JP4646474B2 - イネ科用除草剤および水溶性除草剤のミクロエマルジョン同時配合物 - Google Patents

イネ科用除草剤および水溶性除草剤のミクロエマルジョン同時配合物 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、少なくとも2種類の除草活性成分を含んでなる農業において有用な組成物であって、該除草活性成分の一方が、シクロヘキセノン型またはアリールオキシフェノキシプロピオネート型の選択的なイネ科用除草剤であり、該除草活性成分の他方が、水溶性除草剤である組成物に関する。特に、本発明は、このような活性成分の安定な液体濃厚組成物に関する。
【0002】
(背景技術)
農業および関連の活動において、望ましくない植物(特に雑草)を死滅させるかまたは制御する手段として、このような植物またはその存在場所を化学的除草剤で処理するのが望ましい。通常、このような処理は、植物(特に収穫植物)の存在下に行わなければならないが、許容できない程度にまでそれに損傷を与えないことが望ましい。このために、選択的な除草剤、即ち、ある種の雑草に対して有用な除草活性を有するが、これらの雑草が生じている特定の収穫作物に対しては許容的に非損傷性である化合物が、広範囲の農業適用のために開発されている。さらに、ある種の収穫植物は、通常の育種法により、および遺伝的形質転換を含む方法により、ある種の除草剤に耐えるように開発されている(そうしなければ、この除草剤は該収穫植物に損傷を与えるか、またはそれを死滅させる)。
【0003】
選択的な除草剤に関する通常の問題は、その雑草制御スペクトル(即ち、該除草剤によって効果的に制御される雑草種の範囲)が、収穫作物において存在する雑草の多様性の全体に及ばないことである。従って、所望の制御スペクトルを達成するために、2またはそれ以上の除草剤を同時に適用するのが普通である。濃厚配合物として別々にパッケージされた2またはそれ以上の異なる除草剤を、末端ユーザーにより噴霧タンクにおいて水と混合することができる(タンク混合として知られている方法)。しかし、より好都合には、異なる除草剤を、単一の濃厚配合物に同時配合することができる(これは、噴霧適用前に末端ユーザーにより水希釈することだけを必要とする)。このような配合物は、パッケージ-ミックスとして既知であることが多い。
【0004】
パッケージ-ミックス配合物は、除草剤などの農業用化学物質の配合者に多くの課題を与える。例えば、この配合物は、一方の他方に対する所望の重量比で活性成分を維持しながら、梱包および積込コストを最少にするため、ならびに、末端ユーザーにとって最高に好都合であるために、できるだけ高い全体濃度で除草活性成分を含有すべきである。最も重要なことは、パッケージ-ミックス配合物が、十分な物理的および化学的安定性を示して、少なくとも数カ月、好ましくは少なくとも1年、理想的には少なくとも2年の有効貯蔵寿命を持たなければならないことである。
【0005】
パッケージ-ミックス配合物が、油溶性でありかつ遅い速度であっても水中で化学的分解を受ける第1の除草剤ならびに水溶性である第2の除草剤を含有するときには、貯蔵安定性の液体濃厚配合物を供するという課題は特に重大になる。第2の除草剤の溶媒として使用する水は、第1の除草剤の分解媒体として働く。加水分解が、最も普通の水媒介分解機構である。
【0006】
イネ科用除草剤(graminicide)は、選択的な除草剤であり、多くのイネ科植物の種に対して強力な除草活性を有するが、通常は双子葉植物の種[綿、アブラナ(カノラ(canola)を含む)、大豆およびテンサイなどの双子葉性の収穫作物を包含する]に対しては比較的に非植物毒性である。農業において広く使用されているものに、2種類の主要な型の選択的なイネ科用除草剤が存在する。即ち、「ジム(dim)」と称されることもあるシクロヘキセノンおよび「フォップ(fop)」と称されることもあるアリールオキシフェノキシプロピオネートである。市販品として重要な油溶性の「ジム」の中には、ブトロキシジム(butroxydim)、クレトジム(clethodim)、シクロキシジム(cycloxydim)、セトキシジム(sethoxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)およびトラルコキシジム(tralkoxydim)が含まれる。市販品として重要な「フォップ」の中には、クロジナフォップ(clodinafop)-プロパルギル、シハロフォップ(cyhalofop)-ブチル、ジクロフォップ(diclofop)-メチル、フルアジフォップ(fluazifop)-ブチル、フルアジフォップ-P-ブチル、ハロキシフォップ(haloxyfop)-ブチル、プロパキザフォップ(propaquizafop)、キザロフォップ(quizalofop)およびキザロフォップ-Pが含まれる。
【0007】
「ジム」および「フォップ」の除草活性のスペクトルは、草の種類に大きく制限されているので、強力な広葉除草活性を有する第2の除草剤との「ジム」または「フォップ」のパッケージ-ミックスにおいて大きな相互補足が存在することが多い。多くのこのような除草剤は、水溶液中の水溶性塩として最も好都合に配合される。その例は、クロピラリド(clopyralid)、2,4-D、ジカンバ(dicamba)、イマゼタピル(imazethapyr)、MCPAおよびトリクロピル(triclopyr)の塩である。
【0008】
「ジム」または「フォップ」がパッケージ-ミックスの有用な成分になる別の状況は、第2の除草剤が広スペクトルまたは本質的に非選択的な除草活性を有しているとき、ならびに、イネ科の収穫作物(例えば、コムギ、トウモロコシまたはコメ)が高用量の該除草剤に耐えるように育種されているときである。このような除草剤耐性イネ科収穫作物の「自生」植物は、該除草剤に耐性である次の広葉収穫作物において問題を起こす雑草になりうる。例えば、グリホセート(glyphosate)耐性の大豆がグリホセート耐性トウモロコシの後に続く収穫作物ローテーションにおいては、「自生」トウモロコシを、大豆収穫作物においてグリホセート単独で制御することができない。従って、「ジム」または「フォップ」をグリホセートに添加して、「自生」トウモロコシを他の全ての雑草種と共に制御することを確実にするのが有利である。グリホセートは、水溶液において水溶性塩として最も好都合に配合される。このことは、グルホシネート(glufosinate)を含む他のいくつかの広スペクトル除草剤に当てはまる。
【0009】
このように、「ジム」または「フォップ」のための最も望ましいパッケージ-ミックス相手除草剤には、多数の水溶性除草剤が含まれる。このパッケージ-ミックスを、乾燥粒子(例えば顆粒)生成物として配合しうる場合も多いが、農業における多くの目的のためには、液体濃厚配合物が好ましい。上記した塩の場合のように、相手除草剤が水溶性であるときには、このような液体濃厚物は、水をベースとするのが好ましい。
【0010】
大きな問題は、ほとんどの「ジム」および「フォップ」が、水性媒体において主に加水分解の形態で、ある程度の化学的な不安定性を示すことである。多くの場合に、この不安定性はpH依存性である。例えば、トラルコキシジムは酸性媒体中で特に不安定であり、一方、ジクロフォップ-メチルはアルカリ性媒体中でより容易に加水分解を受ける。
【0011】
従って、水性媒体中で分解するイネ科用除草剤(このイネ科用除草剤は許容しうる長期の化学安定性を有する)である第1の除草剤および水溶性である第2の除草剤を含んでなる、水ベースの液体濃厚組成物を提供することは、当分野において大きな進歩であろう。
【0012】
イネ科用除草剤および水溶性除草剤の例としては、それぞれ、キザロフォップ-Pおよびグリホセートの塩が考えられる。
【0013】
キザロフォップは、2-[4-[(6-クロロ-2-キノキサリニル)オキシ]フェノキシ]プロパン酸のR-およびS-異性体のラセミ混合物であり、エチルエステル(キザロフォップ-エチル)の形態で最も普通に使用されている。キザロフォップ-Pは、R-異性体であり、いくつかのエステル形態で利用可能であり、最も広く使用されている形態はエチルエステル(キザロフォップ-P-エチル)である。水中において、キザロフォップ-P-エチルは、加水分解に対する不安定性を示し、pHがアルカリ性範囲にあるときに、加水分解が最も容易に起こる。
【0014】
グリホセート(N-ホスホノメチルグリシン)は、その厳密な意味では酸化合物であるが、この「グリホセート」なる用語は、本明細書においては比較的厳格ではない意味で使用し、その脈絡において他に記述している場合を除き、グリホセート酸だけではなく、その塩、付加物およびエステル、ならびに、植物組織においてグリホセートに変換される化合物またはその他の機構でグリホセートイオンを与える化合物を包含するように使用する。グリホセートのほとんどの市販配合物において、グリホセートは水溶性の塩として存在する。これに関連して、グリホセートは、酸であるかまたはアニオンを形成するほとんどの外性化学物質の代表例である。
【0015】
グリホセートの除草性の塩は、例えば、米国特許No.3799758(Franz)、米国特許No.3853530(Franz)、米国特許No.4140513(Prill)、米国特許No.4315765(Large)、米国特許No.4405531(Franz)、米国特許No.4481026(Prisbylla)および米国特許No.4507250(Bakel)に開示されている。開示された塩のほとんどにおいて、グリホセートアニオンに対する対イオンは、比較的低分子量の非両性カチオンである。このような塩の代表例は、アルカリ金属(例えばナトリウムおよびカリウム)塩;アンモニウム塩;ならびに、合計して1〜6個の炭素原子を含む1〜3個の有機基で置換されたアンモニウム、スルホニウムまたはスルホキソニウムカチオンを有する塩(例えば、ジメチルアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、エタノールアンモニウムおよびトリメチルスルホニウム塩)である。
【0016】
グリホセート塩の市販配合物には、例えば、Monsanto CompanyのRoundupRブランド、AccordRブランド、RoundupR UltraブランドおよびRoundupR Xtraブランドの除草剤(これらは、イソプロピルアンモニウム塩を含有する)、Monsanto CompanyのRoundupR DryブランドおよびRivalRブランドの除草剤(これらは、アンモニウム塩を含有する)、Monsanto CompanyのRoundupR Geoforceブランドの除草剤(これはナトリウム塩を含有する)、ならびに、ZenecaのTouchdownRブランドの除草剤(これはトリメチルスルホニウム塩を含有する)が含まれる。
【0017】
SquiresおよびGlatt[Research Report, Expert Committee for Weeds of Western Canada, 34(2), p.527 (1987)]は、休耕地における雑草制御のための種々の除草剤処理の評価を報告している。試験したと言及されている生成物の中に、セトキシジムおよび水溶性除草剤2,4-Dアミン塩の1:5重量比の「市販ミックス」が含まれている。これは、市販の「同時パック」(即ち、別々の容器にパッケージされた2つの独立した配合物であるが、一緒に販売される)を指すものと考えられる。Farm Chemicals Handbook '99 (Meister Publishing Co., 1999)は、多数のセトキシジムと他の除草剤の同時パックを、C351頁に挙げている。同時パックの使用は、単一のパッケージ-ミックス配合物に比べて末端ユーザーにとって利便性が低いが、安定なパッケージ-ミックスを供することが困難である場合には普通である。
【0018】
国際特許出願公開WO98/09525は、リン除草剤および第2の除草剤(特に、アリールオキシフェノキシプロピオネート系のイネ科用除草剤であるプロパキザフォップおよびクロジナフォップが例示されている)を含んでなる組成物で処理することにより、望ましくない植物を、リン除草剤(例えば、グルホシネートまたはグリホセート)に耐性である収穫作物において制御しうることを開示している。その中に、リン除草剤および第2の除草剤を含んでなる多くの種類の濃厚組成物が提案されている。水をベースとする唯一の種類は、懸濁濃厚物であり、これは、3〜50重量%の微細粉砕した活性成分混合物を、エチレングリコール、界面活性剤、少量の他の賦形成分および水と緊密に混合することによって製造されると言及されている。このような水性配合物系におけるプロパキザフォップまたはクロジナフォップの化学的な不安定性の問題には指向されていない。
【0019】
国際特許出願公開WO97/31535は、グリホセートのアルキルエステルと第2の除草剤(これは、例えば、クレトジム、クロジナフォップ-プロパルギル、シクロキシジム、シハロフォップ-ブチル、ジクロフォップ-メチル、フルアジフォップ-ブチル、ハロキシフォップ-エトキシエチル、プロパキザフォップ、キザロフォップ-エチル、キザロフォップ-P-テトラヒドロフルフリル、セトキシジムまたはトラルコキシジムであってよい)の組合せを開示している。これらの成分を含んでなる水ベースの濃厚組成物を示唆する記述は存在しない。
【0020】
欧州特許出願No.0146238は、グリホセートまたはその塩およびアリールオキシフェノキシペンタノエート除草剤を含んでなる除草組成物を開示している。
【0021】
2種類の活性成分(一方は水溶性であり、他方は油溶性である)の液体濃厚同時配合物が、エマルジョンの形態で当分野において既知である。このエマルジョンは、最も普通には、水中油型のエマルジョンであり、1またはそれ以上の乳化剤を用いて連続水相中に分散させた不連続油相を有する。水溶性の活性成分の多くは水相中に含まれ、油溶性の活性成分の多くは油相中に含まれる。個々の油粒子は、光の透過を妨げるに十分な大きさであることができ、マクロエマルジョンとして知られる曇っているかまたはミルク状のエマルジョンを生じる。しかし、個々の油粒子が、明瞭な散乱を起こすことなく光を透過させるほど小さいときには、このエマルジョンは透明になり、ミクロエマルジョンとして知られる。
【0022】
ミクロエマルジョンは、多くの実際的な利点を与える。その最も重要な利点の1つは、通常はそれが長期間にわたり撹拌なしで均一なままであることである。これに関連して、農業技術者または他のユーザーにとって、ミクロエマルジョン配合物は、単純な水溶液と同じ簡便性で取扱うことができる。しかし、ミクロエマルジョンの製造のための賦形成分の選択は、簡単ではないかまたは容易ではない。
【0023】
安定なミクロエマルジョンの製造の困難性は、同時配合しようとする活性成分が水溶性の除草剤および油溶性のイネ科用除草剤であり、得られる生成物が有効な雑草制御に対する末端ユーザーの要求を満たさなければならないとき、ならびに、生成物を良好な収穫作物安全性において適用すべきであるときに増大する。このような活性成分の組合せは、多くの課題を与える。
【0024】
1つの課題は、イネ科用除草剤の水媒介の化学的分解(例えば加水分解)を最少化しなければならないことである。これは、ミクロエマルジョン(ここでは、イネ科用除草剤を含有する油粒子が極めて小さく、従って、水相との極めて大きい表面積を与える)においては、特に困難な課題である。
【0025】
別の課題は、多数の理由により、即ち、(a)乳化剤としてミクロエマルジョンを物理的に安定させるため、(b)植物への適用のためにミクロエマルジョンを水で希釈するときに、分散剤として油粒子の凝集を妨げるため、ならびに、(c)例えば、適用した組成物の葉表面上の保持または葉表面への付着を改善することにより、あるいは、植物の葉の表皮から内部への活性成分の浸透を改善することにより、補助剤として一方または両方の活性成分の除草効果を高めるために、界面活性剤が存在していなければならないことである。界面活性剤は、油相と水相の間の大きな界面を横切るイネ科用除草剤の移動を容易にする傾向を持ち、化学的分解の可能性を高める。
【0026】
ここに驚くべきことに、上記の課題および他の課題は、以下に記載する本発明によって満たされた。
【0027】
(発明の開示)
本発明は、連続水相およびその中に分散させた不連続油相を含んでなるミクロエマルジョンである液体濃厚除草組成物を提供するものである。水相は、水溶性除草剤を溶解した水を含んでなる。油相は、実質的に水と混和しない有機溶媒を含んでなり、その中に、シハロフォップもしくはジクロフォップまたは以下の化学式(I)または化学式(II)で示される油溶性イネ科用除草剤を溶解している:
【化5】
Figure 0004646474
[式中、R1は、ブチリル、(2-エチルチオ)プロピルもしくは2,4,6-トリメチルフェニル基であるか、または、以下の基であり:
【化6】
Figure 0004646474
(ここで、XはOまたはSである);
2は、C1-4アルキル基であり;
3は、エチル、アリルもしくは3-ハロアリル基である]
【化7】
Figure 0004646474
[式中、R4は、以下の基であり:
【化8】
Figure 0004646474
(ここで、R6およびR7は、独立して、水素、ハロゲン、メチル、トリフルオロメチルおよびシアノ基から選択され、YおよびZは、独立して、CHおよびNから選択され、YおよびZの少なくとも一方はNである);
5は、水素、C1-4アルキル、アリル、プロパルギル、テトラヒドロフルフリル、2-エトキシエチルもしくは2-イソプロピリデンアミノオキシエチル基である]
【0028】
水溶性の除草剤は、組成物を適当な容量の水で希釈し、感受性植物の葉に適用したときに生物学的に有効な量で存在し、油溶性のイネ科用除草剤は、この水溶性除草剤に対して約1:50〜約1:1の重量比で存在する。
【0029】
有機溶媒は、(a)イネ科用除草剤が、対数で表して、約4またはそれ以上の有機溶媒/水の分配係数を有するように選択され、(b)有機溶媒とイネ科用除草剤の重量比が、約3:1〜約30:1になるような量で含有される。
【0030】
この組成物は、さらに、以下の成分を含んでなる:
(a)約10重量%を超えないがミクロエマルジョンの許容しうる物理的安定性を与えるのに十分な量で、それぞれが第三アミン官能基を有する1またはそれ以上の界面活性剤を含有する乳化系;
(b)塩酸、塩化アルカリ金属、塩化アンモニウム、低分子量有機アンモニウムクロリドおよび第四アンモニウムクロリド界面活性剤から選択される、0〜安定化量の1またはそれ以上の水溶性塩化物;ならびに
(c)約5重量%を超えないが、植物に適用するために適当な容量の水に希釈したときにミクロエマルジョンの許容しうる分散性を与えるのに十分であり、ミクロエマルジョンを不安定化するのに十分ではない全体量で、1またはそれ以上の非イオン性界面活性剤を含有する分散系。
【0031】
「ミクロエマルジョンの許容しうる物理的安定性を与えるのに十分な」選択した乳化系の量は、当業者なら、異なる量の乳化系を含む一連の組成物を常法により評価することによって、容易に決定することができる。ミクロエマルジョンの物理的安定性は、約0〜40℃の範囲内の任意の温度で少なくとも7日間保存した後に、有意の相分離が認められないときに許容性である。ミクロエマルジョンが、許容しうる物理的安定性のために水溶性塩化物の存在をさらに必要とするものであるときには、異なる量の乳化系の常法による評価を、該水溶性塩化物の存在下に行う。
【0032】
1またはそれ以上の選択した水溶性塩化物の「安定化」量とは、独力ではミクロエマルジョンの許容しうる物理的安定性を与えるのに不十分な量の乳化系と共に存在するときに、上に定義したミクロエマルジョンの許容しうる物理的安定性を与える量である。当業者なら、異なる量の選択した塩化物を含む一連の組成物を常法により評価することによって、このような安定化量を容易に決定することができる。
【0033】
「植物に適用するために適当な容量の水に希釈したときにミクロエマルジョンの許容しうる分散性を与えるのに十分な」選択した分散系の量は、当業者なら、異なる量の選択した分散系を含む一連の組成物を常法により評価することによって、容易に決定することができる。適当な容量の水とは、ミクロエマルジョンの希釈時に、感受性植物の葉に適用したときに該感受性植物を死滅させるかまたは制御するのに適する活性成分濃度を有する適用組成物を与える量である。このような容量の水へのミクロエマルジョンの分散は、水不溶性成分の目に見える凝集またはフロキュレーションが観察されないときに許容性である。
【0034】
「ミクロエマルジョンを不安定化するのに十分ではない」選択した分散系の量とは、分散系が存在しないときに有していた許容しうる物理的安定性をミクロエマルジョンが失う結果になる量よりも少ない量である。このような量は、当業者なら、異なる量の選択した分散系を含む一連の組成物を常法により評価することによって、容易に決定することができる。
【0035】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明の液体組成物は、水中油型のミクロエマルジョンである。水溶性の除草剤は、ミクロエマルジョンの連続水相中に溶液で存在し、油溶性の除草剤(より具体的には、油溶性のシクロヘキセノンまたはアリールオキシフェノキシプロピオネート系のイネ科用除草剤)は、ミクロエマルジョンの不連続油相中に溶液で存在する。本組成物は、除草濃厚物である。即ち、例えば植物の葉への噴霧によって適用する前に、適当な容量の水に希釈されるのが普通である。通常、濃厚組成物は、少なくとも約5重量%および約50重量%までの活性成分を含有し、本発明の場合、合計して少なくとも約5重量%および約50重量%までの水溶性の除草剤および油溶性のイネ科用除草剤を含有する。好ましくは、本発明の組成物は、合計して少なくとも約10重量%、より好ましくは少なくとも約20重量%の水溶性除草剤および油溶性イネ科用除草剤を含有する。
【0036】
上に示したように、油溶性イネ科用除草剤は、水溶性除草剤に対して、約1:50〜約1:1の重量比で存在する。従って、組成物全体中のイネ科用除草剤の濃度は、約0.1〜25重量%である。好ましい組成物において、イネ科用除草剤の濃度は、約0.5〜10重量%、例えば約1〜5重量%である。
【0037】
好ましい組成物において、イネ科用除草剤は、ブトロキシジム、クレトジム、シクロキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム、ハロキシフォップ、プロパキザフォップ、ならびに、クロジナフォップ、シハロフォップ、ジクロフォップ、フルアジフォップ、フルアジフォップ-P、キザロフォップおよびキザロフォップ-PのC1-4アルキルおよびプロパルギルエステルから選択される。水溶性除草剤がグリホセート塩であるときには、特に好ましいイネ科用除草剤は、キザロフォップ-エチルまたはキザロフォップ-P-エチルである。
【0038】
本発明の重要な点は、イネ科用除草剤のための溶媒として、即ち油相のためのベースとして、以下の性質を有する有機液体を選択することである。第1に、この溶媒は、水と混和しないものでなければならない。第2に、上記のイネ科用除草剤のための溶媒の親和性は、実質的に全てのイネ科用除草剤が油相中に分配され、水相中には実質的に分配されないようなものでなければならない。当業者なら、水と有機溶媒の間の化合物(この場合にはイネ科用除草剤)の分配を決定するための以下のいずれかの標準的な試験方法によって、該イネ科用除草剤について特定の有機溶媒がこの第2の基準を満たすか否かを、容易に決定することができる。
【0039】
このような試験方法の1つは、以下の工程を含んでなる:
1.イネ科用除草剤の溶液を、有機溶媒において、15重量%までのできるだけ高い濃度で調製する;
2.この溶液の一部(10g)をガラスビン中の水(90g)に加え、機械的振盪器において周囲温度で4時間振盪する;
3.ガラスビンの内容物を4日間にわたり相分離させる;
4.得られた油相および水相の試料を採取し、HPLCによって分析して、油相および水相中の濃度CoおよびCwをそれぞれ測定する:水相の試料は、分析前に遠心して、有機溶媒の痕跡を除いておくのが好ましい;
5.オクタノール-水の分配係数Pと同様に、分配係数をCo/Cwとして算出する:この分配係数は、対数として表すのが好都合である。
【0040】
多くの場合に、水相中のイネ科用除草剤の濃度は、HPLC法の検出限界を下回るであろう。他の場合には、有機溶媒の痕跡が、遠心の後であっても水相中に見い出されるので、水相において観察されるイネ科用除草剤の見掛け濃度は、誤って高くなる。このような場合には、該イネ科用除草剤の水への溶解性の公表値を、分配係数の算出のためにCwの代りに使用することができる。
【0041】
有機溶媒は、イネ科用除草剤が、log(Co/Cw)が約4またはそれ以上、好ましくは約5またはそれ以上の分配係数を示すように選択する。イネ科用除草剤は、好ましくは少なくとも約5重量%、より好ましくは少なくとも約10重量%、最も好ましくは少なくとも約15重量%で、有機溶媒に可溶性である。有機溶媒へのイネ科用除草剤の溶解性が高いほど、一般にその有機溶媒はより適している(ただし、この溶媒が水と混和しないとき)。
【0042】
本発明の組成物において有用な有機溶媒は、好ましくは約35℃以上、より好ましくは約90℃以上の引火点を有しており、好ましくは、いずれのイネ科用除草剤の除草作用に対しても拮抗性ではない。適当な溶媒の例には、SolvessoTM Aromatic 100、Aromatic 150およびAromatic 200 (これらは、Exxonから入手可能なアルキルナフタレン系の芳香族溶媒である)ならびにExxateTM (これも、Exxonから入手可能な高溶解力を有する酢酸アルキルである)が含まれる。特に水溶性除草剤がグリホセートの塩であるときには、芳香族溶媒が特に好ましい。
【0043】
説明のために挙げると、SolvessoTM Aromatic 150中のキザロフォップ-P-エチルの15重量%溶液10gを水90gに添加する。次いで、分配係数を測定するための上記の操作を行う。油相中のキザロフォップ-P-エチルの濃度Coは、14.81重量%であることがわかった。水相中のキザロフォップ-P-エチルの濃度Cwは、0.00017重量%であることがわかった。log(Co/Cw)は4.94と算出される。しかし、この場合のCwは、水へのキザロフォップ-P-エチルの公表溶解度(0.4mg/Lまたは約0.00004%;The Pesticide Manual、第11版、British Crop Protection Council出版、1997、p.1089を参照)よりも有意に大きい。Cwの真の値を0.00004%に設定し、油相中の真の濃度Coを実際的に15%とすると、理論のlog(Co/Cw)は、5.57と算出することができる。
【0044】
選択した有機溶媒の使用量は重要である。その量は、イネ科用除草剤を完全溶解するのに十分でなければならないことが明らかである。イネ科用除草剤が高い溶解性を有する有機溶媒であっても、有機溶媒とイネ科用除草剤の重量比は、約3未満:1であるべきではない。少なすぎる量の有機溶媒を使用したときには、水からのイネ科用除草剤の保護が低下し、化学的分解の速度の増加が導かれる。有機溶媒とイネ科用除草剤の重量比は、3以上:1であることができるが、経済的および環境的な考慮が、過度に多い量の有機溶媒の使用を不利にするのが普通である。従って、実際的な目的のための重量比の上限は、約30:1である。有機溶媒とイネ科用除草剤の重量比は、好ましくは約3:1〜約15:1、より好ましくは約4:1〜約10:1である。
【0045】
本発明の組成物の水相は、選択した水溶性除草剤を溶解して含む水からなる。除草剤またはその塩に対して本明細書中で使用する「水溶性」なる用語は、20℃で約50g/L以上の脱イオン水中への溶解性を有することを意味する。好ましい水溶性除草剤は、20℃で約200g/L以上の脱イオン水中への溶解性を有する。特に好ましい水溶性除草剤は、除草活性の酸またはアニオン部分を有しており、1またはそれ以上の水溶性塩の形態で本発明の組成物中に存在しているのが最も有用である。この水相は、所望により、水溶性除草剤に加えて、水相のイオン強度に寄与する他の塩を含有することができる。
【0046】
水溶性除草剤の特に好ましい群は、植物の葉に通常は発生後適用される除草剤である。本発明は、いずれかの特定の型の葉適用される水溶性除草剤に限定されるものではないが、その除草効果の少なくとも一部が植物における全体系移動に由来している化合物が有用であることがわかった。植物における全体系移動は、アポプラスチック(apoplastic)(非生命)経路[木質部導管内ならびに細胞間間隙および細胞壁中を含む]によって、シンプラスチック(symplastic)(生命)経路[師管部要素内ならびに原形質連絡により共原形質体結合している細胞からなる他の組織を含む]によって、あるいは、アポプラスチックおよびシンプラスチック経路の両方によって起こりうる。葉適用される全体系除草剤にとって、最も重要な経路は師管部であり、本発明は、水溶性除草剤が師管部移動性であるときに、最も大きな利益を与えるものと考えられる。しかし、本発明の組成物は、パラクアットの場合のように、水溶性除草剤が全体系ではないときにも、有用であることができる。
【0047】
本発明の組成物において使用しうる例示のための水溶性除草剤には、アシフルオルフェン(acifluorfen)、アクロレイン、アミトロール(amitrole)、アスラム(asulam)、ベナゾリン(benazolin)、ベンタゾン(bentazon)、ビアラホス(bialaphos)、ブロマシル(bromacil)、ブロモキシニル(bromoxynil)、クロラムベン(chloramben)、クロロ酢酸、クロピラリド(clopyralid)、2,4-D、2,4-DB、ダラポン(dalapon)、ジカムバ(dicamba)、ジクロルプロプ(dichlorprop)、ジフェンゾクアット(difenzoquat)、ジクアット(diquat)、エンドタール(endothall)、フェナック(fenac)、フェノキサプロプ(fenozaprop)、フラムプロプ(flamprop)、フルミクロラック(flumiclorac)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)、フルプロパネート(flupropanate)、フォメサフェン(fomesafen)、フォスアミン(fosamine)、グルホシネート(glufosinate)、グリホセート(glyphosate)、イマザメト(imazameth)、イマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザモックス(imazamox)、イマザピック(imazapic)、イマザピル(imazapyr)、イマザキン(imazaquin)、イマゼタピル(imazethapyr)、イオキシニル(ioxynil)、MCPA、MCPB、メコプロプ(mecoprop)、メチルアルソン酸、ナプタラム(naptalam)、ノナン酸、パラクアット(paraquat)、ピクロラム(picloram)、キンクロラック(quinclorac)、スルファミン酸、2,3,6-TBA、TCA、トリクロピル(triclopyr)、ならびに、これらの水溶性塩が含まれる。
【0048】
本発明の組成物において使用するのに好ましい師管部移動性の除草剤には、アミノトリアゾール、アスラム、ビアラホス、クロピラリド、ジカムバ、グルホシネート、グリホセート、イミダゾリノン類(例えば、イマザメト、イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキンおよびイマゼタピル)、フェノキシ類(例えば、2,4-D、2,4-DB、ジクロルプロプ、MCPA、MCPBおよびメコプロプ)、ピクロラムおよびトリクロピルが含まれるが、これらに限定はされない。水溶性除草剤の特に好ましい群は、ビアラホス、グルホシネートおよびグリホセートの塩である。水溶性除草剤の別の特に好ましい群は、イミダゾリノン除草剤の塩である。
【0049】
本発明の組成物は、所望により、水相の溶液として1を超える水溶性除草剤を含有することができる。
【0050】
本発明の組成物において有用な特に好ましい除草剤はグリホセートであり、その酸の形態は、N-ホスホノメチルグリシンとしても知られている。例えば、本発明において有用なグリホセート塩は、米国特許No.3799758およびNo.4405531に開示されている。本発明に従って使用しうるグリホセート塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウムおよびカリウム)塩;アンモニウム塩;C1-6アルキルアンモニウム(例えば、ジメチルアンモニウムおよびイソプロピルアンモニウム)塩;C1-6アルカノールアンモニウム(例えば、モノエタノールアンモニウム)塩;C1-6アルキルスルホニウム(例えば、トリメチルスルホニウム)塩;ならびにこれらの混合物が含まれるが、これらに限定はされない。N-ホスホノメチルグリシン分子は、異なるpKa値を有する3つの酸部位を有しており、従って、モノ、ジおよびトリ塩基性の塩、またはこれらの任意の混合物、または任意の中間レベルの中和を有する塩を使用することができる。
【0051】
グリホセート塩および油溶性イネ科用除草剤を含んでなる本発明の意図する組成物は、酸当量(ga.e./L)で表して、約50〜500g/Lのグリホセートを含有するのが普通である。この範囲内の比較的高いグリホセート濃度、例えば約300〜500ga.e./Lが好ましい。
【0052】
本発明の組成物は、1またはそれ以上の界面活性剤をさらに含有する。上に示したように、これらの界面活性剤は、乳化剤、分散剤および/または除草効果増強のための補助剤として機能することができる。しかし、界面活性剤の存在は、それらがイネ科用除草剤と水との接触を容易にし、それによってイネ科用除草剤の化学的分解を促進しうるので、有害になることもある。
【0053】
本発明の重要な特徴は、本発明に従って乳化系および分散系を選択すると、組成物中に約10重量%未満の乳化系および約5重量%未満の分散系を含有させることによって、化学的分解を許容しうる最少値に維持しうることを発見したことにある。好ましくは、組成物中の全界面活性剤量は約12重量%未満である。理想的には、含有させる界面活性剤の量は、水中での許容しうるミクロエマルジョン物理的安定性および許容しうる分散性に必要な最少量を、大きく超えることはない。最少レベルの乳化系および分散系は、上に示したように、当業者により容易に決定することができる。
【0054】
本発明の組成物における乳化系は、それぞれが第三アミン官能基を有する1またはそれ以上の界面活性剤を含んでなる。このような界面活性剤は、約8〜22個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の脂肪族ヒドロカルビル基からなる疎水性部分を有する(この部分を、本明細書においては、界面活性剤関連の文献において「アルキル」なる用語が通常使用されているのと一致させて、「アルキル」基と称する)。
【0055】
乳化系の基礎としてのこのような第三アミン界面活性剤の選択は、これらの界面活性剤が、通常は種々の手段(本組成物の水への希釈によって得られる噴霧組成物の植物の葉への付着、従って葉における保持を助けること、ならびに、植物の葉の表面を覆う表皮からの活性成分の浸透を容易にすること)によって組成物の除草効果をも高めるという利点を有する。このことは、水溶性除草剤がグリホセート塩であるときに、特にとの通りである。また、第四アンモニウム界面活性剤も効果的な乳化剤となることができ、良好な除草効果の増強を与えることができる。しかし、これらは本発明の組成物においては好ましくない。その理由は、少なくとも多量に存在しているときには、これらは、イネ科用除草剤の化学的分解の速度増大を促進するためである。理論に拘束されるものではないが、第四アンモニウム界面活性剤の存在に関係する化学的分解の増大は、油相から水相へのイネ科用除草剤の移動を容易にするこれら界面活性剤の効果に起因するものと考えられる。この点に関して、水溶性の高い第四アンモニウム界面活性剤[例えば、ベンズアルコニウムクロリド(アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドの混合物)]は、水溶性ではない第四アンモニウム界面活性剤[例えば、ポリオキシエチレン(2)N-メチルアルキルアンモニウムクロリド(N,N-ビス(ヒドロキシエチル)N-メチルアルキルアンモニウムクロリド)]よりも問題が少ない。本発明の組成物は、好ましくは、水溶性ではない第四アンモニウム界面活性剤を、実質的な量では含有しない。
【0056】
乳化系のための第三アミン界面活性剤は、好ましくは、ポリオキシエチレン(2〜20)第三アルキルアミンおよびポリオキシエチレン(2〜20)第三アルキルエーテルアミンから選択する。特に好ましい例においては、これら界面活性剤のアルキル鎖は、約12〜18個の炭素原子を含んでいる。このアルキル鎖は、天然の油脂(例えば、ヤシ油、大豆油または牛脂)に由来することが多く、従って、得られる界面活性剤は、通常は種々のアルキル鎖長および不飽和度を含んでいる。例示の第三アルキルアミンには、ポリオキシエチレン(2〜10)ヤシ油アミンおよびポリオキシエチレン(2〜10)獣脂アミンが含まれる。これらは、多くの界面活性剤供給元から入手可能である。例示のポリオキシエチレンアルキルエーテルアミンは、米国特許No.5750468(Wrightら)に開示されている。一方が他方よりも親水性が高い少なくとも2種類の第三アミン界面活性剤、例えば、それぞれポリオキシエチレン(5)獣脂アミンおよびポリオキシエチレン(2)ヤシ油アミンを含有させるのが望ましいことがわかることが多い。
【0057】
許容しうるミクロエマルジョン安定性を得るのに必要な第三アミン界面活性剤の最少量は、特に、存在する有機溶媒の量(これは、存在するイネ科用除草剤の量に依存する)に依存する。本発明の組成物において、第三アミン界面活性剤の量は、通常は約3〜10重量%の範囲内である。好ましい組成物は、約3〜8重量%の、特に好ましい組成物は、約3〜6重量%の、1またはそれ以上の第三アミン界面活性剤を合計して含有する。
【0058】
ある種のイネ科用除草剤のため、特に、キザロフォップおよびキザロフォップ-Pのエステルのためには、第四アルキルアンモニウムクロリド界面活性剤が、対応する第三アルキルアミンよりも効果的な乳化剤になることがわかった。例えば、ポリオキシエチレン(2〜5)N-メチルアルキルアンモニウムクロリドは、極めて効果的な乳化剤である。しかし、上記のように、これらの第四アンモニウム界面活性剤は、イネ科用除草剤の化学的分解を促進するので許容されない。さらに、第三アミン単独を使用したときには、許容しうる物理的安定性は、必ずしも達成することができない。
【0059】
この問題の解決は、水相中に水溶性の塩化物を含有させると、乳化剤として第三アミン界面活性剤を使用したときに、増強されたミクロエマルジョン物理的安定性が得られるという驚くべき発見にある。水溶性の高い第四アンモニウムクロリド界面活性剤(例えば、ベンズアルコニウムクロリド)が、このような塩化物の例である。これらは、水溶性の低い第四アンモニウムクロリド[例えば、ポリオキシエチレン(2〜5)N-メチルアルキルアンモニウムクロリド]よりも、イネ科用除草剤の化学的分解を促進する傾向が低く、従って、これらは本発明の組成物の許容しうる成分である。しかし、そうであっても、このような水溶性の第四アンモニウムクロリド界面活性剤の量は、組成物の約6重量%を超えないのが好ましい。水溶性の第四アンモニウムクロリド界面活性剤の最少有効安定化量は、あらゆる特定の状況における物理的安定性の常法による評価によって、決定することができる。このような界面活性剤(例えば、ベンズアルコニウムクロリド)を使用するときの通常の量は、組成物の約1〜6重量%、より好ましくは約1〜4重量%である。
【0060】
さらに驚くべきことに、所望の物理的安定性の増大を、界面活性剤ではない塩化物を水相中に含有させることによって得ることができる。低分子量(C1-6)の有機アンモニウムクロリド(例えば、イソプロピルアンモニウムクロリド)を使用することができ、同じように、塩化アンモニウムまたは塩化アルカリ金属(例えば、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム)を使用することもできる。また、塩酸も有効である。水溶性除草剤がグリホセート塩であるときには、好ましい水溶性塩化物は、塩化アンモニウムおよび塩酸である。塩酸は、水相pHの下方調節が所望であるときに、特に有用になりうる。あらゆる特定の状況における水溶性塩化物の有効安定化量は、上記のように物理的安定性を常法により評価することによって、決定することができる。低分子量有機アンモニウムクロリド、塩化アンモニウム、塩化アルカリ金属および/または塩酸を使用するときの通常の量は、組成物の約0.5〜2.5重量%の塩化物イオンを与える量である。
【0061】
エマルジョン配合物のための分散剤として有効であることが知られている任意の非イオン性界面活性剤を、本発明の組成物の分散系において使用することができる。しかし、この分散系は、好ましくは、ポリオキシエチレン(2〜20)アルキルエーテルおよびアルキルフェニルエーテルから選択される1またはそれ以上の非イオン性界面活性剤を含有する。ここで、「アルキル」なる用語は、上記の第三アミン界面活性剤において説明したものと同じ意味を有する。
【0062】
本発明の組成物の分散系を構成する非イオン性界面活性剤の量は、組成物の通常は約1〜5重量%、好ましくは約1〜3重量%である。非イオン性界面活性剤の量が低すぎると、局所的な収穫作物の損傷が時に起こることがあることがわかった。理論に拘束されるものではないが、このような局所的な損傷は、油相の不適切な分散(収穫作物の葉表面の特定位置に、有機溶媒およびイネ科用除草剤の局所的に高い濃度を導く)に起因するものと考えられる。
【0063】
本発明の組成物は、所望により、追加の所望による農業的に許容しうる成分(上記した種類以外の種類の界面活性剤を含む)を含有することができる。上記の種類に限定されることなく当業者が適当な界面活性剤を選択することができる標準的な参照文献供給源には、Handbook of Industrial Surfactants [第2版(1997)、Gower出版]、McCutcheon's Emulsifiers and Detergents [North American and International版(1997)、MC Publishing Company出版]、ならびに、International Cosmetic Ingredient Dictionary [第6版(1995)、第1および2巻、Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association出版]が含まれる。
【0064】
本発明の組成物の他の所望による成分には、色調、粘度、ゲル化特性、凝固点、吸湿性、凝結挙動、溶解速度、分散性または他の配合物特性を改変するための物質が含まれる。
【0065】
本発明の特に好ましい態様においては、組成物の水相のpHは、油溶性イネ科用除草剤の化学的分解が最少に行われる範囲内である。一部の場合には、水溶性除草剤が自然に所望の範囲内のpHを与えることができるが、他の場合には、酸(例えば、塩酸)または塩基(例えば、水酸化カリウムまたはイソプロピルアミン)を添加して、pHを調節することができる。選択した特定のイネ科用除草剤の分解に対するpHの作用は、経験的な試験によって測定することができるが、標準的な参照文献供給源、例えば、The Pesticide Manual [第11版(1997)、British Crop Protection Council出版]から既知であり、入手できることも多い。例えば、キザロフォップ-P-エチルは、アルカリ性媒体中よりも酸性ないし中性においてより大きな化学的安定性を示し、一方、トラルコキシジムは、pH5よりもpH9においてより安定性である。
【0066】
有機溶媒を、本発明に従って油溶性イネ科用除草剤のために選択すると、イネ科用除草剤の分配は、圧倒的に油相中にあるので、イネ科用除草剤の個々の分子の水相中の平均滞留時間は極めて短く、従って、イネ科用除草剤の化学的分解の機会は極めて少なくなる。しかし、すぐ上に記載したpHの調節が、化学的分解の可能性をさらに減少させ、組成物の最も長い可能な貯蔵寿命を得るために望ましい。
【0067】
本発明の組成物は、所望により、1またはそれ以上の追加の除草剤を含有することができる。これらのそれぞれは、シクロヘキセノンまたはアリールオキシフェノキシプロピオネート型のイネ科用除草剤以外の水溶性以外のものである。このような追加の除草剤は、例えば、アセトクロル(acetochlor)、アクロニフェン(aclonifen)、アラクロル(alachlor)、アメトリン(ametryn)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、アニロフォス(anilofos)、アトラジン(atrazine)、アザフェニジン(azafenidin)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、ベンフルラリン(benfluralin)、ベンフレセート(benfuresate)、ベンスルフロン(bensulfuron)-メチル、ベンスリド(bensulide)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、ビフェノックス(bifenox)、ブロモブチド(bromobutide)、ブロモフェノキシム(bromofenoxim)、ブタクロル(butachlor)、ブタミフォス(butamifos)、ブトラリン(butralin)、ブチレート(butylate)、カフェンストロール(cafenstrole)、カルベタミド(carbetamide)、カルフェントラゾン(carfentrazone)-エチル、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、クロルブロムロン(chlorbromuron)、クロリダゾン(chloridazon)、クロリムロン(chlorimuron)-エチル、クロロトルロン(chlorotoluron)、クロルニトロフェン(chlornitrofen)、クロロトルロン(chlorotoluron)、クロルプロファム(chlorpropham)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、クロルタール(chlorthal)-ジメチル、クロルチアミド(chlorthiamid)、シンメチリン(cinmethylin)、シノスルフロン(cinosulfuron)、クロマゾン(clomazone)、クロメプロプ(clomeprop)、クロランスラム(cloransulam)-メチル、シアナジン(cyanazine)、シクロエート(cycloate)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、ダイムロン(daimuron)、デスメジファム(desmedipham)、デスメトリン(desmetryn)、ジクロベニル(dichlobenil)、ジフルフェニカン(diflufenican)、ジメフロン(dimefuron)、ジメピペレート(dimepiperate)、ジメタクロル(dimethachlor)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジニトラミン(dinitramine)、ジノテルブ(dinoterb)、ジフェナミド(diphenamid)、ジチオピル(dithiopyr)、ジウロン(diuron)、EPTC、エスプロカルブ(esprocarb)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、エタメトスルフロン(ethametsulfuron)-メチル、エトフメセート(ethofumesate)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、エトベンザニド(etobenzanid)、フェノキサプロプ(fenoxaprop)-エチル、フェヌロン(fenuron)、フラムプロプ(flamprop)-メチル、フラザスルフロン(flazasulfuron)、フルクロラリン(fluchloralin)、フルメトスラム(flumetsulam)、フルミクロラック(flumiclorac)-ペンチル、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルオメツロン(fluometuron)、フルオロクロリドン(fluorochloridone)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)-エチル、フルポキサム(flupoxam)、フルレノール(flurenol)、フルリドン(fluridone)、フルロキシピル(fluroxypyr)-1-メチルヘプチル、フルルタモン(flurtamone)、フルチアセト(fluthiacet)-メチル、フォメサフェン(fomesafen)、ハロスルフロン(halosulfuron)、ヘキサジノン(hexazinone)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、インダノファン(indanofan)、イソプロツロン(isoproturon)、イソウロン(isouron)、イソキサベン(isoxaben)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、イソキサピリフォップ(isoxapyrifop)、ラクトフェン(lactofen)、レナシル(lenacil)、リヌロン(linuron)、メフェナセト(mefenacet)、メタミトロン(metamitron)、メタザクロル(metazachlor)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メチルジムロン(methyldymron)、メトベンズロン(metobenzuron)、メトブロムロン(metobromuron)、メトラクロル(metolachlor)、メトスラム(metosulam)、メトクロン(metoxuron)、メトリブジン(metribuzin)、メトスルフロン(metsulfuron)、モリネート(molinate)、モノリヌロン(monolinuron)、ナプロアニリド(naproanilide)、ナプロパミド(napropamide)、ネブロン(neburon)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、ノルフルラゾン(norflurazon)、オルベンカルブ(orbencarb)、オリザリン(oryzalin)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ペブレート(pebulate)、ペンジメタリン(pendimethalin)、ペンタノクロル(pentanochlor)、ペントキサゾン(pentoxazone)、フェンメジファム(phenmedipham)、ピペロホス(piperophos)、プレチラクロル(pretilachlor)、プリミスルフロン(primisulfuron)、プロジアミン(prodiamine)、プロメトン(prometon)、プロメトリン(prometryn)、プロパクロル(propachlor)、プロパニル(propanil)、プロパジン(propazine)、プロファム(propham)、プロピソクロル(propisochlor)、プロピザミド(propyzamide)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、プロスルフロン(prosulfuron)、ピラフルフェン(pyraflufen)-エチル、ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron)-エチル、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、ピリデート(pyridate)、ピリミノバック(pyriminobac)-メチル、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、リムスルフロン(rimsulfuron)、シズロン(siduron)、シマジン(simazine)、シメトリン(simetryn)、スルコトリオン(sulcotrione)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、スルホメツロン(sulfometuron)、スルホスルフロン(sulfosulfuron)、テブタム(tebutam)、テブチウロン(tebuthiuron)、テルバシル(terbacil)、テルブメトン(terbumeton)、テルブチラジン(terbuthylazine)、テルブトリン(terbutryn)、テニルクロル(thenylchlor)、チアゾピル(thiazopyr)、チフェンスルフロン(thifensulfuron)、チオベンカルブ(thiobencarb)、チオカルバジル(tiocarbazil)、トリアレート(triallate)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロン(tribenuron)、トリエタジン(trietazine)、トリフルラリン(trifluralin)、トリフルスルフロン(triflusulfuron)およびベルノレート(vernolate)から選択することができる。
【0068】
本発明の組成物の製造方法は、適当な容器において種々の成分を混合することを含んでなる。現在のところ好ましい成分の添加順序は、次の通りである。最初に、全ての必要な界面活性剤を、水溶性除草剤の濃厚水溶液に、所望によりpH調節のための酸または塩基と共に添加して、第1混合物を得る。油溶性のイネ科用除草剤を、有機溶媒に撹拌しながら添加して、第2混合物を得る。次いで、この第2混合物を、第1混合物に撹拌しながら添加して、最終組成物を得る。
【0069】
別の添加順序は次の通りである。水溶性除草剤の濃厚水溶液を、他の所望による水溶性成分(pH調節のための酸または塩基を含む)と共に、撹拌しながら調製して、第1混合物を得る。イネ科用除草剤を、有機溶媒に撹拌しながら添加して、第2混合物を得る。この第2混合物を、第1混合物に撹拌しながら添加し、次いで界面活性剤を添加する。物理的に安定なミクロエマルジョン組成物が生成するまで、撹拌を続ける。
【0070】
上記した添加順序以外の添加順序による方法も可能である。このような方法の一部を、本明細書中の実施例において説明する。
【0071】
所望レベルの除草活性を得るための、特定の水溶性除草剤および特定のイネ科用除草剤を含有する本発明の組成物の適用割合の選択は、通常の農業技術者の技術的範囲内である。当業者なら、個々の植物の状態、天候および成長状態、ならびに、特定の選択した外性化学物質が、本発明の組成物を用いて達成される結果に影響を与えうることを認識しているであろう。水溶性除草剤がグリホセート塩であるときには、適切な適用割合に関する多くの情報を、刊行物から入手することができる。20年以上にわたるグリホセートの使用および該使用に関する公表された研究は、多量の知識を提供しており、この知識から、雑草の制御を実際に行う者は、特定の環境条件において特定の成長段階で特定の種に対して、除草活性であるグリホセート適用割合を選択することができる。一般に、グリホセートの好ましい適用割合は、約100〜2500ga.e./haであり、より好ましくは約250〜1500ga.e./haである。
【0072】
水溶性除草剤がグリホセート(より具体的には水溶性グリホセート塩)であるときの本発明の方法は、グリホセートが除草剤として生物学的に有効である任意の全ての植物種に適用することができる。これには、世界中の極めて多種多様の植物種が含まれる。同様に、グリホセート塩を含有する本発明の組成物は、グリホセートが生物学的に有効である任意の全ての植物種に適用することができる。
【0073】
グリホセートまたはその誘導体の除草組成物を用いて、世界中の極めて多種多様の植物を制御することができる。本発明のグリホセート組成物を、除草有効量で植物に適用することができ、以下に挙げる属の1またはそれ以上の植物種の1またはそれ以上を効果的に制御することができる(これらに限定はされない):即ち、Abutilon、Amaranthus、Artemisia、Asclepias、Avena、Axonopus、Borreria、Brachiaria、Brassica、Bromus、Chenopodium、Cirsium、Commelina、Convolvulus、Cynodon、Cyperus、Digitaria、Echinochloa、Eleusine、Elymus、Equisetum、Erodium、Helianthus、Imperata、Ipomoea、Kochia、Lolium、Malva、Oryza、Ottochloa、Panicum、Paspalum、Phalaris、Phragmites、Polygonum、Portulaca、Pteridium、Pueraria、Rubus、Salsola、Setaria、Sida、Sinapis、Sorghum、Triticum、Typha、Ulex、XanthiumおよびZea属。
【0074】
グリホセート組成物が使用される特に重要な一年生の広葉種を、以下に例示する(これらに限定はされない):即ち、ベルベットリーフ(Abutilon theophrasti)、ヒエ(Amaranthus spp.)、ブトンウィード(Borreria spp.)、オイルシードレイプ、カノラ、カラシナなど(Brassica spp.)、コメリナ(Commelina spp.)、フィラリー(Erodium spp.)、ヒマワリ(Helianthus spp.)、アサガオ(Ipomoea spp.)、コキア(Kochia scoparia)、ゼニアオイ(Malva spp.)、野生ソバ、タデなど(Polygonum spp.)、スベリヒユ(Portulaca spp.)、オカヒジキ(Salsola spp.)、シーダ(Sida spp.)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)およびオナモミ(Xanthium spp.)。
【0075】
グリホセート組成物が使用される特に重要な一年生の細葉種を、以下に例示する(これらに限定はされない):即ち、カラスムギ(Avena fatua)、カーペットグラス(Axonopus spp.)、ダウニーブロム(Bromus tectorum)、ヒメシバ(Digitaria spp.)、イヌエビ(Echinochloa crus-galli)、ヤエムグラ(Eleusine indica)、一年生ドクムギ(Lolium multiflorum)、コメ(Oryza sativa)、オットクロア(Ottochloa nodosa)、バヒアグラス(Paspalum notatum)、カナリアサード(Phalaris spp.)、オオムギ(Setaria spp.)、コムギ(Triticum aestivum)およびトウモロコシ(Zea mays)。
【0076】
グリホセート組成物が使用される特に重要な多年生の広葉種を、以下に例示する(これらに限定はされない):即ち、ヤエムグラ(Artemisia spp.)、トウワタ(Asclepias spp.)、エゾキツネノアザミ(Cirsium arvense)、セイヨウヒルガオ(Convolvulus arvensis)およびクズ(Pueraria spp.)。
【0077】
グリホセート組成物が使用される特に重要な多年生の細葉種を、以下に例示する(これらに限定はされない):即ち、ブラキアリア(Brachiaria spp.)、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、イエローナッツセジ(Cyperus esculentus)、パープルナッツセジ(C. rotundus)、シバムギ(Elymus repens)、チガヤ(Imperata cylindrica)、ホソムギ(Lolium perenne)、ギニアキビ(Panicum maximum)、ダリスグラス(Paspalum dilatatum)、アシ(Phragmites spp.)、ヒメモロコシ(Sorghum halepense)およびガマ(Typha spp.)。
【0078】
グリホセート組成物が使用される他の特に重要な多年生の種を、以下に例示する(これらに限定はされない):即ち、トクサ(Equisetum spp.)、ワラビ(Pteridium aquilinum)、ブラックベリー(Rubus spp.)およびエニシダ(Ulex europaeus)。
【0079】
このように、本発明のグリホセート/イネ科用除草剤組成物、ならびに、該組成物で植物を処理する方法は、あらゆる上記の種において有用になりうる。特定の意図される方法においては、グリホセートおよびイネ科用除草剤を含んでなる本発明の植物処理組成物を、グリホセートに耐えるように遺伝的に形質転換された収穫植物の葉に、それと同時に、該収穫植物に近接して成長している雑草または望ましくない植物の葉に適用する。このような収穫植物は、イネ科用除草剤にも耐えるものでなければならない。通常、これは収穫作物を制限する(本発明の組成物は広葉収穫作物に有用である)。グリホセートに耐えるように遺伝的に軽質転換された広葉収穫作物には、その種子が、MonsantoからまたはMonsantoからのライセンス下に市販されているものが含まれる(Roundup ReadyR の商標を有する)。これらには、種々の綿、大豆、カノラおよびテンサイが含まれる。
【0080】
一般に、グリホセートは、ほとんどのイネ科雑草の制御に極めて有効であるので、グリホセート/イネ科用除草剤組成物におけるイネ科用除草剤の役割は、特に、グリホセートに耐性であるイネ科植物(主に、今ここで処理される土地において以前に成長していた、遺伝的に形質転換されたイネ科収穫植物の子孫)を制御することである。例えば、今ここでRoundup ReadyR 大豆を育てるために使用する畑において、Roundup ReadyR トウモロコシの先の収穫から生じるトウモロコシの「自生」植物は、グリホセート単独によって制御することはできないが、本発明のグリホセート/イネ科用除草剤組成物によって効果的に制御される。
【0081】
植物の葉への植物処理組成物の適用は、好ましくは、液体噴霧のための任意の通常の手段(例えば、噴霧ノズルまたは回転ディスク噴霧器)を用いる噴霧によって行う。本発明の組成物は、精密農法において使用することができる。この農法においては、装置を用いることによって、変数(例えば、存在する特定の植物種、植物の成長段階、土壌の水分状態など)に応じて、畑の異なる部分に適用する外性化学物質の量を変化させる。このような農法の1つの態様において、噴霧装置と共に作動する全体的な位置設定システムを用いて、畑の異なる部分に所望量の組成物を適用することができる。
【0082】
植物処理組成物を、通常の農業用噴霧装置を用いて容易に噴霧できるように、十分に希釈するのが好ましい。本発明のための適当な適用割合は、活性成分の種類および濃度ならびに関係する植物種などの因子に依存して変化する。葉の領域に水性組成物を適用するための有用な割合は、噴霧適用で、約25〜1000リットル/ヘクタール(L/ha)、好ましくは約50〜300L/haの範囲内であってよい。
【0083】
(実施例)
以下の実施例は、説明のためだけに挙げたものであり、本発明の範囲の限定を意図するものではない。これらの実施例において、%量は、他に記すことがなければ重量%を表す。グリホセート塩の短縮形は、IPA=イソプロピルアンモニウム;MEA=モノエタノールアンモニウムである。
【0084】
実施例1
以下の成分を含むミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表1】
Figure 0004646474
塩化アンモニウムを2N塩酸に溶解し、得られた溶液をMON 0139および追加の水と混合して、第1混合物を得た。キザロフォップ-P-エチルをAromatic 150に溶解して第2混合物を得た。次いで、この第2混合物を、撹拌しながら第1混合物に加えた。最後に、界面活性剤を加え、組成物全体を30分間撹拌した。
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0085】
実施例2
以下の成分を含むミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表2】
Figure 0004646474
塩化アンモニウムを水に溶解し、得られた溶液をMON 0139と混合して、第1混合物を得た。キザロフォップ-P-エチルをAromatic 100に溶解して第2混合物を得た。次いで、この第2混合物を、撹拌しながら第1混合物に加えた。最後に、界面活性剤を加え、組成物全体を30分間撹拌した。
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0086】
実施例3
以下の成分を用いて、実施例2の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表3】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0087】
実施例4
以下の成分を用いて、実施例2の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表4】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0088】
実施例5
以下の成分を用いて、実施例2の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表5】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0089】
実施例6
以下の成分を用いて、実施例2の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表6】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0090】
実施例7
以下の成分を用いて、実施例2の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表7】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0091】
実施例8
以下の成分を用いて、実施例2の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表8】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0092】
実施例9
以下の成分を用いて、実施例2の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表9】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0093】
実施例10
以下の成分を用いて、実施例1の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表10】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0094】
実施例11
以下の成分を用いて、実施例1の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表11】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0095】
実施例12
以下の成分を用いて、実施例1の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表12】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0096】
実施例13
以下の成分を含むミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表13】
Figure 0004646474
ベンズアルコニウムクロリドをMON 0139と混合し、次いで撹拌しながら、ポリオキシエチレン(2)ヤシ油アミンと、その後にポリオキシエチレン(5)獣脂アミンと混合して、第1混合物を得た。キザロフォップ-P-エチルをAromatic 100に溶解して第2混合物を得た。次いで、この第2混合物を、撹拌しながら第1混合物に加えた。最後に、組成物全体を30分間撹拌した。
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での許容しうる分散性を示さず、その代わりに、水の頂部に油層を形成した(この実施例の組成物は、分散剤として非イオン性界面活性剤を含んでいないことに注意)。
【0097】
実施例14
以下の成分を用いて、実施例13の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表14】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での許容しうる分散性を示さなかった(この実施例の組成物は、分散剤として非イオン性界面活性剤を含んでいないことに注意)。
【0098】
実施例15
以下の成分を用いて、実施例13の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表15】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での許容しうる分散性を示さなかった(この実施例の組成物は、分散剤として非イオン性界面活性剤を含んでいないことに注意)。
【0099】
実施例16
以下の成分を含むミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表16】
Figure 0004646474
ベンズアルコニウムクロリドをMON 0139と混合し、次いで撹拌しながら、ポリオキシエチレン(2)ヤシ油アミン、ポリオキシエチレン(5)獣脂アミンおよびポリオキシエチレン(8)ラウリルエーテルと混合して、第1混合物を得た。キザロフォップ-P-エチルをAromatic 100に溶解して第2混合物を得た。次いで、この第2混合物を、撹拌しながら第1混合物に加えた。最後に、組成物全体を30分間撹拌した。
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0100】
実施例17
以下の成分を用いて、実施例16の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表17】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0101】
実施例18
以下の成分を含むミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表18】
Figure 0004646474
イソプロピルアミンをMON 0139に加えてそのpHを高め、次いで撹拌しながら界面活性剤を加えて第1混合物を得た。キザロフォップ-P-エチルをAromatic 100に溶解して第2混合物を得た。次いで、この第2混合物を、撹拌しながら第1混合物に加えた。最後に、組成物全体を30分間撹拌した。この組成物のpHは7.4であった。
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での許容しうる分散性を示さなかった(この実施例の組成物は、分散剤として非イオン性界面活性剤を含んでいないことに注意)。
【0102】
実施例19
以下の成分を含むミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表19】
Figure 0004646474
MON 0139に界面活性剤およびDPGBE/DPGを加えて第1混合物を得た。キザロフォップ-P-エチルをAromatic 100に溶解して第2混合物を得た。次いで、この第2混合物を、撹拌しながら第1混合物に加えた。最後に、組成物全体を30分間撹拌した。
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0103】
実施例20
以下の成分を含むミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表20】
Figure 0004646474
塩化アンモニウムを2N塩酸に溶解し、得られた溶液をMON 0139と混合して、第1混合物を得た。キザロフォップ-P-エチルをAromatic 150に溶解して第2混合物を得た。次いで、この第2混合物を、撹拌しながら第1混合物に加えた。最後に、界面活性剤を加え、組成物全体を30分間撹拌した。
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0104】
実施例21
以下の成分を用いて、実施例2の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表21】
Figure 0004646474
この組成物は、曇った琥珀色のミクロエマルジョンであり、このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0105】
実施例22
以下の成分を用いて、実施例1の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表22】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0106】
実施例23
以下の成分を用いて、実施例20の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表23】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0107】
実施例24
以下の成分を用いて、実施例1の方法により、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表24】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0108】
実施例25
実施例13〜19の組成物のそれぞれから2つの試料を取り、キャップ付きのガラスビン中で保存した。各組成物の一方の試料を室温(約22℃)で保存し、他方を50℃で保存して、起こりうるキザロフォップ-P-エチルの化学的分解を促進した。保存期間の後、キザロフォップ-P-エチルをHPLCにより検定した。異なる日に組成物を調製し、保存に付したが、全ての分析を単一の日に行ったので、保存期間は組成物により異なっていた。室温試料でのキザロフォップ-P-エチル検定は、一部の場合に、算出した存在量よりもわずかに高かった。従って、化学的分解の程度のおよその尺度は、それぞれの組成物について、50℃試料のキザロフォップ-P-エチル検定を室温試料のものと比較することによって得た。これらの結果を、以下の表25に示す。
【0109】
【表25】
Figure 0004646474
【0110】
実施例17の組成物だけが、この研究において、許容しうる低い割合のキザロフォップ-P-エチル分解を示した。この組成物は、約10重量%未満(実際には6.43重量%)の乳化系(第三アミン界面活性剤からなる)、約6重量%未満(実際には3.34重量%)のベンズアルコニウムクロリド、ならびに、約5重量%未満(実際には2.23重量%)の分散系(ポリオキシエチレンアルキルエーテル界面活性剤からなる)を含んでいることがわかるであろう。実施例17の組成物中に存在する全ての界面活性剤の合計量は、12.00重量%である。
【0111】
実施例26
実施例1〜12の組成物のそれぞれから3つの試料を取り、キャップ付きのガラスビン中で保存した。各組成物の試料の1つを室温(約22℃)で保存し、1つを40℃で保存し、1つを50℃で保存して、起こりうるキザロフォップ-P-エチルの化学的分解を促進した。種々の保存期間の後、キザロフォップ-P-エチルをHPLCにより検定した。これらの検定を、新たに調製した各組成物の試料による検定と比較し、化学的分解の程度を決定した(検定損失%として算出した)。これらの結果を、以下の表26に示す。表26中の空欄は、データがないことを示す。
【0112】
【表26】
Figure 0004646474
【0113】
実施例1〜12の組成物は、表26のデータから、表示したキザロフォップ-P-エチルの化学的分解の程度に関して、3つの群に分けられることが観察される。40℃で84日間保存したときに、分解の程度は、第1群においては15%未満であり、第2群においては15〜20%であり、第3群においては20%以上である。50℃で84日間保存したときには、分解の程度は、第1群においては30%未満であり、第2群においては30〜50%であり、第3群においては50%以上である。84日間のデータがないときには、より短い期間のデータの合理的な外挿によって、組成物をこれら3つの群の1つに入れることができる。
【0114】
キザロフォップ-P-エチルの最も少ない化学的分解を示す第1群は、実施例1、2、4、9、10、11および12の組成物からなる。これらの全ては、約6重量%の乳化系(第三アミン界面活性剤からなる)を含む、本発明の好ましい態様の組成物である。
【0115】
キザロフォップ-P-エチルの比較的大きい化学的分解を示す第2群は、実施例3、5、6および8の組成物からなる。これらの全ては、約8重量%の乳化系(第三アミン界面活性剤からなる)を含む本発明のやや好ましさに劣る態様の組成物である。
【0116】
キザロフォップ-P-エチルのさらに大きい化学的分解を示す第3群は、実施例7の組成物からなる。この組成物は、10重量%を超える乳化系(第三アミン界面活性剤からなる)を含んでいる。
【0117】
実施例27
実施例1、11、12および20〜24の組成物を、Roundup ReadyR 大豆、Roundup ReadyR カノラおよびRoundup ReadyR テンサイへの葉適用による温室試験における収穫作物安全性について、ならびに、Roundup ReadyR トウモロコシ、Roundup ReadyR コメおよびRoundup ReadyR コムギに対する除草効果について評価した。比較のために、以下の市販の標準配合物を、試験に含ませた。
・MonsantoのRoundupR Ultra除草剤、即ち、界面活性剤と共にグリホセートIPA塩を含む水溶液濃厚配合物;
・Du PontのAssureR II除草剤、即ち、キザロフォップ-P-エチルを含む乳化可能な濃厚配合物。
【0118】
以下の操作を温室試験に使用した。示した植物種の種子を、85mm正方形ポット中の土壌混合物に蒔いた。この土壌混合物は、予め水蒸気で滅菌し、3.6kg/mの割合で14-14-14NPK徐放性肥料により予め肥沃化しておいた。これらのポットを、地下潅漑をして温室中に入れた。発芽の約1週間後に、必要に応じて苗を間引きし(あらゆる不健康または異常な植物の除去を含む)、均一な一連の試験ポットを得た。
【0119】
試験期間中は植物を温室内で維持し、ここで、植物は1日あたり最低14時間の光を受けた。天然光が1日の必要量の達成に不十分であるときには、約475μアインシュタインの強さの人工光を用いて、その差を埋め合わせた。曝露温度は正確に制御しなかったが、日中は平均して約27℃であり、夜間は約18℃であった。試験中は植物の地下潅漑を行って、適当な土壌水分レベルを確保した。試験期間中の相対湿度は、約50%に維持した。
【0120】
ポットを、3複製の完全ランダム実験計画で異なる処理に割り当てた。1組のポットを、参照として未処理のまま残し、この参照に対して、処理の効果を後に評価した。
【0121】
葉へのグリホセート組成物の適用は、166キロパスカル(kPa)の圧力において93リットル/ヘクタール(L/ha)の噴霧量を供給するように設定した、TeeJetTM 9501Eノズルを装着したトラック(軌道)噴霧機による噴霧により行った。適用は、植物が約2週間齢になったときに行った。処理の後、評価を行うときまで、ポットを温室に戻した。
【0122】
処理は、予め配合した濃厚組成物の水による希釈により調製した希釈水性組成物を用いて行った。比較は、等グリホセート酸当量割合で行った。植物処理組成物を調製するためのグリホセート濃厚組成物の所望の希釈度は、以下の式により算出した:
【数1】
A=RS/VC
[式中、Aは、調製する植物処理組成物に添加するグリホセート組成物の量(ml)であり、Rは、所望のグリホセート割合(グラム酸当量/ヘクタール(g a.e./ha))であり、Sは、調製する植物処理組成物の合計量(ml)であり、Vは、通常は「噴霧量」と称される植物処理組成物の適用割合(L/ha)であり、Cは、グリホセート組成物中のグリホセートの濃度(グラム酸当量/リットル(g a.e./L))である]。
【0123】
AssureR IIは、AssureR IIラベルにおいて推奨されているように、植物処理組成物の0.25容量%の市販の非イオン性界面活性剤助剤と共に適用した。AssureR IIを、RoundupR Ultraとタンク混合物において適用するときには、非イオン性界面活性剤は添加しなかった。
【0124】
収穫作物安全性および除草効果を評価するために、全ての試験植物を1人の実務技術者により検査した。該技術者は、未処理の植物と比較することにより、各処理の植物毒性の視覚的な測定である損傷%または抑制%を記録した。0%の抑制または損傷は、作用がないことを示し、100%の抑制は、全ての植物が完全に死んだことを示す。15%またはそれ未満の収穫作物損傷レベルは、ほとんどの場合に、通常使用に許容性であると考えられたが、5%またはそれ未満の損傷レベルであるのが通常は望ましい。85%またはそれ以上の抑制は、ほとんどの場合に、制御すべき雑草に対する通常の除草使用に許容性であると考えられる。
【0125】
実施例27の試験の結果を、以下の表27に示す。表27中の空欄は、データがないことを示す。
【0126】
【表27】
Figure 0004646474
【0127】
実施例28
以下の成分を用いて、実施例1の方法により(ただし、グルホシネートIPA塩をグリホセートIPA塩の代わりに用いた)、ミクロエマルジョン組成物を調製した。
【表28】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0128】
実施例28C
比較のために、以下の成分を含む「対照」ミクロエマルジョン組成物(実施例28の組成物に類似しているが、塩化アンモニウム、塩酸または水を使用しない)を調製した。
【表29】
Figure 0004646474
この組成物は、透明な琥珀色のミクロエマルジョンであり、−10℃、室温(約22℃)および50℃で物理的に安定であった。このミクロエマルジョンは、水中での良好な分散性を示した。
【0129】
実施例29
実施例28および28Cの組成物のそれぞれから4つの試料を取り、キャップ付きのガラスビン中で保存した。各組成物の試料の1つを室温(約22℃)で保存し、1つを40℃で保存し、1つを50℃で保存し、1つを60℃で保存した。14日間の保存後に、キザロフォップ-P-エチルをHPLCにより検定した。これらの検定を、新たに調製した各組成物の試料と比較して、化学的分解の程度を決定した(検定損失%として算出した)。これらの結果を、以下の表30に示す。
【0130】
【表30】
Figure 0004646474
【0131】
表30のデータからわかるように、14日後のキザロフォップの損失%は、本発明の好ましい態様を使用したときに、大きく低下する。また、キザロフォップ/グルホシネート混合物の検定の相対損失は、キザロフォップ/グリホセート混合物のもの(表26の実施例1を参照)と同等であることもわかる。
【0132】
上記した本発明の特定の態様の説明は、あらゆる可能な本発明の態様を完全に挙げることを意図するものではない。当業者なら、本明細書中に記載した特定の態様に対して、本発明の範囲内で修飾を行いうることを理解しているであろう。

Claims (10)

  1. 連続水相および不連続油相を有する液体濃厚除草ミクロエマルジョン組成物であって、以下の成分を含んでなる組成物:
    (i)該水相中の水;
    (ii)該水中に溶解している水溶性除草剤;
    (iii)シハロフォップもしくはジクロフォップまたは以下の化学式(I)で示される化合物または以下の化学式(II)で示される化合物を含んでなる、該油相中の油溶性イネ科用除草剤(該イネ科用除草剤は、該水溶性除草剤に対して1:50〜1:1の重量比で存在する):
    Figure 0004646474
    [式中、R1は、ブチリル、(2-エチルチオ)プロピルもしくは2,4,6-トリメチルフェニル基であるか、または、以下の基であり:
    Figure 0004646474
    (ここで、XはOまたはSである);
    2は、C1-4アルキル基であり;
    3は、エチル、アリルもしくは3-ハロアリル基である]
    Figure 0004646474
    [式中、R4は、以下の基であり:
    Figure 0004646474
    (ここで、R6およびR7は、独立して、水素、ハロゲン、メチル、トリフルオロメチルおよびシアノ基から選択され、YおよびZは、独立して、CHおよびNから選択され、YおよびZの少なくとも一方はNである);
    5は、水素、C1-4アルキル、アリル、プロパルギル、テトラヒドロフルフリル、2-エトキシエチルもしくは2-イソプロピリデンアミノオキシエチル基である]
    (iv)該イネ科用除草剤が、対数で表して4またはそれ以上の有機溶媒/水の分配係数を有するように選択した、該油相中の水と混和しない有機溶媒(該有機溶媒は、該イネ科用除草剤に対して:1〜30:1の重量比で存在する);
    (v)組成物の3〜10重量%量で、それぞれが第三アミン官能基を有する1またはそれ以上の界面活性剤を含有する乳化系;
    (vi)組成物の0.5〜2.5重量%のクロリドイオンを与える量での、塩酸、塩化アルカリ金属、塩化アンモニウム、低分子量有機アンモニウムクロリドおよび組成物の1〜6重量%の量での第四アンモニウムクロリド界面活性剤から選択される1またはそれ以上の水溶性塩化物;ならびに
    (vii)組成物の1〜5重量%量で、1またはそれ以上の非イオン性界面活性剤を含有する分散系。
  2. 〜50重量%の水溶性除草剤とイネ科用除草剤の混合物を含有する請求項1に記載の組成物。
  3. 水溶性除草剤が、アシフルオルフェン、アクロレイン、アミトロール、アスラム、ベナゾリン、ベンタゾン、ビアラホス、ブロマシル、ブロモキシニル、クロラムベン、クロロ酢酸、クロピラリド、2,4-D、2,4-DB、ダラポン、ジカムバ、ジクロルプロプ、ジフェンゾクアット、ジクアット、エンドタール、フェナック、フェノキサプロプ、フラムプロプ、フルミクロラック、フルオログリコフェン、フルプロパネート、フォメサフェン、フォスアミン、グルホシネート、グリホセート、イマザメト、イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イオキシニル、MCPA、MCPB、メコプロプ、メチルアルソン酸、ナプタラム、ノナン酸、パラクアット、ピクロラム、キンクロラック、スルファミン酸、2,3,6-TBA、TCA、トリクロピル、ならびに、これらの水溶性塩から選択される請求項1または2に記載の組成物。
  4. 水溶性除草剤が、グリホセートの塩である請求項1または2に記載の組成物。
  5. イネ科用除草剤が、ブトロキシジム、クレトジム、シクロキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、ハロキシフォップ、プロパキザフォップ、ならびに、クロジナフォップ、シハロフォップ、ジクロフォップ、フルアジフォップ、フルアジフォップ-P、キザロフォップおよびキザロフォップ-PのC1-4アルキルおよびプロパルギルエステルから選択される請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 水溶性除草剤がグリホセートの塩であり、イネ科用除草剤がキザロフォップ-P-エチルである請求項1または2に記載の組成物。
  7. 乳化系が、ポリオキシエチレン(2〜20)第三アルキルアミンおよびポリオキシエチレン(2〜20)第三アルキルエーテルアミンから選択される1またはそれ以上の界面活性剤を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. 塩化物が、塩化アンモニウムおよび塩酸の一方または両方である請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. 望ましくない植物を死滅させるかまたは制御する方法であって、請求項1〜のいずれかに記載の組成物を水で希釈して植物処理組成物を生成させ、この植物処理組成物を望ましくない植物の葉に適用することを含んでなる方法。
  10. 組成物中に存在する水溶性除草剤がグリホセートの塩であり、望ましくない植物が、組成物中に存在する水溶性除草剤に耐えるように遺伝的に形質転換されたグリホセート耐性のトウモロコシ、コメおよびコムギから選択されるイネ科の収穫植物の子孫からなり、該望ましくない植物が、該水溶性除草剤に耐えるように遺伝的に形質転換されたグリホセート耐性の綿、大豆、アブラナ、カノラおよびテンサイから選択される広葉収穫作物を含む土地で成長している請求項に記載の方法。
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