JP4638686B2 - 柱状体 - Google Patents
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Description
本発明の第1特徴構成によれば、柱状体の両端部に設けた両接続部の一方を筒部に形成し、他方を前記筒部に内嵌可能な軸部に形成して、隣接する接続部どうしが嵌合可能に形成し、隣接する柱状体どうしを互いに抜け止め状態に接続自在な接続機構と、接続した柱状体どうしの軸芯周りにおける相対回転を防止する回り止め機構とを備え、筒部の筒部内周面と軸部の軸部外周面とが対向する対向部位に接続機構を設けてあるから、隣接する柱状体どうしの相対回転を防止した状態で接続することが可能となった。
つまり、前記接続機構によって対向する柱状体どうしが接続されると共に、柱状体を回転圧入により沈設する工法において、柱状体を逆回転させたとしても前記回り止め機構によって柱状体どうしの相対回転を防止することができる。
それに加えて、接続機構及び筒部及び軸部とは別体の嵌合キー部材を設けて、隣り合う柱状体の筒部と軸部とを互いに嵌合した状態で、柱状体どうしの軸芯周りにおける相対回転を防止する回り止め機構を構成してあるから、簡便な作業により、接続した柱状体どうしの軸芯周りにおける相対回転を防止することが可能となった。
つまり、例えば、隣接する柱状体の柱状体端部どうしを溶接接続してその相対回転を防止する構成のものだと、溶接作業に多くの時間を要するとともに、溶接部の品質が天候に左右されるばかりでなく、熟練した溶接工が必要となるが、本件のものだと、嵌合キー部材により、隣接する柱状体どうしの軸芯周りにおける相対回転を防止することができる。
その結果、柱状体に挿入したオーガーで掘削しながら柱状体を回転圧入して行く中堀工法、ソイルセメント合成杭工法、回転埋設杭工法等にも使用することができるようになった。
上記構成だと、ネジ嵌合のもののように、柱状体A1,A2どうしを相対回転させながら徐々に近接させるような手間のかかる作業を必要とせず、柱状体軸芯X方向で隣り合う柱状体A1、A2の筒部1に軸部2を挿入する際に、筒部1の軸芯位置と軸部2の軸芯位置がズレていたとしても、前記円錐面4a,10aどうしを接触させたまま柱状体軸芯X方向に近接移動させるだけの操作で筒部1と軸部2とが同芯状に嵌合されるように案内することができる。
なお、その他の構造及び施工の要領については先の柱状体におけると同様であるから、その説明は省略する。
上記構成だと、柱状体軸芯X方向に近接移動させるだけの操作で筒部1と軸部2とを嵌合させることができ、その際、筒部内周面部4bと軸部外周面部10bの形状を互いに合致する段部形状に形成してあるから、対応する筒部内周面部4bと軸部外周面部10bとが接当するまでの嵌合操作を抵抗なく行うことができるため嵌め易くなる。
その他の構造及び施工の要領については、上記第1、第2実施例におけると同様であるから、その説明は省略する。
軸部2には、外径が鋼管柱状体の外径と同径とした基軸部8に続き、外周が筒部1の筒部内周面4と係接する垂直の軸部外周面10に形成した嵌挿部9により形成されると共に、軸部先端部2Sには筒部1の周溝5と嵌合する突条11が設けられている。基軸部8の上部には、筒部1の筒部先端部1Sと接合する接合凹部13が周設されている。接合凹部13にはOリング25が設けられ、筒部1と軸部2とを嵌合させたときに、Oリング25に阻害されること無く、内向き溝部6と外向き溝部12との対向位置を合わすことができ、円弧キー18を係合させる係合操作が確実に行われるように、筒部先端部1Sと接合凹部13との間には、Oリング25の弾性変形を許容すると共に、シールを確実にできる程度の大きさの空間が設定形成されている。また、基軸部8の外周面には、その周方向に間隔をおいて、筒部1の切欠部7と対応する位置に、切欠部7と同じ厚さで上下に所要の深さを有する切欠凹部14が設けられており、切欠部7と切欠凹部14にわたって回転抑止キー20(嵌合キー部材Hの一例)を嵌め込み取付ボルト22をネジ孔15にネジ込んで固定する。
上記構成だと、柱状体A1,A2どうしの軸芯X周りにおける相対回転を防止することができると共に、筒部内周面4と軸部外周面10の接当面、及び、内向き溝部6と外向き溝部12、及び、円弧キー18に対する水の侵入を防止し易くなる。
なお、その他の構造及び施工の要領については先の柱状体におけるものと同様であるから、その説明は省略する。
また、前記Oリング25は、特に必要がなければ設けなくても良い。
そして、筒部1に軸部2を嵌合する際に、切欠凹部23に対向する位置に係合突起24を位置させながら嵌合操作を行うと、軸部先端部2Sに設けた突条11が周溝5に嵌合すると共に、筒部先端部1Sが接合凹部13に嵌合し、同時に切欠凹部23に係合突起24が嵌合係合される。
上記構成だと、切欠凹部23に嵌合する係合突起24の嵌合状態を目視確認できながら操作できると共に、柱状体A1,A2どうしの近接移動による嵌合操作だけで、柱状体A1,A2どうしの軸芯X周りにおける相対回転を防止することができる。
なお、その他の構造及び施工の要領については先の柱状体におけるものと同様であるから、その説明は省略する。
軸部2には、外径が鋼管柱状体A1,A2の外径と同径とした基軸部8に続き、外周が筒部1の筒部内周面4と係接する垂直の軸部外周面10に形成した嵌挿部9により形成されると共に、軸部先端部2Sには筒部1の周溝5と嵌合する突条11が設けられている。また、基軸部8の上部には、筒部1の筒部先端部1Sと接合する接合凹部13が周設されていると共に、基軸部8における筒部1に対向する端面部2Tの周方向に間隔をおいて筒部1に形成の係合突起26に対応する位置に、係合突起26が嵌入係合する形状のほぞ穴27(凹部Eの一例)を形成してある。
そして、筒部1に軸部2を嵌合する際に、係合突起26に対向する位置にほぞ穴27を位置させながら嵌合操作を行うと、筒部先端部1Sに設けた突条11が周溝5に嵌合すると共に、筒部先端部1Sが接合凹部13に嵌合し、同時にほぞ穴27内に係合突起26が嵌入係合される。
上記構成だと、例えば、筒部1及び軸部2の外周面に嵌合凸部と嵌合凹部を形成して回り止めを行う構成のものに比して、外周面に形成される接合ラインを少なくできるから、水の侵入を防止し易くできると共に、柱状体A1,A2どうしの近接移動による嵌合操作だけで、柱状体A1,A2どうしの軸芯X周りにおける相対回転を防止することができる。
係合突起26は、上記実施例のごとく突条11と一体に形成されたものの他、図11に示すように、別体に形成した係合突起26をボルト28等で取付けていく構成のものであっても良い。
これだと、ほぞ穴27に係合突起26を嵌合係合させる際に、接触により破損して使えなくなった係合突起26が生じたとしても、その箇所の係合突起26を新しいものに付け換えることができる。
なおその他の構造及び施工の要領については、先の柱状体におけるものと同様であるから、その説明は省略する。
軸部2には、外径が鋼管柱状体A1,A2の外径と同径とした基軸部8に続き、外周が筒部1の筒部内周面4と係接する垂直の軸部外周面10に形成した嵌挿部9により形成されると共に、基軸部8の上部には、筒部1の筒部先端部1Sの突条11と接合する接合凹部13が周設され、軸部2における筒部1に対向する端面部2Tの周方向に間隔をおいて筒部1に取付けた係合板材30に対向する位置に、係合板材30が嵌入係合する形状の切欠凹部31(凹部Eの一例)を形成してある。
そして、筒部1に軸部2を嵌合する際に、係合板材30に対向する位置に切欠凹部31を位置させながら嵌合操作を行うと、軸部先端部2Sに設けた突条11が周溝5に嵌合すると共に、筒部先端部1Sに設けた突条11が接合凹部13に嵌合し、同時に切欠凹部31内に係合板材30が嵌入係合される。
上記構成だと、別体に形成した係合板材30を取付けるだけで嵌合キー部材Hを形成することができるから、例えば、削り出し作業で嵌合キー部材Hを形成するものに比して、筒部1内に嵌合キー部材Hを形成する形成作業が容易となると共に、柱状体A1,A2どうしの近接移動による嵌合操作だけで、柱状体A1,A2どうしの軸芯X周りにおける相対回転を防止することができる。
なお、その他の構造及び施工の要領については、先の柱状体におけるものと同様であるから、その説明は省略する。
軸部2には、外径が鋼管柱状体A1,A2の外径と同径とした基軸部8と、外周が筒部1の筒部内周面4と係接する垂直の軸部外周面10に形成した嵌挿部9と嵌合軸部2J(嵌合キー部材Hの一例)とが形成されている。前記嵌合軸部2Jは、基軸部8の上部に、筒部1の筒部先端部1Sの内周部に形成した嵌合段部4cに嵌合係止する外周形状を有した形状に形成されている。
そして、筒部1に軸部2を嵌合する嵌合操作を行うと、筒部基端側に形成の周溝5に軸部先端部2Sに形成の突条11が嵌合すると共に、軸部2の筒部1側に対向する端面部2Tの接合凹部13に筒部端面部1Tの突条11が嵌合し、同時に嵌合段部4c内に嵌合軸部2Jが嵌入係合される。
上記構成だと、柱状体A1,A2どうしの近接移動による嵌合操作だけで、柱状体A1,A2どうしの軸芯X周りにおける相対回転を防止することができる。
また、嵌合段部4cの内周面の形状及び嵌合軸部2Jの外周面の形状を、点対称の多角形状にしておけば、嵌合段部4cに対する嵌合軸部2Jの対向位置がズレていて嵌合しなかったとしても、嵌合段部4cに嵌合軸部2Jを接当させたまま何れかの柱状体を回転操作することにより両者を嵌合接続することができる。
さらに、嵌合段部4cの内周面の形状及び嵌合軸部2Jの外周面の形状を、非対称の多角形状にしておけば、決まった位置でしか嵌合しないため、柱状体A1,A2どうしの向きを合わせたい場合等に好都合となる。
なお、その他の構造及び施工の要領については、先の柱状体におけるものと同様であるから、その説明は省略する。
軸部2には、外径が鋼管柱状体A1,A2の外径と同径とした基軸部8に続き、外周が筒部1の筒部内周面4と係接する垂直の軸部外周面10に形成した嵌挿部9により形成されると共に、軸部先端部2Sには筒部1の周溝5と嵌合する突条11が設けられている。
また、基軸部8の上部には、筒部1の筒部先端部1Sと接合する接合凹部13が周設されていると共に、基軸部8の外周面から接合凹部13を挟んで軸部内周面に至るボルト挿通孔33の複数が、筒部先端部1Sに設けたボルト挿通孔32に対応する位置に形成されている。
そして、筒部1に軸部2を嵌合する際に、筒部先端部1Sに設けたボルト挿通孔32を、基軸部8に形成のボルト挿通孔33(凹部Eの一例)のボルト挿通軸芯に合わせた嵌合操作を行い、ボルト34(嵌合キー部材の一例)を挿通孔32から挿通孔33を介して軸部内周面に向けて螺合させると、軸部先端部2Sに設けた突条11が周溝5に嵌合すると共に、筒部先端部1Sが接合凹部13に嵌合した状態で筒部1と軸部2とを嵌合接続することができる。
上記構成だと、ボルト34により、柱状体A1,A2どうしの軸芯X周りにおける相対回転を防止することができると共に、柱状体A1,A2どうしの抜け止めを防止する働きをも併せ持つことになる。
なお、その他の構造及び施工の要領については先の柱状体におけるものと同様であるから、その説明は省略する。
そして、筒部1に軸部2を嵌合する際に、キー溝35または36に内嵌しているキープレート38に対向する位置に他方のキー溝35または36を位置させながら嵌合操作を行うと、キープレート38が両キー溝35,36に跨る状態に挿入係合される。
上記構成だと、柱状体A1,A2どうしの近接移動による嵌合操作だけで、柱状体A1,A2どうしの軸芯X方向における相対回転を防止することができる。 なおその他の構造及び施工の要領については、先の柱状体におけるものと同様であるから、その説明は省略する。
軸部2は、外径が鋼管柱状体A2の外径と同径とした基軸部8に続き、外周が筒部1の筒部内周面4と係接する垂直の軸部外周面10に形成した嵌挿部9により形成され、嵌挿部9には、嵌挿部9を筒部内周面4内に嵌合させたときに、筒部1に形成したボルト挿通孔40に対向する位置にボルト挿通孔41(凹部Eの一例)が形成されている。また、軸部先端部2Sには筒部1の周溝5に嵌合する突条11が設けられていると共に、基軸部8の上部には、筒部1の筒部先端部1Sに形成の突条11と接合する接合凹部13が周設されている。
そして、筒部1に軸部2を嵌合する際に、筒部1に設けたボルト挿通孔40を、嵌挿部9に形成のボルト挿通孔41のボルト挿通軸芯に合わせた嵌合操作を行い、ボルト42(嵌合キー部材Hの一例)を両挿通孔40,41に跨る状態に螺合接続させると、軸部先端部2Sに設けた突条11が周溝5に嵌合すると共に、筒部先端部1Sに形成の突条11が接合凹部13に嵌合した状態で筒部1と軸部2とを嵌合接続することができる。
上記構成だと、ボルト42の締め付け操作により、柱状体A1,A2どうしの軸芯X周りにおける相対回転を防止(回り止め機構Mの一例)することができると共に、隣接する柱状体どうしを互いに抜け止め状態に接続(接続機構Sの一例)することができる。
以下に他の実施形態を説明する。
〈1〉柱状体接続機構に用いるキー部材は、先の実施形態で説明した円弧キーに限るものではなく、例えば、C形状の弾性リングキーを、内向き溝部もしくは外向き溝部内に収容しておき、筒部と軸部との嵌合操作に伴って、内向き溝部と外向き溝部内に跨る状態に嵌入する構成であっても良い。
これだと、筒部に対する軸部の嵌合操作だけで隣接する柱状体どうしを互いに抜け止め状態に接続することができる。
〈2〉上記実施形態で鋼管柱状体について説明したが、本発明の適用は鋼管柱状体に限るものではなく、例えば、鋼管矢板等の鋼管を用いたものの他、コンクリート柱状体、合成柱状体等のように他の材質を用いて形成された柱状体においても、本件の構成のごとく形成した柱状体接続部を設けることが可能であるならば適用可能となる。
1D 段部
2 軸部
2S 軸部先端部
4 筒部内周面
5 周溝
6 内向き溝部
7 切欠部
10 軸部外周面
11 突条
14 切欠凹部
12 外向き溝部
18 キー部材
B 柱状体接続部
X 柱状体軸芯
S 接続機構
M 回り止め機構
E 凹部
H 嵌合キー部材
A1 柱状体
A2 柱状体
Claims (2)
- 柱状体の両端部夫々に、隣接する柱状体に対する接続部を設け、柱状体の軸芯方向で隣り合う柱状体の前記接続部どうしを接続自在に構成してある柱状体であって、
前記柱状体の両端部に設けた両接続部の一方を筒部に形成し、他方を前記筒部に内嵌可能な軸部に形成して、隣接する接続部どうしが嵌合可能に形成し、
隣接する柱状体どうしを互いに抜け止め状態に接続自在な接続機構と、接続した柱状体どうしの軸芯周りにおける相対回転を防止する回り止め機構とを備え、
前記筒部の筒部内周面と前記軸部の軸部外周面とが対向する対向部位に前記接続機構を設け、
前記筒部の外周面に、当該筒部の端面に亘って開口する切欠部を設け、
隣り合う柱状体の前記筒部と前記軸部とを互いに嵌合した状態で、前記軸部を設けてある柱状体の前記切欠部に対応する位置の外周面に、前記筒部の端面に対向する端面に亘って開口する切欠凹部を設け、
前記接続機構及び前記筒部及び前記軸部とは別体の嵌合キー部材を前記切欠部と前記切欠凹部とにわたって設置して、隣り合う柱状体の前記筒部と前記軸部とを互いに嵌合接続した状態で、接続した柱状体どうしの軸芯周りにおける相対回転を防止する前記回り止め機構を構成してある柱状体。 - 前記接続機構と前記嵌合キー部材とを前記軸芯方向で互いに位置をずらして設けてある請求項1記載の柱状体。
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