JP4640621B2 - 光学的測定装置 - Google Patents

光学的測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4640621B2
JP4640621B2 JP2007525506A JP2007525506A JP4640621B2 JP 4640621 B2 JP4640621 B2 JP 4640621B2 JP 2007525506 A JP2007525506 A JP 2007525506A JP 2007525506 A JP2007525506 A JP 2007525506A JP 4640621 B2 JP4640621 B2 JP 4640621B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
container
light
diffraction grating
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007525506A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007010639A1 (ja
Inventor
直司 森谷
雄三 南雲
幸久 和田
尚史 坂内
藤男 井上
雅博 竹部
健二 田窪
慎一郎 十時
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Publication of JPWO2007010639A1 publication Critical patent/JPWO2007010639A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4640621B2 publication Critical patent/JP4640621B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/02Investigating particle size or size distribution
    • G01N15/0205Investigating particle size or size distribution by optical means
    • G01N15/0211Investigating a scatter or diffraction pattern
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/47Scattering, i.e. diffuse reflection
    • G01N21/4788Diffraction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/1717Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated with a modulation of one or more physical properties of the sample during the optical investigation, e.g. electro-reflectance
    • G01N2021/1721Electromodulation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Optical Measuring Cells (AREA)

Description

本発明は、媒体中に粒子群が移動可能に分散してなる試料中における粒子群の拡散に関する情報を、光学的手法を用いて計測する光学的測定装置に関し、更に詳しくは、液体またはゲル中に存在する粒子群の密度分布による過渡的な回折格子を利用して、その粒子群の拡散に関する情報を計測する光学的測定装置に関する。
本発明の光学的測定装置は、バイオテクノロジー、粉体分野等において、拡散係数の計測結果から、粒子の粒径計測にも利用することができる。
粒子群の拡散に関する情報を測定する手法のひとつに過渡回折格子法がある。例えば、過渡回折格子法を用いて拡散定数を計測し、拡散定数変化による蛋白質の会合検出を行うことが開示されている(日本特開2004−85528号公報参照)。
従来の過渡回折法では、2つの同一波長のパルス励起光を、互いに交差するように試料に照射することにより、試料中に干渉縞を形成する。パルス励起光による干渉縞の明部分に存在する試料中の分子(粒子)は光励起されるのに対し、干渉縞の暗部分に存在する試料中の分子(粒子)は光励起されないことから、干渉縞の形成領域では、励起分子と非励起分子とが交互に規則的に並ぶように存在し、励起分子と非励起分子の拡散係数が異なる場合、その拡散の過程において拡散係数が小さなステイト(励起または非励起のいずれか)の分子が先に拡散することで干渉縞領域に応じた分子密度変調が現れ、一時的に回折格子(過渡回折格子という)が形成される。
また、光化学反応により被測定粒子と結合する別物質を添加すると、前記干渉縞領域中の明領域では分子結合が起こり、暗領域では分子結合が起こらない。したがって明領域では粒子の拡散係数が小さくなり、その後の拡散の過程で一時的に回折格子(過渡回折格子という)が形成される。
この過渡回折格子が形成された領域に、別途にプローブ光を照射すると、プローブ光は過渡回折格子の生成過程において回折光が発生し徐々に強度を増すことになる。そして、前記したように過渡回折格子が形成された後、時間経過とともに励起分子、非励起分子の拡散が進行することによってさらに混ざり合い、過渡回折格子が徐々に消滅してくると、過渡回折格子によるプローブ光の回折光強度が減衰することになる。このときの回折光強度の増加曲線および減衰曲線は、試料中の分子の拡散定数(拡散係数)を現わしていることから、この減衰曲線から、試料中の分子の拡散係数を計算することができ、更には、その拡散係数から、試料中の粒子の大きさ(粒径)や形状、溶媒との相互作用に関する情報を取得することができる。
また、本発明者らは、粒子群の拡散に関する情報を測定する方法として、粒子群が媒体中に分散した試料を収容する容器に、複数の電極片の一端部を電気的に接続した櫛型の電極の一対を、それぞれの電極の各電極片の他端どうしが互いに微小間隔を開けて対向するように配置し、その電極対に対して電圧を印加することによって、互いに対向する電極片の間に規則的に並ぶ電界分布を発生させ、容器内の試料中の粒子群に泳動力を作用させて粒子群の密度分布による回折格子を生成させ、その回折格子の生成後に電極対への電圧の印加を停止することにより粒子群を拡散させて当該回折格子の消滅させるとともに、その間、容器の回折格子の生成部位に対して光を照射して得られる回折光の強度を検出し、回折格子の消滅過程における回折光強度の経時的変化から、試料中の粒子の拡散に関する情報を評価する装置並びに方法を提案している。
特開2004−85528号公報
以上のような従来の粒子拡散に関する情報の測定方法のうち、過渡回折格子法では、同一波長の2本の励起光を交差させて干渉縞を形成するために、光路長をほぼ揃えた2本の励起光を測定領域に導くととともに、発生した干渉縞に基づいて形成される回折格子に対し、特定の入射角を持ったプローブ光を入射させている。そのため、2本の励起光と1本のプローブ光とを、測定しようとする1点で交差させる必要があり、励起光、プローブ光の3本の光軸調整が必要になり、調整作業が困難である。
また、蛋白質などの分子(粒子)を試料とする場合に用いる励起光には、波長が短いエキシマレーザなどの大型のレーザが必要となるため、装置が大型化してしまう。そして、蛋白質などの分子(粒子)を試料とする場合には、通常、蛋白質分子(粒子)自体のみでは励起光によって屈折率、吸収係数、拡散係数が変化することはないので、光励起される試薬(蛍光試薬など)により試料物質をラベル化する必要がある。しかしながら、試料に対しラベル化処理を施すことにより、測定対象の蛋白質分子(粒子)の性質、特性が変化してしまうおそれがある。更に、一般に、ラベル化処理は不可逆反応であるため、ラベル化処理により試料中の分子(粒子)自体が破壊されてしまい、同一試料を用いた再測定ができず、回収して他の目的で再利用することもできない。更にまた、過渡回折格子を形成するための光励起反応についても一般には不可逆反応であり、励起光が照射され一度測定された試料からは、それ以後は、弱い信号しか発生しなくなるので、再測定することができないという問題がある。
また、蛋白質などのラベル化処理が容易な分子以外を試料とする場合では、物質によってはラベル化処理ができず、励起光による粒子の光励起自体が困難であって、上述した過渡回折格子法による測定が困難なこともある。
これに対し、本発明者らの提案方法である、媒体中の粒子群を電気的に偏在させて密度分布を生成させて作る回折格子の消滅過程での回折光強度の経時的変化から粒子群の拡散に関する情報を得る方法によると、励起光を用いる必要がなくその光軸調整が不要であり、試料のラベル化も不要で、試料の再測定や再利用が可能である。
しかしながら、この方法によると、互いに対向する電極片の先端間に粒子群の密度分布に起因する回折格子が形成されることになるが、その電極片の先端間の距離はせいぜい数十μm程度であり、それを越えると良好な回折格子が形成されない。従って、粒子群の密度分布による回折格子の幅(格子の長さ)はせいぜい数十μmである。一方、回折光強度の測定を行うためには、少なくとも数十本の格子に対して光を照射する必要があり、粒子密度分布による回折格子の幅(格子の長さ)との関連において、粒子群の密度分布による回折格子にのみ光を照射するには、幅を数十μmに絞り、かつ、mmオーダーの長さの光を所要部位に向けて照射する必要があり、アライメントが困難であるという問題がある。
一方、光を絞ることなく、つまり例えば断面円形の光束を粒子群の密度分布による回折格子を含む領域に照射すると、粒子の密度分布による回折格子の両側に位置する電極片が作る回折格子による回折光が併せて検出されることになり、不要な信号が多くなって検出感度が低下するという別の問題が発生する。
また、この提案方法によれば、粒子群の密度分布による回折格子のほかに、一定の間隔で規則的に並んだ電極片群自体が回折光を発生することになり、しかも、この電極片群による回折光の出射方位は、粒子群の密度分布による回折格子が発生する回折光の出射方位と一致する。そのため、粒子群の密度分布による回折格子の生成・消滅による回折光強度の時間的変化は、電極片群による強い回折光との和として計測されることになる。一般に粒子で形成される回折格子の回折効率は低いため、光検出器が受光する粒子群の密度分布による回折格子からの回折光の強度変化は、電極片群による大きな回折光強度をバックグラウンドとして僅かな受光光量変化として捕らえられることになる。
ここで、光の検出では、光子数の平方で発生する統計的な揺らぎが必然的に発生するショットノイズにより、バックグラウンド光強度が強い場合には、小さな光量変化を検出することは難しくなり、従って、粒子群による回折格子からの回折光強度の時間的変化の計測結果のS/Nを向上させることは難しいという問題がある。
また、上記した提案技術においては、粒子群の密度分布による回折格子を形成するための電極対は、試料を収容する容器の内面に形成してる。微量測定を実現するように、試料を収容する容器を微小容器とした場合など、容器内部の洗浄は難しいものとなってしまう。更に、この光学的測定方法においては、電極付近に強制的に被計測粒子を捕集して粒子の高密度領域を形成することから、特に電極付近に粒子が付着するという現象が発生することがある。
従って、先の測定後に十分な洗浄を行わないまま、次に異なる粒子を同じ容器を用いて連続して計測する場合には、コンタミに起因する計測誤差が発生する可能性があるという問題がある。
本発明は以上のような実情に鑑みてなされたもので、基本的には、粒子群の密度分布による回折格子を生成させ、その消滅過程における回折光の強度を検出して粒子の拡散に関する情報を得る本出願人による前記した出願の方法を採用して、従来の過渡回折格子法における諸問題点を解決し、しかも、照射光を絞ることなく通常の断面円形等の光束を用いても、粒子群の密度分布による回折格子による回折光の情報をより多く得ることができ、測定の感度を向上させることのできる光学的測定装置の提供を第1の課題としている。
また、本発明の第2の課題は、同じく粒子群の密度分布による回折格子を利用した光学的測定装置において、電極片群が作る回折格子からの回折光に影響されることなく、粒子群の密度分布による回折格子からの回折光を選択的に計測して、そのS/Nを向上させることにある。
更に、本発明の第3の課題は、同じく粒子群の密度分布による回折格子を利用した光学的測定装置において、試料を収容する容器や電極の洗浄が容易で、コンタミによる計測誤差の発生を防止することのできる光学的測定装置を提供することにある。
上記した第1の課題を解決するため、請求項1に係る発明の光学的測定装置は、媒体中に移動可能に粒子群が分散してなる試料を保持する容器と、直流、周波数変調、電圧変調を含む所定のパターンもしくは任意に設定できるパターンの電圧を発生する電源と、上記容器に設けられ、上記電源からの電圧を印加することにより容器内に規則的に並ぶ電界分布を発生させる電極対と、その電極対への電源からの電圧の印加の制御により、上記容器内の試料中の粒子群に作用する泳動力により生じる粒子群の密度分布に起因する回折格子の生成と、その消滅を制御する制御手段と、容器内の上記回折格子の生成部位に向けて光を照射する光源と、その光の上記回折格子による回折光を検出する光検出器を備え、その光検出器により検出される回折光強度の時間的変化から試料中の粒子群の評価を行うように構成されているとともに、上記電極対を構成する各電極は、互いに平行な複数の直線状電極片と、その各電極片を相互に電気的に接続する接続部とからなり、これらの電極は、一方の電極の電極片が、他方の電極の電極片の間に入り込んだ状態で、各電極の電極片が一定の間隔を開けて互いに平行に交互に位置するように配置されていることによって特徴づけられる。
また、請求項2に係る発明の光学的測定装置は、前記した第1および第2の課題を同時に解決するものであり、請求項1に係る発明で用いる電極対に代えて、以下に示す電極対を用いることによって特徴づけられる。
すなわち、請求項2で用いる電極対は、当該電極対を形成する各電極が、互いに平行な複数の直線状電極片と、その各電極片を相互に電気的に接続する接続部とからなり、かつ、少なくとも2本の電極片が隣接して配置された電極片偏在領域と、電極片の存在しない電極片不存在領域とが交互に位置するように形成されたものとし、これらの各電極が、一方の電極の電極片偏在領域が他方の電極の電極片不存在領域に位置するように、かつ、各電極の電極片どうしが互いに平行となるように配置されたものとする。
更に、請求項3に係る発明の光学的測定装置についても、同じく前記した第1および第2の課題を同時に解決するものであり、請求項1に係る発明で用いる電極対に代えて、以下に示す電極対を用いることによって特徴づけられる。
すなわち、請求項3で用いる電極対は、当該電極対を形成する各電極が、互いに平行な複数の直線状電極片と、その各電極片を相互に電気的に接続する接続部とからなり、これらの電極は、一方の電極の電極片が、他方の電極の電極片の間に入り込んだ状態で、それぞれの電極片どうしが互いに平行に配置されているとともに、各電極の互いに隣接する電極片間には、相手側の電極の電極片のほかに、これらの各電極のいずれにも接続されず、かつ、各電極片と略等形状の浮遊電極片が配置され、その浮遊電極片および上記各電極の電極片が、互いに一定の間隔を開けて配置されているものとする。
ここで、以上の各発明においては、上記電極対のうち、少なくとも一方の電極が、当該一方の電極と上記容器内部の試料との反応を防止するための薄膜により被覆されている構成を好適に採用することができる。
そして、請求項5に係る発明の光学的測定装置は、前記した第3の課題を解決するものであって、媒体中に移動可能に粒子群が分散してなる試料を保持する容器と、直流、周波数変調、電圧変調を含む所定のパターンもしくは任意に設定できるパターンの電圧を発生する電源と、上記容器に設けられ、上記電源からの電圧を印加することにより容器内に規則的に並ぶ電界分布を発生させる電極対と、その電極対への電源からの電圧の印加の制御により、上記容器内の試料中の粒子群に作用する泳動力により生じる粒子群の密度分布に起因する回折格子の生成と、その消滅を制御する制御手段と、容器内の上記回折格子の生成部位に向けて光を照射する光源と、その光の上記回折格子による回折光を検出する光検出器を備え、その光検出器により検出される回折光強度の時間的変化から試料中の粒子群の評価を行うように構成されているとともに、上記容器は少なくもとその壁体の一部が上記光源光からの光を透過させる材料で形成されているとともに、上記電極対は、上記光源光からの光を透過させる構造体に形成され、その構造体は、上記容器の光源光を透過させる壁体部分に対応する位置に着脱自在に装着されることによって特徴づけられる。
以上の容器構造においては、上記容器の光源光からの光を透過させる容器の壁体の一部を構成するように当該容器に対して着脱自在に装着される構成(請求項6)を採用することができる。
また、この容器は、電極対が形成された構造体のほか、複数の部材が相互に着脱自在に組み立てられた構造を有している構成(請求項7)を好適に採用することができる。
更に、上記容器に対して、電極対が形成された構造体の装着状態で、これら相互の位置関係が一定となるように、当該容器と電極対が形成された構造体との間に嵌め合わせ構造が形成されている構成(請求項8)を採用することが好ましい。
更にまた、本発明においては、上記電極対が形成された構造体と、上記光源から出射される測定光の光路との相互の位置関係が一定となるように、上記構造体もしくは上記容器と、当該構造体もしくは容器装置内で保持する保持部材との間に嵌め合わせ機構が形成されている構成(請求項9)を採用することもできる。
請求項1〜4に係る発明は、容器内の試料中に分散する粒子群を、容器に設けた電極対への電圧の印加により泳動させて、粒子群の密度分布による回折格子を生成・消滅させ、その消滅過程における回折光強度の時間的変化から、粒子の拡散に関する情報を得る前記した提案技術を改良するものであって、電極対を構成する各電極に形成されている電極片の先端どうしを微小間隔を開けて対向させ、その間に粒子の密度分布による回折格子を生成させるのではなく、一方の電極に形成されている直線状の電極片が、他方の電極に形成されている電極片の間に入り込むように配置することにより、粒子の密度分布による回折格子を、直線状の各電極片の長手方向に沿って形成し、これによって第1の課題を解決するものである。
すなわち、一方の電極の電極片を、他方の電極の電極片の間に挿入した状態で、これらの各電極の間に交流ないしは直流電圧を印加すると、その電極対が作る周期的電界分布により形成される粒子の高密度領域は、一方の電極の電極片と他方の電極の電極片とが隣接している間でこれらの電極片に沿った領域となる。つまり、粒子の密度分布による回折格子の幅(格子の長さ)は、各電極の電極片の交差長とほぼ同じ寸法となる。従って、このような粒子群の密度分布による回折格子に対する照射光を、例えば断面円形の光束としても、得られる回折光に含まれる粒子群の密度分布による回折格子に起因する回折光成分が、従来の提案技術に比して、回折格子の幅が長くなった分だけ多くなり、測定の感度を向上させることができる。
また、請求項2および3に係る発明は、これに加えて、電極片による回折格子の格子間隔と、粒子群の密度分布による回折格子の格子間隔と相違させることによって、第2の課題を併せて解決しようとするものである。
すなわち、請求項2に係る発明においては、上記のような各電極の電極片を交互に配置するのではなく、各電極の電極片を一定間隔とせず、2本以上の電極が隣接形成される電極片偏在領域と、電極片が存在しない電極片不存在領域を交互に形成し、一方の電極の電極片の2本以上ずつが、他方の電極の電極片不存在領域に入り込むように配置する。これにより、電極対への電圧印加により形成される電界分布により生成する粒子の高密度領域が、一方の電極の電極片と他方の電極の電極片とが互いに隣接した位置にのみ形成されことになり、粒子群の密度分布による回折格子の格子間隔が、各電極片の間隔よりも広くなる。これにより、粒子群の密度分布による回折格子からの回折光のうち、特定の次数、例えば各電極の電極片を2本ずつ偏在させて配置した場合には、〔2m+1〕次(mは整数)の回折光の出射方位を、電極片により形成される回折格子からの回折光の出射方位と異ならせることができ、粒子群の密度分布による回折光を選択的に検出することができ、測定のS/Nを向上させることができる。
また、請求項3に係る発明では、各電極の電極片はそれぞれ一定の間隔で形成して、これらの各電極の電極片が交互に位置するように配置するものの、各電極の互いに隣接する電極片間には、相手側の電極の電極片のほかに、各電極片と同等の形状をした浮遊電極(ダミー電極)を配置することによって、上記と同等の作用を得ている。
そして、請求項4に係る発明は以上のような電極を保護することを目的とするものであり、少なくとも容器に収容される試料中の粒子および/または分散媒と反応する側の電極を、保護機能を有する薄膜で被覆することにより、電極の溶融や酸化を防止し、長期にわたって使用可能な電極対が得られる。
請求項5〜9に係る発明は、媒体中に粒子が分散した液体やゲル状の試料を収容する容器に対して、その容器内で電位分布を形成して粒子群の密度分布による回折格子を生成・消滅させるための電極を一体に形成せずに、容器とは別の構造体に形成して容器に対して着脱自在とすることにより、電極対が形成された構造体を容器から取り外して洗浄を行うことで、容易に十分な洗浄を可能とするものである。
また、以上のような電極対が形成された構造体と容器との関係は、容器に対して構造体を挿入固定するような着脱構造のほか、請求項6に係る発明のように、電極対が形成された構造体により、容器の壁体の一部を形成するように構成してもよい。つまり、構造体の装着状態において実質的に容器としての機能が全うするような構造であっても、同等の作用を奏することができる。
また、容器側の構造として、分解不能な構造のほか、請求項7に係る発明のように、複数の部材を着脱自在に組み立て可能な構造を採用することができる。この構造は、容器内等に構造体を挿入固定するような全体構成と、構造体が容器の壁体の一部を形成するような構成のいずれにも適用できる。
そして、電極対が形成された構造体と容器とを着脱自在とする本発明の構成において、これら両者の位置関係の再現性を持たせるために、請求項8に係る発明のように、これら両者間に嵌め合わせ機構を形成して、常に一定の位置関係で装着されるように構成することが有効である。
更に、本発明においては、容器内で生成される粒子群の密度分布による回折格子の位置は電極対の位置に依存するので、電極対の位置、ひいては当該電極対が形成された構造体の位置と、回折格子に対して光(プローブ光)を照射する光源との位置関係は常に一定であることが好ましい。そこで、請求項9に係る発明では、その構造体もしくはそれが装着される容器と、当該構造体もしくは容器を装置内で保持する保持部材との間にも、上記と同様な嵌め合わせ機構を形成する。これにより、容器内で生成される粒子群の密度分布による回折格子と、それに対するプローブ光の光路との関係が常に一定となる。
本発明の実施の形態の構成図で、光学的構成を表す模式図と電気的構成を表すブロック図とを併記して示す図である。 図1における容器1の模式的部分断面図である。 同じく図1における容器1中に設けられている電極対のパターンの例を示す図である。 本発明の実施の形態の電極対2に対して印加される電圧波形と、粒子群の密度分布が作る回折格子による回折光強度の時間的変化の例を示すグラフである。 本発明の他の実施の形態の電極対のパターンを示す図である。 本発明の更に他の実施の形態の電極対のパターンを示す図である。 本発明の更にまた他の実施の形態の電極対のパターンを示す図である。 本発明の各実施の形態における電極対に対する保護膜の形成例を示す図である。 本発明の各実施の形態における電極対に対する保護膜の他の形成例を示す図である。 本発明の各実施の形態における電極対に対する保護膜の更に他の形成例を示す図である。 本発明の各実施の形態における電極対に対して印加する電圧の他のパターンの例を示すグラフである。 本発明の各実施の形態における電極対に対して印加する電圧の更に他のパターンの例を示すグラフである。 本発明の各実施の形態における電極対に対して印加する電圧の更に他のパターンの例を示すグラフである。 本発明の各実施の形態における電極対に対して印加する電圧の更にまた他のパターンの例を示すグラフである。 本発明の各実施の形態における電極対に対して印加する電圧のまた更に他のパターンの例を示すグラフである。 本発明の実施の形態に用いられる容器の具体的構造を示す斜視図であり、(A)は電極対2が形成された構造体200と容器本体10の着脱過程を表す図で、(B)はこれらが相互に装着された状態を表す図である。 本発明の実施の形態に用いられる容器の他の例を示す図であり、構造体200側を照射光学系4の光軸に対して一定の位置関係で測定装置の保持機構に保持する構成を採用する場合の説明図である。 本発明の実施の形態における容器1の更に他の構成例を示す斜視図で、(A)は構造体200と容器本体10の着脱過程を表す図で、(B)はこれらが相互に装着された状態を表す図である。 本発明の実施の形態における容器1の容器本体10を複数の部品を着脱自在に組み立てる構造とした例を示す斜視図で、(A)は容器本体10の組み立て過程と構造体200の着脱過程を表す図で、(B)はこれらの組立・装着完了状態を表す図である。
符号の説明
1 容器
10 容器本体
11,12 透明材料からなる壁体
2 電極対
21,22 電極
21a,22a 電極片
21b,22b 接続部
23a ダミー電極
3 電極電源
4 照射光学系
5 検出光学系
6 装置制御およびデータ取り込み・処理装置
100 容器の本体部
200 電極対が形成された構造体
201 溝
P 粒子の高密度領域
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。さらに以下の説明では、泳動力について粒子を引力により捕集する正の泳動力を前提に説明するが、反発力を有する負の泳動力の場合にも電極付近に周囲よりも粒子密度が低くなる粒子密度変調が形成され、同様に回折格子として機能する。
図1は本発明の実施の形態の構成図であり、光学的構成を表す模式図と電気的構成を表すブロック図とを併記して示す図である。また、図2は図1における容器1の模式的部分断面図であり、図3は同じく図1における容器1中に設けられている電極対のパターンの例を示す図である。
装置は、媒体中に粒子群が移動可能に分散した試料、例えば液体中に粒子が分散した試料や、粒子が移動可能に分散したゲルからなる試料を収容するための容器1と、この容器1内に設けられている電極対2に対して電圧を印加する電極電源3と、容器1に対して光を照射する照射光学系4と、電極対2への電圧の印加により容器1内に生じる粒子群の密度分布による回折格子からの回折光を測定する検出光学系5、および、装置全体を制御するとともに、検出光学系5からの出力を取り込んでデータ処理を施す装置制御およびデータ取り込み・処理装置6を主たる構成要素としている。
この例における容器1は、図2に示すように、少なくとも互いに平行で、かつ、それぞれ透明材料からなる壁体11,12を有しており、その一方の壁体12の内側の表面に電極対2が形成されている。
電極対2は、図3に示すように、それぞれが櫛形をした電極21,22からなり、各電極21,22はそれぞれ、互いに平行な複数の直線状の電極片21a・・21a,22a・・22aと、これらの各電極片21a・・21a,22a・・22aを相互に電気的に接続する接続部21b,22bによって構成されている。各電極片21a・・21a,22a・・22aの間隔は互いに等しく、また、各電極21,22は、一方の電極21の電極片21aが他方の電極22の電極片22aの間に入り込むように、つまり双方の電極21,22の各電極片21a,22aが交互に、かつ、互いに平行に、相互に絶縁を保ち配置されている。
以上の電極対2には、電極電源3からの電圧が印加され、この電圧の印加により容器1に収容されている試料内に電界分布が発生し、その電界分布により、後述するように試料中の粒子群が泳動し、粒子群の密度分布による回折格子が生成される。電極電源3の出力電圧、従って電極対2に対する印加電圧は、装置制御およびデータ取り込み・処理装置6により後述するように制御される。
照射光学系4は、ほぼ単色化された光を概略平行光束に整形した状態で出力し、その出力光は容器1の電極対2の形成面に向けて照射される。照射光学系4の光源は、レーザ、LEDなどの単色光のみを放射するものが簡便であるが、連続波長光源をバンドパスフィルタや分光器などで疑似単色化した光でもよく、例えば可視波長領域ではスペクトルバンド幅は数十nm程度以下であればよい。
検出光学系5は、照射光学系4からの光のうち、容器1内の粒子群の密度分布による回折格子で回折した例えば1次の回折光が出射される方位に配置される。この検出光学系5は、例えばピンホール5aと光検出器5bによって構成される。この検出光学系5によって、容器1内の粒子群の密度分布による回折格子による回折光強度の変化が時系列に計測される。
さて、以上の構成において、電極対2を構成する各電極21、22間に、交流電圧を印加すると、その電極パターンに応じた電界の分布が容器1中の試料内に形成され、その電界の分布に基づく誘電泳動により、粒子群の密度分布が生じる。すなわち、図3の電極対パターンにおいては、一方の電極21の電極片21aと他方の電極22の電極片22aの間に、粒子群の高密度領域Pが形成される。この粒子群の高密度領域Pは、従って、電極片21aと22aと平行に、かつ、電極片21aまたは22aの配設ピッチと同じピッチで空間的に繰り返し形成されることになり、その複数の粒子群の高密度領域Pにより回折格子が生成される。このような回折格子の生成状態において、電極対2に対する電圧の印加を例えば停止することにより、粒子は拡散を開始し、試料中の粒子群の空間密度は均一化していき、粒子群の密度分布による回折格子はやがて消滅する。
粒子群の密度分布による回折格子に対して照射光学系5からの光を照射することにより、その光はその回折格子によって回折を受け、その回折光の強度は回折格子の消滅過程で次第に弱くなっていく。図4に電極対2に対して印加される電圧波形と、粒子群の密度分布が作る回折格子による回折光の強度の時間的変化の例をグラフで示す。この例では、一定の電圧Vの正弦波様の交流電圧を電極対2に印加し、粒子に誘導泳動力を作用させて回折格子を生成させ、その電圧の印加を停止することにより誘導泳動力の作用を停止させた例を示している。
この粒子群の密度分布による回折格子の消滅過程における回折光強度の時間的変化は、粒子の拡散係数に依存するので、その時間的変化の計測結果から、試料中の粒子の拡散に関する情報、例えば拡散係数を求めることができる。そして、その拡散係数から粒子径を算出することも可能である。
以上の実施の形態において特に注目すべき点は、粒子群の密度分布による回折格子の幅は、電極対2を構成する電極21,22の各電極片21a,22aの交差長と略同一となる点であり、従って照射光学系5からの光を断面円形の光束としても、得られる回折光中に含まれる粒子群の密度分布による回折格子からの回折光成分を、従来の提案技術に比して大幅に多くすることができ、検出感度を向上させることができる。
ここで、以上の実施の形態においては、電極対2として、一方の電極21の電極片21aと他方の電極22の電極片22aを交互に位置させたものを用いたが、この場合、前記したように、粒子群の密度分布による回折格子と、各電極片21a,22aが作る回折格子の格子間隔が同一となり、これら両者の回折格子による回折光の出射方位が互いに一致し、粒子群の密度分布による回折格子の生成・消滅による回折光強度の時間的変化は、電極片群による強い回折光との和として計測されることになり、S/N点において問題となることがある。
このような問題を解決する電極対2の構成例を図5に示す。この図5の例では、電極対2を構成する電極21,22は、それぞれ、2本の直線状の電極片21aまたは22aが互いに隣接配置された電極片偏在領域と、電極片が存在しない電極片不存在領域を交互に形成した形状としている。そして、一方の電極片偏在領域の2本の電極片21aまたは22aが、他方の電極片不存在領域に入り込んだ状態とし、全体として各電極片21aと22aが、一定の間隔を開けて互いに平行に2本ずつ交互に位置した状態となっている。
このようなパターンの電極対2を用いることにより、電極21と22間に電圧を印加したとき、粒子の高密度領域Pは、逆極性の電極片が隣接している部分、つまり、図示のように一方の電極21の電極片21aと他方の電極22の電極片22aとが隣接している部分にのみ形成されることになる。従って、その粒子の高密度領域Pにより形成される回折格子の格子間隔は、電極片21a,22aが作る回折格子の格子間隔の2倍となって、両者の格子定数が相違することになる。粒子群の密度分布で作られる回折格子からの回折光のうち、当該密度分布による回折格子の格子定数と電極片による回折格子の格子定数で決まる特定次数の回折光については、電極片で作られる回折格子による回折光が存在しない方位に出現する。
図5の例では、粒子の密度分布で形成される回折格子による〔2m+1〕次回折光(mは整数)については、電極片で形成される回折格子による回折光が存在しない方位に形成され、その方位に検出光学系5を配置することにより、その検出光学系5による検出光に含まれるバックグラウンド光は散乱光などから構成される背景光のみとなり、ショットノイズも低く抑えられ、良好なS/Nのもとに粒子群の密度分布による回折格子からの回折光を計測することができる。
以上の実施の形態では、各電極21,22の電極片21a,22aをそれぞれ2本ずつ偏在させた例を示したが、その偏在の本数は2本に限定されることはなく、例えば図6に示すように、各電極片21,22の電極片21a,22aを3本ずつ偏在させてもよい。この場合、粒子の高密度領域Pは、電極片21a,22aのピッチの3倍のピッチで形成されることになり、この場合、その粒子の高密度領域Pが作る回折格子からの回折光のうち、〔3m+1〕次、および〔3m+2〕次(mは整数)の回折光は、電極片が作る回折格子による回折光が存在しない方位に出射される。
また、図7に示すようなダミー電極23aを用いても同様な作用効果を奏することができる。この図7の例は、電極対2を構成する電極21,22の電極片21a,22aは、いずれも一定の間隔で形成され、これらが交互に存在するように各電極21,22が配置されるのであるが、一方の電極21の互いに隣接する電極片21a,21a間には、他方の電極22の電極片22aのほかに、電極21および22のいずれにも接続されずに電気的に浮いたダミー電極23aを配置して、そのダミー電極23aおよび各電極21,22の電極片21a,22aが、一定の間隔で配置されている点に特徴がある。このようなパターンの電極対2を用いた場合、粒子の高密度領域Pは図示のように電極片21aと22aとが隣接している間にのみ形成されることになり、図6の例と同様に、高密度領域Pどうしのピッチは電極片21a,22a,23a間のピッチの3倍となり、図6の例と同等の作用効果を奏することができる。
また、電極対2に印加する電圧として、後述するようにオフセット電圧を重畳させた交流電圧や、直流電圧を用いる場合など、電極21または22に引き寄せられる粒子または媒液と電極21,22との直接的な電子の授受を防止して、電極21,22の溶融や酸化を防止する必要がある場合には、図8〜図10に例示するように、保護機能を持つ薄膜101により電極21および/または22を被覆すればよい。薄膜の材質としては、高誘電率膜としてTaなど、絶縁膜としてはSiOなどを好適に用いることができる。
図8は一方の電極22のみを保護機能を持つ薄膜101で覆った例を示し、図9は電極対2の全体を保護機能を持つ薄膜101で覆った例を、図10は双方の電極21,22を個別に保護機能を持つ薄膜101で覆った例を示している。
また、電極対2に印加する電圧は、前記したように正弦波様の交流電圧に限られず、また、その電圧の印加により生成される粒子群の密度分布による回折格子を消滅させるに当たっても、前記したように電圧の印加を停止することに限られることはない。
すなわち、図11に示すように、電極対2に対して例えば正弦波様の交流電圧を印加して粒子群の密度分布による回折格子を生成したのち、その交流電圧の振幅をVからVに低下させても粒子群の密度分布による回折格子を消滅させることができる。
また、誘電泳動力は正弦波様電圧の周波数に対して依存性を持つため、図12に示すように、大きな誘電泳動力が生じる周波数fを電極対2に印加して粒子群の密度分布による回折格子を生成させた後、その周波数を誘電泳動力が生じないか、もしくは小さくしか生じない周波数fに変化させても粒子群の密度分布による回折格子を消滅させることができる。
更に、図13に示すように、正弦波様の交流電圧にオフセット電圧Vを重畳させることにより、被測定粒子よりも移動度の高い荷電粒子をあらかじめ一方の電極側に引き寄せて固定し、誘電泳動で捕集・拡散を制御する粒子を中性粒子に限定することができる。
更にまた、電圧波形は正弦波様の電圧に限らず、図14に示すように、パルス様の電圧パターンも、パルスデューティ比に係わらず、正弦波様電圧と同様に誘電泳動力を発生させるため、上記した各例と同様の計測が可能となる。
また、本発明で利用する泳動力は誘電泳動現象起因である必要は必ずしもなく、例えば図15に示すように、電極対2に対して直流電圧を印加することで生じる電気泳動現象を利用することもできる。この場合、その直流電圧VにオフセットVを重畳させてもよい。液体中に分散した粒子やゲル中に分散した粒子は何らかの荷電を持つため、電気泳動によって粒子を捕集して高密度領域Pを形成することができる。このような直流電圧を印加する場合や、図13に示したように印加電圧にオフセット電圧を重畳させる場合には、電極付近に引き寄せられる荷電粒子と電極との直接的な電子の授受を防止するために、前記した絶縁機能を有する薄膜からなる保護膜で電極を覆うことが必要となる場合がある。
次に、本発明の実施の形態で用いられる容器1の具体的構成について説明する。図16は容器1の具体的構造を示す斜視図である。この図16における(A)は電極対2が形成された構造体200と容器本体10の着脱過程を表し、(B)はこれらが相互に装着された状態を表している。
容器1は、容器本体10と、電極対2がその一面に形成された板状の構造体200との組立体からなり、容器本体10は、互いに平行で、かつ、それぞれ透明材料からなる壁体11,12を有しており、その一方の壁体12に沿って、板状の透明材料からなり、かつ、その片面に電極対2が形成された構造体200が、電極対2の形成面を容器本体10の内部に向けた状態で着脱自在に挿入される構造を有している。
ここで、容器本体10には、構造体200が密に嵌まり込む溝(図示せず)を形成しておくことが好ましく、これによって構造体200は容器本体10に対して常に一定の位置関係で装着されることになる。
この容器構造において特に注目すべき点は、容器1が容器本体10と、電極対2が形成された板状の構造体200によって構成され、この構造体200が容器本体10に対して着脱自在に装着されている点である。これにより、測定を行った後の容器1は、構造体200を容器本体10から取り外した状態で、これら双方を個別に洗浄することが可能となり、測定後の粒子等を容器本体10および構造体200から確実に洗い落とすことができ、次の測定に際してのコンタミの原因を除去することができる。
ここで、電極対2が形成された構造体200は、単に容器本体10に対して挿入して、容器本体10を測定装置に設けられた保持機構により、照射光学系4の光軸に対して一定の位置関係に維持するほか、図17に示すように、構造体200側を、照射光学系4の光軸に対して一定の位置関係で測定装置の保持機構に保持するように構成し、その保持機構に保持された構造体200に対して、容器本体10を被嵌するように構成することもできる。
また、以上の実施の形態においては、電極対2を形成した構造体200を容器本体10の内部に挿入するように構成したが、図18(A)に着脱過程の状態を、(B)には装着状態をそれぞれ示すように、構造体200を容器1の壁体の一部とした構造を採用することができる。
すなわち、この例では、容器本体10は先の実施の形態における容器本体10の互いに平行な透明材料からなる壁体11と12のうちの一方の壁体12が欠落した断面コ字形をしており、構造体200の装着状態においては、当該構造体200によって実質的に先の実施の形態における壁体12を構成している。構造体200には、容器本体10を嵌め合わせるための溝201,201が形成されており、この溝201,201に沿って容器本体10を挿入することによって、これら両者は常に一定の位置関係のもとに装着されることになる。
なお、このような構成を採用する場合には、容器本体10と構造体200との嵌め合い部分に、必要に応じてパッキン等の漏れ止め部品を介在させてもよい。また、このような構成を採用する場合には、容器本体10と構造体200とを外部固定部品、例えばクリップ機構やバンド等で相互に一体化する構造を採用することにより、取扱いが容易となる。
更に、容器本体10を複数の部材を着脱自在に組み立てる構成を採用することもできる。その例を図19に示す。この図19において(A)は容器本体10および構造体200の組み立て・装着過程を表し、(B)は組み立て・装着完了状態を表している。
この例では、容器本体10を透明材料からなる平板状の壁体110と、両側壁と底板とを構成する略U字形をした任意材料からなる本体部100、および電極対2が形成された透明材料からなる平板状の構造体200によって、容器1を形成している。
このような容器本体10自体についても分解・組立可能な構造とすることにより、その洗浄時における作業性が格段に向上し、容器本体10の内部を確実に洗浄してコンタミの発生のおそれをより一層確実に防止することが可能となる。
請求項1に係る発明によれば、粒子群が媒体中に移動可能に分散した試料を収容する容器内に、電極対に対する電圧印加により周期的分布を持つ電界を形成し、その電界により粒子に泳動力を作用させることによって、粒子群の密度分布による回折格子を生成させ、その回折格子の消滅過程における回折光強度の時間的変化から、試料中の粒子の拡散に関する情報を得るので、従来の過渡回折格子法に比して、励起光を必要としないためにその光軸調整等が不要となり、また、被測定粒子のラベル化が不要であることから再測定や再利用が可能であると同時に、一方の電極の電極片が他方の電極の電極片の間に入り込んだ状態、換言すれば、各電極の電極片が交差領域をもって互いに平行に交互に配置された状態としているので、電極対が作る電界により生成される粒子群の密度分布による回折格子の幅を、電極片の交差長と同等の寸法とすることができ、光検出器により検出される回折光中での粒子群の密度分布による回折格子からの回折光成分を大きくすることができ、測定の感度の向上を達成することができる。
また、請求項2および3に係る発明によると、上記に加えて、粒子群の密度分布による回折格子の格子間隔を、電極片による回折格子の格子間隔と相違させることができ、電極片による回折格子からの回折光の出射方位と異なる方位において粒子群の密度分布による回折格子からの回折光を検出することができることになり、粒子群の密度分布による回折格子からの回折光を選択的に検出することが可能となることから、測定のS/Nの向上を達成することができる。
請求項5〜9に係る発明によれば、容器内の電界分布を形成して粒子群の密度分布による回折格子を生成させるための電極対を、容器とは別部材である構造体に形成し、その構造体を容器に対して着脱自在に装着するように構成しているので、容器並びに電極の洗浄が容易で、十分な洗浄を行うことができ、異なる粒子の計測を同じ容器・電極対を用いて行う場合にも、先の測定に供した粒子の残留によるコンタミに起因する計測誤差の発生を確実に防止することができる。

Claims (9)

  1. 媒体中に移動可能に粒子群が分散してなる試料を保持する容器と、直流、周波数変調、電圧変調を含む所定のパターンもしくは任意に設定できるパターンの電圧を発生する電源と、上記容器に設けられ、上記電源からの電圧を印加することにより容器内に規則的に並ぶ電界分布を発生させる電極対と、その電極対への電源からの電圧の印加の制御により、上記容器内の試料中の粒子群に作用する泳動力により生じる粒子群の密度分布に起因する回折格子の生成と、その消滅を制御する制御手段と、容器内の上記回折格子の生成部位に向けて光を照射する光源と、その光の上記回折格子による回折光を検出する光検出器を備え、その光検出器により検出される回折光強度の時間的変化から試料中の粒子群の評価を行うように構成されているとともに、
    上記電極対を構成する各電極は、互いに平行な複数の直線状電極片と、その各電極片を相互に電気的に接続する接続部とからなり、これらの電極は、一方の電極の電極片が、他方の電極の電極片の間に入り込んだ状態で、各電極の電極片が一定の間隔を開けて互いに平行に交互に位置するように配置されていることを特徴とする光学的測定装置。
  2. 媒体中に移動可能に粒子群が分散してなる試料を保持する容器と、直流、周波数変調、電圧変調を含む所定のパターンもしくは任意に設定できるパターンの電圧を発生する電源と、上記容器に設けられ、上記電源からの電圧を印加することにより容器内に規則的に並ぶ電界分布を発生させる電極対と、その電極対への電源からの電圧の印加の制御により、上記容器内の試料中の粒子群に作用する泳動力により生じる粒子群の密度分布に起因する回折格子の生成と、その消滅を制御する制御手段と、容器内の上記回折格子の生成部位に向けて光を照射する光源と、その光の上記回折格子による回折光を検出する光検出器を備え、その光検出器により検出される回折光強度の時間的変化から試料中の粒子群の評価を行うように構成されているとともに、
    上記電極対を形成する各電極は、互いに平行な複数の直線状電極片と、その各電極片を相互に電気的に接続する接続部とからなり、かつ、少なくとも2本の電極片が隣接して配置された電極片偏在領域と、電極片の存在しない電極片不存在領域とが交互に位置するように形成されているとともに、これらの各電極が、一方の電極の電極片偏在領域が他方の電極の電極片不存在領域に位置するように、かつ、各電極の電極片どうしが互いに平行となるように配置されていることを特徴とする光学的測定装置。
  3. 媒体中に移動可能に粒子群が分散してなる試料を保持する容器と、直流、周波数変調、電圧変調を含む所定のパターンもしくは任意に設定できるパターンの電圧を発生する電源と、上記容器に設けられ、上記電源からの電圧を印加することにより容器内に規則的に並ぶ電界分布を発生させる電極対と、その電極対への電源からの電圧の印加の制御により、上記容器内の試料中の粒子群に作用する泳動力により生じる粒子群の密度分布に起因する回折格子の生成と、その消滅を制御する制御手段と、容器内の上記回折格子の生成部位に向けて光を照射する光源と、その光の上記回折格子による回折光を検出する光検出器を備え、その光検出器により検出される回折光強度の時間的変化から試料中の粒子群の評価を行うように構成されているとともに、
    上記電極対を形成する各電極は、互いに平行な複数の直線状電極片と、その各電極片を相互に電気的に接続する接続部とからなり、これらの電極は、一方の電極の電極片が、他方の電極の電極片の間に入り込んだ状態で、それぞれの電極片どうしが互いに平行に配置されているとともに、各電極の互いに隣接する電極片間には、相手側の電極の電極片のほかに、これらの各電極のいずれにも接続されず、かつ、各電極片と略等形状の浮遊電極片が配置され、その浮遊電極片および上記各電極の電極片が、互いに一定の間隔を開けて配置されていることを特徴とする光学的測定装置。
  4. 上記電極対のうち、少なくとも一方の電極が、当該一方の電極と上記容器内部の試料との反応を防止するための薄膜により被覆されていることを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載の光学的測定装置。
  5. 上記容器は少なくもとその壁体の一部が上記光源光からの光を透過させる材料で形成されているとともに、上記電極対は、上記光源光からの光を透過させる構造体に形成され、その構造体は、上記容器の光源光を透過させる壁体部分に対応する位置に着脱自在に装着されることを特徴とする請求項1、2、3、または4のいずれかに記載の光学的測定装置。
  6. 上記電極対が形成された構造体は、上記容器の光源光からの光を透過させる容器の壁体の一部を構成するように当該容器に対して着脱自在に装着されることを特徴とする請求項5に記載の光学的測定装置。
  7. 上記容器は、電極対が形成された構造体のほか、複数の部材が相互に着脱自在に組み立てられた構造を有していることを特徴とする請求項5または6に記載の光学的測定装置。
  8. 上記容器に対する電極対が形成された構造体の装着状態でこれら相互の位置関係が一定となるように、当該容器と電極対が形成された構造体との間に嵌め合わせ機構が形成されていることを特徴とする請求項5、6または7のいずれかに記載の光学的測定装置。
  9. 上記電極対が形成された構造体と、上記光源から出射される測定光の光路との相互の位置関係が一定となるように、上記構造体もしくは上記容器と、当該構造体もしくは容器を装置内で保持する保持部材との間に嵌め合わせ機構が形成されていることを特徴とする請求項5、6、7または8のいずれかに記載の光学的測定装置。
JP2007525506A 2005-07-20 2006-01-17 光学的測定装置 Active JP4640621B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005210673 2005-07-20
JP2005210673 2005-07-20
JP2005210672 2005-07-20
JP2005210672 2005-07-20
PCT/JP2006/300540 WO2007010639A1 (ja) 2005-07-20 2006-01-17 光学的測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007010639A1 JPWO2007010639A1 (ja) 2009-01-29
JP4640621B2 true JP4640621B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=37668528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007525506A Active JP4640621B2 (ja) 2005-07-20 2006-01-17 光学的測定装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7911610B2 (ja)
EP (1) EP1916512A1 (ja)
JP (1) JP4640621B2 (ja)
CN (1) CN101223433B (ja)
WO (1) WO2007010639A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4517980B2 (ja) * 2005-08-23 2010-08-04 株式会社島津製作所 粒子測定装置
JP4830909B2 (ja) * 2007-02-28 2011-12-07 株式会社島津製作所 粒子測定装置
US20100149532A1 (en) * 2007-05-18 2010-06-17 Naoji Moriya Method and apparatus for optical measurement
US8164749B2 (en) * 2007-08-08 2012-04-24 Shimadzu Corporation Optical measurement apparatus and electrode pair thereof
JP4831053B2 (ja) * 2007-11-15 2011-12-07 株式会社島津製作所 セル固定装置及び粒子測定装置
WO2009069191A1 (ja) * 2007-11-26 2009-06-04 Shimadzu Corporation 粒子測定方法および装置
JP4798123B2 (ja) * 2007-12-06 2011-10-19 株式会社島津製作所 セル固定装置及びそれを用いた粒子測定装置
GB0804491D0 (en) * 2008-03-11 2008-04-16 Iti Scotland Ltd Detecting analytes
JP5360391B2 (ja) * 2009-05-26 2013-12-04 株式会社島津製作所 粒子測定方法および装置
US8711340B2 (en) * 2011-05-31 2014-04-29 General Electric Company Auto-aligning spectroscopy system
JP5720504B2 (ja) * 2011-09-09 2015-05-20 株式会社島津製作所 粒子径測定装置
CN102607418B (zh) * 2012-03-30 2014-06-11 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 绝对位置测量装置
JP6283955B2 (ja) * 2012-11-30 2018-02-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 試料保持担体およびそれを用いた蛍光検出装置
JP6679872B2 (ja) * 2015-10-07 2020-04-15 凸版印刷株式会社 塗膜ムラ検出装置および塗膜ムラ検出方法
CN106644940A (zh) * 2016-12-14 2017-05-10 薛永富 一种多光路电势检测装置及应用
CN106769880A (zh) * 2016-12-14 2017-05-31 薛永富 一种多光路电势检测方法
KR102102534B1 (ko) * 2018-07-11 2020-04-23 주식회사 엑스와이지플랫폼 유전 전기 영동을 이용한 마이크로 전극 바이오 센서, 및 이를 이용한 생체물질 검출 방법
JP7278755B2 (ja) * 2018-11-26 2023-05-22 Nissha株式会社 フォトマスクおよび捕集ユニットのベース

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5215883A (en) * 1990-07-09 1993-06-01 The Research Foundation Electrophoretic mobility of fluorophore labeled particles in gels by fluorophore movement after photobleaching
US5576827A (en) * 1994-04-15 1996-11-19 Micromeritics Instrument Corporation Apparatus and method for determining the size distribution of particles by light scattering
IL116789A (en) * 1995-01-24 1999-04-11 Massachusetts Inst Technology Device and method for time-resolved optical measurements
US6193866B1 (en) * 1996-03-27 2001-02-27 Curagen Corporation Separation of charged particles by a spatially and temporally varying electric field
US6016202A (en) * 1997-06-30 2000-01-18 U.S. Philips Corporation Method and apparatus for measuring material properties using transient-grating spectroscopy
US6236458B1 (en) * 1998-11-20 2001-05-22 Horiba, Ltd. Particle size distribution measuring apparatus, including an array detector and method of manufacturing the array detector
JP2004085528A (ja) 2002-07-05 2004-03-18 Kansai Tlo Kk 拡散定数変化による蛋白質の会合検出方法及び装置
WO2004053466A1 (ja) * 2002-12-06 2004-06-24 Kenji Katayama 分光分析方法および分光分析装置
JP2005069893A (ja) * 2003-08-25 2005-03-17 Shimadzu Corp 表面プラズモン共鳴装置及びそれを用いた分析装置
JP2005181216A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Kansai Tlo Kk 過渡回折格子法による生体物質の拡散測定方法及び装置
WO2005091970A2 (en) * 2004-03-06 2005-10-06 Michael Trainer Methods and apparatus for determining the size and shape of particles

Also Published As

Publication number Publication date
CN101223433A (zh) 2008-07-16
EP1916512A1 (en) 2008-04-30
WO2007010639A1 (ja) 2007-01-25
US7911610B2 (en) 2011-03-22
CN101223433B (zh) 2012-01-25
JPWO2007010639A1 (ja) 2009-01-29
US20090251695A1 (en) 2009-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4640621B2 (ja) 光学的測定装置
US8274654B2 (en) Apparatus for measuring nanoparticles
JP4947047B2 (ja) 光学的測定の解析方法
EP1785718B1 (en) Optical measuring device and method, nanoparticle measuring method and device
JP4873202B2 (ja) 光学的測定の解析方法
US8585880B2 (en) Method and apparatus for simultaneous spectroelectrochemical analysis
WO2000062050A1 (en) Electrophoresis method and apparatus with time- or space-modulated sample injection
JP4325519B2 (ja) ナノ粒子測定方法および装置
JP2008051606A (ja) 粒子径計測方法および計測装置
Faez et al. Nanocapillary electrokinetic tracking for monitoring charge fluctuations on a single nanoparticle
JP4517980B2 (ja) 粒子測定装置
JP4270070B2 (ja) 光学的測定装置
JPWO2008136101A1 (ja) ナノ粒子計測方法および装置
JP2010249607A (ja) 粒子検出装置
JP2006349386A (ja) 光学的計測装置
JPWO2008142762A1 (ja) 光学的測定方法および装置
JP4826780B2 (ja) ナノ粒子の測定方法および装置
US8164749B2 (en) Optical measurement apparatus and electrode pair thereof
JP4577322B2 (ja) キャピラリアレイとキャップのセット
JP2006023319A (ja) キャピラリアレイ
JP2009079919A (ja) ナノ粒子測定方法および装置
JP5387661B2 (ja) 光学的測定の解析装置
JP2011002265A (ja) 粒子径測定装置及び粒子径測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101117

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4640621

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3