JP4643039B2 - パイロット式スチームトラップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気配管系に発生する復水を自動的に排出するスチームトラップに関し、特にパイロット弁の開閉によって圧力応動部材を駆動し、圧力応動部材に連結した主弁体で入口と出口を連通する主弁口を開閉するようにしたパイロット式スチームトラップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパイロット式スチームトラップは、入口と出口を連通する主弁口を開閉する主弁体と、主弁体に連結された圧力応動部材と、圧力応動部材の受圧変位壁で気密的に仕切られた圧力室及び出口室と、入口側と圧力室を連通するパイロット通路と、パイロット通路の入口側端を開閉するパイロット弁と、圧力室と出口室を連通するオリフィスと、を具備したものである。この一例が特開昭55−112490号公報に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術のものは、パイロット弁の開閉によって圧力室の圧力が急激に変化するために、主弁体が急激に開弁あるいは閉弁方向に変位し、入口側または出口側に流体の急激な流れや遮断が生じてウォータハンマを起こしたり、急激な開閉による衝撃によって主弁体や圧力応動部材が破損する問題があった。
【0004】
従って、本発明の技術的課題は、主弁体が急激に開弁あるいは閉弁方向に変位しないようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題を解決するために講じた本発明の技術的手段は、入口と出口を連通する主弁口を開閉する主弁体と、主弁体に連結された圧力応動部材と、圧力応動部材の受圧変位壁で気密的に仕切られた第1圧力室及び第2圧力室と、入口側と第1圧力室を連通するパイロット通路と、パイロット通路の入口側端を開閉するパイロット弁としてのフロートと、主弁口を有する弁座に固定された壁部材の内周と主弁体の外周との間に形成され第2圧力室を出口側に連通する第1オリフィスと、主弁体に形成され一端が主弁体の閉弁位置で第1オリフィスよりも大きな通過面積で第2圧力室に連通し主弁体の開弁方向への変位に従って第2圧力室への通過面積が減少して出口側に連通し主弁体の閉弁方向への変位に従って出口側への通過面積が減少して第2圧力室に連通すると共に他端がパイロット通路に連通する第2オリフィスと、を具備したパイロット式スチームトラップにある。
【0006】
【発明の実施の形態】
主弁体の閉弁時にパイロット弁が開弁すると、入口側の圧力がパイロット通路を通して第1圧力室に導入されると共に第2オリフィスを通して第2圧力室に導入され、第1圧力室及び第2圧力室の圧力が上昇する。第2圧力室は第2オリフィスよりも通過面積の小さな第1オリフィスを通して出口側に連通しているので、第1圧力室よりも緩やかに圧力上昇する。そのため、圧力応動部材が第1圧力室の圧力によって第2圧力室の圧力に抗して主弁体を緩やかに開弁方向に変位せしめる。
【0007】
主弁体の開弁によって第2オリフィスがパイロット通路と出口側を連通すると、第2圧力室の圧力が第1オリフィスを通して出口側に抜けて低下する。そして、パイロット弁が閉弁すると、第1圧力室の圧力が第2オリフィスを通して出口側に抜けて低下し、主弁体が閉弁方向に変位する。このとき、主弁体の変位に従って出口側への第2オリフィスの通過面積が減少するので、第1圧力室の圧力が緩やかに低下し、主弁体が緩やかに開弁方向に変位する。
【0008】
【実施例】
上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する(図1乃至図3参照)。本体1に蓋部材2をボルトで締結してケーシングを形成する。ケーシングの内部は仕切壁3で、入口4の連通する復水溜り室5と出口6の連通する出口通路7に隔てる。入口4は復水溜り室5の上部に開口し、スクリーン8及び通孔9を開けたフロートカバー10を介して連通する。出口通路7の内周壁に出口6に向けて開口する排出孔11を有する管部材12を取り付ける。管部材12は出口通路7が排出流体によって浸食されることを防止するために耐浸食性を有するステンレス鋼で作る。
【0009】
復水溜り室5内にパイロット弁としての中空球形のフロート13を自由状態で配置する。フロート13は復水溜り室5の液位に従って浮上降下し、その外表面で下記のパイロット通路14の復水溜り室5側端を開閉する。フロート13はパイロット通路14を閉じた位置でフロート座15に当接する。
【0010】
本体1の側壁開口から出口通路7及び仕切壁3を貫通して先端が復水溜り室5に突出する弁座16を挿入し、本体1にねじ結合する弁座保持部材17で弁座16を固定する。弁座16は軸方向の中心に貫通した主弁口18と通路19と通孔20及び通孔38を有する。弁座16と本体1の仕切壁3の間に気密保持用のOリング21を設ける。弁座16は外面に一体に突出した凸部22を有し、本体1は弁座16の凸部22が嵌る凹部23を有する。弁座16の凸部22を本体1の凹部23に嵌め合わせることにより、通孔20を出口通路7に向ける。弁座16の通路19内に主弁体24を配置する。主弁体24は軸方向の中心に貫通したパイロット通路14と、パイロット通路14から分岐しパイロット通路14よりも通過面積の小さな第2オリフィス25を有する。
【0011】
主弁体24の後端側の外周に圧力応動部材としてのピストン26をスナップリング27で固定し、ピストン26の外周に弁座16の内周壁を気密的に摺動するピストンリング28を嵌め込む。ピストン26と弁座保持部材17との間に第1圧力室29を形成する。弁座16に壁部材30を圧入固定して第1圧力室29の反対側に第2圧力室31を形成し、主弁体24の外周と壁部材30の内周との間に第1オリフィス32を形成する。第1オリフィス32は主弁体24の閉弁位置における第2オリフィス25の第2圧力室31への通過面積よりも小さな通過面積に形成する。第2オリフィス25は主弁体24の開弁方向への変位に従って第2圧力室31への通過面積が減少して出口6側に連通し主弁体24の閉弁方向への変位に従って出口6側への通過面積が減少して第2圧力室31に連通する。
【0012】
蓋部材2に排気弁口33を開けた排気弁座34を間に保持ガイド35を挟んでねじ結合する。保持ガイド35に係止するバネ36で温度応動素子37を保持ガイド35に係止する。温度応動素子37はほぼ円板状の密閉体カプセルで図示はしていないが内部に薄板ダイヤフラムと熱膨張収縮液を充填して形成する。排気弁口33は蓋部材に形成した排気通路39から管部材12の排出孔11を通して出口6に連通する。
【0013】
上記パイロット式スチームトラップの作動は次の通りである。蒸気と復水及び空気が入口4から復水溜り室5に流入し、蒸気と空気が上部に復水が下部に分離して溜まる。復水溜り室5内の温度が高い場合、温度応動素子37は膨張して排気弁口33を閉じる。
【0014】
フロート13は復水溜り室5内の液位に従って浮上降下し、その外表面でパイロット通路14の復水溜り室5側端を開閉する。主弁体24の閉弁時にパイロット通路14が開かれると、入口4側の圧力がパイロット通路14を通して第1圧力室26に導入されると共にパイロット通路14から第2オリフィス25を通して第2圧力室28に導入され、第1圧力室29及び第2圧力室31の圧力が上昇する。第2圧力室31は第2オリフィス25よりも通過面積の小さな第1オリフィス32を通して出口6側に連通しているので、第1圧力室29よりも緩やかに圧力上昇する。そのため、ピストン26が第1圧力室29の圧力によって第2圧力室31の圧力に抗して主弁体24を緩やかに開弁方向に変位せしめて主弁口18を開き、復水溜り室5内の復水を主弁口18から出口6へ排出する。
【0015】
主弁体24の開弁によって第2オリフィス25がパイロット通路14と出口6側を連通すると、第2圧力室31の圧力が第1オリフィス32を通して出口4側に抜けて低下する。そして、復水の排出によってフロート13が降下してパイロット通路14を閉じると、第1圧力室29の圧力が第2オリフィス25を通して出口6側に抜けて低下し、主弁体24が閉弁方向に変位する。このとき、主弁体22の変位に従って出口6側への第2オリフィス25の通過面積が減少するので、第1圧力室29が緩やかに圧力低下し、主弁体24が緩やかに開弁方向に変位する。
【0016】
復水溜り室5内の温度が低くなると、温度応動素子37は収縮して排気弁口33を開き、復水溜り室5内の復水や空気を排気弁口33から出口6へ排出する。フロート13は上記と同様に復水溜り室5内の液位に従って浮上降下してパイロット通路14を開閉し、このフロート13によるパイロット通路の開閉によって主弁体24が主弁口18を開閉する。
【0017】
【発明の効果】
上記のように本発明によれば、主弁体が急激に開弁あるいは閉弁方向に変位しないので、入口側または出口側でのウォータハンマの発生を防止することができ、主弁体や圧力応動部材の破損を防止することができるという優れた効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパイロット式スチームトラップの実施例の断面図。
【図2】図1の主弁体の閉弁状態を示す拡大断面図。
【図3】図1の主弁体の開弁状態を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1 本体
2 蓋部材
4 入口
5 復水溜り室
6 出口
7 出口通路
13 フロート
14 パイロット通路
16 弁座
18 主弁口
24 主弁体
25 第2オリフィス
26 ピストン
29 第1圧力室
31 第2圧力室
32 第1オリフィス
33 排気弁口
34 排気弁座
37 温度応動素子
Claims (1)
- 入口と出口を連通する主弁口を開閉する主弁体と、主弁体に連結された圧力応動部材と、圧力応動部材の受圧変位壁で気密的に仕切られた第1圧力室及び第2圧力室と、入口側と第1圧力室を連通するパイロット通路と、パイロット通路の入口側端を開閉するパイロット弁としてのフロートと、主弁口を有する弁座に固定された壁部材の内周と主弁体の外周との間に形成され第2圧力室を出口側に連通する第1オリフィスと、主弁体に形成され一端が主弁体の閉弁位置で第1オリフィスよりも大きな通過面積で第2圧力室に連通し主弁体の開弁方向への変位に従って第2圧力室への通過面積が減少して出口側に連通し主弁体の閉弁方向への変位に従って出口側への通過面積が減少して第2圧力室に連通すると共に他端がパイロット通路に連通する第2オリフィスと、を具備したパイロット式スチームトラップ。
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- 2001-03-15 JP JP2001074772A patent/JP4643039B2/ja not_active Expired - Fee Related
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