなるため、設置面5に不陸あるいは段差、傾斜がある場合でもその設置面5の形状に倣って袋状本体11を設置することができる。
袋状本体11を構成する外周と隔壁を構成する織布シートとしては、本実施形態では、ポリエステル系の織布に塩化ビニル樹脂が含浸コーティングされた被覆層を有する、厚さが0.5mm程度の防水シートが用いられている。そのため、袋状に製作された状態でも、非常に柔らかく、軽量で、折り曲げ、運搬が容易で取り扱いしやすい。そのため、浸水防止装置10を使用しない場合には、小さく折り畳んで倉庫、物置等に保管しておくことが可能であり、使用時にも容易に持ち運びすることが可能である。織布シートは浸水防水装置10の使用部位や規模にもよるが、重量は6kg/m程度、生地強度は1962N/3cm以上、厚さは耐久性を考慮して0.5〜2.0mm程度とし、好ましくは0.5〜1.0mm程度とすることが好ましい。また、基布としては、ポリエステル系の他、ポリアミド系、ポリアラミド系、ポリビニルアルコール系又はオレフィン系樹脂の合成繊維糸やケナフ等の天然繊維糸の織布を用いることができる。また、被覆層としては、フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム又はオレフィン樹脂等で構成してもよい。
図1、図3各図に示すように、袋状本体11には転倒防止棒材30が取り付けられている。この転倒防止棒材30は、浸水防止装置10の三角形状を保持するとともに、作用水圧ために袋状本体11が転倒するのを防止する役割を果たす。本実施形態では、この転倒防止棒材30を袋状本体11に取り付けるために、棒材の上下端を収容可能な2箇所のポケット31、32が設けられている。上部ポケット31は合成樹脂シート加工品で、図1、図3に示すように、袋状本体11の頂部の接合部付近において開口部が斜め下方に向くように袋状本体11に縫着されている。一方、同材料からなる下部ポケット32は下端定着ベルト33の先端付近に開口部が斜め上方を向くように縫着されている。この下端定着ベルト33は細長い織布製ベルトからなり、先端側に下部ポケット32が取り付けられ、根元側に袋状本体11と共生地からなる定着シート34が縫着され、この定着シート34が袋状本体11の底面シート22の所定位置に溶着され、図1、図3、図4に示したように、袋状本体11の背面側の底面端部から直線状に延在させることができる。
本実施形態における袋状本体11、下端定着ベルト33、転倒防止棒材30の寸法は、袋状本体11の一辺が約50cm(高さ約43cm)、下端定着ベルト33の全長が約55cm、袋状本体11からの延出長さが約30cm、転倒防止棒材30の全長が約70cmに設定されている。このとき、転倒防止棒材30下端の傾角は約38°となる。この傾角において、袋状本体11の転倒が効率よく防止されることが実験で確認されている。よって、袋状本体11の一辺長を設定する際、下端定着ベルト33の延出長さ、転倒防止棒材30の傾角および全長は、この実施形態と相似した比率で設定することが好ましい。
転倒防止棒材30は、例えば所定径の合成樹脂パイプ、金属パイプ等を、上述のような取り付け角度となるような長さに設定したもので、図4に示すように、下端30bを下部ポケット32に収容させて、上端30aを上部ポケット31に嵌め込むようにして設置する。
この転倒防止棒材30は、上述した形状保持隔壁シート24と同様に、袋状本体11内に水が注入されることにより袋状本体11の側面が徐々に膨らんでいく間は、浸水防止装置10の断面形状をほぼ三角形に保持し、浸水防止装置10の前面側に水圧が作用した際に、作用水圧により袋状本体11の頂部が変位するのを阻止し、袋状本体11が背面側に転倒するのを防止する。
また、図2に示すように、浸水防止装置10前面の浸水側(水圧作用側)の底面シート22には前面安定シート40が貼着されている。この前面安定シート40は、浸水防止装置10の袋状本体11の底面に溶着された合成樹脂製シートからなる。この前面安定シート40の前端側を浸水防止装置10の袋状本体11の底面側から水圧が作用する側の設置面5に敷設し、さらに土のうや合成ゴム製の錘41等でシート面を抑えることで設置面5への密着性を高めることができる。さらに、浸水防止装置10前面の浸水側(水圧作用側)の長手方向の端部には端部止水シート44が取り付けられている。端部止水シート44は、浸水防止装置10と門柱1との隙間を塞いでこの位置での背面側への浸水を防止する。
さらに、袋状本体11に付帯する種々の部材について、図4を参照して説明する。なお、これらの部材は図1他に示した袋状本体11にも付帯するが、各図では簡単化のために図示を省略している。図4に示すように、側面シート21の上部両端部付近には、水道水を袋状本体11に注入するための注水口21a、21bと、浸水防止装置10の内部に満たされた水を排出するための排水口21c(図2)とが形成されている。注水口21a、21bは、浸水防止装置10の側面シート21の上方に設けられており、一方が注水口として利用された場合、他方は袋状本体11内の排気口(空気抜き口)として機能する。筒状をなす注水口に給水ホース(図示せず)の端部とが接続される。排水口21cは、浸水防止装置10を使用しなくなった場合に、内部に満たされた水を排水するためのもので、内部水3を外部に排出するために、前面側の側面シート21の下端に設けられている(図2)。排水口21cには、開閉コックを設け、排水調整ができるようにすることが好ましい。
図4に示すように、側面シート21には、隣り合う浸水防止装置10と接続するための帯状のタブ25が取り付けられている。このタブ25は、袋状本体11の一辺に等しい長さからなり、接続用ロープ(図示せず)等を取り付けるための複数個の取付孔26が設けられている。このように、隣接した浸水防止装置10の各タブ25を接続用ロープ等で結ぶことで、複数の浸水防止装置10を、図5に示すように、直列に連結することができる。これにより、浸水のおそれのある範囲が比較的長い場合にも、その範囲を塞ぐことができる長さの浸水防止装置10を現場で製作することができる。さらにこの連結部位を防水シート42で覆うことでこの連結部位での浸水を防止する(図5)。この防水シート42は図4に示したように、袋状本体11と防水シート42側と設けられた面ファスナ43を用いて袋状本体11に取り付けることができる。
次に、上述した浸水防止装置10の設置状態とその状態での浸水防止機能について、図1、図2を参照して説明する。
住宅街等において、道路下には下水道管路が網状に敷設されているが、ゲリラ豪雨等のように、局地的に短時間に降雨が発生し、その降雨量が、その地域で設定された、雨水の路面下への浸透能力、排水能力を超えると、処理できない雨水によって道路冠水が発生する。そして、その影響を受けて道路周辺地域の家屋において浸水被害が発生するおそれがでてくる。そこで、道路冠水して家屋浸水のおそれがあると判断された場合、通常時に倉庫等に保管しておいた浸水防止装置10を、たとえば住宅の門、ガレージ前、商店の店頭シャッター前等、浸水発生の可能性がある箇所に設置する。浸水防止装置10を、対象となる開口部を塞ぐように長手方向に配置し、前面安定シート40等を敷設する。必要に応じて、上述した接続用のタブ25を用いて各浸水防止装置10を直列に接続する。なお、この段階では、浸水防止装置10の内部には水が注入されていないため、各浸水防止装置10は萎んだ状態にある。
続いて、水道ホース等を用いて水道水を袋状本体11に注水口21a(図4)を介して注水する。注水口21aから注水された水道水は、形状保持隔壁シート24に形成された通水孔24aを通過して、浸水防止装置10の袋状本体11内に満たされる。これにより、浸水防止装置10は、図1に示すように、門柱間の通路部分を塞ぐように略三角柱を横たえたような状態となる。内部水3が注入されて浸水防止装置10がほぼ略三角柱状に膨張したら、複数本の転倒防止棒材30を下端定着ベルト33の下部ポケット32と袋状本体11の上端の上部ポケット31との間に設置する。なお、注水口21a、21bは注水経路と排気経路の役割を果たすことは上述の通りである。
図1は、浸水防止装置10を背面側から見た状態を示している。図示したように、浸水防止装置10の前面側において道路冠水した水3の水位が高くなると、浸水防止装置10への作用水圧も増加する。そして、その水圧は袋状本体11を転倒させるように作用するが、背面側には複数本の転倒防止棒材30が三角柱形状の袋状本体11の転倒を防止するように配置されているため、浸水防止装置10の安定性が確保される。
一方、図2は、図1に示した浸水防止装置10の一部を切欠いて前面側から見た一部断面斜視図である。同図に示したように、浸水防止装置10の前面側の水6の水位が上昇した状態においても、袋状本体11、前面安定シート40、端部止水シート44により、浸水防止装置10の背面側への浸水経路が遮断され、浸水を確実に防止することができる。また、本実施形態では、袋状本体11の頂部端部に端部固定ロープ45が取り付けられ、この端部固定ロープ45を、たとえば門柱1に設けておいたアンカー部46に定着することにより、浸水防止装置10に水圧が作用しても、袋状本体11の端面と門柱1との間にズレが生じないようにできる。また、浸水防止装置10の袋状本体11の底面に取り付けらている前面安定シート40を設置面5に敷設し、さらに土のうや錘41でシートを設置面5に密着させているため、浸水防止装置10の水密性がより高く確保される。なお、浸水防止装置10をより安定させるため、必要に応じて浸水防止装置10の前面安定シート40をアンカーピン(図示せず)で設置面5に固定してもよい。
図6は、他の実施形態として設置された浸水防止装置10の全体図である。同図に示したように、浸水防止装置10を所定の曲率で曲げて敷設することもできる。この浸水防止装置10は、平面視して水圧が作用する前面側に張り出すように湾曲するアーチ形状をなす。このため、袋状本体11に水圧が作用した状態で、袋状本体11の長手方向に圧縮力が作用するため、袋状本体11の転倒に対する抵抗性が増す。このため、上述した転倒防止棒材30の配置本数を減らすことができるという効果もある。
本発明は上述した実施形態に限られず、様々な応用が可能である。たとえば、上述した実施形態では、浸水防止装置を、例えば地下街や地下鉄への出入口、一般家庭における門、玄関、ガレージなどに設置する例で説明したが、たとえば、市街地を流れる小規模な河川の護岸の嵩上げ等、簡易堤防のように設置することも可能である。また、浸水防止装置の三角形形状、浸水防止装置の接続手段、水の注水手段等に関して種々の態様について説明したが、浸水防止装置の設置場所や規模等を勘案して、これらを適当に組み合わせることができることが言うまでもない。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、各請求項に示した範囲内での種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲内で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
3 内部水
10 浸水防止装置
11 袋状本体
24 形状保持隔壁シート
25 タブ
30 転倒防止棒材
40 前面安定シート
44 端部止水シート

Claims (8)

  1. 浸水が想定される位置に堰として設置され、該位置からの浸水を防止する浸水防止装置において、
    内部水が充満された状態で略三角柱形状の堰形状となり、前面側で水圧を受け、背面側への浸水を阻止する、膜状シートで構成された袋状本体と、
    一端が前記袋状本体の底面に定着され、他端が前記袋状本体の背面側下端から前記袋状本体から所定の離れた位置まで延在するように設けられた転倒防止棒材下端定着部材と、
    下端が前記転倒防止棒材下端定着部材の先端に支持され、上端が前記袋状本体の頂部背面側に支持され、前記袋状本体の背面側の膜状シートから離れて所定の角度をなして設置された転倒防止棒材とを備え、
    浸水時に前記袋状本体の前面に水圧が作用した際に、前記袋状本体の頂部の変位を前記転倒防止棒材で抑止することで、前記袋状本体の背面側への転倒を防止することを特徴とする浸水防止装置。
  2. 記袋状本体の頂部背面側と前記転倒防止棒材下端定着部材の先端とにポケット状支持部が形成され、前記転倒防止棒材の上下端が前記ポケット状支持部に保持される請求項1に記載の浸水防止装置。
  3. 前記転倒防止棒材下端定着部材は、ベルト状体からなり、ベルト先端に前記ポケット状支持部が設けられた請求項2に記載の浸水防止装置。
  4. 前記転倒防止棒材は、前記袋状本体の背面側に複数個が前記袋状本体の長手方向に所定間隔をあけて配設される請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の浸水防止装置。
  5. 該袋状本体内に、その断面形状を略三角形状に保持させる形状保持シートが取り付けられた請求項1項に記載の浸水防止装置。
  6. 前記袋状本体の前面側底面に前面安定シートが取り付けられ、該前面安定シートは浸水防止装置設置時に前記袋状本体前面の設置面に敷設され、前記袋状本体の底面と設置面との間の浸水経路を塞ぐ請求項1項に記載の浸水防止装置。
  7. 前記袋状本体の前面側端部に端面止水シートが取り付けられ、該端面止水シートが前記袋状本体と既存構造物との間の浸水経路を塞ぐ請求項1項に記載の浸水防止装置。
  8. 前記袋状本体の長手方向の両端面の縁部に接続手段が形成され、該接続手段を介して複数の袋状本体が直列して接続される請求項1に記載の浸水防止装置。
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