JP4647444B2 - フレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物および水溶性感光性フレキソ印刷原版 - Google Patents

フレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物および水溶性感光性フレキソ印刷原版 Download PDF

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Description

本発明は、非水溶性印刷インキを用いるフレキソ印刷の印刷原版の印刷パターンなどの立体的パターンを、寸法安定性、耐湿性、柔軟性、反発弾性、耐水性、保存安定性において優れたものとして形成することのできるフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物と、該組成物を用いて得られた水溶性感光性フレキソ印刷原版に関するものである。
これまで、印刷版の製造に使用されている感光性樹脂組成物には、アルコール可溶性型、アルカリ可溶性型、有機溶剤可溶性型、水溶性型などがあるが、処理工程で安全であること、作業上の健康管理が容易であることなどの理由で、水溶性型のものが主流となっている。
前記水溶性感光性樹脂組成物としては、ポリ酢酸ビニルと、重合性モノマーと、光重合開始剤を含有してなるものが提案されている(例えば、特許文献1,2,3)。特許文献1の水溶性感光性樹脂組成物は、(A)ポリ酢酸ビニル部分ケン化物(ケン化度63〜99モル%)とモノアルデヒド類およびジアルデヒド類との反応生成物、(B)分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤および所望に応じ(D)可塑剤を含有している。また、特許文献2の感光性樹脂組成物は、(A)基体樹脂、(B)光開始剤、(C)分子中にエチレン性二重結合を有する光重合性不飽和化合物、および(D)紫外線を吸収する化合物を少なくとも有しており、前記(A)基体樹脂としてケン化度60〜99モル%のポリ酢酸ビニル部分ケン化物の使用が開示されている。さらに、特許文献3の感光性樹脂組成物は、ケン化度60〜99モル%のポリ酢酸ビニル部分ケン化物、光重合性不飽和基含有モノマーおよび光重合開始剤を含有している。
特開平07−319160号公報 特開2002−023349号公報 特開2002−182382号公報
前述の各従来の水溶性感光性樹脂組成物は、基本的に、ケン化度60もしくは63〜99モル%のポリ酢酸ビニル部分ケン化物と、光重合性モノマーと、光重合開始剤を含有してなるものであり、これらの組成物を用いて凸版印刷原版を製造することができる。しかしながら、これらの凸版印刷原版は、主に凸版印刷の一種であるレタープレスを目的に製造されており、これらの凸版印刷原版を、凸版印刷の一種であるフレキソ印刷に使用した場合、パターン成形される印刷層の硬度が比較的硬いため、印刷層先端部分へのインキ着肉性が不十分となり、印刷すると、印刷擦れが発生し、高品質な印刷物を得ることができない。
フレキソ印刷に適する柔軟な印刷層を形成可能な印刷原版としては、ゴム系印刷原版が考えられる。このゴム系印刷原版は、スチレン/ブタジェン/スチレン、あるいはスチレン/イソプレン/スチレンなどの熱可塑性エラストマーと、光重合モノマー、光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物からなる樹脂層をパターン露光することにより得られるが、露光後の現像に溶剤を用いなければならない。したがって、現像液に安全性の高い水性現像液を用いるという目的から使用に供しがたい。しかも、仮に、このゴム系印刷原版を用いたとしても、フレキソ印刷用のUVインキや油性インキ中の成分に対する化学物質耐性が低いため、主に、パターン化樹脂層に膨潤が生じて、版面の硬度が減少するとともに、版厚が増加してしまい、印刷イメージの線の太り、ドットの太り、マージナルゾーンの出現などが生じて、高品質な印刷物を得ることができない。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、良好な柔軟性および反発弾性を有し、かつ適度なショア硬度を有するフレキソ印刷用の感光性印刷原版を形成することができる水現像可能なフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物と、この組成物から得られた水溶性感光性フレキソ印刷原版を提供するにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、水溶性樹脂成分(A)と、光重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)とを含有し、前記水溶性樹脂成分(A)がケン化度が20〜70モル%の第1のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A1)とケン化度が70〜95モル%の第2のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A2)とから構成されている樹脂組成物が、目的とするフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物としての特性を発揮し得ることを知るに至った。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明にかかるフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物は、水溶性樹脂成分(A)と、光重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)とを含有し、前記水溶性樹脂成分(A)がケン化度が20〜70モル%の第1のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A1)とケン化度が70〜95モル%の第2のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A2)とから構成されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる水溶性感光性フレキソ印刷原版は、前記フレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物からなる感光層が支持体上に形成されてなることを特徴とする。
本発明の水溶性感光性樹脂組成物においては、(A)成分として、ケン化度が20〜70モル%の第1のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A1)とケン化度が70〜95モル%の第2のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A2)とから構成されている水溶性樹脂成分が用いられる。上記(A)成分を用いることでフレキソ印刷用のUVインキや油性インキ中の成分に対する化学物質耐性が得られ、特にUVインキに対する化学物質耐性が得られ、良好な印刷寿命が得られる。また、上記モル%の範囲の(A1)(A2)成分とすることで、良好な柔軟性および反発弾性、UVインキや油性インキ中の成分に対する化学物質耐性が得られる。これら水溶性樹脂成分(A)の平均重合度としては、平均重合度300〜2000が好ましい。平均重合度を上記範囲内とすることでより現像性に優れた組成物が得られるため好ましい。
本発明の水溶性感光性樹脂組成物において、第1のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A1)が不足もしくは含有されないと、該樹脂組成物から得られるパターン化印刷層のショアA硬度(JIS K6253)が65°を超えて硬くなり、フレキソ印刷に相応しい柔軟性を維持することができない。本発明の水溶性感光性樹脂組成物から得られるフレキソ印刷版の版面のショアA硬度は、フレキソ印刷に好適な25°〜65°の範囲に設定することができる。このショアA硬度は、より好ましくは、30°〜60°の範囲である。
前記構成において、水溶性樹脂成分(A)100質量部に対して、前記第1のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A1)が10〜80質量部、前記第2のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A2)が20〜90質量部配合されていることが、望ましい。上記配合量であることにより、良好な柔軟性および反発弾性が得られる。
また、前記水溶性樹脂成分(A)はN−メチロール基を有するアクリル系化合物との反応により得られたポリ酢酸ビニル部分ケン化物を含有することが望ましい。(A)成分中に、N−メチロール基を有するアクリル系化合物との反応により得られたポリ酢酸ビニル部分ケン化物が含有することにより組成物の強度が向上し、印刷耐性(印刷寿命)がより改善される。N−メチロール基を有するアクリル系化合物の配合量は、前記(A)成分100質量部に対し、2〜40質量部が好ましく、5〜30質量部の範囲がより好ましい。上記範囲内であることで印刷耐性(印刷寿命)がより改善される。
前記N‐メチロール基を有するアクリル系化合物としては、例えば、N‐メチロールアクリルアミド、N‐メチロールメタクリルアミド、N‐メチル‐N‐メチロールアクリルアミド、N‐メチル‐N‐メチロールメタクリルアミド、N‐エチル‐N‐メチロールアクリルアミド、N‐エチル‐N‐メチロールメタクリルアミドなどを挙げることができるが、特にN‐メチロールアクリルアミドやN‐メチロールメタクリルアミドが好ましい。これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物においては、(B)成分として光重合性モノマーが用いられる。この光重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸のような不飽和カルボン酸や、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n‐プロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、n‐ブチルアクリレート、2‐エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、プロピレングリコールモノアクリレート、分子量200〜1000のポリエチレングリコールモノアクリレート、分子量200〜1000のポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメトキシモノアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、N,N′‐ジメチルアミノエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールアクリレート及び対応するメタクリレートのような不飽和カルボン酸エステルや、アクリルアミド、N‐メチロールアクリルアミド、N‐エチロールアクリルアミド、N‐プロピロールアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ジアクリルアミドジメチレンエーテル、メチレンビスアクリルアミド及び対応するメタクリルアミドのような不飽和カルボン酸アミドや、アクリロニトリル、メタクリロニトリルのような不飽和ニトリルや、アリルスルホン酸ナトリウム、メタクリルスルホン酸ナトリウム、トリメチロールプロパントリアリルスルホンアクリレートのような不飽和スルホン酸及びその誘導体などが挙げられる。
これらの光重合性モノマーは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、またその配合量は、前記(A)成分100質量部に対し、10〜120質量部が好ましく、30〜110質量部の範囲がより好ましい。この量が10質量部以上であることで良好な画像形成能が得られ、120質量部以下であることで感光性樹脂版からのしみ出し現象を防止することができる。
本発明の組成物においては、(C)成分として光重合開始剤が用いられる。この光重合開始剤については特に制限はなく、従来公知のもの、例えばベンゾフェノン、2,4‐ジヒドロキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐アルコキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾイン誘導体、ベンジルジメチルケタールなどを用いることができる。
これらの光重合開始剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、前記(A)成分100質量部に対し、0.5〜5.0質量部が好ましく、1.0〜3.0質量部の範囲がより好ましい。この量が0.5質量部以上であることで組成物により効果的な光硬化性が得られ、5.0質量部以下であることでより効率的に光重合開始剤を使用することができる。
本発明組成物には、前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分とともに、所望成分として(D)可塑剤や熱重合禁止剤、安定剤、染料などを含有させることができる。また、特性を損なわない範囲で公知の樹脂を加えてもよい。この可塑剤を含有させることで、適度なゴム弾性を有する画像を形成することができ、印刷の応用範囲を広くすることができる。この可塑剤については特に制限はなく、所望のゴム弾性を与えるものの中から適宜選択して用いることができるが、特に水酸基を有する化合物、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどが好適である。
これらの可塑剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、前記(A)成分100質量部に対し、通常80質量部以下、10〜60質量部の範囲が好ましい。この量が80質量部以下とすることで必要なゴム弾性が得られ、製版後のレリーフ部のパターン寸法が湿度の変化に大きく影響を受けなくなる。
また、本発明の組成物には、必要に応じて熱重合禁止剤を添加することができる。この熱重合禁止剤については特に制限はなく、従来公知のもの、例えばヒドロキノン、メチルヒドロキノン、p‐ベンゾキノンなどのキノン誘導体、2,6‐ジ‐第三ブチル‐p‐クレゾールなどのフェノール誘導体、その他ニトロベンゼンまたはその誘導体などを用いることができる。
これらの熱重合禁止剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、前記(A)成分100質量部に対し、通常2質量部以下である。
本発明の組成物を使用して凸版印刷版を製造するには、まず、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分および必要に応じて用いられる(D)可塑剤や熱重合禁止剤などを含有する水性液を、適当な支持体上に常用されている塗布手段により塗布、乾燥して感光性樹脂層を形成して、印刷原版を得る。感光層は通常0.01〜10mmの厚さに形成することが好ましい。次いで、得られた印刷原版の水溶性感光性樹脂層に画像形成用の露光を行い、露光後、水現像処理を行うことにより、フレキソ印刷版として用いられる凸版印刷版が得られる。この際、画像形成用の露光に用いられる光源としては、450nm以下の波長、特に300〜400nmの波長領域のものが有効であり、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、紫外線蛍光灯、ケミカルランプ、キセノンランプなどを用いることができる。特に本願組成物及び印刷版はフレキソ印刷用のUVインキやUVニス、油性インキ中の成分に対する化学物質耐性が高く、UVインキやUVニス、油性インキの使用に適している。特にUVインキやUVニス含有のモノマー耐性に優れる。
本発明の水溶性感光性樹脂組成物は、水溶性樹脂成分(A)と、光重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)とを含有し、前記水溶性樹脂成分(A)がケン化度が20〜70モル%の第1のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A1)とケン化度が70〜95モル%の第2のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A2)とから構成されていることを特徴とする。かかる構成によって、本発明にかかる水溶性感光性樹脂組成物は、非水性インキを用いたフレキソ印刷に好適な印刷原版、すなわち、非水性インキに対する耐性に優れ、かつショアA硬度が65°以下の適度な柔軟性を有する水溶性感光性印刷原版を得ることができる。かかる水溶性感光性印刷原版によれば、インキの付着が良好で、印刷擦れ、印刷イメージの線の太り、ドットの太り、そして、マージナルゾーンの発生がない高品質なフレキソ印刷物を刷り上げることのできる印刷版を作製できる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によってなんら限定されるものではない。
以下の実施例において、得られた感光性樹脂層の硬度と、最終的に作製した印刷版を用いて得られた印刷物を目視により確認することにより印刷適性を評価した。前記感光性樹脂層の硬度は、JIS K6253に規定のショアA硬度に基づいて、測定した。
参考例1〜3)
ケン化度33モル%のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A1)(日本合成化学社製、商品名:L−7514)と、ケン化度73モル%のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A2)(日本合成化学社製、商品名:NK−04)とを、下記表1に示すように、質量比で、10:90(参考例1)、50:50(参考例2)、80:20(参考例3)の配合比で混合してなる3種類の水溶性樹脂成分(A)を調製した。
40質量部の前記各水溶性樹脂成分(A)と、光重合性モノマー(B)として7.5質量部のポリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学社製、製品名A−400)と、光重合開始剤(C)として1質量部のベンジルジメチルケタールと、2質量%のポリグリセリン(阪本薬品工業社製、製品名ポリグリセリン#310)とを、固形分濃度が50%となるように、水/メタノール(4/1)溶液に溶解し、フレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物を調整した。得られた3種類のフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物を、Tダイを用いて、ポリビニルアルコール層を設けたポリエステルシート(カバーフィルム)上に積層し、ウエット状態で3.4mm厚の3種類のシートを作製した。これらのシートを60℃で4時間乾燥した。乾燥後、1.7mm厚になった各シート(水溶性感光性樹脂層)に、片面に接着層を有する188μm厚のポリエステルシート(ベースフィルム)を積層して3種類の水溶性感光性フレキソ印刷原版を得た。
前記3種類の水溶性感光性フレキソ印刷原版に対して、慣用の光成形法、すなわち、バック露光、パターン露光(主露光)、現像、乾燥、および後露光を順次に施して、フレキソ印刷版を作製した。
得られた3種類のフレキソ印刷版の版面(印刷層)のショアA硬度を測定した。さらにUVインキを用いてフレキソ印刷を行い、印刷物を得た。印刷版は100万部刷っても問題がなかった。得られた各印刷物を目視により確認して印刷適性を評価した。印刷擦れ、印刷イメージの線の太り、ドットの太り、マージナルゾーンの発生があれば、不良とし、これらの発生がない明瞭な印刷物である場合を「良好」とした。その結果を下記表1に示した。
Figure 0004647444
(実施例1〜3
水溶性樹脂成分(A)を、水溶性樹脂成分(A)100質量部とN−メチロールアクリルアミド15重量部を酸触媒下100℃2時間攪拌して調整した、N−メチロール基を有するアクリル系化合物との反応により得られたポリ酢酸ビニル部分ケン化物を含有する水溶性樹脂成分(A)とした以外はそれぞれ(参考例1〜3)と同様にしてフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物を調整した。さらに(参考例1〜3)と同様にして水溶性感光性フレキソ印刷原版を得、フレキソ印刷版を得て、同様の評価を行った。評価結果はそれぞれ対応する(参考例1〜3)と同じ結果だった。さらに印刷版は150万部刷っても問題がなく、(参考例1〜3)に比べて約50%の印刷寿命の向上が見られた。
(比較例1,2)
ケン化度73モル%のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A2)(日本合成化学社製、商品名:NK−04)のみ(比較例1)と、ケン化度33モル%のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A1)(日本合成化学社製、商品名:L−7514)のみ(比較例2)とから、それぞれ水溶性樹脂成分(A)を調製した。
上記水溶性樹脂成分(A)を用いた以外は(参考例1)と同様にしてフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物を調整した。さらに(参考例1)と同様にして水溶性感光性フレキソ印刷原版を得、フレキソ印刷版を得た。
得られた2種類のフレキソ印刷版の版面(印刷層)のショアA硬度を測定した。さらにUVインキを用いてフレキソ印刷を行い、印刷物を得た。得られた各印刷物を目視により確認して印刷適性を評価した。印刷擦れ、印刷イメージの線の太り、ドットの太り、マージナルゾーンの発生があれば、不良とし、これらの発生がない明瞭な印刷物である場合を「良好」とした。その結果を下記表2に示した。
Figure 0004647444
表1および表2から明らかなように、水溶性樹脂成分としてケン化度の低い成分と、ケン化度の高い成分とを適宜に配合した本発明のフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物を用いて得られたフレキソ印刷版は、好適な版面硬度を有しており、明瞭な印刷物を刷り上げることができる。
以上のように、本発明にかかるフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物および水溶性感光性フレキソ印刷原版によれば、インキの付着が良好で、印刷擦れ、印刷イメージの線の太り、ドットの太り、そして、マージナルゾーンの発生がない高品質なフレキソ印刷物を刷り上げることのできる印刷版を作製できる。

Claims (3)

  1. 水溶性樹脂成分(A)と、光重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)とを含有し、前記水溶性樹脂成分(A)がケン化度が20〜70モル%の第1のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A1)とケン化度が70〜95モル%の第2のポリ酢酸ビニル部分ケン化物(A2)と、N−メチロール基を有するアクリル系化合物との反応により得られたポリ酢酸ビニル部分ケン化物とから構成されていることを特徴とするフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物。
  2. 請求項に記載のフレキソ印刷版用水溶性感光性樹脂組成物からなる感光層が支持体上に形成されてなる水溶性感光性フレキソ印刷原版。
  3. UVインキ、UVニス、油性インキから選ばれる1種である非水性インキを用いた凸版印刷に用いることを特徴とする請求項に記載の水溶性感光性フレキソ印刷原版。
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