JP4649018B2 - 自動車用ドア構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用ドア構造に関し、特にドア開閉時におけるドアガラスの振動を抑制し得る自動車用ドア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のドアに配設されるドアガラスは、窓を開放したドアガラス収納時、いわゆるガラス下死点付近では、ドアガラスの昇降軌跡を規制するサッシュ、ドアガラスを昇降せしめるレギュレータ及び窓肩付近に配設されたスタビライザ等によって保持され、ドア開閉時におけるドアガラスの振動を抑制している。
【0003】
しかし、自動車の品質向上に伴い騒音や振動の抑制の要求が大きく、ドア開閉時の振動及び騒音のより一層の抑制が望まれている。
【0004】
この対策としてドアガラスの収納時のガラスの安定性を確保するために、例えば、特公昭63−7964号公報に開示され、かつ図11に要部断面図を示すように、ドアインナパネル101の内部にドアガラス102の下端側部を案内支持するガラスガイド103を設けてドアガラス102の振動を抑制している。また、同様に特開2000−6659号公報に開示され、かつ図12に示すように収納されるドアガラス106を上下方向に案内するロアサッシュ107をドアインナパネル105に設けたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特公昭63−7964号公報及び特開2000−6659号公報によると、収納されたドアガラスの下部をガラスガイド或いはロアサッシュによって保持することから、ドアの開閉時におけるドアガラスの振動や騒音を抑制することができる。
【0006】
しかし、ドアガラスを案内保持するガラスガイドやロアサッシュは比較的薄い鋼板パネルによって形成されたドアインナパネルに単に取り付けられることから、ドア開閉時に発生するドアインナパネルの振動によりガラスガイドやロアサッシュが振動してドアガラスの振動を十分に抑制し得ないおそれがある。この対策としてドアインナパネルを補剛する方策もあるが、補剛により重量の増大を招くことが懸念される。
【0007】
一方、ドア閉動作時に発生する、いわゆるドア閉まり音の改善が望まれている。このドア閉まり音の改善のためにドアインナパネルやドアアウタパネルの振動を抑制するリンホース等の部品を追加すると重量増加を招く要因となる。
【0008】
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、重量の増大を招くことなくドア開閉時におけるドアガラスの振動を抑制すると共に、ドア閉まり音の改善がもたらされる自動車用ドア構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1に記載の自動車用ドア構造の発明は、対向するドアアウタパネルとドアインナパネルとの間を昇降するドアガラス及び、下死点位置における該ドアガラスの下端を保持するガラスホルダを備えた自動車用ドア構造において、上記ガラスホルダは、上記ドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に嵌合し、かつ挟持される樹脂発泡体であって、下死点位置における上記ドアガラスの下端を挟持する嵌合凹部を備えると共に、上記嵌合凹部の最下部近傍と下側面とを連通する水抜き孔が穿設され、該水抜き孔によって誘導排水する誘導排水部を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明によると、ドアパネル内の取付位置に軽量で振動吸収性に優れた樹脂発泡体によって形成されたガラスホルダを、ドアアウタパネルとインナパネルとの間に押し込む簡単な取付作業によってガラスホルダがドアアウタパネルとドアインナパネルとによって挟持されて取付位置に保持され、かつ重量の増加を招くことなくドアアウタパネル及びドアインナパネルの剛性強度がもたらされ、ドア閉動作時に発生するドア閉まり音の改善が得られる。また、ドアガラスが下降した下死点位置において、ドアガラスの下端がガラスホルダの嵌合凹部によって挟持保持されて、ドアの開閉時におけるドアガラスの振動や騒音が抑制される。更に、嵌合凹部の最下位置近傍と下側面とを連通する水抜き孔によって上下方向に延びて下方に誘導排水する誘導排水部を設けることから、嵌合凹部内に侵入した雨水等の水滴が誘導排水部を介して円滑に下方に誘導排水される。
【0011】
請求項に記載の発明は、対向するドアアウタパネルとドアインナパネルとの間を昇降するドアガラス及び、下死点位置における該ドアガラスの下端を保持するガラスホルダを備えた自動車用ドア構造において、上記ドアガラスの下端を支持して昇降せしめるレギュレータ部材に延設されたガラス側嵌合部の下面に凹部が形成され、上記ガラスホルダは、上記ドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に嵌合し、かつ挟持される樹脂発泡体であって、ドアガラスが下死点位置における上記ガラス側嵌合部に形成された凹部が嵌合する突条部が上面に形成されると共に、上下方向に延びて下方に誘導排水する誘導排水部を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項の発明によると、請求項1に比べガラスホルダの上面に突条部を形成することで、嵌合凹部が不要になることから、よりガラスホルダの剛性が確保でき、より確実にドアアウタパネル及びドアインナパネルの剛性向上が得られ、更にドア閉まり音の改善がもたらされる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による自動車用ドア構造の実施の形態を図によって説明する。
【0014】
(第1実施の形態)
本発明の第1実施の形態を図1乃至図6によって説明する。なお、各図において矢印Fは車体前方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示している。
【0015】
図1は、本実施の形態の概要を示す車体内方から見たフロントドア1の側面図であり、図2は図1のA部拡大図、図3は図2のI−I線断面図、図4は図3のII−II線断面図である。
【0016】
フロントドア1は、対向するドアアウタパネル3とドアインナパネル4によって中空状に形成されたドアパネル2を有し、ドアパネル2内に配設されたサッシュ(図示せず)に案内されてレギュレータによってドアガラス5が図1に実線で示す上死点位置となる窓閉鎖位置と、破線5aで示す下死点位置となる収納位置との間で昇降せしめられる。なお、レギュレータとして例えばXアーム式レギュレータ等が使用され、図4において符号6はドアガラス5の下端に沿って延在してドアガラス5の下端に結合されるレギュレータ部材であるAチャンネルであり、Aチャンネル6の昇降によってドアガラス5が昇降する。このAチャンネル6の後端に後方に突出するアーム7が設けられ、アーム7の先端に略矩形のガラス側嵌合部8が取り付けられる。更に、ドアインナパネル4にはレギュレータやドアロック装置等の艤装部品を装着するための開口部4aが開口し、この開口部4aを覆うドアトリム9が取り付けられる。
【0017】
一方、ドアパネル2内の下部後方にドアガラス5が下死点位置におけるガラス側嵌合部8を挟持してドアガラス5の振動を抑制するガラスホルダ10が配設されている。
【0018】
ガラスホルダ10は、比較的軽量で若干の弾力性を有し振動吸収性に優れた樹脂発泡体、例えば機械的強度及び耐熱性に優れ、かつリサイクル性に優れたポリプロピレン製であって、ドアパネル2に取り付けられた状態を示す図3、図4及びガラスホルダ10の単体形状を示す図5及び図6によってガラスホルダ10を詳細に説明する。
【0019】
ガラスホルダ10は、図3及び図4に示すようにドアパネル2内の下部後方において外側面12がドアアウタパネル3に圧接し、かつ内側面15及び下側面16がドアインナパネル4に圧接してドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間に嵌合し、かつ挟持されて取付位置に保持されるブロック状の本体部11を有している。
【0020】
本体部11の車幅方向中央部には、上方及び前方が開放されて下降するドアガラス5及びガラス側嵌合部8が上方から進入し、かつドアガラス下死点位置におけるガラス側嵌合部8を車幅方向両側から挟持する溝状の嵌合凹部20が凹設されている。換言すると、本体部11は嵌合凹部20によって区画された外側ブロック11Aと内側ブロック11Bの下部及び、ドアガラス5と離反する側、即ち後部が下部壁11C及び後部壁11Dによって結合されたブロック状に形成されている。
【0021】
嵌合凹部20は、上方から下降するガラス側嵌合部8を車幅方向両側から挟持する対向配置された側面21a、21bと、底面21cと、後面21dとを有する収容溝21と、この収容溝21を形成する側面部21aの上部に凹設されてドアガラス5の下端後部を収容するガラス収容部22を有している。
【0022】
また、本体部11の外側面12には上下方向に沿って複数の水抜き溝13(図3及び図4には図示省略)が切欠形成され、この水抜き溝13によって上下方向に延びて下方に誘導排水する誘導排水部が形成される。各水抜き溝13に隣接してドアアウタパネル3に弾性的に圧接する嵌合調整リブ14が形成されている。同様に内側面15及び下側面16に複数の水抜き溝17(図3及び図4には図示省略)が切欠形成され、この水抜き溝17によって上下方向に延びて下方に誘導排水する誘導排水部が形成される。各水抜き溝17に隣接してドアインナパネル4に弾性的に圧接する嵌合調整リブ18が形成され、更に嵌合凹部20の最下位置となる収容溝21の底面21cと後面21dとが連続する隅部に下側面16に形成された水抜き溝17の下端近傍に連通する水抜き孔23が穿設され、この水抜き孔23によって上下方向に延びて下方に誘導排水する誘導排水部が形成される。
【0023】
更に、本体部11には、ドアインナパネル4に沿って上方に突出すると共に、ドアインナパネル4に圧接する取付部25が突設され、取付部25に穿設された挿通孔26からクリップ28を挿入してドアインナパネル4に形成された取付孔4bに係止することによってガラスホルダ10がドアインナパネル4に固設されるように形成されている。
【0024】
このように形成されたガラスホルダ10は、レギュレータによってドアガラス5を上死点位置に上昇せしめてドアパネル2の内部下部に空間部を確保した状態、或いはドアガラス5の装着に先だって、ドアインナパネル4に開口する開口部4aからドアパネル4の下部後方内の取付位置に搬入し、図3に示すように外側面12をドアアウタパネル3に圧接し、かつ内側面15をドアインナパネル4に圧接するようにガラスホルダ10をドアアウタパネル3とドアインナパネル4と間に押し込む。
【0025】
ドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間の押し込まれたガラスホルダ10は、外側面12がドアアウタパネル3に圧接し、かつ内側面15及び下側面16がドアインナパネル4に圧接してドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間に嵌合し、かつドアアウタパネル3とドアインナパネル4に挟持されて取付位置に保持される。一方、この保持状態においてドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間に樹脂発泡体からなるガラスホルダ10が弾装されてドアアウタパネル3及びドアインナパネル4の振動の発生が抑制されて重量の増加を極めて抑制しつつドアアウタパネル3及びドアインナパネル4の見かけ上の剛性強度が向上し、ドアパネル2全体の剛性強度が向上し、かつその結果、上記ガラスホルダ10の保持剛性の向上も得られる。
【0026】
このドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間に挟持されたガラスホルダ10は、主に外側面12に形成された嵌合調整リブ14と、内側面15及び下側面16に形成された嵌合調整リブ18が各々ドアアウタパネル3及びのドアインナパネル4に弾性的に圧接して、ドアアウタパネル3とドアインナパネル4の若干な相対取付誤差が存在する場合においても取付位置に容易にかつ安定的に保持される。また、嵌合部20のドアガラス5と離反する側が閉鎖された形状であることから外側ブロック11Aと内側ブロック11Bとの間に架設された下部壁11C及び後部壁11Dによって本体部11の変形が防止されて嵌合凹部20の変形が回避されて安定的な形状が維持される。
【0027】
この取付位置に保持されたガラスホルダ10は、更に、取付部25に穿設された挿通孔26からクリップ28を挿入してドアインナパネル4に形成された取付孔4bに係止することによってインナパネル4に固定される。更に、ドアインナパネル4の開口部4aを覆うドアトリム9が取付けられる。
【0028】
次に、このように構成された本実施の形態の作用について説明する。
【0029】
レギュレータによってドアガラス5を図1に実線で示す上死点位置から破線5aで示す下死点位置に下降させると、図3及び図4に示すように、ドアガラス5の下端に結合されたAチャンネル6の後端にアーム7によって突設されたガラス側嵌合部8が下降して、ガラスホルダ10に形成された嵌合凹部20の収容溝21に上方から進入して下死点位置において、図3及び図4に実線で示すように側面21aと21bの間に挟持されると共に、ドアガラス5の下端後部がガラス収容部22に収容される。
【0030】
従って、ドアガラス5が下降した下死点位置において、ドアガラス5の下端に結合されたAチャンネル6にアーム7を介して結合されたガラス側嵌合部8が、ドアアウタパネル3とドアインナパネル4の間に支持剛性が確保されて保持されたガラスホルダ10の収容溝21の側面21aと21bによって挟持保持され、フロントドア1の開閉時におけるドアガラス5の振動や騒音を抑制することができる。
【0031】
一方、ドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間にガラスホルダ10が弾装されてドアアウタパネル3及びドアインナパネル4の剛性強度が向上し、ドア閉動作時に発生するドア閉まり音の改善がもたらさされる。
【0032】
また、ガラスホルダ10の外側面12に複数の水抜き溝13が切欠形成されることから、ドアアウタパネル3と外側面12との隙間に侵入した雨水等の水滴が水抜き溝13を介して下方に誘導排水されてドアアウタパネル3の発錆を回避することができる。同様に内側面15及び下側面16に水抜く溝17を形成することによって、ドアインナパネル4と内側面15及び下側面16との間に侵入した水滴を水抜き溝17を介して円滑に下方に誘導排水されてドアインナパネル4の発錆を回避することができる。更に嵌合凹部20の最下位置となる底面21cと後面21dとが連続する隅部から水抜き孔23を介して嵌合凹部20内に侵入した水滴が排出される。
【0033】
また、ドアインナパネル4に開口する開口部4aからドアパネル4の下部後方内の取付位置にガラスホルダ10を押し込む簡単な取付作業によってガラスホルダ10がドアアウタパネル4とドアインナパネル5に挟持させることによって取り付けることができ取付作業の効率化がもたらされる。
【0034】
特に、ガラスホルダ10が比較的軽量で若干の弾力性を有し振動吸収性に優れ、かつ機械的強度及び耐熱性に優れ、かつリサイクル性に優れたポリプロピレンの発泡体によって形成されることによって、長期間に亘り安定したガラスホルダ10の機能が確保され、長期間に亘るドア閉まり音の改善及びドアガラス5の振動騒音の抑制が確保でき、かつガラスホルダ10のリサイクル性の向上がもたらされる。
【0035】
また、補修等によってドアパネル2内よりガラスホルダ10を取り外す際にも、ドアインナパネル4の開口部4aから引き出すことによって容易に取り外すことができ、作業性に優れると共に、既存の自動車にガラスホルダ10を追加的に取り付けてドア閉動作時に発生するドア閉まり音の改善及びドア開閉時におけるドアガラス5の振動騒音の抑制を図ることができる。
【0036】
更に、このように構成されたドア構造において、ドアアウタパネル3に側方から衝撃荷重Pが作用した際に、その荷重Pは、ドアアウタパネル3の変形に伴ってドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間に架設弾装されたガラスホルダ10を圧縮変形させることによって衝撃エネルギーの吸収がもたらされ、フロントドア1の車室内への侵入が抑制されて安全性が向上する。
【0037】
また、ドアガラス5を支持するAチャンネル6にアーム7を介してガラス側嵌合部8を設けることによって、ドアガラス5の下端を直接ガラスホルダ10に形成された嵌合凹部20によって挟持する場合に比べ、ガラスホルダ10の取付位置及び形状の自由度が得られ、設計の自由度が確保される。
【0038】
なお、上記実施の形態では、ガラスホルダ10に取付部25を形成し、クリップ28によりドアインナパネル4に固設するように形成したが、ガラスホルダ10がドアインナパネル3とドアインナパネル4によって取付位置に挟持保持されることから、取付部25を廃止してガラスホルダ10の形状の簡素化及びクリップ28による固設作業を廃止して取り付け作業の簡素化を図ることもできる。
【0039】
(第1参考例)
本発明による自動車用ドア構造に関連する第1参考例を図7によって説明する。なお、説明の便宜上、上記図1乃至図6と対応する部分に同一符号を付することで該部の詳細な説明を省略し、異なる部分を主に説明する。
【0040】
図7は、上記図3に対応する断面図であって、本参考例は、ガラスホルダ10に形成された嵌合凹部20の底面21及び後面(図示せず)を外側面12まで延在させて、一方面を開放させたことを特徴とする。
【0041】
即ち、外側ブロック11Aの上部を省略することによって、ガラスホルダ10のコンパクト化が得られ、ドアパネル2内の下端後部のスペースが艤装部品やドアパネル2の形状によって制限される場合でも容易に取り付けることができる。
【0042】
このように形成されたガラスホルダ10は、図7に示すように外側面12をドアアウタパネル3に圧接し、内側面15及び下側面16をインナドアパネル4に圧接するようにガラスホルダ10をドアアウタパネル3とインナパネル4と間に押し込むことによって、ドアアウタパネル3とドアインナパネル4に挟持されて取付位置に保持される一方、ドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間に挟持されたガラスホルダ10によってドアアウタパネル3及びドアインナパネル4の振動の発生が抑制されてドアパネル2全体の剛性強度がもたらされる。
【0043】
そして、ドアガラスを下死点位置に下降させると、ドアガラス5の下端に結合されたAチャンネルに突設されたガラス側嵌合部8が下降して、ガラス側嵌合部8がガラスホルダ10に形成された嵌合凹部20の一側面、即ち側面21aに当接して振動が抑制される。
【0044】
従って、ドアガラス5が下降したガラス下死点位置において、ドアガラス5の下端に結合されたAチャンネルに設けられたガラス側嵌合部8が、ドアアウタパネル3とドアインナパネル4の間に支持剛性が確保されて保持されたガラスホルダ10の側面21aに当接保持されてフロントドア1の開閉時におけるドアガラス5の振動や騒音を抑制することができる。また、ドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間にガラスホルダ10が弾装されてドアアウタパネル3及びドアインナパネル4の剛性強度が向上し、ドア閉動作時に発生するドア閉まり音の改善がもたらさされる。
【0045】
(第実施の形態)
本発明による自動車用ドア構造の第実施の形態を図8によって説明する。なお、説明の便宜上、上記図1乃至図6と対応する部分に同一符号を付することで該部の詳細を省略し、異なる部分を主に説明する。
【0046】
図8は、上記図3に対応する断面図であって、本実施の形態は、ガラスホルダ10の上面に前後方向に延在する突条部29が形成すると共に、ガラス側嵌合部8の下面にドアガラスを下死点位置に下降させた際、ガラスホルダ10に形成された突条部29に嵌合する凹溝部8aを形成したことを特徴とする。
【0047】
このように構成されたガラスホルダ10は、図8に示すように外側面12をドアアウタパネル3に圧接し、内側面15及び下側面16をインナパネル4に圧接するようにしてドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間に嵌合して挟持され、かつガラスホルダ10の上面に突条部29を形成して上記第1実施の形態おける嵌合凹部20を廃止することによってガラスホルダ10の剛性強度がより確保され、ドアアウタパネル3及びドアインナパネル4の剛性強度がより向上し、ドア閉動作時に発生するドア閉まり音の改善がもたらされる。
【0048】
また、ドアガラスを下死点位置に下降させると、ガラス側嵌合部8に形成された凹溝部8aが、ガラスホルダ10に形成された突条部29と嵌合し、ドアガラス5が下降した状態でのフロントドア1の開閉に伴うドアガラス5の振動や騒音を抑制することができる。
【0049】
第2参考例
本発明による自動車用ドア構造に関連する第2参考例を図9及び図10によって説明する。なお、説明の便宜上、上記図1乃至図6と対応する部分に同一符号を付することで該部の詳細を省略し、異なる部分を主に説明する。
【0050】
図9は上記図2に対応する側面図であり、図10は図9のIII−III線断面図である。ドアパネル2内の下部後方の取付位置においてドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間に挟持されるガラスホルダ10のドアガラスより車内側に配置された内側ブロック11Bに上方に一体に延設されて、ドアインナパネル4の開口部4aから車室内方に突出する衝撃吸収パッド30が設けられている。この衝撃吸収パッド30は、車室側端部30aが車体フロアに支持されたフロントシートのシートクッション部或いはシートバックの外方側部、本参考例ではシートクッション35の外方側端部に対向配置され、ドアインナパネル4の開口部4aから突出する衝撃吸収パッド30は、ドアトリム9によって覆われている。
【0051】
このように衝撃吸収パッド30が一体成形されたガラスホルダ10も第1実施の形態と同様に、ドアインナパネル4に開口する開口部4aから図9に示すように挿入して外側面12をドアアウタパネル3に圧接し、かつ内側面15及び下側面16をインナパネル4に圧接するようにドアアウタパネル3とインナパネル4と間に押し込むことによって、ドアアウタパネル3とドアインナパネル4に挟持されて取付位置に保持される。
【0052】
このように構成されたドア構造において、ドアアウタパネル3に側方から衝撃荷重Pが作用した際に、その荷重Pは、ドアアウタパネル3から、ドアアウタパネル3とドアインナパネル4との間に架設弾装されたガラスホルダ10の圧縮変形によって衝撃エネルギーの吸収がもたらされフロントドア1の車室内への侵入が抑制される。
【0053】
更に、大なる衝撃荷重Pが作用した際には、フロントドア1の車室内への侵入に伴って衝撃吸収パッド30の車室側端部30aがシートクッション部35に当接し、車体フロアに取り付けられたシートクッション部35によって受け止められて衝撃荷重Pを車体フロアに分散伝達されると共に、衝撃吸収パッド30の圧縮変形によって衝撃エネルギーの吸収がもたらされてドアパネル2の車室内侵入が阻止されて、上記第1実施の形態に加え更に安全性がより向上する。
【0054】
また、詳細な説明は省略するが衝撃吸収パッド30は、同様に上記第1及び第2の各実施の形態のガラスホルダ10にも一体に設けることができる。
【0055】
なお、本発明は、上記第1及び第2実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば上記実施の形態ではAチャンネル6に取付支持されたガラス側嵌合部8をガラスホルダ10によってドアガラス5を保持するようにしたが、直接ドアガラス5の下端をガラスホルダ10によって保持することも可能であり、またドアガラス5を昇降するレギュレータとしてXアーム式レギュレータを例に説明したが、Xアーム式レギュレータに代えてワイヤ式レギュレータやシングルアーム式レギュレータ等他のレギュレータを使用することも可能である。また、フロントドアに代えてリヤドアに適用することも可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上説明した自動車用ドア構造の発明によると、ドアパネル内の取付位置に軽量で振動吸収性に優れた樹脂発泡体によって形成されたガラスホルダをドアアウタパネルとインナパネルと間に押し込む簡単な取付作業によってドアアウタパネルとドアインナパネルに挟持されて取付位置に保持され、重量の増加を招くことなくドアアウタパネル及びドアインナパネルの剛性強度向上がもたらされ、ドア閉動作時に発生するドア閉まり音の改善が得られる。また、ドアガラスが下降した下死点位置において、ドアガラスがガラスホルダによって保持されて、ドアの開閉時におけるドアガラスの振動や騒音が抑制される。更に、誘導排水する誘導排水部を設けることから、雨水等の水滴が誘導排水部を介して円滑に排水される。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動車用ドア構造の第1実施の形態を説明するフロントドアの側面図である。
【図2】同じく、図1のA部拡大図である。
【図3】同じく、図2のI−I線断面図である。
【図4】同じく、図3のII−II線断面図である。
【図5】同じく、ガラスホルダの斜視図である。
【図6】同じく、ガラスホルダの斜視図である。
【図7】本発明による自動車用ドア構造に関連する第1参考例を説明する要部断面図である。
【図8】本発明による自動車用ドア構造の第実施の形態を説明する要部側面図である。
【図9】本発明による自動車用ドア構造に関連する第2参考例を説明する要部側面図である。
【図10】図9のIII−III線断面図である。
【図11】従来のドアガラスの振動を抑制するガラスガイドを示す要部斜視図である。
【図12】従来のドアガラスの振動を抑制するロアサッシュを示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1 フロントドア(ドア)
2 ドアパネル
3 ドアアウタパネル
4 ドアインナパネル
5 ドアガラス
6 レギュレータのAチャンネル(レギュレータ部材)
7 アーム
8 ガラス側嵌合部
10 ガラスホルダ
11 本体部
11A 外側ブロック
11B 内側ブロック
11C 下部壁
11D 後部壁
12 外側面
13 水抜き溝
14 嵌合調整リブ
15 内側面
16 下側面
17 水抜き溝
18 嵌合調整リブ
20 嵌合凹部
21 収容溝
21a、21b 側面部
21c 底面
21d 後面
22 ガラス収容部
30 衝撃吸収パッド

Claims (2)

  1. 対向するドアアウタパネルとドアインナパネルとの間を昇降するドアガラス及び、下死点位置における該ドアガラスの下端を保持するガラスホルダを備えた自動車用ドア構造において、
    上記ガラスホルダは、
    上記ドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に嵌合し、かつ挟持される樹脂発泡体であって、下死点位置における上記ドアガラスの下端を挟持する嵌合凹部を備えると共に、
    上記嵌合凹部の最下部近傍と下側面とを連通する水抜き孔が穿設され、該水抜き孔によって誘導排水する誘導排水部を設けたことを特徴とする自動車用ドア構造。
  2. 対向するドアアウタパネルとドアインナパネルとの間を昇降するドアガラス及び、下死点位置における該ドアガラスの下端を保持するガラスホルダを備えた自動車用ドア構造において、
    上記ドアガラスの下端を支持して昇降せしめるレギュレータ部材に延設されたガラス側嵌合部の下面に凹部が形成され、
    上記ガラスホルダは、
    上記ドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に嵌合し、かつ挟持される樹脂発泡体であって、ドアガラスが下死点位置における上記ガラス側嵌合部に形成された凹部が嵌合する突条部が上面に形成されると共に、上下方向に延びて下方に誘導排水する誘導排水部を設けたことを特徴とする自動車用ドア構造。
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