JP4648654B2 - モータおよび記録媒体駆動装置 - Google Patents

モータおよび記録媒体駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、モータおよび記録媒体駆動装置に関する。
最近では、ハードディスクドライブ装置(以下「HDD」という。)を用いた情報記録再生装置は、携帯音楽再生装置や携帯電話等に普及し始めている。このような情報記録再生装置は、さらなる小型化が求められ、これに伴いHDDも小型化の傾向にある。このような状況の下で、HDDを駆動するスピンドルモータにも小型化・薄型化が求められるようになってきている。
しかし、スピンドルモータを小型化するとモータの回転トルクも小さくなるため、HDDを駆動するためにスピンドルモータに大電力を供給する必要があり、モータの効率が悪かった。
また、HDDの小型化により、スピンドルモータとHDDの磁気ディスクとの距離も接近していた。そのため、スピンドルモータの磁気が磁気ディスクの読み書きに影響を与え、読み書きのエラーが発生する恐れがあった。
そのため、小型のHDD等に使用可能なスピンドルモータ実現するものとして、ロータとロータマグネットとの間にステータの一部を覆うシールド板を配置するものが提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2953762号公報(第2頁、第1図等)
上記の特許文献1においては、シールド板をロータとロータマグネットとの間に配置することにより、ロータマグネットの磁束がロータに漏洩することを防止している。そのため、磁束がロータから漏洩せず、HDDの磁気ディスクの読み書きエラーを防止することができた。また、シールド板とステータとで磁気回路を形成することにより、転トルクの発生に寄与する磁束の割合を増やしている。そのため、比較的少ない消費電力で大きな回転トルクを得ることができ、モータの効率が向上されていた。
しかしながら、ロータマグネットとシールド板とが接触しているため、ロータマグネットの磁束はシールド板に回っていた。そのため、ステータコアに回る磁束の割合が少なくなり、回転トルクの発生に寄与する磁束の割合が減少することからモータ効率が悪くなるという問題があった。
また、シールド板に回る磁束が多くなると、シールド板が、ほぼ飽和状態となり磁束が漏洩する恐れがある。すると、回転トルクの発生に寄与する磁束の割合が減少し、モータ効率が悪くなるという問題があった。
さらに、シールド板から磁束が漏洩すると、漏洩した磁束がHDDの磁気ディスクの読み書きに影響を与え、読み書きエラーを発生させるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、モータの効率を向上させるとともに、モータからの磁束漏洩を抑制することができるモータおよびそれを用いた記録媒体駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のモータは、回転可能に支持された軸体と、該軸体に保持された円環状の永久磁石と、該永久磁石を回転駆動する円環状の電磁石と、を有し、前記永久磁石が、前記軸体に形成された保持部により内周面および軸方向の一端を保持され、前記電磁石が、交流により励磁可能なコイルと、該コイルが巻かれ、励磁されるステータコアと、を有し、前記ステータコアには、前記保持部により保持された前記永久磁石の前記一端側に向けて折り曲げた折り曲げ部が形成され、該折り曲げ部が、前記ステータコアの前記永久磁石と対向する面の少なくとも一部を形成し、その先端が前記永久磁石の前記一端以上に前記軸方向に突出する位置に配置され、前記保持部の前記電磁石に対向する端面が、前記永久磁石の前記電磁石に対向する端面よりも前記電磁石から離れていることを特徴とする。
本発明によれば、永久磁石の電磁石に対向する端面が、保持部の電磁石に対向する端面よりも電磁石に接近している。そのため、永久磁石の上記端面からの磁束を電磁石に集中させることができ、モータの回転トルクの発生に寄与する磁束を増やすことができる。その結果、モータの効率を向上させることができる。
また、永久磁石の磁束を電磁石に集中させることができるため、他の領域、例えばモータの外に漏洩する磁束を減少させることができる。
また、モータの効率を向上させることができるため、モータを小型化・薄型化しても、回転トルクの低下を防止することができるとともに、消費電力の削減を図ることができる。
また、本発明によれば、折り曲げ部を形成することにより、電磁石が永久磁石と磁束を受け渡しする面積を広くすることができる。そのため、永久磁石の磁束をより電磁石に集中させやすくなり、モータの効率をより向上させることができる。
また、永久磁石の磁束をより電磁石に集中させやすくすることができるので、例えばモータの外に漏洩する磁束をより減少させることができる。
また、上記発明においては、前記折り曲げ部が、前記永久磁石の外周側端面に対向して配置され、周方向両端部における前記永久磁石との間隔が周方向中央部における前記永久磁石との間隔より広い形状を有することとしてもよい。
上記発明においては、磁束を遮断するシールド板が、前記電磁石の前記軸体の軸線方向に隣接した位置に配置され、前記シールド板が、少なくとも前記永久磁石における前記保持部の前記端面より前記電磁石側に突出した部分の一部を覆うように配置されていることが望ましい。
本発明によれば、シールド板により電磁石からの磁束だけでなく、永久磁石における前記保持部の前記端面より前記電磁石側に突出した部分からの磁束も、モータの外に漏洩することを防止することができる。
上記発明においては、前記永久磁石と前記シールド板との間隔が、前記永久磁石と前記電磁石との間隔よりも広いことが望ましい。
本発明によれば、永久磁石の磁束を、シールド板よりも近い位置に配置された電磁石に集中させることができる。そのため、永久磁石の磁束がシールド板に漏洩することを防止することができ、モータの回転トルクの発生に寄与する磁束を増やすことができる。その結果、モータの効率を向上させることができる。
本発明の記録媒体駆動装置は、上記本発明のいずれかに記載のモータを備え、前記軸体に記録媒体を固定する固定部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記本発明のモータを備えることにより、記録媒体を回転駆動させるのに必要な電力を低減することができる。また、モータからの磁束の漏洩を抑制することができるので、記録媒体の読み書き時のエラー発生を防止することができる。
本発明のモータによれば、永久磁石が突出部を有することにより、回転トルク発生に寄与する磁束を増やすことができ、モータ効率を向上させることができるという効果を奏する。また、永久磁石の磁束を電磁石に集中させることができるため、磁束がモータの外に漏洩することを抑制することができるという効果を奏する。
本発明の記録媒体駆動装置によれば、本発明のモータを備えることにより、記録媒体駆動装置を小型化・薄型化しても、駆動時の消費電力を低減することができるという効果を奏する。また、モータからの磁束漏洩を抑制することができるため、記録媒体の読み書き時のエラー発生を防止することができるという効果を奏する。
この発明の一実施形態に係るモータおよびモータを備えた記録媒体駆動装置について、図1から図6を参照して説明する。
本実施の形態に係るモータ10は、図1に示される記録媒体駆動装置1に適用されるものである。この記録媒体駆動装置1は、記録媒体HDを回転駆動するモータ10を備えている。
モータ10は、円環状に配列された電磁石20を備えるステータ11と、ステータ11の内側に配置され電磁石20に対向配置される永久磁石14を備えたロータ(軸体)12と、ステータ11に対してロータ12を回転可能に支持する流体動圧軸受13とから概略構成されている。ステータ11に備えられた電磁石20と、ロータ12に備えられた永久磁石14との間に働く磁力により、ステータ11に対してロータ12は回転駆動される。
永久磁石14は円環状に形成され、その断面が矩形となるように形成されている。
カップ状に形成されたロータ12には、ロータ12の側壁外周から鍔状に形成されたフランジ(保持部)15と、フランジ15とともに永久磁石14を保持するヨーク(保持部)16と、ロータ12の中心軸線上に形成され、後述するシャフト31と嵌合する嵌合孔17と、リング板状の記録媒体HDを嵌合させる嵌合部(固定部)18と、が形成されている。
フランジ15の外周側端面(端面)15aは、永久磁石14の内周側端面と外周側端面14aとの略中央に位置するように形成されている。そのため、フランジ15の電磁石20に対向する外周側端面15aが、永久磁石14の電磁石20に対向する外周側端面14aよりも電磁石20から離れて配置されている。言い換えると、永久磁石14の電磁石20に対向する外周側端面14aが、フランジ15の電磁石20に対向する外周側端面15aよりも接近して配置されている。
なお、フランジ15の外周側端面15aは、上述のように永久磁石14の半径方向略中央に位置するように形成されていてもよいし、永久磁石14の外周側端面14aよりも半径方向内方に後退した位置であれば、どのような位置に配置されていてもよい。
ロータ12の嵌合部18には記録媒体HDが嵌合されることにより、ロータ12と記録媒体HDとが一体的に構成されている。また、ロータ12の嵌合孔17にはシャフト31の一端が嵌合されることにより、ロータ12とシャフト31とが一体的に構成されている。そのため、シャフト31とロータ12と記録媒体とが、一体となって回転するように構成されている。
ステータ11には、電磁石20の略中心軸上にボス部19が形成されている。ボス部19に後述する流体動圧軸受13のハウジング32が嵌合させることにより、ロータ12に備えられた永久磁石14を電磁石20に対向配置させている。
電磁石20と記録媒体HDとの間には、電磁石20および永久磁石14により形成される磁界を遮断するシールド板21が配置されている。シールド板21は、略中央にロータ12が通される孔が形成された円板から形成されている。シールド板21と永久磁石14との間隔は、少なくとも永久磁石14と電磁石20との間隔よりも広くなるように構成されている。また、シールド板21は、その内周側端面がロータ12のフランジ15と所定の間隔を持って対向するように形成されるとともに、その外周側端面がステータ11に固定されるように形成されている。
なお、シールド板21とフランジ15との所定の間隔とは、ロータ12が回転した際に、シールド板21とフランジ15とが接触しない間隔であって、シールド板21よりも外方に漏洩する磁束の量を低減させることができる間隔である。
また、ステータ11には、後述する電磁石20のコイル23を収納するステータ開口部22が形成されている。このようにステータ開口部22にコイル23を収納することにより、電磁石20の配置位置をよりステータ11側(図中下方)に接近させることができ、記録媒体駆動装置1の薄型化を図ることができる。
図2に示される電磁石20は、本実施形態のモータ10および記録媒体駆動装置1に適用される電磁石20である。
電磁石20は、図1および図2に示すように、三相交流を供給されることにより交番磁界を発生するコイル23と、コイル23が巻かれる2枚の金属板からなるステータコア24とから構成されている。
ステータコア24は、図2に示すように環状のコアバック25と、コアバック25から半径方向内方に延びる複数の歯極26とから構成されている。歯極26の半径方向内方の先端部は円周方向の長さが歯極26の外方部よりも長く形成されている。コイル23は、この歯極26に巻かれている。
また、ステータコア24は、記録媒体HD側の第1プレート27とステータ11側の第2プレート28とからなり、第1プレート27と第2プレート28とが重ねあわされている。
第1プレート27の歯極26の半径方向内方の先端には、記録媒体HD側に折り曲げられ、永久磁石14と対向する対向部(折り曲げ部)29が形成されている。対向部29は、軸線方向(図1中上下方向)について、永久磁石14の外周側端面との間隔が一定になるように形成されている。また、対向部29は、図2に示すように、円周方向についても、永久磁石の外周側端面14aとの間隔が一定になるように形成されている。
ステータコア24は、その第1プレート27の対向部29の上端が、永久磁石14の上端と略同一面上または同一面よりも上方に位置するように配置されている。
また、第2プレート28のコアバック25には、各コイル23間の渡り線を係止する係止部30が形成されている。係止部30は、コアバック25の部材が第1プレート27を回り込むように立ち上げて形成されている。
なお、第1プレート27の対向部29の上端が、永久磁石14の上端と略同一面上または同一面よりも上方に配置されるとともに、第2プレート28の下端が、永久磁石14の下端と略同一面上または同一面よりも下方に配置されるようにしてもよい。
なお、ステータコア24は、上述のように2枚のプレートから形成されるものでもよいし、更に多くのプレートを重ねあわせて形成されるものでもよいし、逆に1枚のプレートから形成されるものでもよい。
また、上述のように、第1プレート27に対向部29を形成するものでもよいし、第2プレート28に記録媒体HD側に折り曲げられる対向部29が形成されるものでもよい。
また、第2プレート28にステータ11側に折り曲げられる対向部29が形成されるものでもよい。この場合、ステータコア24は、第2プレート28の対向部29の下端が永久磁石14の下端と同一面上または同一面よりも下方に位置するように配置されることが望ましい。
なお、ステータコア24の対向部29は、上述のように、円周方向について永久磁石14の外周側端面14aとの間隔が一定になるように形成されていてもよいし、前記間隔が不均一になるように形成されていてもよい。例えば、対向部29の円周方向の曲率を大きくして、対向部29の円周方向両端部における永久磁石14との間隔を、対向部29の略中央部における永久磁石14との間隔よりも広くしてもよい。
このような構成にすることにより、永久磁石14と電磁石20との吸引力の周期性が弱くなり、モータのコギングトルクを低減することができる。
なお、ステータコア24は、上述のように記録媒体HD側に折り曲げられる対向部29を1つ形成するものでもよいし、図3に示すように、第1プレート27に記録媒体HD側に折り曲げられる対向部29aと、第2プレート28にステータ11側に折り曲げられる対向部29bと、の2つの対向部を形成してもよい。このとき、第1プレート27の対向部29aは永久磁石14の上端と同一面上または同一面よりも上方に位置するように配置され、第2プレート28の対向部29bは永久磁石14の下端と同一面上または同一面よりも下方に位置するように配置されることが望ましい。
流体動圧軸受13は、図1に示すように、シャフト31と、シャフト31を収容するハウジング32とから構成されている。シャフト31は、略円柱状の軸体33と、軸体33の軸線方向の途中位置において、その外周面に全周にわたって半径方向に延びる鍔状のスラスト軸受板34とを備えている。ハウジング32はシャフト31の各外面に対して微小間隙をあけて配される内面を備えている。ハウジング32の内面とシャフト31の外面との間隙には、オイルFが充填されている。
軸体33とスラスト軸受板34とは一体的に構成され、シャフト31を形成している。軸体33の下端(図1中の下方端)側の外周面には、へリングボーン溝と呼ばれるラジアル動圧溝が複数形成されている。スラスト軸受板34の厚さ方向の両端面には、へリングボーン溝と呼ばれるスラスト動圧発生溝が複数形成されている。
ハウジング32は、一端を閉塞され、他端を開放された略円筒状のハウジング本体35と、軸体33の一端を突出させた状態で、ハウジング32の開放端を閉鎖するアッパープレート36と、から構成されている。ハウジング本体35には、ラジアル動圧発生溝が形成された軸体33の下端側を収容するラジアル部収容穴37と、スラスト軸受板34を収容するスラスト部収容穴38と、が形成されている。
アッパープレート36はリング板状に形成され、リング板の略中央には軸体33を通す貫通孔39が形成されている。貫通孔39は、内周面がスラスト部収容穴38から外側に向かって漸次その径が大きくなるテーパ面となるように形成されている。これにより、貫通孔39ないに通された軸体33の外周面と貫通孔39の内周面との間に、外側に向かって間隔の広がる円環状のキャピラリーシールが形成される。キャピラリーシールは、その形状とオイルの表面張力とにより、ハウジング32とシャフト31との間に充填されたオイルFが外部に漏れないように保持することができる。
このように構成された本実施形態に係るモータ10およびこれを備える記録媒体駆動装置1の作用について、以下に説明する。
記録媒体駆動装置1を起動して、記録媒体HDを回転させるには、まず、モータ10を構成するステータ11のコイル23に三相交流電流を供給することにより、コイル23に交番磁界を発生させる。この交番磁界が永久磁石14に作用することによりロータ12が回転させられる。ロータ12には、記録媒体HDが固定されているので、ロータ12が回転させられると、記録媒体HDがロータ12とともに回転させられる。
このように、ロータ12が一方向に回転させられると、ロータ12と一体のシャフト31も一方向に回転させられる。このとき、シャフト31に設けられたラジアル動圧発生溝およびスラスト軸受板34に設けられたスラスト動圧発生溝により、ハウジング32との間隙に動圧が発生する。シャフト31の外周面に発生する動圧は、全周にわたって均一に発生するので、シャフト31がハウジング32の中心軸線位置にバランスして保持される。また、スラスト軸受板34の両端面に発生する動圧は、それぞれが同等の動圧によってスラスト軸受板34を厚さ方向に押圧するので、スラスト軸受板34が、ハウジング32とアッパープレート36との間の軸方向における略中央位置にバランスして保持される。
次に、本実施の形態に係るモータ10の磁束の流れ、密度、および回転トルクに関する解析結果について説明する。
図4に示される磁束分布図は、本実施の形態に係るモータ10の永久磁石14と電磁石20との間の磁束の流れをシミュレートした図である。図4(a)に示すのは、図1に示す第1プレート27に対向部29を形成したモータ10の磁束分布図であり、図4(b)に示すのは、図3に示す第1プレート27および第2プレート28に対向部29a,29bを形成したモータ10aの磁束分布図である。また、図4(c)に示される磁束分布図は、従来の実施の形態に係るモータの磁束の流れをシミュレートした図である。本発明との相違点は、フランジ15が、永久磁石14の外周端面よりも半径方向外方に延びて形成されている点と、ステータコア24に対向部29が形成されていない点である。
まず、図4(a)と図4(c)とを比較すると、図4(a)に示すモータ10の磁束が、より多く永久磁石14から電磁石20に回っていることが判る。
具体的には、本実施形態に係るモータ10には対向部29があるため、永久磁石14からの磁束を受け取る面積が広くなり、より多くの磁束が電磁石に回っている。また、対向部29の上端が永久磁石14の上端と同一面に配置されているので、永久磁石14の外周側端面14aの上角部から集中して放出される磁束の多くを対向部29で受け取れている。さらに、フランジ15の外周側端面15aが永久磁石14の略中央に位置しているため、従来のモータではフランジ15に回っていた磁束の多くが電磁石20に回っている。
また、図4(a)に示すように、永久磁石14の上面から放出された磁束は、シールド板21により遮断され、記録媒体HD側への漏洩が防止されている。
次に、図4(a)と図4(b)とを比較すると、図4(b)に示すモータ10aの磁束が、より多く永久磁石14から電磁石20に回っていることが判る。
具体的には、モータ10aでは、永久磁石14の外周側端面14aの下角部から集中して放出される磁束の多くが、第2プレート28の対向部29bに回っている。そのため、モータ10よりも多くの磁束が永久磁石14から電磁石20に回っている。
図5に示す関係図は、モータ10の回転トルクを表す指標の1つである誘起電圧と回転角度との関係を表す計算結果の図である。図中のグラフAは、本実施形態の図1に係るモータ10の誘起電圧を示すグラフであり、グラフBは、本実施形態の図3に係るモータ10bの誘起電圧を示すグラフである。また、グラフCは、図4(c)に示した従来の実施形態に係るモータの誘起電圧を示すグラフである。
モータ10およびモータ10aの誘起電圧は、図5に示すように、従来の実施形態に係るモータの誘起電圧よりも高くなっている。
また、モータ10とモータ10aとを比較すると、回転角度が略6度よりも小さい領域では、モータ10(グラフA)の誘起電圧が高くなっている。また、回転角度が略6度よりも大きくなると、モータ10a(グラフB)の誘起電力が高くなっている。
図6に示す関係図は、ステータコア24の永久磁石14に対向する対向面における磁束密度と回転角度との関係を表す計算結果の図である。図中のグラフBは、本実施形態の図3に係るモータ10aの誘起電圧を示すグラフであり、グラフCは、図4(c)に示した従来の実施形態に係るモータの磁束密度を示すグラフである。
モータ10aは、図6に示すように、全ての回転角度において、従来の実施形態に係るモータよりも上記ステータコア24の対向面における磁束密度が高くなっている。
上記の構成によれば、永久磁石14の外周側端面14aが、フランジ15の外周側端面15aよりも電磁石20に接近して配置されているため、永久磁石14の外周側端面14aからの磁束を電磁石20に集中させることができる。その結果、モータ10の回転トルクの発生に寄与する磁束を増やすことができ、モータ10の効率を向上させることができる。
また、ステータコア24の対向部29,29a,29bにより、電磁石20と永久磁石14とが磁束を受け渡しする面積を広くされている。そのため、永久磁石14の磁束をより電磁石20に集中させやすくなり、モータ10,10aの効率をより向上させることができる。
また、永久磁石14の外周側端面14aが、フランジ15の外周側端面15aよりも電磁石20に接近して配置されているため、永久磁石14の磁束を電磁石20に集中させることができる。そのため、モータ10,10aの外に漏洩する磁束を減少させることができる。
また、シールド板21により、電磁石20からの磁束をモータ10,10aの外に漏洩することを防止することができるとともに、永久磁石14のフランジ15から半径方向外方に突出した部分からの磁束も、モータ10,10aの外に漏洩することを防止することができる。
さらに、シールド板21と永久磁石14との間隔は、少なくとも永久磁石14と電磁石20との間隔よりも広くなるように構成されているため、永久磁石14の磁束を、シールド板21よりも近い位置に配置された電磁石20に集中させることができる。そのため、永久磁石14の磁束がシールド板21に漏洩することを防止することができ、モータ10,10aの回転トルクの発生に寄与する磁束を増やすことができる。その結果、モータ10,10aの効率を向上させることができる。
また、上述したようにモータ10,10aの効率を向上させることができるため、モータ10,10aを小型化・薄型化しても、回転トルクの低下を防止することができる。さらに、モータ10,10aの効率を向上させることができるため、消費電力の削減を図ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、流体動圧軸受をインナーロータ型のモータに適用して説明したが、このインナーロータ型のモータに限られることなく、アウターロータ型のモータなど、その他各種のモータに適用することができるものである。
本発明による記録媒体駆動装置の一実施形態を示す断面図である。 図1の記録媒体駆動装置の電磁石を示す平面図である。 本発明による記録媒体駆動装置の他の実施形態を示す拡大断面図である。 本発明によるモータにおける永久磁石と電磁石との間の磁束流れを示す解析結果の図である。 本発明によるモータにおける誘起電圧を示す解析結果の図である。 本発明によるモータのステータコアにおける磁束密度を示す解析結果の図である。
符号の説明
1 記録媒体駆動装置
10、10a モータ
12 ロータ(軸体)
14 永久磁石
14a、15a 外周側端面(端面)
15 フランジ(保持部)
16 ヨーク(保持部)
18 嵌合部(固定部)
20 電磁石
21 シールド板
23 コイル
24 ステータコア
29、29a、29b 対向部(折り曲げ部)
33 軸体
HD 記録媒体

Claims (4)

  1. 回転可能に支持された軸体と、該軸体に保持された円環状の永久磁石と、該永久磁石を回転駆動する円環状の電磁石と、を有し、
    前記永久磁石が、前記軸体に形成された保持部により内周面および軸方向の一端を保持され、
    前記電磁石が、交流により励磁可能なコイルと、該コイルが巻かれ、励磁されるステータコアと、を有し、
    前記ステータコアには、前記保持部により保持された前記永久磁石の前記一端側に向けて折り曲げた折り曲げ部が形成され、
    該折り曲げ部が、前記ステータコアの前記永久磁石と対向する面の少なくとも一部を形成し、その先端が前記永久磁石の前記一端以上に前記軸方向に突出する位置に配置され、さらに、前記折り曲げ部は、前記永久磁石の外周側端面に対向して配置され、周方向両端部における前記永久磁石との間隔が周方向中央部における前記永久磁石との間隔より広い形状を有し、
    前記保持部の前記電磁石に対向する端面が、前記永久磁石の前記電磁石に対向する端面よりも前記電磁石から離れているモータ。
  2. 磁束を遮断するシールド板が、前記電磁石の前記軸体の軸線方向に隣接した位置に配置され、
    前記シールド板が、少なくとも前記永久磁石における前記保持部の前記端面より前記電磁石側に突出した部分の一部を覆うように配置されている請求項に記載のモータ。
  3. 前記永久磁石と前記シールド板との間隔が、前記永久磁石と前記電磁石との間隔よりも広い請求項記載のモータ。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1つに記載のモータを備え、前記軸体に記録媒体を固定する固定部が設けられている記録媒体駆動装置。
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