JP4645934B2 - アクリル酸系重合体水溶液の製造法及びアクリル酸系重合体水溶液 - Google Patents

アクリル酸系重合体水溶液の製造法及びアクリル酸系重合体水溶液 Download PDF

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Description

この発明は、発熱を抑える冷却シートや経皮吸収性製剤、いわゆるハップ剤などの水性ゲル粘着剤のベース基材、あるいは初期粘着性付与剤として、さらにはクリーム、ローション、歯磨き、シャンプーなどの化粧品、水性塗料、水性接着剤、シーリング剤などの増粘剤、顔料や骨材の沈降防止剤などとして様々な分野で使用されているアクリル酸系重合体水溶液、より詳しくは、残存単量体が非常に少ないアクリル酸系重合体水溶液の製造法及びアクリル酸系重合体水溶液に関するものである。
高重合度のポリアクリル酸系重合体は、クリーム、ローション、歯磨き、シャンプーなどの化粧品、水性塗料、水性接着剤、シーリング剤などの増粘剤、ハップ剤の基剤又は粘着性向上剤、顔料や骨材の分散剤・バインダー及び沈降防止剤、乾電池の金属粉の分散安定剤などとして様々な分野で使用されている。
この高重合度のポリアクリル酸系重合体を、化粧料の添加物、医薬徐放性担体、皮膚貼付剤の添加物などに使用される場合には、商品の臭い、皮膚への刺激性、保存安定性などの理由により、残存モノマー含有量をできる限り低減した製品、すなわちポリアクリル酸系重合体が求められている。
この高重合度のアクリル酸重合体を得る方法としては、水溶液重合、水可溶性有機溶剤水溶液中での重合、逆相懸濁重合、析出重合法などが良く知られており、アクリル酸重合体の水溶液や粉末の形態で市場に出されている。
しかしながら、逆相懸濁重合や析出重合によって得られたアクリル酸系重合体は、重合に使用した溶剤が含まれているので、粉末化の後にも、残存溶剤が完全には抜けきらない欠点を持っている。
また、水溶液重合や水可溶性有機溶剤水溶液中での重合による方法では、水溶液状態のままの製品では残存溶剤の問題はないものの、一般的に残存単量体が多いといった傾向がある。
また、化粧料添加物、医薬徐放性担体、皮膚貼付剤添加物などに使用される場合は、特に残存単量体の少ないことが要求されているので、残存単量体の含有量が問題となっている。
一方、水溶性重合体の残存単量体を低減する方法としては、特開昭55−135110号公報(特許文献1)に示されるような亜硫酸塩、亜硫酸水素塩を重合の際に併用する方法、あるいは特開昭50−96689号公報(特許文献2)に示されるように重合開始剤として、レドックス系とアゾ系開始剤とを併用する方法、さらには、低温分解型と高温分解型のラジカル開始剤の併用による方法などが知られている。
この亜硫酸塩、亜硫酸水素塩の添加による方法では、残存単量体の低減にはかなりの効果があるものの、毒性のある亜硫酸ガスの発生があり、問題である。
特に、レドックス系とアゾ系開始剤との併用、低温分解型と高温分解型のラジカル開始剤の併用では、実質的に十分な効果がなく、工業的に問題がある。
これらの問題を回避するために、特開平6−135828号公報(特許文献3)に示されるように、水溶液重合や水可溶性有機溶剤水溶液中での重合によって得た重合体を、乾燥させることによって、残存単量体を低減した高重合度のアクリル酸系重合体粉体を使用する方法も知られている。
この高重合度のアクリル酸系重合体は、通常のスプレードライヤーでの乾燥粉末化が非常に困難で、例えば、特開2002−212221号公報(特許文献4)等に示されるように、一般に、ドラムドライヤーで乾燥やシート状にして乾燥する方法が好ましいとされている。
この方法は、残存単量体も一般的には少ない傾向にあるが、粉砕時に金属粉などの混入や水分除去によるエネルギー損失が大きいなどの問題がある。
さらに、これらの粉末品を再溶解することによって、残存単量体の少ない高重合度のアクリル酸系重合体水溶液を製造できる。
しかしながら、粉末品は再溶解時に継粉状態になり易く、均一な溶解液を作製するには多大な時間を要するため、工業的な製造法にはなり得ない。
また、特開平11−49816号公報(特許文献5)に示されるように、アルカリ金属で中和されたアクリル酸系重合体粉体の場合には、低級アルコール水溶液による洗浄の方法が知られている。
しかしながら、アクリル酸を主体とする重合体粉体の場合は、重合体自体が低級アルコールに可溶なため、実質的に洗浄が不可能で、例え、可能であっても工程が長くなり、製品の価格が高価になるなどの問題を抱えている。
特開昭55−135110号公報 (特許請求の範囲) 特開昭50− 96689号公報 (特許請求の範囲) 特開平06−135828号公報 (実施例) 特開2002−212221号公報(実施例) 特開平11−049816号公報 (特許請求の範囲)
かかる現状に鑑み、発明者等はアクリル酸系重合体水溶液の製造法について、種々検討した結果、低濃度で高粘度でありながら、残存単量体が著しく低減したアクリル酸系重合体水溶液の調製に成功し、この発明を完成させた。
この発明の目的は、粉末化の工程を経ることなく、かつアクリル酸系重合体の本質的な特徴を損なうことなく、感温性水性ゲル、化粧料添加物、医薬徐放性担体、皮膚貼付剤添加物などに使用され得る、低濃度で高粘度、かつ、残存単量体低減したアクリル酸系重合体水溶液およびその製造法を提供することである。
すなわち、この発明の請求項1に記載の発明は、
アクリル酸系単量体又はアクリル酸系単量体を主体とする単量体混合物を、下記式(3)の関係を満たす量のラジカル開始剤を用いて水性媒体中において重合し、重量平均分子量が50万以上であるアクリル酸系重合体とすることによって
水溶液粘度と不揮発分が、下記の(式1)及び(式2)で表せる関係を満たし、かつ、残存アクリル酸系単量体が不揮発分に対して7,000ppm以下である重合体水溶液を得ること
を特徴とするアクリル酸系重合体水溶液の製造法である。
5≦[N]≦25 (式1)
[N]/log[V]≦5 (式2)
0.18≧([I]/[M])×100≧0.13 (式3)
なお、上記式中、
[N]は、温度105℃×2時間加熱後の不揮発分量(質量%)
[V]は、温度25℃の水溶液のブルックフィールド粘度(mPa・s)
[I]は、使用したラジカル開始剤のモル数
[M]は使用した単量体群のモル数
を表す。
また、上記アクリル酸系重合体水溶液の不揮発分量及びブルックフィールド粘度は、重合時の水性媒体が水可溶性有機溶剤を含有していた場合は、当該水可溶性有機溶剤を除去することによって、非水溶剤の存在しない水溶液として測定したものである。
また、この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法において、
前記アクリル酸系重合体が、
ラジカル重合開始剤による追加触媒処理の施されたものであること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法において、
前記水性媒体が、
水可溶性有機溶剤を含有していること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法において、
前記アクリル酸系重合体を構成する単量体の75〜100重量%が、
アクリル酸であること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項3に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法において、
前記アクリル酸系重合体が、
アクリル酸の重合体であること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法において、
前記水可溶性有機溶剤が、
アセトンであって、水性媒体中に50質量%以下の量で混用されていること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項7に記載の発明は、
請求項1又は2に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法において、
前記残存アクリル酸系単量体が、
不揮発分に対して5,000ppm以下であること
を特徴とするものである。
さらに、この発明の請求項8に記載の発明は、
請求項1〜7のいずれかに記載の、アクリル酸系重合体水溶液の製造法で調製されたこと
を特徴とするアクリル酸系重合体水溶液である。
この発明のアクリル酸系重合体水溶液の製造法は、アクリル酸系単量体又はアクリル酸系単量体を主体とする単量体混合物を、水性媒体中で、特定量のラジカル重合開始剤を用いて重合、必要に応じてラジカル重合開始剤にて追加触媒処理を施し、重量平均分子量が50万以上であるアクリル酸系重合体を得、水性媒体が水可溶性有機溶剤を含有している場合は、前記水可溶性有機溶剤を除去して得られる水溶液粘度と不揮発分の関係が特定条件を満たし、残存単量体低減、また、アクリル酸系重合体の本質的な特徴を損なうことなく、低濃度で高粘度のアクリル酸系重合体水溶液を安全に製造することを可能としたものである。
特に、この発明のアクリル酸系重合体水溶液の製造法は、水分除去によるエネルギー損失が大きく、かつ金属粉などが混入する虞のある粉末化工程を経ることがない。
また、再溶解時に継粉状態になり易く、均一な溶解液を作製するには、多大な時間を要する粉末品を経ることなく、容易に低濃度で高粘度のアクリル酸系重合体水溶液を安全に製造することができる。
また、この発明の製造法で得られるアクリル酸系重合体水溶液は、残存単量体が非常に少なく、また、アクリル酸系重合体の本質的な特徴を損なうことなく、低濃度で高粘度であるため、感温性水性ゲル、化粧料添加物、医薬徐放性担体、皮膚貼付剤添加物などに最適に使用することができる。
この発明におけるアクリル酸系重合体は、構成単量体として、アクリル酸又はその塩からなるアクリル酸系単量体、もしくはそれらを主体とするビニル重合性単量体混合物からなるものである。
この発明の特長を生かすためには、アクリル酸単独あるいはアクリル酸を主体とする単量体混合物からなるものが好ましく、特に好ましいものはアクリル酸単独のものである。
前記のアクリル酸塩としては、アクリル酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩(例えばトリエチルアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールなど)が挙げられる。
また、アクリル酸以外のビニル重合性単量体としては、例えば、イタコン酸、マレイン酸、メタクリル酸、並びにそれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、メタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミドなどの水溶性単量体などが挙げられる。
さらに、スチレン、アクリル酸エステル(メチル、エチル、ブチル、ステアリル等)、メタクリル酸メチルなどの非水溶性単量体も、アクリル酸系重合体の水溶性を損なわない限りにおいて使用しても構わない。
これらアクリル酸系単量体以外のビニル重合性単量体は、アクリル酸系重合体の水溶性を損なう傾向があるため、できるだけ少量の使用が好ましい。
具体的には、この発明のアクリル酸系重合体水溶液のアクリル酸系重合体を構成する単量体の内の25質量%未満、さらに好ましくは10質量%未満である。
また、アクリル酸系重合体の水溶液に、チキソトロピック性を付与するため、多価ビニル重合性単量体を使用してもよい。
この多価ビニル重合性単量体の例としては、
エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、イソシアヌル酸トリアリル、メンタエリスリトールジメタクリレート、エチレングリコールジアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、メンタエリスリトールジアリルエーテル、テトラアリルエタン、ポリアリルサッカロース、ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼンスルホン酸
などが挙げられる。
これら多価ビニル重合性単量体は、ゲル化してアクリル酸系重合体の水溶性を損なう傾向があるためできるだけ少量の使用が好ましい。
具体的には、この発明のアクリル酸系重合体水溶液のアクリル酸系重合体を構成する単量体の内の2質量%未満、さらに好ましくは1質量%未満である。
この発明において、前記アクリル酸系重合体の重量平均分子量は、50万以上で好ましくは重量平均分子量が80万以上の重合体である。
重量平均分子量が50万未満のアクリル酸系重合体は、比較的簡単に残存単量体が低く製造できるもので、かつ水溶液粘度も比較的低く、この発明の対象外のものである
また、この発明におけるアクリル酸系重合体水溶液は、その水溶液粘度と固形分が、下記の(式1)および(式2)に示される関係を満たすことが必須のものである。
5≦[N]≦25 (式1)
[N]/log[V]≦ (式2)
なお、式中、
[N]は、温度105℃×2時間後の不揮発分量(質量%)
[V]は、温度25℃の水溶液のブルックフィールド粘度(mPa・s)
を表す。
前記の(式1)は、アクリル酸系重合体水溶液の温度105℃×2時間後の不揮発分量(質量%)を示す。
この発明におけるアクリル酸系重合体水溶液の温度105℃×2時間後の不揮発分量は5〜25質量%で、この発明にとり好ましいものは7〜22質量%のものである。
不揮発分量が5質量%未満では、有効成分としてのアクリル酸系重合体が少ないことを意味し、高粘度のものの調製が困難になる。
また、包装材料費や輸送費を勘案すると、工業製品として問題を有するものである。
一方、不揮発分量が25質量%を超えると、高濃度のため、水溶液の粘度が著しく高くなり、工業的な取り扱いが実質上不可能となる。
前記(式2)は、アクリル酸系重合体水溶液の温度105℃×2時間後の不揮発分量(質量%)と、温度25℃の水溶液のブルックフィールド粘度(mPa・s)の関係を示すものである。
アクリル酸系重合体水溶液の、温度105℃×2時間後の不揮発分量(質量%)[N]を、アクリル酸系重合体水溶液の温度25℃のブルックフィールド粘度(mPa・s)の常用対数値[V]で除した値が、5以下である。
この値が5を超えた場合は、アクリル酸系重合体水溶液の濃度に対して粘度が低いことを意味し、粘度が低い水溶液では、比較的簡単に残存単量体が低く製造できるうえ、濃度が低いこと自体に上記したように問題を有し、また、高粘度のものの調製が困難である。
前記(式1)および(式2)の関係を図1に示す。
この発明のアクリル酸系重合体水溶液は、図1における中央上部に示される範囲に包含される区域に、その不揮発分量と粘度の関係が示されるものである。
この発明のアクリル酸系重合体水溶液は、前述したアクリル酸系単量体、もしくはそれらを主体とする単量体混合物を、水溶液中又は水可溶性有機溶剤水溶液中で、ラジカル開始剤によって重合することによって調製されるものである。
水溶液中での重合の場合は、重合終了後そのままの状態で、あるいは濃縮又は希釈によって所定の不揮発分量を調整して製品化される。
この発明における重合方法では、水溶液中での重合がもっとも好ましい。
その際、重合反応中の粘度の上昇を抑えるため、あるいはラジカル開始剤の溶解性向上のため、水可溶性有機溶剤を使用しても構わない。
前記の水可溶性有機溶剤水溶液中で重合した場合は、水可溶性有機溶剤の除去が必要である。
水可溶性有機溶剤の除去後、そのままの状態であるいは濃縮又は希釈によって、所定の不揮発分量を調整して製品化される。
また、水可溶性有機溶剤の除去前や除去中に、水を添加してもよい。
水可溶性有機溶剤が水と共沸する場合は、水可溶性有機溶剤の除去に優位に働くため、工程の短縮を計ることが可能となる。
この発明における水可溶性有機溶剤は、水可溶の有機溶媒であれば何でもよく、水可溶の濃度以下で使用することができる。
水可溶性有機溶剤の具体例としては、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、メチルセルソルブ、ジオキサン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
水可溶性有機溶剤の除去の必要性から、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノールなどの低沸点有機溶剤が好ましい。
また、アルコール系の水可溶性有機溶剤の場合は、重合中に、アクリル酸とのエステル交換やラジカルの連鎖異動で、重合度の低減が起こるため好ましい。
また、アセトンが、水可溶性有機溶剤の除去の簡易さも含めて最も好ましい。
その際、水可溶性有機溶剤の水溶液濃度は、50質量%以下であることが好ましい。
さらに好ましくは30質量%以下である。50質量%を超えた濃度では、水可溶性有機溶剤の除去に時間が掛かり過ぎるため、工業的に好ましくない。
この発明において用いられるラジカル開始剤としては、通常の無機過酸化物系開始剤、有機過酸化物系開始剤やアゾ化合物系開始剤でよく、単一あるいは併用で使用することができる。
例えば、無機過酸化物系開始剤としては、過硫酸の金属塩(ナトリウム、カリウム)あるいはアンモニウム塩が挙げられる。
また、有機過酸化物系開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t−ブチルハイドロパーオキシド、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネートなどが挙げられる。
アゾ化合物系開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルなどが挙げられる。
この発明における好ましいラジカル開始剤は、重合の制御のし易さから、水可溶タイプや水可溶性有機溶剤可溶タイプのものが好ましい。
過硫酸塩(ナトリウム、カリウムあるいはアンモニウム塩)や、過硫酸塩(ナトリウム、カリウムあるいはアンモニウム塩)を、亜硫酸塩化合物、重亜硫酸塩化合物などの還元性物質との併用でのレドックス開始剤、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸などが水可溶タイプで、好ましいラジカル開始剤として挙げられる。
このうち2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸が、重合度の制御、重合工程の簡便さから最も好ましい。
この発明におけるラジカル開始剤の添加部数は、全単量体量を[M(mol)]、全開始剤量(追加触媒工程で使用する分も含めて)を[I(mol)]としたとき、
0.18≧([I]/[M])×100≧0.13
で表される関係式を満たすことが必要である
前記関係式において、([I]/[M])×100<0.13になるものでは、残存アクリル酸単量体が不揮発分に対して7000ppmを超えてしまい、目的とするアクリル酸系重合体水溶液を得ることが困難である。
また、前記関係式において、([I]/[M])×100>0.18では、ラジカル開始剤の濃度が高すぎるため、通常のラジカル重合を行った際には、残存アクリル酸単量体の低減には著しく効果があるものの、重量平均分子量が50万以上のアクリル酸系重合体を得ることが難しく、高温での保存で粘度低下が生じ易くなるなどの問題が発生することがある。
この発明において、アクリル酸系重合体は、その重量平均分子量50万以上にすることが必要で、好ましく80万以上の平均分子量を持つものにすることである
そのためには、ラジカル開始剤の添加量と添加時期、重合温度、単量体濃度を正確に制御することが望まれる。
この発明においては、比較的開始剤が多いので、重合度の温度依存性が大きくなる傾向にあるので、重合温度は正確に制御しなければない。
その理由は、重合温度のバラツキが、製品のバッチ毎粘度のバラツキに反映されてしまうからである。
この発明におけるアクリル酸系重合体水溶液に含まれる残存アクリル酸単量体は、温度105℃で2時間処理して得られた不揮発分量に対して7,000ppm以下であるが、5,000ppm以下にしたものが好ましく、この明細書に記載されている製造法によって容易に得られるものである。
この残存アクリル酸単量体の算出方法は、ヨウ化カリ−チオ硫酸ナトリウムによる滴定分析であっても、ガスクロマトグラフィーや液体クロマトグラフィーによる定量分析の何れでもよく、その間の誤差は殆ど無視できるものである。
以下、実施例及び比較例によって、この発明をさらに具体的に説明する。
<不揮発分の測定>
約1gの水溶液をアルミ製の容器に取り正確に秤量し、温度105℃に設定された通風乾燥機に入れ2時間後に取り出し、直ちにデシケーター内で保管した。
十分に冷却したのち正確に秤量し、不揮発分(質量%)を算出した。
<粘度の測定>
実施例および比較例で作製した水溶液をそのまま温度25℃に保持して、ブルッグフィールド粘度計(以下、B型粘度計と略称する。)によって測定した。
<重量平均分子量の測定>
重量平均分子量はGPCによって測定した。その際の測定条件は、以下に記した。
カラム:PLアクアゲルOH(ポリマーラボラトリー社製)
溶離液:0.2M硝酸ナトリウム+0.01M燐酸
流量 :1.0ml/分
検出器:示差屈折計
なお、標準物質は、市販のポリエチレンオキサイド標準物質を使用した。
<残存単量体の測定方法(ヨウ化カリ−チオ硫酸ナトリウムによる滴定分析)>
「医薬品添加物規格 1998」(薬事日報社発行)のカルボキシビニルポリマーの項(p.196〜198)に記載の方法に準拠して測定し、不揮発分換算して算出した。
<残存単量体の測定方法(液体クロマトグラフィー法)>
液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと略称する。)によっても測定した。
試料の調整は、水溶液を共栓付きフラスコに0.1gを精秤し、HPLC用溶離液20mlを加えて試料とした。
測定条件を、以下に記す。
〔カラム〕
Intersil OSD−3 4.6mmf×150mm(GLサイエンス社製)又はその相当品
〔プレカラム〕
カートリッジカードカラム
〔カラム温度〕
温度40℃
〔溶離液〕
リン酸水素カリウム(KHPO)4.355gを蒸留水で溶解し、2lに増量し、220mlのアセトニトリルを加え良く混合した後、リン酸でpHを2.5に調整したものを使用
〔流速〕
1.0ml/min
〔注入量〕
20μl
〔検出波長〕
UV 210nm
あらかじめ作成したアクリル酸による検量線により、不揮発分に対する残存単量体を求めた。
<実施例1>
ジムロート氏冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた3リットルの4つ口フラスコに、1600gのイオン交換水を仕込み、200ml/minの流量の窒素ガスを吹き込みながら昇温した。
内温が温度68℃に達した時点で、あらかじめ2.0gの2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を溶解させた400gのアクリル酸を、30分毎にほぼ均等に5回に分けて投入した。
初回のアクリル酸投入後重合熱によって内温が上昇し、温度72℃でピークを示した。
内温を温度68℃に復帰させた後、2回目以降のアクリル酸を投入し、最終のアクリル酸投入が終了してから1時間後に、0.65gの2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を少量のイオン交換水に溶解させ、追加触媒として投入し、熟成温度として内温を温度約77℃に制御し、約2時間熟成し、その後に冷却した。
冷却を開始するまで、窒素ガスの吹き込みを継続した。
この場合は、([I(mol)]/[M(mol)])×100=0.17であった。
なお、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の分子量を271、アクリル酸の分子量を72として算出した。
この水溶液の不揮発分(質量%)は、21.5質量%、ブルッグフィールド粘度は、75,000mPa・sであった。
よって、[N]/log[V]の値は4.41であった。
この水溶液中の重合体の重量平均分子量は1,200,000で、残存単量体は、ヨウ化カリ−チオ硫酸ナトリウムによる滴定分析で4,800ppm、液体クロマトグラフィー法での分析で4500ppmであった。
<実施例2〜4および比較例1〜4>
実施例1と同様に実施した。
それらの仕込み比、中心の重合温度、分割回数、分割間隔、熟成温度、熟成時間および評価結果などを表1(実施例)、表2(比較例)に示した。
なお、実施例2,3、比較例3では、使用した単量体群をあらかじめ十分に撹拌し、均一にして各々の分割回数で投入した。
また、実施例2,3、比較例3では、アセトン、メタノールを重合中は還流させ、熟成期間中にフラスコとジムロート氏冷却器の間に溶剤回収の連結管を施し、アセトン、メタノールを完全に回収した。
また、実施例5および比較例5は、重合度分布の広い製品を作製するため、フラスコ内で2段階の重合を行った。
<実施例5の一段目>
ジブロート氏冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた3リットルの4つ口フラスコに、1080gのイオン交換水と120gのアクリル酸を仕込み、200ml/minの流量の窒素ガスを吹き込みながら昇温した。
内温が温度60℃に達した時点で、予めごく少量のイオン交換水に溶解させた0.032gの2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩をフラスコに投入した。
内温が上昇し、温度70℃でピークを示した。外温を冷やして内温を温度63℃に復帰させ、内温が温度63℃で安定してから2時間後に、0.68gの2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を、少量のイオン交換水に溶解させて追加触媒として投入し、内温を温度約77℃に制御した後に冷却した。
<実施例5の二段目>
内温が温度50℃以下になった時点で、1320gのイオン交換水を追加投入し、再び昇温した。
内温が温度68℃に達した時点で、予め1.12gの2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を溶解させた280gのアクリル酸を、60分毎にほぼ均等に3回に分けて投入した。最終のアクリル酸投入が終了してから2時間後に、0.2gの2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を少量のイオン交換水に溶解させて追加触媒として投入し、約2時間、内温を温度約77℃に制御した後に冷却した。
冷却を開始するまで、窒素ガスの吹き込みを継続した。
それらの仕込み比、中心の重合温度、分割回数、分割間隔、熟成温度、熟成時間および評価結果などを表1に示した。
<比較例5>
実施例5と同様に二段階で重合を実施した。
それらの仕込み比、中心の重合温度、分割回数、分割間隔、熟成温度、熟成時間および評価結果などを表2に示した。
Figure 0004645934
Figure 0004645934
この発明のアクリル酸系重合体水溶液の製造法によれば、残存単量体が非常に少ないアクリル酸系重合体水溶液が製造でき、調製されたアクリル酸系重合体水溶液は、高粘度で残存単量体含有量が低減したものである。
したがって、水性塗料、水性接着剤、シーリング剤などの増粘剤、粘着性向上剤、顔料や骨材の分散剤、バインダーおよび沈降防止剤、更には、乾電池の金属粉の分散安定剤など従来アクリル酸系重合体が用いられていた産業分野ではもちろん、商品の臭い、皮膚への刺激性、保存安定性などの理由により、残存モノマー含有量をできる限り低減した製品が求められる、発熱を抑える冷却シートや経皮吸収性製剤、所謂ハップ剤の水性ゲル粘着剤のベース基材あるいは初期粘着性付与剤として、さらには、クリーム、ローション、歯磨き、シャンプーなどの化粧品などを調製する産業分野でも利用することが可能なものである。
この発明に係るアクリル酸系重合体水溶液の不揮発分量ブルックフィールド粘度の関係を示す説明図である。
なし

Claims (8)

  1. アクリル酸系単量体又はアクリル酸系単量体を主体とする単量体混合物を、下記式(3)の関係を満たす量のラジカル開始剤を用いて水性媒体中において重合し、重量平均分子量が50万以上であるアクリル酸系重合体とすることによって
    水溶液粘度と不揮発分が、下記の(式1)及び(式2)で表せる関係を満たし、かつ、残存アクリル酸系単量体が不揮発分に対して7,000ppm以下である重合体水溶液を得ること
    を特徴とするアクリル酸系重合体水溶液の製造法。

    5≦[N]≦25 (式1)
    [N]/log[V]≦5 (式2)
    0.18≧([I]/[M])×100≧0.13 (式3)
    なお、上記式中、
    [N]は、温度105℃×2時間加熱後の不揮発分量(質量%)
    [V]は、温度25℃の水溶液のブルックフィールド粘度(mPa・s)
    [I]は、使用したラジカル開始剤のモル数
    [M]は使用した単量体群のモル数
    を表す。
    また、上記アクリル酸系重合体水溶液の不揮発分量及びブルックフィールド粘度は、重合時の水性媒体が水可溶性有機溶剤を含有していた場合は、当該水可溶性有機溶剤を除去することによって、非水溶剤の存在しない水溶液として測定したものである。
  2. 前記アクリル酸系重合体が、
    ラジカル重合開始剤による追加触媒処理の施されたものであること
    を特徴とする請求項1に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法。
  3. 前記水性媒体が、
    水可溶性有機溶剤を含有していること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法。
  4. 前記アクリル酸系重合体を構成する単量体の75〜100重量%が、
    アクリル酸であること
    を特徴とする請求項3に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法。
  5. 前記アクリル酸系重合体が、
    アクリル酸の重合体であること
    を特徴とする請求項3に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法。
  6. 前記水可溶性有機溶剤が、
    アセトンであって、水性媒体中に50質量%以下の量で混用されていること
    を特徴とする請求項に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法。
  7. 前記残存アクリル酸系単量体が、
    不揮発分に対して5,000ppm以下であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の、アクリル酸系重合体水溶液の製造法で調製されたこと
    を特徴とするアクリル酸系重合体水溶液。
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