JP4644529B2 - シリンダ錠 - Google Patents

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この発明は、錠の交換なしに鍵の種類を変更できるシリンダ錠に関する。
従来、複数種類の鍵で施開錠可能な状態から、その鍵のうちの特定の種類の鍵でのみ施開錠可能な状態に変化させることができるシリンダ錠が提案されている(特許文献1)。このシリンダ錠は、複数組の外ピンと内ピンの間にそれぞれ補助タンブラを組み込んでおり、その補助タンブラのうちの一部の補助タンブラを、補助タンブラ除去用の凹部を有するチェンジキーで選択的に除去することにより、補助タンブラの除去前に使用可能だった鍵のうちの特定の種類の鍵の使用を禁止するものである。さらに、鍵の紛失・盗難や住人の入れ替わりがあった場合には、新たなチェンジキーで補助タンブラを更に除去して、前に使用していた鍵の使用を禁止することができる。
しかし、この従来のシリンダ錠は、錠の交換なしに鍵を変更できる回数が少ない。すなわち、このシリンダ錠は、一度除去した補助タンブラを元に戻すことができないので、錠の交換なしに鍵を変更するには、前回除去せずに残した補助タンブラのうちの一部の補助タンブラを更に除去するしかない。そのため、鍵の変更は、補助タンブラの個数以下の回数しか行なうことができず、住人が入れ替わる賃貸マンション等においては、短期間で鍵の変更回数が限界に達してシリンダ錠を交換せざるを得なくなり、経済負担が大きかった。
また、このシリンダ錠は、管理の負担が大きい。すなわち、一度除去した補助タンブラは元に戻すことができないので、チェンジキーによる補助タンブラの除去動作をやり直すことができず、間違えたチェンジキーを使用すると、より短期間で鍵の変更回数が限界に達する。たとえば1回目の鍵の変更の際に、間違えたチェンジキーを使用して補助タンブラをすべて除去した場合、一度除去した補助タンブラは元に戻せないので、更なる鍵の変更ができない。したがって、その鍵を紛失したり、その鍵を使用していたマンションの住人が入れ替わるときには、シリンダ錠を交換するしかない。
また、このシリンダ錠は、鍵の紛失・盗難があったときの安全性に劣る。たとえば、鍵を紛失した場合、新たなチェンジキーで更に補助タンブラを除去して、紛失した鍵の使用を禁止し、使用する鍵を新たな鍵に変更する。ところが、紛失した鍵と新たな鍵とは、鍵溝が一部しか異ならないので、紛失した鍵に基づいて新たな鍵が偽造されるおそれがある。
特開平11−125039号公報
この発明が解決しようとする課題は、数種類の通常キーで施開錠可能な状態から、その通常キーのうちの特定の種類の通常キーでのみ施開錠可能な状態に変化させることができ、しかも使用する通常キーの種類を錠の交換なしに何度でも変更できるシリンダ錠を提供することである。
上記の課題を解決するために、鍵穴を有する内筒と、この内筒を回転自在に支持する外筒とを有し、前記内筒の外周と前記外筒の内周とに半径方向で対向する内ピン穴と外ピン穴を形成し、前記内ピン穴に内ピンを挿入し、前記外ピン穴に外ピンを挿入して半径方向内方に付勢し、前記鍵穴に差し込んだ通常キーで前記内ピンを前記内筒の回転が許容される位置に押し動かしてその内筒の回転により施開錠するシリンダ錠において、前記外ピンと前記内ピンの間に補助タンブラを組み込み、前記内筒の外周に、前記内ピン穴に対して周方向に間隔をおいて内収納穴を形成し、その内収納穴に内コントロールピンを挿入し、前記内コントロールピンを挿入した前記内収納穴内に前記補助タンブラを収納可能とし、前記内筒の回転を許容する位置に前記内ピンを保持しつつ前後方向に移動可能なニュートラルキーを使用し、このニュートラルキーに、前記内収納穴が前記外ピン穴と対向する位置でニュートラルキーを前後方向に動かす作動により前記内コントロールピンを半径方向外方に押し動かして前記内収納穴内にある前記補助タンブラを前記外ピン穴内に押し出す押圧部を設けたことを特徴とするシリンダ錠を提供する。
このシリンダ錠は、以下の構成を加えるとより好ましいものとなる。
1)前記内収納穴の外端を、前記外ピンの内端よりも小さくする。
2)前記外筒の内周に、鍵差込位置で前記内収納穴と向き合う外収納穴を形成し、その外収納穴に外コントロールピンを挿入して半径方向内方に付勢する。
3)前記外コントロールピンの内端を、前記内収納穴の外端よりも大きくする。
4)半径方向内方に付勢された前記外コントロールピンが前記内収納穴に落ち込んで前記内コントロールピンを押圧するようにする。
5)前記内収納穴の縁にガイド面を形成し、前記内筒を回転させたときに前記ガイド面が前記外コントロールピンを半径方向外方に案内して前記内収納穴から抜き出すようにする。
6)前記内ピンが挿入された前記内ピン穴と前記外ピンが挿入された前記外ピン穴を周方向に間隔をおいて2組形成し、その各組の内ピンと外ピンの間にそれぞれ組み込まれた前記補助タンブラを選択的に前記内収納穴に収納可能とする。
7)前記鍵穴を前記内筒の外周に開放させ、その開放位置に対応する位置に回収凹部を形成した回収キーを使用し、その回収キーを前記鍵穴に差し込んで前記補助タンブラを外ピン穴に押し出した状態で内筒を回転可能となし、前記鍵穴の開放位置を前記外ピン穴の位置に一致させて外ピン穴内の補助タンブラを前記回収キーの回収穴に回収可能とする。
このシリンダ錠は、外ピンと内ピンの間に補助タンブラを組み込んで、補助タンブラの内外2箇所で内筒の回転を許容するようにしたので、数種類の通常キーで施開錠可能である。また、この補助タンブラを内収納穴に選択的に収納することにより、その補助タンブラの収納前に使用可能であった通常キーのうちの特定の種類の通常キーでのみ施開錠可能な状態とすることができる。さらに、ニュートラルキーを用いて内収納穴に収納された補助タンブラを内ピンと外ピンの間に復帰させることができるので、錠の交換なしに、使用する鍵の種類を何度でも変更することができる。
さらに、前記内収納穴の外端を前記外ピンの内端よりも小さくしたものは、内筒を回転させて内収納穴を外ピン穴に向き合わせても外ピンが内収納穴に落ち込まない。そのため、鍵穴に鍵を差し込んで内筒を回転させたときに、内収納穴に外ピンが落ち込んで内筒を元の位置に戻せなくなる事態を防止することができる。
また、前記外筒の内周に、鍵差込位置で前記内収納穴と向き合う外収納穴を形成し、その外収納穴に外コントロールピンを挿入して半径方向内方に付勢したものは、鍵を鍵穴に差し込む際に内収納穴内の補助タンブラが外収納穴内に逃げるので、鍵の差込みが円滑である。
また、前記外コントロールピンの内端を前記内収納穴の外端よりも大きくしたものは、外コントロールピンが内収納穴に落ち込まないので、補助タンブラを収納させていない内収納穴に対応する内コントロールピンの外端を内筒の外周に揃えない形状の通常キーでも施開錠することができ、そのような通常キーを使用すると、シリンダ錠が内収納穴に補助タンブラを収納させた状態にあるか否かを、通常キーの形状に基づいて読み取ることが困難である。そのため、通常キーに基づいて他の通常キーに対応する鍵が偽造されにくく、防犯上の安全性が高い。
また、半径方向内方に付勢された前記外コントロールピンが前記内収納穴に落ち込んで前記内コントロールピンを押圧するようにしたものは、内収納穴内に補助タンブラがなくても内コントロールピンががたつかない。そのため、鍵穴から内コントロールピンに触れても、シリンダ錠が内収納穴に補助タンブラを収納させた状態にあるか否かを読み取ることが困難であり、防犯上の安全性が高い。
前記内収納穴の縁にガイド面を形成し、前記内筒を回転させたときに前記ガイド面が前記外コントロールピンを半径方向外方に案内して前記内収納穴から抜き出すようにしたものは、外コントロールピンが内収納穴に落ち込んだままとなって内筒の回転を阻止する事態を防止することができる。
また、前記内ピンが挿入された前記内ピン穴と前記外ピンが挿入された前記外ピン穴を周方向に間隔をおいて2組形成し、その各組の内ピンと外ピンの間にそれぞれ組み込まれた前記補助タンブラを選択的に前記内収納穴に収納可能としたものは、内収納穴に収納可能な補助タンブラが2つあるので、シリンダ錠が内収納穴に補助タンブラを収納させた状態にあることを読み取られた場合でも、その補助タンブラがいずれの組の内ピンと外ピンの間にあったものかは分からない。そのため、防犯上の安全性が高い。
また、回収キーを前記鍵穴に差し込んで前記補助タンブラを外ピン穴に押し出した状態で内筒を回転可能となし、前記鍵穴の開放位置を前記外ピン穴の位置に一致させて外ピン穴内の補助タンブラを前記回収キーの回収穴に回収可能としたものは、シリンダ錠が補助タンブラを内収納穴に収納させていない状態にあることを読み取られた場合でも、その補助タンブラが回収されずに内ピンと外ピンの間に残っているか否かは分からない。そのため、防犯上の安全性が高い。
図1に、この発明のシリンダ錠の第1実施形態を示す。このシリンダ錠は、鍵穴1を有する内筒2と、この内筒2を回転自在に支持する外筒3とを備えており、内筒2の鍵穴1に鍵を差し込み、内筒2を外筒3に対して回転させて施開錠する。
図6(a)に示すように、内筒2の外周には内ピン穴4−1が形成されており、この内ピン穴4−1に内ピン5−1が挿入されている。また、外筒3の内周には、内筒2の内ピン穴4−1と互いに向き合う外ピン穴6−1が形成されており、この外ピン穴6−1に外ピン7−1が挿入され、外ピン7−1は、ばね8−1で内向きに付勢されている。
また、外ピン7−1と内ピン5−1との間には球状の補助タンブラ9−1が組み込まれている。したがって、鍵を鍵穴1に差し込んで内ピン5−1を押し動かし、この内ピン5−1によって補助タンブラ9−1の外端を内筒2の外周に揃わせるか、または内ピン5−1の外端を内筒2の外周に揃わせないと、外筒3に対する内筒2の回転が許容されない。
同様に、内ピン10−1と外ピン11−1とが、それぞれ内筒2と外筒3とに設けられており、鍵を鍵穴1に差し込んで内ピン10−1の外端を内筒2の外周に揃わせないと外筒3に対する内筒2の回転が許容されないようになっている。
また、内筒2の外周には、内ピン穴4−1に対して周方向に間隔をおいて内収納穴12−1が形成されている。この内収納穴12−1は、内筒2を回転させることにより外ピン穴6−1と向き合い、外ピン穴6−1内にある補助タンブラ9−1を収納可能となっている。また、内収納穴12−1には内コントロールピン13−1が挿入されており、鍵穴1に差し込んだ鍵で内コントロールピン13−1を外向きに押し動かして、内収納穴12−1内の補助タンブラ9−1を押し出せるようになっている。
同様にして、このシリンダ錠は、内ピン穴4−2…4−6、内ピン5−2…5−6、外ピン穴6−2…6−6、外ピン7−2…7−6、ばね8−2…8−6、補助タンブラ9−2…9−6、内ピン10−2…10−6、外ピン11−2…11−6、内収納穴12−2…12−6、内コントロールピン13−2…13−6を備える。
以下、このシリンダ錠の使用例を説明する。
図1に示すように、すべての補助タンブラ9−1…9−6が外ピン7−1…7−6と内ピン5−1…5−6との間に介在する初期状態において、鍵穴1に第1の通常キーKを差し込む。通常キーは、外ピンとの間に補助タンブラを組み込んだ内ピン5−1…5−6のうちの一部の内ピンの外端を内筒2の外周に揃え、他の内ピンに対応する補助タンブラの外端を内筒2の外周に揃えて施開錠する鍵である。
鍵穴1に差し込んだ通常キーKは、図2に示すように、一部の補助タンブラ9−1…9−3を外ピン穴内に押し出し、その補助タンブラ9−1…9−3に対応する内ピン5−1…5−3の外端を内筒2の外周に揃える(図6(b)参照)。他の内ピン5−4…5−6も鍵穴1に差し込んだ通常キーKで押し動かされて、対応する補助タンブラ9−4…9−6の外端を内筒2の外周に揃える(図7(a)参照)。また、内ピン10−1…10−6の外端も内筒2の外周に揃い、内筒2の回転が可能な状態となる。
つぎに、図3に示すように、鍵穴1に差し込んだ通常キーKを回して内筒2を回転させる。内収納穴12−1…12−6が外ピン穴6−1…6−6と向き合う位置まで内筒2を回転させたとき、ばね8−1…8−3で内向きに付勢された外ピン7−1…7−3が、外ピン穴6−1…6−3内にある補助タンブラ9−1…9−3を内収納穴12−1…12−3内に押し出す(図6(c)参照)。一方、内ピン穴4−4…4−6内の補助タンブラ9−4…9−6は、内ピン穴4−4…4−6内に保持されたまま内筒2と共に回転する(図7(b)参照)。
つづいて、図4に示すように、内筒2を鍵差込位置に戻す。このとき、補助タンブラ9−1…9−3は内収納穴12−1…12−3内に保持されたまま内筒2と共に回転する(図6(d)参照)。一方、内ピン穴に保持されていた補助タンブラ9−4…9−6は外ピン7−4…7−6と内ピン5−4…5−6との間に戻る(図7(c)参照)。鍵差込位置に戻った内筒2の鍵穴1から通常キーKを引き抜くと、図5に示すように、初期状態に外ピンと内ピンとの間に介在していた補助タンブラ9−1…9−6のうちの一部の補助タンブラ9−1…9−3が内収納穴12−1…12−3に移動した一部移動状態となる(図6(e)、図7(d)参照)。
一部移動状態となったこのシリンダ錠は、通常キーKで再び施開錠できる。しかし、内収納穴内に収納された補助タンブラ9−1…9−3に対応する内ピン5−1…5−3の外端をすべて内筒2の外周に揃える通常キー以外の通常キーでは、初期状態のシリンダ錠を施開錠することはできても、上記の一部移動状態のシリンダ錠を施開錠することはできない。
たとえば、内ピン5−2、5−3、5−4の外端を内筒2の外周に揃え、他の内ピン5−1、5−5、5−6に対応する補助タンブラ9−1、9−5、9−6の外端を内筒2の外周に揃える第2の通常キーKでは、初期状態のシリンダ錠を施開錠することはできるが、上記の一部移動状態のシリンダ錠を施開錠しようとしても外ピン7−1が内ピン穴4−1に落ち込むので内筒2の回転が許容されず、施開錠できない。一方、内ピン5−1、5−2、5−3、5−4の外端を内筒2の外周に揃え、他の内ピン5−5、5−6に対応する補助タンブラ9−5、9−6の外端を内筒2の外周に揃える第3の通常キーKでは、上記の一部移動状態のシリンダ錠を施開錠できる。ただし、通常キーKを使用すると、補助タンブラ9−4が内収納穴12−4に収納されて新たな一部移動状態に変化するので、上記の通常キーKで施開錠することができなくなる。
このようにして、シリンダ錠を初期状態から一部移動状態に変化させることにより、初期状態で使用可能であった通常キーのうち、特定の種類の通常キーの使用を禁止することができる。また、シリンダ錠を一部移動状態から新たな一部移動状態に変化させることにより、変化前に使用可能であった通常キーのうち、特定の種類の通常キーの使用を禁止することができる。
一部移動状態のシリンダ錠は、以下のようにして初期状態に戻すことができる。
まず、図8に示すように、一部移動状態のシリンダ錠の鍵穴1にニュートラルキーNを差し込んで、内ピン穴4−4…4−6内にある補助タンブラ9−4…9−6を外ピン穴6−4…6−6内に押し出す。このニュートラルキーNは、内ピン5−1…5−6および内ピン10−1…10−6を内筒2の回転を許容する位置に保持しつつ引抜方向に移動可能な鍵であり、図では、各々の内ピンに対応する長溝16を形成して鍵を引抜方向に移動可能としている。また、図9に示すように、ニュートラルキーNには、内コントロールピン13−1…13−6の内端と当接する部分から前方に向かって次第に隆起する押圧部17が形成されている。
つぎに、図9に示すように、鍵穴1に差し込んだニュートラルキーNを回して内筒2を回転させる。内収納穴12−1…12−6が外ピン穴6−1…6−6と向き合う位置まで内筒2を回転させたとき、外ピン穴6−4…6−6内にある補助タンブラ9−4…9−6が内収納穴12−4…12−6に収納される。他の収納穴12−1…12−3には元より補助タンブラ9−1…9−3が収納されているので、結局、補助タンブラ9−1…9−6の全てが内収納穴12−1…12−6に収納された状態となる。
つづいて、図10に示すように、ニュートラルキーNを引抜方向に移動させる。これにより、ニュートラルキーNの押圧部17が内コントロールピン13−1…13−6を半径方向外方に押し動かし、内収納穴12−1…12−6内の補助タンブラ9−1…9−6を外ピン穴6−1…6−6内に押し出す。
この状態で、図11に示すようにニュートラルキーNを回して内筒2を鍵差込位置に戻し、さらにニュートラルキーNを鍵穴1から引き抜くと、各々の補助タンブラ9−1…9−6が、それぞれ外ピン7−1…7−6と内ピン5−1…5−6の間に復帰し、シリンダ錠は初期状態に戻る。
このように、このシリンダ錠は、一部移動状態から初期状態に戻すことができるので、ニュートラルキーNと数種類の通常キーK…Kを用いて、使用する鍵の種類を何度でも変更することができる。また、間違えた通常キーを使用して本来移動させる予定でない補助タンブラを移動させた場合でも、ニュートラルキーNで初期状態に戻すことができるので、シリンダ錠を交換する必要がない。さらに、使用する通常キーKを新たな通常キーKに変更する場合、内収納穴に収納する補助タンブラの総数を変えずに、内収納穴に収納する補助タンブラの組み合わせを変更して変更前の通常キーKの使用を禁止できるので、このシリンダ錠は、使用する通常キーの変更に際して作り出せる鍵違い数が多く、安全性が高い。
また、このシリンダ錠は、内ピン5−1…5−6の外端を全て内筒2の外周に揃えるキーを使用し、補助タンブラ9−1…9−6を全て内収納穴12−1…12−6に収納させて、いずれの通常キーK…Kについても使用を禁止することができる。さらに、全部移動状態となったシリンダ錠は、ニュートラルキーNを用いて初期状態に戻すことができる。
なお、図では、内ピン5−1…5−6の長さを互いに同一としているが、内ピン5−1…5−6は、内ピン10−1…10−6と同様に数種類の長さのものを組み合わせると、鍵違い数が増えて安全性がより高くなる。
内収納穴12−1…12−6は、その外端を外ピン7−1…7−6の内端よりも小さくして、外ピン7−1…7−6が内収納穴12−1…12−6に落ち込まないようにすると好ましい。このようにすれば、鍵穴1に差し込んだ鍵が、補助タンブラを収納していない内収納穴12−4…12−6に対応する内コントロールピン13−4…13−6の外端を内筒2の外周に揃えなくても、内収納穴12−1…12−6が外ピン穴6−1…6−6と向き合う位置まで内筒2を回転させたときに、外ピン7−4…7−6が内収納穴12−4…12−6に落ち込まない。そのため、上記の一部移動状態のシリンダ錠の鍵穴1に、内コントロールピン13−4…13−6の外端を内筒2の外周に揃えない形状とした通常キーを差し込んで内筒2を回転させたときに、内筒2が鍵差込位置に戻らなくなる事態を防止でき、そのような形状の通常キーを使用することが可能となる。この通常キーは、いずれの一部移動状態に対応した通常キーであるかを鍵の形状から読み取るのが困難なので、鍵の偽造がより難しく、安全性が高い。
また、外筒3に、鍵差込位置で内収納穴12−1…12−6と向き合う外収納穴14−1…14−6を形成し、この外収納穴14−1…14−6に外コントロールピン15−1…15−6を内向きに付勢して挿入するとより好ましい。このようにすれば、鍵を鍵穴1に差し込む際に、内収納穴12−1…12−3内に収納されている補助タンブラ9−1…9−3が外収納穴14−1…14−3内に逃げるので、鍵の差込みが円滑となる。
このとき、外コントロールピン15−1…15−6の内端は、内収納穴12−1…12−6の外端よりも大きくして、外コントロールピン15−1…15−6が内収納穴12−1…12−6に落ち込まないようにすると好ましい。このようにすれば、鍵穴1に差し込んだ鍵が、内コントロールピン13−4…13−6の外端を内筒2の外周に揃えなくても、外コントロールピン15−4…15−6が内収納穴12−4…12−6に落ち込まないので、内コントロールピン13−4…13−6の外端を内筒2の外周に揃えない形状の通常キーでも上記の一部移動状態のシリンダ錠の施開錠が可能となる。そのような形状の通常キーは、いずれの一部移動状態に対応した通常キーであるかを鍵の形状からは読み取りにくく、安全性が高い。
ニュートラルキーNは、図8に示すように、鍵穴1に差し込んだ際に内ピン5−1…5−6の外端を内筒2の外周に揃える形状とすると、シリンダ錠がいずれの一部移動状態であっても、また全部移動状態であっても初期状態に戻すことができるが、内収納穴内に収納されている補助タンブラ9−1…9−3に対応する内ピン5−1…5−3の外端を内筒2の外周に揃え、他の補助タンブラ9−4…9−6の外端を内筒2の外周に揃える形状として、限られた一部移動状態のみを初期状態に戻せるようにしてもよい。このようにすれば、そのニュートラルキーで施開錠できる一部移動状態の種類が制限されるので、万一ニュートラルキーが紛失・盗難に遭っても、シリンダ錠を新たな一部移動状態に更に変化させてそのニュートラルキーの使用を禁止することができ、安全性が高い。
補助タンブラ9−1…9−6は、球状とするとその動作が円滑となるので好ましいが、たとえば円柱状など他の形状でもよい。
また、図12に示すように、内ピン5−1…5−6の外端と内コントロールピン13−1…13−6の外端とを全て内筒2の外周に揃える形状のマスターキーMを用いれば、初期状態、一部移動状態、全部移動状態のいずれの状態においても、シリンダ錠を施開錠することができ、しかも、各々の補助タンブラ9−1…9−6の位置がマスターキーMの使用前後で変化しない。
また、図13に示すように、補助タンブラ9−1…9−6の外端を全て内筒2の外周に揃える工事用キーCを用いれば、初期状態においてはこの工事用キーCでシリンダ錠を施開錠することができるが、その補助タンブラを一部移動状態または全部移動状態に変化させると施開錠できなくなる。
ニュートラルキーNは、上記のように鍵の引抜方向に移動可能となすと、シリンダ錠の奥行きを大きくする必要がなく好ましいが、鍵の差込方向に移動可能となして、差込方向に移動させるニュートラルキーが内コントロールピン13−1…13−6を押し動かすようにしてもよい。
また、ニュートラルキーNの押圧部17は、たとえば、内コントロールピン13−1…13−6の内端と対向する部分の前方部分に磁石を埋め込んで構成し、さらに内コントロールピン13−1…13−6の内端にも磁石を埋め込んで、ニュートラルキーNを引抜方向に移動させたときに磁石同士の反発力で内コントロールピン13−1…13−6を半径方向外方に押し動かすようにしてもよく、ニュートラルキーNを前後方向に動かす作動により内コントロールピン13−1…13−6を半径方向外方に押し動かせればよい。
図では、内収納穴12−1…12−6を、内筒2を時計回りに90度回転させたときに外ピン穴6−1…6−6と向き合うように配置したが、反時計回りに90度回転させたときに外ピン穴6−1…6−6と向き合うように配置してもよく、また、他の回転角度で外ピン穴6−1…6−6と向き合うように配置してもよい。
外ピン7−1…7−6および外コントロールピン15−1…15−6の付勢は、ばねを用いて行なうとピン動作の信頼性が高くなって好ましいが、たとえば磁石同士の反発力を用いて付勢してもよい。
この発明は、平板状の鍵で施開錠するシリンダ錠以外のシリンダ錠に適用してもよく、たとえば、内ピン5−1…5−6がはまり込むディンプルを表面に形成した円柱状の鍵や角柱状の鍵など他の形状の鍵で施開錠するシリンダ錠に適用してもよい。
図14に、この発明のシリンダ錠の第2実施形態を示す。このシリンダ錠は、第1実施形態と同様に、鍵穴21を有する内筒22と、この内筒22を回転自在に支持する外筒23とを有し、外筒23に対して内筒22を回転させて施開錠する。
鍵穴21は、図21に示すように内筒22の外周に開放して形成されており、鍵穴21に差し込んだ鍵の端面が外筒23の内周と対向するようになっている。
内筒22には、外周から鍵穴21に至る内ピン穴24−1が形成されており、内ピン穴24−1には、内ピン25−1が挿入されている。一方、外筒23の内周には内ピン穴24−1に対応する位置に外ピン穴26−1が形成されており、この外ピン穴26−1に外ピン27−1が挿入されている。外ピン27−1は、外ピン穴26−1に挿入されたばね28−1で半径方向内方に付勢されており、外ピン27−1と内ピン25−1の間に補助タンブラ29−1が組み込まれている。そのため、内ピン25−1を半径方向外方に押し動かして補助タンブラ29−1の外端を内筒22の外周に揃えるか、内ピン25−1の外端を内筒22の外周に揃えないと、内筒22を回転させることができない。
また、内ピン穴24−1、外ピン穴26−1と同様の内ピン穴30−1、外ピン穴32−1が、内ピン穴24−1、外ピン穴26−1に対して周方向に間隔をおいて形成されており、この内ピン穴30−1、外ピン穴32−1に内ピン31−1、外ピン33−1がそれぞれ挿入されている。外ピン33−1は、外ピン穴32−1に挿入されたばね34−1で半径方向内方に付勢されており、内ピン31−1と外ピン33−1の間に補助タンブラ35−1が組み込まれている。そのため、内ピン31−1を半径方向外方に押し動かして補助タンブラ35−1の外端を内筒22の外周に揃えるか、内ピン31−1の外端を内筒22の外周に揃えないと、内筒22を回転させることができない。
また内筒22には、内ピン穴24−1、30−1の両方に対して周方向に間隔をおいた位置に外周から鍵穴21に至る内収納穴36−1が形成されている。この内収納穴36−1は、外ピン穴26−1に一致する位置まで内筒22を回転させた状態で外ピン穴26−1と連通し、外ピン穴26−1内の補助タンブラ29−1を収納できるようになっている。また、外ピン穴32−1に一致する位置まで内筒22を回転させた状態で外ピン穴32−1と連通し、外ピン穴32−1内の補助タンブラ35−1を収納できるようになっている。
内収納穴36−1には内コントロールピン37−1が挿入されており、この内コントロールピン37−1は、鍵穴21に鍵を差し込んで押し動かせるようになっている。
外筒23の内周には、内筒22の内収納穴36−1に対応する位置に外収納穴38−1が形成されており、外収納穴内38−1には、ばね39−1で半径方向内方に付勢された外コントロールピン40−1が挿入されている。外コントロールピン40−1は、ばね39−1の弾性力によって内収納穴36−1に落ち込んで内コントロールピン37−1を押圧している。
内収納穴36−1の縁には、内筒22を回転させたときに外コントロールピン40−1を半径方向外方に案内するガイド面41が形成されている。
以上に述べた内ピン穴24−1、内ピン25−1、外ピン穴26−1、外ピン27−1、ばね28−1、補助タンブラ29−1、内ピン穴30−1、内ピン31−1、外ピン穴32−1、外ピン33−1、ばね34−1、補助タンブラ35−1、内収納穴36−1、内コントロールピン37−1、外収納穴38−1、ばね39−1、外コントロールピン40−1と同様の内ピン穴24−2…24−4、内ピン25−2…25−4、外ピン穴26−2…26−4、外ピン27−2…27−4、ばね28−2…28−4、補助タンブラ29−2…29−4、内ピン穴30−2…30−4、内ピン31−2…31−4、外ピン穴32−2…32−4、外ピン33−2…33−4、ばね34−2…34−4、補助タンブラ35−2…35−4、内収納穴36−2…36−4、内コントロールピン37−2…37−4、外収納穴38−2…38−4、ばね39−2…39−4、外コントロールピン40−2…40−4が、それぞれ軸方向に間隔をおいて設けられている。ガイド面41は、軸方向に連続して形成されており、内収納穴36−1の位置から内収納穴36−4の位置まで至っている。
このシリンダ錠は、たとえば以下に説明するように、回収キーGを用いて補助タンブラ29−1、35−2を回収することができる。また、回収キーGで回収されない補助タンブラ29−2…29−4、35−1、35−3、35−4のうち、補助タンブラ29−3、35−1を通常キーCKを用いてそれぞれ内収納穴36−3、36−1に収納させることができる。内収納穴36−3、36−1に収納された補助タンブラ29−3、35−1は、ニュートラルキーNR、NLを用いて内ピンと外ピンの間に復帰させることができる。図14〜図30は、回収キーGによる補助タンブラ29−1、35−2の回収操作の一例を、図31〜図44は、通常キーCKによる補助タンブラ29−3、35−1の収納操作の一例を、図47〜図67は、ニュートラルキーNR、NLによる補助タンブラ29−3、35−1の復帰操作の一例をそれぞれ示す。
まず、回収キーGによる補助タンブラ29−1、35−2の回収操作を説明する。回収キーGには、図22、図27に示すように鍵穴21の内筒22の外周への開放位置に対応する位置に回収凹部42−1、42−2が形成されている。
補助タンブラ29−1…29−4が内ピン25−1…25−4と外ピン27−1…27−4の間にあり、さらに補助タンブラ35−1…35−4も内ピン31−1…31−4と外ピン33−1…33−4の間にある状態で(図14、図21、図26参照)、鍵穴21に回収キーGを差し込む(図15、図22、図27参照)。鍵穴21に差し込まれた回収キーGは、内ピン25−1、31−2を押し動かしてその外端を内筒22の外周に揃える。このとき内ピン25−1、31−2は、補助タンブラ29−1、35−2をそれぞれ外ピン穴26−1、32−2内に押し出す。
その状態で内筒22を時計回りに回転させて外ピン穴32−2の位置と鍵の回収凹部42−2の位置を一致させる(図16、図28参照)。外ピン穴32−2の位置と回収凹部42−2の位置が一致すると、外ピン穴32−2内の補助タンブラ35−2が外ピン33−2により押し動かされて回収凹部42−2に回収される。
ついで、内ピン31−1…31−4と外ピン33−1…33−4が対向する位置に内筒22を戻す(図17、図29参照)。このとき補助タンブラ35−2は、回収凹部42−2内に保持されているので(図29参照)、内ピン31−2と外ピン33−2の間にない。
つづいて、内筒22を反時計回りに回転させて、外ピン穴26−1の位置と鍵の回収凹部42−1の位置を一致させる(図18、図23参照)。外ピン穴26−1の位置と回収凹部42−1の位置が一致すると、外ピン穴26−1内の補助タンブラ29−1が外ピン27−1により押し動かされて回収凹部42−1に回収される。
さらに、内ピン25−1…25−4と外ピン27−1…27−4が対向する位置に内筒22を戻す(図19、図24参照)。このとき補助タンブラ29−1は、回収凹部42−1内に保持されているので、内ピン25−1と外ピン27−1の間にない(図24参照)。
その後、鍵穴21から回収キーGを引き抜くと(図20、図25、図30参照)、回収キーGの回収凹部42−1、42−2内にある補助タンブラ29−1、35−2が、回収キーGと共に鍵穴21から抜き出される。これによりシリンダ錠は、内ピン25−1と外ピン27−1の間から補助タンブラ29−1がなくなり、さらに内ピン31−2と外ピン33−2の間から補助タンブラ35−2がなくなった状態となる。
補助タンブラ29−1、35−2が回収されたシリンダ錠は、その補助タンブラ29−1、35−2に対応する内ピン25−1、31−2の外端をそれぞれ内筒22の外周に揃えないと内筒22を回転させることができない。そのため、内ピン25−1、31−2を押し動かして補助タンブラ29−1、35−2の外端を内筒22の外周に揃える鍵では施開錠することができなくなる。
つぎに、通常キーCKによる補助タンブラ29−3、35−1の収納操作を説明する。
回収キーGにより補助タンブラ29−1、35−2が回収された状態で(図20参照)、鍵穴21に通常キーCKを差し込む(図31、図37、図41参照)。鍵穴21に差し込まれた通常キーCKは、内ピン25−3、31−1を押し動かしてその外端を内筒22の外周に揃える。このとき内ピン25−3、31−1は、補助タンブラ29−3、35−1をそれぞれ外ピン穴26−3、32−1内に押し出す。また、補助タンブラ29−3、35−1に対応する内コントロールピン37−3、37−1を押し動かして、その内コントロールピン37−3、37−1に対応する内収納穴36−3、36−1を補助タンブラの収納が可能な状態にする(図37、図41参照)。
その状態で内筒22を時計回りに回転させて外ピン穴26−1…26−4の位置と内収納穴36−1…36−4の位置を一致させる(図32、図42参照)。このとき、外コントロールピン40−1は、ガイド面41に案内されて内収納穴36−1から抜け出るので内筒22の回転を妨げない(図41参照)。外ピン穴26−1…26−4の位置と内収納穴36−1…36−4の位置が一致すると、外ピン穴26−3内の補助タンブラ29−3が外ピン27−3により押し動かされて内収納穴36−3に収納される。
ついで、内ピン25−1…25−4と外ピン27−1…27−4が対向する位置に内筒22を戻す(図33、図43参照)。このとき補助タンブラ29−3は、内収納穴36−3に収納されているので(図43参照)、内ピン25−3と外ピン27−3の間にない。
つづいて、内筒22を反時計回りに回転させて、外ピン穴32−1…32−4の位置と内収納穴36−1…36−4の位置を一致させる(図34、図38参照)。外ピン穴32−1…32−4の位置と内収納穴36−1…36−4の位置が一致すると、外ピン穴32−1内の補助タンブラ35−1が外ピン33−1により押し動かされて内収納穴36−1に収納される(図38参照)。
さらに、内ピン31−1…31−4と外ピン33−1…33−4が対向する位置に内筒22を戻す(図35、図39参照)。このとき補助タンブラ35−1は、内収納穴36−1に収納されているので(図39参照)、内ピン31−1と外ピン33−1の間にない。
その後、鍵穴21から通常キーCKを引き抜くと(図36、図40、図44参照)、シリンダ錠は、内ピン25−3と外ピン27−3の間の補助タンブラ29−3が内収納穴36−3に収納され、さらに内ピン31−1と外ピン33−1の間の補助タンブラ35−1が内収納穴36−1に収納された状態となる。
補助タンブラ29−3、35−1が内収納穴36−3、36−1に収納されたシリンダ錠は、その補助タンブラ29−3、35−1に対応する内ピン25−3、31−1の外端をそれぞれ内筒22の外周に揃えないと内筒22を回転させることができない。そのため、内ピン25−3、31−1を押し動かして補助タンブラ29−3、35−1の外端を内筒22の外周に揃える鍵では施開錠することができなくなる。
たとえば、図45に示す通常キーCKは、補助タンブラ29−3、35−1を内収納穴36−3、36−1に収納させる前の状態のシリンダ錠を、補助タンブラ29−3の外端を内筒22の外周に揃えて施開錠することができる。しかし、通常キーCKを用いて補助タンブラ29−3、35−1を内収納穴36−3、36−1に収納させた状態のシリンダ錠は、通常キーCKで施開錠しようとしても、図46に示すように外ピン27−3が内ピン穴24−3に落ち込むので施開錠することができない。
つぎに、ニュートラルキーNR、NLによる補助タンブラ29−3、35−1の復帰操作を説明する。ニュートラルキーNRは、内収納穴36−3内の補助タンブラ29−3を内ピン25−3と外ピン27−3の間に復帰させる鍵であり、ニュートラルキーNLは、内収納穴36−1内の補助タンブラ35−1を内ピン31−1と外ピン33−1の間に復帰させる鍵である。
補助タンブラ29−3、35−1が内収納穴36−3、36−1に収納された状態で(図36参照)、鍵穴21にニュートラルキーNRを差し込む(図47、図57参照)。鍵穴21に差し込まれたニュートラルキーNRは、内ピン25−1…25−4を押し動かしてその外端をそれぞれ内筒22の外周に揃える。このとき内ピン25−2、25−4は、補助タンブラ29−2、29−4をそれぞれ外ピン穴26−2、26−4内に押し出す。
その状態で内筒22を時計回りに回転させて、外ピン穴26−1…26−4の位置と内収納穴36−1…36−4の位置を一致させる(図48、図58参照)。外ピン穴26−1…26−4の位置と内収納穴36−1…36−4の位置が一致すると、外ピン穴26−2、26−4内の補助タンブラ29−2、29−4が外ピン27−2、27−4により押し動かされて内収納穴36−2、36−4に収納される。これによりシリンダ錠は、補助タンブラ29−2…29−4が内収納穴36−2…36−4にそれぞれ収納され、補助タンブラ35−1が内収納穴36−1に収納された状態となる。
ついで、ニュートラルキーNRを引抜方向に移動させる(図49、図59参照)。このニュートラルキーNRには、それぞれの内ピン25−1…25−4、31−1…31−4に対応する長溝43が形成されている。そのためニュートラルキーNRは、内筒22の回転を許容する位置に内ピン25−1…25−4、31−1…31−4を保持しつつ引抜方向に移動させることができる。
また、ニュートラルキーNRには、図48に示すように内コントロールピン37−2…37−4の内端と当接する部分から次第に隆起する押圧部44が形成されている。そのため、引抜方向に移動するニュートラルキーNRは、その押圧部44で内コントロールピン37−2…37−4を半径方向外方に押し動かして、内収納穴36−2…36−4内の補助タンブラ29−2…29−4を、それぞれ外ピン穴26−2…26−4内に押し出す。一方、回収キーGで回収された補助タンブラ29−1に対応する内コントロールピン37−1の内端と当接する部分45は、ニュートラルキーNRを引抜方向に移動させたときに内コントロールピン37−1の位置を維持するように形成されている。そのため、内収納穴36−1内の補助タンブラ35−1は外ピン穴26−1内に押し出されない。
つづいて、内ピン25−1…25−4と外ピン27−1…27−4が対向する位置に内筒22を戻す(図50、図60参照)。このとき、補助タンブラ29−2…29−4は、それぞれ外ピン穴26−2…26−4内に保持されるので内ピン25−2…25−4と外ピン27−2…27−4の間に戻る。一方、補助タンブラ35−1は、内収納穴36−1に収納されているので(図62参照)、内ピン25−1と外ピン27−1の間にない。
さらに、鍵穴21からニュートラルキーNRを引き抜くと(図51、図61参照)、シリンダ錠は、補助タンブラ29−3を内ピン25−3と外ピン27−3の間に復帰させた状態となる。
その後、ニュートラルキーNLを鍵穴21に差し込む(図52、図63参照)。鍵穴21に差し込まれたニュートラルキーNLは、内ピン31−1…31−4を押し動かしてその外端をそれぞれ内筒22の外周に揃える。このとき内ピン31−3、31−4は、補助タンブラ35−3、35−4をそれぞれ外ピン穴32−3、32−4に押し出す。
その状態で内筒22を反時計回りに回転させて、外ピン穴32−1…32−4の位置と内収納穴36−1…36−4の位置を一致させる(図53、図64参照)。外ピン穴32−1…32−4の位置と内収納穴36−1…36−4の位置が一致すると、外ピン穴32−3、32−4内の補助タンブラ35−3、35−4が外ピン33−3、33−4により押し動かされて内収納穴36−3、36−4に収納される。これによりシリンダ錠は、補助タンブラ35−1、35−3、35−4がそれぞれ内収納穴36−1、36−3、36−4に収納された状態となる。
ついで、ニュートラルキーNLを引抜方向に移動させる(図54、図65参照)。このニュートラルキーNLも、ニュートラルキーNRと同様に、それぞれの内ピン25−1…25−4、31−1…31−4に対応する長溝43が形成されており、これにより、内筒22の回転を許容する位置に内ピン25−1…25−4、31−1…31−4を保持しつつ引抜方向に移動させることができるようになっている。
また、このニュートラルキーNLには、図53に示すように内コントロールピン37−1、37−3、37−4の内端と当接する部分から次第に隆起する押圧部46が形成されている。そのため、引抜方向に移動するニュートラルキーNLは、その押圧部46が内コントロールピン37−1、37−3、37−4を半径方向外方に押し動かして、内収納穴36−1、36−3、36−4内の補助タンブラ35−1、35−3、35−4を、それぞれ外ピン穴32−1、32−3、32−4内に押し出す。
つづいて、内ピン31−1…31−4と外ピン33−1…33−4が対向する位置に内筒22を戻す(図55、図66参照)。このとき、補助タンブラ35−1、35−3、35−4は、それぞれ外ピン穴32−1、32−3、32−4内に保持されるので内ピン31−1、31−3、31−4と外ピン33−1、33−3、33−4の間に戻る。
さらに、鍵穴21からニュートラルキーNLを引き抜くと(図56、図67参照)、シリンダ錠は、補助タンブラ35−1を内ピン31−1と外ピン33−1の間に復帰させた状態となる。
補助タンブラ29−3、35−1を復帰させたシリンダ錠は、通常キーCKで補助タンブラ29−3、35−1を内収納穴36−3、36−1に収納させる前の状態に戻るので、内ピン25−3を押し動かして補助タンブラ29−3の外端を内筒22の外周に揃える鍵(たとえば通常キーCK)や、内ピン31−1を押し動かして補助タンブラ35−1の外端を内筒22の外周に揃える鍵で施開錠することができるようになる。
このシリンダ錠は、内ピンと外ピンの間にそれぞれ補助タンブラ29−1…29−4、35−1…35−4を組み込んで、その補助タンブラの内外2箇所で内筒22の回転を許容するようにしたので、複数種類の通常キーで施開錠することができる。また、この補助タンブラ29−1…29−4、35−1…35−4を内収納穴36−1…36−4に選択的に収納させることにより、特定の通常キーでのみ施開錠可能な状態とすることができる。さらに、ニュートラルキーNR、NLを用いて内収納穴36−1…36−4内の補助タンブラを内ピンと外ピンの間に復帰させた後、他の通常キーを用いて補助タンブラを内収納穴に収納させることによって、錠の交換なしに、使用する鍵の種類を何度でも変更することができる。
また、このシリンダ錠は、図21に示すように内収納穴36−1内に補助タンブラがない状態では、ばね39−1で付勢された外コントロールピン40−1が内コントロールピン37−1を半径方向内方に押圧する。また、図40に示すように内収納穴36−1内に補助タンブラ35−1がある状態でも、外コントロールピン40−1に押圧された補助タンブラ35−1が内コントロールピン37−1を半径方向内方に押圧する。そのため、内コントロールピン37−1は、ばね39−1の付勢力に勝る力を加えないと動かず、内収納穴36−1内に補助タンブラがなくても内コントロールピン37−1ががたつかない。そのため、鍵穴21から内コントロールピン37−1に触れてみても、シリンダ錠が内収納穴36−1に補助タンブラを収納させた状態にあるか否かを読み取ることは困難である。他の内収納穴36−2…36−4についても同様である。よって、いずれの内収納穴36−1…36−4に補助タンブラが収納されているかが読み取られにくく、他の通常キーに対応する状態のシリンダ錠を施開錠可能な鍵(たとえば通常キーCKや、内ピン25−1…25−4、31−1…31−4の外端をすべて内筒22の外周に揃えるマスターキー)が偽造されにくい。
また、このシリンダ錠は、内収納穴36−1に収納させることができる補助タンブラが2つあるので、万一、シリンダ錠が内収納穴36−1に補助タンブラを収納させている状態にあることを通常キーCKの形状に基づいて読み取られた場合でも、その補助タンブラが補助タンブラ29−1、35−1のいずれであるかは分からない。他の内収納穴36−2…36−4についても同様である。そのため、いずれの補助タンブラ29−1…29−4、35−1…35−4が収納されているかを読み取られにくく、他の通常キーに対応する状態のシリンダ錠を施開錠可能な鍵が偽造されにくい。よって、防犯上の安全性が高い。
また、このシリンダ錠は、回収キーを用いて補助タンブラ29−1…29−4、35−1…35−4を回収することができるので、万一、シリンダ錠が内収納穴36−2、36−4に補助タンブラを収納させていない状態にあることを通常キーCKの形状に基づいて読み取られた場合でも、その内収納穴36−2、36−4に対応する補助タンブラ29−2、29−4、35−2、35−4が回収キーにより回収されずに残っているか否かは分からない。また、シリンダ錠が内収納穴36−1、36−3に補助タンブラ35−1、29−3を収納させた状態にあることを通常キーCKの形状に基づいて読み取られた場合でも、その内収納穴36−1、36−3に対応する残りの補助タンブラ29−1、35−3が回収されずに残っているか否かは分からない。そのため、いずれの補助タンブラ29−1…29−4、35−1…35−4が内ピンと外ピンの間にあるかを読み取られにくく、防犯上の安全性が高い。
裏表を反対にして鍵穴21に差し込んでも施開錠可能な通常キーを使用する場合、図68に示すようにニュートラルキーNRに対応する押圧部44とニュートラルキーNLに対応する押圧部46の両方を1つの鍵に形成してなるニュートラルキーNRLを使用することができる。このニュートラルキーNRLは、上述のニュートラルキーNRとして使用して内収納穴36−3内の補助タンブラ29−3を復帰させ、その後、鍵の裏表を反対にして鍵穴21に差し込んで上述のニュートラルキーNLとして使用して内収納穴36−1内の補助タンブラ35−1を復帰させることができる。このようなニュートラルキーNRLを使用すると、ニュートラルキーの管理が容易となるのでより好ましい。
この実施形態のシリンダ錠を用いると、たとえば次のように1種類のシリンダ錠で多数の鍵違いを作り出すことができる。
まず、図69に示すように、補助タンブラ29−1…29−4、35−1…35−4をグループA(図では、黒色の補助タンブラ29−1、35−2、35−3、29−4)と、グループB(図では、白色の補助タンブラ35−1、29−2、29−3、35−4)に分ける。このときグループAは、各内収納穴36−1…36−4に対応する補助タンブラを1つずつ選択したグループとし、グループBは、その残りの補助タンブラのグループとすると、作り出せる鍵違い数がより多くなるので好ましい。
つぎに、図70に示すように、グループAから選択した補助タンブラを回収する複数種類の回収キーG、G、G…Gを用意する。ここで回収キーG、G、G…Gは、回収する補助タンブラの総数を同一とし、回収する補助タンブラの組み合わせが互いに異なる形状にする。
つづいて、回収キーGで回収される補助タンブラ29−1、35−2に対応する内ピン25−1、31−2の外端を内筒22の外周に揃えるとともに、グループAの補助タンブラのうち回収キーGで回収されない補助タンブラ35−3、29−4に対応する内ピン31−3、25−4を押し動かしてその補助タンブラ35−3、29−4の外端を内筒22の外周に揃える通常キーCK、CK、CK…CKを用意する。このとき通常キーCK、CK、CK…CKは、グループBから選択した補助タンブラを内収納穴に収納させるようにする。また通常キーCK、CK、CK…CKは、内収納穴に収納させる補助タンブラの総数を同一とし、収納させる補助タンブラの組み合わせが互いに異なる形状にする。
回収キーGについても同様に通常キーCK(N+1)…CK2Nを用意し、残りの回収キーG…Gについてもそれぞれ同様に通常キーを用意する。
このような回収キーと通常キーからなるキーシステムを用いると、回収キーG、G、G…Gのいずれかでシリンダ錠から補助タンブラを回収した後に、その回収キーに対応する通常キーのいずれかを用いて補助タンブラを内収納穴に収納させることにより、その通常キー以外の通常キーによる施開錠を禁止することができる。
たとえば、回収キーGで補助タンブラ29−1、35−2を回収した後に、通常キーCKで補助タンブラ29−3、35−1を内収納穴に収納させると、回収キーG以外の回収キーG、G…Gに対応する通常キーは、グループAの補助タンブラ29−1、35−2、35−3、29−4に対応する内ピン25−1、31−2、31−3、25−4と当接する部分の形状が通常キーCKと異なるので施開錠することができず、回収キーGに対応する通常キーCK以外の通常キーCK、CK…CKも、グループBの補助タンブラ35−1、29−2、29−3、35−4に対応する内ピン31−1、25−2、25−3、31−4と当接する部分の形状が通常キーCKと異なるので施開錠することができない。
このようにして鍵違いを生じさせたシリンダ錠は、ニュートラルキーで補助タンブラを復帰させた後に、別の通常キーで補助タンブラを内収納穴に収納させることにより、施開錠可能な通常キーを別の通常キーに変更することができる。そのため、通常キーが紛失・盗難に遭っても、シリンダ錠を交換することなく安全を確保することができる。
たとえば、通常キーCKが盗難に遭った場合、ニュートラルキーNR、NLを用いて補助タンブラ29−3、35−1を復帰させ、その後、図45に示す通常キーCKを用いて補助タンブラ35−1、35−4を内収納穴36−1、36−4に収納させ、内ピン30−4と外ピン33−4の間に補助タンブラ35−4がない状態にすると(図71参照)、通常キーCKを鍵穴に差し込んだときに外ピン33−4が内ピン穴30−4に落ち込むので施開錠することができなくなる(図72参照)。
ニュートラルキーNR、NLは、上記実施形態で示したように鍵穴21に差し込んだときに内ピン25−1…25−4、31−1…31−4を押し動かしてその外端をそれぞれ内筒22の外周に揃える形状とすると、他の通常キーを用いて補助タンブラ29−3、35−1以外の補助タンブラを内収納穴に収納させたときでも、その補助タンブラを復帰させることができるので便利であり好ましいが、補助タンブラ29−3、35−1以外の補助タンブラの外端を内筒22の外周に揃える形状としてもよい。復帰させる補助タンブラ29−3、35−1以外の補助タンブラの外端を内筒22の外周に揃えるニュートラルキーNR、NLを用いると、ニュートラルキーNR、NLが紛失・盗難に遭っても、補助タンブラ29−3、35−1以外の補助タンブラを内収納穴に収納させることで、そのニュートラルキーNR、NLによる施開錠を禁止することができる。そのため防犯上の安全性が高い。
また、ニュートラルキーNRは、復帰させようとする補助タンブラ29−3以外の補助タンブラ29−1、29−2、29−4に対応する内コントロールピン37−1、37−2、37−4の外端を内筒22の外周に揃えるとともに、内コントロールピン37−3を押し動かして内収納穴36−3内の補助タンブラ29−3の外端を内筒22の外周に揃える形状としてもよい。このようにすると、ニュートラルキーNRに押し動かされた内コントロールピン37−1、37−2、37−4が内収納穴36−1、36−2、36−4への補助タンブラの収納を阻止するとともに、内収納穴36−3内の補助タンブラ29−3が内収納穴36−3への補助タンブラの収納を阻止する。そのため、誤ってニュートラルキーNRを反時計回りに回転させたとしても、内収納穴36−1…36−4への補助タンブラの収納が生じず、通常キーCKで施開錠できなくなるのを防止することができる。ニュートラルキーNLについても同様に、復帰させようとする補助タンブラ35−1以外の補助タンブラ35−2…35−4に対応する内コントロールピン37−2…37−4の外端を内筒22の外周に揃えるとともに、内コントロールピン37−1を押し動かして内収納穴36−1内の補助タンブラ35−1の外端を内筒22の外周に揃える形状としてもよい。
第2実施形態では、回収キーGによる回収操作の後に、通常キーCKによる収納操作を行なう例を示したが、この操作の順序は反対でもよい。また、回収キーGによる補助タンブラの回収は行なわずに、通常キーCKによる収納操作のみを行なうようにしてもよい。
第2実施形態の外コントロールピン40−1…40−4は、第1実施形態と同様、内端が内収納穴36−1…36−4の外端よりも大きくなるように形成して、外コントロールピン40−1…40−4が内収納穴36−1…36−4に落ち込まないようにしてもよい。このとき、外コントロールピン40−1…40−4を案内するガイド面41は不要である。また、図73に示すように、外収納穴38−1と外コントロールピン40−1に互いに係合する段部47−1、48−1をそれぞれ形成し、その段部の係合により外コントロールピン40−1が内収納穴36−1に落ち込まないようにしてもよい。他の外収納穴38−2…38−4と外コントロールピン40−2…40−4についても同様である。
回収キーによる補助タンブラの回収は、第1実施形態のシリンダ錠について行なってもよい。このようにすると、シリンダ錠が内収納穴12−4…12−6に補助タンブラ9−4…9−6を収納させていない状態にあることを通常キーKの形状に基づいて読み取られた場合でも、その補助タンブラ9−4…9−6が回収キーにより回収されずに残っているか否かは分からない。そのため、いずれの補助タンブラ9−1…9−6が内ピン5−1…5−6と外ピン7−1…7−6の間にあるかを読み取られにくく、防犯上の安全性が高い。
図では、内ピン25−1…25−4、31−1…31−4の長さを全て同一としているが、第1実施形態の内ピン10−1…10−6と同様に数種類の長さのものを組み合わせると、鍵違い数が増えて安全性がより高くなる。
このシリンダ錠は、内筒22の回転によりドア等の開閉を禁止し、またその解除を行なう錠前機構に組み込むことができ、たとえば内筒22の回転によりドアの戸先側の端面からラッチボルトを出入りさせ、そのラッチボルトとドア枠の係合によりドアの開閉を禁止する機構に組み込むことができる。
第1実施形態のシリンダ錠の初期状態を示す平面視断面図 同上のシリンダ錠に通常キーを差し込んで、一部の補助タンブラを外ピン穴に押し出した状態を示す平面視断面図 同上のシリンダ錠の通常キーを回して、外ピン穴内の補助タンブラを内収納穴に収納した状態を示す平面視断面図 同上のシリンダ錠の通常キーをさらに反対方向に回して鍵差込位置に戻した状態を示す平面視断面図 同上のシリンダ錠の通常キーを引き抜いた一部移動状態を示す平面視断面図 (a)は図1のP−P線に沿った断面図、(b)は図2のQ1−Q1線に沿った断面図、(c)は図3のR1−R1線に沿った断面図、(d)は図4のS1−S1線に沿った断面図、(e)は図5のT1−T1線に沿った断面図 (a)は図2のQ2−Q2線に沿った断面図、(b)は図3のR2−R2線に沿った断面図、(c)は図4のS2−S2線に沿った断面図、(d)は図5のT2−T2線に沿った断面図 一部移動状態にある本実施形態のシリンダ錠にニュートラルキーを差し込んで、内筒の回転を許容した状態を示す平面視断面図 同上のシリンダ錠のニュートラルキーを回して、内収納穴を外ピン穴と向き合わせた状態を示す平面視断面図 同上のシリンダ錠のニュートラルキーをさらに引抜方向に移動させて、内収納穴内にある補助タンブラを外ピン穴内に押し出した状態を示す平面視断面図 同上のシリンダ錠のニュートラルキーをさらに反対方向に回して鍵差込位置に戻した状態を示す平面視断面図 (a)は本実施形態のシリンダ錠にマスターキーを差し込んだ状態を示す平面視断面図、(b)は側面視断面図 本実施形態のシリンダ錠に工事用キーを差し込んだ状態を示す平面視断面図 この発明の第2実施形態のシリンダ錠を示す平面視断面図 図14のシリンダ錠の鍵穴に回収キーGを差し込んだ状態を示す図 図15のシリンダ錠の内筒を時計回りに回転させた状態を示す図 図16のシリンダ錠の内筒を元の位置に戻した状態を示す図 図17のシリンダ錠の内筒を反時計回りに回転させた状態を示す図 図18のシリンダ錠の内筒を元の位置に戻した状態を示す図 図19のシリンダ錠の鍵穴から回収キーGを抜き取った状態を示す図 図14のXXI−XXI線に沿った断面図 図15のXXII−XXII線に沿った断面図 図18のXXIII−XXIII線に沿った断面図 図19のXXIV−XXIV線に沿った断面図 図20のXXV−XXV線に沿った断面図 図14のXXVI−XXVI線に沿った断面図 図15のXXVII−XXVII線に沿った断面図 図16のXXVIII−XXVIII線に沿った断面図 図17のXXIX−XXIX線に沿った断面図 図20のXXX−XXX線に沿った断面図 図20のシリンダ錠の鍵穴に通常キーCKを差し込んだ状態を示す図 図31のシリンダ錠の内筒を時計回りに回転させた状態を示す図 図32のシリンダ錠の内筒を元の位置に戻した状態を示す図 図33のシリンダ錠の内筒を反時計回りに回転させた状態を示す図 図34のシリンダ錠の内筒を元の位置に戻した状態を示す図 図35のシリンダ錠の鍵穴から通常キーCKを抜き取った状態を示す図 図31のXXXVII−XXXVII線に沿った断面図 図34のXXXVIII−XXXVIII線に沿った断面図 図35のXXXIX−XXXIX線に沿った断面図 図36のXL−XL線に沿った断面図 図31のXLI−XLI線に沿った断面図 図32のXLII−XLII線に沿った断面図 図33のXLIII−XLIII線に沿った断面図 図36のXLIV−XLIV線に沿った断面図 図20のシリンダ錠の鍵穴に通常キーCKを差し込んだ状態を示す図 図36のシリンダ錠の鍵穴に通常キーCKを差し込んだ状態を示す図 図36のシリンダ錠の鍵穴にニュートラルキーNRを差し込んだ状態を示す図 図47のシリンダ錠の内筒を時計回りに回転させた状態を示す図 図48のニュートラルキーNRを引抜方向に移動させた状態を示す図 図49のシリンダ錠の内筒を元の位置に戻した状態を示す図 図50のシリンダ錠の鍵穴からニュートラルキーNRを抜き取った状態を示す図 図51のシリンダ錠の鍵穴にニュートラルキーNLを差し込んだ状態を示す図 図52のシリンダ錠の内筒を反時計回りに回転させた状態を示す図 図53のニュートラルキーNLを引抜方向に移動させた状態を示す図 図54のシリンダ錠の内筒を元の位置に戻した状態を示す図 図55のシリンダ錠の鍵穴からニュートラルキーNLを抜き取った状態を示す図 図47のLVII−LVII線に沿った断面図 図48のLVIII−LVIII線に沿った断面図 図49のLIX−LIX線に沿った断面図 図50のLX−LX線に沿った断面図 図51のLXI−LXI線に沿った断面図 図50のLXII−LXII線に沿った断面図 図52のLXIII−LXIII線に沿った断面図 図53のLXIV−LXIV線に沿った断面図 図54のLXV−LXV線に沿った断面図 図55のLXVI−LXVI線に沿った断面図 図56のLXVII−LXVII線に沿った断面図 ニュートラルキーNRとニュートラルキーNLの両方を兼ねるニュートラルキーNRLを示す図 補助タンブラのグループ分けの一例を説明する図 図1のシリンダ錠を用いて作り出す鍵違いを説明する図 図20のシリンダ錠の補助タンブラを通常キーCKを用いて内収納穴に収納させた状態を示す図 図71のシリンダ錠の鍵穴に通常キーCKを差し込んだ状態を示す図 図21のシリンダ錠の変形例を示す図
符号の説明
1 鍵穴
2 内筒
3 外筒
−1…4−6 内ピン穴
−1…5−6 内ピン
−1…6−6 外ピン穴
−1…7−6 外ピン
−1…8−6 ばね
−1…9−6 補助タンブラ
12−1…12−6 内収納穴
13−1…13−6 内コントロールピン
14−1…14−6 外収納穴
15−1…15−6 外コントロールピン
17 押圧部
通常キー
N ニュートラルキー
21 鍵穴
22 内筒
23 外筒
24−1…24−4 内ピン穴
25−1…25−4 内ピン
26−1…26−4 外ピン穴
27−1…27−4 外ピン
28−1…28−4 ばね
29−1…29−4 補助タンブラ
30−1…30−4 内ピン穴
31−1…31−4 内ピン
32−1…32−4 外ピン穴
33−1…33−4 外ピン
34−1…34−4 ばね
35−1…35−4 補助タンブラ
36−1…36−4 内収納穴
37−1…37−4 内コントロールピン
38−1…38−4 外収納穴
39−1…39−4 ばね
40−1…40−4 外コントロールピン
41 ガイド面
42 回収凹部
43 長溝
44、46 押圧部
…G 回収キー
CK…CK 通常キー
NL、NR、NRL ニュートラルキー

Claims (7)

  1. 鍵穴を有する内筒と、この内筒を回転自在に支持する外筒とを有し、前記内筒の外周と前記外筒の内周とに半径方向で対向する内ピン穴と外ピン穴を形成し、前記内ピン穴に内ピンを挿入し、前記外ピン穴に外ピンを挿入して半径方向内方に付勢し、前記鍵穴に差し込んだ通常キーで前記内ピンを前記内筒の回転が許容される位置に押し動かしてその内筒の回転により施開錠するシリンダ錠において、前記外ピンと前記内ピンの間に補助タンブラを組み込み、前記内筒の外周に、前記内ピン穴に対して周方向に間隔をおいて内収納穴を形成し、その内収納穴に内コントロールピンを挿入し、前記内コントロールピンを挿入した前記内収納穴内に前記補助タンブラを収納可能とし、前記内筒の回転を許容する位置に前記内ピンを保持しつつ前後方向に移動可能なニュートラルキーを使用し、このニュートラルキーに、前記内収納穴が前記外ピン穴と対向する位置でニュートラルキーを前後方向に動かす作動により前記内コントロールピンを半径方向外方に押し動かして前記内収納穴内にある前記補助タンブラを前記外ピン穴内に押し出す押圧部を設け前記内収納穴の外端を、前記外ピンの内端よりも小さくしたことを特徴とするシリンダ錠。
  2. 前記外筒の内周に、鍵差込位置で前記内収納穴と向き合う外収納穴を形成し、その外収納穴に外コントロールピンを挿入して半径方向内方に付勢した請求項に記載のシリンダ錠。
  3. 前記外コントロールピンの内端を、前記内収納穴の外端よりも大きくした請求項に記載のシリンダ錠。
  4. 鍵穴を有する内筒と、この内筒を回転自在に支持する外筒とを有し、前記内筒の外周と前記外筒の内周とに半径方向で対向する内ピン穴と外ピン穴を形成し、前記内ピン穴に内ピンを挿入し、前記外ピン穴に外ピンを挿入して半径方向内方に付勢し、前記鍵穴に差し込んだ通常キーで前記内ピンを前記内筒の回転が許容される位置に押し動かしてその内筒の回転により施開錠するシリンダ錠において、前記外ピンと前記内ピンの間に補助タンブラを組み込み、前記内筒の外周に、前記内ピン穴に対して周方向に間隔をおいて内収納穴を形成し、その内収納穴に内コントロールピンを挿入し、前記内コントロールピンを挿入した前記内収納穴内に前記補助タンブラを収納可能とし、前記内筒の回転を許容する位置に前記内ピンを保持しつつ前後方向に移動可能なニュートラルキーを使用し、このニュートラルキーに、前記内収納穴が前記外ピン穴と対向する位置でニュートラルキーを前後方向に動かす作動により前記内コントロールピンを半径方向外方に押し動かして前記内収納穴内にある前記補助タンブラを前記外ピン穴内に押し出す押圧部を設け前記外筒の内周に、鍵差込位置で前記内収納穴と向き合う外収納穴を形成し、その外収納穴に外コントロールピンを挿入して半径方向内方に付勢し半径方向内方に付勢された前記外コントロールピンが前記内収納穴に落ち込んで前記内コントロールピンを押圧するようにしたことを特徴とするシリンダ錠。
  5. 前記内収納穴の縁にガイド面を形成し、前記内筒を回転させたときに前記ガイド面が前記外コントロールピンを半径方向外方に案内して前記内収納穴から抜き出すようにした請求項に記載のシリンダ錠。
  6. 前記内ピンが挿入された前記内ピン穴と前記外ピンが挿入された前記外ピン穴を周方向に間隔をおいて2組形成し、その各組の内ピンと外ピンの間にそれぞれ組み込まれた前記補助タンブラを選択的に前記内収納穴に収納可能とした請求項1からのいずれかに記載のシリンダ錠。
  7. 鍵穴を有する内筒と、この内筒を回転自在に支持する外筒とを有し、前記内筒の外周と前記外筒の内周とに半径方向で対向する内ピン穴と外ピン穴を形成し、前記内ピン穴に内ピンを挿入し、前記外ピン穴に外ピンを挿入して半径方向内方に付勢し、前記鍵穴に差し込んだ通常キーで前記内ピンを前記内筒の回転が許容される位置に押し動かしてその内筒の回転により施開錠するシリンダ錠において、前記外ピンと前記内ピンの間に補助タンブラを組み込み、前記内筒の外周に、前記内ピン穴に対して周方向に間隔をおいて内収納穴を形成し、その内収納穴に内コントロールピンを挿入し、前記内コントロールピンを挿入した前記内収納穴内に前記補助タンブラを収納可能とし、前記内筒の回転を許容する位置に前記内ピンを保持しつつ前後方向に移動可能なニュートラルキーを使用し、このニュートラルキーに、前記内収納穴が前記外ピン穴と対向する位置でニュートラルキーを前後方向に動かす作動により前記内コントロールピンを半径方向外方に押し動かして前記内収納穴内にある前記補助タンブラを前記外ピン穴内に押し出す押圧部を設け前記鍵穴を前記内筒の外周に開放させ、その開放位置に対応する位置に回収凹部を形成した回収キーを使用し、その回収キーを前記鍵穴に差し込んで前記補助タンブラを外ピン穴に押し出した状態で内筒を回転可能となし、前記鍵穴の開放位置を前記外ピン穴の位置に一致させて外ピン穴内の補助タンブラを前記回収キーの回収穴に回収可能としたことを特徴とするシリンダ錠。
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