JP2005069893A - 表面プラズモン共鳴装置及びそれを用いた分析装置 - Google Patents

表面プラズモン共鳴装置及びそれを用いた分析装置 Download PDF

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    • G01N21/552Attenuated total reflection
    • G01N21/553Attenuated total reflection and using surface plasmons

Abstract

【課題】
試料中の成分を応答性よく、しかも高感度に汎用的に測定できるようにする。
【解決手段】
電極28a,28bからなる回折格子に励起光50を入射させると、低次回折光が反射又は透過によって回折格子から外部に放出され、それ以外の高次回折光がエバネセント波として入射面に沿って進行し、回折格子の金属表面のプラズモンと共鳴して電場増強を起こす。流路に試料溶液56を流し、電極28a,28bに電圧を印加すると、電極28aと28bの間に働く電気力線54に沿って誘電泳動により試料成分58が電極に引き寄せられて捕集され、電場増強領域52に試料成分が入ってくると屈折率が変化し、0次回折光50bの強度が変化することによって試料成分が検出される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、表面プラズモン共鳴(表面プラズモン共鳴: surface plasmon resonance)現象を用いて溶液中の物質、例えば微生物、蛋白質、核酸、糖質又はこれらが結合した混合物など、の濃度を求める表面プラズモン共鳴装置と、表面プラズモン共鳴装置を検出器として用いた液体クロマトグラフやキャピラリ電気泳動などの分析装置に関するものである。
表面プラズモン共鳴とは金属表面に光が入射し、表面プラズモンと同じ波数(運動量と振動数(エネルギー))をもったエバネセント波が重なるとき、金属表面近傍の電子が共鳴状態となる現象を指す。金属又は半導体中の電子は集団的に振動しており、これはプラズマ振動又はプラズマ波と呼ばれている。表面プラズモンとは表面上のプラズマ波を量子的に述べたものである。また、エバネッセント波とは、物質の表面に沿って進行する波で、そのエネルギーが界面からの距離により指数関数的に減衰する波であって、全反射領域において入射面に沿って進行し、外部には伝播しない波を言う。
表面プラズモン共鳴には、プリズムを用いたもの(特許文献1参照。)と回折格子を用いたもの(特許文献2,3,4参照。)とがあるが、本発明が対象とするのは回折格子を用いた表面プラズモン共鳴である。
表面プラズモン共鳴は金属(回折格子)表面近傍のみに感度を持つため、その領域の質量変化を高感度に捉えることができる。
表面プラズモン共鳴を利用した検出器は、これまで抗原抗体反応などの表面反応を利用して測定対象物を回折格子の近傍に固定化し、反射光と透過光の角度又は波長に依存したシグナル変化を測定することで、主に分子相互作用解析装置として使われてきた。そのような表面プラズモン共鳴で回折格子を用いたものの概略を図9に示す。
基板2と外壁4によって試料溶液が流れる流路が形成され、その流路内の基板2の内面には回折格子6が形成されている。流路を流れる試料溶液中の抗原8を試料成分として検出するために、回折格子6が形成されている基板2の内壁面にはその抗原8と特異的に結合する抗体10が固定化されている。
このような回折格子6に励起光12が照射されると0次、±1次、±2次、……の光が出る。回折格子6の間隔を適切に決めることで0次回折光12a,12bと1次の回折光は格子の外に出るが、それ以外の次数の光14は格子の外に出られなくなり、そのため内部に留まるエネルギーがエバネッセント場となり、回折格子6を構成する金属の表面のプラズモンと共鳴し金属表面の電場増強を起こす。7は試料溶液の流れの方向を示している。図でしぼをつけて示した領域16がその電場増強領域である。その領域16に抗原抗体反応により固定化された抗原が存在すれば、0次回折光である反射光12a又は透過光12bの光量変化から測定対象物である抗原を高感度に測定できる。
このようにして、表面プラズモン共鳴の起こった金属表面近傍での質量変化を高感度に計測することができ、特に図9のように金属表面又はその近傍に抗体を固定すれば、流路を流れてくる抗原との相互作用を測定することができる。
特開平6−58873号公報 特開平6−50972号公報 特開2002−357543号公報 EP0257955A2号公報(特開昭63−75542号公報)
表面プラズモン共鳴では回折格子が形成されている表面の近くに測定対象成分が存在すれば高感度に検出することができるが、検出できる範囲、すなわち電場増強領域16は表面からごく限られた狭い範囲である。抗原抗体反応により試料溶液中の抗原又は抗体を固定化する方法は、流路中を流れる試料の拡散が律速となるため、捕集率(試料溶液中の測定対象成分が表面プラズモン共鳴検出器が感度をもつ表面近傍へ捕集される割合(効率))は低く、応答速度も遅いという欠点がある。
また、抗原抗体反応のみを利用する方法は、固定化された抗原又は抗体と特異的に反応する抗体又は抗原に測定対象が限定されるので、測定対象に対する汎用性がないという問題もある。
そこで、本発明は試料中の成分を応答性よく、しかも高感度に測定できる反応性のある検出装置とそれを備えた分析装置を提供することを目的とするものである。
本発明の表面プラズモン共鳴装置は、試料溶液と接する面に形成された回折格子と、試料溶液中の試料成分を誘電泳動により前記回折格子の方向に移動させるための電界を発生させる電極を有する捕集手段と、前記回折格子に特定波長の励起光を入射させ、少なくともその0次回折光を検出するとともに、前記励起光の入射角を表面プラズモン共鳴が起こる角度に設定した光学系とを備え、前記0次回折光の強度変化に基づいて試料溶液中の特定試料成分の濃度を求めるものである。
なお、検出光には少なくとも0次を含む低次回折光を利用することができる。低次とは一般に0次、1次、2次などを指すが、入射角、入射波長、回折格子のピッチ(溝間隔)等の調整により出てくる光の次数は変動する。
本発明では、誘電泳動法を用いて試料成分を回折格子の方向に捕集する。中性粒子である物質が媒質より分極しやすい粒子であるとき、その物質を不均一な電界内におくと、物質内の分極により生じた正・負電荷に加わる力が不平等になりキャンセルされないため、その合力の方向に物質が移動する現象を誘電泳動という。本発明では、その移動する物質が試料成分であり、試料成分が誘電泳動により回折格子の方向に移動するために捕集率が高くなり、また静電引力が働くため拡散よりも移動速度が速く、応答速度が速くなる。
電界を発生させる電極と回折格子は別のものであってもよいが、構造を簡素にする点から、電極は帯状パターンが互いに平行に一定間隔をもって配列された部分をもち、その部分が回折格子を構成しているものが好ましい。
電極が試料溶液と接する場合、試料成分が電極に吸着したり、電極が侵されたりするのを防ぐために、電極表面が非導電性の保護膜で被覆されているのが好ましい。
抗原抗体反応のような特異的な反応を利用して特定成分も同時に検出する場合には、回折格子が形成されている面に特定試料成分と特異的に結合する結合物質を固定化しておく。この場合は、特定の試料成分については誘電泳動による捕捉と抗原抗体反応による特異的な反応によって捕捉により、他の試料成分については誘電泳動による捕捉により、試料成分を高感度で応答速度の速い検出を行なうことができる。
表面プラズモン共鳴を起こすための励起光の波長としては、180〜2,000nmの範囲から選択された特定の波長であることが好ましい。
誘電泳動のための電界を発生させるために電極に印加する電圧は、その大きさ及び周波数(直流である場合の周波数0を含む)の一方又は両方を変化させることができるようになっていてもよい。
本発明の分析装置は液体クロマトグラフやキャピラリ電気泳動などのように、試料成分が分離されて移動してくる方式のものであり、その試料成分を検出する検出器として本発明の表面プラズモン共鳴装置を用いたものである。
試料成分によっては励起光の照射によって蛍光を発するものがある。表面プラズモン共鳴と同時に蛍光も測定できるようにするために、表面プラズモン共鳴装置に対向して蛍光を検出する蛍光検出器をさらに備えてもよい。
本発明の表面プラズモン共鳴装置では、誘電泳動法を用いて試料成分を回折格子の方向に捕集するので、捕集率が高くなって感度が上がり、また拡散よりも移動速度が速くなって応答速度が速くなる。
本発明の表面プラズモン共鳴装置を検出器として用いることにより、移動相に液体を用いる分離方法、例えば、液体クロマトグラフィやキャピラリ電気泳動の精製物に対し、汎用的に高感度の測定が可能になる。
図1は一実施例の表面プラズモン共鳴を液体クロマトグラフに接続し、その検出器の1つとして用いた実施例を示したものである。図2は表面プラズモン共鳴素子の回折格子を兼ねる電極パターンを詳細に示した平面図、図3は同じ表面プラズモン共鳴素子の正面断面図で、図2におけるA−A線位置での断面図を表したものである。
表面プラズモン共鳴素子20は、図2,図3に示されるように、ガラスやプラスチックなどの絶縁性で透明な基板22と外壁24により形成された試料流路26の内面で、基板22の平面表面に一対の櫛形電極28を備えたものである。基板22と外壁24としては、ガラスやプラスチックなどの絶縁性で透明な材質を使用する。櫛形電極28は互いに平行に一定間隔をもって配列された帯状パターン28a,28bの部分をもち、その部分が回折格子を構成している。帯状パターン28a,28bのピッチは、入射する励起光が回折を起こすように設定されており、0.3〜100μmの間の値に設定されている。
電極28の材質としては、表面プラズモン共鳴に適した金属、例えば金、銀、銅又はアルミニウムが適当である。また、向かい合った電極28a,28b間に誘電泳動力が働くため、その誘電泳動力が働く領域に試料が流れるように流路の厚さを設定する。流路の厚さは、特に制限しないが、電極28a,28bから遠いところを流れた試料は捕集されにくいため、電極28a,28bから近い領域を流れるように、1μm〜0.5mmの範囲が望ましい。
電極28aと28b間には交流電源回路30が接続され、誘電泳動のための電界を発生させるための電圧が印加される。電極28に印加する電圧は直流電圧の場合も、交流電圧の場合もある。その印加電圧は一定のものとすることもできるし、時間的に変化させて捕集対象の選択や試料の吸着・脱離の調整を行なうようにすることもできる。印加電圧を変化させる範囲は、周波数0〜5MHz、電圧0〜2MV/mが適当である。また、プラズモンの信号を見ながら、誘電泳動の強弱に対しその変化分を読むなど、新たな利用法も期待できる。
この表面プラズモン共鳴素子20の入口35aには、分離装置としての液体クロマトグラフ(LC)32によって分離され精製された試料成分を含む試料溶液がポンプ34によって送られてくる。液体クロマトグラフ32にはUV(紫外線)検出器など汎用の検出器が備えられているが、この表面プラズモン共鳴素子20もそれ以外の検出器として用いられる。表面プラズモン共鳴素子20を通過した試料溶液は出口35bから試料収集部36に送られ、必要な部分が採取される。
表面プラズモン共鳴素子20に対し、回折格子に特定波長の励起光を入射させ、その0次回折光を検出するとともに、励起光の入射角を表面プラズモン共鳴が起こる角度に設定した光学系は、波長180〜2,000nmの範囲の光を発する光源38、偏光子40及びレンズ42からなり、表面プラズモン共鳴素子20に励起光を入射させる光源部と、表面プラズモン共鳴素子20からの0次回折光を受光して検出する検出器44とを備えている。46は検出器44で受光した信号変化を処理し表示する解析装置である。
光源38としてはレーザ、LED(発光ダイオード)、又は多波長光源と回折格子を組み合わせたものなどを含み、単波長又は波長可変のコヒーレント光を発生するとともに、出射角度を調整する機能を有するものを使用する。
検出器44としては、CCD(電荷結合素子)、PMT(光電子増倍管)、PD(フォトダイオード)、APD(アバランシェフォトダイオード)などを用いることができ、表面プラズモン共鳴素子20による反射を検出する。検出器44は配置場所を変えることにより、表面プラズモン共鳴素子20からの透過光や蛍光を検出するようにすることもできる。
光源38からの光は、偏光子40により光の波面がそろえられ、レンズ42により照射角度を持たせた状態で表面プラズモン共鳴素子20に照射される。表面プラズモン共鳴素子20からの反射光量の変化は表面プラズモン共鳴素子20による光学物理情報を持っており、表面プラズモン共鳴素子20を流れる試料溶液の物質の濃度変化と対応する。検出器44で受光された信号変化は解析装置46で処理されて表示される。
図3における破線の円で囲まれた領域Bの拡大図を図4に示し、この実施例の動作を説明する。
電極28a,28bからなる回折格子に励起光50を入射させると、0次回折光と1次回折光が反射又は透過によって回折格子から外部に放出され、それ以外の高次回折光がエバネセント波として入射面に沿って進行し、回折格子の金属表面のプラズモンと共鳴して電場増強を起こす。領域52がその電場増強領域である。矢印57で示されるように、流路に試料溶液56を流し、回折格子を兼ねる電極28a,28bに電圧を印加すると、電極28aと28bの間に働く電気力線54に沿って誘電泳動により試料成分58が電極に引き寄せられて捕集される。領域52に試料成分が入ってくると屈折率が変化し、0次回折光50bの強度が変化することによって試料成分を検出することができる。
この実施例において、励起光を照射する光学系にレンズ42を用いない場合、光源38を表面プラズモン共鳴素子20から離すと一定の角度を持つ平行光を照射でき、さらに表面プラズモン共鳴素子20の直前にピンホールを配置することで外乱光を遮断できるともに照射面積を調整できる。
表面プラズモン共鳴素子20への入射角度は表面プラズモン共鳴の強度に影響するため、実施例では光源38が出射角度の調整機能を有しているが、光源38の出射角度を固定とし、表面プラズモン共鳴素子20を回転させて表面プラズモン共鳴素子20への励起光の入射角度を調整するようにしてもよい。
電極28の形状は、回折格子としての機能と、誘電泳動の電極の役割を果たせば、その形状を問わない。
また、電極28は、試料溶液56中の物質が電極28に吸着することを防いだり、試料溶液により腐蝕したりするのを防ぐために、その表面を保護膜で被覆しておいてもよい。そのような保護膜は非導電性の材質、例えばポリイミドでできており、例えば回転数1,000〜10,000rpmのスピンコートによって、厚さ5nm〜300nmの均一な膜に形成したものを用いることができる。
この表面プラズモン共鳴素子20を検出器として使用する分析装置は、分離・精製を行なうことができればよく、実施例に示したLCの他、電気泳動、遠心分離、スピンカラムなどを用いて、測定対象物のもつ電荷、測定対象物の大きさや形状により分離できるものとすることができる。
LCなどの分離・精製手段により試料を分離した後、表面プラズモン共鳴素子20に導く輸送系において、試料のpH、濃度、塩濃度、温度、流速などを調整する機能を備えてもよい。
図5に、回折格子を兼ねる電極28a,28bに抗体を固定し、表面反応を併用した場合の例を示す。電極28a,28bには抗体60が固定化されている。試料溶液中にその抗体60と特異的に結合する抗原62が含まれている場合には、抗原62は誘電泳動によって電極28a,28bに引き寄せられるとともに、抗体60と反応して捕集され、表面プラズモン共鳴により検出される。
電極28a,28bに抗原を固定し、試料溶液中の抗体を検出するようにしてもよい。
このように、誘電泳動に抗原抗体反応などによる表面反応を併用することにより、液体クロマトグラフィやキャピラリ電気泳動で分離・精製した分子種の定量と生体活性測定が同時にできる装置となる。
図6には、試料に蛍光物質を用いた蛍光強度測定例を示す。試料溶液に含まれる測定対象成分58が蛍光物質であるか、蛍光物質により標識された物質である場合には、励起光50がその蛍光物質を励起して蛍光を発生させることのできる波長であるときは、測定対象成分58は表面プラズモン共鳴により検出されるとともに、蛍光64の検出によっても検出することができる。そのために、表面プラズモン共鳴素子20に対向して蛍光64を検出する蛍光検出器を設ける。
表面プラズモン共鳴の電場増強効果により蛍光の強度が上がり、高感度測定が可能となる。
図7に表面プラズモン共鳴素子への励起光50の入射方向と検出光の方向を示す。これまでの実施例では、基板22で電極28の形成されていない基板22側から励起光50を入射させ、その反射光50bを検出する計測例を示したが、その透過光50aを検出してもよい。また、電極のない基板、すなわち外壁24側から励起光66を入射させ、その励起光による反射光66b又は透過光66aを検出してもよい。
図8に、回折格子を兼ねる櫛形電極28の作製方法の一例を示す。この方法はリソグラフィーとエッチングにより金属膜をパターン化する微細加工技術であり、半導体製造技術として確立されたものである。
(a)電極を形成する平面基板22を用意する。基板22は例えば透明ガラス基板である。
(b)基板22上に金、銀、銅又はアルミニウム等の電極材料膜28を成膜する。成膜法としては、スパッタ、蒸着又は電着などを用いる。
(c)電極材料膜28上にレジスト層70を塗布し、プリベークする。
(d)レジスト層70上に櫛形電極形状をもったフォトマスク72を重ねる。
(e)フォトマスク72を介して光照射し、レジスト層70を露光する。
(f)フォトマスク72を取り除いた後、レジスト層70を現像し、リンスをして櫛形電極形状のレジストパターン70を形成する。
(g)レジストパターン70をマスクにして電極材料膜をエッチングし、櫛形電極28を形成する。
その後、電極28上に残ったレジストをエッチング液に浸漬して除去する。
レジストには、光が露光された部分を除去するポジレジストと、露光されていない部分を除去するネガレジストの2通りがあり、いずれを用いてもよい。
露光方法もフォトマスクをレジスト層に重ねる密着露光、フォトマスクをレジスト層から離して露光する投影露光のいずれであってもよい。
また、エッチング法はウエットエッチングとドライエッチングのいずれであってもよい。
本発明の表面プラズモン共鳴装置は、例えば液体クロマトグラフやキャピラリ電気泳動などの分析装置などの分析装置の検出器として利用することができ、そのような検出器を備えた分析装置では溶液中の物質、例えば微生物、蛋白質、核酸、糖質又はこれらが結合した混合物などの濃度を求めることができる。
一実施例の表面プラズモン共鳴を液体クロマトグラフに接続した分析装置の一実施例を示す概略構成図である。 同実施例における表面プラズモン共鳴素子の回折格子を兼ねる電極パターンを詳細に示した平面図である。 同表面プラズモン共鳴素子の正面断面図で、図2におけるA−A線位置での断面図を表したものである。 同実施例の動作を説明する図であり、図3における破線の円で囲まれた領域Bの拡大図である。 他の実施例における表面プラズモン共鳴素子の正面断面図である。 さらに他の実施例における表面プラズモン共鳴素子の正面断面図である。 表面プラズモン共鳴素子への励起光の入射方法を示す正面断面図である。 一実施例における回折格子を兼ねる電極の製造方法を示す工程断面図である。 従来の表面プラズモン共鳴素子を示す正面断面図である。
符号の説明
20 表面プラズモン共鳴素子
22 基板
24 外壁
26 試料流路
28 回折格子を兼ねる櫛形電極
30 交流電源回路
32 液体クロマトグラフ
34 ポンプ
38 光源
40 偏光子
42 レンズ
44 検出器
46 解析装置
50,66 励起光
50a,50b,66a,66b 反射光(0次回折光)
56 試料溶液
58 試料成分
60 抗体
64 蛍光

Claims (9)

  1. 試料溶液と接する面に形成された回折格子と、
    試料溶液中の試料成分を誘電泳動により前記回折格子の方向に移動させるための電界を発生させる電極を有する捕集手段と、
    前記回折格子に特定波長の励起光を入射させ、少なくともその0次回折光を検出するとともに、前記励起光の入射角を表面プラズモン共鳴が起こる角度に設定した光学系とを備え、
    前記0次回折光の強度変化に基づいて試料溶液中の特定試料成分の濃度を求める表面プラズモン共鳴装置。
  2. 前記電極は帯状パターンが互いに平行に一定間隔をもって配列された部分をもち、その部分が前記回折格子を構成している請求項1に記載の表面プラズモン共鳴装置。
  3. 前記電極は試料溶液と接する表面が非導電性の保護膜で被覆されている請求項1又は2に記載の表面プラズモン共鳴装置。
  4. 前記回折格子が形成されている面には前記特定試料成分と特異的に結合する結合物質が固定化されている請求項1から3のいずれかに記載の表面プラズモン共鳴装置。
  5. 前記励起光の波長は180〜2,000nmの範囲から選択された特定の波長であり、時間的に一定している請求項1から4のいずれかに記載の表面プラズモン共鳴装置。
  6. 前記励起光の波長は180〜2,000nmの範囲から選択された特定の波長であり、時間的に可変である請求項1から4のいずれかに記載の表面プラズモン共鳴装置。
  7. 前記電極に印加する電圧はその大きさ及び周波数(直流である場合の周波数0を含む)の一方又は両方を変化させることができるようになっている請求項1から6のいずれかに記載の表面プラズモン共鳴装置。
  8. 試料成分が分離されて移動してくる分析装置において、その試料成分を検出する検出器として請求項1から7のいずれかに記載の表面プラズモン共鳴装置を用いたことを特徴とする分析装置。
  9. 前記表面プラズモン共鳴装置に対向して蛍光を検出する蛍光検出器をさらに備えた請求項8に記載の分析装置。
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