JP4643536B2 - ステアリングホイールのスポーク角測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の直進状態におけるステアリングホイールのスポーク角測定方法に関する。
従来、車両の直進時におけるステアリングホイールのスポーク角は、作業者が直線路に沿って実際に車両を直進走行させ、ステアリングホイールに取り付けた気泡水準器等が示すスポーク角を作業者が読み取ることで測定されている。このときのスポーク角は中立位置からのずれ角として測定されるので、測定されたスポーク角に基づいて直進時のステアリングホイールが中立位置にあるか否かを判定することができる。
しかし、作業者が実際に車両を直進走行させるので、走行路面の僅かな凹凸や僅かな傾斜から測定誤差が生じるおそれがある。また、測定のバラツキを低減するためには直線路を十分に長くする必要があり、設備が大掛かりとなる。特に、直線路を屋外に設けた場合には風や雨等の気象の影響を受けて正確な測定が行えない。更に、実際に車両を直進走行させる操作は作業者の運転技術に熟練が必要であり、気泡水準器等から読み取られるスポーク角の測定値も作業者によるバラツキが生じるおそれがある。
そこで、台上試験機を用いることで、直線路に沿って実際に車両を直進走行させることなく直進状態でのステアリングホイールのスポーク角の測定を行う方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法では、ステアリングホイールに車両の高さ方向と車幅方向の加速度を測定する加速度センサを取り付け、加速度センサから出力される加速度データを測定制御装置に取り込んで車両の直進状態でのステアリングホイールのスポーク角を算出することが行われる。これによれば、作業員による読み取り評価によらずステアリングホイールのスポーク角の測定を行うことができるため、高い測定精度を得ることができる。また、台上試験機を用い、更に加速度センサをステアリングホイールに取り付けるだけでよいので、装置構成を簡単とすることができる。
しかし、この方法では、ステアリングに取り付けられた加速度センサの測定データのみによって車両自体の車幅水平方向の加速度を算出し、その算出結果が直進状態を示したときにスポーク角を算出するので、直進状態を示す算出結果が出るまでスポーク角を算出することができない。そのため、作業者は、車両自体の車幅水平方向の加速度算出結果が直進状態を示すようにステアリング操作によって車両の直進状態を形成する作業が必要となり、作業者の熟練度によっては長い測定時間を要して作業者の負担となるおそれがある。
特開平5−79950号公報
かかる不都合を解消して、本発明は、大掛かりな設備を必要とせず、作業者の負担を確実に軽減することができ、しかも効率よく精度の高いスポーク角の測定を行うことができるステアリングホイールのスポーク角測定方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、車両の直進状態におけるステアリングホイールのスポーク角を測定するスポーク角測定方法であって、その第1の態様は、車両の前輪を回転可能に載置する前輪載置部と車両の後輪を回転可能に載置する後輪載置部とを備える台上試験機に測定対象車両を載せた後、前輪及び後輪を回転させて該車両の走行状態を擬似的に再現する工程と、擬似的走行状態の前記車両のステアリングホイールを操作して少なくとも2つの切り角を順次測定すると共に、夫々の切り角における前輪側の横力と後輪側の横力とを測定する工程と、測定対象車両から測定された各切り角及び各横力に基づいて、ステアリングホイールの切り角変化に対する前輪側の横力変化と後輪側の横力変化とを示す夫々の関係式を求め、夫々の関係式から前輪側の横力と後輪側の横力との関係が車両の直進状態を示すときのスポーク角を算出する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第1の態様においては、台上試験機に搭載して擬似的走行状態とした車両のステアリングホイールを操作し、少なくとも2つの切り角を順次測定する。このとき、夫々の切り角における前輪側の横力と後輪側の横力とを測定する。
台上試験機により擬似的に走行状態とされている車両は、ステアリングホイールの切り角に応じて、前輪側の横力と後輪側の横力とが車両の車幅方向に生じる。ここで例えば、車両の右方向に生じる横力を正とし、車両の左方向に生じる横力を負とした場合、ステアリングホイールを正方向である右に切る(時計回りに回す)と、右方切り角の増加に従って横力が増加し、ステアリングホイールを逆方向である左に切る(反時計回りに回す)と、左方切り角の増加(右方切り角に対する減少)に従って横力が減少する。これに基づき、本発明者は、各種試験によりステアリングホイールの切り角の変化量と横力の変化量とが比例関係にあることを知見した。
そこで、測定されたステアリングホイールの各切り角と測定された各横力との関係から、切り角変化と各横力変化との関係を示す関係式を求める。このとき、具体的には前輪側の横力変化と切り角変化との関係を示す関係式と、後輪側の横力変化と切り角変化との関係を示す関係式とが夫々求められる。これらの関係式は、切り角の変化量と横力の変化量とが比例関係にあることによって、ステアリングホイールの2つの切り角と、その夫々に対応する前輪側の横力及び後輪側の横力を測定するだけで容易に求めることができる。そして、このとき求められた夫々の関係式に基づいて、前輪側の横力と後輪側の横力との関係が車両の直進状態を示すときのスポーク角を算出する。
車両の直進状態は、車両の重心回りの前輪側のモーメントと後輪側のモーメントとがつり合った状態である。ここで、例えば、車両の重量配分が前輪側と後輪側とで約2:1とされているものでは、前輪側の横力が後輪側の横力の約2倍であるときに車両が直進状態となる。従って、前輪側の横力が後輪側の横力の約2倍となるときのスポーク角を容易に算出することができる。
このように、本発明によれば、台上試験機により擬似的に走行状態とされている車両で、作業者が少なくとも2つの切り角にステアリングを操作するだけでよいので、作業者の負担が飛躍的に軽減でき、車両の直進状態におけるスポーク角の測定を効率よく行うことができる。しかも、台上試験機により擬似的に走行状態とされている車両を直進状態に維持することなくスポーク角を測定することができるので、作業者に熟練を要することなく精度の高いスポーク角の測定を行うことができる。そして、台上試験機を用いて車両を擬似的に走行状態とするので、大掛かりな設備を必要とせず、精度の高いスポーク角の測定を行うことができる。
また、本発明の第2の態様は、車両の前輪を回転可能に載置する前輪載置部と車両の後輪を回転可能に載置する後輪載置部とを備える台上試験機に測定対象車両を載せた後、前輪及び後輪を回転させて該車両の走行状態を擬似的に再現する工程と、擬似的走行状態の前記車両のステアリングホイールを操作して少なくとも1つの切り角を測定すると共に、当該切り角における前輪側の横力と後輪側の横力とを測定する工程と、測定対象車両と同一車種の他の車両から予め採取されたステアリングホイールの切り角変化に対する前輪側の横力変化係数及び後輪側の横力変化係数と、測定対象車両から測定された切り角及び各横力とに基づいて、測定対象車両におけるステアリングホイールの切り角変化に対する前輪側の横力変化と後輪側の横力変化とを示す夫々の関係式を求め、夫々の関係式から前輪側の横力と後輪側の横力との関係が車両の直進状態を示すときのスポーク角を算出する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第2の態様においては、先ず、台上試験機に搭載して擬似的走行状態とした車両のステアリングホイールを操作し、少なくとも1つの切り角を測定する。このとき、当該切り角における前輪側の横力と後輪側の横力とを測定する。
また、本発明の第2の態様においては、ステアリングホイールの切り角変化に対する前輪側の横力変化係数と後輪側の横力変化係数とが予め用意されている。前輪側の横力変化係数と後輪側の横力変化係数とは、測定対象車両と同一車種の他の車両を用いて採取されたステアリングホイールの複数の切り角測定値と、各切り角毎に測定された複数の前輪側の横力及び後輪側の横力とから求められたものである。即ち、前輪側の横力変化係数は、ステアリングホイールの切り角と前輪側の横力との比例関係を示す直線の傾きであり、後輪側の横力変化係数は、ステアリングホイールの切り角と後輪側の横力との比例関係を示す直線の傾きである。
次いで、前輪側の横力変化係数及び後輪側の横力変化係数を用い、測定対象車両の切り角変化に対する前輪側の横力変化と後輪側の横力変化とを示す夫々の関係式を求める。前輪側の横力変化係数と後輪側の横力変化係数とを採取した他の車両と測定対象車両とは、同一車種であるので同等の性質を備えている。従って、測定対象車両においても、前輪側の横力変化係数及び後輪側の横力変化係数は共通であるといえる。そこで、測定対象車種におけるステアリングの切り角変化と各横力変化との関係を示す関係式には、前輪側の横力変化係数及び後輪側の横力変化係数を用いることができ、測定対象車両からはステアリングホイールの1つの切り角と、その切り角に対応する前輪側の横力及び後輪側の横力を測定するだけで夫々の関係式を極めて容易に求めることができる。そして、求められた関係式に基づいて、前輪側の横力と後輪側の横力との関係が車両の直進状態を示すときのスポーク角を算出する。
このように、本発明によれば、測定対象車両と同一車種の他の車両から予め採取されたステアリングホイールの切り角変化に対する前輪側の横力変化係数と後輪側の横力変化係数とを用いることによって、台上試験機により擬似的に走行状態とされている車両から1つの切り角とその切り角に対応する前輪側の横力と後輪側の横力とを測定するだけで、スポーク角を算出することができるので、スポーク角の測定に係る作業効率を飛躍的に向上させることができる。しかも、前記第1の態様と同様に、台上試験機により擬似的に走行状態とされている車両を直進状態に維持することなくスポーク角を測定することができるので、作業者に熟練を要することなく精度の高いスポーク角の測定を行うことができ、台上試験機を用いて車両を擬似的に走行状態とするので、大掛かりな設備を必要とせず、精度の高いスポーク角の測定を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1において、1は測定対象車両(以下、車両という)であり、2は台上試験機である。台上試験機2は、車両1の左右の前輪3を載せる前輪載置部としての左右1対の前輪用ローラ4と、車両1の左右の後輪5を載せる後輪載置部としての左右1対の後輪用ローラ6とを備えている。前輪用ローラ4と後輪用ローラ6とは、夫々ローラ支持枠7,8に軸支した前後2個の分割ローラ4a,4b,6a,6bにより構成されている。各ローラ支持枠7,8は、スライドレール9に沿って左右方向に移動自在に支持され、各ローラ4,6に作用する左右方向の移動力を各ローラ支持枠7,8を介して検出するロードセル等の検出器10が設けられている。なお、図示しないが、各ローラ支持枠7,8がスライドレール9に沿って左右方向に移動するとき、各ローラ支持枠7,8とスライドレール9との間に生じる摺動摩擦を相殺して検出器10の検出精度を向上させる機構が設けられている。
また、各ローラ4,6の回転速度を検出する速度計11と、各ローラ4,6を駆動するモータ12と、検出器10や速度計11からの信号を入力する図示しないコンピュータ等の演算手段とが設けられている。
更に、車両1に備えるステアリングホイール13の所定位置には、切り角を検出する角度検出手段14が取り付けられている。該角度検出手段14は、ステアリングホイール13が中立位置にあるときを0°とし、右方向の切り角をプラス角、左方向の切り角をマイナス角として検出する。
次に、第1の実施形態における、該台上試験機2を用いた車両1のスポーク角測定方法について説明する。先ず、車両1の左右の前輪3を、左右夫々の前輪用ローラ4に載せ、車両1の左右の後輪5を、左右夫々の後輪用ローラ6に載せる。
次いで、測定工程が開始され、図2に示すように、STEP1においてモータ12により各ローラ4,6を介して前輪3及び後輪5を回転させる。これにより、車両1は擬似的に走行状態となる。STEP2に進み、各ローラ4,6の回転から速度計11が検出する平均速度が予め設定された範囲内となったとき(例えば30Km/h)、STEP3において車両1のセンタリングを行い、車両1を横ずれしないように拘束する。
続いて、STEP4においては、作業者がステアリングホイール13を操作し、そのときの切り角と横力(車幅方向の移動力)とが測定される。そして、STEP5に進み、車両1の直進状態におけるスポーク角が算出される。
その後、STEP6においては、STEP5により算出されたスポーク角が基準値(例えば±3°)内にあるか否かにより良否判定し、スポーク角が基準値内にあればルーチンが終了する。一方、STEP6においてスポーク角が基準値内にない場合にはSTEP7に進み、修正箇所及び修正量の指示を行なった後にルーチンが終了する。
ここで、図2の前記STEP5におけるスポーク角の算出方法の一例を詳しく説明する。このスポーク角の算出方法においては、図2示の前記STEP4において、作業者は、先ず、図3(a)に示すように、ステアリングホイール13を右方向に切り(時計回りに回し)、その第1の切り角を角度検出手段14により測定し、同時に、前記検出器10が検出した前記各ローラ4,6に作用する移動力から車両1の第1の前輪側の横力と第1の後輪側の横力とを測定する。次いで、図3(b)に示すように、ステアリングホイール13を左方向に切り(反時計回りに回し)、その第2の切り角を角度検出手段14により測定し、同時に、前記検出器10が検出した前記各ローラ4,6に作用する左右方向の力から車両1の第2の前輪側の横力と第2の後輪側の横力とを測定する。
そして、図2示の前記STEP5においては前記STEP4で採取された測定値に基づいて関係式を求める。即ち、ステアリングホイール13の切り角の変化量と各横力の変化量とが比例関係にあるとの本発明者の知見に基づき、図4に示すように、車両1における切り角の変化と前輪側の横力変化との関係は、第1の切り角及び第1の前輪側の横力による座標cと、第2の切り角及び第2の前輪側の横力による座標dとを通る直線eとなり、これによってスポーク角xと前輪側の横力y1との関係式y1=ax+bが求められる。
同じように、車両1における切り角の変化と後輪側の横力変化との関係も、第1の切り角及び第1の後輪側の横力による座標fと、第2の切り角及び第2の後輪側の横力による座標gとを通る直線hとなり、これによってスポーク角xと後輪側の横力y2との関係式y2=ax+bが求められる。
そして、車両1の前輪側と後輪側との重量配分が例えばv:1である場合に、車両1の重心回りのモーメントがつり合って直進状態となるときax+b=v(ax+b)となり、この関係が成り立つとき(図4における座標iと座標j)、車両1が直進状態にあるときのスポーク角xが算出される。
このように、第1の実施形態の車両1のスポーク角測定方法によれば、作業者は、図2示のSTEP4においてステアリングホイール13を左右に切るだけの簡単な操作を行うだけで、車両1が直進状態にあるときのスポーク角の測定を行うことができる。従って、本発明のスポーク角測定方法を採用することにより、作業者の熟練度に影響されることなく精度の高い測定が行え、作業者の負担を軽減してスポーク角測定に係る作業効率を向上させることができる。しかも、台上試験機2を用いて車両1を擬似的走行状態とすることにより精度の高いスポーク角の測定が行えるので、車両1を実際に走行させる場合に比して長い直線路等の大掛かりな設備を必要とせず、設備コストを低減することができる。
次に、第2の実施形態における、該台上試験機2を用いた車両1のスポーク角測定方法について説明する。第2の実施形態においては、前述した第1の実施形態と同様に図2に示すルーチンによりスポーク角の測定が行なわれる。その際、第2の実施形態においては、STEP4における作業内容と、STEP5におけるスポーク角の算出方法のみが第1の実施形態と異なり、それ以外は第1の実施形態と同様である。
そこで、第2の実施形態におけるSTEP4とSTEP5との内容について説明する。第2の実施形態のスポーク角の算出方法は、図2示の前記STEP4において、作業者は、図3(a)に示すように、ステアリングホイール13を右方向に切り(時計回りに回し)、その切り角を角度検出手段14により測定し、同時に、前記検出器10が検出した前記各ローラ4,6に作用する移動力から車両1の前輪側の横力と後輪側の横力とを測定する。なお、このときのステアリングホイール13の切り方向は左方向(反時計回り)であってもよい。
そして、図2示の前記STEP5においては前記STEP4で採取された測定値に基づいて関係式を求める。ここで、第2の実施形態においては、測定対象車両1と同一車種の他の車両から採取した測定データに基づいて、図5に示すように、切り角の変化と前輪側の横力変化との比例関係を示す直線kと、切り角の変化と後輪側の横力変化との比例関係を示す直線mとが予め設定されている。
そして、測定対象車両1と同一車種の他の車両とは、同等の性質を有するものであることから、図5において、同一車種の他の車両から得られた切り角の変化と前輪側の横力変化との比例関係を示す直線kの傾きである前輪側の横力変化係数aを用いて、測定対象車両1から測定された切り角及び前輪側の横力による座標nを通る直線pを求める。測定対象車両1の直線pと他の車両の直線kとはその傾きである前輪側の横力変化係数aを同じくすることにより平行となり、測定対象車両1におけるスポーク角xと前輪側の横力y1との関係式y1=ax+bが得られる。
同じようにして、図5において、同一車種の他の車両から得られた切り角の変化と後輪側の横力変化との比例関係を示す直線mの傾きである後輪側の横力変化係数a2を用いて、測定対象車両1から測定された切り角及び後輪側の横力による座標qを通る直線rを求める。測定対象車両1の直線rと他の車両の直線mとはその傾きである後輪側の横力変化係数a2を同じくすることにより平行となり、測定対象車両1におけるスポーク角xと後輪側の横力y2との関係式y2=a2x+b2が得られる。
そして、車両1の前輪側と後輪側との重量配分が例えばv:1である場合に、車両1の重心回りのモーメントがつり合って直進状態となるときax+b=v(ax+b)となり、この関係が成り立つとき(図5における座標sと座標t)、即ち、車両1が直進状態にあるときのスポーク角xが算出される。
このように、第2の実施形態の車両1のスポーク角測定方法によれば、予め用意されている他の車両の前輪側の横力変化係数a及び後輪側の横力変化係数a2を用いるので、作業者は、図2示のSTEP4においてステアリングホイール13を左右の何れか一方にだけ(即ち、一回だけ)切る操作を行えばよく、作業者の負担を飛躍的に軽減してしかも迅速に車両1が直進状態にあるときのスポーク角の測定を行うことができる。従って、本発明のスポーク角測定方法を採用することにより、作業者の熟練度に影響されることなく精度の高い測定が行え、作業者の負担も殆どないのでスポーク角測定に係る作業効率を向上させることができる。しかも、前述した第1の実施形態と同様に、台上試験機2を用いて車両1を擬似的走行状態とすることにより精度の高いスポーク角の測定が行えるので、車両1を実際に走行させる場合に比して長い直線路等の大掛かりな設備を必要とせず、設備コストを低減することができる。
なお、上記の各実施形態においては、前輪載置部として前輪用ローラ4を備え、後輪載置部として後輪用ローラ6を備えた台上試験機2を採用してスポーク角の測定を行った例を示したが、台上試験機の構成はこれに限るものではない。他の例を挙げれば、図6に示すように、前輪載置部として前輪載置ベルト15を備え、後輪載置部として後輪載置ベルト16を備えた他の台上試験機17を採用してもよい。前輪載置ベルト15は、ギア支持枠18に支持された駆動ギア19と従動ギア20とに掛け渡されて無端回動する。同じく、後輪載置ベルト16は、ギア支持枠21に支持された駆動ギア22と従動ギア23とに掛け渡されて無端回動する。符号24,25で示すものは、車両1の荷重を受ける補助ローラである。そして、前述した台上試験機2と同様のものには同一符号を付すが、各ギア支持枠18,21は、スライドレール9に沿って左右方向に移動自在に支持され、各ベルト15,16に作用する左右方向の移動力を各ギア支持枠18,21を介して検出するロードセル等の検出器10が設けられている。また、図示しないが、各ギア支持枠18,21がスライドレール9に沿って左右方向に移動するとき、各ギア支持枠18,21とスライドレール9との間に生じる摺動摩擦を相殺して検出器10の検出精度を向上させる機構が設けられている。そして、各ベルト15,16の回動速度を検出する速度計11と、各駆動ギア19,22を駆動するモータ12と、検出器10や速度計11からの信号を入力する図示しないコンピュータ等の演算手段とが設けられている。
この台上試験機17を採用することによって、前述の台上試験機2を採用した場合と同様にして車両1を擬似的走行状態とし、精度の高いスポーク角の測定が行える。しかも、各車輪3,5からの横力は各ベルト15,16を介して均等にギア支持枠18,21に伝達されるので、検出器10の検出精度を一層向上させることができる点で有利である。
本発明の実施形態において採用する台上試験機を示す説明的側面図。 本発明の実施形態におけるスポーク角測定作業を示すフローチャート。 本発明の実施形態におけるステアリングホイールの切り角と横力との測定作業を示す説明図。 本発明の第1の実施形態におけるステアリングホイールのスポーク角と横力との関係を示すグラフ図。 本発明の第2の実施形態におけるステアリングホイールのスポーク角と横力との関係を示すグラフ図。 本発明において採用可能な他の台上試験機を示す説明的側面図。
符号の説明
1…測定対象車両、2,17…台上試験機、4…前輪用ローラ(前輪載置部)、6…後輪用ローラ(後輪載置部)、13…ステアリングホイール、15…前輪載置ベルト(前輪載置部)、16…後輪載置ベルト(後輪載置部)。

Claims (2)

  1. 車両の直進状態におけるステアリングホイールのスポーク角を測定するスポーク角測定方法であって、
    車両の前輪を回転可能に載置する前輪載置部と車両の後輪を回転可能に載置する後輪載置部とを備える台上試験機に測定対象車両を載せた後、前輪及び後輪を回転させて該車両の走行状態を擬似的に再現する工程と、
    擬似的走行状態の前記車両のステアリングホイールを操作して少なくとも2つの切り角を順次測定すると共に、夫々の切り角における前輪側の横力と後輪側の横力とを測定する工程と、
    測定対象車両から測定された各切り角及び各横力に基づいて、ステアリングホイールの切り角変化に対する前輪側の横力変化と後輪側の横力変化とを示す夫々の関係式を求め、夫々の関係式から前輪側の横力と後輪側の横力との関係が車両の直進状態を示すときのスポーク角を算出する工程とを備えることを特徴とするステアリングホイールのスポーク角測定方法。
  2. 車両の直進状態におけるステアリングホイールのスポーク角を測定するスポーク角測定方法であって、
    車両の前輪を回転可能に載置する前輪載置部と車両の後輪を回転可能に載置する後輪載置部とを備える台上試験機に測定対象車両を載せた後、前輪及び後輪を回転させて該車両の走行状態を擬似的に再現する工程と、
    擬似的走行状態の前記車両のステアリングホイールを操作して少なくとも1つの切り角を測定すると共に、当該切り角における前輪側の横力と後輪側の横力とを測定する工程と、
    測定対象車両と同一車種の他の車両から予め採取されたステアリングホイールの切り角変化に対する前輪側の横力変化係数及び後輪側の横力変化係数と、測定対象車両から測定された切り角及び各横力とに基づいて、測定対象車両におけるステアリングホイールの切り角変化に対する前輪側の横力変化と後輪側の横力変化とを示す夫々の関係式を求め、夫々の関係式から前輪側の横力と後輪側の横力との関係が車両の直進状態を示すときのスポーク角を算出する工程とを備えることを特徴とするステアリングホイールのスポーク角測定方法。
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