JP4637195B2 - 試料の電位測定方法及び荷電粒子線装置 - Google Patents

試料の電位測定方法及び荷電粒子線装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4637195B2
JP4637195B2 JP2008054222A JP2008054222A JP4637195B2 JP 4637195 B2 JP4637195 B2 JP 4637195B2 JP 2008054222 A JP2008054222 A JP 2008054222A JP 2008054222 A JP2008054222 A JP 2008054222A JP 4637195 B2 JP4637195 B2 JP 4637195B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
potential
photomask
sample
charged particle
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008054222A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009211958A (ja
Inventor
正弘 角田
幸喜 宮原
克也 川上
毅志 郡司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2008054222A priority Critical patent/JP4637195B2/ja
Priority to US12/396,579 priority patent/US8278908B2/en
Publication of JP2009211958A publication Critical patent/JP2009211958A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4637195B2 publication Critical patent/JP4637195B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R29/00Arrangements for measuring or indicating electric quantities not covered by groups G01R19/00 - G01R27/00
    • G01R29/24Arrangements for measuring quantities of charge
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • G03F1/82Auxiliary processes, e.g. cleaning or inspecting
    • G03F1/84Inspecting
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • G03F1/82Auxiliary processes, e.g. cleaning or inspecting
    • G03F1/84Inspecting
    • G03F1/86Inspecting by charged particle beam [CPB]

Description

本発明は、試料を測定,検査する荷電粒子線装置に係り、特にホトマスク等のような絶縁膜上にパターンが形成されているような試料を測定,検査対象とする装置に関するものである。
半導体製造で使用されるホトマスクは、パターンの高集積化に伴い微細化が進んでいる。それに伴い、ホトマスクを検査,測定する装置には、高精度化が求められ、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)に代表される荷電粒子線を用いた検査,測定が主流になっている。
ホトマスクは、通常絶縁物である石英(Qz)を母材とすると共に、表面には電子線描画装置等で描画されたクロム(Cr)の集積回路パターンが形成されている。また、さらにそのクロム(Cr)は、電子線描画装置等で描画されたレジストパターン(感光剤)によって、覆われている。
例えば、測長SEM(Critical Dimension SEM)を用いて、ホトマスクを測定する場合、ホトマスクの裏面は、絶縁物である石英(Qz)が露出しているため、パターン製造工程やホトマスクのハンドリング,収納状態により帯電することがある。
試料に付着する帯電は、測定のために用いられるSEMのフォーカスずれや倍率変動の原因となるため、測長誤差の要因となっている。
特許文献1には、試料室内に設けられた複数の電位計を用いて試料表面の帯電を計測し、計測された電位量に基づいて、電子線の加速電圧やリターディング電圧にフィードバックを行うSEMが開示されている。
更に、特許文献2には、試料の搬送過程において、試料表面の電位分布を測定し、リターディング電圧等にフィードバックを行うSEMが開示されている。
また、特許文献3には、マスクのような試料を測定対象とし、電位計を用いた帯電の測定を行うと共に、その帯電を打ち消すために、イオナイザによる除電を行うことが説明されている。
特開2001−52642号公報 WO03/007330 米国特許番号USP 6,507,474
例えば、ホトマスクのような試料は、Crパターンが形成され、測長SEMの測定対象となる試料面(以下、パターン面と称することもある)とは反対側の面(以下試料裏面と称することもある)に、大きな帯電が付着する。試料裏面に付着する帯電は、パターン面を測定するために、測長SEMの試料ホルダ、或いは試料台に配置したときに、その帯電の電位分布が、パターン面側に及ぶことがある。
特許文献1の記載のように、試料室内に複数の電位計を設けて、パターン面側の電位を測定する場合、SEMによる測定の他に、電位測定を行う時間が必要となるため、測定のスループットを大幅に低減させてしまう要因となる。特に、ホトマスクは、帯電の分布状態が一定ではないため、所望の測定個所に電位計を位置づけるための時間を要することになる。試料全面を覆うように、多くの電位計を設置すれば、当該スループットの問題もかなり解消されるものと考えられるが、限られた真空空間内に多くのの電位計を設けることは、技術面,コスト面からみて非常に困難である。
一方、特許文献2,3には、試料室内ではなく、試料の帯電状況を、試料室に至るまでの搬送過程にて、測定することが説明されている。このような構成によれば、スループットを低下させることなく、帯電分布を測定することが可能となるが、以下の問題がある。
先に説明したように、ホトマスクのような試料では、SEMによる測定の対象となるパターン面の裏面に、大きな帯電が付着する。そしてこの帯電分布は、SEMによる測定のために試料ホルダ等に、試料を置いたときに、はじめてパターン面側に現れる。特許文献2,3には、その搬送過程において、パターン面側の帯電を測定することについての説明があるが、このような構成では、試料ホルダ等に試料を配置したときに現れる帯電の状況を確認することはできず、結果、正確な帯電測定に基づく、装置条件(荷電粒子線のフォーカスや倍率等)調整を行うことができない。
本発明は、ホトマスクのような試料を測定対象とする荷電粒子線装置において、試料裏面に帯電が付着していたとしても、高精度に装置条件の調整を行い得る荷電粒子線の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するための一態様として、試料の搬送過程において、試料裏面の電位分布を測定し、その測定に基づいて、試料の除電の程度を制御、又は試料ホルダ等に試料を配置したときの試料表面の電位分布を推定、或いは計算する装置を提案する。
上記一態様によれば、ホトマスクのようなパターン面とは異なる面に大きな帯電が付着する試料であっても、高精度且つ高速に測定、或いは検査を行うことができる荷電粒子線装置を提供することが可能となる。
以下、図面を用いて、試料裏面に大きな帯電が付着する可能性のある試料を高速且つ高精度に測定,検査する装置について説明する。なお、以下の説明では、荷電粒子線装置の1つである走査電子顕微鏡を例にとって説明するが、これに限られることはなく、例えばイオンを試料に照射する集束イオンビーム(Focused Ion beam:FIB)装置のような他の荷電粒子線装置に適用することも可能である。試料の帯電によって、フォーカスコンディション等の条件が変化する装置であれば、適用が可能である。
現在、スピンコーターによるレジスト塗布時の摩擦やプラズマを使用したエッチング処理などの半導体製造プロセスにおいて、ホトマスク表面が帯電する現象が明らかとなってきており、ホトマスクの表面に生成されたパターンの破壊を防止するため、その処理後に除電するなど帯電に対する管理が厳密になってきている。
しかし、ホトマスク用測長SEMで検査されるホトマスクは、表面を電子線描画装置等で描画されたクロム(Cr)の集積回路パターン、または、そのクロム(Cr)上に電子線描画装置等で描画されたレジストパターン(感光剤)で、その裏面は、通常絶縁物である石英(Qz)が母材となっており、パターン製造工程やホトマスクのハンドリング、収納状態により帯電していることがある。
ホトマスクの帯電量は、このハンドリング位置や収納状態などホトマスク支持接触する方法によって一定ではないが、そのホトマスクの裏面は、石英(Qz)が露出しているため、帯電位置はホトマスク周辺に分布する特徴を持っている。
このホトマスク裏面の帯電は、ホトマスクをホトマスク用測長SEMの試料台に搬送した時、石英(Qz)の分極によりホトマスク表面に反転した電荷が現れ、その影響により荷電粒子線のフォーカスずれや倍率変動の原因となり測長誤差の要因となっている。また、搬送前にイオナイザ等によりホトマスク裏面の除電をすることは可能であるが、帯電位置に特徴が有り、その帯電量も一定でないため、除電時間を最悪条件に合わせた時間にしなければならない。よって装置処理枚数の低下を招く。
なお、ホトマスク表面は、導電体であるクロム(Cr)が存在しその特徴を持つことが少なくホトマスク表面全体に帯電する傾向にある。また、表面のクロム(Cr)は、その生成の都合上ホトマスクの端面に若干廻り込んでいるため、ホトマスク端面を導電性の部材で接地することで瞬時に除電することが可能である。
以下に、ホトマスク用測長SEMに供給するホトマスクの最適な帯電量測定方法と荷電粒子線のフォーカスずれや倍率変動をあらかじめ低減、或いは無くすための装置を、測長SEMを例にとって説明する。
前記課題を解決するための手段は、ホトマスク用測長SEMにホトマスクを供給する試料搬送機構にホトマスク裏面且つ周辺部の帯電量が計測可能な位置に表面電位センサを設け、ホトマスク用測長SEM本体の真空室内を移動する試料台にホトマスクを供給する前に、ホトマスク裏面且つ周辺部の帯電量を測定し、本試料搬送機構からホトマスクが供給された時のホトマスク表面の電位を予測し、その予測値が荷電粒子線のフォーカスずれや倍率変動の原因となり測長誤差の要因となる表面電位の閾値より大きい場合は、その表面電位センサの前段に設けたイオナイザ等の除電機能を利用し再度除電する機能を設けることである。
以上のような構成によれば、パターン製造工程やホトマスクのハンドリング、収納状態での帯電を原因とする荷電粒子線のフォーカスずれや倍率変動をあらかじめ低減、或いは無くすことが可能となるため、信頼性の高いホトマスク用測長SEMが実現可能となる。
本実施例は、ホトマスク用測長SEMを例にとって説明するが、ホトマスクと同じような課題が生じる試料を測定するためのSEM等への適用も可能である。
図1にホトマスク上に形成されたパターンを測長する走査電子顕微鏡の全体構成を示す。ホトマスク用測長SEMは、荷電粒子の加速電圧,ホトマスクの情報,観察位置情報などをもとに、荷電粒子線を放出し偏向を行う荷電粒子光学系1と、ホトマスク2を保持する試料台3と、当該試料台を真空雰囲気内に保持すると共に、荷電粒子光学系1から放出される荷電粒子線(本例の場合、電子ビーム)下にて、ホトマスク2を包囲する試料室4と、電子ビーム光軸に対し、ホトマスク2を少なくとも垂直な方向に移動させるステージ5と、測定を行うホトマスク2を包囲する雰囲気の真空排気、或いは測定を終えたホトマスク2を包囲する雰囲気を大気開放するための真空ポンプ(図示せず)が取り付けられた予備室6と、試料室4と予備室6の間に設けられたゲートバルブ7と、予備室と大気側を区別するゲートバルブ8から構成されている。
なお、本例では予備室6と試料室4との間で、ホトマスク2を載せた試料台3を搬送する例について説明するが、これに限られることはなく、例えば試料台3等にホトマスク2を載せることなく、試料室4に搬送するようにしても良い。この場合、本例で言うところの試料台とはステージ5と同義とする。
また、ゲートバルブ8の大気側には、ホトマスク2を予備室6内の試料台3に搬送するための試料搬送機構9が配置されている。
試料搬送機構9は、一般的にホトマスク2を収納するマスクケース10(保持機構)を開閉するオープナー11と、ホトマスク2の向きを予備室6内の試料台3の向きと合わせるためのアライナ12と、オープナー11とアライナ12と予備室6内の試料台3間のホトマスク2の搬送を行う搬送ロボット13で構成されている。
搬送ロボット13のホトマスク2を保持するロボットアーム14は、ホトマスク2端面をクランプして保持する構造とし、材質は導電性の樹脂を使用し、ホトマスク2端面に一部回りこんでいる導電性のクロム(Cr)を接地除電している。また、図5に図示するように、ホトマスク2の表面の帯電を一様に除去するために、イオナイザ15が、予備室6の直前にホトマスク2裏面にイオンが照射されるように配置されている。なお、パターン面にも帯電が付着する可能性があれば、表面用と裏面用の2以上のイオナイザを取り付けるようにしても良い。
ホトマスク2は、クリーンな環境を維持するためのマスクケース10に常時保管され図3のようにマスクケース10内で保持されている。そのホトマスク2は、オープナー11にセットされマスクケース10の蓋が開けられ搬送ロボット13によってアライナ12に搬送される。搬送されたホトマスク2は、アライナ12で位置合わせをした後、再び搬送ロボット13で予備室6内の試料台3に搬送される。次にゲートバルブ8が閉まり、予備室6の真空排気後ゲートバルブ7が開きホトマスク2を保持した状態で試料台3を試料室4内に搬送される。試料室4内では、パターン形成面が荷電粒子光学系1に相対するように配置されることになるため、ステージ5による移動によって、ホトマスク2の任意の個所が荷電粒子線下に位置づけられ、パターンの線幅等の測長が行われる。
本実施例では、試料搬送機構9のイオナイザ15の近傍且つ予備室6との間の搬送ロボット13の通過点であって、ホトマスク2の裏面且つ周辺部10mm程度の範囲を計測することが出来るように表面電位センサ16を2箇所配置する。表面電位センサ16は、試料搬送機構9によるホトマスク2の搬送軌道外であって、ホトマスク2の搬送軌道の裏面側に近接して設けられている。この表面電位センサ16の配置によりホトマスク2の縁部近傍の帯電量を検出することが可能となる。
本例では、縁部近傍が最も帯電量が高いため、本実施例の測定で裏面の最大帯電量が決まる。この最大帯電量から、試料台3にホトマスクが搬送された時のホトマスク表面の電位を実験的に求めておくことにより予測が可能となり、荷電粒子線のフォーカス補正や倍率補正が可能となってくる。また、ホトマスク2裏面の最大帯電量に見合った除電時間を設定し、ホトマスク2毎に帯電量に見合った除電時間を適用する。
本例では、ホトマスク2の縁部近傍以外は、ホトマスク2機能維持の観点から、他部材と接触することがないように構成している。その結果、接触部以外では、摩擦等に基づく帯電の発生を抑制している。ホトマスク等の試料では、縁部近傍(ホトマスクの搬送機構,保持機構、及び/又はSEMによる測定,検査前の製造工程における他部材との接触部分,縁部近傍以外との接触を行う装置であれば、当該部分)にて、最も大きな帯電が検出されることが多い。本例ではこのような状況に鑑みて、搬送ロボット13によるホトマスク2の縁部の移動軌道上の電位の測定が可能なように、表面電位センサ16を配置している。
以上のような構成において、ホトマスク2をマスクケース10から、SEMの試料台3まで搬送するプロセスを、図7のフローチャートに基づいて説明する。なお、図1の走査形電子顕微鏡には、図示しない制御装置が接続されており、図7にて説明する処理を自動的に実行するようなプログラムが記憶された記憶媒体を備えている。
まず、マスクケース10に保管されたホトマスク2を測定対象とすべく、制御装置からの測定の指示に基づいて、オープナー11によって、マスクケース10が開放される(S0001)。次に、搬送ロボット13は、マスクケース10からホトマスク2を取り出し、アライナ12に搬送する(S0002)。次に、アライナ12は、ホトマスク2を試料台3に適正に載置するために、当該ホトマスク2の位置合わせを行う(S0003)。次に、搬送ロボット13は、位置合わせされたホトマスク2を、試料室に向かって搬送するが、その過程にて、イオナイザ15上に、ホトマスク2を通過させる。この際、イオナイザ15のスイッチはオンになっているため、通過の際にホトマスク2に蓄積された電荷の除電が行われる(S0005)。
次に、除電を受けたホトマスク2は、表面電位センサ16上を通過するように、移動するため、その過程にて、帯電量が計測される(S0006)。計測された帯電量が閾値を超えているか否かが判断され(S0007)、測定された帯電量が閾値以下であれば、試料台3にホトマスクを搬送(S0011)し、帯電量が閾値を超えている場合には、当該計測された帯電量が所定の閾値を下回るようにイオナイザ15による除電時間を設定(S0008)し、再度ホトマスク2に対するイオナイザ15による除電が行われる(S0009)。
上述の例では、表面電位センサ16を、ホトマスク2の進行方向に対してホトマスク2の表面(パターン面、或いはその裏面)方向に垂直な方向であって、ホトマスク2の端部を基点として10mmの範囲の帯電量を計測可能なように配列されている。このように、表面電位センサ16を端部近傍に選択的に配置する理由は、本例におけるホトマスク2の他部材との接触部分が、当該範囲にあるからである。
特に本例の場合、マスクケース10内にてホトマスク2の端部を支持するような構成となっており、ホトマスク2の中で最も他部材と接触する可能性のあるのは上記範囲である。よって、当該範囲が最も帯電量が大きくなると推測できるため、当該範囲を選択的に測定できるように、ホトマスク2の移動軌道外であって、その端部が通過する軌道下に、2つの表面電位センサ16を備えている。無論、ホトマスク2全体の帯電量測定を可能とするために、表面電位センサ16を、ホトマスク2の進行方向に対し垂直な方向であって、ホトマスク2の面方向に、3つ以上の表面電位センサを配列するようにしても良い。但し、コストの観点、及び最も高い帯電量を示す個所が判明すれば良いという観点から、本例では最も高い帯電量を示す個所として想定される2箇所に、表面電位センサ16を配置した。
なお、本例では、帯電が最も付着する個所として、ホトマスク2端部を例示したが、これに限られることはなく、例えば、他部材と接触する個所が別に存在するのであれば、当該個所の帯電量を選択的に検出できるように、表面電位センサ16を配置するようにしても良い。また、他部材と接触する個所は、試料の搬送機構だけではなく、試料を保管するマスクケースの中や、或いは測長SEMによる測定工程の前の半導体製造工程における搬送機構や保持機構等との接触個所を測定対象とすることも可能である。更に測定対象位置の変化に併せて、表面電位センサ16の位置を可動可能としても良い。
また、表面電位センサとして、ケルビン法(振動容量法)を応用した、いわゆるケルビンプローブを採用するようにしても良い。
ロボットアーム14はホトマスク2を吊下げるために、ホトマスク2の下部(裏面)に接触し、ロボットアーム14に支持される吊下げ部を備えている。この吊下げ部は、ホトマスク2縁部近傍を部分的に支持すると共に、表面電位センサ16による測定とイオナイザ15による除電が円滑に行われるように、小さく形成されている。
上記除電によって、帯電量が所定の閾値以下となれば、荷電粒子光学系1による所定のフォーカスコンディションを基準とした所定のフォーカス変化によって、ジャストフォーカス点を見出すことが可能となる。なお、フォーカスの調整は、対物レンズへの励磁電流、或いは印加電圧、又は試料に印加される負電圧(以下、リターディング電圧とする)を調整することによって、行う。当該フォーカスの変化量は、検出された最大帯電量に応じて変化させるようにしても良い。以上のように、試料裏面の電位量測定によって、試料表面のフォーカス調整を行うことで、試料裏面の帯電の存在によらず、高速且つ高精度にフォーカス調整を行うことが可能となる。
本実施例では、試料裏面に発生する帯電量に応じて、試料表面に現れる帯電量を予測し、当該予測値に基づいて、フォーカス調整を行う例を説明する。実施例1にて説明した試料裏面に付着する帯電の影響は、試料を試料台に配置したときに、試料表側に現れる。一例として、試料裏面の帯電の分布が、試料表面に鏡対称となって現れることがある。本実施例では、そのような帯電の存在によらず、高速且つ高精度にフォーカス調整を行う例を説明する。なお、本例では、試料裏面の帯電の二次元的な分布が測定可能なように、表面電位センサを試料の搬送方向に対して垂直な方向に3つ以上配列した構成を前提として説明する。
ホトマスク2を試料台3に配置したとき、ホトマスク2の表面(パターン側)に、電位分布が現れることがある。これは、ホトマスク2裏面に付着していた帯電に起因するものであるため、ホトマスク2裏面の電位測定結果に基づいて、表面に現れる電位分布を予測し、当該予測値に基づいて、フォーカス調整を行う。より具体的には、ホトマスク裏面にて取得された帯電量計測結果から、図4に図示するような電位マップを作成し、当該マップに基づいて、フォーカスコンディションを調整する。図4に図示する電位マップは、5つの表面電位センサp1〜p5を用いて、ホトマスク2の裏面を測定し、その後、各測定点間を補間するように関数近似を行うことによって作成されたものである。なお、5つの表面電位センサは、ホトマスク2の搬送方向(図2の進行方向)に垂直な方向であって、パターン面に平行な方向に配列されている。
次に、このようにして形成された帯電マップは、ホトマスク2の裏面のものであるので、表面の電位分布とすべく、本例の場合、所定の係数を乗算して、表面の各点の電位量とする。より具体的には、ホトマスク2裏面の或る点の電位(帯電量)が、Vbであった場合、表面の電位量Vaを、
Va=k・Vb[V] (1)
にて計算する。係数kは、試料の厚さ,材質,測定点の位置,測定環境,パターンの配列の状態等によって調整が可能な値である。試料表面の電位分布が、試料裏面のそれと比べて減衰している場合、kは1.0より小さな値となる。このような係数は実験的に、或いはシュミレーションによって求められる。また、調整後の各位置の電位量に基づいて、上記関数近似を行うようにしても良い。
リターディング電圧の調整によって、フォーカス調整を行う場合、決定された試料表面の電位量Vaを、所定のリターディング電圧Vrに重畳すると共に、当該重畳された電圧を基準として、リターディング電圧を所定値変化させ、ジャストフォーカス点を見出すようにする。
以上のような構成によれば、試料裏面の帯電の存在によらず、高速且つ高精度にフォーカス調整を行うことが可能となる。
なお、これまでの説明では帯電の予測に基づいてフォーカス調整を行う例について説明したが、校正の対象を倍率とすることも可能である。
ホトマスク用測長SEMの構成図である。 ホトマスク用測長SEMの搬送経路を示す図である。 ホトマスクの収納状態図である。 収納時に帯電したホトマスク裏面の帯電状態を示す図である。 ホトマスク裏面の帯電量を測定する方法を示す図である。 表面電位センサの配置図である。 本実施例のホトマスク搬送フロー図である。
符号の説明
1 荷電粒子光学系
2 ホトマスク
3 試料台
4 試料室
5 ステージ
6 予備室
7,8 ゲートバルブ
9 試料搬送機構
10 マスクケース
11 オープナー
12 アライナ
13 搬送ロボット
14 ロボットアーム
15 イオナイザ
16 表面電位センサ

Claims (12)

  1. 試料の電位を電位センサによって測定する電位測定方法において、
    前記試料はホトマスクであって、当該ホトマスクのパターンが形成されている面とは反対側の面の電位を、当該ホトマスクの搬送中に前記電位センサによって測定し、当該測定された電位が所定の閾値以下となったときに、前記ホトマスクを当該ホトマスクのパターン形成面を測定するための荷電粒子線装置に搬送することを特徴とする試料の電位測定方法。
  2. 請求項2において、
    前記測定された電位が所定の閾値を超えている場合には、イオナイザによる除電を行うことを特徴とする試料の電位測定方法。
  3. 請求項2において、
    前記電位センサによって測定される最大電位が所定値以下となるように、前記イオナイザによる除電が行われることを特徴とする電位測定方法。
  4. 請求項2において、
    前記測定された電位の大きさに応じて、前記イオナイザによる除電時間が制御されることを特徴とする電位測定方法。
  5. 試料の電位を電位センサによって測定する電位測定方法において、
    前記試料はホトマスクであって、当該ホトマスクのパターンが形成されている面とは反対側の面の電位を、前記電位センサによって測定し、当該電位センサの測定結果に基づいて、前記パターンが形成されている面の電位分布を求めることを特徴とする試料の電位測定方法。
  6. 請求項5において、
    前記電位センサは、前記ホトマスクの搬送方向に垂直な方向であって、前記パターン面に平行となるように、前記パターンが形成されている面とは反対の面側に、複数配列されていることを特徴とする試料の電位測定方法。
  7. 荷電粒子光学系と、
    ホトマスクを保持する保持機構と、
    当該保持機構と前記荷電粒子光学系との間でホトマスクを搬送する搬送機構を備えた荷電粒子線装置において、
    前記搬送機構による前記ホトマスクの搬送軌道外に配置されると共に、前記搬送機構によるホトマスクの搬送中に、前記ホトマスクのパターンが形成されている面とは反対側の面の電位を測定する電位センサを備え、前記搬送機構は、当該電位センサによって測定された電位が所定の閾値以下となったときに、前記ホトマスクのパターン形成面が前記荷電粒子光学系に相対するように、当該ホトマスクを搬送することを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項7において、
    前記ホトマスクのパターンが形成されている面とは反対側の面を除電するイオナイザを備え、当該イオナイザは、前記電位センサによって測定された電位が所定の閾値を超えている場合に除電を行うことを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項8において、
    前記イオナイザは、前記電位センサによって測定される最大電位が所定値以下となるように除電を行うことを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項8において、
    前記イオナイザは、前記測定された電位の大きさに応じて、除電時間が制御されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 荷電粒子光学系と、
    ホトマスクを保持する保持機構と、
    当該保持機構と前記荷電粒子光学系との間でホトマスクを搬送する搬送機構を備えた荷電粒子線装置において、
    前記ホトマスクのパターンが形成されている面とは反対側の面の電位を測定する電位センサを備え、当該電位センサの測定結果に基づいて、前記パターンが形成されている面の電位分布を求めることを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項11において、
    前記電位センサは、前記ホトマスクの搬送方向に垂直な方向であって、前記パターン面に平行となるように、前記パターンが形成されている面とは反対の面側に、複数配列されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
JP2008054222A 2008-03-05 2008-03-05 試料の電位測定方法及び荷電粒子線装置 Expired - Fee Related JP4637195B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008054222A JP4637195B2 (ja) 2008-03-05 2008-03-05 試料の電位測定方法及び荷電粒子線装置
US12/396,579 US8278908B2 (en) 2008-03-05 2009-03-03 Method for measuring electric potential distribution on a surface of a sample, and charged particle beam system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008054222A JP4637195B2 (ja) 2008-03-05 2008-03-05 試料の電位測定方法及び荷電粒子線装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009211958A JP2009211958A (ja) 2009-09-17
JP4637195B2 true JP4637195B2 (ja) 2011-02-23

Family

ID=41052943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008054222A Expired - Fee Related JP4637195B2 (ja) 2008-03-05 2008-03-05 試料の電位測定方法及び荷電粒子線装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8278908B2 (ja)
JP (1) JP4637195B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5624774B2 (ja) * 2010-02-26 2014-11-12 株式会社日立ハイテクノロジーズ 走査電子顕微鏡の光学条件設定方法、及び走査電子顕微鏡
KR102499036B1 (ko) * 2017-09-22 2023-02-13 삼성전자주식회사 임계 치수 측정 시스템 및 임계 치수 측정 방법
CN108362968B (zh) * 2018-04-14 2023-06-02 六和电子(江西)有限公司 一种防静电且防震动的电容器数字放大检测装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6507474B1 (en) * 2000-06-19 2003-01-14 Advanced Micro Devices, Inc. Using localized ionizer to reduce electrostatic charge from wafer and mask
JP2006019301A (ja) * 2001-07-12 2006-01-19 Hitachi Ltd 電子ビームの調整方法,荷電粒子光学系制御装置、及び走査電子顕微鏡
JP2007257969A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Hitachi High-Technologies Corp 荷電粒子線装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0567667A (ja) * 1991-09-06 1993-03-19 Ricoh Co Ltd イオン注入機の電位測定装置
JPH0714898A (ja) * 1993-06-23 1995-01-17 Mitsubishi Electric Corp 半導体ウエハの試験解析装置および解析方法
JP2001052642A (ja) 1999-08-11 2001-02-23 Toshiba Corp 走査型電子顕微鏡及び微細パターン測定方法
JP4312910B2 (ja) * 1999-12-02 2009-08-12 株式会社日立製作所 レビューsem
US6515494B1 (en) * 2000-07-17 2003-02-04 Infrared Laboratories, Inc. Silicon wafer probe station using back-side imaging
US6946656B2 (en) 2001-07-12 2005-09-20 Hitachi, Ltd. Sample electrification measurement method and charged particle beam apparatus

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6507474B1 (en) * 2000-06-19 2003-01-14 Advanced Micro Devices, Inc. Using localized ionizer to reduce electrostatic charge from wafer and mask
JP2006019301A (ja) * 2001-07-12 2006-01-19 Hitachi Ltd 電子ビームの調整方法,荷電粒子光学系制御装置、及び走査電子顕微鏡
JP2007257969A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Hitachi High-Technologies Corp 荷電粒子線装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009211958A (ja) 2009-09-17
US8278908B2 (en) 2012-10-02
US20090224749A1 (en) 2009-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8158955B2 (en) Charged particle beam application apparatus
JP5662992B2 (ja) 試料表面検査方法及び検査装置
JP5352144B2 (ja) 荷電粒子ビーム検査方法及び装置
JP5185506B2 (ja) 荷電粒子線パターン測定装置
JP2009032703A (ja) 電子ビームの調整方法,荷電粒子光学系制御装置、及び走査電子顕微鏡
JP5914020B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP4637195B2 (ja) 試料の電位測定方法及び荷電粒子線装置
JP6151028B2 (ja) 荷電粒子線装置
US8604428B2 (en) Method of controlling particle absorption on a wafer sample being inspected by a charged particle beam imaging system
JP5058489B2 (ja) 試料表面検査装置及び検査方法
WO2010047060A1 (ja) 荷電粒子線装置
US9209052B2 (en) Semiconductor manufacturing apparatus and device manufacturing method using substrate distortion correction
JP5386386B2 (ja) 試料保持装置、及び荷電粒子線装置
JP7254091B2 (ja) 検査システム、リソグラフィ装置、及び検査方法
JP2007110154A (ja) マスクおよびその検査方法
JPH0246642A (ja) 集束荷電ビーム装置
JP2004071867A (ja) マスク付着量の測定方法
JPS61125034A (ja) 検査方法および検査装置
JP2015023782A (ja) 荷電粒子線装置
JP2015132623A (ja) 荷電粒子ビーム検査方法及び装置
JP2003173017A (ja) マスクの欠陥修正方法
JP2012216649A (ja) 荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100305

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101109

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101122

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4637195

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees