以下、図面を参照しつつ本発明の一実施の形態について説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、同一の機能を有する手段には同一の名称及び同一の符号を付与している。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
(機能的構成)
図1には、本実施の形態に係る情報処理装置100の機能的構成のブロック図を示す。図1に示すように、情報処理装置100は、入力部101、入力部102、入力部103、入力部104及び入力部105を備えている。さらに、情報処理装置100は、電子コンテンツ記憶部106、電子コンテンツ表示処理部107、オブジェクト認識部108、オブジェクトグループ特定部109、対応関係記憶部110、対応関係作成部111、マーク内容抽出部112、マーク付加部113、オブジェクト検出部114、及びマークオブジェクト抽出部115を備えている。
電子コンテンツ11は、例えば電子教科書コンテンツ、電子参考書コンテンツ、及び電子雑誌コンテンツなどの電子コンテンツであり、これらは無線もしくは有線を介して配信される電子コンテンツや記録メディア等に記録された電子コンテンツであっても構わない。即ち、種々の形態および種々の媒体によって提供される電子コンテンツ全般を指すものとする。
入力部101は、例えば無線もしくは有線を介して配信される電子コンテンツを受信するインタフェース部分であり、ネットワーク経由で電子コンテンツ11を入力するためのものである。
入力部102は、例えば記録媒体から電子コンテンツを読み込むインタフェースであり、記録媒体12に記録された電子コンテンツを入力するためのものである。
入力部103は、ユーザからの指示情報を入力するためのインタフェースであり、ユーザ14が表示装置13に表示されている電子コンテンツ上においてマークを付加したい箇所を指定した場合のユーザの指示情報を入力するためのものである。
例えば、図2(a)に示すように、表示装置150に表示されている電子コンテンツに対して、ユーザが指151でマークを付加したい箇所を指定するものであっても構わない。または、図2(b)に示すように、表示装置150に表示されている電子コンテンツに対して、ユーザが入力用の電子ペン152を使用してマークを付加したい箇所を指定するものであっても構わない。ここでは、ユーザにより指定された箇所を示す情報が入力部103を介して入力される。
入力部104は、ユーザからの情報を入力するためのインタフェースであり、オブジェクトが属するオブジェクトグループと当該オブジェクトグループに対するマーク内容をユーザ自ら指定する場合に、これらの情報が入力される。
ここで、オブジェクトとは、表示画面上に表示された電子コンテンツを構成する複数の塊をさす。例えば、テキストコンテンツが表示画面上に表示されている場合、当該テキストの形態素解析を行い、それぞれの名詞部分をオブジェクトという。図2(a)では、表示画面150に表示されたテキストのうち、例えば、「1560年」、「織田信長」、「桶狭間」、「今川義元」及び「桶狭間の戦い」のそれぞれが1つのオブジェクトである。
さらに、オブジェクトグループとは、各オブジェクトが属するグループを表す情報である。例えば、図2(a)では、「織田信長」及び「今川義元」というオブジェクトのオブジェクトグループ名は「人物名」であり、「1560年」というオブジェクトのオブジェクトグループ名は「年代」であり、「桶狭間」というオブジェクトのオブジェクトグループ名は「地名」であり、「桶狭間の戦い」というオブジェクトのオブジェクトグループ名は「重要項目」であるが、必ずしもこれに限定されない。
またマーク内容とは、上記のオブジェクトグループ毎にどのようなマークをつけるかを表す情報であり、マーク属性とマーク動作から構成される。マーク属性とは、当該マークの色や線の太さなどの情報である。マーク動作とは、マーク属性に基づいてどのようなマークを付加するかを表す情報であり、例えば、マーカーで塗りつぶすや下線を引くなどが含まれる。
すなわち、マーク属性が「赤」で、マーク動作が「マーカーする」というマーク内容を与えられたオブジェクトは、赤色のマーカーで塗りつぶされる。従って、オブジェクトグループ名が「人物名」であるものには「赤色のマーカーする」というマーク内容を対応付けたい場合は、これらの情報が入力部104を介して入力される。
入力部105は、ユーザからの情報を入力するためのインタフェースである。ここでは、電子コンテンツ内からマークが付与されたオブジェクトを抽出したい場合、抽出したい内容を示す抽出情報がユーザから入力される。例えば、抽出したいオブジェクトグループ名を入力したり、抽出したいマーク内容を入力する。
電子コンテンツ記憶部106は、入力部101もしくは入力部102を介して入力された電子コンテンツ11を記憶する。
電子コンテンツ表示処理部107は、電子コンテンツ記憶部106において記憶されている電子コンテンツを表示装置13に表示するための表示処理を行う。
オブジェクト認識部108は、ユーザ14によって指定されたマークを付加したい電子コンテンツ上のオブジェクトを認識する。すなわち、ユーザ14が表示装置13に表示されている電子コンテンツ上のあるオブジェクトにマークを付加したい場合、指もしくは電子ペン等を使用して入力部103を介してその情報が入力され、オブジェクト認識部108がその情報を使用してユーザ14が指定したオブジェクトを認識する。ここでは、ユーザから入力された情報からオブジェクトを認識する方法は限定されないが、例えば、ユーザにより指や電子ペン等で指定された表示装置13上の座標位置を検知し、検知した座標位置に現在表示されているオブジェクトを調べることで、ユーザ14が指定したオブジェクトを認識するものであっても構わない。
オブジェクトグループ特定部109は、オブジェクト認識部108において認識されたオブジェクトが属するオブジェクトグループ名を特定する。例えば、オブジェクト認識部108において「織田信長」というオブジェクトを認識した場合、オブジェクトグループ特定部109は「織田信長」というオブジェクトのオブジェクトグループ名は「人物名」であると特定する。ただし、オブジェクトからオブジェクトグループ名を特定する方法は限定されないが、例えばXML(Extensible Markup Language)などのマークアップ言語で記述された電子コンテンツデータ中において、オブジェクト部分をタグで囲んで当該オブジェクトのオブジェクトグループ名を指定した電子コンテンツを使用することで、オブジェクトからオブジェクトグループ名を特定するものであっても構わない。または、オブジェクトグループ名毎にオブジェクトが分類された辞書を用意しておき、当該辞書を参照することで、オブジェクトからオブジェクトグループ名を特定するものであっても構わない。さらに、オブジェクトとオブジェクトグループ名とを対応させたテーブルを用意しておき、当該テーブルを参照することで、オブジェクトからオブジェクトグループ名を特定するものであっても構わない。
対応関係記憶部110は、オブジェクトグループ名毎にマーク内容を分類した辞書、もしくはオブジェクトグループ名とマーク内容とを対応させたテーブルを記憶するためのものである。例えば、オブジェクトグループ名が「人物名」であるものには「赤色」で「マーカーする」というマーク内容を対応付けた辞書、もしくはテーブルを対応関係記憶部110が記憶する。
対応関係作成部111は、オブジェクトグループ名毎にマーク内容を分類した辞書、もしくはオブジェクトグループ名とマーク内容とを対応させたテーブルを作成するためのものである。作成された辞書もしくはテーブルは対応関係記憶部110において記憶される。ユーザ14がオブジェクトグループ名とマーク内容の対応関係を入力する場合、入力部104を介してユーザからの情報が入力され、対応関係作成部111は入力された情報からオブジェクトグループ名とマーク内容との対応関係を示す辞書もしくはテーブルを作成する。もしくは、電子コンテンツ記憶部106において記憶されている電子コンテンツを使用して、当該電子コンテンツ内におけるオブジェクトグループ名とマーク内容との対応関係を調べることで、オブジェクトグループ名とマーク内容との対応関係を示す辞書もしくはテーブルを作成するものであっても構わない。さらに、オブジェクトグループ名毎にマーク内容を分類した辞書もしくはテーブルは、電子コンテンツ毎に用意するものであっても構わないし、電子コンテンツが属するコンテンツグループ毎に用意するものであっても構わない。
マーク内容抽出部112は、オブジェクトグループ特定部109において特定されたオブジェクトグループ名と対応するマーク内容を対応関係記憶部110から抽出する。もしくは、電子コンテンツ記憶部106において記憶されている電子コンテンツを使用して、当該電子コンテンツ内におけるオブジェクトグループ名とマーク内容との対応関係を調べることで、オブジェクトグループ特定部109において特定されたオブジェクトグループ名と対応するマーク内容を抽出するものであっても構わない。
マーク付加部113は、マーク内容抽出部112において抽出されたマーク内容に基づいて、オブジェクト認識部108において認識されたオブジェクトに対してマークを付加する。マークを付加された電子コンテンツは、電子コンテンツ表示処理部107において表示処理され、表示装置13に表示される。さらに、マークを付加された電子コンテンツは電子コンテンツ記憶部106で更新され、記憶される。
オブジェクト検出部114は、オブジェクト認識部108において認識されたオブジェクトと同じ内容のオブジェクトが電子コンテンツ内に存在するか否かを調べ、存在する場合はそのオブジェクトを検出する。例えば、オブジェクト認識部108において「織田信長」というオブジェクトが認識された場合、電子コンテンツ内のその他に「織田信長」というオブジェクトが存在するか否かを調べ、存在する場合はその「織田信長」というオブジェクトを検出する。マーク付加部113は、オブジェクト検出部114において検出されたオブジェクトに対しても、オブジェクト認識部108において認識されたオブジェクトと同じマーク内容に基づいてマークを付加するものであっても構わない。マークを付加された場合、マークを付加された電子コンテンツは、電子コンテンツ表示処理部107において表示処理され、表示装置13に表示される。さらに、マークを付加された電子コンテンツは電子コンテンツ記憶部106で更新され、記憶される。
マークオブジェクト抽出部115は、入力部105を介してユーザ14から入力された抽出情報に基づいて、電子コンテンツ記憶部106において記憶されている電子コンテンツからユーザ14からの抽出情報に該当するオブジェクトを抽出する。例えば、オブジェクトグループ名は「人物名」であり「赤色」で「マーカーする」というマーク内容を付加されたオブジェクトを抽出したいという抽出情報が入力部105を介して入力された場合は、電子コンテンツ記憶部106において記憶されている電子コンテンツから、「赤色のマーカーで塗りつぶされた人物名」を抽出する。
なお、抽出されたオブジェクトの使用形態は限定されない。例えば、ユーザ14がオブジェクトグループ名別にオブジェクトを一覧する場合に使用しても構わないし、抽出したオブジェクトを利用してテスト問題を作成する場合に使用しても構わない。
(情報処理装置100を実現するコンピュータシステムの構成)
本実施の形態に係る情報処理装置100は、実質的には、コンピュータハードウェアと、そのコンピュータハードウェアにより実行されるプログラムと、コンピュータハードウェアに格納されるデータとにより実現される。図3に、このコンピュータシステム200の内部構成を示す。
図3を参照して、このコンピュータシステム200は、光ディスクドライブ201及び磁気ディスクドライブ202を有するコンピュータ220と、モニタ203、リモートコントローラ(以下、「リモコン」と呼ぶ)204、及び電子ペン205とを含む。
コンピュータ220は、光ディスクドライブ201及び磁気ディスクドライブ202に加えて、リモコン204からの信号を受信するリモコンインタフェース(I/F)207と、電子ペン205もしくはユーザの指206からの信号を受信するタッチパネルインタフェース(I/F)208と、CPU(中央処理装置)209と、リモコンインタフェース207、タッチパネルインタフェース208、CPU209、光ディスクドライブ201及び磁気ディスクドライブ202に接続されたバス210と、バス210に接続され、ブートアッププログラム等を記憶する読出専用メモリ(ROM)211と、同じくバス210に接続され、プログラム命令、システムプログラム、及び作業データ等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)212とを含む。
ここでは示さないが、コンピュータ220はさらにローカルエリアネットワーク(LAN)への接続を提供するネットワークアダプタボードを含んでもよい。
コンピュータシステム200に情報処理装置100の機能を実現させるためのプログラム、及び電子コンテンツ11(図1参照)はいずれも、光ディスクドライブ201又は磁気ディスクドライブ202に挿入される光ディスク213又は磁気ディスク214に記憶され、さらにハードディスク215に転送される。又は、プログラム、及び電子コンテンツ11(図1参照)は図示しないネットワークを通じてコンピュータ220に送信されハードディスク215に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM212にロードされる。光ディスク213から、磁気ディスク214から、又はネットワークを介して、直接にRAM212にプログラムをロードしてもよい。
このプログラムは、コンピュータ220に本実施の形態に係る情報処理装置100の機能を実現させる複数の命令を含む。これら機能を実現させるのに必要な基本的機能のいくつかはコンピュータ220上で動作するオペレーティングシステム(OS)又はサードパーティのプログラム、若しくはコンピュータ220にインストールされる各種ツールキットのモジュールにより提供される。したがって、このプログラムはこの実施の形態に係る情報処理装置100の機能を実現するのに必要な機能全てを必ずしも含まなくてよい。このプログラムは、命令のうち、所望の結果が得られるように制御されたやり方で適切な機能又は「ツール」を呼出すことにより、上記した情報処理装置100の制御を実行する命令のみを含んでいればよい。コンピュータシステム200の動作は周知であるので、ここでは繰り返さない。
なお、情報処理装置100の機能を実現するためのプログラム、及び電子コンテンツ11(図1参照)が記録される記録媒体は、CD−ROM(コンパクトディスク読取専用メモリ)、MO(Magneto−Optical disc)、MD(Mini Disc)、及びDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク213、FD(フレキシブルディスク)及びハードディスク等の磁気ディスク214に限らない。磁気テープ及びカセットテープ等のテープ、IC(Integrated Circuit)カード及び光カード等のカード型記録媒体、並びにマスクROM、EPROM(Erasable Programable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programable ROM)、及びフラッシュROM等の半導体メモリのいずれかでもよい。ただし、コンピュータシステム200は、これら記録媒体からの読出を行なうための読出装置を実装する必要がある。
(主要動作の概要)
図4は、情報処理装置100の主要動作の概要を示すフローチャートである。図4を参照して、情報処理装置100の電源が入れられると、プログラム300が起動し、ステップS301へ進む。
ステップS301では、電子コンテンツ表示処理部107が電子コンテンツ記憶部106において記憶されている電子コンテンツを表示装置13に表示し、ステップS302へ進む。
ステップS302では、情報処理装置100はユーザからの指示が入力されるのを待ち、ユーザからの指示が入力されるとステップS303へ進む。
ステップS303では、情報処理装置100はユーザからの指示の内容を判断する。表示装置13に表示されている電子コンテンツ上のオブジェクトに対してマークを付加する場合はステップS304へ進み、マークが付加されたオブジェクトを抽出する場合はステップS308へ進み、電子コンテンツの表示を終了する場合は処理を終了する。
ステップS304では、マーク付加部113はユーザ14から指定されたオブジェクトに対してマークを付加し、ステップS305へ進む。なお、マーク付加処理の詳細については後述する。
ステップS305では、マーク付加部113はステップS304におけるマーク付加処理に成功したか否かを判定する。マーク付加処理に成功した場合はステップS306へ進み、失敗した場合はステップS302へ処理を戻す。
ステップS306では、電子コンテンツ表示処理部107はステップS304においてマークを付加した電子コンテンツを表示装置13に再表示し、ステップS307へ進む。
ステップS307では、マーク付加部113はマークを付加した電子コンテンツを電子コンテンツ記憶部106に登録・更新し、ステップS302へ処理を戻す。
ステップS308では、マークオブジェクト抽出部115は、ユーザ14から指定された抽出情報に基づいて、電子コンテンツ記憶部106において記憶されている電子コンテンツからマークが付加されたオブジェクトを抽出し、ステップS309へ進む。なお、オブジェクト抽出処理の詳細については後述する。
ステップS309では、マークオブジェクト抽出部115はステップS308におけるオブジェクト抽出処理に成功したか否かを判定する。オブジェクト抽出処理に成功した場合はステップS310へ進み、失敗した場合はステップS302へ処理を戻す。
ステップS310では、マークオブジェクト抽出部115は抽出したオブジェクトに対しての処理を行い、ステップS302へ処理を戻す。なお、抽出されたオブジェクトに対する処理は限定されない。例えば、抽出されたオブジェクトを表示装置13に表示する場合は、マークオブジェクト抽出部115は抽出したオブジェクトを電子コンテンツ表示処理部107に渡し、電子コンテンツ表示処理部107は表示装置13に抽出したオブジェクトを表示する。
(マーク付加処理)
図5は、図4に示すステップS304で実行されるマーク付加処理を示すフローチャートである。図5を参照して、マーク付加処理350が開始されると、ステップS351では、オブジェクト認識部108はユーザ14から指定されたオブジェクトを認識してステップS352へ進む。なお、ユーザ14が表示装置13上に表示されている電子コンテンツ上のオブジェクトを指定する方法は、ユーザ14が指によってオブジェクトを指定するものであっても構わないし、電子ペンを使用してオブジェクトを指定するものであっても構わない。さらに、ユーザ14が指定した情報からオブジェクトを認識する方法は、ユーザにより指や電子ペン等で指定された表示装置13上の座標位置を検知し、検知した座標位置に現在表示されているオブジェクトを調べることで、ユーザ14が指定したオブジェクトを認識するものであっても構わない。
ステップS352では、オブジェクトグループ特定部109はステップS351において認識されたオブジェクトが属するオブジェクトグループを特定し、ステップS353へ進む。なお、オブジェクトからオブジェクトグループ名を特定する方法としては、XMLなどのマークアップ言語で記述された電子コンテンツデータ中において、オブジェクト部分をタグで囲んで当該オブジェクトのオブジェクトグループ名を指定した電子コンテンツを使用することで、オブジェクトからオブジェクトグループ名を特定するものであっても構わないし、オブジェクトとオブジェクトグループ名とを対応付けした辞書やテーブルを使用して、オブジェクトからオブジェクトグループ名を特定するものであっても構わない。
ステップS353では、マーク内容抽出部112は、対応関係記憶部110が保持する、オブジェクトグループ名とマーク内容との対応関係を示す情報を参照すること、あるいは電子コンテンツ記憶部106において記憶されている電子コンテンツにおけるオブジェクトグループ名とマーク内容との対応関係を参照することにより、ステップS352において特定したオブジェクトグループ名と対応するマーク内容を示す情報を抽出し、ステップS354へ進む。
ステップS354では、マーク内容抽出部112は、ステップS353におけるマーク内容を示す情報の抽出に成功したか否かを判定する。マーク内容を示す情報の抽出に成功した場合はステップS358へ進み、失敗した場合はステップS355へ進む。
ステップS355では、対応関係作成部111は入力部104を介して入力されたマーク内容を示す情報を認識し、ステップS356へ進む。
ステップS356では、対応関係作成部111はステップS352において特定されたオブジェクトグループとステップS355においてユーザから入力されたマーク内容を示す情報とを対応付けた対応関係情報(例えば、対応関係表)を作成し、ステップS357へ進む。
ステップS357では、対応関係作成部111はステップS356において作成された対応関係情報を対応関係記憶部110に登録し、ステップS358へ進む。
ステップS358では、マーク付加部113はステップS353において抽出されたマーク内容、もしくはステップS355においてユーザから入力されたマーク内容の何れかに基づいて、ステップS351において認識されたオブジェクトにマークを付加して、ステップS359へ進む。
ステップS359では、マーク付加部113はステップS351において認識されたオブジェクトと同じ内容のオブジェクトに対してもマークを付加するか否かの判定を行う。この判定はユーザが行うものであっても構わないし、機器側で設定された情報を基に行うものであっても構わない。マークを付加する場合はステップS360へ進み、マークを付加しない場合はそのまま処理を終了する。
ステップS360では、オブジェクト検出部114はステップS351において認識されたオブジェクトと同じ内容のオブジェクトを当該電子コンテンツの中から検出し、ステップS361へ進む。
ステップS361では、マーク付加部113はステップS358において付加したマーク内容に基づいて、ステップS360において抽出したオブジェクトに対してマークを付加して、処理を終了する。
(オブジェクト抽出処理)
図6は、図4に示すステップS308で実行されるオブジェクト抽出処理を示すフローチャートである。図6を参照して、オブジェクト抽出処理400が開始されると、ステップS401では、マークオブジェクト抽出部115は、入力部105を介して入力される抽出情報を認識し、ステップS402へ進む。なお、ユーザ14が指定する抽出情報はオブジェクトであっても、オブジェクトグループ名であっても、マーク内容であっても構わない。例えば、オブジェクトが「織田信長」というオブジェクトを抽出するものであっても構わないし、オブジェクトグループ名が「人物名」であるオブジェクトを抽出するものであっても構わないし、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容であるオブジェクトを抽出するものであっても構わない。
ステップS402では、マークオブジェクト抽出部115は、ステップS401において入力された抽出情報に基づいて、該当するオブジェクトを抽出して、処理を終了する。なお、マークオブジェクト抽出部115は、ユーザ14が鑑賞中の電子コンテンツから該当するオブジェクトを抽出するものであっても構わないし、電子コンテンツ記憶部106において記憶されている全ての電子コンテンツからオブジェクトを抽出するものであっても構わない。
以下、情報処理装置100の具体的な動作として、実施例1から実施例6を例示する。
(実施例1)
以下に示す実施例1では、オブジェクトグループとマーク内容とを対応付けた対応関係情報が電子コンテンツ毎に存在し、当該対応関係情報を使用して、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマークを付加する場合の情報処理装置100の動作を例示する。
図7には、電子書籍端末で電子コンテンツを視聴している際の様子を示す。図7では、電子書籍端末500上に、電子コンテンツである「歴史コンテンツA」501が表示されており、さらに電子書籍端末500は表示画面上の任意の位置を指定するための電子ペン502を備えていることを示している。
図8には、図7において電子書籍端末500に表示されている電子コンテンツである「歴史コンテンツA」を示す。図8において、「歴史コンテンツA」501はXMLなどのマークアップ言語で記述されており、520で示される部分のタグは<item>と</item>で囲まれるオブジェクトが属するオブジェクトグループをclass属性で示している。ここでは、class属性が“era”であるオブジェクトが属するオブジェクトグループは「年代」を示し、class属性が“pla”であるオブジェクトが属するオブジェクトグループは「地名」を示し、class属性が“per”であるオブジェクトが属するオブジェクトグループは「人物名」を示し、class属性が“key”であるオブジェクトが属するオブジェクトグループは「重要項目」であることを示している。例えば、<item class=“era”>と</item>で囲まれた「1560年」というオブジェクトが属するオブジェクトグループは「年代」であることを示しているものとする。
図9には、図7及び図8に示す「歴史コンテンツA」内のオブジェクトに対してマークを付与する場合、オブジェクトが属するオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を示す。図9では、オブジェクトが属するオブジェクトグループ名540、マーク属性541、及びマーク動作542がそれぞれ対応付けて表示されている。ここで、オブジェクトが属するオブジェクトグループ名540は図8で示す<item>タグ内のclass属性で示されたものである。例えば、オブジェクトグループが「年代」に属するオブジェクトには、「黄色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいてマークが付加される。
ここでは、図10に示すように、ユーザが電子ペン502を使用して、電子書籍端末500上に表示されている「歴史コンテンツA」501内の「織田信長」というオブジェクトを指定した場合の情報処理装置100の動作について、図5に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS351において、オブジェクト認識部108はユーザが指定したオブジェクトを認識する。ここでは、ユーザが指定したオブジェクトは「織田信長」であると認識する。ここで、ユーザによって入力された情報からオブジェクトを認識する方法は限定されないが、例えば、電子ペンを使用してユーザにより指定された電子書籍端末500上の座標位置を検知し、検知した座標位置に現在表示されているオブジェクトを調べることで、ユーザが指定したオブジェクトが「織田信長」であると認識するものであっても構わない。
さらに、ユーザが電子ペンを使用してオブジェクトの一部分を押し示すことで、オブジェクト認識部108は押し示された箇所が含まれるオブジェクトをユーザにより指定されたオブジェクトと認識するものであっても構わない。例えば、図11(a)に示すように、「信」という箇所を電子ペンによって押し示された場合、オブジェクト認識部108は押し示された「信」が含まれるオブジェクトである「織田信長」をユーザにより指定されたオブジェクトであると認識する。
また、ユーザが電子ペンを使用してオブジェクトの全体を囲むことで、オブジェクト認識部108は囲まれた部分が含まれるオブジェクトをユーザにより指定されたオブジェクトと認識するものであっても構わない。例えば、図11(b)に示すように、電子ペンによって「織田信長」というオブジェクト全体を囲んだ場合、オブジェクト認識部108は囲まれたオブジェクトである「織田信長」をユーザにより指定されたオブジェクトであると認識する。
ステップS352において、オブジェクトグループ特定部109はステップS351において認識されたオブジェクトが属するオブジェクトグループを特定する。ここでは、図8に示すように、「歴史コンテンツA」はXMLなどのマークアップ言語で記述されているため、オブジェクトグループ特定部109はステップS351で指定された「織田信長」のclass属性を調べることで、オブジェクトグループ名が「人物名」であると特定する。
ステップS353において、マーク内容抽出部112は対応関係記憶部110において記憶されている図9に示す対応関係情報を読み込み、ステップS352において特定したオブジェクトグループに対応するマーク内容を抽出する。ここでは、マーク内容抽出部112は「人物名」に対応するマーク内容を抽出するため、「青色」で「マーカーする」というマーク内容を抽出する。
ステップS354において、マーク内容抽出部112はステップS353におけるマーク内容の抽出に成功したため、ステップS358へ進む。
ステップS358では、マーク付加部113はステップS351において認識されたオブジェクトに対して、ステップS353で抽出したマーク内容に基づいて、マークを付加する。ここでは、マーク付加部113はステップS351において認識された「織田信長」というオブジェクトに対して、「青色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいて、マークを付加する。マークを付加した場合の様子を図12に示す。
図12では、電子書籍端末500上に表示された「歴史コンテンツA」501に対して、電子ペン502で指定された「織田信長」というオブジェクトに、「青色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいて、マークされた様子を示している。
ステップS359では、ステップS351において認識された「織田信長」というオブジェクトが他にも「歴史コンテンツA」内に存在する場合、マーク付加部113は全ての「織田信長」というオブジェクトにもマークを付加するか否かの判定を行う。マークを付加する場合はステップS360において、オブジェクト検出部114は「歴史コンテンツA」内に含まれる「織田信長」というオブジェクトを検出する。そしてステップS361において、マーク付加部113はステップS358における処理と同様、ステップS360において抽出されたオブジェクトに対して、マークを付加する。この場合の結果を図13に示す。
図13では、ステップS358において、マーク付加部113によってマークを付加されたオブジェクト503と、ステップS361において、マーク付加部113によってマークを付加されたオブジェクト504及び505に対して、「青色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいて、マークが付加されている。
なお、オブジェクト検出部114がユーザにより指定されたオブジェクトと同じ内容のオブジェクトが存在するか否かを検出する範囲は限定されない。上記のように、オブジェクト検出部114は、現在ユーザにより鑑賞されている電子コンテンツ内のみから検出するものであっても構わないし、電子コンテンツ記憶部106において記憶されている電子コンテンツも含めて検出するものであっても構わない。
実施例1では、オブジェクトグループとマーク内容とを対応付けた対応関係情報が電子コンテンツ毎に存在し、当該対応関係情報を使用することで、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマーク内容に基づいてマークを付加することができる。さらに、ユーザにより指定されたオブジェクトと同じ内容のオブジェクトが電子コンテンツ内に存在するような場合、それらのオブジェクトに対しても適したマーク内容に基づいてマークを付加することができる。
(実施例2)
以下に示す実施例2では、オブジェクトグループとマーク内容とを対応付けた対応関係情報が電子コンテンツの属しているコンテンツグループ毎、例えば学術上の分野毎に存在し、当該対応関係情報を使用して、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマークを付加する場合の情報処理装置100の動作を例示する。
図14には、電子書籍端末で電子コンテンツを視聴している際の様子を示す。図14では、電子書籍端末600上に、「化学コンテンツA」という電子コンテンツ601が表示されており、さらに電子書籍端末600は表示画面上の任意の位置を指定するための電子ペン602を備えていることを示している。
図15には、図14において電子書籍端末600に表示されている電子コンテンツである「化学コンテンツA」を示す。図15において、「化学コンテンツA」601はXMLなどのマークアップ言語で記述されており、620で示される部分のタグは<item>と</item>で囲まれるオブジェクトが属するオブジェクトグループをclass属性で示している。ここでは、class属性が“mat”であるオブジェクトが属するオブジェクトグループは「物質名」を示し、class属性が“ele”であるオブジェクトが属するオブジェクトグループは「化学式・元素名」を示し、class属性が“equ”であるオブジェクトが属するオブジェクトグループは「器具名」を示し、class属性が“for”であるオブジェクトが属するオブジェクトグループは「化学反応式」を示し、class属性が“key”であるオブジェクトが属するオブジェクトグループは「重要項目」であることを示している。例えば、<item class=“mat”>と</item>で囲まれた「酸化銀」というオブジェクトが属するオブジェクトグループは「物質名」であることを示しているものとする。
図16には、対応関係記憶部110において記憶されている対応関係情報を示す。図16では、化学コンテンツ用の対応関係情報640と歴史コンテンツ用の対応関係情報660が示されており、化学コンテンツ用の対応関係情報640では、オブジェクトが属するオブジェクトグループ名641、マーク属性642、及びマーク動作643がそれぞれ対応付けて表示されており、歴史コンテンツ用の対応関係情報660では、オブジェクトが属するオブジェクトグループ名661、マーク属性662、及びマーク動作663がそれぞれ対応付けて表示されている。ここで、オブジェクトが属するオブジェクトグループ名641及び661は図15で示す<item>タグ内のclass属性で示されたものである。
図16に示すように、対応関係記憶部110では、電子コンテンツが属するコンテンツグループ毎に対応関係情報が用意されているため、ユーザが鑑賞している電子コンテンツが属するコンテンツグループに応じた対応関係情報を使用する。すなわち、化学コンテンツを視聴している場合は化学コンテンツ用の対応関係情報640を使用し、歴史コンテンツを視聴している場合は歴史コンテンツ用の対応関係情報660を使用する。
ここでは、図17に示すように、ユーザが電子ペン602を使用して、電子書籍端末600上に表示されている「化学コンテンツA」601内の「Ag2O」というオブジェクトを指定した場合の情報処理装置100の動作について、図5に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS351において、オブジェクト認識部108はユーザが指定したオブジェクトを認識する。ここでは、ユーザが指定したオブジェクトは「Ag2O」であると認識する。ここで、ユーザによって入力された情報からオブジェクトを認識する方法は限定されないが、例えば、実施例1において説明した方法を採用可能である。
ステップS352において、オブジェクトグループ特定部109はステップS351において認識されたオブジェクトが属するオブジェクトグループを特定する。ここでは、図15に示すように、「化学コンテンツA」はXMLなどのマークアップ言語で記述されているため、オブジェクトグループ特定部109はステップS351で指定された「Ag2O」のclass属性を調べることで、オブジェクトグループ名が「化学式・元素名」であると特定する。
ステップS353において、マーク内容抽出部112は対応関係記憶部110において記憶されている図16に示す対応関係情報を読み込む。ここでは、ユーザが「化学コンテンツA」を鑑賞しているため、化学コンテンツ用の対応関係情報640を読み込み、ステップS352において特定したオブジェクトグループに対応するマーク内容を抽出する。
なお、各対応関係情報はどのコンテンツグループ用のものなのかを把握しているため、化学コンテンツ用の対応関係情報640は化学コンテンツのコンテンツグループに属するコンテンツに対して用いるものであると把握している。一方、歴史コンテンツ用の対応関係情報660は歴史コンテンツのコンテンツグループに属するコンテンツに対して用いるものであると把握している。このため、マーク内容抽出部112は、現在ユーザが鑑賞している「化学コンテンツA」が属するコンテンツグループは化学コンテンツであると認識することができるため、化学コンテンツ用の対応関係情報640を読み込むことができる。ここでは、マーク内容抽出部112は「化学式・元素名」に対応するマーク内容を抽出するため、「青色」で「マーカーする」というマーク内容を抽出する。
ステップS354において、マーク内容抽出部112はステップS353におけるマーク内容の抽出に成功したため、ステップS358へ進む。
ステップS358では、マーク付加部113はステップS351において認識されたオブジェクトに対して、ステップS353で抽出したマーク内容に基づいて、マークを付加する。ここでは、マーク付加部113はステップS351において認識された「Ag2O」というオブジェクトに対して、「青色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいて、マークを付加する。マークを付加した場合の様子を図18に示す。
図18では、電子書籍端末600上に表示された「化学コンテンツA」601に対して、電子ペン602で指定された「Ag2O」というオブジェクトに、「青色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいて、マークされた様子を示している。
ステップS359では、ステップS351において認識された「Ag2O」というオブジェクトが他にも「化学コンテンツA」内に存在する場合、マーク付加部113は全ての「Ag2O」というオブジェクトにもマークを付加するか否かの判定を行う。マークの付加を行う場合は実施例1において説明した方法で処理を行う。
なお、オブジェクト検出部114がユーザにより指定されたオブジェクトと同じ内容のオブジェクトが存在するか否かを検出する範囲は限定されない。オブジェクト検出部114は、現在ユーザにより鑑賞されている電子コンテンツ内のみから検出するものであっても構わないし、電子コンテンツ記憶部106において記憶されており現在ユーザが鑑賞している電子コンテンツと同じコンテンツグループに属する他の電子コンテンツも含めて検出するものであっても構わない。
実施例2では、オブジェクトグループとマーク内容とを対応付けた対応関係情報は電子コンテンツが属しているコンテンツグループ毎に存在し、当該対応関係情報を使用することで、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマーク内容に基づいてマークを付加することができる。さらに、ユーザにより指定されたオブジェクトと同じ内容のオブジェクトが電子コンテンツ内に存在するような場合、それらのオブジェクトに対しても適したマーク内容に基づいてマークを付加することができる。
(実施例3)
以下に示す実施例3では、オブジェクトグループとマーク内容とを対応付けた対応関係情報が存在しない場合、現在ユーザが鑑賞している電子コンテンツ内からオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を抽出することで、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマークを付加する場合の情報処理装置100の動作を例示する。
図19には、電子書籍端末で電子コンテンツを視聴している際の様子を示す。図19では、電子書籍端末680上に、「歴史コンテンツA」という電子コンテンツ681が表示されており、さらに電子書籍端末680は表示画面上の任意の位置を指定するための電子ペン682を備えていることを示している。なお、図19に表示されている「歴史コンテンツA」681は、図8に示すように、XMLなどのマークアップ言語で記述されているものとするが、必ずしもこれに限定されるものではない。ユーザが指定したオブジェクトが属するオブジェクトグループを特定することができるものであればよく、例えばオブジェクト毎にオブジェクトグループを指定した辞書等を保持しているものであっても構わない。
ここでは、図19に示すように、ユーザが電子ペン682を使用して、電子書籍端末680上に表示されている「歴史コンテンツA」681内の「姉川の戦い」というオブジェクトを指定した場合の情報処理装置100の動作について、図20に示すフローチャート700に従って説明する。
ステップS701において、オブジェクト認識部108はユーザが指定したオブジェクトを認識する。ここでは、ユーザが指定したオブジェクトは「姉川の戦い」であると認識する。ここで、ユーザから入力された情報からオブジェクトを認識する方法は限定されないが、例えば、実施例1において説明した方法を採用可能である。
ステップS702において、オブジェクトグループ特定部109はステップS701において認識されたオブジェクトが属するオブジェクトグループを特定する。ここでは、図8に示すように、「歴史コンテンツA」はXMLなどのマークアップ言語で記述されているため、オブジェクトグループ特定部109はステップS701で指定された「姉川の戦い」のclass属性を調べることで、オブジェクトグループ名が「重要項目」であると特定する。
ステップS703において、オブジェクトグループとマーク内容との対応関係情報は対応関係記憶部110には存在しないため、マーク内容抽出部112はどこからマーク内容を抽出するかを判断する。ユーザが鑑賞中の電子コンテンツ内からオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を抽出する場合はステップS704へ進み、ユーザが鑑賞中の電子コンテンツと同じコンテンツグループに属する電子コンテンツ内からオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を抽出する場合はステップS706へ進む。ここでは、ユーザが鑑賞中の「歴史コンテンツA」からオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を抽出するため、ステップS704へ進む。
ステップS704において、マーク内容抽出部112は「歴史コンテンツA」内から、「重要項目」に属するオブジェクトで、かつマークが付加されたオブジェクトを抽出する。
ステップS705において、マーク内容抽出部112はステップS704において抽出されたオブジェクトのマーク内容を抽出する。ここでは、図19より「桶狭間の戦い」というオブジェクト683と「天下布武」というオブジェクト684は、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいてマークされているため、マーク内容抽出部112は「赤色」で「マーカーする」というマーク内容を抽出する。
ステップS708において、マーク付加部113はステップS701において認識されたオブジェクトに対して、ステップS705で抽出したマーク内容に基づいて、マークを付加する。ここでは、マーク付加部113はステップS701において認識された「姉川の戦い」というオブジェクトに対して、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいて、マークを付加する。マークを付加した場合の様子を図21に示す。
図21では、電子書籍端末680上に表示された「歴史コンテンツA」681に対して、電子ペン682で指定された「姉川の戦い」というオブジェクトに、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいて、マークされた様子を示している。
ここで、「姉川の戦い」というオブジェクトが他にも「歴史コンテンツA」内に存在し、それら全てのオブジェクトに対してもマークを付加する場合は実施例1において説明した方法で処理を行う。
実施例3では、オブジェクトグループとマーク内容とを対応付けた対応関係情報が存在しない場合であっても、現在ユーザが鑑賞している電子コンテンツ内からオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を抽出することで、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマーク内容に基づいてマークを付加することができる。さらに、ユーザにより指定されたオブジェクトと同じ内容のオブジェクトが電子コンテンツ内に存在するような場合、それらのオブジェクトに対しても適したマーク内容に基づいてマークを付加することができる。
(実施例4)
以下に示す実施例4では、オブジェクトグループとマーク内容とを対応付けた対応関係情報が存在しない場合、現在ユーザが鑑賞している電子コンテンツと同じコンテンツグループに属している電子コンテンツ内からオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を抽出することで、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマークを付加する場合の情報処理装置100の動作を例示する。
図22には、電子書籍端末で電子コンテンツを視聴している際の様子を示す。図22では、電子書籍端末720上に、「歴史コンテンツB」という電子コンテンツ721が表示されており、さらに電子書籍端末720は表示画面上の任意の位置を指定するための電子ペン722を備えていることを示している。
図23には、「歴史コンテンツB」内におけるオブジェクトとオブジェクトグループの対応関係740を示す。図23では、オブジェクト741とオブジェクトグループ742とをそれぞれ対応付けて表示している。例えば、「1582年」というオブジェクトのオブジェクトグループは「年代」であり、「明智光秀」というオブジェクトのオブジェクトグループ名は「人物名」であることを示している。
ここでは、図22に示すように、ユーザが電子ペン722を使用して、電子書籍端末720上に表示されている「歴史コンテンツB」721内の「本能寺」というオブジェクトを指定した場合の情報処理装置100の動作について、図20に示すフローチャート700に従って説明する。
なお、電子コンテンツ記憶部106には、図22に示す「歴史コンテンツB」以外に、図18に示す「化学コンテンツA」と図21に示す「歴史コンテンツA」が記憶されているものとする。
ステップS701において、オブジェクト認識部108はユーザが指定したオブジェクトを認識する。ここでは、ユーザが指定したオブジェクトは「本能寺」であると認識する。ここで、ユーザから入力された情報からオブジェクトを認識する方法は限定されないが、例えば、実施例1において説明した方法を採用可能である。
ステップS702において、オブジェクトグループ特定部109はステップS701において認識されたオブジェクトが属するオブジェクトグループを特定する。ここでは、オブジェクトグループ特定部109は、図23より、「本能寺」というオブジェクトのオブジェクトグループは「地名」であると特定する。
ステップS703において、オブジェクトグループとマーク内容との対応関係情報は対応関係記憶部110には存在しないため、マーク内容抽出部112はどこからマーク内容を抽出するかを判断する。ここでは、ユーザが鑑賞中の「歴史コンテンツB」と同じコンテンツグループに属する電子コンテンツからオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を抽出するため、ステップS706へ進む。
ステップS706において、マーク内容抽出部112は「歴史コンテンツB」と同じコンテンツグループに属する電子コンテンツ内から、オブジェクトグループが「地名」であり、かつマークが付加されたオブジェクトを抽出する。ここでは、電子コンテンツ記憶部106は「歴史コンテンツB」と同じコンテンツグループに属している「歴史コンテンツA」を記憶しているため、マーク内容抽出部112は「歴史コンテンツA」内から、オブジェクトグループが「地名」であり、かつマークが付加されたオブジェクトを抽出する。
ステップS707において、マーク内容抽出部112はステップS706において抽出されたオブジェクトのマーク内容を抽出する。ここでは、図21に示す「歴史コンンツA」から「桶狭間」というオブジェクト686と「美濃」というオブジェクト687は、「黒の二重線」で「下線を引く」というマーク内容に基づいてマークされているため、マーク内容抽出部112は「黒色の二重線」で「下線を引く」というマーク内容を抽出する。
ステップS708において、マーク付加部113はステップS701において認識されたオブジェクトに対して、ステップS707で抽出したマーク内容に基づいて、マークを付加する。ここでは、マーク付加部113はステップS701において認識された「本能寺」というオブジェクトに対して、「黒色の二重線」で「下線を引く」というマーク内容に基づいて、マークを付加する。マークを付加した場合の様子を図24に示す。
図24では、電子書籍端末720上に表示された「歴史コンテンツB」721に対して、電子ペン722で指定された「本能寺」というオブジェクトに、「黒色の二重線」で「下線を引く」というマーク内容に基づいて、マークされた様子を示している。
ここで、「本能寺」というオブジェクトが他にも「歴史コンテンツB」内に存在し、それら全てのオブジェクトに対してもマークを付加する場合は実施例1において説明した方法で処理を行う。
実施例4では、オブジェクトグループとマーク内容とを対応付けた対応関係情報が存在しない場合であっても、現在ユーザが鑑賞している電子コンテンツと同じコンテンツグループに属している電子コンテンツ内からオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を抽出することで、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマーク内容に基づいてマークを付加することができる。さらに、ユーザにより指定されたオブジェクトと同じ内容のオブジェクトが電子コンテンツ内に存在するような場合、それらのオブジェクトに対しても適したマーク内容に基づいてマークを付加することができる。
(実施例5)
以下に示す実施例5では、マークが付加されたオブジェクトのみを抽出して、ユーザに提供する場合の情報処理装置100の動作を例示する。
ここでは、図21に示す「歴史コンテンツA」を鑑賞している場合に、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいてマークを付加されたオブジェクトのみを抽出する場合の情報処理装置100の動作について、図6に示すフローチャート400に従って説明する。なお、この場合の「歴史コンテンツA」のマーク状態は図21に示す通りである。
ステップS401において、マークオブジェクト抽出部115は入力部105を介して入力されるユーザからの抽出情報を認識する。ここでは、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいてマークされたオブジェクトを抽出するという旨の抽出情報が入力部105を介して入力され、マークオブジェクト抽出部115はそれを認識する。
なお、ユーザからの抽出情報は必ずしも限定されない。例えば、上記のようなマーク内容を指定するものであっても構わないし、オブジェクトグループ名を指定するものであっても構わないし、オブジェクトを指定するものであっても構わない。さらに、ユーザからの抽出情報の入力の仕方は必ずしも限定されない。例えば、図25(a)に示すように、電子書籍端末760上に抽出情報の候補となる情報761を表示して、電子ペン762等を使用してユーザが選択することで抽出情報を入力するものであっても構わないし、図25(b)に示すように、電子ペン762等を使用して、オブジェクト自体を選択し、選択されたオブジェクトと同じマーク内容のオブジェクト、もしくは選択されたオブジェクトと同じオブジェクトグループに属するオブジェクトを抽出するという抽出情報を入力するものであっても構わない。
ステップS402では、マークオブジェクト抽出部115はステップS401において認識された抽出情報に基づいてオブジェクトを抽出する。ここでは、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいてマークされたオブジェクトを抽出するため、マークオブジェクト抽出部115は、「桶狭間の戦い」、「天下布武」及び「姉川の戦い」の3つのオブジェクトを抽出する。
なお、マークオブジェクト抽出部115が抽出したオブジェクトの表示の仕方は限定されない。例えば、抽出されたオブジェクトの箇所だけを空白表示して、学習の確認のためのテストに利用するものであっても構わない。その場合の様子を図26に示す。図26では、ステップS402において抽出された「桶狭間の戦い」、「天下布武」及び「姉川の戦い」の3つのオブジェクトを空白表示している。ただし、空白表示にだけ限定されず、他の色で塗りつぶすものであっても構わないし、絵などのマークに置き換えることでユーザから見えなくするものであっても構わない。さらに、オブジェクトのみを抽出するのではなくて、当該オブジェクトが含まれる一文、一段落、一ページ、もしくは一単元等のブロック単位で抽出してユーザに提示・表示するものであっても構わない。
実施例5では、マークが付加されたオブジェクトのみを抽出して、ユーザに提供することができる。
(実施例6)
以下に示す実施例6では、電子コンテンツに含まれるオブジェクトが属するオブジェクトグループ名が記載されていない電子コンテンツを使用した場合に、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマークを付加する場合の情報処理装置100の動作を例示する。
図27には、電子書籍端末で電子コンテンツを視聴している際の様子を示す。図27では、電子書籍端末780上に、「歴史コンテンツC」という電子コンテンツ781が表示されており、さらに電子書籍端末780は表示画面上の任意の位置を指定するための電子ペン782を備えていることを示している。なお、図27に示す「歴史コンテンツC」は、図8に示す「歴史コンテンツA」のように、オブジェクトが属するオブジェクトグループが指定されていないコンテンツである。
また、図27に示す「歴史コンテンツC」内のオブジェクトに対してマークを付与する場合、オブジェクトが属するオブジェクトグループとマーク内容との対応関係は図9に示す表を用いる。
ここでは、図28に示すように、ユーザが電子ペン782を使用して、電子書籍端末780上に表示されている「歴史コンテンツC」781内の「織田信長」というオブジェクトを指定した場合の情報処理装置100の動作について、図5に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS351において、オブジェクト認識部108はユーザが指定したオブジェクトが「織田信長」であると認識する。ここで、ユーザによって入力された情報からオブジェクトを認識する方法は限定されないが、例えば、実施例1において説明した方法を採用可能である。
ステップS352において、オブジェクトグループ特定部109はステップS351において認識されたオブジェクトが属するオブジェクトグループを特定する。この場合、「織田信長」が属するオブジェクトグループは「歴史コンテンツC」からは特定できない。この場合は、図28に示すようにユーザ自ら「織田信長」が属するオブジェクトグループを入力する。ここでは、「織田信長」が属するオブジェクトグループは「重要項目」と指定する。
なお、ユーザがオブジェクトグループを特定する方法は限定されないが、例えば候補となるオブジェクトグループ一覧を表示させ、その中からユーザに選択させることでオブジェクトグループを入力するものであっても構わないし、ユーザ自らキーボード、手書きもしくは音声等で入力し、情報処理装置がそれらを認識することでオブジェクトグループを入力するものであっても構わない。また、図23に示すようなオブジェクトとオブジェクトグループが対応付けされた辞書を用いることで、ユーザが指定したオブジェクトのオブジェクトグループを特定するものであっても構わない。これにより、情報処理装置100は「織田信長」が属するオブジェクトグループは「重要項目」であると特定する。なお、図23に示す辞書を参照した場合、「織田信長」は「人物名」となる。
ステップS353において、マーク内容抽出部112は対応関係記憶部110において記憶されている図9に示す対応関係情報を読み込み、ステップS352において特定したオブジェクトグループに対応するマーク内容を抽出する。ここでは、マーク内容抽出部112は「重要項目」に対応するマーク内容を抽出するため、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容を抽出する。
ステップS354において、マーク内容抽出部112はステップS353におけるマーク内容の抽出に成功したため、ステップS358へ進む。
ステップS358では、マーク付加部113はステップS351において認識されたオブジェクトに対して、ステップS353で抽出したマーク内容に基づいて、マークを付加する。ここでは、マーク付加部113はステップS351において認識された「織田信長」というオブジェクトに対して、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいて、マークを付加する。マークを付加した場合の様子を図29に示す。
図29では、電子書籍端末780上に表示された「歴史コンテンツC」781に対して、電子ペン782で指定された「織田信長」というオブジェクトに、「赤色」で「マーカーする」というマーク内容に基づいて、マークされた様子を示している。
ステップS359では、ステップS351において認識された「織田信長」というオブジェクトが他にも「歴史コンテンツC」内に存在する場合、マーク付加部113は全ての「織田信長」というオブジェクトにもマークを付加するか否かの判定を行う。マークの付加を行う場合は実施例1において説明した方法で処理を行う。
実施例6では、オブジェクトが属するオブジェクトグループ名が記載されていない電子コンテンツを使用しているが、オブジェクトが属するオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を示す対応関係情報が存在する場合の情報処理装置の動作について説明した。逆に、オブジェクトが属するオブジェクトグループ名が記載されている電子コンテンツを使用しているが、オブジェクトが属するオブジェクトグループとマーク内容の対応関係を示す対応関係情報が存在しない場合の情報処理装置の動作についても同様である。
すなわち、図28におけるユーザがオブジェクトのオブジェクトグループ名を指定するのではなくて、マーク内容を指定すればよい。この場合、オブジェクトが属するオブジェクトグループとユーザにより指定されたマーク内容とを対応付けた対応関係情報を新規に作成し、対応関係情報記憶部110にて記憶する。この結果、以降は対応関係情報記憶部110にて記憶されている対応関係情報を使用することで、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマーク内容に基づいてマークを付加することができ、対応関係情報にない対応関係はユーザにより入力された対応関係を適宜追加することで対応することができる。
さらに、オブジェクトが属するオブジェクトグループ名が記載されていない電子コンテンツを使用し、かつオブジェクトが属するオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を示す対応関係情報も存在しない場合の情報処理装置の動作は、上述の操作を併せて行えばよい。すなわち、図28におけるユーザがオブジェクトのオブジェクトグループ名のみを指定するのではなくて、マーク内容も併せて指定すればよい。
実施例6では、オブジェクトが属するオブジェクトグループ名が記載されていない電子コンテンツを使用している場合、オブジェクトが属するオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を示す対応関係情報が存在しない場合、またはオブジェクトが属するオブジェクトグループ名が記載されていない電子コンテンツを使用し、かつオブジェクトが属するオブジェクトグループとマーク内容との対応関係を示す対応関係情報も存在しない場合においても、ユーザ自身が情報を入力することで、ユーザが指定したオブジェクトに対して適したマーク内容に基づいてマークを付加することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。