JP4648008B2 - 乗用車用ランフラットタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車用ランフラットタイヤに関するものである。さらに詳しくは、サイドウォール部に配設されたサイド補強ゴム層に短繊維をタイヤ周方向に配向させた特定ゴムを適用したランフラットタイヤ、特にランフラット耐久性と乗り心地性とを両立させた乗用車用ランフラットタイヤに関するものである。
一般に、乗用車用ランフラットタイヤにおいては、サイドウォール部の剛性向上のために、ゴム組成物単体、あるいはゴム組成物と繊維などの複合体によるサイド補強ゴム層が配設されている。しかし、パンクなどによりタイヤの内部圧力(以下、内圧)が低下した場合での走行、いわゆるランフラット走行状態になると、タイヤのサイドウォール部分の変形が大きくなることに伴い、サイド補強ゴム層の変形も大きくなり発熱が進み、このような状態では、サイド補強ゴム層の破壊限界を越え、タイヤ故障に至るおそれがある。
一方、補強ゴムを薄くすると乗り心地性やタイヤ重量は改良されるが、ランフラット時の荷重を支えきれず、タイヤのサイドウォール部分の繰り返し変形が非常に大きくなり、ゴム組成物の発熱増大を招き、ランフラット耐久性は低下する。
このため、乗用車用ランフラットタイヤのサイド補強ゴム層としては、例えば短繊維としてアモルファス部分のガラス転移温度とクリスタル部分の融点が一定範囲にあるものを選択して用いる方法(特許文献1参照)、ファブリル化された不連続の短繊維の形態のアラミド繊維を含有させる方法(特許文献2参照)、ゴム中に短繊維を三次元に配列する方法(特許文献3参照)、短繊維をタイヤラジアル方向に配列して用いる方法(特許文献4参照)などが提案されている。
しかし、これら従来のランフラットタイヤにおいては乗り心地性についての配慮が充分でないため、これらの性能の両立は困難であり、また、サイド補強ゴム層において、タイヤ周方向の弾性率を向上させてランフラット耐久性能を向上させたとしても、タイヤ径方向の弾性率も大きくなり乗り心地性が大幅に低下し、さらには車両への悪影響も少なからざるものがあった。
特開昭57−47025号公報 特開平7−32828号公報 特開平11−314508号公報 特開平11−348512号公報
上記の如く、従来のサイド補強ゴム層を用いたランフラットタイヤは、その構造上の特徴から内圧走行時タイヤ縦バネ定数が大きく乗り心地性が悪いことが最大の欠点であった。本発明は、このような状況下で,サイド補強ゴム層を工夫することにより、通常内圧時の乗り心地性は損なわずに必要なランフラット耐久性を確保できる乗用車用ランフラットタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明においては、前記目的を達成するために検討を重ねた結果、サイド補強ゴム層として、短繊維をタイヤ周方向に配向させた特定ゴムを用いることが、乗り心地性とランフラット耐久性の両立に有効であり、さらには、サイド補強ゴム層のゲージを薄くしても、ランフラット耐久性を充分に確保できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
1.カーカス層と、該カーカス層の外側に順次配置されたベルト、ベルト補強層及びトレッド部とを有し、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部に断面が三日月状のサイド補強ゴム層を具備してなるランフラットタイヤであって、前記サイド補強ゴム層が、短繊維をタイヤ周方向に配向させたゴム組成物からなり、かつ150℃,歪み1%で測定したときのタイヤ周方向動的弾性率をE1、タイヤ径方向動的弾性率をE2としたとき、E1が5MPa以上であると共に、E1/E2が1.2以上の値であることを特徴とする乗用車用ランフラットタイヤ、
2.サイド補強ゴム層のゴム成分が、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれた少なくとも一種のゴムである前記1記載の乗用車用ランフラットタイヤ、
3.短繊維の繊維径が0.10〜20.0dtexである前記1又は2に記載の乗用車用ランフラットタイヤ、
4.短繊維の繊維長が0.5〜5.0mmである前記1〜3のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ、
5.短繊維の熱収縮率が0.0〜5.0%である前記1〜4のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ、
6.短繊維の融点が200℃以上のものである前記1〜5のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ、
7.サイド補強ゴム層が、ゴム成分100質量部に対して短繊維を0.2〜5.0質量部配合したゴム組成物からなる前記1〜6のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ、及び
8.短繊維が、ゴムとの接着のために表面処理されたものである前記1〜7のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ
を提供するものである。
本発明による乗用車用ランフラットタイヤは、内圧充填時の良好な乗り心地性を確保しつつ、ランフラット耐久性を大幅に向上させることができる。
本発明のランフラットタイヤにおいては、サイド補強ゴム層として、短繊維をタイヤ周方向に配向させたゴムが用いられる。このように、サイド補強ゴム層を短繊維がタイヤ周方向に配向する形で配列させて構成した場合には、タイヤ径方向の弾性率(動的弾性率)の増加を抑えつつ、タイヤ周方向の弾性率(動的弾性率)の向上を大幅に大きくすることができるので、結果として、乗り心地性の低下を最小限に抑えたままでランフラット耐久性の向上が可能となる。ここで、サイド補強ゴム層についてのタイヤ径方向とは、ラジアルタイヤのカーカス層のコードと実質的に平行となる方向(ラジアル方向)を意味する。
さらに、本発明におけるタイヤのサイド補強ゴム層は、タイヤ周方向の動的弾性率(E1)が5MPa以上であり、かつタイヤ周方向の動的弾性率E1とタイヤ径方向の動的弾性率E2との比(E1/E2)が1.2以上であることが必要とされる。E1やE1/E2の値が前記値より低い場合には、乗り心地性とランフラット耐久性との充分な両立効果が得られない。この観点から、更にE1は10MPa以上、特に15MPa以上が好ましく、E1/E2は1.7以上が好ましい。
なお、動的弾性率E1及びE2は、150℃,歪み1%の条件で測定したときの値である。
前記サイド補強ゴム層に用いられるゴム成分としては、ジエン系ゴムが好ましく用いられる。ジエン系ゴムとしては天然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR),ポリブタジエン(BR),ポリイソプレン(IR)及びこれらの混合物などが挙げられる。
前記短繊維の材質としては、有機繊維及び無機繊維のいずれでもよいが融点200℃以上、更に融点は高いものほど好ましく、特に融解しないものが好ましい。一般にランフラット走行時に、サイド補強ゴム層は、温度上昇が最も大きい部位の一つであり、低融点の材質を用いると融解してサイド補強ゴム層内で破壊核となり、ランフラット耐久性を著しく低下させることがあるが、融点200℃以上の繊維を用いることにより、そのような破壊核の発生を抑制してランフラット耐久性を向上させることができる。
前記短繊維は、例えば綿、レーヨン、セルロース等の天然高分子繊維;脂肪族ポリアミド、芳春族ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、脂肪族ポリケトン、炭素繊維等の合成有機高分子繊維;ガラス繊維等の無機繊維等が挙げられ、これらの中から選択される1種又は複数種の繊維を混合して用いることができる。これらの中でも、高温における弾性率が高く、タイヤのランフラット耐久性の向上効果が大きい点から芳香族ポリアミド(融点400〜570℃)が好ましい。
前記短繊維は、繊維径が0.1〜20.0dtexであることが好ましく、3.0〜10.0dtexであることが更に好ましい。0.1dtex以上とすることにより、短繊維の本数を抑えることができゴム成分中の分散が容易となり、短繊維が破壊核となることによるゴム破壊特性の低下が抑制され、一方、20.0dtex以下とすることにより、アスペクト比が大きい短繊維配合によるゴム異方性の発現が容易となる。
また、前記短織椎は、繊維長が0.5〜5.0mmであることが好ましく、1.0〜2.0mmであることが更に好ましい。0.5mm以上とすることで、カット時の歩留性が得られ経済的であり、アスペクト比も大きく短繊維の異方性が発現しやすく、一方、5.0mm以下とすることで、配合時のゴム分散性の容易となる。
さらに、短繊維は、後述する方法で測定される熱収縮率が0.0〜5.0%の範囲であることが好ましく、0.0〜1.0%であることが更に好ましい。5.0%以下とすることで、配合時のゴムの温度上昇による短繊維の収縮や湾曲、短繊維同士の絡まりなどがなく分散性は良好であり、短繊維とゴム成分との接着性も向上する。
また、一般にサイド補強ゴム層は、ランフラット時の変形が大きいために、短繊維とゴムは強固に接着していることが好ましい。接着が強固であれば、ゴムと短繊維間の摩擦が減り、補強ゴム部位の発熱が低減し破壊核となることを抑制する効果もある。このため、接着処理法としては、公知の方法を用いることができ、通常のタイヤコード(カーカスプライ材やベルト補強層などのコード)とゴムとの接着に用いられる処理液、例えばレゾルシン−ホルムアルデヒド-ラテックス(RFL)接着処理液に浸漬した後、熱処理を加えるディップ処理する方法が性能や経済面より好ましい。この際、長繊維にディップ処理を施した後、所定の長さに切断して、所望の短繊維を得ることもできる。
前記サイド補強ゴム層においては、ゴム成分100質量部に対して短繊維0.2〜5.0質量部を配合してなるのが好ましく、更に0.5〜3.0質量部を配合してなるのが好ましい。0.2質量部以上とすることでタイヤ周方向に充分な弾性率が容易に得られ、3.0質量部以下とすることで分散性よく、優れたランフラット耐久性を得ることが容易となる。
次に、図を参照しながら本発明を更に説明する。
図1は、本発明における乗用車用ランフラットタイヤの一実施態様の左半分断面図であり、一対のビード部1及び一対の両サイドウォール部2に連なるトレッド部3とを有し、上記一対のビード部1間にトロイド状に延在してこれら各部1,2,3を補強するカーカス層(ラジアルカーカス)4と、上記サイドウォール部2の上記ラジアルカーカス4の内側に配置した一対のサイド補強ゴム層5とを備える。
また、ラジアルカーカス4は、上記一対のビード部1にそれぞれ埋設されたビードコア6間にトロイド状に延びる本体部と、ビードコア6の周りでタイヤ幅方向内側から外側に向けて半径方向外方に巻上げた折り返し部を有し、上記ビードコアのタイヤ半径方向外側には、ビードフィラー7が配置されている。
サイド補強ゴム層5は短繊維含有ゴムからなり、断面が三日月形状のものである。ここで、「断面が三日月形状」とは広義に解され、規則正しい形状、不規則な形状の三日月形断面だけでなく、例えば弓型断面なども包含される。
また、上記カーカス層4のクラウン部のタイヤ半径方向外側には二枚のベルト層からなるベルト8が配置されていることに加え、該ベルト8のタイヤ半径方向外側でベルト端部を覆うようにベルト補強層9が配置されている。ここで、ベルト層は、通常、タイヤ赤道面に対して傾斜して延びるコードのゴム引き層からなり、2枚のベルト層は、該ベルト層を構成するコードが互いに赤道面を挟んで交差するように積層されてベルト8を構成する。ベルト補強層9は、少なくともベルト端部を覆ってベルト全面又は一部に配設され、通常、タイヤ周方向に対し実質的に平行に配列したコードのゴム引き層からなる。
なお、図1に示すランフラットタイヤのカーカス層4は、1枚のカーカスプライからなるが、本発明のランフラットタイヤにおいては、カーカス層(ラジアルカーカス)4を構成するカーカスプライの数はこれに限られるものではなく、2枚以上であってもよく、また、その構造も特に限定されるものではない。また、図1中のベルト8は、二枚のベルト層からなるが、本発明のランフラットタイヤにおいては、ベルト8を構成するベルト層の枚数もこれに限られるものではない。
本発明における前記サイド補強ゴム層の短繊維含有ゴムには、前記成分の他に、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば充填剤、老化防止剤、加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。このようにして得られる短繊維含有ゴムは、通常、短繊維が押出し方向に沿った方向に配向しているため、例えば、短繊維含有ゴムの生タイヤへの貼り付けにおいて、ゴム中の短繊維の配向方向がタイヤ周方向になるように貼り付けることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
各種測定は、下記の方法に従って行なった。
(1)コードの熱収縮率(%)
ディップ処理コードに50gの重りを掛け、予め177℃に保たれたオーブン中に、30分放置し、オーブン放置の前後のコードの長さの差を、オーブンに入れる前のコード長で除して求めた。
(2)サイド補強ゴム層のタイヤ周方向及びタイヤ径方向の動的弾性率(E')
供試タイヤからサイド補強ゴム層を切り出し、スライサーにて1mm程度の厚さにした後、動的粘弾性測定装置でタイヤ周方向及びタイヤ径方向(ラジアル方向)の動的弾性率をそれぞれ測定した。なお、測定条件は、歪み:1%、周波数:50Hz、温度:150℃である。
(3)内圧充填時のタイヤの縦バネ定数(乗り心地性)
JATMAに準拠したリムでリム組みし、準拠規格の空気圧に調整し、次に、タイヤを負荷装置(静特性試験機アムスラー)に取り付けた。タイヤの直径方向の変化量が50mm/minとなる速度で垂直荷重を負荷していき、荷重に対する縦たわみを測定し、回帰式においてある荷重値での微分により縦バネ定数(N/mm)を求めた。タイヤの縦バネ定数は比較例1のタイヤを100として指数表示した。指数値が小さい程、タイヤの縦バネが小さく、乗り心地性に優れることを示す。
(4)ランフラット耐久性
供試タイヤを実車に装着し、内圧0の状態で走行させて、故障発生に至るまでの走行距離を測定し、比較例1のタイヤの走行距離を100として、指数表示した。指数値が大きい程、故障発生に至るまでの走行距離が長く、ランフラット耐久性に優れることを示す。
実施例1,2及び比較例1,2
<サイド補強ゴム層組成物の調製>
天然ゴム25質量部、ブタジエンゴム(シス−1,4−ポリブタジエン)75質量部からなるゴム成分100質量部に対して、第1表に示す種類と量の短繊維及び配合剤を配合してゴム組成物を調製した。なお、短繊維としては、材質がアラミドであり、繊維径1.67dtex、繊維長が1mm、熱収縮率が0.0%であり、ディップ処理を施したものを用いた。また、短繊維量はゴム成分100質量部に対して、実施例1では2.0質量部、実施例2では3.0質量部とし、比較例1,2では短繊維は配合しなかった。
Figure 0004648008
(注)
*1 ブタジエンゴム:「BR01」(商品名、ジェイエスアール(株)製、シス1,4ポリブタジエン)
*2 カーボンブラック:FEF
*3 軟化剤:スピンドルオイル
*4 老化防止剤:ノクラック6C(商品名、大内新興化学工業(株)製)
*5 加硫促進剤:ノクセラーNS(商品名、大内新興化学工業(株)製)
*6 フェノール樹脂:PR−50235(商品名、住友ベークライト(株)製)
*7 硬化剤:ノクセラーH(商品名、大内新興化学工業(株)製)
<供試タイヤの製造及び評価>
サイド補強ゴム層を異にする乗用車用(タイヤサイズ215/45ZR17)ランフラットタイヤを、第2表に従って常法により製造した。このタイヤのサイド補強ゴム層の最大厚さは、実施例1及び比較例1,2では7.5mm、実施例2では6.7mmとした。
得られた各タイヤの重量を測定し、比較例1のタイヤの重量を100として、指数表示した(指数値が小さい程、タイヤの重量が軽く、良好であることを示す)。また、該タイヤに対し、前記方法で、サイド補強ゴム層についてのタイヤ周方向動的弾性率、タイヤ周方向とタイヤ径方向の動的弾性率の比、内圧充填時のタイヤの縦バネ定数、及びランフラット耐久性を測定した。結果を第2表に示す。
Figure 0004648008
(注)
*8 phr:ゴム成分100質量部当たりの配合質量部数
上記の結果、実施例1と比較例1(従来例)のタイヤを比べれば、本発明における実施例1のタイヤは、乗り心地性(縦バネ定数)については従来のレべルをほぼ維持したままでランフラット耐久性が著しく向上していることが認められる。また、実施例2のタイヤは、サイド補強ゴム層の最大厚さを薄くしタイヤ重量を軽減したタイヤであり、比較例1に比べれば、乗り心地性(縦バネ定数)及びランフラット耐久性の双方で優れた性能が得られていることが認められる。
なお、比較例2は、短繊維は配合せず、充填剤などの配合量を調整してタイヤ周方向弾性率を実施例1のタイヤとほほ同程度にしたタイヤであるが、ゴムの異方性が殆ど得られないために、縦バネ定数は大きくなり乗り心地性は非常に悪化している。また、一般にカーボンブラックや樹脂を配合して動的弾性率E'を大きくすれば繰り返し変形時のゴムの発熱が大きくなるため、タイヤ周方向のE'を大きくすればランフラット耐久性の向上効果は大幅に低下することとなるが、このことは実施例1と比較例2との比較から明らかである。
本発明の乗用車用ランフラットタイヤは、通常走行における乗り心地性とランフラット耐久性の双方の性能を大幅に向上させることができる。
本発明の乗用車用ランフラットタイヤの一例を示す左半断面図である。
符号の説明
1:ビード部
2:サイドウォール部
3:トレッド部
4:カーカス層
5:サイド補強ゴム層
6:ビードコア
7:ビードフィラー
8:ベルト
9:ベルト補強層

Claims (8)

  1. カーカス層と、該カーカス層の外側に順次配置されたベルト、ベルト補強層及びトレッド部とを有し、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部に断面が三日月状のサイド補強ゴム層を具備してなるランフラットタイヤであって、前記サイド補強ゴム層が、短繊維をタイヤ周方向に配向させたゴム組成物からなり、かつ150℃,歪み1%で測定したときのタイヤ周方向動的弾性率をE1、タイヤ径方向動的弾性率をE2としたとき、E1が5MPa以上であると共に、E1/E2が1.2以上の値であることを特徴とする乗用車用ランフラットタイヤ。
  2. サイド補強ゴム層のゴム成分が、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれた少なくとも一種のゴムである請求項1記載の乗用車用ランフラットタイヤ。
  3. 短繊維の繊維径が0.10〜20.0dtexである請求項1又は2に記載の乗用車用ランフラットタイヤ。
  4. 短繊維の繊維長が0.5〜5.0mmである請求項1〜3のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ。
  5. 短繊維の熱収縮率が0.0〜5.0%である請求項1〜4のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ。
  6. 短繊維の融点が200℃以上のものである請求項1〜5のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ。
  7. サイド補強ゴム層が、ゴム成分100質量部に対して短繊維を0.2〜5.0質量部配合したゴム組成物からなる請求項1〜6のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ。
  8. 短繊維が、ゴムとの接着のために表面処理されたものである請求項1〜7のいずれかに記載の乗用車用ランフラットタイヤ。





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