JP4645854B2 - 希土類永久磁石の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒及び/又は潤滑油に長時間浸漬する希土類永久磁石、特に空調用高効率モータに用いられて有効な永久磁石の製造方法に関する。
希土類永久磁石は、その優れた磁気特性と経済性のために、電気・電子機器の多くの分野で利用されており、近年その生産量は急激に増大しつつある。これらのうち希土類系永久磁石は、希土類コバルト磁石(SmCo)に比べて主要元素であるNdがSmより豊富に存在すること、Coを多量に使用しないことから原材料費が安価であり、磁気特性も希土類コバルト磁石をはるかに凌ぐことから、これまで希土類コバルト磁石が使用されてきた小型磁気回路だけでなく、ハードフェライトあるいは電磁石が使われていた分野にも広く応用されている。エアコンや冷蔵庫などのコンプレッサー用モータにおいても、エネルギー効率を上げて電力消費量を少なくすることを目的に、従来の誘導電動機やフェライト磁石を使用した同期型回転機から希土類磁石を使用したDCブラシレスモータへの転換が進みつつある。
回転電動機のうち、リラクタンストルクを主に、あるいは補助的に利用するリラクタンストルク応用電動機が注目され、最も効率的な電動機として空調圧縮機などの家電分野や自動車分野を中心にその実用化が急速に進んでいる。特に、一般家庭において使用電力の約25%を空調機器が占めており、空調用モータの高効率化が重要視されている。
リラクタンストルク応用電動機には、スイッチドリラクタンスモータ(SRM)、シンクロナスリラクタンスモータ(SynRM)及び、埋め込み磁石構造のPMモータ(IPMSM)があるが、リラクタンストルクと永久磁石の磁束と電機子電流との積によって、発生する磁石トルクの割合が異なってくる。磁石トルクとリラクタンストルクがハイブリッドされたIPMSMは、永久磁石を回転子に埋め込み、インダクタンスを大きくして駆動電流を適切にベクトル制御することで、リラクタンストルクの併用に加えて、少ない電流で磁束制御可能となる。従って、IPMSMは低速〜高速まで広い範囲で高効率であること、広い範囲で定出力であること、低速大トルク、小型軽量がはかれるなどの特徴を有する。こうした特徴を活かした高効率空調用モータとすれば、年間電気代の削減、高い暖房能力が達成できるものであると考えられている。
R−T−B系永久磁石は、主成分として希土類元素及び鉄を含有するため、湿度を帯びた空気中では短時間のうちに容易に酸化するという欠点を有している。磁気回路に組み込んだ場合には、これらの酸化腐食により磁気回路の出力を低下させたり、発生した錆等によって周辺機器を汚染するなどの問題があった。このため、一般に希土類磁石は表面処理を行って使用されている。希土類磁石における表面処理法には、電気メッキや無電解メッキ、更にはAlイオンプレーティング法や各種の塗装などを行って使用されている。
冷媒や潤滑油又はそれらの混合系内で使用されるエアコン用コンプレッサーモータにおいて使用される希土類永久磁石は、これら冷媒及び冷凍機油の混合系での高温・高圧力下での耐食性が求められる。
例えば、特開平11−150930号公報(特許文献1)において、冷媒圧縮機内回転子の鉄心内の希土類磁石では、表面処理を行わない磁石材を用いることが提案されている。しかし、HFC冷媒と冷凍機油であるエーテル系又はエステル系の組み合わせにより、高温長時間の運転によって、組み込まれた磁石の磁気特性が低下する可能性がある。
従って、これらの用途においては、上述の各種表面処理の適用が検討される訳であるが、例えばAlイオンプレーティング法ではコストが高くて工業的には問題があり、塗装は溶媒や油と反応するために使えず、またメッキ法ではローターとシャフトの焼き嵌め温度でメッキ膜が剥がれたりするなど、高温での安定性に問題があるために使用できず、またこれらの表面処理は大型の磁石には工業化が難しく、メッキの不良品が多く発生してしまう。
このように、高効率モータに使用される希土類永久磁石は、高温高圧の冷媒又は潤滑油あるいはその両方に長時間浸漬することによって、それらと反応したり腐食したりして磁気特性が劣化する問題がある。
こうした特殊な使用環境に対して高い信頼性を持つR−T−B系永久磁石として、特開2002−57052号公報(特許文献2)において、得られた焼結磁石を酸素分圧が10-6〜100Torrであるアルゴン、窒素、又は低圧真空雰囲気にて、10分〜10時間熱処理する製法が提案されている。しかしながら、均一な熱処理雰囲気のために高価な雰囲気炉を必要とし、このためより安価で簡便な手法が求められていた。
特開平11−150930号公報 特開2002−57052号公報
本発明は、上記問題点を解決したもので、上記のような過酷な使用条件下においても、優れた安定性と高耐食性及び水素バリアー性を有する希土類永久磁石のより安価で簡便な製造方法を提供するものである。
本発明は、上記目的を達成するため、
(1)冷媒及び/又は潤滑油に長時間浸漬する希土類永久磁石を製造する方法において、主成分をR(Rは希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ)、T(TはFe、又はFe及びCo)、及びBとし、Rが26.8〜33.5質量%、Bが0.78〜1.25質量%、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mn,Sn,Mo,Zn,Pb,Sb,Al,Si,V,Cr,Ti,Cu,Ca,Mgから選ばれる1種又は2種以上の元素の合計量が0.05〜3.5質量%、残部がT及び不可避の不純物からなる合金を鋳造し、アルゴン、窒素又は真空の無酸素雰囲気中で粉砕した後、微粉砕、磁場中成型、焼結、時効を順次行って焼結磁石とし、その酸素濃度が0.3〜0.8質量%で、磁気特性がBrで12.0kG以上14.8kG以下、iHcが11kOe以上35kOe以下である焼結磁石を切断及び/又は研磨して表面を加工仕上げした後、アルカノールアミン類を含むアルカリ溶液に1〜100時間浸漬させ、引き続き酸素分圧が1.3×103Pa(10Torr)以上の雰囲気において、200〜350℃にて0.5〜24時間熱処理することを特徴とする希土類永久磁石の製造方法、
(2)冷媒及び/又は潤滑油に長時間浸漬する希土類永久磁石を製造する方法において、主成分をR(Rは希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ)、T(TはFe、又はFe及びCo)、及びBとし、Rが26.8〜33.5質量%、Bが0.78〜1.25質量%、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mn,Sn,Mo,Zn,Pb,Sb,Al,Si,V,Cr,Ti,Cu,Ca,Mgから選ばれる1種又は2種以上の元素の合計量が0.05〜3.5質量%、残部がT及び不可避の不純物からなる合金を母合金とし、R’(R’は希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ)が28〜70質量%、Bが0〜1.5質量%、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mo,Al,Si,V,Cr,Ti,Cuから選ばれる1種又は2種以上の元素の合計量が0.05〜10質量%、残部がT(Tの中でCoの割合が10質量%以上でFeの割合が90質量%以下)及び不可避の不純物からなる合金を助材とし、アルゴン、窒素又は真空の無酸素雰囲気中で水素化粉砕した母合金を85〜99質量%、助材を1〜15質量%の割合で混合した後、微粉砕、磁場中成型、焼結、時効を順次行って焼結磁石とし、その酸素濃度が0.3〜0.8質量%で、磁気特性がBrで12.0kG以上14.8kG以下、iHcが11kOe以上35kOe以下である焼結磁石を切断及び/又は研磨して表面を加工仕上げした後、アルカノールアミン類を含むアルカリ溶液に1〜100時間浸漬させ、引き続き酸素分圧が1.3×103Pa(10Torr)以上の雰囲気において、200〜350℃にて0.5〜24時間熱処理することを特徴とする希土類永久磁石の製造方法
を提供する。この場合、この希土類永久磁石は、当該磁石を冷媒及び/又は潤滑油に浸漬する高効率モータ用として好適である。
即ち、本発明者は、上記問題点を解決するため鋭意検討を行った結果、高効率の各種モータ(改正省エネ法に準拠できるモータ)に使用され、その運転条件下でHFC系等の冷媒及び/又は潤滑油に長時間浸漬する希土類磁石において、上記表面加工仕上げした磁石に対し、アルカノールアミン類を含むアルカリ溶液に1〜100時間浸漬させる。引き続き200〜350℃の温度範囲で酸素分圧が1.3×103Pa(10Torr)以上の雰囲気において、0.5〜24時間熱処理することによって、耐食性が向上することを知見し、本発明を完成したものである。
本発明によれば、加工処理を施したR−T−B系永久磁石表面をアルカノールアミンを含むアルカリ溶液により処理した後、熱処理による保護膜形成を行うことにより、冷媒及び潤滑油による高温高圧という雰囲気においても耐食性及び水素バリアー性を有する高耐油性焼結永久磁石を簡便かつ安価に提供することができ、産業上その利用価値は極めて高い。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の希土類永久磁石の製造方法においては、まず、主成分をR(Rは希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ)、T(TはFe、又はFe及びCo)、及びBとし、Rが26.8〜33.5質量%、Bが0.78〜1.25質量%、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mn、Sn,Mo,Zn,Pb,Sb,Al,Si,V,Cr,Ti,Cu,Ca,Mgから選ばれる1種又は2種以上の元素の合計量が0.05〜3.5質量%、残部がT及び不可避の不純物からなる合金を鋳造する。
ここで、上記R−T−B系永久磁石に用いるRは、Yを包含する希土類元素であり、組成の26.8〜33.5質量%を占めるが、RとしてはY,La,Ce,Pr,Nd、Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Lu,Ybの内から選択される1種もしくは2種以上が使用されるが、中でもCe,La,Nd,Pr,Dy,Tbの内少なくとも1種以上を含むのが好ましい。Bは0.78〜1.25質量%の範囲とする。残部であるTはFe、又はFe及びCoであり、特にFeは合金中に50〜90質量%の範囲である。この場合、Feの一部をCoで置換することにより温度特性を改善することができる。但し、Coの添加量が0.1質量%未満では十分な効果が得られず、一方15質量%を超えると、保磁力が低下し、コストも上昇する場合があるので、その量は0.1〜15質量%が好ましい。また、磁気特性の改善、あるいは、コスト低減のために、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mn,Sn,Mo,Zn,Pb,Sb,Al,Si,V,Cr,Ti,Cu,Ca,Mgから選ばれる少なくとも1種を添加することができる。このような組成の合金は合金の融点以上で溶湯化させ、金型鋳造法、ロール急冷法、アトマイズ法等の鋳造方法により得ることができる。
上記組成の合金をアルゴン、窒素又は真空の無酸素雰囲気中で粉砕した後、好ましくは平均粒径1〜30μmに微粉砕し、磁場中配向圧縮成型あるいは非磁場中圧縮成型、焼結、溶体化、時効することによりバルク化し、研削、研磨加工して所望の実用形状を有する永久磁石が得られる。
また、上記の希土類磁石は、主成分をR(Rは上記のYを包含する希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ)、T(TはFe、又はFe及びCo)、及びBとし、Rが26.8〜33.5質量%、Bが0.78〜1.25質量%、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mn,Sn,Mo,Zn,Pb,Sb,Al,Si,V,Cr,Ti,Cu,Ca,Mgから選ばれる1種又は2種以上の元素の合計量が0.05〜3.5質量%、残部がT及び不可避の不純物からなる合金を母合金とし、R’(R’はRと同様のYを包含する希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ)が28〜70質量%、Bが0〜1.5質量%、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mo,Al,Si,V,Cr,Ti,Cuから選ばれる1種又は2種以上の元素の合計量が0.05〜10質量%、残部がT(Tの中でCoの割合が10質量%以上でFeの割合が90質量%以下)及び不可避の不純物からなる合金を助材とし、アルゴン、窒素又は真空の無酸素雰囲気中で水素化粉砕した母合金を85〜99質量%、助材を1〜15質量%の割合で、混合した後、微粉砕、磁場中成型、焼結、時効を順次行い、更に、切断及び/又は研磨して表面を加工仕上げすること(いわゆる二合金法)により得ることもできる。
ここで得られた焼結磁石(永久磁石)は、その酸素濃度が0.3〜0.8質量%で、磁気特性がBrで12.0kG以上14.8kG以下、iHcが11kOe以上35kOe以下である。
本発明においては、上記のように表面を加工仕上げした後、アルカノールアミンを含むアルカリ溶液にて浸漬処理した後、熱処理を行うものである。
この場合、R−T−B系永久磁石の表面は、大気中で非常に錆びやすい性質を有する。事実、例えば、Nd−Fe−B系磁石の場合、大気中に長時間放置すれば錆成分である鉄酸化物と共に水酸化ネオジウムが生じてくる。機械加工後にアルカノールアミン類と必要により界面活性剤0.5〜20質量%等を含んだアルカリ液に浸漬させると、R−T−B希土類系永久磁石表面にほぼ均一に水酸化ネオジムNd(OH)3等のRの水酸化物を生成させることができる。アルカリ液に浸漬している時間は、1〜100時間、好ましくは8〜72時間、より好ましくは12〜24時間、室温(例えば20℃)から40℃にて浸漬させるのがよい。
機械加工後にR−T−B系永久磁石を浸漬する溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムから選ばれる1種以上のアルカリを更に溶解させたアルカノールアミン濃度が0.01〜2.0モル/L、特に0.05〜0.5モル/Lの水溶液がよい。なお、上記アルカリの濃度は1〜10質量%、特に2〜8質量%が好ましい。好ましくは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類と界面活性剤等を含んだアルカリ液(pH8.5以上、より好ましくはpH8.5〜11.5)に浸漬させる。
本発明で用いるアルカノールアミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン等を1種もしくは2種以上選択でき、必要によっては、アニオン系の界面活性剤を添加することが好ましい。
アニオン系界面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の直鎖アルキルベンゼン系、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム等のアルファオレフィン系、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム等の脂肪酸系等が挙げられる。
アルカリ液に浸した後には洗浄してもよく、純水等を用いた超音波洗浄のみではなく、エチルアルコール等の有機溶液への浸漬による溶剤洗浄を併用してもよい。引き続き、R−T−B系永久磁石表面をドライヤーなどで十分に乾燥させる。
本発明においては、次いで上記永久磁石に対して熱処理を行い、これによって耐食性を向上させる。この場合、熱処理温度は200〜350℃であり、好ましくは250〜330℃、更に好ましくは280〜300℃である。熱処理温度が高すぎると磁気特性劣化が起こり、また低すぎると潤滑油に対する耐久性が悪くなる。
熱処理の雰囲気は、酸素分圧が1.3×103Pa(10Torr)以上、より好ましくは2.1×104Pa以上である酸素雰囲気下であり、熱処理時間は0.5〜24時間、より好ましくは0.5〜6時間、更に好ましくは1〜2時間である。酸素分圧が1.3×103Pa未満では均一な変色が出ないので好ましくない。なお、酸素分圧の上限は2.1×106Pa以下、特に2×105Pa以下であることが好ましい。
R−T−B系希土類永久磁石表面にほぼ均一にNd(OH)3等のRの水酸化物が生成されたものを熱処理することにより、均一な複合酸化物層が生成し、磁石表面は濃い青色に変化する。逆に、R−T−B系希土類永久磁石を機械加工後所望の寸法にした後、すぐに熱処理を行うと、磁石表面は均一な濃い青色にはならず、茶色〜茶青色を呈する。
一般に熱処理における雰囲気を酸素があれば「酸化雰囲気」、逆に酸素が少ない場合は「還元雰囲気」とよぶ。本発明では、R−T−B系永久磁石の表面層に水酸化ネオジム等のRの水酸化物を生成させており、これを熱処理により複合酸化物を生成させることは、より高い酸素分圧の酸化雰囲気にて熱処理を行うことと等価である。
従って、R−T−B系希土類永久磁石をアルカノールアミン類が入ったpH8.5以上、特にpH9以上のアルカリ溶液に浸漬しない場合、熱処理後表面に均一な低級酸化物皮膜を形成するためには、酸素分圧を例えば6.5×104Pa以上に上げる必要が出てくる。しかしながら、アルカノールアミン類の入った、好ましくはpH8.5以上、特にpH9以上のアルカリ溶液に浸漬した場合、1.3×103Pa以上というより低い酸素分圧で処理することができ、より簡便で、しかも熱処理時の安全性からもその意義はとても大きい。
なお、所望の雰囲気及び温度で熱処理されたR−T−B系永久磁石は10〜2,000℃/minの冷却速度で冷却してもよい。場合によっては多段にわたる熱処理を行うことも可能である。必要であれば、熱処理を施したR−T−B系永久磁石を冷水あるいは冷却媒体などによるいわゆる急冷焼入れ処理を行ってもよい。急冷焼入れ処理に用いる冷却媒体は、冷水だけでなく、リン酸、クエン酸、シュウ酸等を溶解させた弱酸溶液あるいは炭酸カリウム等を溶解させた弱アルカリ溶液等も使用することもできる。
このように熱処理することにより、R−T−B系永久磁石の表面に低級酸化物(通常の大気雰囲気下では形成されにくい希土類及び鉄もしくは希土類及び鉄、希土類水酸化物及び水和物等の混在した複合酸化物によりなる薄い層を形成させることができ、耐蝕性のよい高効率モータ用希土類永久磁石が得られる。XPS(X線光電子分光)分析によれば、その表面処理膜厚みは60〜140ナノメートルと非常に薄い。本表面処理膜は、高温・高湿度の環境試験で代表されるように単に酸化を防止するだけでなく、非常に薄い膜でかつ水素バリアー性を持つ、優れた薄膜の表面処理方法である。
なお、本発明で得られる磁石は、特にHFC系(例えば、R410A,R134a,R125、R407c、R404A等)やHCFC(R22,R32等)及び自然冷媒(炭酸ガス(R−744))等の冷媒及び潤滑油(冷凍機油:鉱物油、エステル油、エーテル油、ポリエチレングリコール等)に高い耐食性を示し、100〜150℃の高温下、2.0〜6.0MPaの高圧下にて500時間以上保持しても磁気特性の低下がないことを特徴とするものである。従って、使用する冷媒の種類や冷凍機油の種類、化学構造等に何ら影響されないことを特徴とする。
空調モータ、即ち圧縮機(コンプレッサー)用モータは、密閉容器の中で冷暖房するための媒体である冷媒(いわゆるフロン類等)と、冷凍機油といわれる専用の潤滑油が常に高温(〜100℃程度)でかつ高圧環境に晒されているのが大きな特徴である。
冷凍機油としてエステル油(主成分ポリオールエステル)を空調用モータに使用する場合、エステル油自身の吸湿性が高いため十分な管理をしないと油中に水分が混入してくる。この混入した水分により、高温に晒されると徐々に加水分解が進行し、ひいては金属石鹸の生成が危惧され、最悪の場合、キャピラリーを閉塞することが考えられる。実際に空調用モ−タ内部には、冷凍機油中に数百ppmの水分が混入してくる。こうしたことから冷凍機油中に2,000ppmの水分を故意に混入させ、空調用モ−タ使用環境を模擬した高温・高圧環境での信頼性が確保されていれば、実用上R−T−B系永久磁石は何ら問題がないと考えられる。また実機に対する長期信頼性を短時間で評価することも可能となる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
Ar雰囲気の高周波溶解により質量比で32Nd−1.2B−59.8Fe−7Coなる組成の鋳塊を作製した。このインゴットをジョークラッシャーで粗粉砕し、更に窒素ガスによるジェットミルで微粉砕を行って、平均粒径が3.5μmの微粉末を得た。次に、この微粉末を10kOe磁界が印加された金型内に充填し1.0t/cm2の圧力で成形した。次いで真空中1,100℃で2時間焼結し、更に550℃で1時間時効処理を施して永久磁石とした。得られた永久磁石から縦6.0mm×横6.0mm×厚さ2.0mm寸法、酸素濃度0.61質量%、Br=12.0kG、iHc=21.02kOeの磁石片を切り出し、バレル研磨処理を行なった後、30%トリエタノールアミン水溶液に室温にて24時間浸漬させ、引き続き純水にて超音波水洗を行った。その後、R−T−B系永久磁石を300℃に加熱した装置にて2時間熱処理させ(酸素分圧2.1×104Pa)、これを試験片とした。なお、酸素量は不活性ガス融解赤外法(ヘリウム気流中、C坩堝内で約2,450℃に加熱、COガスの赤外吸収を濃度換算)により測定した。
圧力容器としてキャップボルト式耐圧容器[容量200ml(耐圧硝子工業(株)TPR型N2タイプ)]に市販のエステル系冷凍機油(RB−68P 株式会社ジャパンエナジー製)を20g計量した後、カールフィッシャー法で求めた油中水分量より所定の油中水分量となるようマイクロシリンジにて純水を注入した。引き続き、試験片のR−T−B系永久磁石を入れ、容器を締結した。キャップボルト式耐圧容器全体をドライアイス並びにエタノール寒剤により冷却し、冷媒となるフロンガスR410Aを液体のまま注入した。耐圧容器全体の質量増から注入したフロンガス量を計量し、フロンガスR410Aを質量20gになるよう、即ち冷媒と冷凍機油の質量比が1となるよう設定した。一般にこれら手法はチューブテストとよばれる圧縮機の耐食性評価の方法である。油中水分量を200ppm、1,000ppm、2,000ppmになるように調整し、これを150±0.5℃に制御された恒温装置に耐圧容器全体を入れ、所定時間(500時間)加熱した後、耐圧容器を開封しR−T−B系磁石を取り出し、その磁気特性変化を調べた。結果を図1に示す。なお、磁気特性はVSMによって測定した。
[比較例1]
熱処理を行わない以外は、実施例1と同様のR−Fe−B系永久磁石を試験片として用い、油中水分量を200ppm、1,000ppm、2,000ppmになるように調整し、150±0.5℃に制御された恒温装置に耐圧容器全体を入れ、500時間加熱した後、耐圧容器を開封し、R−T−B系磁石を取り出し、その磁気特性変化を調べる同様のチューブテストを行った。結果を図2に示す。
[実施例2]
本発明において二合金法を利用することで更なる高特性化を試みた。出発原料として、Nd,Dy、電解鉄、Co,フェロボロン、Al、Cuを使用し、表1に示す組成のように母合金と助材の秤量組成とした。
Figure 0004645854
次に、母合金を92質量%と助材を8質量%秤量し、潤滑剤として0.05質量%のステアリン酸亜鉛をVミキサーで混合し、更に窒素気流中ジェットミルにて処理し,平均粒径4μm程度の微粉を得た。その後、これらの微粉を成形装置の金型に充填し、12kOeの磁界中で配向し、磁界に垂直方向に0.5トン/cm2の圧力で、その成形体を1,020℃から10℃毎に1,100℃まで2時間、10-4Torr以下の真空雰囲気で焼結し、更に冷却した後、500℃で1時間、10-2Tott以下の真空雰囲気中で時効処理し、永久磁石材料を得た。なお、R−T−B系永久磁石材料における炭素、酸素含有量は、それぞれ0.063質量%、0.457質量%であった。このとき、Brは12.8kG、iHcは22.8kOeであった。
実施例2について、実施例1と同様の手法にて、エステル油中の油中水分量を2,000ppmに調整し、これを150±0.5℃に制御された恒温装置に耐圧容器全体を入れ、所定時間(500時間)加熱した後、耐圧容器を開封しR−T−B系永久磁石を取り出し、その磁気特性変化を調べた。その結果を図3に示す。
実施例1及び比較例1の油中水分量2,000ppmにおける150℃×500時間加熱後の磁気特性変化を図4に示す。図4から明らかなように、熱処理を行わないと、冷凍機油中の水分量に依存してR−T−B系永久磁石の特性が大きく劣化する。実施例1では、油中の水分量にかかわらず磁気特性の劣化は全く見られない。実際の空調用モータにおける冷凍機油の水分量をはるかに超える水分量2,000ppmに対して全く磁気特性の劣化は見られない。
[比較例2]
比較例2は、次のように評価サンプルを作製した。実施例1と同様の手法にて焼結磁石を作製し、所望の磁石形状に加工した。前出のトリエタノールアミン水溶液に室温にて24時間浸漬させ、引き続き純水にて超音波水洗を行った。これを酸素分圧0.8×103Paにおいて加熱処理(300℃×2時間)を行った。油中水分量2,000ppmになるように調整し、150±0.5℃に制御された恒温装置に耐圧容器全体を入れ、所定時間(500時間)加熱した後、耐圧容器を開封し、R−T−B系磁石を取り出し、その磁気特性変化を調べる同様のチューブテストを行った。結果を図5に示す。
実施例1において、チューブテストを行う際、市販のエステル冷凍機油の水分量を200ppm、1,000ppm、2,000ppmに調整したものを用い、冷媒としてR410Aを使用して150℃で500時間試験を行った後のR−T−B系永久磁石の磁気特性を示すグラフである。 比較例1において、チュ−ブテストを行う際、市販のエステル冷凍機油の水分量を200ppm、1,000ppm、2,000ppmに調整したものを用い、150℃にて500時間試験を行った場合のR−T−B系永久磁石の磁気特性を示すグラフである。 実施例2において、チュ−ブテストを行う際、市販のエステル冷凍機油の水分量を2,000ppmに調整したものを用い、150℃にて500時間試験を行った場合のR−T−B系永久磁石の磁気特性を示すグラフである。 実施例1及び比較例1において油中水分量2,000ppmにおける150℃×500時間チューブテスト実施後の磁気特性変化を示すグラフである。 比較例2において、チュ−ブテストを行う際、市販のエステル冷凍機油の水分量を2,000ppmに調整したものを用い、150℃にて500時間試験を行った場合のR−T−B系永久磁石の磁気特性を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 冷媒及び/又は潤滑油に長時間浸漬する希土類永久磁石を製造する方法において、主成分をR(Rは希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ)、T(TはFe、又はFe及びCo)、及びBとし、Rが26.8〜33.5質量%、Bが0.78〜1.25質量%、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mn,Sn,Mo,Zn,Pb,Sb,Al,Si,V,Cr,Ti,Cu,Ca,Mgから選ばれる1種又は2種以上の元素の合計量が0.05〜3.5質量%、残部がT及び不可避の不純物からなる合金を鋳造し、アルゴン、窒素又は真空の無酸素雰囲気中で粉砕した後、微粉砕、磁場中成型、焼結、時効を順次行って焼結磁石とし、その酸素濃度が0.3〜0.8質量%で、磁気特性がBrで12.0kG以上14.8kG以下、iHcが11kOe以上35kOe以下である磁石を切断及び/又は研磨して表面を加工仕上げした後、アルカノールアミン類を含むアルカリ溶液に1〜100時間浸漬させ、引き続き酸素分圧が1.3×103Pa(10Torr)以上の雰囲気下において、200〜350℃にて0.5〜24時間熱処理することを特徴とする希土類永久磁石の製造方法。
  2. 冷媒及び/又は潤滑油に長時間浸漬する希土類永久磁石を製造する方法において、主成分をR(Rは希土類元素の1種又は2種以上の組み合わせ)、T(TはFe、又はFe及びCo)、及びBとし、Rが26.8〜33.5質量%、Bが0.78〜1.25質量%、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mn,Sn,Mo,Zn,Pb,Sb,Al,Si,V,Cr,Ti,Cu,Ca,Mgから選ばれる1種又は2種以上の元素の合計量が0.05〜3.5質量%、残部がT及び不可避の不純物からなる合金を母合金とし、R’(R’は希土類元素の1種又は2種以上の組合せ)が28〜70質量%、Bが0〜1.5質量%、Ni,Ga,Zr,Nb,Hf,Ta,Mo,Al,Si,V,Cr,Ti,Cuから選ばれる1種又は2種以上の元素の合計量が0.05〜10質量%、残部がT(Tの中でCoの割合が10質量%以上でFeの割合が90質量%以下)及び不可避の不純物からなる合金を助材とし、アルゴン、窒素又は真空の無酸素雰囲気中で水素化粉砕した母合金を85〜99質量%、助材を1〜15質量%の割合で混合した後、微粉砕、磁場中成型、焼結、時効を順次行って焼結磁石とし、その酸素濃度が0.3〜0.8質量%で、磁気特性がBrで12.0kG以上14.8kG以下、iHcが11kOe以上35kOe以下である磁石を切断及び/又は研磨して表面を加工仕上げした後、アルカノールアミン類を含むアルカリ溶液に1〜100時間浸漬させ、引き続き酸素分圧が1.3×103Pa(10Torr)以上の雰囲気において、200〜350℃にて0.5〜24時間熱処理することを特徴とする希土類永久磁石の製造方法。
  3. 希土類永久磁石が、当該磁石を冷媒及び/又は潤滑油に浸漬する高効率モータ用である請求項1又は2記載の製造方法。
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