JP2018016201A - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Hiroaki Kajita
弘明 梶田
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【課題】ランフラット耐久性を維持しつつ、乗心地性能と軽量化とを改善させる。【解決手段】カーカス6の内側かつサイドウォール部3に配される断面略三日月状のサイド補強ゴム層9と、タイヤ内表面Siに沿う内の補強層10と、タイヤ外表面Soに沿う外の補強層11とを具える。内の補強層10は、第1領域G1の90%以上の範囲に配され、外の補強層11は、第2領域G2の90%以上の範囲に配される。内外の補強層10、11は、炭素繊維強化プラスチックからなる。【選択図】図1

Description

本発明は、ランフラット耐久性を維持しつつ、乗心地性能と軽量化とを改善しうるランフラットタイヤに関する。
従来より、パンク等によってタイヤの空気が抜けた場合にも、比較的高速度で一定距離を継続して走行しうるランフラットタイヤとして、カーカスの内側かつサイドウォール部に断面略三日月状のサイド補強ゴム層を設けたものが知られている。この構造の場合、ランフラット走行時の耐久性をより向上させるために、サイド補強ゴム層のゲージを厚くして、サイドウォール部の剛性を高める必要がある。
しかしゲージ厚の増加は、重量増加を伴うため、軽量化、即ち低燃費性に著しい不利を招く。またゲージ厚の増加によってサイドウォール部の剛性が増加するため、通常走行(非パンク状態で走行)において縦バネが大となり、乗心地性の低下を招くという問題がある。
なお下記の特許文献1には、サイド補強ゴム層とカーカスとの間に、補強コード層を設けることが提案されている。この場合、サイド補強ゴム層への負担減となるため、サイド補強ゴム層のゲージ厚さを減じることができ、乗心地性能や軽量化にある程度の改善効果が得られる。しかし近年の高性能化の観点から、さらなる改善が望まれる。
特開2005−262922号公報
そこで本発明は、タイヤ内表面とタイヤ外表面との所定領域に、それぞれ炭素繊維強化プラスチックからなる補強層を形成することを基本として、ランフラット耐久性を維持しつつ、乗心地性能と軽量化とをより改善うるランフラットタイヤを提供することを課題としている。
本発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、前記カーカスの内側かつサイドウォール部に配される断面略三日月状をなすサイド補強ゴム層とを具えたランフラットタイヤであって、
タイヤ内表面に沿い、かつ前記ビードコアのタイヤ半径方向外端高さ位置から前記サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向内端高さ位置までの第1領域の90%以上の範囲に配される内の補強層、
及びタイヤ外表面に沿い、かつ前記サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向内端高さ位置から前記サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向外端高さ位置までの第2領域の90%以上の範囲に配される外の補強層とを具えるとともに、
前記内外の補強層は、炭素繊維強化プラスチックからなることを特徴としている。
本発明に係るランフラットタイヤでは、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填されたタイヤに、正規荷重の65%の荷重を付加した基準状態において、
前記サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向内端は、ビードベースラインからのタイヤ半径方向高さhが、ビードベースラインから接地面までのタイヤ半径方向高さHの40〜50%の範囲であることが好ましい。
本発明に係るランフラットタイヤでは、前記炭素繊維強化プラスチックの繊維配向方向は、タイヤ半径方向に対して10度以下の角度であることが好ましい。
本発明に係るランフラットタイヤでは、前記炭素繊維強化プラスチックは、樹脂含有率が25〜35wt%でありかつ厚さが0.08〜0.12mmのプリプレグの層からなることが好ましい。
本発明に係るランフラットタイヤでは、前記炭素繊維強化プラスチックは、2枚のプリプレグの積層体からなることが好ましい。
なお前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE"を意味するが、乗用車用タイヤの場合には180kPaとする。また前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、前記基準状態において、特定される値とする。
図4に、サイド補強ゴム層を設けたタイヤに荷重を負荷したときに発生する表面歪を測定した結果の一例を示す。
同図に示すように、荷重を負荷したとき、タイヤ内表面においては、ビード部からサイド補強ゴム層のタイヤ半径方向内端高さ位置Kbにかけての領域では引っ張り歪みが発生し、かつ前記タイヤ半径方向内端高さ位置Kb付近からトレッド部にかけての領域では圧縮歪が発生する。これに対して、タイヤ外表面においては、ビード部からサイド補強ゴム層のタイヤ半径方向内端高さ位置Kbにかけての領域では圧縮歪みが発生し、かつ前記タイヤ半径方向内端高さ位置Kb付近からトレッド部にかけての領域では引っ張り歪が発生している。
他方、炭素繊維強化プラスチックは、繊維配向方向に対して非常に高い引っ張り弾性特性を発揮する。
従って、引っ張り歪みが発生する領域、即ちタイヤ内表面における第1領域G1及びタイヤ外表面における第2領域G2に、それぞれ炭素繊維強化プラスチックからなる補強層を設けることで、タイヤの撓み量を効果的に抑えることができる。そのため、ランフラット耐久性を維持しながら、サイド補強ゴム層のゲージ厚さを例えば1/2程度にまで減じることが可能になり、軽量化を達成しうる。
また炭素繊維強化プラスチックは、曲げ剛性が低いため、通常走行(非パンク状態で走行)における縦バネの上昇を低く抑えることができ、前述のサイド補強ゴム層のゲージ厚の減少と相俟って、乗り心地性能を向上させることが可能となる。
本発明のランフラットタイヤの一実施例を示す断面図である。 内の補強層を拡大して示す断面図である。 外の補強層を拡大して示す断面図である。 サイド補強ゴム層を設けたタイヤに荷重を負荷したときに発生する表面歪を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のランフラットタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、前記カーカス6の内側かつサイドウォール部3に配されるサイド補強ゴム層9と、タイヤ内表面Siに配される内の補強層10と、タイヤ外表面Soに配される外の補強層11とを具える。
前記カーカス6は、有機繊維コード等のカーカスコードがタイヤ赤道Cに対して例えば75〜90度の角度で配列する1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両側に、ビードコア5の回りで折り返されるプライ折返し部6bを具える。またプライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側に向かって先細状にのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8が配される。
前記カーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部には、ベルト層7が配される。ベルト層7は、スチールコード等のベルトコードがタイヤ赤道Cに対して例えば10〜35度の角度で配列する2枚以上、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bから形成される。ベルトコードは、ベルトプライ7A、7B間で互いに交差し、これによりベルト剛性が高まり、トレッド部2がタガ効果を有して強固に補強される。
前記ベルト層7のタイヤ半径方向外側には、高速耐久性等を高める目的で、バンド層15が配される。バンド層15は、タイヤ周方向に螺旋状に巻回されたバンドコードを有する。このバンド層15として、ベルト層7のタイヤ軸方向外端部のみを被覆する左右一対のエッジバンドプライ、及びベルト層7の略全巾を覆うフルバンドプライが適宜採用でき、本例では、1枚のフルバンドプライからなる場合が例示される。
また前記カーカス6の内側には、例えばブチル系ゴム等の低空気透過性のゴムからなりタイヤ内表面Siを形成するインナーライナー層12が配される。
そして本例では、前記カーカス6とインナーライナー層12との間、かつサイドウォール部3の位置に、サイド補強ゴム層9が配される。なおサイド補強ゴム層9は、インナーライナー層12の内側に配することもでき、この場合、サイド補強ゴム層9の内表面が、タイヤ内表面Siの一部を構成する。
前記サイド補強ゴム層9は、そのタイヤ半径方向の内端9i及び外端9oから、最大厚さTmを有する中央部9cに向かって厚さを漸増させた断面略三日月状をなす。前記最大厚さTmは、内外の補強層10、11を具えない通常のランフラットタイヤのサイド補強ゴム層の最大厚さの1/2程度であって、本例では例えば5.0mmに設定されている。
サイド補強ゴム層9のタイヤ半径方向内端9iは、下記の範囲に位置するのが好ましい。具体的には、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填されたタイヤに、正規荷重の65%の荷重を付加した基準状態Yにおいて、前記タイヤ半径方向内端9iは、ビードベースラインBLからのタイヤ半径方向高さhが、ビードベースラインBLから接地面2Sまでのタイヤ半径方向高さHの40〜50%の範囲となるのが好ましい。
その理由は、サイド補強ゴム層9を有さない非ランフラットタイヤにおいて、タイヤ表面歪みが、圧縮歪みから引っ張り歪みに切り替わる高さ位置が、前記高さHの40〜50%の位置であるからである。従って、前記高さhを高さHの40〜50%とすることで、タイヤの負荷荷重を、サイド補強ゴム層9の圧縮変形によってより効率良く支承できる。40%を下回る或いは50%を越えると、支承効率が減じ、ランフラット耐久性及び軽量化に不利となる。
サイド補強ゴム層9としては、複素弾性率Eが7.5〜17.0MPa、かつtanδが0.025〜0.070のゴム物性を有するゴムが好適に採用しうる。前記複素弾性率E*、及びtanδは、JIS−K6394の規定に準拠し、初期歪み(10%)、振幅(±2%)、周波数(10Hz)、変形モード(引張)、測定温度(70℃)の条件にて測定された値である。
複素弾性率Eが7.5MPaを下回ると、タイヤの撓み量が大きくなってランフラット耐久性に悪影響を及ぼす。逆に17.0MPaを越えると、縦バネが大となって乗心地性の低下を招く。また、tanδが0.025を下回ると、ゴム配合上、ゴム強度を十分確保できなくなって、ランフラット走行時に早期破壊を招く。逆に0.070を越えると、発熱性が悪化してランフラット走行時のタイヤ温度が上昇し、早期破壊を招く。
次に、タイヤ内表面Siには、図2に示すように、下記に定義する第1領域G1の90%以上の範囲に、内の補強層10が配される。前記第1領域G1とは、ビードコア5のタイヤ半径方向外端高さ位置Kaから、サイド補強ゴム層9のタイヤ半径方向内端高さ位置Kbまでの領域を意味する。また前記高さ位置Kaとは、ビードコア5のタイヤ半径方向外端を通るタイヤ軸方向線の半径方向の位置を意味する。また前記高さ位置Kbとは、サイド補強ゴム層9のタイヤ半径方向内端9iを通るタイヤ軸方向線の半径方向の位置を意味する。
前記内の補強層10は、前記高さ位置Kbを越えてタイヤ半径方向外側にはみ出すこともでき、また前記高さ位置Kaを越えてタイヤ半径方向内側にはみ出すこともできる。しかしこの場合、前記高さ位置Ka(またはKb)からのはみ出し部分の長さL1は、軽量化の観点から、10mm以下で、できるだけ小さいことが好ましく、特には0mmであるのが最も好ましい。
またタイヤ外表面Soには、図3に示すように、下記に定義する第2領域G2の90%以上の範囲に、外の補強層11が配される。前記第2領域G2とは、前記高さ位置Kbから、サイド補強ゴム層9のタイヤ半径方向外端高さ位置Kcまでの領域を意味する。また前記高さ位置Kcとは、サイド補強ゴム層9のタイヤ半径方向外端9oを通るタイヤ軸方向線の半径方向の位置を意味する。
前記外の補強層11は、前記高さ位置Kcを越えてタイヤ半径方向外側にはみ出すこともでき、また前記高さ位置Kbを越えてタイヤ半径方向内側にはみ出すこともできる。しかしこの場合、前記高さ位置Kb(またはKc)からのはみ出し部分の長さL2(図示しない)は、軽量化の観点から、10mm以下で、できるだけ小さいことが好ましく、特には0mmであるのが最も好ましい。
そして、前記内外の補強層10、11は、それぞれ炭素繊維強化プラスチック(CFRP)から形成される。この炭素繊維強化プラスチックの繊維配向方向は、タイヤ半径方向に対して10度以下、好ましくは5度以下の角度である。このような内外の補強層10、11は、タイヤ半径方向に対して、非常に高い引っ張り弾性特性を発揮する。
ここで、図4に、サイド補強ゴム層9を設けたタイヤに荷重を負荷したときに発生する表面歪を測定した結果の一例が示される。同図に示すように、タイヤ内表面Siにおいては、前記高さ位置Kbよりタイヤ半径方向内側、特には前記第1領域G1において引っ張り歪みが発生し、逆に高さ位置Kbよりタイヤ半径方向外側では主に圧縮が発生している。これに対して、タイヤ外表面Soにおいては、前記高さ位置Kbよりタイヤ半径方向外側、特には前記第2領域G2において引っ張り歪みが発生し、逆に高さ位置Kbよりタイヤ半径方向内側では主に圧縮が発生している。
従って、引っ張り歪みが発生するタイヤ内表面Siの第1領域G1、及びタイヤ外表面Soの第2領域G2に、炭素繊維強化プラスチックからなる内外の補強層10、11を設けることにより、タイヤの撓み変形を効果的に抑えることができる。そのため、ランフラット耐久性を維持しながら、サイド補強ゴム層9への負担を減じることができ、その最大厚さTm(ゲージ厚さ)を例えば1/2程度にまで減じて軽量化を達成することができる。なお内外の補強層10、11が、第1領域G1及び第2領域G2の90%の範囲を下回る場合、上記効果を十分に達成することが難しくなる。
炭素繊維強化プラスチックは、曲げ剛性が低いため、通常走行(非パンク状態で走行)における縦バネの上昇を低く抑えることができ、前述の最大厚さTm(ゲージ厚さ)の減少と相俟って、乗り心地性能を向上させることが可能となる。
前記炭素繊維強化プラスチック(内外の補強層10、11)として、プリプレグの層で形成するのが好ましい。プリプレグは、炭素繊維を一方向に引きそろえた状態で、マトリックス樹脂を含浸させた薄厚シート状の複合材である。マトリックス樹脂として、例えばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が採用されるが、特には、ポリアルキレンエーテル変性エポキシ樹脂等の柔軟性エポキシ樹脂が好適にできる。これにより、内外の補強層10、11の曲げ剛性を低く抑えることができ、乗り心地性能をさらに向上させることができる。
プリプレグとして、樹脂含有率が25〜35wt%、かつ厚さが0.08〜0.12mmのものが好適に使用でき、内外の補強層10、11は、2枚のプリプレグの積層体として形成するのが好ましい。1枚では、引っ張り強度が不足傾向となり、逆に3枚では、軽量化や乗り心地性能に不利となる。
本例の炭素繊維強化プラスチックは、繊維配向方向に測定した複素弾性率E は78GPa、tanδは0.051であり、繊維配向方向と直角方向に測定した複素弾性率E は1.2GPa、tanδは0.51である。なお好ましい範囲は、上記値の±5%の範囲である。
複素弾性率E 、E 、tanδ、δは、JIS K7244「プラスチック−動的機械特性の試験方法」に準拠し、動的歪制御により、歪(0.02%)、周波数(10Hz)、変形モード(引張)、測定温度(31℃)の条件にて測定した値である。
このようなランフラットタイヤ1は、加硫成形したタイヤの内表面S1の第1領域G1、及び外表面S2の第2領域G2に、未硬化のプリプレグを、繊維配向方向がタイヤ半径方向となる向きに貼り付ける。なおプリプレグは、貼り付け位置に合う形状に、予め切断されている。そして、プリプレグを貼り付けしたタイヤを、例えば170℃の高温下で10分程度反応させることで、内外の補強層10、11をタイヤと一体化させることができる。
本例では、タイヤ外表面S2の第2領域G2に、外の補強層11を貼り付けるための凹部20を設け、これにより外の補強層11の外表面と、その周囲のタイヤ外表面S2とを面一状に形成している。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1の構造をなすランフラットタイヤ(225/45R17)が、表1の仕様に基づいて試作された。そして各タイヤのランフラット耐久性、乗り心地性能、操縦安定性、タイヤ質量がテストされ比較された。共通仕様は、以下の通りである。
カーカスプライ---1枚(ポリエステルコード)
ベルトプライ---2枚(スチールコード:1×4/0.27)
バンドプライ---エッジバンドプライ+フルバンドプライ(ナイロンコード)
内外の補強層は、それぞれ、樹脂含有率が30wt%、厚さが0.10mmのプリプレグを用いた炭素繊維強化プラスチックにより形成された。マトリックス樹脂は、柔軟性エポキシ樹脂である。炭素繊維強化プラスチックの繊維配向方向の複素弾性率E は78GPa、tanδは0.051であり、繊維配向方向と直角方向の複素弾性率E は1.2GPa、tanδは0.51であった。また第1、第2領域G1、G2からのはみ出し長さL1、L2は0mmである。
比較例1、2は、サイド補強ゴム層のみで、内外の補強層は形成されない。
(1)ランフラット耐久性:
ドラム試験機を用い、下記の条件で、試作タイヤをランフラット走行させ、タイヤから異音が発生するまでの走行距離が測定された。結果は、比較例1の走行距離を100とする指数で表示されている。数値が大きい程良好である。
リム:17×7.5JJ
内圧:0kPa(バルブコア除去)
荷重:4.3kN
速度:80km/h
(2)乗り心地性、及び操縦安定性:
試作タイヤを、リム(17×7.5JJ)、内圧(230kPa)にて、車両(欧州メーカー製セダン車:1名乗車)の全輪に装着して、乾燥アスファルト路面のテストコースを走行した。そのときの乗り心地性及び操縦安定性を、ドライバーの官能評価により、比較例1を100とする指数で表示されている。数値が大きい程良好である。
(3)タイヤ質量:
タイヤ1本当たりの質量が測定された。結果は、比較例1の逆数を100とする指数で表示されている。数値が大きいほど良好である。
Figure 2018016201
Figure 2018016201
1 ランフラットタイヤ
2S 接地面
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
9 サイド補強ゴム層
9i タイヤ半径方向内端
9o タイヤ半径方向外端
10 内の補強層
11 外の補強層

Claims (5)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、前記カーカスの内側かつサイドウォール部に配される断面略三日月状をなすサイド補強ゴム層とを具えたランフラットタイヤであって、
    タイヤ内表面に沿い、かつ前記ビードコアのタイヤ半径方向外端高さ位置から前記サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向内端高さ位置までの第1領域の90%以上の範囲に配される内の補強層、
    及びタイヤ外表面に沿い、かつ前記サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向内端高さ位置から前記サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向外端高さ位置までの第2領域の90%以上の範囲に配される外の補強層とを具えるとともに、
    前記内外の補強層は、炭素繊維強化プラスチックからなることを特徴とするランフラットタイヤ。
  2. 正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填されたタイヤに、正規荷重の65%の荷重を付加した基準状態において、
    前記サイド補強ゴム層のタイヤ半径方向内端は、ビードベースラインからのタイヤ半径方向高さhが、ビードベースラインから接地面までのタイヤ半径方向高さHの40〜50%の範囲であることを特徴とする請求項1記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記炭素繊維強化プラスチックの繊維配向方向は、タイヤ半径方向に対して10度以下の角度であることを特徴とする請求項1または2記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記炭素繊維強化プラスチックは、樹脂含有率が25〜35wt%かつ厚さが0.08〜0.12mmのプリプレグの層からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のランフラットタイヤ。
  5. 前記炭素繊維強化プラスチックは、2枚のプリプレグの積層体からなることを特徴とする請求項4記載のランフラットタイヤ。
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